JPH06210302A - フランジを有する形鋼の圧延方法 - Google Patents

フランジを有する形鋼の圧延方法

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JPH06210302A
JPH06210302A JP5102840A JP10284093A JPH06210302A JP H06210302 A JPH06210302 A JP H06210302A JP 5102840 A JP5102840 A JP 5102840A JP 10284093 A JP10284093 A JP 10284093A JP H06210302 A JPH06210302 A JP H06210302A
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JP
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rolling
rolled
web
mill
universal mill
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JP5102840A
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English (en)
Inventor
Toshitomo Kodama
稔智 小玉
Takashi Nawata
隆 名和田
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フランジを有する形鋼の圧延において、ウェ
ブ外寸法を一定にして圧延を行う。 【構成】 ロール胴長方向長さが調整自在な一対の水平
ロール11、11を備えたユニバーサルミル10により被圧延
材13のフランジ内面を拘束しながらウェブ高さの縮小圧
延を行ってウェブ外寸法が一定のフランジを有する形鋼
を圧延する。ウェブ高さの縮小圧延の際に、被圧延材13
に圧延方向と逆向きの張力を作用させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばH形鋼、I形
鋼、溝形鋼、T形鋼等のフランジを有する形鋼の圧延に
際して、成品のウェブ外寸法を一定にできるフランジを
有する形鋼の圧延方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばH形鋼、I形鋼、溝形鋼さらには
T形鋼といったフランジを有する形鋼は、通常は、ユニ
バーサル圧延法により製造される。ユニバーサル圧延法
を行う際に使用される工程の一例を図4に概念的に示
す。
【0003】同図において、素鋼板は、まず孔型を有す
るロールを備えたブレークダウンミル41と呼ばれる二重
圧延機により複数回のリバース圧延を行われて粗形鋼片
とされ、次に水平ロールおよび垂直ロールをそれぞれ一
対備えた粗ユニバーサルミル42および、孔型ロールを一
対備えたエッジャーミル43によりウェブ面およびフラン
ジ面とフランジ先端部との圧下が複数回のリバース圧延
により行われ、最後に、水平ロールおよび垂直ロールを
それぞれ一対備えた仕上げユニバーサルミル44により仕
上圧延を行われて仕上げられる。
【0004】このユニバーサル圧延法には、断面寸法が
異なる製品に対して同一の圧延ロールを共用できるとい
う利点があり、現在多用されている。しかしながら、同
一圧延チャンスでは同一の水平ロールを用いて圧延を行
うために形鋼の内幅(両フランジ内面間距離)を一定に
することはできるものの、その断面寸法特にフランジ厚
さが変化すると、この変化に伴ってウェブ外寸法(両フ
ランジ外面間距離)も変化してしまうため、同一シリー
ズでありながら製品の断面寸法によって形鋼のウェブ外
寸法が一定にならないという問題があった。
【0005】このように形鋼のウェブ外寸法が同一シリ
ーズであるにもかかわらず一定でないと、形鋼を接合す
