JPH06200819A - マイクロコンピュータのワークエリアの設定方法 - Google Patents

マイクロコンピュータのワークエリアの設定方法

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JPH06200819A
JPH06200819A JP211493A JP211493A JPH06200819A JP H06200819 A JPH06200819 A JP H06200819A JP 211493 A JP211493 A JP 211493A JP 211493 A JP211493 A JP 211493A JP H06200819 A JPH06200819 A JP H06200819A
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work area
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JP211493A
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Masaru Kurihara
優 栗原
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワークエリアを使用する上での各処理毎の固
有の制約を除去し、開発段階における処理の変更にも柔
軟に対処する。 【構成】 0.5ms毎の定期割込み、クラセン割込
み、各ジョブの実行に先立って、OS用ワークエリアの
設定の際に、ダイレクトページレジスタDPRに、各ジ
ョブに対応してそれぞれRAM空間の先頭アドレスを格
納する。そして、各ジョブ実行に際しては、このダイレ
クトページレジスタDPRを用いてワークエリアを間接
アドレッシングで指定すると、OSが割付けたメモリに
データを格納するため、各処理中でワークエリアを使用
する際には、あたかもデータレジスタのようにDP:0
〜DP:3といった共通した形式で利用することがで
き、各処理固有の制約から開放され、従来のように、開
発段階の変更に対し、その都度、各処理固有のワークメ
モリのアドレスを変更する必要がなくなり、開発効率を
向上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロコンピュータ
における各処理固有の制約を除去するマイクロコンピュ
ータのワークエリアの設定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車などの車輌にマイクロコン
ピュータが導入され、エンジン、パワートレインなどを
高精度に制御することが可能となった。これにより、車
輌制御システムの開発においては、マイクロコンピュー
タのソフトウエア開発が大きな比重を占めるようにな
り、制御アルゴリスム上の処理の効率化が重要な課題と
なっている。
【0003】この場合、上記マイクロコンピュータによ
る車輌制御システムにおいては、例えば、エンジン制御
などにおける吸入空気量の算出、燃料噴射量の設定、点
火時期の設定などといった所定時間時間周期毎あるいは
所定クランク角毎の割込み要因による数多くのジョブが
あり、これらの複数の割込み要因からなる制御システム
の開発に当たっては、各制御ストラテジー毎にジョブフ
ァイルを作成し、データセッティング、デバッグなどを
行ない、最終的に、これらのファイルをリンクして一つ
の制御システムとして実行可能なファイルを作成するす
るようになっている。
【0004】そして、最終的なシステムにおいては、各
ジョブ毎のプロプラム、定数などは、マイクロコンピュ
ータのメモリ空間のROM領域に配置され、RAM領域
の一部に、各ジョブの実行中に演算結果などを一時的に
待避するデータの格納場所すなわちワークエリアが設け
られる。
【0005】このワークエリアは、あるジョブが優先度
の高い他のジョブによって割込まれて処理を中断した場
合にも、データが破壊されないよう、各ジョブ毎に異な
るアドレスのメモリ領域に割当てられており、各ジョブ
中では、通常、それぞれのワークエリアを直接アドレッ
シングモードで指定する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、制御シ
ステムの開発途中においては、仕様変更、バグ発生、改
良などにより、各処理単位で、内容変更・削除・追加な
どが頻繁に発生することも珍しくなく、各ワークエリア
の変更を要する場合が度々生じる。
【0007】例えば、50ms毎の割込みジョブで行な
っていた仕事を、もっと短い時間周期で処理する必要が
生じて10msジョブに変更した場合や、その逆の場合
などには、ジョブ毎に参照されるワークエリアのアドレ
スをその都度変更する必要があり、変更するジョブの数
が多いと、非常に繁雑な作業となり、ワークエリアのア
ドレスを誤って変更すると、各ファイルが最終的にリン
クされた状態で、原因究明が容易でない誤動作に悩まさ
れることになる。
【0008】すなわち、従来、各処理で使用するワーク
エリアは、各処理中で直接アドレス指定するため、各処
理固有の制約があり、システムの開発段階における処理
の変更に柔軟に対処することは困難であった。
【0009】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、ワークエリアを使用する上での各処理毎の固有の制
約を除去し、開発段階における処理の変更にも柔軟に対
処することのできるマイクロコンピュータのワークエリ
アの設定方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の割込み
要因により、車輌制御のための各種処理を行なうマイク
ロコンピュータにおいて、各割込み要因による処理の実
行に先立ち、各処理に対するワークエリアの先頭アドレ
スを所定のレジスタに格納し、各処理の実行中に待避す
るデータを、上記レジスタに基づいて各処理毎に異なる
メモリ領域に振分けることを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明では、車輌制御のためのマイクロコンピ
ュータにおいて、各割込み要因による処理の実行に先立
ち、各処理に対するワークエリアの先頭アドレスを所定
のレジスタに格納する。そして、このレジスタに基づい
て指定される各処理毎のメモリ領域に、各処理を実行す
る際に待避するデータを記憶する。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図面は本発明の一実施例に係り、図1はダイレク
トページレジスタの説明図、図2は0.5ms毎の定期
割込み処理のフローチャート、図3はクラセン割込み処
理のフローチャート、図4はジョブ優先処理のフローチ
ャート、図5はジョブ実行サブルーチンの部分フローチ
ャート1、図6はジョブ実行サブルーチンの部分フロー
チャート2、図7はジョブ実行サブルーチンの部分フロ
ーチャート3、図8はジョブ実行サブルーチンの部分フ
ローチャート4、図9はジョブの実行状態を示す説明
図、図10はジョブフラグの説明図、図11はクランク
位置変数の説明図、図12はジョブ実行中フラグとオー
バーラップカウンタの変化を示す説明図、図13はシス
テムシフトバッファの説明図、図14はエンジン系の概
