JPH06204533A - 半導体太陽電池 - Google Patents

半導体太陽電池

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JPH06204533A
JPH06204533A JP43A JP34959192A JPH06204533A JP H06204533 A JPH06204533 A JP H06204533A JP 43 A JP43 A JP 43A JP 34959192 A JP34959192 A JP 34959192A JP H06204533 A JPH06204533 A JP H06204533A
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layer
metal
solar cell
semiconductor
substrate
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JP43A
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Inventor
Jo Toyama
上 遠山
Azusa Iwai
梓 岩井
Hirotsugu Shimoda
寛嗣 下田
Atsushi Shiozaki
篤志 塩崎
Katsumi Nakagawa
克己 中川
Toshihiro Yamashita
敏裕 山下
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Original Assignee
Canon Inc
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E10/52PV systems with concentrators

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い変換効率を有し、半導体層と金属層との
間のリ−ク電流を防止することができ、製造コストが低
い半導体太陽電池を提供することである。 【構成】 少なくともその表面が金属層からなる基体1
01上に、裏面反射層103、半導体接合層104、透
明電極層108が順次積層されてなる半導体太陽電池に
おいて、前記裏面反射層が絶縁体102aと金属102
bとの混合層からなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高性能で信頼性が高
く、しかも量産が可能な半導体太陽電池に関する。
【0002】
【従来の技術】人類のこれからのエネルギー源として、
その使用の結果発生する二酸化炭素の為に地球の温暖化
をもたらすといわれる石油や石炭、あるいは不測の事故
により、さらには正常な運転時においてすら放射線の危
険が皆無とは言えない原子力に、全面的に依存していく
事は問題が多い。太陽電池は太陽をエネルギー源として
おり、地球環境に対する影響が極めて少ないので、一層
の普及が期待されている。
【0003】しかし、現状においては、本格的な普及を
妨げている次のようないくつかの問題点がある。従来、
太陽電池としては、単結晶または多結晶のシリコンが多
く用いられてきた。しかしこれらの太陽電池では結晶の
成長に多くのエネルギーと時間を要し、またその後も複
雑な工程が必要となるため量産効果があがりにくく、低
価格で太陽電池を提供することが困難であった。
【0004】一方、アモルファスシリコン(以下a−S
iと記載する)や、CdS、CuInSe2 などの化合
物半導体を用いたいわゆる薄膜半導体太陽電池が盛んに
研究、開発されてきた。これらの太陽電池では、ガラス
やステンレススティールなどの安価な基体上に必要なだ
けの半導体層を形成すればよく、その製造工程も比較的
簡単であり、低価格化できる可能性を持っている。しか
し薄膜太陽電池は、その変換効率が結晶シリコン太陽電
池に比べて低く、しかも長期の使用に対する信頼性に不
安があるためこれまで本格的に使用されてこなかった。
そこで薄膜太陽電池の性能を改善するため、様々な工夫
がなされている。
【0005】その一つが基体表面の光の反射率を高める
