JPH07132301A - ウェブとフランジを有する形鋼のユニバーサル圧延成形法 - Google Patents
ウェブとフランジを有する形鋼のユニバーサル圧延成形法Info
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- JPH07132301A JPH07132301A JP5281063A JP28106393A JPH07132301A JP H07132301 A JPH07132301 A JP H07132301A JP 5281063 A JP5281063 A JP 5281063A JP 28106393 A JP28106393 A JP 28106393A JP H07132301 A JPH07132301 A JP H07132301A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 H形鋼、I形鋼などのウェブとフランジを有
する形鋼の中間材を粗2重圧延機のロールを組み替える
ことなく造り分け、粗2重圧延ロールの種類を集約しロ
ールのコスト削減およびそれに付随した作業費用を削減
する。 【構成】 粗形鋼片を素材として中間粗ユニバーサル圧
延機および仕上げユニバーサル圧延機によってウェブと
フランジを有する形鋼を製造する方法において、中間粗
ユニバーサル圧延機による圧延工程の各パスの入側ウェ
ブ厚みtW と入側フランジ厚みtF および該中間粗ユニ
バーサル圧延機の水平ロール直径DH、水平ロール胴幅
U、竪ロール直径DV に基づき、当該パスのウェブ圧下
率rWとフランジ圧下率rF を下記の式(1)と式
(2)を満足するように制御する。 DH rW tW ≒2DV rF tF
…(1) ln{(1−rF )/(1−rW )}<29{tW (1
−rW )/U}2…(2)
する形鋼の中間材を粗2重圧延機のロールを組み替える
ことなく造り分け、粗2重圧延ロールの種類を集約しロ
ールのコスト削減およびそれに付随した作業費用を削減
する。 【構成】 粗形鋼片を素材として中間粗ユニバーサル圧
延機および仕上げユニバーサル圧延機によってウェブと
フランジを有する形鋼を製造する方法において、中間粗
ユニバーサル圧延機による圧延工程の各パスの入側ウェ
ブ厚みtW と入側フランジ厚みtF および該中間粗ユニ
バーサル圧延機の水平ロール直径DH、水平ロール胴幅
U、竪ロール直径DV に基づき、当該パスのウェブ圧下
率rWとフランジ圧下率rF を下記の式(1)と式
(2)を満足するように制御する。 DH rW tW ≒2DV rF tF
…(1) ln{(1−rF )/(1−rW )}<29{tW (1
−rW )/U}2…(2)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ドッグボーン型断面形
状の粗形鋼片(以下、単に「粗形鋼片」と称する)から
ユニバーサル圧延機によりH形鋼、I形鋼などのウェブ
とフランジを有する形鋼に圧延造形するための方法に関
するものである。
状の粗形鋼片(以下、単に「粗形鋼片」と称する)から
ユニバーサル圧延機によりH形鋼、I形鋼などのウェブ
とフランジを有する形鋼に圧延造形するための方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば図5に示すH形鋼55を製
造する圧延工程は、中間材54を粗造形するための粗2
重孔型圧延機1、前記中間材54から最終製品55まで
の圧延を担当する第1中間粗ユニバーサル圧延機2aお
よび、この第1中間粗ユニバーサル圧延機2aに近接し
て設けられたエッジング圧延機2b、第2中間粗ユニバ
ーサル圧延機3aおよび、この第2中間粗ユニバーサル
圧延機3aに近接して設けられたエッジング圧延機3
b,および仕上げユニバーサル圧延機4から成り立って
いる。ここで、H形鋼用圧延素材としては、近年は鋼塊
から均熱・分塊圧延によって造形されたビームブランク
に代わり、工程省略および品質向上のため、連続鋳造に
よる矩形断面鋼片が多用されるようになった。矩形断面
鋼片を素材とする中間材の粗造形技術は、特公昭58−
19361号公報、特公昭58−37042号公報など
に開示された技術が周知である。図6は粗2重孔型圧延
機1のロール孔型配置の一例であり、上下ロール対1
1,12には溝付け孔型G1、拡幅孔型G2、溝消し孔
型G3、成形孔型G4の4つの孔型が刻設されている。
図7はこのような孔型を有する粗2重孔型圧延機1の上
下ロール対11,12により、矩形断面鋼片5を素材と
して中間材54を成形していく過程を示す。図7におい
て矩形断面鋼片5の断面寸法は幅W0、厚みH0であ
り、溝付け孔型G1は矩形断面鋼片の短辺部にV状溝5
1aを形成するための孔型であり、孔底幅の中央部には
頂部角度θ1の中央膨出部21aと、この中央膨出部の
両側に溝部21bが刻設されている。溝付け孔型G1の
孔底幅S1は、矩形断面片5の短辺部の中央部に正確に
V状溝51aを形成するために、矩形断面鋼片5の厚み
H0にほぼ等しくとるのが原則であるが、実際には側壁
部との接触による疵発生を防止するため、H0よりも若
干大きくとるのが普通である。溝付け孔型G1ではV状
溝51aを形成することが目的であり、溝付け孔型G1