略構成図、図15はクランクロータとクランク角センサ
の正面図、図16はカムロータとカム角センサの正面
図、図17は電子制御系の回路構成図である。
【0013】本実施例における車輌制御システムは、図
17に示すマイクロコンピュータを中核とした電子制御
装置(ECU)50により、図14に示すエンジン系が
制御されるエンジン制御システムであり、上記ECU5
0のマイクロコンピュータに基本システムとしての新し
い概念に基づくオペレーティングシステム(OS)が搭
載され、各センサ類からの信号入力処理、エンジン回転
数算出処理、吸入空気量算出処理、燃料噴射量設定処
理、点火時期設定処理などといった各項目毎のジョブが
管理されて効率的に実行され、燃料噴射制御、点火時期
制御などが行なわれるようになっている。
【0014】まず、上記ECU50によって制御される
エンジン系の機器構成について説明すると、図14に示
すように、エンジン1(図においては水平対向4気筒型
エンジンを示す)は、シリンダヘッド2の吸気ポート2
aにインテークマニホルド3が連通され、このインテー
クマニホルド3の上流にエアチャンバ4を介してスロッ
トル通路5が連通されている。このスロットル通路5の
上流側には、吸気管6を介してエアクリーナ7が取付け
られ、このエアクリーナ7が吸入空気の取り入れ口であ
るエアインテークチャンバ8に連通されている。
【0015】また、上記排気ポート2bにエキゾースト
マニホルド9を介して排気管10が連通され、この排気
管10に触媒コンバータ11が介装されてマフラ12に
連通されている。一方、上記スロットル通路5にスロッ
トルバルブ5aが設けられ、このスロットル通路5の直
上流の上記吸気管6にインタークーラ13が介装され、
さらに、上記吸気管6の上記エアクリーナ7の下流側に
レゾネータチャンバ14が介装されている。
【0016】また、上記レゾネータチャンバ14と上記
インテークマニホルド3とを連通して上記スロットルバ
ルブ5aの上流側と下流側とをバイパスするバイパス通
路15に、アイドルスピードコントロールバルブ(IS
CV)16が介装されている。さらに、このISCV1
6の直下流側に、吸気圧が負圧のとき開弁し、またター
ボチャージャ18によって過給されて吸気圧が正圧にな
ったとき閉弁するチェックバルブ17が介装されてい
る。
【0017】上記ターボチャージャ18は、上記吸気管
6の上記レゾネータチャンバ14の下流側にコンプレッ
サハウジングが介装され、タービンハウジングが上記排
気管10に介装されている。さらに、上記ターボチャー
ジャ18のタービンハウジング流入口には、ウエストゲ
ート弁19が介装され、このウエストゲート弁19に
は、ウエストゲート弁作動用アクチュエータ20が連設
されている。
【0018】上記ウエストゲート弁作動用アクチュエー
タ20は、ダイヤフラムにより2室に仕切られ、一方が
ウエストゲート弁制御用デューティソレノイド弁21に
連通される圧力室を形成し、他方が上記ウエストゲート
弁19を閉方向に付勢するスプリングを収納したスプリ
ング室を形成している。
【0019】上記ウエストゲート弁制御用デューティソ
レノイド弁21は、上記レゾネータチャンバ14と上記
吸気管6の上記ターボチャージャ18のコンプレッサハ
ウジング下流とを連通する通路に介装されており、EC
U50から出力される制御信号のデューティ比に応じ
て、上記レゾネータチャンバ14側の圧力と上記コンプ
レッサハウジング下流側の圧力とを調圧し、上記ウエス
トゲート弁作動用アクチュエータ20の圧力室に供給す
る。
【0020】すなわち、上記ECU50によって上記ウ
エストゲート弁制御用デューティソレノイド弁21を制
御し、上記ウエストゲート弁作動用アクチュエータ20
を作動させて上記ウエストゲート弁19による排気ガス
リリーフを調整することにより、上記ターボチャージャ
18による過給圧を制御するようになっている。
【0021】また、上記インテークマニホルド3に絶対
圧センサ22が通路23を介して連通され、この通路2
3に、上記絶対圧センサ22と上記インテークマニホル
ド3あるいは大気とを選択的に連通する吸気管圧力/大
気圧切換ソレノイド弁24が介装されている。
【0022】さらに、上記インテークマニホルド3の各
気筒の各吸気ポート2aの直上流側にインジェクタ25
が臨まされ、また、上記シリンダヘッド2の各気筒毎
に、その先端を燃焼室に露呈する点火プラグ26aが取
付けられ、この点火プラグ26aに連設する点火コイル
26bにイグナイタ27が接続されている。
【0023】上記インジェクタ25には、燃料タンク2
8内に設けたインタンク式の燃料ポンプ29から燃料フ
ィルタ30を経て燃料が圧送され、プレッシャレギュレ
ータ31にて調圧される。
【0024】また、上記吸気管6の上記エアークリーナ
7の直下流に、ホットワイヤ式あるいはホットフィルム
式などの吸入空気量センサ32が介装され、上記スロッ
トルバルブ5aに、スロットル開度センサ33aとアイ
ドルスイッチ33bとを内蔵したスロットルセンサ33
が連設されている。
【0025】さらに、上記エンジン1のシリンダブロッ
ク1aにノックセンサ34が取付けられるとともに、こ
のシリンダブロック1aの左右両バンクを連通する冷却
水通路35に冷却水温センサ36が臨まされ、上記排気
管10の上記エキゾーストマニホルド9の集合部にO2
センサ37が臨まされている。
【0026】また、上記シリンダブロック1aに支承さ
れたクランクシャフト1bにクランクロータ38が軸着
され、このクランクロータ38の外周に、電磁ピックア
ップなどからなるクランク角センサ39が対設されてい
る。さらに、上記エンジン1のカムシャフト1cに連設
するカムロータ40に、電磁ピックアップなどからなる
気筒判別用のカム角センサ41が対設されている。尚、
上記クランク角センサ39及び上記カム角センサ41
は、電磁ピックアップなどの磁気センサに限らず、光セ
ンサなどでも良い。
【0027】上記クランクロータ38は、図15に示す
ように、その外周に突起38a,38b,38cが形成
され、これらの各突起38a,38b,38cが、各気
筒(#1,#2と#3,#4)の圧縮上死点前(BTD
C)θ1,θ2,θ3 の位置に形成されており、本実施例に
おいては、θ1 =97°CA、θ2 =65°CA、θ3
=10°CAである。
【0028】上記クランクロータ38の各突起は、上記
クランク角センサ39によって検出され、BTDC97
°,65°,10°のクランク角信号がエンジン1/2
回転毎(180°CA毎)に出力される。そして、各信
号の入力間隔時間がタイマによって計時され、エンジン
回転数が算出される。
【0029】尚、突起38bは、点火時期設定の際の基
準クランク角となり、また、突起38cは、始動時噴射
開始時期の基準クランク角となるとともに始動時の固定
点火時期を示すクランク角となる。
【0030】また、図16に示すように、上記カムロー
タ40の外周には、気筒判別用の突起40a,40b,
40cが形成され、突起40aが#3,#4気筒の圧縮
上死点後(ATDC)θ4 の位置に形成され、突起40
bが3個の突起で構成されて最初の突起が#1気筒のA
TDCθ5 の位置に形成されている。さらに、突起40
cが2個の突起で形成され、最初の突起が#2気筒のA
TDCθ6 の位置に形成されている。本実施例において