ことにより、薄膜半導体層で吸収されなかった太陽光を
再び薄膜半導体層に戻し、入射光を有効に利用するため
の裏面反射層である。そのために、透明な基体の基体側
から太陽光を入射させる場合には、薄膜半導体の表面に
形成する電極を銀(Ag)、アルミニウム(Al)、銅
(Cu)など反射率の高い金属で形成するとよい。ま
た、薄膜半導体層の表面から太陽光を入射させる場合に
は、同様の金属の層を基体上に形成した後、半導体層を
形成するとよい。また金属層と薄膜半導体層の間に適当
な光学的性質を持った透明層を介在させると、多重干渉
効果によりさらに反射率を高める事ができる。図2
(A)および(B)は、シリコンと各種金属の間に透明
層として酸化亜鉛(ZnO)よりなる層を介在させた場
合の、反射率の向上を示すシミュレーションの結果であ
る。
【0006】このような透明層を用いる事は薄膜太陽電
池の変換効率を高めると同時に信頼性を高める上でも効
果がある。特公昭60-41878号公報には透明層を用いる事
により半導体と金属層が合金化する事を防止できるとの
記載がある。また米国特許4,532,372 号および4,598,30
6 号には、適度な抵抗を持った透明層を用いる事によ
り、万一半導体層に短絡箇所が発生しても電極間に過剰
な電流が流れるのを防止できるとの記載がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者等の知見によれば、薄膜半導体の堆積条件によって
は、透明層が設けられているにも拘わらず、形成された
太陽電池の高温高湿下での使用に対する十分な信頼性が
得られない事があった。このため、薄膜半導体太陽電池
は低価格にて生産できる可能性がありながら、太陽光発
電用には本格的に普及するに至ってなかった。
【0008】本発明者等は、従来の裏面反射層に次のよ
うな問題点がある事を初めて見いだした。 (1) 薄膜半導体層にはピンホール等の欠陥箇所があ
るため、この様な欠陥箇所を介して薄膜半導体層表面の
透明電極と裏面反射層の構成要素である透明層とが直接
接触し得る。透明層が適度な抵抗を持っていないと、こ
の部分で過剰な電流がリーク電流として流れるのを防止
できない。 (2) 金属層を薄くした場合、金属層の材質、透明層
の堆積条件によっては金属層が島状の構造となり、下地
である基体が露出して著しく反射率を低下させ、その結
果太陽電池の特性を下げてしまう。
【0009】本発明は上記の事情を考慮して為されたも
ので、裏面反射層に入射する太陽光を有効に利用して高
い変換効率を得ることができ、しかも半導体層と金属層
の直接的な接触や欠陥箇所でのリーク電流が防止できる
ため信頼性の高い薄膜の半導体太陽電池を提供すること
を目的とする。さらに本発明は、低いコストで半導体太
陽電池を提供することにより、太陽光発電の本格的な普
及に寄与することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の問題
点を検討した結果、以下に説明する本発明の基本概念を
想起するに至ったものである。本発明の半導体太陽電池
は、少なくともその表面が金属層あるいは合金層からな
る基体上に、裏面反射層、半導体接合層、透明電極層が
順次積層されてなる半導体太陽電池において、前記裏面
反射層が絶縁体と金属あるいは合金との混合膜からなる
ことを特徴とする。
【0011】また、本発明の太陽電池は、少なくともそ
の表面が金属層あるいは合金層からなる基体上に、裏面
反射層、半導体接合層、透明電極層が順次積層されてな
る半導体太陽電池において、前記裏面反射層が複数の層
からなり、前記複数層のうちの前記金属層と接する層が
絶縁体と金属あるいは合金との混合膜からなり、前記混
合膜からなる層以外の複数の層は透明導電体体からなる
ことを特徴とする。
【0012】
【実施態様例】本発明の好適な実施態様例においては、
前記絶縁体は酸化物、窒化物、フッ化物のうちいずれ
か、またはこれらの混合物からなり、前記金属は貴金
属、貴金属系合金、Al,Al系合金、Cu、Cu系合
金のうちいずれか、またはこれらの混合物からなる。
【0013】また、本発明の他の好適実施例において
は、前記絶縁体と前記金属の混合体積比が、1:2〜