の最終仕上がり材の幅(以下、「ウェブ高さ」と称す
る)W1はほぼ矩形断面鋼片の幅W0に等しい。溝付け
孔型G1で矩形断面鋼片5の短辺部に付与されたV状溝
51aにより、被圧延材は拡幅孔型G2の中央部に正確
に誘導され、かつエッジング圧延時の倒れやねじれが防
止される。拡幅孔型G2の孔底幅S2および中央膨出部
22aの頂部角度θ2は前記溝付け孔型G1の孔底幅S
1および中央膨出部21aの頂部角度θ1よりも大きく
設定されている。該拡幅孔型G2において、ウェブ高さ
がW2になるまでの幅方向エッジング圧延により、H形
鋼フランジ相当側面42を中央膨出部22aで割り広
げ、フランジ部を生成かつフランジ幅・肉量を拡大し、
フランジ幅を孔底幅S2にほぼ等しい値あるいはその近
傍の値B2に仕上げる。
造する圧延工程は、中間材54を粗造形するための粗2
重孔型圧延機1、前記中間材54から最終製品55まで
の圧延を担当する第1中間粗ユニバーサル圧延機2aお
よび、この第1中間粗ユニバーサル圧延機2aに近接し
て設けられたエッジング圧延機2b、第2中間粗ユニバ
ーサル圧延機3aおよび、この第2中間粗ユニバーサル
圧延機3aに近接して設けられたエッジング圧延機3
b,および仕上げユニバーサル圧延機4から成り立って
いる。ここで、H形鋼用圧延素材としては、近年は鋼塊
から均熱・分塊圧延によって造形されたビームブランク
に代わり、工程省略および品質向上のため、連続鋳造に
よる矩形断面鋼片が多用されるようになった。矩形断面
鋼片を素材とする中間材の粗造形技術は、特公昭58−
19361号公報、特公昭58−37042号公報など
に開示された技術が周知である。図6は粗2重孔型圧延
機1のロール孔型配置の一例であり、上下ロール対1
1,12には溝付け孔型G1、拡幅孔型G2、溝消し孔
型G3、成形孔型G4の4つの孔型が刻設されている。
図7はこのような孔型を有する粗2重孔型圧延機1の上
下ロール対11,12により、矩形断面鋼片5を素材と
して中間材54を成形していく過程を示す。図7におい
て矩形断面鋼片5の断面寸法は幅W0、厚みH0であ
り、溝付け孔型G1は矩形断面鋼片の短辺部にV状溝5
1aを形成するための孔型であり、孔底幅の中央部には
頂部角度θ1の中央膨出部21aと、この中央膨出部の
両側に溝部21bが刻設されている。溝付け孔型G1の
孔底幅S1は、矩形断面片5の短辺部の中央部に正確に
V状溝51aを形成するために、矩形断面鋼片5の厚み
H0にほぼ等しくとるのが原則であるが、実際には側壁
部との接触による疵発生を防止するため、H0よりも若
干大きくとるのが普通である。溝付け孔型G1ではV状
溝51aを形成することが目的であり、溝付け孔型G1
の最終仕上がり材の幅(以下、「ウェブ高さ」と称す
る)W1はほぼ矩形断面鋼片の幅W0に等しい。溝付け
孔型G1で矩形断面鋼片5の短辺部に付与されたV状溝
51aにより、被圧延材は拡幅孔型G2の中央部に正確
に誘導され、かつエッジング圧延時の倒れやねじれが防
止される。拡幅孔型G2の孔底幅S2および中央膨出部
22aの頂部角度θ2は前記溝付け孔型G1の孔底幅S
1および中央膨出部21aの頂部角度θ1よりも大きく
設定されている。該拡幅孔型G2において、ウェブ高さ
がW2になるまでの幅方向エッジング圧延により、H形
鋼フランジ相当側面42を中央膨出部22aで割り広
げ、フランジ部を生成かつフランジ幅・肉量を拡大し、
フランジ幅を孔底幅S2にほぼ等しい値あるいはその近
傍の値B2に仕上げる。
【0003】次に、孔底幅S3が前記拡幅孔型G2の孔
底幅S2より大きく設定されている溝消し孔型G3での
幅方向エッジング圧延により、拡幅孔型G2で造形され
た被圧延材のフランジ幅・肉量をさらに拡大してフラン
ジ幅を孔底幅S3にほぼ等しい値あるいはその近傍値B
3のドッグボーン材541に仕上げる。同時に、拡幅孔
型G2の中央膨出部22aの頂部角度θ2よりも大きく
形成された頂部角度θ3の中央膨出部23aにより、拡
幅孔型G2で形成されたV状溝52aの傾斜を緩やかに
して53aとし、次工程以降でフランジ外側部の折れ込
み疵が発生するのを未然に防止する。なお、以上溝付け
孔型G1から溝消し孔型G3に到るエッジング圧延の際
には、図7に示すように幅圧下の影響が被圧延材の幅方
向中央部までは及ばないため、被圧延材の溝付け孔型G
1におけるウェブ厚みH1、拡幅孔型G2におけるウェ
ブ厚みH2、溝消し孔型G3におけるウェブ厚みH3は
ほとんど変化せず、ほぼ元の矩形断面鋼片の厚みH0に
等しい。続いて、成形孔型G4により該ドッグボーン材
541のウェブ部およびフランジ部を成形するために、
ウェブ部を圧下するとともにフランジ部を整形して、ウ
ェブ高さW×フランジ幅B×ウェブ厚みtWMの中間材5
4が得られた時点で成形孔型G4での圧延を終了する。
この時点で、中間材54のフランジ片幅中央部のフラン
ジ厚みtFMとウェブ厚みtWMの比tFM/tWMが、最終製
品55のフランジ/ウェブ板厚比tFP/tWPにほぼ等し
くなっている。次に、この中間材を素材として、第1中
間粗ユニバーサル圧延機2a、第2中間粗ユニバーサル
圧延機3a、仕上げユニバーサル圧延機4の各ユニバー
サル圧延機において、フランジ圧下率rF とウェブ圧下
率rW の比rF /rW がほぼ1の条件で圧下が繰り返さ