は、θ4 =20°CA、θ5 =5°CA、θ6=20°
CAである。
【0031】そして、上記カムロータ40の各突起が上
記カム角センサ41によって検出され、各気筒の燃焼行
程順を#1→#3→#2→#4とした場合、この燃焼行
程順と、上記カム角センサ41の検出信号をカウンタに
よって計数した値とのパターンに基づいて、気筒判別が
なされる。
【0032】一方、図17に示すECU50は、燃料噴
射制御、点火時期制御などを行なうメインコンピュータ
51と、ノック検出処理を行なう専用のサブコンピュー
タ52との2つのコンピュータを中心として構成され、
各部に所定の安定化電源を供給する定電圧回路53や各
種の周辺回路が組込まれている。
【0033】上記定電圧回路53は、ECUリレー54
のリレー接点を介してバッテリ55に接続され、このバ
ッテリ55に、上記ECUリレー54のリレーコイルが
イグニッションスイッチ56を介して接続されている。
また、上記バッテリ55には、上記定電圧回路53が直
接接続され、さらに、燃料ポンプリレー57のリレー接
点を介して燃料ポンプ29が接続されている。
【0034】すなわち、上記定電圧回路53は、上記イ
グニッションスイッチ56がONされ、上記ECUリレ
ー54のリレー接点が閉となったとき、制御用電源を供
給し、また、上記イグニッションスイッチ56がOFF
されたとき、バックアップ用の電源を供給する。
【0035】上記メインコンピュータ51は、CPU5
8(以下、メインCPU58と称する)、ROM59、
RAM60、上記イグニッションスイッチ56がOFF
されたときにも上記定電圧回路53からバックアップ電
源が供給されてデータを保持するバックアップRAM6
1、カウンタ・タイマ群62、シリアル通信インターフ
ェースであるSCI63、及び、I/Oインターフェー
ス64がバスライン65を介して接続されたマイクロコ
ンピュータである。
【0036】尚、上記カウンタ・タイマ群62は、フリ
ーランカウンタ、カム角センサ(以下、適宜、カムセン
と略記する)信号の入力計数用カムセンカウンタなどの
各種カウンタ、燃料噴射タイマ、点火タイマ、後述する
0.5ms毎の定期割込みを発生させるための定期割込
みタイマ、クランク角センサ(以下、適宜、クラセンと
略記する)信号の入力間隔計時用クラセンタイマ、及
び、システム異常監視用のウオッチドッグタイマなどの
各種タイマを便宜上総称するものであり、上記メインコ
ンピュータ51においては、その他、各種のソフトウエ
アカウンタ・タイマが用いられる。
【0037】また、上記サブコンピュータ52も、上記
メインコンピュータ51と同様、CPU71(以下、サ
ブCPU71と称する)、ROM72、RAM73、カ
ウンタ・タイマ群74、SCI75、及び、I/Oイン
ターフェース76がバスライン77を介して接続された
マイクロコンピュータであり、上記メインコンピュータ
51とサブコンピュータ52とは、上記SCI63,7
5を介してシリアル通信ラインにより互いに接続されて
いる。
【0038】上記メインコンピュータ51のI/Oイン
ターフェース64には、入力ポートに、吸入空気量セン
サ32、スロットル開度センサ33a、水温センサ3
6、O2 センサ37、絶対圧センサ22、車速センサ4
2、及び、バッテリ55が、8チャンネル入力のA/D
変換器66を介して接続されるとともに、アイドルスイ
ッチ33b、クランク角センサ39、カム角センサ41
が接続されており、さらに、始動状態を検出するために
スタータスイッチ43が接続されている。
【0039】尚、本実施例においては、上記A/D変換
器66は、7チャンネル分の入力が使用され、残りの1
チャンネルは予備となっている。
【0040】また、上記I/Oインターフェース64の
出力ポートには、イグナイタ27が接続され、さらに、
駆動回路67を介して、ISCV16、インジェクタ2
5、燃料ポンプリレー57のリレーコイル、および、ウ
エストゲート弁制御用デューティソレノイド弁21、吸
気管圧力/大気圧切換ソレノイド弁24が接続されてい
る。
【0041】一方、上記サブコンピュータ52のI/O
インターフェース76は、入力ポートに、クランク角セ
ンサ39、カム角センサ41が接続されるとともに、A
/D変換器78、周波数フィルタ79、アンプ80を介
してノックセンサ34が接続されており、上記ノックセ
ンサ34からのノック検出信号が上記アンプ80で所定
のレベルに増幅された後に上記周波数フィルタ79によ
り必要な周波数成分が抽出され、上記A/D変換器78
にてデジタル信号に変換されて入力されるようになって
いる。
【0042】上記メインコンピュータ51では、各セン
サ類からの検出信号を処理し、燃料噴射パルス幅、点火
時期などを演算する。すなわち、吸入空気量センサ32
の出力信号から吸入空気量を算出し、RAM60及びバ
ックアップRAM61に記憶されている各種データに基
づき、吸入空気量に見合った燃料噴射量を演算し、ま
た、点火時期などを算出する。
【0043】そして、上記燃料噴射量に相応する駆動パ
ルス幅信号を、駆動回路67を介して所定のタイミング
で該当気筒のインジェクタ25に出力して燃料を噴射
し、また、所定のタイミングでイグナイタ27に点火信
号を出力し、該当気筒の点火プラグ26aを点火する。
【0044】その結果、該当気筒に供給された混合気が
爆発燃焼し、エキゾーストマニホルド9の集合部に臨ま
されたO2 センサ37により排気ガス中の酸素濃度が検
出され、この検出信号が波形整形された後、上記メイン
CPU58で基準電圧(スライスレベル)と比較され、
エンジンの空燃比状態が目標空燃比に対し、リッチ側に
あるか、リーン側にあるかが判別され、空燃比が目標空
燃比となるようフィードバック制御される。
【0045】一方、上記サブコンピュータ52では、エ
ンジン回転数とエンジン負荷とに基づいてノックセンサ
34からの信号のサンプル区間を設定し、このサンプル
区間でノックセンサ34からの信号を高速にA/D変換
して振動波形を忠実にデジタルデータに変換し、ノック
発生の有無を判定する。
【0046】上記サブコンピュータ52のI/Oインタ
ーフェース76の出力ポートは、上記メインコンピュー
タ51のI/Oインターフェース64の入力ポートに接
続されており、上記サブコンピュータ52でのノック判
定結果がI/Oインターフェース76に出力される。そ
して、上記メインコンピュータ51では、上記サブコン
ピュータ52からノック発生有りの判定結果が出力され
ると、SCI63を介してシリアル通信ラインよりノッ
クデータを読込み、このノックデータに基づいて直ちに
該当気筒の点火時期を遅らせ、ノックを回避する。
【0047】このようなエンジン制御において、上記メ
インコンピュータ51では、各センサ類からの信号入力
処理、エンジン回転数算出、吸入空気量算出、燃料噴射
量算出、点火時期算出といった各項目毎の各種プログラ
ムが、一つのOSの管理下で効率的に実行される。この
OSは、車輌制御のための各種マネジメント機能、及
び、このマネジメント機能に密着した内部ストラテジー
を有し、各種ジョブを体系的に結合する。
【0048】上記OSのマネジメント機能としては、 (1-1)ジョブの優先処理 (1ー2)セクション定義による各ジョブの分割ファイル対
応 (1-3)スタックの使用状況モニタ機能 (1-4)異常割込み動作のモニタ機能 (1-5)ジョブ毎に固有の制約を作らない標準マップ・標