る場合、寸法調整のためのフィラープレートと呼ばれる
板を多数使用しなければならず、施工工数の増加や、熟
練度の高い施工者が必要とされる等の問題がある。した
がって、従来より、形鋼のユーザーの間ではウェブ外寸
法の一定化に対する要望が極めて強い。
【0006】形鋼のウェブ高さを自由に調整してウェブ
外寸法を一定にする方法として、例えば特開昭58−1357
05号公報や同61−262404号公報には、前述の図4に示す
工程により形鋼の圧延を行う際に、仕上ユニバーサルミ
ル44の水平ロールを上下一対のロール胴長方向長さが調
整自在のロールにより構成し、この仕上ユニバーサルミ
ル44を用いて被圧延材のウェブ内幅を拡大あるいは縮小
する方法が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの従来
の方法では、ウェブ内幅を拡大する場合およびウェブ内
幅を縮小する場合のいずれの場合においても、品質上の
重大な欠陥を発生してしまう。すなわち、ウェブ内幅縮
小圧延を行うと、フィレット部に座屈が発生し被圧延材
にウェブ中心偏りが発生し易い。図5には、被圧延材51
のフィレット部52に座屈が発生し、そのために被圧延材
51にウェブ中心偏り (F1>F2) が発生した状況を模式的
に示す。
【0008】一方、ウェブ内幅拡大圧延を行うと、フィ
レット部にネッキングを発生してしまう。図6には、被
圧延材61のフィレット部62にネッキングが発生した状況
を模式的に示す。
【0009】このように、従来の方法では、圧延時にフ
ィレット部に座屈またはネッキングを発生してしまうた
めに品質上問題であるとともにこれらの方法によっても
所定の外寸法を有する形鋼を圧延により安定的に製造す
ることはできなかったのである。ここに、本発明の目的
は、フランジを有する形鋼の圧延において、ウェブ外寸
法を一定にできるフランジを有する形鋼の圧延方法を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため種々検討を重ねた結果、例えば、ロール
胴長方向長さが調整自在な一対の水平ロール、および一
対の垂直ロールを備えた粗ユニバーサルミルを用い、被
圧延材のウェブ高さを縮小してフランジを有する形鋼の
圧延を行う際に、被圧延材に、圧延方向と逆向きの張力
(以下、本明細書では「後方張力」という) を与えてお
くことにより、粗ユニバーサルミルによるウェブ高さ方
向への圧縮応力とは別に、ウェブ高さ方向への圧縮応力
をさらに発生させることができるため、ユニバーサルミ
ルによるウェブ高さ方向への圧縮応力を低下でき、フィ
レット部の座屈の発生を大幅に低減でき、外寸法の一定
の形鋼を圧延により安定して製造することが可能となる
ことを知見して、本発明を完成した。
【0011】ここに、本発明の要旨とするところは、ロ
ール胴長方向長さが調整自在な一対の水平ロール、およ
び一対の垂直ロールを備えた粗ユニバーサルミルを用
い、水平ロールにより被圧延材のフランジ内面を、垂直
ロールにより被圧延材のフランジ外面をそれぞれ拘束し
ながらウェブ高さの縮小圧延を行ってフランジを有する
形鋼を圧延する方法において、縮小圧延の際に、被圧延
材に後方張力を与えることを特徴とするフランジを有す
る形鋼の圧延方法である。
【0012】本発明において、被圧延材に後方張力を作
用させる手段は何ら限定を要するものではなく、適宜手
段によればよい。例えば、(i) 被圧延材のウェブ高さを
縮小する粗ユニバーサルミルの上流工程に他の粗ユニバ
ーサルミルをもう1基設置しておき、縮小圧延の際に他
の粗ユニバーサルミルにより被圧延材の圧下を行うとと
もに両者の粗ユニバーサルミルの圧延ロールそれぞれの
周速度を適宜調整する手段や、(ii)被圧延材のウェブ高
さを縮小する粗ユニバーサルミルの上流工程に配置され
たエッジャーミルにより、縮小圧延の際に被圧延材の圧
下を行うとともにエッジャーミルのエッジャーロール、
および前記粗ユニバーサルミルの圧延ロールそれぞれの
