JPH06207086A - 熱可塑性ポリエステルエラストマー組成物およびその製造法 - Google Patents

熱可塑性ポリエステルエラストマー組成物およびその製造法

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JPH06207086A
JPH06207086A JP204793A JP204793A JPH06207086A JP H06207086 A JPH06207086 A JP H06207086A JP 204793 A JP204793 A JP 204793A JP 204793 A JP204793 A JP 204793A JP H06207086 A JPH06207086 A JP H06207086A
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polyester elastomer
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JP204793A
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Moritaka Fukunaga
守高 福永
Masami Okamoto
正巳 岡本
Itsuro Tanaka
伊都郎 田中
Yutaka Igarashi
豊 五十嵐
Chisato Nonomura
千里 野々村
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の熱可塑性ポリエステルエラストマーよ
りも柔軟性があり、かつ良好な成形性、離形性を有する
エラストマー組成物を得ること。 【構成】(a)熱可塑性ポリエステルエラストマー、
(b)反応可能な官能基を有する非結晶性ゴム、および
(c)前記(b)成分を架橋できる2つまたはそれ以上
の官能基を有する化合物を含有し、その組成比が(a)
/(b)=5〜95/95〜5(重量比)で配合され、
かつ(c)成分の官能基の数が(b)成分の官能基の数
に対して、0〜3倍当量配合されていることを特徴とす
る熱可塑性ポリエステルエラストマー組成物、および
(a)熱可塑性ポリエステルエラストマー、(b)反応
可能な官能基を有する非結晶性ゴム、および(c)前記
(b)成分を架橋できる2つまたはそれ以上の官能基を
有する化合物を含有する組成物を製造する方法におい
て、各成分の溶融混合中に前記(b)成分の架橋反応を
行うことを特徴とする熱可塑性ポリエステルエラストマ
ー組成物の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性ポリエステル
エラストマー組成物およびその製造法に関するものであ
り、さらに詳しくは従来の熱可塑性ポリエステルエラス
トマー(以下TPEという)に、架橋ゴムを分散せしめ
ることにより、従来のTPEよりも低弾性率のエラスト
マーを実現させると同時に、良好な成形性、離形性を有
してしりため、従来のゴム製品に有利であった成形品に
までその利用分野を広げることができ、例えば、エンブ
レム、スキー靴の構成部品、ドアラッチストライカー、
ホットカーラー、瓶栓、櫛、ブラシ、ケーブルカバー、
電話線カールコード等の用途で、従来の熱可塑性ポリエ
ステルエラストマーよりもより柔軟で、低温衝撃性に優
れた性質を示すことはもちろんのこと、従来、ゴム製品
の有利であったホース、ダイヤフラム、リバウンドスト
ッパー、ダストシールへの用途も十分に利用出来るもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、熱可塑性ポリエステルエラス
トマー(TPE)は、その良好な成形性、耐熱老化性そ
して、耐薬品性から広い分野にわたって普及している。
その反面、共重合組成による低弾性率化には限界があ
り、価格も高いものであった。そこで、ゴムに代表され
る非結晶性高分子をTPEに添加する試みは従来から実
施されているが、TPEとの相溶性が悪いため、望んだ
物性が得られなかったり、材料表面に一部ゴムが露出す
る結果、成形性、離形性が悪化するという欠点があっ
た。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、ゴムをT
PE中に分散して低弾性率、低コストを実現することを
課題とし、さらに、この分散を機械的混練によるもので
はなく、反応基を有するゴムを内部架橋させつつ分散せ
しめることにより、成形性、離形性を維持しつつ、低弾
性率の熱可塑性エラストマーを得ることを課題としてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本願発明者らは鋭意、研究、検討した結果、遂に本