準ワークメモリ設定 などの機能があり、制御ストラテジーの開発環境を向上
させるとともに、限られたCPU能力を最大限に発揮さ
せ、デジタル制御理論の基本である等時間間隔処理を可
能な限り達成することができる。
【0049】等時間間隔処理としては、0.5ms毎の
定期割込みを基本として、2,4,10,50,250
ms毎の5種類の等間隔割込みジョブが用意されてお
り、また、エンジン回転に同期した処理として、クラン
ク角信号入力により即割込み実行される高優先クラセン
ジョブ(以下、単にクラセンジョブと称する)と、より
優先順位が高い他のジョブがないときにクランク角信号
入力により割込み実行される比較的緊急度の低い低優先
クラセンジョブとが用意されている。
【0050】これらの各ジョブには、クラセンジョブ>
2msジョブ>4msジョブ>10msジョブ>低優先
クラセンジョブ>50msジョブ>250msジョブの
順で、7〜1の優先レベルが高位側から低位側に向かっ
て付けられており、図9に示すように、高速ジョブに対
し低速ジョブが分割して処理されるとともに、各ジョブ
の多重待ち処理が行なわれる。
【0051】また、上記OSの下で働く各プログラム
は、機能別の管理領域すなわちセクション領域毎に順番
に配列されており、各セクション領域には機能毎にセク
ション宣言によって名前が付けられている。各ストラテ
ジーファイル側で使用する主なセクション領域は、 ○変数宣言領域 ○自己ファイル名、フィル制作時の自動記録領域 ○セッティングデータ領域 ○クラセンジョブ領域 ○2msジョブ領域 ○4msジョブ領域 ○10msジョブ領域 ○低優先クラセンジョブ領域 ○50msジョブ領域 ○250msジョブ領域 ○リセット時初期化ジョブ領域 ○エンスト時初期化ジョブ領域 ○バックグランドジョブ領域 ○プログラム本体の領域 であり、機能毎にファイルを分割してプログラム開発が
可能になるとともに、プログラムの構造化記述を可能に
する。
【0052】また、上記OSには、以上のマネジメント
機能に密着した内部ストラテジーとして、 (2-1)A/D変換処理 (2-2)クランク位置に係る各種情報の算出 (2-3)デバッグ用シュミレーション機能(エンジン回転
及びA/D変換) (2-4)点火タイマのセット (2-5)燃料噴射タイマのセット などの機能を備えており、さらに、これらの機能に係る
各種サービスルーチンが各ジョブ中に用意されている。
【0053】従来、このような機能は各ジョブレベルで
達成するようになっていたが、本システムにおいては、
すべてOS側に用意され、OS側で処理したA/D変換
結果、クランク位置情報、エンジン回転数などに基づい
て、ユーザー側の各ジョブで、燃料噴射量、点火時期な
どを設定すると、これらの指示値がOSによって燃料噴
射タイマ、点火タイマにセットされるようになってい
る。
【0054】次に、上記メインコンピュータ51におけ
るジョブ処理の機能を、図2〜図8のフローチャートに
基づいて説明する。尚、サブコンピュータ52はノック
検出処理専用のコンピュータであるため、その動作説明
を省略する。
【0055】まず、イグニッションスイッチ56がON
されてシステムに電源が投入されると、リセットに伴う
リセット割込みが起動し、各種イニシャライズが行なわ
れるとともに、0.5ms毎に定期割込みを起動するた
めの定期割込みタイマが起動され、クランク角センサ3
9からの信号入力毎(BTDC97°,65°,10°
CA毎のエンジン1回転に6回)に起動されるクラセン
割込みが許可され、その後、バックグランドジョブの実
行状態となる。
【0056】そして、このバックグランドジョブの上
で、0.5ms毎の定期割込みと、エンジン1回転に6
回のクラセン割込みとにより、7レベルのジョブが優先
処理される。この2つの割込みにおいては、各自の処理
を実行後、共通のアドレスにジャンプし、ジョブ優先処
理を実行する。
【0057】尚、上記リセット割込みは、内部演算にお
いて0による除算を実行した場合や、無限ループが発生
した場合など、正常時には発生しない要因によっても、
起動される。
【0058】まず、図2に示す0.5ms毎の定期割込
みについて説明する。この定期割込みでは、ステップS1
00で、OS用ワークエリアを設定する。このワークリア
の設定は、0.5ms毎の定期割込みの他、クラセン割
込み、各ジョブの実行に先立って行なわれ、ダイレクト
ページレジスタDPRに、それぞれワークメモリとして
使用されるRAM空間の先頭アドレスを格納する。
【0059】すなわち、ジョブ実行に先立って、ダイレ
クトページレジスタDPRに、OSが具体的なRAM空
間の先頭アドレスを格納する。例えば、図1に示すよう
に、優先順位の高い順に、クラセンジョブの場合には1
00番地、2msジョブの場合には104番地、4ms
ジョブの場合には108番地、10msジョブの場合に
は10C番地、低優先クラセンジョブの場合には110
番地、50msジョブの場合には114番地、250m
sジョブの場合には118番地、バックグランドジョブ
の場合には11C番地を、先頭アドレスとして格納す
る。そして、各ジョブ実行に際しては、このダイレクト
ページレジスタDPRを用いてワークエリアを間接アド
レッシングで指定すると、OSが割付けたメモリにデー
タを格納する。
【0060】この際、例えば、10msジョブ中で演算
途中結果の保存先にワークエリアの2バイト目を使用し
たい場合、具体的にはDPR+2番地(図1において、
10E番地)のメモリ領域が指定され、このメモリ領域
にデータが保存される。一方、優先レベルが10msジ
ョブよりも高いジョブ、例えば2msジョブが実行さ
れ、2msジョブ中で演算途中結果の保存先に同じくダ
イレクトページレジスタDPR+2を指定しても、ダイ
レクトページレジスタDPRの値がOSによって先頭ア
ドレスとして例えば104番地が格納されていることか
ら、DPR+2として106番地のアドレス領域が指定
される。これによって、各ジョブ毎に異なるメモリ領域
にデータが保存され、ジョブの多重割込みに際してのワ
ークエリアのデータ破壊が防止される。
【0061】プログラム上は、上記DPR+2をDP
R:2と記述できるため、各処理中でワークエリアを使
用する際には、あたかもデータレジスタのように、D
P:0〜DP:3といった共通した形式で利用すること
ができ、各処理固有の制約から開放され、従来のよう
に、開発段階における変更に対し、その都度、各処理固
有のワークメモリのアドレスを変更する必要がなくな
り、開発効率を向上することができるのである。
【0062】次いで、ステップS101へ進み、ウオッチド
ッグタイマを初期化すると、ステップS102で、P−RU
Nフラグを20回に1回すなわち10ms毎に反転す
る。このP−RUNフラグは、図示しない保護回路によ
ってシステムが自動的にリセットされないようにするた
めのフラグであり、システムが正常に動作して一定時間
毎(10ms毎)に反転される限り、上記保護回路の作
動が阻止される。
【0063】その後、ステップS103へ進んで、スイッチ
出力の転写を行ない、ステップS104へ進む。このスイッ
チ出力は、各ジョブ中でメモリに書き込んだビットのO
N,OFF値であり、各ジョブからは直接I/Oインタ
ーフェース64の出力ポートに出力せず、OS側で0.
