JPH0621029B2 - カオリナイト質合成粘土用原料の製造方法 - Google Patents

カオリナイト質合成粘土用原料の製造方法

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JPH0621029B2
JPH0621029B2 JP63310540A JP31054088A JPH0621029B2 JP H0621029 B2 JPH0621029 B2 JP H0621029B2 JP 63310540 A JP63310540 A JP 63310540A JP 31054088 A JP31054088 A JP 31054088A JP H0621029 B2 JPH0621029 B2 JP H0621029B2
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博雄 宮川
健作 相生
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、カオリナイト質合成粘土を工業的に量産する
ための原料の製造方法に関する。
〔従来の技術、および解決すべき技術的課題〕
従来、カオリナイト質合成粘土を得るための原料として
は、次のようなものが知られている。
i.高結晶質の珪酸塩ないしアルミノ珪酸塩など。
ii.非晶質もしくは低結晶質の天然産の珪酸塩、あるい
はアルミノ珪酸塩など。
iii.易反応性の高純度人工試薬類(コロイダルシリカ
など)など。
ところが、かゝる従来公知のカオリナイト質合成粘土を
製する原料には、次のような問題点が指摘されていた。
即ち、上記iの珪酸塩ないしアルミノ珪酸塩を使用する
場合には、遊離の石英、雲母などの不純物がそのままの
形で多量に残留してしまい、この不純物を完全に消失さ
せるには300℃以上の高温で数十日以上も長期間に亙っ
て水熱処理する必要があるので、生産性の面で難点があ
り、また、上記iiの原料を用いる場合には、水簸分級と
いう極めて効率が悪く、手間の要する厄介な選別処理を
施して原料を精選する必要があり、 さらに、上記iiiの原料を用いる方法では、非常に希薄
な液状にして処理しなければならぬため収率が悪く、か
つ、原料が極めて高価で経済的ではなかった。
本発明は、従来におけるカオリナイト質合成粘土の製造
技術に前述のごとき難点があったことに鑑みて為された
もので、天然粘土に近いカオリナイト質の合成粘土の効
率的生産に適した原料を、工業的に量産することができ
る新方法を提供することを技術的課題とするものであ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、上記技術的課題を解決すべく簡易かつ安
価に易反応性のカオリナイト質合成粘土を製するに適し
た原料を求めて試行錯誤的試験研究を繰り返してきたと
ころ、偶然にも i.含水珪酸石灰系化合物を酸性雰囲気中に曝らすと、
珪酸と石灰の結合組織が簡単に破壊されて含水珪酸が遊
離する事実、 ii.また、米・麦などの生産工程で派生する籾殻を500
〜900℃で酸化焼成して灰化するとカーボンを殆ど含ま
ず、非晶質珪酸を主成分とする粉末が生成される事実、 を発見した。
そこで、この発見により知得した新事実の産業技術的に
利用するための途を求めて、さらに実用化のための研究
を進め、上記iの処理を施して得た含水珪酸、または上
記iiの非晶質珪酸に易反応性のアルミニウム化合物を加
えて水熱処理を施してみた結果、前述した従来のカオリ
ナイト質合成粘土を製造上の隘路が一挙に解消し、本発
明に到達した次第である。
即ち、本発明が上記技術的課題を解決するため採用した
第1の方法的手段は、各種珪酸質原料粉末に生石灰ある
いは消石灰をCaO/SiO2+Al2O3モル比が0.5〜2.0の範囲
になるように混合し、これに水を加えて150℃以上で水
熱反応させて含水珪酸石灰化合物を生成せしめた後、酸
性雰囲気中に曝すことによって難反応性の石英を易反応
性の珪酸に変化させるというものである。
しかして、この第1の方法で出発物質として使用する珪
酸質原料は、珪酸分の多いものであれば良く、特に制限
はない。また、石灰質原料としては、粉末生石灰や粉末
消石灰を用いるのが望ましい。
こうして得られる含水珪酸石灰化合物は、ゾノトライト
(6CaO・6SiO2・H2O)や、11Åトバモライト(5CaO・6SiO2・5H
2O)などの結晶質物や、その他のゲル状物、あるいはAl、
Fe、K、Naなどの各イオンを含んだものなど結晶構造の違
いにより多種類のものが存在するが、何れも本発明の目
的を達成するカオリナイト質合成粘土用原料として有効
である。
次に、本発明が上記技術的課題を解決するため採用した
第2の方法的手段は、イネ科植物の籾殻を500〜900℃の
酸化雰囲気中で燃焼させて灰化することにより、易反応
性の非晶質珪酸を主成分とする粉末を生成せしめるとい
うものである。
しかして、この第2の方法で出発物質として使用するイ
ネ科植物の籾殻としては、我が国の稲作農業を通じ副産
物として大量に産出され、煙害の原因として廃棄処分に
難渋している籾殻が好適であり、かゝる米の籾殻を灰化
することによって、SiO2 90 %以上の良質の非晶質珪酸
を得ることができる。この場合、灰化条件としては500
℃以上で900 ℃以下が望ましい。これは、500 ℃以下で
はカーボンが残留し易いこと、900 ℃以上ではクリスト
バライトやトリジマイトなどの結晶質珪酸の同質異像が
生成し易い等、といった欠点が生ずるからである。な
お、灰化にあたっては、カーボンを残留させないために
は十分な酸素供給を行うことが必要である。
また、上記した第1の発明方法および第2の発明方法に
よって得た原料を用いてカオリナイト質合成粘土を製造
する場合には、まずカオリナイトの組成比(Al/Si原子比