1:200の範囲である。本発明による半導体太陽電池
の構成の一例を図1に示す。図1の101は導電性の基
体(基板)である。その上に絶縁体102aと金属ある
いは合金102bとの混合膜からなる裏面反射層103
を形成する。裏面反射層は半導体層を通過してきた太陽
光をかなりの割合で再び半導体接合層に戻す。また、裏
面反射層は適度な電気抵抗を持っている。この上に半導
体接合接合層104がある。ここでは半導体接合層とし
てpin型のa−Si太陽電池を用いた例を示す。即
ち、105はn型a−Si、106はi型a−Si、1
07はp型a−Siである。108は表面の透明電極で
ある。その上に櫛型の集電電極109が設けられてい
る。
【0014】この様な構造の半導体太陽電池では次のよ
うな効果が生じる。 (1) 裏面反射層103は絶縁体102aと金属ある
いは合金102bとの混合膜からなるため、適度な抵抗
を持っており、従って、たとえ半導体層に欠陥を生じて
も過剰な電流が流れない。 (2) 裏面反射層103中の金属102bにより高い
反射率が得られるため、たとえ下地である基体101表
面の反射率が低くとも太陽電池の特性は下らない。
【0015】以下、本発明の効果を示すための実験につ
いて説明する。 (実験1)5cm×5cmのステンレス板(SUS30
4)上に高周波スパッタ法にてMgF2とAuとの混合
膜を1000オングストローム堆積した。ターゲットと
してはMgF2 ターゲット上にAuの金属片を配置した
ものを用いた。またこの時の基体温度は100℃とし
た。外観上、裏面反射層の表面は光沢があった。
【0016】こうして形成した裏面反射層の上にグロー
放電分解法にて、SiH4 、PH3を原料ガスとしてn
型a−Si層を200オングストローム、SiH4 を原
料ガスとしてi型a−Si層を4000オングストロー
ム、SiH4 、BF2 、H2を原料ガスとしてp 型微結
晶(以下微結晶を『μc』と表す))Si層を100オ
ングストローム堆積して半導体接合層とした。なお、S
iH4などのグロー放電分解法によるa−Si中には、
10%程度の水素(H)が含まれる為、一般にはa−S
i:Hと表記されるが、本説明中では簡単のため単にa
−Siと表記するものとする。
【0017】この半導体接合層の上に透明電極として抵
抗過熱蒸着法によりITO膜を650オングストローム
堆積した。さらにその上に銀ペーストで幅300ミクロ
ンの集電電極を形成し試料1aとした。混合膜堆積後、
DCマグネトロンスパッタ法により、透明導電体として
ZnOを5000オングストローム堆積した他は試料1
aと同様にして試料1bを得た。すなわち、試料1bは
混合膜と透明導電体とよりなる膜との複数の層により表
面反射層が構成されている(請求項2)。
【0018】混合膜、透明導電膜のいずれも堆積しなか
った他は試料1aと同様にして試料1cを得た。こうし
て得られた3種の試料をAM−1.5のソーラーシミュ
レーターの下で測定し、太陽電池としての変換効率を評
価した。その結果、試料1a、1b、1cのそれぞれの
変換効率は8.0%、8.4%、6.7%であった。こ
の結果から次の事が分かる。すなわち、 (1)基体表面に接する層を絶縁体と金属あるいは合金
とからなる混合膜で形成した裏面反射層を用いた試料1
a、1bでは、裏面反射層を形成しない試料1cに比べ
変換効率は向上する。
【0019】(2) 試料1bの変換効率が試料1aに
比べ少し高かったのは、裏面反射層を形成する透明導電
膜の多重干渉効果が現れたものと思われる。 (実験2)実験1で、ステンレス基体の代わりにニッケ
ルめっき銅板を用いた他は、試料1aと同様にして試料
2aを、試料1bと同様にして試料2bを試料1cと同
様にして試料2cを得た。
【0020】ニッケルめっき銅板は、その表面をSEM
で観察すると凹凸が目立ち、ざらざらした感じであっ
た。表面粗度は であった。3種類の試料のAM−
1.5での変換効率の測定結果は、試料2a、2b、2
cでそれぞれ8.2%、8.5%、1.2%であった。
その結果から次のことが分かる。すなわち、 (1) 裏面反射層を形成しない試料2cの変換効率は
著しく低かった。これは基体表面の凹凸により半導体層
にピンホールなどの欠陥が生じ、該欠陥を介して基体と
