JPH06207272A - マグネトロンプラズマ用永久磁石磁気回路 - Google Patents
マグネトロンプラズマ用永久磁石磁気回路Info
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- JPH06207272A JPH06207272A JP5017980A JP1798093A JPH06207272A JP H06207272 A JPH06207272 A JP H06207272A JP 5017980 A JP5017980 A JP 5017980A JP 1798093 A JP1798093 A JP 1798093A JP H06207272 A JPH06207272 A JP H06207272A
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- permanent magnet
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- Physical Deposition Of Substances That Are Components Of Semiconductor Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 スパッタリング、エッチング等のマグネトロ
ンプラズマ発生に用いられる永久磁石磁気回路を改良し
て、マグネトロンプラズマ内の電子がターゲット(また
は基板)のほぼ全域に渡って軌道を描くことが可能とな
るような漏洩磁場分布を有する永久磁石磁気回路を提供
すること。 【構成】 磁化方向の異なる2つの希土類磁石が隣接し
ており、この2つの希土類磁石の各々は半回転以上の渦
巻状になっていることを特徴とするマグネトロンプラズ
マ用永久磁石磁気回路を用いる。
ンプラズマ発生に用いられる永久磁石磁気回路を改良し
て、マグネトロンプラズマ内の電子がターゲット(また
は基板)のほぼ全域に渡って軌道を描くことが可能とな
るような漏洩磁場分布を有する永久磁石磁気回路を提供
すること。 【構成】 磁化方向の異なる2つの希土類磁石が隣接し
ており、この2つの希土類磁石の各々は半回転以上の渦
巻状になっていることを特徴とするマグネトロンプラズ
マ用永久磁石磁気回路を用いる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放電させた気体中の電
子に無限軌道を描かせ、放電気体のイオン化を促進させ
るためのマグネトロンプラズマ発生用永久磁石磁気回路
に関する。本発明に係る永久磁石磁気回路は、たとえ
ば、電極、配線及び記録膜などの薄膜を作製するための
マグネトロンスパッタ装置、及び、LSIのドライエッ
チングを行うマグネトロンプラズマエッチング装置など
に用いて最適である。
子に無限軌道を描かせ、放電気体のイオン化を促進させ
るためのマグネトロンプラズマ発生用永久磁石磁気回路
に関する。本発明に係る永久磁石磁気回路は、たとえ
ば、電極、配線及び記録膜などの薄膜を作製するための
マグネトロンスパッタ装置、及び、LSIのドライエッ
チングを行うマグネトロンプラズマエッチング装置など
に用いて最適である。
【0002】
【従来の技術】スパッタリングとして、従来よりマグネ
トロンを利用したマグネトロンスパッタリングが行われ
ている。マグネトロンスパッタリングでは、まず、容器
内のアルゴン等の気体中に電極を挿入し、放電によって
気体をイオン化する。このとき生じた電子がアルゴン等
の気体分子やターゲットと衝突することによってさらに
気体はイオン化し、2次電子も生じる。その際、放電で
放出された電子及び2次電子はマグネトロンの磁場と電
場によって補足され、小さな径の旋回運動を行う。した
がって、電子は次々に気体分子と衝突することができ
る。このため、マグネトロン方式によるイオン化の効率
は高い。次に、プラズマ内の陽イオンが、陰極(スパッ
タされるターゲット)に衝突してスパッタ原子(ターゲ
ットを構成している原子)をたたき出す。最後に、スパ
ッタ原子は陽極に置かれた基板に付着し、基板面に膜を
形成する。
トロンを利用したマグネトロンスパッタリングが行われ
ている。マグネトロンスパッタリングでは、まず、容器
内のアルゴン等の気体中に電極を挿入し、放電によって
気体をイオン化する。このとき生じた電子がアルゴン等
の気体分子やターゲットと衝突することによってさらに