発明を完成するに到った。すなわち本発明は、(a)熱
可塑性ポリエステルエラストマー、(b)反応可能な官
能基を有する非結晶性ゴム、および(c)前記(b)成
分を架橋できる2つまたはそれ以上の官能基を有する化
合物を含有し、その組成比が(a)/(b)=5〜95
/95〜5(重量比)で配合され、かつ(c)成分の官
能基の数が(b)成分の官能基の数に対して、0〜3倍
当量配合されていることを特徴とする熱可塑性ポリエス
テルエラストマー組成物および(a)熱可塑性ポリエス
テルエラストマー、(b)反応可能な官能基を有する非
結晶性ゴム、および(c)前記(b)成分を架橋できる
2つまたはそれ以上の官能基を有する化合物を含有する
組成物を製造する方法において、各成分の溶融混合中に
前記(b)成分の架橋反応を行うことを特徴とする熱可
塑性ポリエステルエラストマー組成物の製造法である。
【0005】本発明において用いられる(a)成分であ
るTPEとは、高融点ポリエステルセグメント(ハード
セグメント)と分子量400〜6000の低融点重合体
セグメント(ソフトセグメント)とからなるブロック共
重合体であり、高融点ポリエステルセグメント構成部分
だけで高重合体を形成した場合の融点が150℃以上で
あり、低融点重合体セグメント構成成分のみで測定した
場合の融点ないし軟化点が80℃以下であるような構成
成分からなる熱可塑性ポリエステル系エラストマーであ
り、その融点は80℃以上である。
【0006】前記高融点ポリエステルセグメントを構成
するポリエステルはテレフタル酸、イソフタル酸、1,
5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ビ安息香
酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、4,4−
スルホニルジ安息香酸等の芳香族ジカルボン酸の残基と
エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメ
チレングリコール、ペンタメチレングリコール、2,2
−ジメチルトリメチレングリコール、ヘキサメチレング
リコール、デカメチレングリコール、p−キシレングリ
コール、シクロヘキサンジメタノール等のジオール残基
とからなるポリエステルあるいはこれら2種類以上のジ
カルボン酸あるいは2種類以上のジオールを用いたコポ
リエステル、あるいは、p−(β−ヒドロキシエトキ
シ)安息香酸、p−オキシ安息香酸等のオキシ酸及びそ
れらの残基から誘導されるポリエステル、ポリピバロラ
クトンなどのポリラクトン、1,4−ビス(4,4´−
ジカルボキシジフェノキシ)エタンなどの芳香族エーテ
ルジカルボン酸の残基と前述のジオール残基とからなる
ポリエーテルエステル、更に以上述べたジカルボン酸、
オキシ酸、ジオール類などを任意の組成比で含む共重合
ポリエステル類の内、融点が150℃以上のものを挙げ
ることが出来る。この中でも本発明においては芳香族ジ
カルボン酸と脂肪族ジオールとからなる共重合ポリエス
テルが好ましく、特にポリブチレンテレフタレートが好
ましい。
【0007】前記(a)成分であるTPEを構成する低
融点重合体セグメントは、高融点ポリエステルセグメン
トとの共重合体の中で常温で実質的に非晶の状態を示す
ものであり、そのセグメント構成部分のみで測定した場
合の融点あるいは軟化点が80度以下のものを言い、そ
の分子量は400〜6000が適当である。また、TP
E中の低融点重合体セグメント構成成分の割合は3〜9
0%である。代表的な低融点重合体セグメント構成成分
としては、例えば、ポリオキシエチレングリコール、ポ
リオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチ
レングリコール等のポリエーテルグリコール類及びこれ
らの混合物、さらにはこれらのポリエーテル構成成分を
共重合した共重合ポリエーテルグリコール類を示す。さ
らに炭素数2〜12の脂肪族または脂環族ジカルボン酸
と炭素数2〜10の脂肪族または脂環族グリコールから
なるポリエステル、例えば、ポリエチレンアジペート、
ポリテトラメチレンアジペート、ポリエチレンセバケー
ト、ポリネオペンチルセバケート、ポリテトラメチレン
ドデカネート、ポリテトラメチレンアゼテート、ポリヘ
キサメチレンアゼテート、ポリ−ε−カプロラクトン等
の脂肪族ポリエステルおよび2種またはそれ以上の脂肪
族、脂環族ジカルボン酸と2種またはそれ以上の脂肪
族、脂環族グリコールを用いて得られる脂肪族共重合ポ
リエステル等を挙げることができる。また上記脂肪族ポ
リエステルと脂肪族ポリエーテルの混合物または共重合
体も挙げることが出来る。中でも本発明においては、ポ
リオキシテトラメチレングリコール、ポリ−ε−カプロ