透明電極が短絡したものと思われる。
【0021】(2) 試料2a、2bでは短絡の発生も
なく良好な太陽電池が得られた。これは基体表面と接す
る絶縁体と金属の混合膜を含む裏面反射層が適度な反抗
を有するためと思われる。 (表面反射層)次に、本発明に係る半導体太陽電池にお
ける裏面反射層について詳しく説明する。
【0022】裏面反射層を構成する混合膜は絶縁体と金
属あるいは合金とからなり、前記絶縁体としては例え
ば、SiO2 、MgO、TiO2、SnO2などの酸化
物、MgF2、LiF、CeF3、などのフッ化物、Ti
Nなどの窒化物のいずれか、またはこれらの混合物が用
いられる。該絶縁体のみで形成した膜は透明であればよ
く、たとえばガラス基板上に厚さ500オングストロー
ムで堆積したとき、その透過率は波長800nmの光に
対して60%以上、好ましくは65%以上、さらに好ま
しくは70%以上である。
【0023】前記金属は、半導体層への光の入射によっ
て発生した電気を伝導する役割と半導体層を透過してき
た光を再び半導体層へ戻してやる反射層の役割を担う。
したがって前記金属としてはAu、Ag、Pt、Rhな
どの貴金属、これら貴金属系の合金、Al、Al系合
金、Cu、Cu系合金のうちいずれか、またはこれらの
混合物のようにそれ自身の反射率が高い物質を用いる。
【0024】混合膜の堆積には、抵抗過熱や電子ビーム
による真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーテ
ィング法、CVD法、メッキ法等、またはこれらを組み
合わせた方法が用いられる。成膜法の一例としてスパッ
タリング法の場合を説明する。図3にスパッタリング装
置の一例を示す。401は堆積室であり、不図示の排気
ポンプで真空排気できる。この内部に、不図示のガスボ
ンベに接続されたガス導入管402より、アルゴン(A
r)等の不活性ガス、および必要に応じて酸素、フッ
素、窒素等の反応ガスが所定の流量導入され、排気弁4
03の開度を調整し堆積室401内は所定の圧力とされ
る。また基板404は内部にヒーター405が設けられ
たアノード406の表面に固定される。アノード406
に対向してその表面にターゲット407が固定されたカ
ソード電極408が設けられている。ターゲット407
は堆積されるべき混合膜中の絶縁体のブロックである。
金属片420は堆積されるべき混合膜中の金属であり、
純度99.9%乃至9.999%程度のものを用いると
良い。カソード電極は電源409に接続されている。電
源409により、高周波数(RF)の高電圧を加え、カ
ソード・アノード間にプラズマ410をたてる。このプ
ラズマの作用によりターゲット407、及び金属片42
0の原子が基体404上に絶縁体と金属の混合膜として
堆積される。またカソード408の内部に磁石を設けプ
ラズマの強度を高めたマグネトロンスパッタリング装置
では、堆積速度を高める事ができる。
【0025】堆積条件の一例を挙げる。直径6インチS
iO2ターゲット上に5mm×30mm純度99.99
%のAuをエロージョン部を垂直に横切るように配置し
たものを用いた。このとき、エロージョン部全体に占め
るAuの面積が約80%となるようにした。表面を研磨
した5cm×5cm厚さ1mmのステンレス板(sus43
0)を基体とした。ターゲット基体間の距離を5cmと
した。Arを10sccm流しつつ圧力を1.5mTo
rrに保った。RF電力を4kW加えたところ、プラズ
マがたち、この状態で1分間放電を継続した。基体温度
は100℃とした。こうして得られた混合膜の基体に対
して垂直方向の電気抵抗は1cm2あたり10E−1
Ω、波長800nmの光に対する反射率は65%であっ
た。他の混合膜、他の成膜方法に於いても成膜条件によ
って概ね同様の結果が得られた。
【0026】混合膜の絶縁体と金属との混合体積は、
1:2〜1:200、好ましくは1:3〜1:200、
さらに好ましくは1:4〜1:200である。この範囲
よりも絶縁体の量が多い場合には電気抵抗が大きくな
り、反射率も低下してしまう。又絶縁体の量が少ない場
合には電気抵抗が低くなり過ぎてしまい、太陽電池形成
後半導体層のピンホール等を介して混合膜と透明電極の
間で短絡を起こす可能性がある。