5ms毎にメモリの値を出力ポートに転写する。
【0064】ステップS104では、A/D変換サブルーチ
ンを実行してA/D変換に係る各種設定を行ない、ステ
ップS105で、2,4,10,50,250ms毎の各ジ
ョブ割込み要求を示すジョブフラグJB_FLGを作成
した後、ステップS106で、A/D変換をスタートする。
【0065】上記A/D変換は、基本的に、A/D変換
器66の8チャンネル入力が0.5ms毎に所定の変換
順番毎に処理され、4ms周期で全入力の変換が行なわ
れる。但し、特定の1つのチャンネルは、回転脈動が発
生する吸入管圧力などをA/D変換するためクランク角
90°毎に(0.5msの時間精度で)同期し、変換順
番に対して割込んだ形で処理が行なわれ、その後の入力
の順番を1つ遅れにする。
【0066】尚、エンジン回転数3750rpm以上で
は、A/D変換の最後の順番の入力が完全に停止し、7
500rpm以上では、最後から2番目の入力も停止す
るが、A/D変換の順番は、スロットル開度、吸入空気
量など変化の速いものを先として、冷却水温、電圧など
比較的変化の遅いものが後になるように設定してあり、
且つ、最後のA/D変換順番をクランク同期入力に設定
してあるため、特に支障は生じない。
【0067】また、図10に示すように、上記ジョブフ
ラグJB_FLGは、1バイト変数の各ビットを各ジョ
ブに対応するフラグとして割当てたものであり、複数の
ジョブ要求が同時に可能なようになっている。この1バ
イト変数のビット1〜ビット7は優先レベル1〜7に対
応し、それぞれ、250msジョブ、50msジョブ、
低優先クラセンジョブ、10msジョブ、4msジョ
ブ、2msジョブ、クラセンジョブのフラグに割当てら
れている。そして、所定のビットが立てられたとき、対
応する優先レベルのジョブ割込み要求がなされる。尚、
ビット0はバックグランドジョブのフラグに割当てられ
て通常は参照されない。
【0068】そして、上記ステップS105でジョブフラグ
作成サブルーチンによりジョブフラグJB_FLGを作
成し、上記ステップS106でA/D変換をスタートした後
は、ステップS107へ進み、ジョブフラグJB_FLGの
いずれかのジョブに対応するビットが立っているか否か
を調べる。
【0069】その結果、ジョブフラグJB_FLGのビ
ットが一つも立っていないときには、どのジョブからも
要求がないため割込みを終了し、ジョブフラグJB_F
LGのいずれかのビットが立っているときには、ステッ
プS108へ進んで、現状レベル(この定期割込みが実行さ
れる時点で所定の優先レベルのジョブが実行されていた
状態)以下のフラグがないか否かを調べる。
【0070】上記ステップS108で、現状レベル以下のフ
ラグがないときには、ラベルWAR_JBで示される図
4のジョブ優先処理にジャンプし、現状レベル以下のフ
ラグがあるときには、ステップS109で、現状レベル以下
のレベルのオーバーラップカウンタOLCを1増加させ
る。
【0071】上記オーバーラップカウンタOLCは、ジ
ョブ要求を記憶するためのカウンタであり、各優先レベ
ル毎に1バイト割当てられ、上記ジョブフラグJB_F
LGによるジョブ要求時にインクリメント、ジョブ終了
時にデクリメントされる。すなわち、カウンタによって
ジョブ要求を記憶することによりジョブの多重要求に対
応することができるのである。
【0072】次いで、上記ステップS109からステップS1
10へ進み、現状レベルより高いフラグがないか否かを調
べ、現状レベルより高いフラグがないときには、ルーチ
ンを抜けて割込みを終了し、現状レベルより高いフラグ
があるときには、ラベルWAR_JBのジョブ優先処理
へジャンプする。
【0073】一方、この0.5ms毎の定期割込みに対
し、図3のクラセンによる割込みでは、ステップS200
で、OS用ワークエリアを設定すると、ステップS201
で、クランク位置・半回転時間算出のサブルーチンを実
行し、現在のクランク位置を判別するためのクランク位
置変数、及び、最新の3つのクラセン間隔の和である半
回転時間を算出する。
【0074】上記クランク位置変数は、OS中で用意さ
れるシステム変数であり、図11に示すように、#1〜
#4気筒に対するクランク位置を、97°,65°,1
0°CAによって12の状態に区分し、現在のクランク
位置を表わす。
【0075】すなわち、各気筒毎に、0,1,2の数値
でクラセン入力順を示すクラセン順序S_CCAS、#
1気筒を0、#3気筒を1、#2気筒を2、#4気筒を
3として気筒の燃焼順を示す気筒順序S_RCAS、及
び、0〜11の数値でクラセン順序及び気筒順序を総合
的に表わす総合位置S_ACASの3変数によって現在
のクランク位置を表わし、さらに、クランク位置が確証
をもって正常に判別されたときを0、判別結果がつじつ
まが合わず不安の残る推定状態を1、不明な状態を2と
するエラーレベルS_ECASにより、クランク位置の
判別状況を表わすようになっている。
【0076】次いで、上記ステップS201からステップS2
02へ進むと、クランク位置・半回転時間算出のサブルー
チンにおいてクランク位置判定が正常に終了したかある
いは判定不能であったかを、アキュムレータAにストア
されているコードを読み出すことにより調べる(エラー
コード1、正常終了コード0)。
【0077】そして、上記ステップS202で、アキュムレ
ータAの値が1であり、クランク位置が判定不能であっ
たときには、割込みを終了し、アキュムレータAの値が
0であり、クランク位置が正常に判定されているときに
は、ステップS203へ進み、エンストフラグを解除する。
【0078】尚、上記エンストフラグは、クラセン間隔
計測タイマがO.5sec以上の時間(約30rpm以
下)を計測したときセットされてエンジンがエンスト状
態であることを示すフラグであり、このクラセン割込み
によりクリアされ、エンスト状態が解除される。
【0079】次に、ステップS204へ進むと、点火タイマ
セットのサブルーチンを実行し、ユーザージョブ側で設
定した点火時期の指示値に基づいて作成された点火スケ
ジュールに従って点火タイマをセットする。この点火ス
ケジュールは、ドエル開始時期、ドエルオン待ち時間、
ドエルオフ待ち時間などをメンバーとする構造体変数で
あり、10msジョブ中に作成ルーチンが用意され、こ
の点火スケジュールに従って点火シーケンスが決定され
る。
【0080】次いで、スップS205で、燃料噴射タイマセ
ットのサブルーチンを実行し、ユーザージョブ側で設定
した燃料噴射量の指示値(各気筒毎の噴射幅)に対し、
燃料噴射開始時期などを燃料噴射タイマにセットしてス
テップS206へ進む。
【0081】ステップS206では、このクラセンが実行さ
れた現状のジョブレベルが自身のジョブレベルであるか
