JPH06207246A - 炭化物分散マルエージング鋼 - Google Patents

炭化物分散マルエージング鋼

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JPH06207246A
JPH06207246A JP1686393A JP1686393A JPH06207246A JP H06207246 A JPH06207246 A JP H06207246A JP 1686393 A JP1686393 A JP 1686393A JP 1686393 A JP1686393 A JP 1686393A JP H06207246 A JPH06207246 A JP H06207246A
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JP
Japan
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carbide
hardness
maraging steel
aging treatment
matrix
Prior art date
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Pending
Application number
JP1686393A
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English (en)
Inventor
Hajime Kuromasa
肇 黒政
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Steel Works Ltd
Original Assignee
Japan Steel Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械加工が容易でかつ耐摩耗性に優れた工
具用の材料を提供する。 【構成】 炭化物総量が、Ti :19.9〜25.5
%、Mo :3.7〜7%、C:5〜6.8%で、マトリ
ックスは、Co :21〜24%、Ni :11〜14%
と、0.6〜1%のAl 、Ti またはNb の1種以上と
を含有し、残部がFe および不可避不純物からなる炭化
物分散マルエージング鋼 【効果】 時効処理前には硬さが適度で機械加工を容
易に行うことができ、時効処理後には十分に硬度が増す
ので、優れた耐摩耗性が要求される工具材料などへの応
用が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高強度高靱性のマル
エージング鋼に関するものである。
【0002】
【従来の技術】炭素量を少なくするとともに、Ni 、C
o などを多量に含有させて焼戻しにより金属間化合物を
析出させるマルエージ鋼は、置換型合金元素を固溶する
極低炭素鉄マルテンサイト合金の時効硬化性を利用して
強靱性を持たせたものであり、高い強度と靱性が要求さ
れる機械構造用材料に広く利用されている。さらに最近
では、これらの特性を活用して、上記用途以外での利用
が望まれており、例えば冷間工具用材料としての利用が
検討されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで工具用材料
は、使用環境の上で優れた耐摩耗性が必要とされるもの
であり、これに使用するマルエージ鋼にも当然に高い耐
摩耗性が要求される。しかし、マルエージ鋼の強化機構
は、上記したように金属間化合物の析出硬化を利用して
基地の強度を高めるものであり、金属間化合物自体が高
い硬度を有するものではなく耐摩耗性が格別に優れてい
るものではない。したがってマルエージ鋼は、工具用材
料としては耐摩耗性の性能が不十分であり、この点が工
具用材料としての利用を妨げる大きな要因となってい
る。
【0004】これに対し、工具用材料などとして実用化
されている超硬合金やサーメットは、特に優れた耐摩耗
性を有している。しかし、これらの材料は、非常に高い
硬度を有しているため、機械加工が殆ど不可能であり、
焼結時などの形状に制約されるという問題点がある。こ
の発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、
最適な組成を有するマルエージング鋼に、適量の炭化物
を分散させることにより、時効硬化処理される前(例え
ば焼結まま、溶体化処理まま)の状態で、機械加工が可
能な硬さにし、さらに、その後の時効処理により十分に
硬化させて所定の硬さ、耐摩耗性が得られるようにする
ことを目的とする。ここで、工具鋼として望まれる機械
的性質の一例を示せば、時効硬化処理前にビッカース硬
さが600以下で、時効硬化処理後のビッカース硬さが
750以上、3点曲げ抗折力が150kgf/mm2
上である。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本願発明は、
炭化物をマトリックス中に分散させた炭化物分散マルエ
ージング鋼であって、炭化物は総量(重量%)で、Ti
:19.9〜25.5%、Mo :3.7〜7%、C:
5〜6.8%からなり、マトリックスは、Co :21〜
24%、Ni :11〜14%と、0.6〜1%のAl 、
Ti またはNb の1種以上とを含有し、残部がFe およ
び不可避不純物からなることを特徴とする。本願発明に
おける炭化物は、Ti炭化物とMo炭化物からなり、また
はこれらの複合炭化物が混在してマトリックス中に分散
している。これら炭化物の成分の総和が上記で規定され
ている。
【0006】本願発明のマルエージング鋼の製造方法は
特に限定されないが、一般には、炭化物粒子とマトリッ
クス粒子とを混合して焼結して製造する。炭化物粒子に
は、最終的に鋼に分散する炭化物と同一のものを用いる
他に、焼結中の反応を予測して、炭化物または金属粒子
として添加するものであってもよい。例えば、金属粒子
として添加されたMo は、炭素と反応してMo2Cにな
り、またTi との複合炭化物を生成する。これは、Mo
がCとの親和性が強く、焼結の際に、Ti とMoとの固
溶体炭化物を形成するためMo2C粒子を添加する場合と
同様の炭化物形態が得られるからである。このようにし
て得られたマルエージング鋼は、時効処理前に機械加工
し、その後、時効処理することにより、大きな形状制約
を受けることなく所望の成形物を得ることができる。
【0007】
【作用】本願発明によれば、時効処理前には、機械加工
できる程度の硬度であり、この状態では、所望の形状に