気体はイオン化し、2次電子も生じる。その際、放電で
放出された電子及び2次電子はマグネトロンの磁場と電
場によって補足され、小さな径の旋回運動を行う。した
がって、電子は次々に気体分子と衝突することができ
る。このため、マグネトロン方式によるイオン化の効率
は高い。次に、プラズマ内の陽イオンが、陰極(スパッ
タされるターゲット)に衝突してスパッタ原子(ターゲ
ットを構成している原子)をたたき出す。最後に、スパ
ッタ原子は陽極に置かれた基板に付着し、基板面に膜を
形成する。
【0003】また、プラズマ内のイオンが、フォトレジ
ストを貼付して露光した基板をエッチングする仕組み
が、反応性イオンエッチングである。
ストを貼付して露光した基板をエッチングする仕組み
が、反応性イオンエッチングである。
【0004】上で述べたように、従来より、マグネトロ
ン内に発生させたプラズマを、スパッタリングや反応性
イオンエッチングに広く利用してきた。マグネトロン方
式ではイオン化の効率が高いため、スパッタリング及び
エッチングを行う際、通常の高圧放電方式と比較して2
〜3倍の効率が得られるという利点がある。
ン内に発生させたプラズマを、スパッタリングや反応性
イオンエッチングに広く利用してきた。マグネトロン方
式ではイオン化の効率が高いため、スパッタリング及び
エッチングを行う際、通常の高圧放電方式と比較して2
〜3倍の効率が得られるという利点がある。
【0005】マグネトロン方式において磁場を発生させ
るために、永久磁石磁気回路が設けられる。永久磁石磁
気回路は、平面型2極放電のスパッタリングではターゲ
ット裏面に、エッチングでは、普通、基板裏面に設置さ
れる。永久磁石磁気回路の作る磁場がターゲットまたは
基板上に漏洩し、この漏洩磁場の水平成分を利用して放
電電子を運動させ、気体のイオン化を促進する。
るために、永久磁石磁気回路が設けられる。永久磁石磁
気回路は、平面型2極放電のスパッタリングではターゲ
ット裏面に、エッチングでは、普通、基板裏面に設置さ
れる。永久磁石磁気回路の作る磁場がターゲットまたは
基板上に漏洩し、この漏洩磁場の水平成分を利用して放
電電子を運動させ、気体のイオン化を促進する。
【0006】電子の運動領域に磁場のみが存在する場
合、電子は磁力線に補足され磁力線に巻き付くような形
で螺旋運動を行う。しかし、たとえば、2極放電型のマ
グネトロンの場合には、放電電極に垂直な方向に電場が
印加されているため、(電場)×(磁場)の大きさに比
例するドリフト力が電子に加わる。これにより、電子は
磁力線を横切るようにサイクロイド曲線を描きながら動
く。電子のドリフト力に寄与するのは、電場に垂直な磁
場、すなわち磁場の水平成分のみである。したがって、
水平磁場成分が強く、磁場均一性のよい磁場を作る永久
磁石磁気回路が望ましい。
合、電子は磁力線に補足され磁力線に巻き付くような形
で螺旋運動を行う。しかし、たとえば、2極放電型のマ
グネトロンの場合には、放電電極に垂直な方向に電場が
印加されているため、(電場)×(磁場)の大きさに比
例するドリフト力が電子に加わる。これにより、電子は
磁力線を横切るようにサイクロイド曲線を描きながら動
く。電子のドリフト力に寄与するのは、電場に垂直な磁
場、すなわち磁場の水平成分のみである。したがって、
水平磁場成分が強く、磁場均一性のよい磁場を作る永久
磁石磁気回路が望ましい。
【0007】ターゲット(または基板)上の磁場の水平
成分が一方向のみの場合、電子は磁力線を横切って進む
ために、ターゲット(または基板)の一方向に進み、プ
ラズマもその方向に片寄ることになる。このような電子
の逃散を防ぐため、通常は、磁石面上にドーナツ状の漏
洩磁場が発生するように永久磁石を配置する(図3)。
図3において、ターゲット(または基板)2の面上の漏
洩磁場が磁力線4のようであり、符号6で示した向きに
電場が印加されると、電子8は無限軌道10を描く。そ
の結果、電子8は漏洩磁場の領域12に閉じ込められて
気体のイオン化を促進するため、高密度なプラズマが発
生する。図3において、符号14及び16は、磁力線4
がターゲット(または基板)2の面上と交わるところを
示したものである。
成分が一方向のみの場合、電子は磁力線を横切って進む
ために、ターゲット(または基板)の一方向に進み、プ
ラズマもその方向に片寄ることになる。このような電子
の逃散を防ぐため、通常は、磁石面上にドーナツ状の漏
洩磁場が発生するように永久磁石を配置する(図3)。