否かを判別し、現状がクラセンジョブ自身のレベルであ
るときには、ステップS207、S208で、クラセンジョブ、
低優先クラセンジョブのオーバーラップカウンタOLC
を、それぞれ1増加させて割込みを終了し、現状のジョ
ブレベルがクラセンジョブのレベルでないときには、ス
テップS209で、現状のジョブレベルが低優先クラセンジ
ョブのレベル以上であるか否かを調べる。
【0082】そして、現状のジョブレベルが低優先クラ
センジョブ以上であるときには、上記ステップS209から
ステップS210へ進んで、低優先クラセンジョブのオーバ
ーラップカウンタOLCを1増加させると、ステップS2
11で、クラセンジョブのジョブフラグをセットし、ラベ
ルWAR_JBのジョブ優先処理へジャンプする。
【0083】一方、上記ステップS209で、現状のジョブ
レベルが低優先クラセンジョブ以上でないときには、上
記ステップS209からステップS212へ進み、クラセンジョ
ブのジョブフラグをセットすると、ステップS213で、低
優先クラセンジョブのジョブフラグをセットし、ラベル
WAR_JBのジョブ優先処理へジャンプする。
【0084】このジョブ優先処理では、ステップS300
で、ジョブの優先レベルを示す1バイト変数であるジョ
ブレベルJB_LEVを1つ上げると、ステップS301へ
進んで、この優先レベルに対応するジョブフラグが立っ
ていないか調べる。そして、ジョブフラグが立っていな
いときには、ステップS300へ戻ってさらにジョブレベル
JB_LEVを1つ上げ、ジョブフラグが立っていると
きには、ステップS302へ進み、ジョブフラグの立ってい
るジョブのオーバーラップカウンタOLCを初期値の0
から1にし、ステップS303へ進む。
【0085】ステップS303では、より上のジョブフラグ
があるか否かを調べ、より上のジョブがあるときには、
ステップS300へ戻って前述の処理を繰り返し、より上の
ジョブがないときには、ステップS304へ進んで、ジョブ
実行中フラグJB_RUNをセットすると、ステップS3
05で、後述するジョブ実行サブルーチンにより最上位の
ジョブを実行する。
【0086】上記ジョブ実行中フラグJB_RUNは、
ジョブの実行開始時にセットされ、終了時にクリアされ
るフラグであり、このフラグにより、処理の途中で、よ
り優先度の高いジョブによって割込まれたジョブを識別
することができる。
【0087】例えば、図12に示すように、JB_LE
V=4の10msジョブを実行中、JB_LEV=6の
2msジョブの割込み要求がなされると、10msジョ
ブの処理が中断され、より優先度の高い2msジョブ
が、JB_RUN=1、OLC=1にセットされ、実行
される。そして、この2msジョブの処理中に、JB_
LEV=5の4msジョブの割込み要求が発生すると、
この4msジョブは、JB_RUN=0、OLC=1と
されて割込みが受付けられるが、実行はされず待機状態
となる。
【0088】その後、ジョブ実行サブルーチンによるジ
ョブの実行が終了すると、上記ステップS305からステッ
プS306へ進んでオーバーラップカウンタOLCを1減ら
し、ステップS307で、オーバーラップカウンタOLCが
ゼロになったか否かを調べる。その結果、オーバラップ
カウンタOLCがゼロになっておらず、同じ優先レベル
でジョブ割込み要求が複数回あるときには、ステップS3
05へ戻ってジョブを繰返し実行し、オーバラップカウン
タOLCがゼロになったとき、ステップS307からステッ
プS308へ進んで、ジョブ実行中フラグJB_RUNをク
リアする。
【0089】次に、ステップS309へ進み、ジョブレベル
JB_LEVを1つ下げて次のジョブレベルに移ると、
ステップS310で、このジョブレベルJB_LEVがゼロ
になったか否かを調べる。そして、ジョブレベルJB_
LEVがゼロのときには、この割込みを終了し、ジョブ
レベルJB_LEVがゼロでないときには、ステップS3
11へ進んで、オーバーラップカウンタOLCがゼロか否
かを調べる。
【0090】上記ステップS311で、オーバーラップカウ
ンタOLCがゼロのときには、このレベルではジョブ要
求はないため、上記ステップS311からステップS309へ戻
って、ジョブレベルJB_LEVをさらに1つ下げて同
様の処理を繰返し、オーバーラップカウンタOLCがゼ
ロでないときには、ステップS312へ進んで、このジョブ
レベルにおいて、ジョブ実行中フラグJB_RUNがセ
ットされているか否かを調べる。
【0091】上記ステップS312で、ジョブ実行中フラグ
JB_RUNがセットされているときには、割込み前に
ジョブを実行中であったため、割込みを終了して割込み
前のジョブへ戻り、ジョブ実行中フラグJB_RUNが
セットされていなければ、ステップS304へ戻って、この
レベルのジョブを実行し、同様の処理を繰返す。
【0092】すなわち、図12において、JB_LEV
=6の2msジョブが終了し、OLC=0、JB_RU
N=0になると、ジョブレベルが1つ下げられ、JB_
LEV=5の4msジョブが、JB_RUN=0、OL
C=1の待機状態からJB_RUN=1にセットされ、
実行される。さらに、4msジョブが終了すると、JB
_LEV=4に移り、JB_RUN=1(ジョブ実行
中)の状態から、2msジョブ及び4msジョブによっ
て中断されていた10msジョブの処理が再開される。
【0093】このように、0.5ms毎の定期割込み、
クラセン割込みを基本タイミングとして、各ジョブの優
先レベル及び実行タイミングを知らせるジョブフラグJ
B_FLGを作成するため、可能な限り正確に、等時間
間隔処理、エンジン回転同期処理を実現し、各ジョブを
効率良く処理することができる。さらに、基本タイミン
グとなる各割込み毎に更新されるジョブフラグJB_F
LGによらず、オーバーラップカウンタOLCによって
ジョブの多重要求を記憶するため、あるジョブの処理時
間が長引き、再度、同じジョブを実行すべきタイミング
となった場合においても、処理を途中で放棄することな
く、可能な限り最後まで処理を継続することができる。
【0094】次に、図5〜図8のジョブ実行サブルーチ
ンについて説明する。まず、ステップS500で、ジョブフ
ラグJB_FLGを参照して実行すべきジョブがクラセ
ンジョブでないか否かを調べ、クラセンジョブでないと
きには、ラベルALJ10へ分岐し、クラセンジョブの
ときには、ステップS501へ進んで、気筒判別がついてい
るか否かを調べる。
【0095】そして、気筒判別がついていないときに
は、そのままルーチンを抜けてジョブを実行せず、気筒
判別がついているとき、上記ステップS501からステップ
S502へ進んで、オーバーラップカウンタOLCの値を参
照して多重待ち状態であるか否かを調べる。