【0027】混合膜の厚みは下地である基体を覆えるよ
う250オングストローム以上が好ましい。また、後述
する半導体層中での光閉じこめ効果を得るために混合膜
表面をテクスチャー構造にする場合には、1000オン
グストローム以上の厚みが好ましい。テクスチャー構造
によって光閉じ込めが起こる理由としては、半導体の表
面及び/又は透明層との界面に於いて入射光の位相が凹
部と凸部でずれる事による散乱が考えられる。
【0028】請求項2記載の発明における透明導電膜と
しては、例えば、ZnO、ITO、SnO2等が用いら
れる。堆積条件の一例を挙げる。前述したSiO2/A
u混合膜上に酸化亜鉛ターゲットを用い、ターゲット基
体間の距離を5cmとして、Arを15sccm流しつ
つ、圧力を2mTorrに保ち、直流電圧を加えたとこ
ろ、プラズマがたち1アンペアの電流が流れた。この状
態で5分間放電を継続した。基体温度は150℃とし
た。このようにして得られた平滑な酸化亜鉛透明導電層
を用いると光の多重干渉効果が期待できる。さらに光閉
じこめ効果を得るために透明導電層表面にテクスチャー
構造をもうけても良い。表面のテクスチャー構造を取る
ためには平均的な膜厚として1000オングストローム
以上必要である。
【0029】混合膜1層のみの場合、及び混合膜/複数
層の透明導電膜の場合のいずれの裏面反射層において
も、電気抵抗の値は直列抵抗損失が太陽電池の変換効率
に与える影響が無視できる範囲でなくてはならず、この
様な観点から単位面積(1cm 2)あたりの抵抗の範囲
は10-6〜10Ω、好ましくは、10-5〜3Ω、さらに
好ましくは10-4〜1Ωである。また、半導体層を透過
してきた光を再び半導体層へ戻してやるという観点から
波長800nmの光に対する反射率は50%以上、好ま
しくは55%以上、さらに好ましくは60%以上であ
る。
【0030】
【実施例】以下、本発明に係る半導体太陽電池の実施例
について添付図面を参照して説明する。 (実施例1)本実施例においては、図1の断面模式図に
示す構成のpin型a−Si太陽電池を作成した。
【0031】5cm×5cm、厚さ1mmのステンレス
板101に、図3に示した装置にて、SiO2ターゲッ
ト上に純度99.99%のAuをエロージョン部全体に
占めるAuの面積が約80%となり、エロージョン部を
垂直に横切るように配置したものを用いて基板温度10
0℃にて厚さが500オングストロームのSiO2とA
uからなる混合膜の裏面反射層103を堆積した。
【0032】により測定したところ、混合膜中における
SiO2とAuとの体積比は、 であった。引き続
き、該下部電極の形成された基板を市販の容量結合型高
周波CVD装置(アルバック社製CHJ−3030)に
セットした。排気ポンプにて、反応容器の排気管を介し
て、荒引き、高真空引き操作を行った。この時、基板の
表面温度は250℃となるよう、温度制御機構により制
御した。十分に排気が行われた時点で、ガス導入管よ
り、SiH4:300sccm、SiF4:4sccm、
PH 3/H2(1%H2希釈):55sccm、H2:40
sccmを導入し、スロットルバルブの開度を調整し
て、反応容器の内圧を1Torrに保持し、圧力が安定
したところで、直ちに高周波電源より200Wの電力を
投入した。プラズマは5分間持続させた。これにより、
n型a−Si層105が透明層103上に形成された。
再び排気をした後に、今度はガス導入管よりSiH4
300sccm、H2:40sccmを導入しスロット
ルバルブの開度を調整して、反応容器の内圧を1Tor
rに保持し、圧力が安定したところで、直ちに高周波電
源より300Wの電力を投入した。プラズマは2分間持
続させた。これによりp型μc−Si層107がi型a
−Si層106上に形成された。次に試料を高周波CV
D装置より取り出し、抵抗過熱真空蒸着装置にてITO
を堆積した後、塩化鉄水溶液を含むペーストを印刷し、
所望の透明電極108のパターンを形成した。さらにA
gペーストをスクリーン印刷して集電電極109を形成
し薄膜半導体太陽電池を完成した。この方法で10枚の
試料を作成し、AM1.5(100mW/cm 2)光照
射下にて特性評価を行ったところ、光電変更効率で8.