図3において、ターゲット(または基板)2の面上の漏
洩磁場が磁力線4のようであり、符号6で示した向きに
電場が印加されると、電子8は無限軌道10を描く。そ
の結果、電子8は漏洩磁場の領域12に閉じ込められて
気体のイオン化を促進するため、高密度なプラズマが発
生する。図3において、符号14及び16は、磁力線4
がターゲット(または基板)2の面上と交わるところを
示したものである。
【0008】しかし、ドーナツ状漏洩磁場を発生させる
磁気回路では、漏洩磁場の水平磁場強度が場所により大
きく異なり、水平磁場強度の強い領域ほど高密度なプラ
ズマが発生する。したがって、スパッタ装置では水平磁
場強度の強い領域ほど大きなスパッタリングが生じてタ
ーゲットが消耗するので、ターゲットの使用効率が悪い
上に、形成されるスパッタ膜の厚さが不均一になるとい
う問題がある。
磁気回路では、漏洩磁場の水平磁場強度が場所により大
きく異なり、水平磁場強度の強い領域ほど高密度なプラ
ズマが発生する。したがって、スパッタ装置では水平磁
場強度の強い領域ほど大きなスパッタリングが生じてタ
ーゲットが消耗するので、ターゲットの使用効率が悪い
上に、形成されるスパッタ膜の厚さが不均一になるとい
う問題がある。
【0009】さらには、水平磁場強度の強い領域に発生
するプラズマ内の陽イオンは、大きな運動エネルギーを
持つため、ターゲットからスパッタ原子をたたき出す際
に重い原子(ターゲットは通常数種類の原子より成る
が、その中で重い方の原子)をたたき出しやすい。すな
わち、水平磁場強度の違いのため、スパッタ膜の組成が
場所によって異なってくるという問題もある。
するプラズマ内の陽イオンは、大きな運動エネルギーを
持つため、ターゲットからスパッタ原子をたたき出す際
に重い原子(ターゲットは通常数種類の原子より成る
が、その中で重い方の原子)をたたき出しやすい。すな
わち、水平磁場強度の違いのため、スパッタ膜の組成が
場所によって異なってくるという問題もある。
【0010】また、エッチング装置の場合も同様に、プ
ラズマ密度が一定にならず、よって基板の位置によりエ
ッチングの深さが異なるという問題がある。
ラズマ密度が一定にならず、よって基板の位置によりエ
ッチングの深さが異なるという問題がある。
【0011】上記のような欠点を改良するため磁気回路
の色々な磁石配置が従来より考えられている。たとえ
ば、同心円型を改良して磁石列を3列にしたり(図4
(a))、変形同心円とする(図4(b))などして、
磁気回路(または基板)の回転を行い、より広い領域に
漏洩磁場を発生させるようなものが提案されている。
の色々な磁石配置が従来より考えられている。たとえ
ば、同心円型を改良して磁石列を3列にしたり(図4
(a))、変形同心円とする(図4(b))などして、
磁気回路(または基板)の回転を行い、より広い領域に
漏洩磁場を発生させるようなものが提案されている。
【0012】また、水平方向に磁化された磁石と垂直方
向に磁化された磁石を組み合わせて漏洩磁場領域の拡大
を意図したもの(図4(c))等も提案されている。
向に磁化された磁石を組み合わせて漏洩磁場領域の拡大
を意図したもの(図4(c))等も提案されている。
【0013】図4(a)〜(c)において、符号20、
24、28は、磁石22、26、30の下に設置される
バックヨークの外周を示している。また、図4(c)の
符号32は、水平方向に磁化された磁石の磁化の向きを
表わしている。
24、28は、磁石22、26、30の下に設置される
バックヨークの外周を示している。また、図4(c)の
符号32は、水平方向に磁化された磁石の磁化の向きを
表わしている。
【0014】上記いずれの磁気回路も、単純な同心円型
よりターゲットの消耗領域が拡大するなど、改善されて
いる。しかし、それぞれの従来例には以下のような問題
がある。
よりターゲットの消耗領域が拡大するなど、改善されて
いる。しかし、それぞれの従来例には以下のような問題
がある。
【0015】磁石列を3列にしたり、変形同心円とする
などして磁気回路(または基板)の回転を行うものは、
スパッタリングやエッチングの均一性確保には有効であ
る。しかし、回転を行わせるため、 機構が複雑になる 装置が高価になる 回転軸部よりゴミが発生する メンテナンスが煩雑になる など、装置上の問題が数多く発生する。
などして磁気回路(または基板)の回転を行うものは、
スパッタリングやエッチングの均一性確保には有効であ