れて、最終製品55が成形される。
底幅S2より大きく設定されている溝消し孔型G3での
幅方向エッジング圧延により、拡幅孔型G2で造形され
た被圧延材のフランジ幅・肉量をさらに拡大してフラン
ジ幅を孔底幅S3にほぼ等しい値あるいはその近傍値B
3のドッグボーン材541に仕上げる。同時に、拡幅孔
型G2の中央膨出部22aの頂部角度θ2よりも大きく
形成された頂部角度θ3の中央膨出部23aにより、拡
幅孔型G2で形成されたV状溝52aの傾斜を緩やかに
して53aとし、次工程以降でフランジ外側部の折れ込
み疵が発生するのを未然に防止する。なお、以上溝付け
孔型G1から溝消し孔型G3に到るエッジング圧延の際
には、図7に示すように幅圧下の影響が被圧延材の幅方
向中央部までは及ばないため、被圧延材の溝付け孔型G
1におけるウェブ厚みH1、拡幅孔型G2におけるウェ
ブ厚みH2、溝消し孔型G3におけるウェブ厚みH3は
ほとんど変化せず、ほぼ元の矩形断面鋼片の厚みH0に
等しい。続いて、成形孔型G4により該ドッグボーン材
541のウェブ部およびフランジ部を成形するために、
ウェブ部を圧下するとともにフランジ部を整形して、ウ
ェブ高さW×フランジ幅B×ウェブ厚みtWMの中間材5
4が得られた時点で成形孔型G4での圧延を終了する。
この時点で、中間材54のフランジ片幅中央部のフラン
ジ厚みtFMとウェブ厚みtWMの比tFM/tWMが、最終製
品55のフランジ/ウェブ板厚比tFP/tWPにほぼ等し
くなっている。次に、この中間材を素材として、第1中
間粗ユニバーサル圧延機2a、第2中間粗ユニバーサル
圧延機3a、仕上げユニバーサル圧延機4の各ユニバー
サル圧延機において、フランジ圧下率rF とウェブ圧下
率rW の比rF /rW がほぼ1の条件で圧下が繰り返さ
れて、最終製品55が成形される。
【0004】上記従来圧延法の問題点は、ユニバーサル
圧延においてウェブ付け替えによるウェブ中心偏りが誘
発されやすいことである。そのため従来から、成形孔型
G4でできるだけ最終製品に近い形状まで圧下を行なっ
て、ウェブ中心偏りの発生しやすいユニバーサル圧延機
での圧下量を減らすように工夫していた。すなわち成形
孔型G4は必須の孔型であり、例えば溝消し孔型G3仕
上がりのドッグボーン材541をH形鋼製品シリーズに
対応した寸法・形状に刻設された成形孔型G4を経由せ
ずに直接ユニバーサル圧延することは、断面の対称性、
なかでもウェブ中心位置精度を確保する上で問題が多
く、実現しなかった。この問題を克服することによって
成形孔型G4が省略できるようなプロセスが実現すれ
ば、H形鋼製品シリーズ毎に保有している粗2重孔型ロ
ール対11,12のセット数を大幅に減少することがで
き、同一のフランジ幅シリーズ間の粗2重孔型ロール対
の共用化によるロールコストの低減などが期待される。
圧延においてウェブ付け替えによるウェブ中心偏りが誘
発されやすいことである。そのため従来から、成形孔型
G4でできるだけ最終製品に近い形状まで圧下を行なっ
て、ウェブ中心偏りの発生しやすいユニバーサル圧延機
での圧下量を減らすように工夫していた。すなわち成形
孔型G4は必須の孔型であり、例えば溝消し孔型G3仕
上がりのドッグボーン材541をH形鋼製品シリーズに
対応した寸法・形状に刻設された成形孔型G4を経由せ
ずに直接ユニバーサル圧延することは、断面の対称性、
なかでもウェブ中心位置精度を確保する上で問題が多
く、実現しなかった。この問題を克服することによって
成形孔型G4が省略できるようなプロセスが実現すれ
ば、H形鋼製品シリーズ毎に保有している粗2重孔型ロ
ール対11,12のセット数を大幅に減少することがで
き、同一のフランジ幅シリーズ間の粗2重孔型ロール対
の共用化によるロールコストの低減などが期待される。
【0005】ここで、ユニバーサル圧延においてウェブ
中心位置精度の悪化原因であるウェブ付け替えが誘発さ
れやすい理由を以下に述べる。図8はユニバーサル圧延
機によるH形鋼の圧延の説明図である。図8(a)はユ
ニバーサル圧延の状態を示す平面図で、Fは被圧延材の
圧延前の断面形状、F0 は被圧延材の圧延後の断面形状
である。矢印6方向に走行する被圧延材Fのフランジ
は、水平ロール61,62の側面と竪ロール71,72
とによって、13から14の間で圧延されて、フランジ
厚さがtF からtF0となる。図8(b)は、図8(a)
矢視イ−イ縦断面の説明図で、被圧延材Fのウェブは、
この間に水平ロール61と62とによって15から14
の間で圧延されて、ウェブ厚さはtW からtW0となる。
図8(c)は、被圧延材Fの誘導が不都合な例の説明図
である。この状態は、パスライン設定に不適正、被圧延
材を載荷・搬送しているローラーテーブルの摩耗、被圧
延材の反り、被圧延材の自重による下フランジ先端部の
変形など多くの要因によって引き起こされる。この場
合、被圧延材のFのウェブ中心線C−1は、水平ロール
61と62ロール間隙の中心線C−2と高さが食い違っ
て誘導されている。図8(a)および(b)の例では、
被圧延材Fの圧延は13でフランジの圧延が先行して始
まり、その後Δlだけ遅れて15でウェブ圧延が開始す
る。図8(a)のごとく、ウェブが圧延されている時は
フランジも水平ロール61(62)の側面と竪ロール7