で1付近)になるよう前記各原料に易反応性のアルミニ
ウム源(例えば、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウ
ム、ゲル状水酸化アルミニウム、アルミナゾルなど)を
適量加え、pH2付近の酸性領域下で150〜250℃で数時間
以上水熱反応させる。このように処理すると、純白でカ
オリナイトを主成分とする良質の合成粘土を容易に得る
ことができる。
〔実施例〕
本発明の具体的内容を、図面を参照しつゝ実施例を上げ
て更に詳しく説明する。
実施例 珪酸質原料として、福井県産の低級陶石(試料:A)を44
μ以下に紛砕して用いた。この陶石粉末の化学組成は第
1表に、また鉱物組成は第1図の粉末X線回折図に示す
とおりである。上記陶石粉末に対し消石灰をCaO/SiO2+
Al2O3モル比が1になるように混合して4gとし、更に
原料と水の比が重量比が1対4になるように水を加えて
ステンレス製容器に入れ、オートクレーブ中で180℃で1
2時間水熱反応させた。こうして得られた処理物をブフ
ナーロートで吸引脱水し、100℃で乾燥した(試料B)。
この粉末は第1図の粉末X線回折図に示したとおり、殆
どが含水珪酸石灰化合物(この場合生成物は11Åトバモ
ライト)に変化しており、遊離の石英は全く残留してい
なかった。
次に、これに塩酸を加えてpH2付近とした後、カオリナ
イト組成比(Al/Si原子比≒1)になるように2モルの塩
化アルミニウム水溶液を適量加えてテフロン製容器に入
れ、230℃で48時間水熱反応させた。そして、この処理
物を遠心分離器で個・液を分離し、40℃で乾燥した(試
料C)。この粉末は純白で第1表と第1図に示すごと
く、Al2O3およびカオリナイト含有率が頗る高く、遊離
の石英や微斜長石、雲母などの不純物を全く含まない良
質のカオリナイト質合成粘土であることが確認された。
実施例 一般に市販されている含水珪酸石灰化合物の廃材(ゾノ
トライト)の粉末を用い、これに塩酸を加えてpH2付近
に調整し、さらに実施例場合と同様に、カオリナイト
組成比になるように塩化アルミニウムを加えてテフロン
製容器に入れ、オートクレーブ中で200℃で48時間水熱
反応させた。得られた粉末は実施例で得られたものと
非常に近似しており、不純物は全く含まれていない純白
のカオリナイト質合成粘土であった。
実施例 電気炉で550℃で3時間加熱して灰化した稲の籾殻灰(S
iO2 93%含有)を4g秤量し、これに2モルの塩化アル
ミニウム水溶液を15.2ml加えてpH2付近に調整した後、
水を加えて原料と水の比を1対4となしテフロン製容器
に入れ、オートクレーブ中で230℃96時間水熱処理し
た。こうして得られた処理物はカオリナイトを主成分と
する白色の微粉末であった。
〔本発明の効果〕 以上実施例を挙げて説明したとおり、本発明によれば、
次のような効果が得られる。
(1)従来周知のカオリナイト質合成粘土の原料を使用す
る場合には、所定の品質の粘土にしようとすると、反応
に高温と長時間が必要であっただけでなく非晶質ないし
は低結晶質部分を精選して用いなければならないのに加
え、易反応性の高純度の試薬類を使用しなければならな
い等、原材料の選別範囲が極度に限定されていたのであ
るが、本発明においては、結晶度の高い難反応性の原材
料、不純物の多い低級な原材料など殆どの珪酸塩、アル
ミノ珪酸塩が利用できるほか、一般市販の含水珪酸石灰
化合物、さらにはその廃材までも使用できるのであり、
原材料の選別範囲は大きく広がり、また原料コストを極
度に低減化することができる。
(2)本発明方法にあっては、水熱処理条件が比較的低温
で、しかも短時間処理が可能であるため、従来に比して
飛躍的に生産性が向上し、かつ、生産コストも極度に低
減化される。
本発明方法によって製造された原料は、石英、長石な
どの不純物が全く残留していないため、品質的に頗る良
質である。
本発明によれば、従来、稲作農業に副次的に産出して
処理に難渋していたイネの籾殻をカオリナイト質合成粘
土の原料として大量に有効利用することができ、資源の
有効利用に役立つと共に、生産コストの低減化をも齋ら
すなど、一石二鳥の効果が得られる。
このように本発明は、従来この種のカオリナイト質合成
粘土の原料の製造技術上の隘路されていた問題を悉く解
消することができるうえに、良質な原料供給に危惧を抱
く窯業界には新規材料源を提供できると共に、医薬品、
化粧品、食料品の原料として、さらには放射性物質処理
用材など、本発明によって製造される微粉体としての用
途は限り無く広がるのであり、その産業上の利用価値は
頗る大きいものと云えよう。
【図面の簡単な説明】
第1図は出発原料としての低級陶石(試料A)と、それを
実施例のように水熱処理して得られた含水珪酸石灰化
合物(試料B)と、カオリナイト質合成粘土(試料C)と
の生成状態を比較説明するために同一条件で測定した粉
末X線回折図である。 K……カオリナイト、M……微斜長石、 Q……石英、S……絹雲母、 T……11Åトバモライト、P……消石灰。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−106400(JP,A) 特開 昭52−6397(JP,A) 特開 昭60−191018(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】含水珪酸石灰化合物を酸性雰囲気中に曝す
    ことによって易反応性の珪酸に変化させることを特徴と
    するカオリナイト質合成粘土用原料の製造方法。
JP63310540A 1988-12-07 1988-12-07 カオリナイト質合成粘土用原料の製造方法 Expired - Lifetime JPH0621029B2 (ja)

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