る。しかし、回転を行わせるため、 機構が複雑になる 装置が高価になる 回転軸部よりゴミが発生する メンテナンスが煩雑になる など、装置上の問題が数多く発生する。
【0016】また、変形同心円型には、基板を必ず回転
させなければならず、磁石の作製が面倒で手間がかかる
ため、装置が高価になるという問題もある。
させなければならず、磁石の作製が面倒で手間がかかる
ため、装置が高価になるという問題もある。
【0017】水平方向に磁化された磁石と垂直方向に磁
化された磁石を組み合わせたものは、水平方向に磁化さ
れた磁石のない単純な同心円構造のものと比較し、ター
ゲットの使用効率が上昇する。これは、この磁石配置に
よれば、水平方向に磁化された磁石の起磁力を有効に利
用して垂直方向磁石間の空隙に比較的強い磁場を発生で
きるからである。しかし、外周部と中心部の垂直方向に
磁化された磁石の部分では、磁場がほとんど垂直に立ち
上がるため、磁場の水平成分が少なくなり、電子の無限
軌道運動への寄与が小さいという問題がある。
化された磁石を組み合わせたものは、水平方向に磁化さ
れた磁石のない単純な同心円構造のものと比較し、ター
ゲットの使用効率が上昇する。これは、この磁石配置に
よれば、水平方向に磁化された磁石の起磁力を有効に利
用して垂直方向磁石間の空隙に比較的強い磁場を発生で
きるからである。しかし、外周部と中心部の垂直方向に
磁化された磁石の部分では、磁場がほとんど垂直に立ち
上がるため、磁場の水平成分が少なくなり、電子の無限
軌道運動への寄与が小さいという問題がある。
【0018】以上の問題を解決するため、簡単な形状
で、さらにターゲット(または基板)に漏洩する水平磁
場領域を拡大し、スパッタリング(またはエッチング)
の効率を改善できる磁気回路が求められている。
で、さらにターゲット(または基板)に漏洩する水平磁
場領域を拡大し、スパッタリング(またはエッチング)
の効率を改善できる磁気回路が求められている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、スパ
ッタリング、エッチング等のマグネトロンプラズマ発生
に用いられる永久磁石磁気回路を改良して、マグネトロ
ンプラズマ内の電子がターゲット(または基板)のほぼ
全域に渡って軌道を描くことが可能となるような漏洩磁
場分布を有する永久磁石磁気回路を提供することであ
る。
ッタリング、エッチング等のマグネトロンプラズマ発生
に用いられる永久磁石磁気回路を改良して、マグネトロ
ンプラズマ内の電子がターゲット(または基板)のほぼ
全域に渡って軌道を描くことが可能となるような漏洩磁
場分布を有する永久磁石磁気回路を提供することであ
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】磁化方向の異なる2つの
希土類磁石が隣接し、この2つの希土類磁石の各々は半
回転以上の渦巻状になっていることを特徴とするマグネ
トロンプラズマ用永久磁石磁気回路を用いる。また、前
記2つの希土類磁石の磁化方向を磁気回路底面に対して
垂直にし、この2つの希土類磁石の一方のN極を他方の
S極と隣接させる。さらにまた、前記2つの希土類磁石
の磁化方向を磁気回路底面に対して平行にし、この2つ
の希土類磁石の同極同士が対向するように隣接させる。
希土類磁石が隣接し、この2つの希土類磁石の各々は半
回転以上の渦巻状になっていることを特徴とするマグネ
トロンプラズマ用永久磁石磁気回路を用いる。また、前
記2つの希土類磁石の磁化方向を磁気回路底面に対して
垂直にし、この2つの希土類磁石の一方のN極を他方の
S極と隣接させる。さらにまた、前記2つの希土類磁石
の磁化方向を磁気回路底面に対して平行にし、この2つ
の希土類磁石の同極同士が対向するように隣接させる。
【0021】
【実施例】本発明では、磁化方向の異なる2つの磁石を
隣接させ、それらを渦巻状とする磁石配置を提案する。
実施例を図1に示す。渦巻状の部分40、42、48、
50は磁石であり、磁石40と42、磁石48と50
は、お互いに異なる方向に磁化されている。符号54、
56は、磁石40と42、48と50の下に設置される
バックヨークの外周を示している。
隣接させ、それらを渦巻状とする磁石配置を提案する。
実施例を図1に示す。渦巻状の部分40、42、48、
50は磁石であり、磁石40と42、磁石48と50
は、お互いに異なる方向に磁化されている。符号54、
56は、磁石40と42、48と50の下に設置される
バックヨークの外周を示している。
