JPH062079B2 - マグネシウムの定量法 - Google Patents

マグネシウムの定量法

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JPH062079B2
JPH062079B2 JP24775984A JP24775984A JPH062079B2 JP H062079 B2 JPH062079 B2 JP H062079B2 JP 24775984 A JP24775984 A JP 24775984A JP 24775984 A JP24775984 A JP 24775984A JP H062079 B2 JPH062079 B2 JP H062079B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 この発明は、マグネシウムの定量法に関する。
更に詳しくは、2種類の酵素を分析試薬としたマグネシ
ウムの定量法に関する。
(ロ)従来技術 現在、臨床検査室において、キレート法であるキシリジ
ルブルー法が、血清中のマグネシウムを定量する方法と
して最もよく使用されている。
このキシリジルブルー法は、比色定量試薬としてキシリ
ジルブルーを用いたもので、ホウ砂緩衝液でpH9にした
80%エタノール溶液中、赤色錯体をマグネシウムと生
成する性質を利用した方法である。
しかしながら、かような方法では、マグネシウムの選択
性が悪いため、得られた値に大きなバラツキが生じると
いう問題点がある。
本発明者らは、鋭意研究の結果、まず検体中のグルコー
スやATPを定量する反応原理である次式, (式中、ATPは、アデノシン5'−三リン酸、ADPは、
アデノシン5'−二リン酸、NADP+は、酸化型ニコチンア
ミドアデニンジヌクレオチドリン酸をそれぞれ意味す
る。
において、上記ヘキソキナーゼ反応には、マグネシウム
が必要であり、このマグネシウムイオンがATPと結合
し、ATP-Mgの形になつてはじめてヘキソキナーゼの基質
になる天に着目した。そして更に研究の結果、マグネシ
ウムイオン濃度が、ATP濃度と等モル近辺になるまで
は、ヘキソキナーゼの反応速度が、マグネシウムイオン
濃度に従つて増加するが、マグネシウムイオン濃度がAT
Pのモル濃度を越えると、マグネシウムイオン濃度に関
係なく、ヘクソキナーゼの反応速度は一定になる点を見
出し、これに基づいてマグネシウムの定量を行なう点に
想着し、この発明に到達した。
(ハ)目的 この発明は、前記問題点に鑑みなされたものであり、ヘ
キソキナーゼとグルコース−6−リン酸脱水素酵素(以
下、G6PDHと省略)の2種類の酵素を分析試薬とし、
それによつてマグネシウムの選択性が良く、検出感度が
高くかつ測定値にバラツキを生じないマグネシウムの定
量法を提供することを主目的とする。
(ニ)構成 かくしてこの発明によれば、検体中に含まれるマグネシ
ウムの測定予定濃度より過剰量のアデノシン5'−三リン
酸と酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン
酸を添加した混合物に、ヘキソキナーゼとグルコース−
6−リン酸脱水素酸素を反応させて還元型ニコチンアミ
ドアデニンジヌクレオチドリン酸を生成させ、波長34
0nmにおける吸光度を求め、既知濃度のマグネシウムと
の吸光度と比較して、検体中のマグネシウム濃度を定量
することを特徴とするマグネシウムの定量法が提供され
る。
この発明の最も特徴とする点は、前述のごとく、マグネ
シウムイオン濃度とATP濃度の間に相関関係を見出した
点にある。
このことを第1図で説明する。図において縦軸は340
nmにおける還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチ
ドリン酸(以下、NADPHと省略)の吸光度変化量、横軸
はマグネシウムの濃度(単位mM)をそれぞれ示し、○
は0.25(mM)、●は0.50(mM)、 は1.50(mM)のATP濃度のものを示す。図から明
らかなように、マグネシウムイオン濃度がATP濃度を越
えると、マグネシウム濃度に関係なく、NADPHの波長3
40nmにおける吸光度が一定になる。つまり前述したよ
うなマグネシウムイオンがATPと結合し、ATP-Mgの形に
なつてはじめてヘキソキナーゼの基質になるということ
と考え合わせてみると、波長340nmにおけるNADPHの
吸光度を、まず種々の既知濃度のマグネシウムについて
求め、それを指標とし、それと未知濃度のマグネシウム
を含む検体について求めた吸光度とを比較すれば、検体
中の未知濃度のマグネシウム濃度を定量できることにな
る。
この発明に用いるヘキソキナーゼ及びG6PDHとしては、
従来の血液中グルコース検出用のものをそのまま用いる
ことができる。またこの発明の対象とする検体は、通
常、血清のまま被検液として反応に供せられる。
この発明における吸光度の変化は、適当な光度計を用い
て測定できる。適当な光度計としては、たとえば、自記
分光光度計UV−240((株)島津製作所製)等が挙
げられる。
なお、かような光度計に、マイクロプロセツサを用いた
マグネシウム濃度換算器とリンクすれば、自動測定が可
能となる。かような濃度換算は、検量からのフアクター
計算及びデータ入力により容易にプログラム設定するこ
とができる。
(ホ)実施例 以下、実施例で本発明を詳説するが、これによつてこの
発明は限定されるものではない。
実施例1 (マグネシウム濃度と吸光度との相関) マグネシウム濃度と吸光度との相関関係を求めるため
に、各マグネシウム濃度における吸光度を測定した。
まず、0.5mMのATP、0.5mMのNADP、111mMのグ
ルコースを含む50mMのPH8.5のTirs-Hcl緩衝液3.0ml
に、各既知濃度のマグネシウム標準液(1、2、3、
4、5及び6mg/dl)0.02mlをそれぞれ添加し、5分