ラクトンが好ましく、特にポリオキシテトラメチレング
リコールが好ましい。
【0008】次に本発明において用いられる(b)成分
であるゴムとは、室温で実質的に非晶の状態を示す高分
子化合物であり、反応可能な官能基を有するものであ
る。(b)成分の非結晶性のゴムについては特に制限す
るものではないが、熱可塑性または未架橋のもので高温
(150℃以上)において、安定かつ急速に熱架橋しな
いものが望ましい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピ
レンなどの結晶性ポリオレフィンセグメントとポリビニ
ルアセテート、ポリメチルアクリレート、ポリエチルア
クリレートまたは、ポリエチレン−ポリプロピレン共重
合体、ポリエチレン−ポリプロピレンと共役二重結合を
有する化合物(例えば、1,3−ブタジエン、イソプレ
ン、クロロプレン)との共重合体(いわゆるEPDM
類)など、またはそれらの組み合わせで得られる非結晶
性セグメントとのジまたはマルチブロック共重合体、い
わゆるポリオレフィン系エラストマー、ポリスチレンと
1,3−ブタジエン、イソプレン等のジエン化合物のブ
ロック共重合体、いわゆる、スチレン−ブタジエンゴ
ム。または前記のように熱可塑性でなくても1,3−ブ
タジエン、イソプレン、クロロプレン等のジエン系化合
物の重合体またはこれらと、ポリエチレン、ポリプロピ
レン等のα−オレフィンや、アクリロニトリルとの共重
合体、いわゆるジエン系ゴム。更にはこれらに、一部、
水素や酸化水素を付加したものも挙げられる。また前記
重合体の任意の混合物、共重合体も本発明の定義する
(b)成分に含まれる。これらの中でも本発明において
はポリオレフィン系エラストマーが好ましく、特にエチ
レン−アクリル酸エステルマルチブロック共重合体が好
ましい。
【0009】前記(b)成分が有する代表的な反応可能
な官能基としては、エポキシ基、無水マレイン酸ユニッ
ト、アミノ基、カルボキシル基、炭素−炭素多重結合等
の反応性に富む基、トシル基、沃素などのハロゲン原子
等の脱離し易い基が挙げられる。これら官能基の(b)
成分への導入方法は、特に制限されるものではないが、
例えば、主鎖中に共重合体の形で導入したり、ラジカル
反応などの手法を用いてのグラフト化反応によって導入
する方法が簡便である。この中でも(a)成分のカルボ
ン酸末端と反応して、良い相溶性が得られるエポキシ基
が好ましく、グリシジルメタクリレートを共重合体とし
て導入した場合は特に良好な結果が得られる。反応基濃
度は、その官能基の種類と(b)成分の繰り返し単位の
分子量とに依存するが、例えば、エチレン−メチルアク
リレ−ト−グリシジルメタクリレート共重合体の官能基
濃度に関して言えば、10〜1000個/106gが適当
である。中でも、相溶性、成形性の観点から、70〜7
50個/106gが好ましく。特に200〜500個/1
6gが好ましい。また、ブタジエン−アクリロニトリル
共重合体に関して言えば、(この場合、官能基を炭素−
炭素二重結合と考える。)14000〜28000個/
106g(結合アクリロニトリル量にして、10〜50重
量部)が適当である。中でも製品の性能面から、170
00〜20000個/106gが好ましい。
【0010】本発明において用いられる(c)成分であ
る架橋剤としては、(b)成分の持つ官能基と反応可能
な官能基を2つまたはそれ以上含む必要があるが、添加
の容易さと反応速度の観点から、(c)成分は低分子化
合物が好ましい。なお(b)成分の反応可能な官能基
が、エポキシ基のように反応性が高く、かつ、それらの
間で組成物製造中に架橋反応を生じる場合は、(c)成
分は必ずしも存在する必要はない。(c)成分の官能基
濃度は、(b)成分の官能基に対して、0.01〜3倍
当量が適当である。好ましい官能基は(b)成分の種類
によって千差万別であるが、(b)成分がエポキシ基を
有する場合は、反応可能な官能基としてカルボン酸基、
アミノ基、イソシアネート基等がある。(c)成分は上
記の官能基の内、2つまたはそれ以上の官能基を有する
化合物である必要があるが、イソシアネート基に関して
は(c)成分中に他の官能基が存在するとその間の反応
が生じるので好ましくない。
【0011】これら条件を満足する低分子化合物の具体
例を挙げると、アジピン酸、セバシン酸、グルタール
酸、ダイマー酸、テレフタル酸、イソフタル酸、トリメ
リット酸、3−(3´−プロパン酸)−1,7−ヘプタ
ン二酸、エチレンジアミン四酢酸等の多カルボン酸、ヘ
キサメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ジ−
(アミノメチル)−ベンゼン、トリ−(アミノメチル)
−ベンゼン等の多アミン類、グリシン、アラニン、β−