1(72)とで圧延されているため、被圧延材Fは図8
(c)の矢印7の方向に自由に移動できない。したがっ
て、誘導が不都合な図8(c)の圧延材Fでは、ウェブ
は被圧延材Fが矢印7方向に移動できない状態で、水平
ロール61と62とのロール間隙に送り込まれて圧延さ
れる。このために、圧延後は図8(c)の圧延後断面形
状F0 に見られるごとく、被圧延材にはウェブ中心偏り
ΔCが発生する。これを防止する手段の一つとして、ウ
ェブ誘導ガイドが考えられるが、これが有効となるのは
被圧延材の圧延が最終段階になった場合である。すなわ
ち、圧延の最終段階では、例えば図9のようなウェブ誘
導コロ91,92,93を有するウェブ誘導ガイド8
1,82により、被圧延材Fの反りを矯正するととも
に、ウェブ中心線C−1と上下水平ロール61,62の
ロール間隙中心線C−2の両者を一致させて誘導させる
ことが可能であり、ウェブ中心偏りの発生を抑制するこ
とができる。しかし、第1中間粗ユニバーサル圧延での
粗造形圧延のようなユニバーサル圧延の初期段階では被
圧延材の断面係数が大きいため、ガイドによる反りの矯
正は期待できず、ウェブ中心偏り防止効果を期待できな
い。
中心位置精度の悪化原因であるウェブ付け替えが誘発さ
れやすい理由を以下に述べる。図8はユニバーサル圧延
機によるH形鋼の圧延の説明図である。図8(a)はユ
ニバーサル圧延の状態を示す平面図で、Fは被圧延材の
圧延前の断面形状、F0 は被圧延材の圧延後の断面形状
である。矢印6方向に走行する被圧延材Fのフランジ
は、水平ロール61,62の側面と竪ロール71,72
とによって、13から14の間で圧延されて、フランジ
厚さがtF からtF0となる。図8(b)は、図8(a)
矢視イ−イ縦断面の説明図で、被圧延材Fのウェブは、
この間に水平ロール61と62とによって15から14
の間で圧延されて、ウェブ厚さはtW からtW0となる。
図8(c)は、被圧延材Fの誘導が不都合な例の説明図
である。この状態は、パスライン設定に不適正、被圧延
材を載荷・搬送しているローラーテーブルの摩耗、被圧
延材の反り、被圧延材の自重による下フランジ先端部の
変形など多くの要因によって引き起こされる。この場
合、被圧延材のFのウェブ中心線C−1は、水平ロール
61と62ロール間隙の中心線C−2と高さが食い違っ
て誘導されている。図8(a)および(b)の例では、
被圧延材Fの圧延は13でフランジの圧延が先行して始
まり、その後Δlだけ遅れて15でウェブ圧延が開始す
る。図8(a)のごとく、ウェブが圧延されている時は
フランジも水平ロール61(62)の側面と竪ロール7
1(72)とで圧延されているため、被圧延材Fは図8
(c)の矢印7の方向に自由に移動できない。したがっ
て、誘導が不都合な図8(c)の圧延材Fでは、ウェブ
は被圧延材Fが矢印7方向に移動できない状態で、水平
ロール61と62とのロール間隙に送り込まれて圧延さ
れる。このために、圧延後は図8(c)の圧延後断面形
状F0 に見られるごとく、被圧延材にはウェブ中心偏り
ΔCが発生する。これを防止する手段の一つとして、ウ
ェブ誘導ガイドが考えられるが、これが有効となるのは
被圧延材の圧延が最終段階になった場合である。すなわ
ち、圧延の最終段階では、例えば図9のようなウェブ誘
導コロ91,92,93を有するウェブ誘導ガイド8
1,82により、被圧延材Fの反りを矯正するととも
に、ウェブ中心線C−1と上下水平ロール61,62の
ロール間隙中心線C−2の両者を一致させて誘導させる
ことが可能であり、ウェブ中心偏りの発生を抑制するこ
とができる。しかし、第1中間粗ユニバーサル圧延での
粗造形圧延のようなユニバーサル圧延の初期段階では被
圧延材の断面係数が大きいため、ガイドによる反りの矯
正は期待できず、ウェブ中心偏り防止効果を期待できな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、ユニバーサル圧延機の欠点であるウェブ中
心偏りを誘発しやすいという問題を克服して、粗2重孔
型圧延機の成形孔型G4の機能を粗ユニバーサル圧延機
に持たせ、この成形孔型G4を省略することにより、す
なわち粗2重孔型ロールに刻設する孔型を溝付け孔型G
1、拡幅孔型G2、溝消し孔型G3のみにすることによ
り、複数シリーズ間で該粗2重孔型ロールを共用化して
ロールコストとロールに付随した作業費用を削減するこ
とである。
する課題は、ユニバーサル圧延機の欠点であるウェブ中
心偏りを誘発しやすいという問題を克服して、粗2重孔
型圧延機の成形孔型G4の機能を粗ユニバーサル圧延機
に持たせ、この成形孔型G4を省略することにより、す
なわち粗2重孔型ロールに刻設する孔型を溝付け孔型G
1、拡幅孔型G2、溝消し孔型G3のみにすることによ
り、複数シリーズ間で該粗2重孔型ロールを共用化して
ロールコストとロールに付随した作業費用を削減するこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段・作用】本発明の特徴は、
粗段階でのユニバーサル圧延において、圧延ウェブ波
(ウェブバックリング)を発生しない条件範囲内でウェ
ブとフランジを同時に圧下開始させ、フランジの圧下が
始まる前にウェブによりウェブ中心線C−1と水平ロー
ル61と62のロール間隙の中心線C−2の両者を一致