周速度を適宜調整する手段を例示できる。
【0013】さらに具体例に基づいて説明すると、本発
明は、ブレークダウンミル、第1粗ユニバーサルミル、
エッジャーミル、ロール胴長方向長さが調整自在の一対
の水平ロールを備えた第2粗ユニバーサルミルおよび仕
上ユニバーサルミルを上流側からこの順に有する工程に
より、第2粗ユニバーサルミルによりウェブ高さの縮小
圧延を行ってフランジを有する形鋼の圧延を行う際に、
前記第1粗ユニバーサルミルおよび/またはエッジャー
ミルにより被圧延材の圧下を行うとともに第1粗ユニバ
ーサルミルおよび/またはエッジャーミルと、第2粗ユ
ニバーサルミルとのそれぞれの圧延ロールの周速度差を
適当な値とすることにより、ウェブ高さの縮小圧延時の
被圧延材に後方張力を作用させるものである。
【0014】なお、ウェブ高さの縮小圧延の際に被圧延
材に後方張力を与える場合には、被圧延材のウェブに圧
延方向と同一方向に突起を1列または複数列設けておく
ことにより、より確実に被圧延材のウェブ高さの縮小圧
延を行うことが可能となり、望ましい。
【0015】
【作用】以下、本発明を添付図面を参照しながら作用効
果とともに詳述する。なお、以降の本発明の説明は、便
宜上「形鋼」として「H形鋼」を例にとって行うが、本
発明はH形鋼のみに限定されるものではない。他のフラ
ンジを有する形鋼にも等しく適用できるものである。
【0016】図1は、本発明の実施状況の一例を示す説
明図であり、図1(a) は本発明によりH形鋼の圧延を行
っている状況を一部抽出して示す鳥瞰図であり、図1
(b) は図1(a) における第1粗ユニバーサルミル14およ
び第2粗ユニバーサルミル10を抽出するとともに一部を
透視した状態で示す側面図であり、図1(c) は第2粗ユ
ニバーサルミル10を下流工程側から見た断面図である。
なお、図1(b) の括弧付の図中符号12は紙面奥にもう一
つ設置されていることを示しており、後述する図2、図
7および図9における括弧付の図中符号も同様である。
【0017】図1(a) ないし図1(c) に示す例では、基
本的に、ロール胴長方向長さが調整自在な一対の水平ロ
ール11、11と垂直ロール12、12とを備えた第2粗ユニバ
ーサルミル10を用いて、被圧延材13のウェブ高さの縮小
圧延を行っている。
【0018】なお、水平ロール11、11のロール胴長方向
長さを調整自在とする手段は、例えば前述の特開昭58−
135705号公報や同61−262404号公報により提案された公
知の手段によればよく、何ら限定を要さない。また、図
1に示す例では、上流側から順に第1粗ユニバーサルミ
ル14−エッジャーミル15−第2粗ユニバーサルミル10の
順にミルが配置されているが、本発明はこのミル配置の
みにより行われるものではなく、例えば上流側から順に
エッジャーミル15−第1粗ユニバーサルミル14−第2粗
ユニバーサルミル10の順に配置されていてもよい。さら
に、第1粗ユニバーサルミル14では、被圧延材13のウェ
ブの高さの縮小・調整は行わないため、その水平ロール
のロール胴長方向長さは調整自在でなくともよい。ただ
し、圧延ラインの生産を柔軟に行うためには水平ロール
のロール胴長方向長さは調整自在であることが望まし
い。
【0019】しかし、第2粗ユニバーサルミル10により
ウェブ高さの縮小圧延を行うことを単に追加するだけで
は、従来技術に単に第1粗ユニバーサルミル14を追加し
て圧延を行うだけであるため、被圧延材13のフィレット
部に座屈を生じ、所望のウェブ外寸法を有するH形鋼を
製造することができない。そこで、本発明では、図1
(a) および図1(b) に示すように、第2粗ユニバーサル
ミル10の上流に第1粗ユニバーサルミル14を配置してウ
ェブ高さ縮小圧延の際に、第1粗ユニバーサルミル14に
より圧下を行うことにより、図1(b) に黒矢印で示すよ
うに、ウェブ高さの縮小圧延の際に被圧延材13に後方張
力を作用させる。
【0020】図2は、本発明により、被圧延材21に後方