【0022】隣接する2つの磁石の磁化方向を異ならせ
る組み合わせ方は無限にある。図1(a)のように磁気
回路の底面に対して2つの磁石の磁化方向が垂直でお互
いに反対向きの場合(図中の記号44、46はそれぞれ
の磁石の磁化方向を示す。記号44は、紙面のこちら側
から向こう側に向かう向きを示し、記号46は反対向き
を示す)と、図1(b)のように平行でお互いに反対向
きの場合(図中の矢印52はそれぞれの磁石の磁化方向
を示す)、及び、一方の磁石または両方の磁石が磁気回
路の底面に対して垂直と平行の間の任意の方向に磁化さ
れている場合である。どのような組み合わせの場合で
も、これらの磁石から発生する磁場により電子は磁石面
上を運動する。
る組み合わせ方は無限にある。図1(a)のように磁気
回路の底面に対して2つの磁石の磁化方向が垂直でお互
いに反対向きの場合(図中の記号44、46はそれぞれ
の磁石の磁化方向を示す。記号44は、紙面のこちら側
から向こう側に向かう向きを示し、記号46は反対向き
を示す)と、図1(b)のように平行でお互いに反対向
きの場合(図中の矢印52はそれぞれの磁石の磁化方向
を示す)、及び、一方の磁石または両方の磁石が磁気回
路の底面に対して垂直と平行の間の任意の方向に磁化さ
れている場合である。どのような組み合わせの場合で
も、これらの磁石から発生する磁場により電子は磁石面
上を運動する。
【0023】磁石の磁化方向が磁気回路の底面に対し垂
直な場合(図1(a))、隣接する磁石の表面には、そ
れぞれN極とS極が出現する。この場合、隣合うN、S
磁極面間に磁力線が走るので、2つの磁石の境界付近に
強い水平磁場が生じ、放電により生じた電子はこの水平
磁場を横切るように運動する。したがって、図1(a)
の渦巻型磁気回路において、電子は、図2(a)に示し
た矢印60に沿って隣接磁石の境界領域を運動する。
直な場合(図1(a))、隣接する磁石の表面には、そ
れぞれN極とS極が出現する。この場合、隣合うN、S
磁極面間に磁力線が走るので、2つの磁石の境界付近に
強い水平磁場が生じ、放電により生じた電子はこの水平
磁場を横切るように運動する。したがって、図1(a)
の渦巻型磁気回路において、電子は、図2(a)に示し
た矢印60に沿って隣接磁石の境界領域を運動する。
【0024】矢印60に沿って運動する電子は、マグネ
トロンプラズマ内の気体分子と次々に衝突しこれらをイ
オン化する。その際に生じる2次電子もまた矢印60に
沿って運動する。これらの電子は、渦巻状の磁石境界に
沿って外周部から中心部まで運動し、ターゲット(また
は基板)のほぼ全体にわたる気体をイオン化させること
ができる。したがって、従来のドーナツ状漏洩磁場磁束
の場合と比較し、ターゲット(または基板)全域の、よ
り広い範囲でプラズマを発生させることが可能となっ
た。
トロンプラズマ内の気体分子と次々に衝突しこれらをイ
オン化する。その際に生じる2次電子もまた矢印60に
沿って運動する。これらの電子は、渦巻状の磁石境界に
沿って外周部から中心部まで運動し、ターゲット(また
は基板)のほぼ全体にわたる気体をイオン化させること
ができる。したがって、従来のドーナツ状漏洩磁場磁束
の場合と比較し、ターゲット(または基板)全域の、よ
り広い範囲でプラズマを発生させることが可能となっ
た。
【0025】磁石の磁化方向が平行な場合(図1
(b))は、同極同士(N−N極同士またはS−S極同
士)を対向させる必要がある。この場合、電子は、図2
(b)に示した矢印62に沿って運動する。磁化が垂直
方向に向いている場合(図1(a))と異なり、磁力線
が垂直に出入りするわけではないので、漏洩磁場の水平
磁場強度が強い部分の領域が広い。したがって、ターゲ
ット(または基板)の全面にわたるさらに広い範囲でプ
ラズマが発生する。したがって、水平磁化で同極対向の
磁気回路(図1(b))は、プラズマ発生の点におい
て、垂直磁化配向の磁気回路(図1(a))よりも有利
である。
(b))は、同極同士(N−N極同士またはS−S極同
士)を対向させる必要がある。この場合、電子は、図2
(b)に示した矢印62に沿って運動する。磁化が垂直
方向に向いている場合(図1(a))と異なり、磁力線
が垂直に出入りするわけではないので、漏洩磁場の水平
磁場強度が強い部分の領域が広い。したがって、ターゲ
ット(または基板)の全面にわたるさらに広い範囲でプ
ラズマが発生する。したがって、水平磁化で同極対向の
磁気回路(図1(b))は、プラズマ発生の点におい