させ、従来の成形孔型G4による中間材54と同等のウ
ェブ中心位置精度を有する中間材を造形することにあ
る。この場合、ウェブ波防止の条件を加えて理由は、通
常の圧延条件ではフランジ先行圧下であり、したがって
ウェブとフランジを同時に圧下開始するためには(すな
わち、フランジ圧下開始点13とウェブ圧下開始点15
を一致させて圧延するためには)従来よりもウェブを強
圧下する必要があるからである。すなわち、本発明の要
旨は、「粗形鋼片を素材として中間粗ユニバーサル圧延
機および仕上げユニバーサル圧延機によってウェブとフ
ランジを有する形鋼を製造する方法において、前記中間
粗ユニバーサル圧延機による圧延工程の各パスの入側ウ
ェブ厚みtW と入側フランジ厚みtF および該中間粗ユ
ニバーサル圧延機の水平ロール直径DH 、水平ロール胴
幅U、竪ロール直径DV に基づき、当該パスのウェブ圧
下率rW とフランジ圧下率rF を下記の式(1)と式
(2)を満足するように制御することを特徴とする、ウ
ェブとフランジを有する形鋼のユニバーサル圧延成形
法」にある。式(1)はウェブとフランジの同時圧下開
始の条件であり、式(2)は圧延ウェブ波防止条件であ
る。
粗段階でのユニバーサル圧延において、圧延ウェブ波
(ウェブバックリング)を発生しない条件範囲内でウェ
ブとフランジを同時に圧下開始させ、フランジの圧下が
始まる前にウェブによりウェブ中心線C−1と水平ロー
ル61と62のロール間隙の中心線C−2の両者を一致
させ、従来の成形孔型G4による中間材54と同等のウ
ェブ中心位置精度を有する中間材を造形することにあ
る。この場合、ウェブ波防止の条件を加えて理由は、通
常の圧延条件ではフランジ先行圧下であり、したがって
ウェブとフランジを同時に圧下開始するためには(すな
わち、フランジ圧下開始点13とウェブ圧下開始点15
を一致させて圧延するためには)従来よりもウェブを強
圧下する必要があるからである。すなわち、本発明の要
旨は、「粗形鋼片を素材として中間粗ユニバーサル圧延
機および仕上げユニバーサル圧延機によってウェブとフ
ランジを有する形鋼を製造する方法において、前記中間
粗ユニバーサル圧延機による圧延工程の各パスの入側ウ
ェブ厚みtW と入側フランジ厚みtF および該中間粗ユ
ニバーサル圧延機の水平ロール直径DH 、水平ロール胴
幅U、竪ロール直径DV に基づき、当該パスのウェブ圧
下率rW とフランジ圧下率rF を下記の式(1)と式
(2)を満足するように制御することを特徴とする、ウ
ェブとフランジを有する形鋼のユニバーサル圧延成形
法」にある。式(1)はウェブとフランジの同時圧下開
始の条件であり、式(2)は圧延ウェブ波防止条件であ
る。
【0008】 DH rW tW ≒2DV rF tF …(1) ln{(1−rF )/(1−rW )}<29{tW (1−rW )/U}2 …(2) ここで、lnは自然対数関数である。
【0009】以下、さらに本発明を詳細に説明する。
【0010】図1は本発明の製造手段を示すものである
が、これを図7に示す従来法と対比して説明する。な
お、図1において図7と同じ符号については説明を省略
する。従来法の場合、幅W0、厚みH0の矩形断面鋼片
5を溝付け孔型G1により、その側壁31で矩形断面の
長辺の端部を誘導しつつ、素材幅はほぼそのまま(W1
≒W0)の状態でV状溝51aを形成する。続いて、拡
幅孔型G2と溝消し孔型G3による幅方向エッジング圧
延により、ウェブ厚みH3(≒H0)、フランジ幅B3
の粗形鋼片541に仕上げ、成形孔型G4でウェブ部の
圧下をしつつ、ウェブ高さW×フランジ幅B×ウェブ厚
みtWMの中間材54を整形する。
が、これを図7に示す従来法と対比して説明する。な
お、図1において図7と同じ符号については説明を省略
する。従来法の場合、幅W0、厚みH0の矩形断面鋼片
5を溝付け孔型G1により、その側壁31で矩形断面の
長辺の端部を誘導しつつ、素材幅はほぼそのまま(W1
≒W0)の状態でV状溝51aを形成する。続いて、拡
幅孔型G2と溝消し孔型G3による幅方向エッジング圧
延により、ウェブ厚みH3(≒H0)、フランジ幅B3
の粗形鋼片541に仕上げ、成形孔型G4でウェブ部の
圧下をしつつ、ウェブ高さW×フランジ幅B×ウェブ厚
みtWMの中間材54を整形する。
【0011】これに対して、本発明の図1は従来と同様
に溝付け孔型G1によるV状溝51aの形成、拡幅孔型
G2、溝消し孔型G3による幅方向エッジング圧延によ
り、ウェブ厚みH3、フランジ幅B3の粗形鋼片に仕上
げ、この粗形鋼片541を第1中間粗ユニバーサル圧延
機2aの上下水平ロール61,62および左右竪ロール
71,72によって、ウェブ投影接触弧長lW とフラン
ジ投影接触弧長lF をほぼ等しくなる条件(すなわち、
lW ≒(1/2DH rw tw )1/2 、lF ≒(DV rF
tF )1/2 より、DH rW tW ≒2DV rF tF )の下
で圧延し、所定のウェブ高さW×フランジ幅B×ウェブ
厚みtWM×フランジ厚みtFMの中間材54を得る。この
際、通常この条件を満足するためには、ユニバーサル圧
延機のロール径の関係からウェブがフランジに比べて相
対的に強圧下(rW >rF )であるため、圧延時にウェ
ブに働く圧縮応力がウェブ座屈限界応力を越えない範囲