張力を作用させながら、ロール胴長方向長さが調整自在
な一対の水平ロール22、22および一対の垂直ロール23、
23を備えた粗ユニバーサルミル24により、ウェブ縮小圧
延を行っている状況を示す上面図であり、エッジャーミ
ルによる圧下は行っていない。なお、エッジャーミルは
説明の便宜上省略してある。なお、この図2において
も、後方張力は、粗ユニバーサルミル24よりも上流工程
に、一対の水平ロール25、25および一対の垂直ロール2
6、26を備えた他の粗ユニバーサルミル27を設置し、粗
ユニバーサルミル24および粗ユニバーサルミル27そ
れぞれの圧延ロールに周速度差を設けることにより、付
与している。なお、水平ロール25はロール胴長方向長さ
が調整自在である。
【0021】このようにウェブ高さの縮小圧延中に被圧
延材21に後方張力を作用させると、被圧延材21のウェブ
に、ウェブ高さ方向の圧縮応力 (図2において白抜矢印
で示す) を生じさせることができる。したがって、被圧
延材21のフィレット部に座屈を生じさせることなく、従
来より大きな縮小量のウェブ高さの縮小圧延を、粗ユニ
バーサルミル24の小さな圧縮力で行うことが可能とな
る。また、従来と同程度のウェブ高さ縮小量である場合
には、本発明によれば、ウェブ高さ縮小圧延に要する負
荷を低減することができるため、ウェブ中心偏りを低減
して高精度にH形鋼を圧延できる。
【0022】なお、図2において、粗ユニバーサルミル
27のロール周速度u1と粗ユニバーサル24の圧延ロール周
速度u2との間の差は、ウェブ高さ縮小量に応じて適宜決
定すればよい。例えば、最終成品寸法がフランジ幅:60
0mm 、ウェブ高さ:200mm 、ウェブ厚さ:9mm、フラン
ジ厚さ:16mmのH形鋼を製造する際に、ウェブ高さを10
〜25mm程度縮小しようとする場合には、下記式
【0023】
【数1】 u1×1.03×A1/A2 ≦u2≦u1×1.07×A1/A2 ・・・・・・・ ただし、A1:粗ユニバーサル24による圧延前の材料断面
積 A2:粗ユニバーサル27による圧延後の材料断面積 を満足するように、ロール周速度u1およびロール周速度
u2を調整することが、通板性を維持しながらフィレット
部の座屈を防止して圧延を行うためには望ましい。
【0024】以上のように、本発明によれば、フランジ
を有する形鋼の圧延において、ウェブ外寸法のばらつき
を低減できる。ところで、これまでの本発明の説明は、
図3における第1粗ユニバーサルミル32および第2粗ユ
ニバーサルミル34を直列に配置して被圧延材に後方張力
を付与する場合を例にとって行ってきたが、本発明では
図3におけるエッジャーミル33および第2粗ユニバーサ
ルミル34を用いて被圧延材に後方張力を作用させること
としてもよい。以下、図7を参照しながらかかる態様を
説明する。
【0025】図7は、本発明の実施状況の他の一例を示
す説明図であり、図7(a) は粗ユニバーサルミル73およ
びエッジャーミル76を抽出して示す上面図であり、図7
(b)は図7(a) におけるA−A垂直断面を一部省略して
示す説明図である。
【0026】図7(a) および図7(b) に示す例では、基
本的に、ロール胴長方向長さが調整自在な一対の水平ロ
ール72、72と垂直ロール73、73とを備えた粗ユニバーサ
ルミル74を用いて、被圧延材71のウェブ高さの縮小圧延
を行っている。なお、水平ロール72、72のロール胴長方
向長さを調整自在とする手段は前述のように公知の手段
によればよく、何ら限定を要さない。
【0027】図7に示す例では、粗ユニバーサルミル74
と、上エッジャロール75a および下エッジャーロール75
b を有するエッジャーミル76とを用いて、ウェブ高さの
縮小圧延を行う際の被圧延材71に後方張力 (図7(a) に
黒塗矢印により示す) を作用させる。
【0028】すなわち、エッジャーミル76の上エッジャ
ロール75a および下エッジャーロール75b それぞれの周
速度を粗ユニバーサルミル74の水平ロール72および垂直