間、30℃で予備インキユベートした後14units/mlのヘ
キソキナーゼ及び30units/mlのG6PDHからなる酵素溶
液(50μ)を加え30℃で15分間インキユベート後、
反応停止剤として0.2MのEDTA・4Na溶液0.1mlを加え、
分光光度計UV−120−02((株)島津製作所製)
にて、波長340nmにおけるNADPHの吸光度を求めた。
一方、上記既知濃度のマグネシウム標準液の代わりに種
々の患者血清0.02mlを添加し、上記と同様にして吸光度
を求めた。更にわかりやすくするために、これらの手順
を第1表にまとめる。
表中、(a)は0.5mMのATP、0.5mMのNADP、111
mMのグルコースを含む50mMのpH8.5のTris-Hcl緩
衝液,(b)は、0.2のエチレンジアミン四酢酸・四ナトリ
ウム,(c)は、14units/mlヘキソキナーゼと30unit
s/mlのG6PDHをそれぞれ示す。
得られた結果を第2図に示す。縦軸は吸光度、横軸は時
間(分)である。
また各既知濃度のマグネシウム標準液からの結果をもと
にして第3図に示す検量線を作成した。縦軸は、340
nmにおけるNADPHの吸光度、横軸は、マグネシウム濃度
(mg/dl)である。
(考案) 吸光度変化からの計算により、マグネシウムイオンは4
回繰り返し使用されていることがわかつた。
なお、Albertyは、ATP-MgのマグネシウムイオンとATPへ
の平衝定数は1.0×10-4、ADP-Mgのマグネシウムイオ
ンとADPへの平衡定数は9.8×10-4であるので、該2式
より、ATPとADPのモル濃度が等しい場合、ATP-Mgの親和
製(アフイニテイー)はADP-Mgの親和性の約10倍であ
ると報告している。
一方、本発明においては、0.5ミリモル濃度のATPを使用
しているので、試験管内のATPとADP、すなわちATPとマ
グネシウムイオンとのモル比は約50:1になるため、
その結果、ATP-Mgの親和性はADP-Mgの親和性の約500
倍にもなる。それゆえ、ヘキソキナーゼ反応によつて作
られたADP-Mgのマグネシウムは直ちにATPと結合してATP
-Mgになり、基質として繰り返し使用されると考えられ
る。
比較例1 (従来法との相関) 本発明によつて得られた血清マグネシウムの結果と従来
法の一つであるキシリジルブルー法によつて得られた結
果との相関を第4図に示した。
図から明らかなように、本発明方法による測定値は、キ
シリジルブルー法の測定値より約13%程、低い値を示
した。
更に本発明によつて得られた結果と、現在、血清マグネ
シウムの最も正確な測定法であると言われている原子吸
光法によつて得られた結果との相関を第5図に示した。
図から明らかなように両方法による値は非常によく一致
し、本発明による方法が正確度の高いものであることが
わかる。
なお、血清中には、約70%にイオン型マグネシウムと
約30%のタンパク質結合マグネシウムが存在すると言
われている。本発明方法はマグネシウムイオンだけを測
定しているにもかかわらず、総マグネシウムを測定して
いる原子吸光法によつて得られた結果と一致しているた
め、本発明方法も血清中の総マグネシウムを測定してい
ると考えられる。これは、ATP-Mgの親和性が、ADP-Mgの
親和性より、はるかに大きいと同様に、タンパク質とマ
グネシウムの親和性よりもATP-Mgの親和性がはるかに大
きいために、タンパク質結合マグネシウムのマグネシウ
ムが、ATPにとられて反応系に入つていくため、血清
中の総マグネシウムを測定していると思われる。
比較例2 (妨害イオンの検討) 本発明方法が、マグネシウムイオン以外のイオンによつ
て、どのように影響されるか、種々のイオンを添加して
マグネシウムを定量した。その結果を第2表に示した。
表から明らかなように、試験されたイオンの中では、マ
ンガンイオンだけが正の誤差、たとえば、3mg/dlのマ
ンガンイオンは約10%程、高い値を与えているが、通
常、血清中には、このような高濃度のマンガンイオンは
存在しないので、分析上、妨害イオンの問題はないこと
がわかる。
(ヘ)効果 この発明の方法によれば、マグネシウム濃度の定量を正
確に行うことができ、またキシリジルブルー法に比べて
選択性が良く、得られた値にバラツキをほとんど生じな
い優れたものとなる。
また、マイクロプロセツサを用いた自動化も容易である
という効果も備えている。
【図面の簡単な説明】
第1図は、ATP濃度のマグネシウム濃度との関係から吸
光度を求めるためのグラフ、第2図は、マグネシウム標
準液と患者血清との吸光度をそれぞれ示したグラフ、第
3図は、吸光度とマグネシウム濃度との相関関係を求め
た検量線、第4図は、本発明方法と1従来法とのマグネ
シウム濃度の相関関係を示すグラフ、第5図は、本発明
方法と他の1従来法との第4図相当図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検体中に含まれるマグネシウムの測定予定
    濃度より過剰量のアデノシン5′−三リン酸と酸化型ニ
    コチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸を添加した
    混合物に、ヘキソキナーゼとグルコース−6−リン酸脱
    水素酸素を反応させて還元型ニコチンアミドアデニンジ
    ヌクレオチドリン酸を生成させ、波長340nmにおける
    吸光度を求め、既知濃度のマグネシウムとの吸光度と比
    較して、検体中のマグネシウム濃度を定量することを特
    徴とするマグネシウムの定量法。
JP24775984A 1984-11-22 1984-11-22 マグネシウムの定量法 Expired - Lifetime JPH062079B2 (ja)

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