アラニン、グルタミン酸等のアミノ酸類、メチレン−ビ
ス−フェニレンイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネート等の多イソシアネート類が挙げられる。以上
の中でも入手のしやすさと反応速度の観点から、(b)
成分がエポキシ基を有する場合はアジピン酸が望まし
い。また、以上の官能基を含む高分子化合物、更には
(b)成分中にその官能基を含む場合、いずれも本発明
の範疇に含まれる。(b)成分が他の官能基を有する場
合、例えば、ジエン系のゴムの場合は、硫黄系、過酸化
物系、ハロゲン系、エポキシ系、ジエン系、ジマレイミ
ド系等の代表的な架橋剤を用いる事ができる。また、以
上の官能基を含む高分子化合物、更には(b)成分中に
その官能基を含む場合、いずれも本発明の範疇に含まれ
る。中でも高温架橋反応特性から、N,N´−m−フェ
ニレンジマレイミドが好ましい。その他の(b)成分の
官能基に適当な(c)成分の例はここでは全てを挙げな
いが本発明の主旨にそった化合物を選択することができ
る。
【0012】本発明組成物において、(b)成分が自己
架橋性機能を有する非結晶性ゴムの場合は、必ずしも
(c)成分を含まなくてもよい。このようなゴムは、そ
の繰り返し単位中に互いに架橋反応出来る1種または2
種以上の官能基を有し、室温で実質的に非晶の状態を示
し高分子化合物である。室温で実質的に非晶の状態を示
すゴムの主繰り返し単位としては前記(b)成分の例に
準じた高分子化合物を用いることが出来る。架橋反応で
きる官能基の組み合わせの例としては、エポキシ基−カ
ルボン酸基、アミノ基−カルボン酸基等が考えられる。
また、ただ1種の官能基しか存在しなくても架橋反応で
きる官能基、例えば、エポキシ基、イソシアネート基で
も良い。さらに、前記の組み合わせも本発明の範囲にふ
くまえる。これら官能基の濃度は合計で、10〜200
0/106gが適当であり、成形性や官能基導入のコスト
の観点から、100〜1000/106gが好ましく、さ
らに、225〜550/106gが特に好ましい。架橋反
応可能な官能基が2種の組み合わせである場合は、架橋
に寄与しない官能基を極力減らすため、より多い方の官
能基の濃度が10倍当量より小さいことが好ましい。上
記条件を満たす高分子化合物の具体例として、エチレン
−アクリル酸−グルシジルメタクリレート3元共重合体
等が挙げられる。
【0013】本発明組成物において前記各成分の配合量
は(a)/(b)=5〜95/95〜5(重量比)で、
かつ(c)の官能基の数が(b)の官能基の数に対し
て、0〜3倍当量、好ましくは0.01〜3倍当量とな
るような配合比である。中でも、成形加工の際の流動特
性、成形物の表面特性の観点から、(a)/(b)=6
0〜95/40〜5の範囲が好ましい。また(c)成分
の官能基濃度としては、(b)成分の官能基がエポキシ
基の場合は(b)成分の官能基に関して0.1〜0.3
倍当量が好ましい。
【0014】次に本発明組成物を得る方法としては、全
く制限されるものではないが、(b)成分の内部架橋反
応は各成分の溶融混合中に行う必要がある。具体的に
は、ローラーニーダ、単軸もしくは多軸スクリュー押出
機等を用いて3成分を一緒に溶融混合する方法、
(a)成分と(b)成分とを溶融混合しておき、その混
合物に(c)成分を溶融混合する方法、(a)成分と
(b)成分とを溶融混合中に(c)成分を加える方法、
(a)成分と(c)成分を溶融混合しておき、その混
合物に(b)成分を溶融混合する方法、(a)成分と
(c)成分との溶融混合中に(b)成分を加える方法等
が採用出来る。しかし(b)成分と(c)成分の反応が
極端に早い場合は、前記の方法は好ましくない。
【0015】
【作用】本発明熱可塑性ポリエステルエラストマー組成
物が低弾性率で、良好な成形性および離形性を保持する
ことができる理由としては、(b)成分と(a)成分が
化学反応することにより、(a)成分中に(b)成分を
微細に分散させることができ、さらに、(b)成分の内
部架橋により、(b)成分が(a)成分よりも体積分率
が大きい場合でも(a)成分が連続相となることができ
るので、熱可塑性、成形性そして離形性を保持すること
ができ、また(b)成分が架橋されているので、ゴム弾
性がより発現されやすくなる(低弾性率化と永久歪特性
改善)ことができるものと思われる。
【0016】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて、本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例に
よって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適