ロール73の周速度よりも低く設定することにより、被圧
延材71に後方張力72を作用させることが可能となる。低
く設定する程度は、例えば前述の式にしたがってもよ
い。
【0029】このように、被圧延材71に後方張力が作用
した状態でウェブ高さの縮小圧延を行うことにより、被
圧延材のウェブの両端部近傍に4本の矢印で示す剪断応
力を発生させ、ウェブ高さ方向への変形を容易にする。
【0030】なお、図2に示す2基の粗ユニバーサルミ
ル24、26を用いた本発明例や、図7に示すエッジャーミ
ル76を用いた本発明例では、ウェブ高さの縮小圧延の際
までに、すなわち被圧延材71に後方張力を付与するまで
に、被圧延材71のウェブに圧延方向と同一方向に突起を
1列または複数列形成しておくことが望ましい。図7に
示す実施例では被圧延材71のウェブに圧延方向に平行す
る2本の突起71a 、71b が形成されている。なお、かか
る突起の高さは、ウェブ高さの縮小圧延の際におけるウ
ェブ波打ちや圧延荷重の増大を避けるため、ウェブ高さ
の縮小圧延の直前の被圧延材のウェブ厚さの15%以内と
することが望ましい。また、突起の形成手段は限定を要
するものではなくが如何なる手段によってもよい。例え
ば、第1粗ユニバーサルミルの水平ロールまたはエッジ
ャーミルのエッジャーロールに溝を設けて突起の形成を
行う手段を例示できる。
【0031】被圧延材のウェブに突起を形成しておくこ
とが有利な理由を図8を参照しながら説明する。図8
は、図7に例示した本発明により、被圧延材81に後方張
力を作用させながら垂直ロール82によりウェブ高さの縮
小圧延を行っている状況を一部省略して模式的に示す上
面図である。今、被圧延材81のウェブの一部の正方形の
微小要素abcdの変形について考える。ロールバイト内に
おいて、微小要素abcdの辺abは、2本の突起の圧下によ
り長手方向 (圧延方向と同一の方向) に伸ばされてa'b'
>abとなる。これに対し、微小要素abcdの辺cdには後方
張力が強く作用するために伸びにくく、辺c'd'は辺a'b'
よりも後方 (図面向かって右方) に取り残されることに
なる。そのため、微小要素abcdはウェブ高さ方向 (図面
向かって上下方向) の距離が低減されて、微小要素a'b'
c'd'と変形する。このような現象を巨視的に見ると、被
圧延材81のウェブ高さが低減されることを意味する。こ
のように、被圧延材81のウェブに圧延方向と同一方向に
1列または複数列の突起を設けておくことによりメタル
フローが抑制されるために、ウェブ高さ方向への圧延の
際に、ウェブを圧延方向に簡単に伸ばすことが可能とな
り、ウェブ高さの縮小圧延を簡便に行うことが可能とな
る。
【0032】図9(a) は、ウェブに突起91a 、91b を設
けた被圧延材91に図示しないエッジャーロールにより後
方張力を作用させながら、ロール胴長方向長さが可変の
水平ロール92、92と垂直ロール93、93とを有する粗ユニ
バーサルミル94によりウェブ高さの縮小圧延を行ってい
る状況を模式的に示す説明図であり、図9(b) はウェブ
高さ方向の縮小圧延の前の被圧延材91の断面図であり、
図9(c) は縮小圧延後の被圧延材91の断面図である。図
9(a) 中の4本の矢印に示すように被圧延材91には剪断
応力が作用して被圧延材91のウェブ高さが縮小され、最
終的に所定の寸法に圧延される。
【0033】さらに、本発明を実施例を参照しながら詳
述するが、これは本発明の例示であり、これにより本発
明が限定されるものではない。
【0034】
【実施例1】図3に、本発明を実施した際に用いた圧延
工程を模式的に示す。同図において、孔型を有するロー
ルを使用するブレークダウンミル31で粗形鋼片を圧延
し、第1粗ユニバーサルミル32およびエッジャーミル33
で粗形鋼片のウェブ面およびフランジ面とフランジ先端
部とを複数回のリバース圧延により圧下し、リバース圧
延の最終パスにおいて第2粗ユニバーサルミル34で被圧
延材のウェブ高さの縮小圧延を行い、さらに仕上ユニバ