内で行なうことが必要である。
に溝付け孔型G1によるV状溝51aの形成、拡幅孔型
G2、溝消し孔型G3による幅方向エッジング圧延によ
り、ウェブ厚みH3、フランジ幅B3の粗形鋼片に仕上
げ、この粗形鋼片541を第1中間粗ユニバーサル圧延
機2aの上下水平ロール61,62および左右竪ロール
71,72によって、ウェブ投影接触弧長lW とフラン
ジ投影接触弧長lF をほぼ等しくなる条件(すなわち、
lW ≒(1/2DH rw tw )1/2 、lF ≒(DV rF
tF )1/2 より、DH rW tW ≒2DV rF tF )の下
で圧延し、所定のウェブ高さW×フランジ幅B×ウェブ
厚みtWM×フランジ厚みtFMの中間材54を得る。この
際、通常この条件を満足するためには、ユニバーサル圧
延機のロール径の関係からウェブがフランジに比べて相
対的に強圧下(rW >rF )であるため、圧延時にウェ
ブに働く圧縮応力がウェブ座屈限界応力を越えない範囲
内で行なうことが必要である。
【0012】そこで、発明者らは、圧延ウェブ波を発生
しないためのウェブおよびフランジの圧下率と被圧延材
の寸法形状の関係を明らかにすることにした。まず、圧
延中にウェブに発生する内部圧縮応力σW は、ウェブ延
伸λW とフランジ延伸λF の差から生じ、λW >λF で
あればウェブに圧縮応力、λW <λF であればウェブに
引張応力が発生する。すなわち、ウェブに発生する内部
圧縮応力は式(3)で与えられる。
しないためのウェブおよびフランジの圧下率と被圧延材
の寸法形状の関係を明らかにすることにした。まず、圧
延中にウェブに発生する内部圧縮応力σW は、ウェブ延
伸λW とフランジ延伸λF の差から生じ、λW >λF で
あればウェブに圧縮応力、λW <λF であればウェブに
引張応力が発生する。すなわち、ウェブに発生する内部
圧縮応力は式(3)で与えられる。
【0013】 σW =kl ・ln(λW /λF ) …(3) ただし、kl は材料物性値と圧延条件により決まる定数
であり、lnは自然対数関数である。
であり、lnは自然対数関数である。
【0014】ユニバーサル圧延においては、ウェブの板
幅は水平ロールの胴幅Uにほぼ等しいので、圧延後のウ
ェブを幅U、厚みtW0の板と考えると、板に関する座屈
理論により、座屈限界応力σb は、 σb =k2 ・(tW0/U)2 …(4) で与えられる。ただし、k2 はウェブの材料物性値と拘
束条件で決まる定数である。したがって、圧延ウェブ波
を発生させないための条件は、σW <σb すなわち、 k1 ln(λW /λF )<k2 (tW0/U)2 …(5) である。そこで、この定数比k2 /k1 を決定するため
に、圧下条件を様々に変更してユニバーサル圧延実験を
行ない、圧下条件とウェブ波の関係を調査した。その結
果を図10に示す。縦軸にln(λW /λF )を、横軸
に(tW0/U)2をとり、圧延ウェブ波の発生状況をプ
ロットしている。圧延ウェブ波が発生する限界より、定
数比k2 /k1 は29と決定された。
幅は水平ロールの胴幅Uにほぼ等しいので、圧延後のウ
ェブを幅U、厚みtW0の板と考えると、板に関する座屈
理論により、座屈限界応力σb は、 σb =k2 ・(tW0/U)2 …(4) で与えられる。ただし、k2 はウェブの材料物性値と拘
束条件で決まる定数である。したがって、圧延ウェブ波
を発生させないための条件は、σW <σb すなわち、 k1 ln(λW /λF )<k2 (tW0/U)2 …(5) である。そこで、この定数比k2 /k1 を決定するため
に、圧下条件を様々に変更してユニバーサル圧延実験を
行ない、圧下条件とウェブ波の関係を調査した。その結
果を図10に示す。縦軸にln(λW /λF )を、横軸
に(tW0/U)2をとり、圧延ウェブ波の発生状況をプ
ロットしている。圧延ウェブ波が発生する限界より、定
数比k2 /k1 は29と決定された。
【0015】ここで、ウェブおよびフランジの幅拡がり
やウェブ・フランジ間のメタルフローは近似的に無視で
きるので、 λW =(1−rW )-1 …(6) λF =(1−rF )-1 …(7) となる。またtW0=tw (1−rW )より、式(5)は
前記の式(2)のように書き換えられる。
やウェブ・フランジ間のメタルフローは近似的に無視で
きるので、 λW =(1−rW )-1 …(6) λF =(1−rF )-1 …(7) となる。またtW0=tw (1−rW )より、式(5)は
前記の式(2)のように書き換えられる。
【0016】
【実施例】上述の本発明手段に基づいて中間材の圧延造
形を実施した例について、以下説明する。H400×3
00の中間材の造形に関して、粗2重圧延ロール11,
12の溝付け孔型G1、拡幅孔型G2、溝消し孔型G3
による粗形鋼片を経由して、該粗形鋼片を素材として第
1中間粗ユニバーサル圧延機によりフランジ厚がほぼ1
20mm、フランジ/ウェブ板厚比(tFM/tWM)が
1.6の中間材を造形した時の2通りのパススケジュー
ルを示す。まず、表1(a)は本発明技術の「ウェブ・
フランジ同時圧下ユニバーサル圧延法」であり、表1
(b)は従来技術の「通常ユニバーサル圧延法(フラン
ジ先行圧延)」のパススケジュールを示す。ここで、ロ