て、垂直磁化配向の磁気回路(図1(a))よりも有利
である。
【0026】また、垂直磁化配向の磁気回路では、磁石
面から遠く離れた方にまで磁力線が流れてはいかないた
め、垂直方向の磁場強度の低下が早い。したがって、垂
直磁化配向の磁気回路を、ターゲット(または基板)が
厚い場合に使用するのはあまり好ましくなく、水平磁化
同極対向配置の磁気回路を使用する方が望ましい。
面から遠く離れた方にまで磁力線が流れてはいかないた
め、垂直方向の磁場強度の低下が早い。したがって、垂
直磁化配向の磁気回路を、ターゲット(または基板)が
厚い場合に使用するのはあまり好ましくなく、水平磁化
同極対向配置の磁気回路を使用する方が望ましい。
【0027】しかし、磁気回路を製作する上では、水平
磁化配向の磁気回路を製作する方が難しい。なぜなら
ば、垂直磁化配向の磁気回路の場合には、円板状の磁気
回路を製作し、N極とS極の各々のパルス着磁コイルで
着磁することにより、N極とS極が入れ子になった渦巻
状の着磁パターンを製作できるが、水平磁化同極対向磁
気回路の場合には、パルス着磁が不可能なために、渦巻
図形を数分割にした磁石を各々製作して着磁した後、こ
れらを組み立てなければならないからである。
磁化配向の磁気回路を製作する方が難しい。なぜなら
ば、垂直磁化配向の磁気回路の場合には、円板状の磁気
回路を製作し、N極とS極の各々のパルス着磁コイルで
着磁することにより、N極とS極が入れ子になった渦巻
状の着磁パターンを製作できるが、水平磁化同極対向磁
気回路の場合には、パルス着磁が不可能なために、渦巻
図形を数分割にした磁石を各々製作して着磁した後、こ
れらを組み立てなければならないからである。
【0028】よって、磁気回路の製作に際しては、マグ
ネトロンプラズマ内におけるプラズマ発生の効率化と、
製作上の難易度などを比較検討して、用途に合う磁気回
路の型を選択すればよい。
ネトロンプラズマ内におけるプラズマ発生の効率化と、
製作上の難易度などを比較検討して、用途に合う磁気回
路の型を選択すればよい。
【0029】本発明において、磁石を図1のように渦巻
状にしたのは、外周部から中心部までの広い範囲に磁場
を漏洩させ、ターゲット(または基板)の全面にわたり
プラズマを発生させるためである。ターゲット(または
基板)のほぼ全面にわたり磁場を漏洩させるためには、
渦巻を半回転以上にする必要があり、さらに1回転以上
とするとより望ましい。渦巻の回転数を増やすと、漏洩
磁場の領域が増えて望ましいが製作が難しくなるので、
この点も用途により適当な回転数を選択すればよい。
状にしたのは、外周部から中心部までの広い範囲に磁場
を漏洩させ、ターゲット(または基板)の全面にわたり
プラズマを発生させるためである。ターゲット(または
基板)のほぼ全面にわたり磁場を漏洩させるためには、
渦巻を半回転以上にする必要があり、さらに1回転以上
とするとより望ましい。渦巻の回転数を増やすと、漏洩
磁場の領域が増えて望ましいが製作が難しくなるので、
この点も用途により適当な回転数を選択すればよい。
【0030】本発明の磁気回路に使用する永久磁石に
は、フェライト磁石や鋳造磁石よりも希土類磁石が望ま
しい。これは、希土類磁石の方が、強い水平磁場強度を
得られるからである。希土類磁石としては、SmCo5
系、SmCo17系、NdFeB系の焼結磁石などが使用
できる。NdFeB磁石を使用する場合には、耐食性や
脱ガスの点を考えてコーティングを施す必要があり、特
にNiメッキのような金属コーティングを施すのが望ま
しい。
は、フェライト磁石や鋳造磁石よりも希土類磁石が望ま
しい。これは、希土類磁石の方が、強い水平磁場強度を
得られるからである。希土類磁石としては、SmCo5
系、SmCo17系、NdFeB系の焼結磁石などが使用
できる。NdFeB磁石を使用する場合には、耐食性や
脱ガスの点を考えてコーティングを施す必要があり、特
にNiメッキのような金属コーティングを施すのが望ま
しい。
【0031】
【発明の効果】磁化方向の異なる2つの希土類磁石が隣
接し、この2つの希土類磁石の各々が半回転以上の渦巻
状になっている永久磁石磁気回路により、ターゲット
(または基板)上での漏洩磁場の水平磁場領域が大幅に
増加した。よって、マグネトロンプラズマ内の電子がタ
ーゲット(あるいは基板)のほぼ全域に渡って軌道を描
くことが可能となり、マグネトロンプラズマ内の気体の
イオン化の効率が非常に向上した。