【0096】上記ステップS502では、多重待ち状態でな
いとき、ステップS503へ進んで、クラセン割込み毎に算
出されるシステム変数S_ACAS(クランク総合位
置)をユーザー変数ACASとし、一方、多重待ち状態
のときには、ステップS504へ分岐し、ユーザー変数AC
ASを一つ増やして12で割った剰余をとって新たなユ
ーザー変数ACASとし、このユーザー変数ACASを
0,1,2,…,11,0,1,…とソフトウエア的に
更新してゆく。
【0097】すなわち、クラセンジョブ及び低優先クラ
センジョブは、自身または優先度の高いジョブに邪魔さ
れて遅れることがあるが、クラセン割込みは正確にクラ
ンク角センサ信号に同期して実行され、システム変数S
_ACASはジョブの遅れに関係なく更新される。
【0098】従って、ジョブ中でシステム変数S_AC
ASを参照してクランク位置を知り、このクランク位置
に応じた仕事を行なおうとしても、自身が他のジョブに
邪魔されて遅れた場合には、自身の仕事に対応したクラ
ンク位置を知ることができなくなる。このため、クラセ
ンジョブ及び低優先クラセンジョブ中では、多重待ち状
態でないときにOS用のシステム変数S_ACASをユ
ーザー用変数ACASとして取込み、このユーザー変数
ACASをジョブ実行毎に更新して多重要求の場合にも
クランク位置に対応した適正な処理がなされるようにす
るのである。
【0099】その後、上記ステップS503あるいは上記ス
テップS504からステップS505へ進み、ジョブのワークエ
リアを設定する。前述のOS用ワークエリア設定におい
て、ダイレクトページレジスタDPRにクラセンジョブ
のワークエリアの先頭アドレスとして、例えば100番
地が格納されているため、このクラセンジョブのワーク
エリアとしては、DP:0〜DP:3の100番地〜1
03番地のアドレス領域が指定される(図1参照)。次
いで、ステップS506で、レベルゼロの割込みを許可し、
ステップS507で、クラセンジョブのセクションに移る。
そして、このクラセンジョブセクションにリンクされた
処理を実行し、ステップS508で、割込みを禁止してルー
チンを抜ける。
【0100】次に、ステップS500で、これから実行すべ
きジョブがクラセンジョブでないときには、ラベルAL
J10のステップS510で、2msジョブでないか否か調
べ、2msジョブのとき、ステップS511で、ジョブのワ
ークエリアを設定する。すなわち、2msジョブの場合
には、前述のOS用ワークエリア設定(ステップS100)
で、ダイレクトページレジスタDPRに先頭アドレスと
して例えば104番地が格納されているため、ワークエ
リアとしては104〜107番地のアドレス領域が指定
される(図1参照)。次いで、ステップS512で、レベル
ゼロの割込みを許可し、ステップS513で、2msジョブ
のセクションに移る。そして、このセクションにリンク
されているジョブ本体(ユーザー側の制御ストラテジー
に基づくルーチン、あるいは、OS側で用意したサービ
スルーチン)を実行し、ステップS514で、割込みを禁止
してルーチンを抜ける。
【0101】一方、上記ステップ510で、実行すべきジ
ョブが2msジョブでないときには、ステップS510から
ステップS520へ分岐し、実行すべきジョブが4msジョ
ブか否かを調べる。そして、4msジョブでないときに
は、ラベルALJ30へ分岐し、4msジョブのときに
は、ステップS521で、ジョブのワークエリアを設定す
る。4msジョブの場合には、前述のOS用ワークエリ
ア設定(ステップS100)で、ダイレクトページレジスタ
DPRに、例えば、先頭アドレスとして108番地が格
納されているため、ワークエリアとしてはDP:0〜D
P:3の108〜10B番地のアドレス領域が指定され
る(図1参照)。尚、この4msジョブは、A/D変換
利用ジョブであり、後述するシステムシフトバッファS
SHBを介してA/D変換データを利用する。
【0102】ステップS522では、レベルゼロの割込みを
許可し、次いで、ステップS523へ進むと、スイッチ入力
を読み込み、ステップS524で、4msジョブのセクショ
ンに移って、リンクされているジョブ本体を実行する。
その後、4msジョブのセクションから抜けると、ステ
ップS525で、割込みを禁止し、ステップS526へ進んで、
システムシフトバッファSSHBをシフトしてルーチン
を抜ける。
【0103】上記システムシフトバッファSSHBは、
図13に示すように、8チャンネルの各A/D変換結果
がストアされる先頭オフセットアドレス0,+8,+1
6,+24,+32,+34,+36,+38番の各メ
モリ、及び、4ms毎のクランク同期のA/D変換結果
がストアされる先頭オフセットアドレス−2番地の1ワ
ードのメモリからなり、0.5ms毎に実行される1回
のA/D変換結果が1ワード(2バイト)でストアされ
る。
【0104】先頭オフセットアドレス0番地からは、4
段のシフトメモリとなっており、90°CA毎のA/D
変換結果がストアされ、最新4データ(1回転分)をジ
ョブから参照することができる。また、先頭オフセット
アドレス+32,+34,+36,+38番地は、各1
ワードのメモリであり、なまし処理機能が選択されたと
き、A/D変換結果を加重平均した値がストアされてノ
イズ除去と精度向上を図ることができるようになってお
り、これらのメモリのデータは、低速ジョブで利用でき
る。
【0105】また、各先頭オフセットアドレス+8,+
16,+24番地からは、各4ワードのメモリであり、
4msジョブで利用するようになっている。これらの各
メモリは、先頭に最新のA/D変換結果がストアされ、
4msジョブのオーバーラップカウンタOLCの値に応
じて順にシフトされ、先にストアしたデータから読出さ
れるFIFOバッファとなっている。
【0106】すなわち、A/D変換は、0.5ms毎の
定期割込みにより4ms周期で正確に行なわれるが、4
msジョブは優先度の高いジョブに邪魔されて遅れるこ
とがある。従って、A/D変換の受渡しにFIFOバッ
ファを用い、4msジョブで+8,+16,+24番地
の各FIFOバッファのデータを参照後、上記ステップ
S526で、各FIFOバッファのデータを順にシフトする
のである。
【0107】一方、上記ステップS520で、実行すべきジ
ョブが4msジョブでなく、ラベルALJ30へ分岐し
たときには、ステップS530で、実行すべきジョブが10
msジョブか否かを調べ、10msジョブのとき、ステ
ップS531で、ジョブのワークエリアを設定する。10m
sジョブの場合には、前述のOS用ワークエリア設定
(ステップS100)で、ダイレクトページレジスタDPR
に、例えば、先頭アドレスとして10C番地が格納され
ているため、DP:0〜DP:3として10C〜10F