ール隙SH およびSV は図2および図3に示す寸法であ
る。投影接触弧長lF およびlW は、図8(a)および
(b)に示す長さで定義され、高次の項を無視すると式
(8)と式(9)により与えられる。
形を実施した例について、以下説明する。H400×3
00の中間材の造形に関して、粗2重圧延ロール11,
12の溝付け孔型G1、拡幅孔型G2、溝消し孔型G3
による粗形鋼片を経由して、該粗形鋼片を素材として第
1中間粗ユニバーサル圧延機によりフランジ厚がほぼ1
20mm、フランジ/ウェブ板厚比(tFM/tWM)が
1.6の中間材を造形した時の2通りのパススケジュー
ルを示す。まず、表1(a)は本発明技術の「ウェブ・
フランジ同時圧下ユニバーサル圧延法」であり、表1
(b)は従来技術の「通常ユニバーサル圧延法(フラン
ジ先行圧延)」のパススケジュールを示す。ここで、ロ
ール隙SH およびSV は図2および図3に示す寸法であ
る。投影接触弧長lF およびlW は、図8(a)および
(b)に示す長さで定義され、高次の項を無視すると式
(8)と式(9)により与えられる。
【0017】 lF =(DV ΔtF )1/2 …(8) lW =(1/2DH ΔtW )1/2 …(9) また、フランジ圧下率rF とウェブ圧下率rW はそれぞ
れ式(10)と式(11)により与えられる。
れ式(10)と式(11)により与えられる。
【0018】 rF =ΔtF /tF …(10) rW =ΔtW /tW …(11) ただし、DH とDV はそれぞれ水平ロール直径と竪ロー
ル直径、ΔtF (=tF −tF0)とΔtW (=tW −t
W0)はそれぞれフランジ厚圧下量とウェブ厚圧下量、t
W とtF は被圧延材の圧延入側におけるウェブ厚みとフ
ランジ厚み、tW0とtF0は被圧延材の圧延出側における
ウェブ厚みとフランジ厚み、である。
ル直径、ΔtF (=tF −tF0)とΔtW (=tW −t
W0)はそれぞれフランジ厚圧下量とウェブ厚圧下量、t
W とtF は被圧延材の圧延入側におけるウェブ厚みとフ
ランジ厚み、tW0とtF0は被圧延材の圧延出側における
ウェブ厚みとフランジ厚み、である。
【0019】圧延造形にあたって、素材である矩形断面
鋼片の断面寸法を幅1100mm×厚250mmとし、
使用した粗2重孔型圧延機1のロール孔型配置および主
要寸法を図2に示し、第1中間粗ユニバーサル圧延機2
aのロール寸法・形状を図3に示す。
鋼片の断面寸法を幅1100mm×厚250mmとし、
使用した粗2重孔型圧延機1のロール孔型配置および主
要寸法を図2に示し、第1中間粗ユニバーサル圧延機2
aのロール寸法・形状を図3に示す。
【0020】表1(a)と(b)のいずれもウェブ厚み
75mm、フランジ厚み120mm程度の同一断面中間
材を圧延造形するためのパススケジュールである。ま
た、粗2重圧延孔型による圧下スケジュールは両者で同
じであるが、第1中間粗ユニバーサルでの圧下スケジュ
ールのみが両者で異なる。すなわち、表1(a)につい
ては、3パス目以降のパスではlW ≒lF となってお
り、したがってウェブ圧下とフランジ圧下がほぼ同時に
開始され、同時に終了する。ここで、1パス目と2パス
目についてはlW ≠lF であるが、これは3パス目以降
におけるlW =lFの圧下条件を可能にし、所定の断面
寸法の中間材を得るためにウェブを強圧下した調整パス
である。一方、表1(b)は上と同一の断面寸法の中間
材を得るために、6パス目までは従来の成形孔型G4に
よる成形圧延と同様にほとんどウェブのみを圧下してい
き、7パス目以降においては、通常のユニバーサル圧延
法、すなわちウェブ圧下率とフランジ圧下率をほぼ一致
させて(rW ≒rW )圧下を継続していく圧延方法であ
る。また、表1(a)と(b)の最右欄に示しているよ
うに、式(2)に各パスにおける各条件値を代入して圧
延ウェブ波の有無を評価したが、いずれの条件において
もウェブ波が発生しないことを事前に確認した上で、圧
延を行なった。
75mm、フランジ厚み120mm程度の同一断面中間
材を圧延造形するためのパススケジュールである。ま
た、粗2重圧延孔型による圧下スケジュールは両者で同
じであるが、第1中間粗ユニバーサルでの圧下スケジュ
ールのみが両者で異なる。すなわち、表1(a)につい
ては、3パス目以降のパスではlW ≒lF となってお
り、したがってウェブ圧下とフランジ圧下がほぼ同時に
開始され、同時に終了する。ここで、1パス目と2パス
目についてはlW ≠lF であるが、これは3パス目以降
におけるlW =lFの圧下条件を可能にし、所定の断面
寸法の中間材を得るためにウェブを強圧下した調整パス
である。一方、表1(b)は上と同一の断面寸法の中間
材を得るために、6パス目までは従来の成形孔型G4に
よる成形圧延と同様にほとんどウェブのみを圧下してい
き、7パス目以降においては、通常のユニバーサル圧延
法、すなわちウェブ圧下率とフランジ圧下率をほぼ一致
させて(rW ≒rW )圧下を継続していく圧延方法であ
る。また、表1(a)と(b)の最右欄に示しているよ
うに、式(2)に各パスにおける各条件値を代入して圧
延ウェブ波の有無を評価したが、いずれの条件において
もウェブ波が発生しないことを事前に確認した上で、圧
延を行なった。
【0021】最終的に得られた中間材の断面形状を図4