ーサルミル35により仕上圧延を行って、フランジ幅:60
0mm 、ウェブ高さ:200mm 、ウェブ厚9mmおよびフラン
ジ厚16mmの寸法のH形鋼を製造した。
【0035】なお、第2粗ユニバーサルミル34で被圧延
材のウェブ高さを縮小した際に、第1粗ユニバーサルミ
ル32の圧延ロールの周速度u1および第2粗ユニバーサル
ミル34の圧延ロールの周速度u2を表1に示すように調整
して、被圧延材に対して後方張力を与えた。また、比較
例として、同一の寸法のH形鋼を図4に示す従来の圧延
工程により製造した。なお、前述のように、仕上げユニ
バーサルミル44の水平ロールはロール胴長方向長さが調
整自在になるように構成し、この仕上げユニバーサルミ
ル44で仕上げ圧延およびウェブ高さ縮小圧延を同時に行
った。
【0036】
【表1】
【0037】表1から、本発明によれば、中心偏りが少
なく、かつウェブ外寸法のばらつきが少ないH形鋼を圧
延することができたことがわかる。
【0038】
【実施例2】前述した図3に示す圧延工程を用いてH形
鋼の圧延を行った。その圧延において、第2粗ユニバー
サルミル34で被圧延材のウェブ高さの縮小圧延を行う際
に、エッジャーミル33により被圧延材を圧下してウェブ
に後方張力を作用させてウェブ両端近傍に後方張力を作
用させた。なお、表2には、ウェブ高さの縮小圧延時の
第2粗ユニバーサルミル34の圧延ロール、およびエッジ
ャーミル33のエッジャーロールそれぞれの周速度u2、e
の関係を示す。
【0039】そして、ウェブ高さの縮小圧延終了後に、
図3の仕上ユニバーサルミル35により仕上圧延を行っ
て、フランジ幅:600mm 、ウェブ高さ:200mm 、ウェブ
厚さ:9mmおよびフランジ厚さ:16mmの寸法のH形鋼を
製造した。
【0040】なお、比較のため、従来例として、図4に
示す圧延工程の仕上ユニバーサル圧延ミル44により仕上
圧延およびウェブ高さ調整を同時に行いながら、同一の
寸法のH形鋼を製造した。結果を表2にまとめて示す。
【0041】
【表2】
【0042】表2から、本発明によれば、中心偏りが少
なく、かつウェブ外寸法のばらつきが少ないH形鋼を圧
延することができたことがわかる。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、中心偏
りが小さく、かつ外寸法が一定の形鋼を圧延により安定
して製造できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施状況の一例を示す説明図であり、
図1(a) は本発明によりH形鋼の圧延を行っている状況
を一部抽出して示す鳥瞰図であり、図1(b) は図1(a)
における第1粗ユニバーサルミル14および第2ユニバー
サルミル10を抽出するとともに一部を透視した状態で示
す側面図であり、図1(c) は第2粗ユニバーサルミル10
を下流工程側から見た断面図である。
【図2】本発明により、被圧延材21に後方張力を作用さ
せながら、ロール胴長方向長さが調整自在な一対の水平
ロール22、22および一対の垂直ロール23、23を備えた粗
ユニバーサルミル24により、ウェブ縮小圧延を行ってい
る状況を示す上面図である。
【図3】本発明を実施した際に用いた圧延工程を模式的
に示す説明図である。
【図4】ユニバーサル圧延法を行う際に使用される工程
の一例を概念的に示す説明図である。
【図5】被圧延材51のフィレット部52に座屈が発生し、
そのために被圧延材51にウェブ中心偏り (F1>F2) が発
生した状況を模式的に示す説明図である。
【図6】被圧延材61のフィレット部62にネッキングが発
生した状況を模式的に示す説明図である。
【図7】本発明の実施状況の他の一例を示す説明図であ
り、図7(a) は粗ユニバーサルミル73およびエッジャー
ミル76を抽出して示す上面図であり、図7(b) は図7
(a) におけるA−A垂直断面を一部省略して示す説明図
である。
【図8】図7に例示した本発明により、被圧延材81に後