番地のアドレス領域がワークエリアとして指定される。
そして、ステップS532で、レベルゼロの割込みを許可す
ると、ステップS533で、10msジョブのセクションに
移って、ジョブ本体を実行し、ステップS534で割込みを
禁止してルーチンを抜ける。
【0108】尚、上記10msジョブのセクションに
は、半回転時間からエンジン回転数を算出するサービス
ルーチン、前述した点火スケジュールを作成するサービ
スルーチンなどがOS側で用意されている。
【0109】また、上記ステップS530で、実行すべきジ
ョブが10msジョブでないときには、上記ステップS5
30からステップS540へ分岐し、実行すべきジョブが低優
先クラセンジョブであるか否かを調べる。そして、低優
先クラセンジョブでないときには、上記ステップS540か
らラベルALJ50へ分岐し、実行すべきジョブが低優
先クラセンジョブのときは、上記ステップS540からステ
ップS541へ進んで、現在の状態が多重待ち状態であるか
否かを調べる。
【0110】そして、現在の状態が多重待ち状態でない
ときには、上記ステップS541からステップS542へ進ん
で、システム変数S_ACAS(クランク総合位置)を
ユーザー変数ACASとしてステップS544へ進み、多重
待ち状態のときには、上記ステップS541からステップS5
43へ分岐し、ユーザー変数ACASを一つ増やして12
で割った剰余をとった後、ステップS544へ進む。
【0111】ステップS544では、ジョブのワークエリア
を設定する。この低優先クラセンジョブの場合には、前
述のOS用ワークエリア設定(ステップS100)におい
て、ダイレクトページレジスタDPRに、例えば、先頭
アドレスとして110番地が格納されているため、D
P:0〜DP:3として110〜113番地のアドレス
領域がワークエリアとして指定される。そして、ステッ
プS545でレベルゼロの割込みを許可すると、ステップS5
46で低優先クラセンジョブのセクションに移り、ジョブ
本体を実行した後、ステップS547で割込みを禁止し、ル
ーチンを抜ける。
【0112】さらに、ラベルALJ50では、実行すべ
きジョブが50msジョブであるか否かを調べ、50m
sジョブのときには、ステップS551へ進んでジョブのワ
ークエリアを設定する。この50msジョブの場合に
は、前述のOS用ワークエリア設定(ステップS100)に
おいて、ダイレクトページレジスタDPRに、例えば、
先頭アドレスとして114番地が格納されているため、
DP:0〜DP:3として114〜117番地のアドレ
ス領域がワークエリアとして指定される。
【0113】その後、ステップS552では、レベルゼロの
割込みを許可すると、ステップS553で、50msジョブ
のセクションに移り、OS側で用意したエンストフラグ
作成ルーチン、気筒別の点火時期リタードルーチン、燃
料噴射開始時期設定ルーチンなどを実行し、また、ユー
ザ側の制御ストラテジーに基づくルーチンを実行する。
そして、ジョブの終了後、ステップS554で割込みを禁止
し、ルーチンを抜ける。
【0114】一方、上記ステップS550で実行すべきジョ
ブが50msジョブではないときには、上記ステップS5
50からステップS560へ分岐し、250msジョブのワー
クエリアを設定する。この250msジョブの場合に
は、前述のOS用ワークエリア設定(ステップS100)に
おいて、ダイレクトページレジスタDPRに、例えば、
先頭アドレスとして118番地が格納されているため、
DP:0〜DP:3として118〜11B番地のアドレ
ス領域がワークエリアとして指定される。そして、ステ
ップS561で、レベルゼロの割込みを許可し、ステップS5
62へ進んで、250msジョブのセクション領域へ移行
し、ジョブ本体を実行後、ステップS563で割込みを禁止
してルーチンを抜ける。
【0115】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、各
割込み要因による処理の実行に先立ち、各処理に対する
ワークエリアの先頭アドレスを所定のレジスタに格納
し、このレジスタに基づいて指定される各処理毎のメモ
リ領域に、各処理を実行する際に待避するデータを記憶
するため、ワークエリアを使用する上での各処理毎の固
有の制約を除去することができ、開発段階における処理
の変更にも柔軟に対処することができるなど優れた効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ダイレクトページレジスタの説明図
【図2】0.5ms毎の定期割込み処理のフローチャー
【図3】クラセン割込み処理のフローチャート
【図4】ジョブ優先処理のフローチャート
【図5】ジョブ実行サブルーチンの部分フローチャート
【図6】ジョブ実行サブルーチンの部分フローチャート
【図7】ジョブ実行サブルーチンの部分フローチャート
【図8】ジョブ実行サブルーチンの部分フローチャート
【図9】ジョブの実行状態を示す説明図
【図10】ジョブフラグの説明図
【図11】クランク位置変数の説明図
【図12】ジョブ実行中フラグとオーバーラップカウン
タの変化を示す説明図
【図13】システムシフトバッファの説明図
【図14】エンジン系の概略構成図
【図15】クランクロータとクランク角センサの正面図
【図16】カムロータとカム角センサの正面図
【図17】電子制御系の回路構成図
【符号の説明】
50 ECU 60 RAM DPR ダイレクトページレジスタ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の割込み要因により、車輌制御のた
    めの各種処理を行なうマイクロコンピュータにおいて、 各割込み要因による処理の実行に先立ち、各処理に対す
    るワークエリアの先頭アドレスを所定のレジスタに格納
    し、 各処理の実行中に待避するデータを、上記レジスタに基
    づいて各処理毎に異なるメモリ領域に振分けることを特
    徴とするマイクロコンピュータのワークエリアの設定方
    法。
JP211493A 1993-01-08 1993-01-08 マイクロコンピュータのワークエリアの設定方法 Pending JPH06200819A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006137004A (ja) * 2004-11-10 2006-06-01 Sony Corp 付加情報記録装置、印刷装置、印刷システム、付加情報記録方法及びプログラム

Cited By (1)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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