接し、この2つの希土類磁石の各々が半回転以上の渦巻
状になっている永久磁石磁気回路により、ターゲット
(または基板)上での漏洩磁場の水平磁場領域が大幅に
増加した。よって、マグネトロンプラズマ内の電子がタ
ーゲット(あるいは基板)のほぼ全域に渡って軌道を描
くことが可能となり、マグネトロンプラズマ内の気体の
イオン化の効率が非常に向上した。
【図1】本発明に係る永久磁石磁気回路を説明する図。
【図2】本発明に係る永久磁石磁気回路上での電子の運
動を説明する図。
動を説明する図。
【図3】ドーナツ状漏洩磁場を発生させる磁気回路と、
その漏洩磁場による電子の運動を説明する図。
その漏洩磁場による電子の運動を説明する図。
【図4】永久磁石磁気回路の従来例。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05H 1/46 9014−2G
Claims (3)
- 【請求項1】 磁化方向の異なる2つの希土類磁石が隣
接し、 該2つの希土類磁石の各々は半回転以上の渦巻状になっ
ている、 ことを特徴とするマグネトロンプラズマ用永久磁石磁気
回路。 - 【請求項2】 前記2つの希土類磁石の磁化方向が磁気
回路底面に対して垂直であり、 前記2つの希土類磁石の一方のN極が他方のS極と隣接
している、 ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のマグネト
ロンプラズマ用永久磁石磁気回路。 - 【請求項3】 前記2つの希土類磁石の磁化方向が磁気
回路底面に対して平行であり、 前記2つの希土類磁石の同極同士が対向するように隣接
している、 ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のマグネト
ロンプラズマ用永久磁石磁気回路。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5017980A JPH06207272A (ja) | 1993-01-08 | 1993-01-08 | マグネトロンプラズマ用永久磁石磁気回路 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5017980A JPH06207272A (ja) | 1993-01-08 | 1993-01-08 | マグネトロンプラズマ用永久磁石磁気回路 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06207272A true JPH06207272A (ja) | 1994-07-26 |
Family
ID=11958875
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5017980A Pending JPH06207272A (ja) | 1993-01-08 | 1993-01-08 | マグネトロンプラズマ用永久磁石磁気回路 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06207272A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008038252A (ja) * | 2006-08-04 | 2008-02-21 | Applied Materials Inc | 複数マグネトロン、特に二段型褶曲マグネトロンの連動走査 |
| CN102534529A (zh) * | 2010-12-24 | 2012-07-04 | 北京北方微电子基地设备工艺研究中心有限责任公司 | 磁控溅射源及磁控溅射设备 |
-
1993
- 1993-01-08 JP JP5017980A patent/JPH06207272A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008038252A (ja) * | 2006-08-04 | 2008-02-21 | Applied Materials Inc | 複数マグネトロン、特に二段型褶曲マグネトロンの連動走査 |
| CN102534529A (zh) * | 2010-12-24 | 2012-07-04 | 北京北方微电子基地设备工艺研究中心有限责任公司 | 磁控溅射源及磁控溅射设备 |
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