容易に機械加工することができる。そして、時効硬化処
理をすることにより十分に硬度が増し、所望の機械的性
質が得られる。さらに、マトリックス中に分散した適当
な炭化物により、機械加工性を損なうことなく耐摩耗性
を向上させることができる。以下に、本願発明の成分限
定理由を具体的な作用とともに説明する。
【0008】(炭化物)Ti :19.9〜25.5% Ti は、硬質の炭化物として、球状でかつ非常に高い硬
さを有するTiCを生成する。Ti が19.9%未満で
あると炭化物量が少なすぎて十分な硬度が得られず、時
効硬化後の硬さも目標のHv750に達するのが困難に
なる。また、上限を超えると、時効硬化前の硬度が高す
ぎて、Hv600以下という目標値を超えて機械加工が
困難になるため上記範囲とする。
【0009】Mo :3.7〜7% マルエージング鋼に上記したTiCだけを分散させた場
合、TiCとマトリックスとのぬれ性が悪く、ポアが残
留し易い。そこでMo をそのままやMo2Cの形で添加す
ることにより、Ti との間で固溶炭化物が形成されてぬ
れ性が改善され、ポアが殆ど残留しない正常な合金が得
られる。このMo が3.7%未満であると、ぬれ性の改
善が不十分である。ぬれ性が悪いと、拡散速度が小さく
なるため、Ti とMo との固溶炭化物が十分に形成され
ず、それぞれ単独で微細なTi 炭化物やMo 炭化物を生
成して、これらが素地中に混在する。このため、硬さが
必要以上に高くなり、時効前の機械加工が困難になる。
したがって、Mo の含有量を上記範囲とする。C:5〜6.8% Cは、Ti およびMo の炭化物生成に必要な量が含有さ
れる。
【0010】(マトリックス)Co :21〜24%、Ni :11〜14% 上記元素およびFe は、マトリックス相の性質を決定す
る重要な元素であり、Co−Ni−Fe の3元系がその基
本組成となる。このCo、Ni、Fe の適当な組成比によ
り時効処理前(焼結ままや溶体化処理まま)に機械加工
が可能な硬さを有し、その後の熱処理により最適な時効
硬化性を示すようになる。本発明では、その最適な組成
として35%Co−20%Ni−45%Fe にあることを
見いだし、この組成比を基礎として、時効処理前の硬度
および時効処理後の硬度と抗折力を考慮して各元素の適
正範囲を定めた。
【0011】Al、Ti、Nb の1種以上:各々0.6〜
1% 時効硬化性を顕著にするために、1種以上を添加する。
下限未満の添加では効果がなく、また、上限を超えると
時効硬化後の靱性が低下するので上記範囲とした。上記
元素以外には、不可避的な不純物が含有されており、例
えば、炭化物で規定した炭素量以外にもマトリックス中
には不純物として炭素が含有されている。
【0012】
【実施例】表1に示す配合比(重量%)で、TiC粉末
(粒径1〜2μm)、Mo2C粉末(平均粒径約3μ
m)、Co 粉末(平均粒径約1.5μm)、Ni 粉末
(3〜7μm)、Fe 粉末(4〜6μm)、Al 粉末
(平均粒径約10μm)、Ti 粉末(44μm以下)の
各原料粉末を配合し、2−プロパノールを溶媒として湿
式ボールミルで24時間の混合を行った。この混合粉末
を15(t)×30(w)×150(L)mmの空間を有するゴ
ムモールドに充填・封止し、1500kgf/cm2
圧力でCIP成形した。このCIP体を真空下で142
0℃×6時間で加熱して、真空焼結を行った。次いで、
得られた焼結体(供試材)に850℃×4時間の溶体化
処理を施し、さらに、500℃×6時間の時効処理を行
った。
【0013】上記供試材は、焼結後にビッカース硬さを
測定し、さらに時効処理後にもビッカース硬さを測定す
るとともに3点曲げ試験を行った。その結果は表2に示
す。表から明らかなように、本発明鋼は、焼結後の硬さ
がいずれもHv600以下であり、機械加工が可能な硬
さとなっている。そして、時効処理後の硬さは、Hv7
50以上となっており、十分な硬さが得られている。ま
た、3点曲げ試験においても、十分に高い抗折力が示さ
れている。これに対し、本発明の範囲を外れる比較鋼
は、No.5、6で、時効処理後の硬さは十分にあるも
のの、焼結後の硬さが高すぎて機械加工が困難である。
また、比較鋼No.7は、焼結後の硬さは、機械加工が
できる程度であるが、時効処理後においても硬度が不十
分である。また、これらの比較鋼は、いずれも抗折力の
点において発明鋼よりも劣っている。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】
【発明の効果】以上説明したように本願発明の炭化物分
散マルエージング鋼によれば、炭化物をマトリックス中
に分散させた炭化物分散マルエージング鋼であって、炭
化物は総量(重量%)で、Ti :19.9〜25.5
%、Mo :3.7〜7%、C:5〜6.8%からなり、
マトリックスは、Co :21〜24%、Ni :11〜1
4%と、0.6〜1%のAl 、Ti またはNb の1種以
上とを含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる
ので、時効処理前に機械加工が容易であり、加工により
種々の形状の材料に使用することができる。そして、時
効処理後に十分に硬度が増すので、優れた耐摩耗性が要
求される工具材料などへの応用も可能になる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化物をマトリックス中に分散させた炭
    化物分散マルエージング鋼であって、炭化物は総量(重
    量%)で、Ti :19.9〜25.5%、Mo :3.7
    〜7%、C:5〜6.8%からなり、マトリックスは、
    Co :21〜24%、Ni :11〜14%と、0.6〜
    1%のAl 、Ti またはNb の1種以上とを含有し、残
    部がFe および不可避不純物からなることを特徴とする
    炭化物分散マルエージング鋼
JP1686393A 1993-01-08 1993-01-08 炭化物分散マルエージング鋼 Pending JPH06207246A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10995395B2 (en) 2018-04-06 2021-05-04 Rolls-Royce Plc Maraging steel

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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