方張力を作用させながら垂直ロール82によりウェブ高さ
の縮小圧延を行っている状況を一部省略して模式的に示
す上面図である。
【図9】図9(a) は、ウェブに突起91a 、91b を設けた
被圧延材91に図示しないエッジャーロールにより後方張
力を作用させながら、ロール胴長方向長さが可変の水平
ロール92、92と垂直ロール93、93とを有する粗ユニバー
サルミル94によりウェブ高さの縮小圧延を行っている状
況を模式的に示す説明図であり、図9(b) は縮小圧延前
の被圧延材91の断面図であり、図9(c) は縮小圧延後の
被圧延材91の断面図である。
【符号の説明】
10:第2粗ユニバーサルミル 11:水平ロール 12:垂直ロール 13:被圧延材 14:第1粗ユニバーサルミル 15:エッジャーミル 21:被圧延材 22:水平ロール 23:垂直ロール 24:粗ユニバーサル
ミル 25:水平ロール 26:垂直ロール 27:粗ユニバーサルミル 31:ブレークダウンミル 32:第1粗ユニバー
サルミル 33:エッジャーミル 34:第2粗ユニバー
サルミル 35:仕上ユニバーサルミル 41:ブレークダウンミル 42:粗ユニバーサル
ミル 43:エッジャーミル 44:仕上ユニバーサ
ルミル 51:被圧延材 52:フィレット部 61:被圧延材 62:フィレット部 71:被圧延材 71a 、71b :突起 72:水平ロール 73:垂直ロール 74:粗ユニバーサルミル 75a:上エッジャーロ
ール 75b:下エッジャーロール 76:エッジャーミ
ル 81:被圧延材 82:垂直ロール 91:被圧延材 91a 、91b :突起 92:水平ロール 93:垂直ロール 94:粗ユニバーサルミル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B21B 37/00 120 8315−4E 129 8315−4E

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロール胴長方向長さが調整自在な一対の
    水平ロール、および一対の垂直ロールを備えた粗ユニバ
    ーサルミルを用い、前記水平ロールにより被圧延材のフ
    ランジ内面を、前記垂直ロールにより被圧延材のフラン
    ジ外面をそれぞれ拘束しながらウェブ高さの縮小圧延を
    行ってフランジを有する形鋼を圧延する方法において、
    前記縮小圧延の際に、被圧延材に圧延方向と逆向きの張
    力を与えることを特徴とするフランジを有する形鋼の圧
    延方法。
  2. 【請求項2】 前記張力の付与は、前記粗ユニバーサル
    ミルよりも上流工程に他の粗ユニバーサルミルを配置し
    ておき、前記縮小圧延の際に前記他の粗ユニバーサルミ
    ルにより被圧延材の圧下を行うとともに該他の粗ユニバ
    ーサルミルの圧延ロールの周速度を前記粗ユニバーサル
    ミルの圧延ロールの周速度よりも低く設定することによ
    り行う請求項1記載のフランジを有する形鋼の圧延方
    法。
  3. 【請求項3】 前記張力の付与は、前記縮小圧延の際に
    前記粗ユニバーサルミルよりも上流工程に配置されたエ
    ッジャーミルにより被圧延材の圧下を行うとともに前記
    エッジャーミルのエッジャーロールの周速度を前記粗ユ
    ニバーサルミルの圧延ロールの周速度よりも低く設定す
    ることにより行う請求項1記載のフランジを有する形鋼
    の圧延方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも前記張力を付与する時まで
    に、被圧延材のウェブに圧延方向と同一方向に突起を1
    列または複数列形成しておくことを特徴とする請求項1
    ないし請求項3のいずれか1項に記載のフランジを有す
    る形鋼の圧延方法。
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