1±0.2%と優れた変更効率が再現性良く得られた。
またこれらの太陽電池を、温度80度湿度70%の環境
下に480時間放置したが変更効率は8.0±0.6%
とほとんど低下が認められなかった。
【0033】(実施例2)本実施例においては、図1の
断面模式図に示す構成のpin型a−SiGe光起電力
素子を作製した。5cm×5cm、厚さ0.2mmのニ
ッケルめっき銅板101に電子ビーム蒸着法にてMgF
2を抵抗加熱法にてAgを同一真空炉内で同時に室温に
てとばし、厚さが600オングストロ−ムのMgF2
Agからなる混合膜の裏面反射層を堆積した後にi層と
して、Si26を5sccm、GeH4を10scc
m、H2を300sccm導入し、反応容器の内圧を1
Torrに保持し、100Wの電力を投入しプラズマを
10分間持続させて堆積したa−SiGeを用いた以外
は実施例1と同様にして10枚の試料を作成した。これ
らをAM1.5(100mW/cm2)光照射下にて特
性評価を行ったところ、光電変更効率で7.9±0.3
%と優れた変換効率が再現性良く得られた。
【0034】(実施例3)図4に示す装置を用いて連続
的に裏面反射層の形成を行った。ここで基板送り出し室
703には洗浄済みの幅350mm、厚さ0.2mm、
長さ500mのステンレスシートロール701がセット
されている。ここからステンレスシートロール702は
裏面反射層堆積室704を経て基板巻き取り室706に
送られて行く。シート702は各々の堆積室にて基板ヒ
ーター707にて所望の温度に加熱できるようになって
いる。堆積室704のターゲット709はSiO2とA
gが1:10の割合で混合されており、RFマグネトロ
ンスパッタリング法によりシート702上に混合膜の裏
面反射層を堆積する。
【0035】この装置を用いて裏面反射層の形成を行っ
た。シートの送り速度を毎分10cmとし基板ヒーター
707を用いて裏面反射層堆積時の基板温度を100度
となるよう調整した。Arを流して圧力を1.5mTo
rrとし、各々のカソードに5kWのRF電力を投入し
た。巻き取られたシートを調べたところ混合膜の厚さは
700オングストロームであり、光沢面であった。
【0036】この上に、図5に示す構造のa−Si/a
−SiGeタンデム太陽電池を形成した。ここで801
は基板、802は金属層、803は透明層、804はボ
トムセル、808はトップセルである。さらに805、
809はn型a−Si層、807、811はp型μc−
Si、806はi型a−SiGe層、810はi型a−
Si層である。これらの薄膜半導体層は、米国特許4,
492,181号に記載されている様なロール・ツー・
ロール型成膜装置を用いて連続的に製造した。また81
2は透明電極であり図4の装置に類似のスパッタリング
装置で堆積した。813は集電電極である。透明電極の
パターンニング及び集電電極の形成を行った後シート7
02を切断した。こうして全工程を連続的に処理し、量
産効果を挙げる事ができた。
【0037】この方法で100枚の試料を作成し、AM
1.5(100mW/cm2)光照射下にて特性評価を
行ったところ、光電変換効率で9.3±0.3%と優れ
た変換効率が再現性良く得られた。また、これらの太陽
電池を温度85度湿度70%の環境下に480時間放置
したが変換効率は9.1±0.6%であり、劣化はほと
んど認められなかった。また、この方法で作成した別の
100枚を、解放状態にてAM1.5相当の光りに60
0時間照射したところ8.9±0.4%と光りによる劣
化も少なかった。これはタンデム構成を取る事でより波
長の長い光まで有効に吸収され、出力電圧がより高くで
きたためである。
【0038】(実施例4)混合膜を堆積後、ZnO透明
導電膜を3000オングストローム堆積した他は実施例
1と同様の方法で裏面反射層を形成した。この上にスパ
ッタリング法にてCuを0.2ミクロン、インジューム
(In)を0.4ミクロン堆積した。次いでこの試料を
石英ガラス製のベルジャーに移し400度に加熱しなが
らベルジャー内に水素で10%に希釈したセレン化水素
(H2Se)を流し、CuInSe2(CIS)の薄膜を
形成した。この上に再びスパッタリング法によりCdS
の層を0.1ミクロン堆積した後、250度でアニール
してp/n接合を形成した。この上に実施例1と同様に
して透明電極、集電電極を形成した。