合する範囲で変更して実施することはいずれも本発明の
技術的範囲に含まれる。なお実施例及び比較例における
各物性の測定法として、弾性率に関してはASTM−D
790に従って得られた曲げ弾性率を示し、低温耐衝撃
性は、ASTM−D256に準じ、−30℃に冷却後、
150Kgハンマーで、128°の角度から測定した。
また成形性については成形の可否、成形品のヒケの程
度、成形品表面の状態とバリの発生を目視で観測した。
【0017】実施例1〜4、比較例1〜4 (a)成分として、熱可塑性ポリエステルエラストマー
(東洋紡績(株)製のP−55B(ハードセグメントが
ポリブチレンテレフタレート、ソフトセグメントが分子
量約1000のポリテトラメチレングリコールであり、
それらの繰り返し単位の比が5.5:1である熱可塑性
ポリエステルエラストマー))と(b)成分としてポリ
オレフィン系ゴム(住友化学(株)製;bond fa
st 20M)との表1に示す所定量をそれぞれ250
℃の条件下、30mm二軸押出機中で溶融混練してペレ
ット化した後、アジピン酸を所定量加えて再び同じ条件
で二軸押出機を通してそれぞれペレット化し、それらを
射出成形機を用いて目的のテストピースを得た。なお実
施例4および比較例4における(a)成分は東洋紡績
(株)製のP−30B(ハードセグメントがポリブチレ
ンテレフタレート、ソフトセグメントが分子量約200
0のポリテトラメチレングリコールであり、それらの繰
り返し単位の比が3:1である熱可塑性ポリエステルエ
ラストマー)を用い溶融温度を220℃とした。得られ
たテストピースの各物性値を表1に示す。
【0018】
【表1】 表1において、成形性(ヒケの程度)は成形品の全体の
表面積にたいするヒケの部分の面積の割合で示し、◎:
0〜10%、○:10〜30%、△:30〜60%およ
び×:60〜100%を表す。また表面状態は○:表面
にゲル化物無し、×:表面にゲル化物が多く、成形性不
良および−:成形不能のため、判定ができなかったこと
を示す。
【0019】
【発明の効果】前記表1より明らかなように本発明組成
物である実施例1〜4では、比較的低弾性率であり、成
形性、表面状態および低温耐衝撃性が優れていることが
判る。また比較例1および2では(c)成分を配合して
いないため、(b)成分であるゴムが連続相となり、こ
の場合の方が低弾性率が得られるものの、その反面熱可
塑性が失われてしまい、リサイクル性にも問題があっ
た。以上かかる構成よりなる本発明組成物は、従来のT
PEが有している熱可塑性および成形性を保ったまま、
低弾性率化を実現できるため、他のエラストマーと比較
して劣っていた分野にも展開できるようになり、また従
来法では成形困難、あるいは全く成形できなかった組成
のものも成形できるという利点がある。さらに、本発明
で示したゴムはその多くが従来のTPEよりも安価であ
り、TPEの普及を阻害してきたコスト面も同時に解決
できるため、産業界へ寄与すること大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五十嵐 豊 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 野々村 千里 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)熱可塑性ポリエステルエラストマ
    ー、(b)反応可能な官能基を有する非結晶性ゴム、お
    よび(c)前記(b)成分を架橋できる2つまたはそれ
    以上の官能基を有する化合物を含有し、その組成比が
    (a)/(b)=5〜95/95〜5(重量比)で配合
    され、かつ(c)成分の官能基の数が(b)成分の官能
    基の数に対して、0〜3倍当量配合されていることを特
    徴とする熱可塑性ポリエステルエラストマー組成物。
  2. 【請求項2】 (a)熱可塑性ポリエステルエラストマ
    ー、(b)反応可能な官能基を有する非結晶性ゴム、お
    よび(c)前記(b)成分を架橋できる2つまたはそれ
    以上の官能基を有する化合物を含有する組成物を製造す
    る方法において、各成分の溶融混合中に前記(b)成分
    の架橋反応を行うことを特徴とする熱可塑性ポリエステ
    ルエラストマー組成物の製造法。
JP204793A 1993-01-08 1993-01-08 熱可塑性ポリエステルエラストマー組成物およびその製造法 Pending JPH06207086A (ja)

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Cited By (4)

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