【0039】この太陽電池をAM1.5(100mW/
cm2)光照射下にて特性評価を行ったところ、変換効
率が7.6%と優れた変換効率が得られ、本発明がa−
Si以外の薄膜半導体に対しても効果があることがわか
った。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、裏面反射
層が絶縁体と金属あるいは合金との混合膜からなるか
ら、半導体層を透過した光を再び半導体層に反射するこ
とによって光の吸収を増加させて、変換効率が高い太陽
電池を提供することができる。また、本発明は半導体中
に部分的な短絡箇所があっても適度な電気抵抗によって
リーク電流が抑えられるため、信頼性の高い太陽電池を
提供することができる。
【0041】さらに、本発明に備えられる裏面反射層
は、ロール・ツー・ロール法等の量産性に富む方法の一
環として製造できる。したがって、本発明は太陽光発電
の普及に大いに寄与するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体太陽電池の実施例の断面構
造を示す概念構成図である。
【図2】シリコンと金属の界面での反射率に対するZn
Oの効果を示す特性を示すグラフであり、(A)はZn
O(透明導電体)が無い場合、(B)はZnOがある場
合を示す。
【図3】本発明に係る半導体太陽電池の実施例に備えら
れた裏面反射層を製造するに好適なスパッタリング装置
の構造を示す概念構成図である。
【図4】本発明に係る半導体太陽電池の実施例に備えら
れた裏面反射層を製造するに好適な別のスパッタリング
装置の構造を示す概念構成図である。
【図5】本発明に係る半導体太陽電池の別の実施例の断
面構造を示概念構成図である。
【符号の説明】
101,801 基板(基体)、 102a,802a 絶縁体、 102b,802b 金属、 103,803 裏面反射層、 104 半導体接合層 105,805,809 n型a−Si、 106,810 i型a−Si、 806 i型a−SiGe、 107,807,811 p型μc−Si、 108,812 透明電極、 109,813 集電電極、 703 基板送り出し室、 706 基板巻き取り室、 404,702 基板、 701 基板のロール、 407,709 ターゲット、 405,707 基板加熱ヒーター、 409 電源、 420 金属片、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩崎 篤志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 中川 克己 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 山下 敏裕 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともその表面が金属層あるいは合
    金層からなる基体上に、裏面反射層、半導体接合層、透
    明電極層が順次積層されてなる半導体太陽電池におい
    て、前記裏面反射層が絶縁体と金属あるいは合金との混
    合膜からなることを特徴とする半導体太陽電池。
  2. 【請求項2】 少なくともその表面が金属層あるいは合
    金層からなる基体上に、裏面反射層、半導体接合層、透
    明電極層が順次積層されてなる半導体太陽電池におい
    て、前記裏面反射層が複数の層からなり、前記複数層の
    うちの前記金属層と接する層が絶縁体と金属あるいは合
    金との混合膜からなり、前記混合膜からなる層以外の複
    数の層は透明導電体体からなることを特徴とする半導体
    太陽電池。
  3. 【請求項3】 前記絶縁体は、酸化物、窒化物、フッ化
    物のうちいずれか、またはこれらの混合物からなり、前
    記金属は貴金属、貴金属系合金、Al,Al系合金、C
    u、Cu系合金のうちいずれか、またはこれらの混合物
    からなることを特徴とする請求項1および2に記載の半
    導体太陽電池。
  4. 【請求項4】 前記絶縁体と前記金属あるいは金属との
    混合体積比が、1:2〜1:200の範囲であることを
    特徴とする請求項1および2に記載の半導体太陽電池。
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