(a)と(b)に示す。図4(a)と(b)はそれぞれ
表1の(a)と(b)のパススケジュールによる中間材
の断面形状である。表1(a)の本発明法を適用した中
間材の断面形状では、ウェブ中心偏りもわずかであり良
好な断面形状を得ることができた。一方、ユニバーサル
圧延の後半パスでウェブ圧下率とフランジ圧下率を一致
させて圧延するために、従来の成形孔型G4による造形
法と同様のウェブ単独圧下を長く継続する必要のある表
1(b)のパススケジュールの場合には、フランジの圧
下開始がウェブのそれよりも早く始まるために、ウェブ
付け替えが起こりやすく、大きなウェブ中心偏りが発生
している。さらに、圧延ウェブ波については、表1
(a)と(b)のいずれのパススケジュールにおいて
も、式(2)による評価の通り、その発生はなかった。
なお、本実施例ではエッジング圧延機によるフランジ先
端部の整形を行なわなかったため、フランジ先端部は丸
みを帯びている。エッジング圧延を施して造形した中間
材を、引き続きそれぞれのシリーズに対応した第2中間
粗ユニバーサル圧延機3a、エッジング圧延機3b、仕
上げユニバーサル圧延機4を経由して最終製品55が得
られることは従来と同様である。すなわち、このこと
は、従来の成形孔型G4による成形圧延を第1中間粗ユ
ニバーサル圧延機2aで式(1)と式(2)の両方を満
足する圧延法に置き換えることにより、粗2重孔型圧延
ロールの成形孔型G4を省略することが可能となり、粗
2重孔型圧延ロール11,12のウェブ高さ異シリーズ
間の共用化が実現できること、を示している。
(a)と(b)に示す。図4(a)と(b)はそれぞれ
表1の(a)と(b)のパススケジュールによる中間材
の断面形状である。表1(a)の本発明法を適用した中
間材の断面形状では、ウェブ中心偏りもわずかであり良
好な断面形状を得ることができた。一方、ユニバーサル
圧延の後半パスでウェブ圧下率とフランジ圧下率を一致
させて圧延するために、従来の成形孔型G4による造形
法と同様のウェブ単独圧下を長く継続する必要のある表
1(b)のパススケジュールの場合には、フランジの圧
下開始がウェブのそれよりも早く始まるために、ウェブ
付け替えが起こりやすく、大きなウェブ中心偏りが発生
している。さらに、圧延ウェブ波については、表1
(a)と(b)のいずれのパススケジュールにおいて
も、式(2)による評価の通り、その発生はなかった。
なお、本実施例ではエッジング圧延機によるフランジ先
端部の整形を行なわなかったため、フランジ先端部は丸
みを帯びている。エッジング圧延を施して造形した中間
材を、引き続きそれぞれのシリーズに対応した第2中間
粗ユニバーサル圧延機3a、エッジング圧延機3b、仕
上げユニバーサル圧延機4を経由して最終製品55が得
られることは従来と同様である。すなわち、このこと
は、従来の成形孔型G4による成形圧延を第1中間粗ユ
ニバーサル圧延機2aで式(1)と式(2)の両方を満
足する圧延法に置き換えることにより、粗2重孔型圧延
ロールの成形孔型G4を省略することが可能となり、粗
2重孔型圧延ロール11,12のウェブ高さ異シリーズ
間の共用化が実現できること、を示している。
【0022】なお、今回の実施例に示されているよう
に、式(1)および式(2)を同時に満足できるような
圧延は、ウェブ厚みの薄くなった段階ではウェブ座屈限
界応力σb が小さくなるため、これを適用する効果は少
なく、ウェブ厚みの大きい段階で適用すべき方法であ
る。
に、式(1)および式(2)を同時に満足できるような
圧延は、ウェブ厚みの薄くなった段階ではウェブ座屈限
界応力σb が小さくなるため、これを適用する効果は少
なく、ウェブ厚みの大きい段階で適用すべき方法であ
る。
【0023】また、本発明において中間粗ユニバーサル
圧延機に素材として供する粗形鋼片は、前述実施例の粗
2重孔型圧延機で粗造形した鋼片に限定されず、連続鋳
造によるビームブランク鋳片も使用できることは勿論で
ある。
圧延機に素材として供する粗形鋼片は、前述実施例の粗
2重孔型圧延機で粗造形した鋼片に限定されず、連続鋳
造によるビームブランク鋳片も使用できることは勿論で
ある。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】本発明により、矩形断面鋼片を素材とす
るH形鋼用中間材の造形において、従来の粗2重孔型圧
延機における成形孔型G4を省略することが可能となっ
た結果、粗2重孔型圧延機のロールの組み替えをするこ
となく、ウェブ高さの異なる複数シリーズの中間材を造
形することを可能とし、さらに粗2重孔型圧延機のロー
ルコストとロールに付随した作業費用を削減することが
可能となった。
るH形鋼用中間材の造形において、従来の粗2重孔型圧
延機における成形孔型G4を省略することが可能となっ
た結果、粗2重孔型圧延機のロールの組み替えをするこ
となく、ウェブ高さの異なる複数シリーズの中間材を造
形することを可能とし、さらに粗2重孔型圧延機のロー
ルコストとロールに付随した作業費用を削減することが
可能となった。
【図1】本発明の圧延状況説明図。
【図2】本発明の実施例における溝付け孔型G1、拡幅
孔型G2、溝消し孔型G3を持つ粗2重孔型圧延機のロ
ール配置図。
孔型G2、溝消し孔型G3を持つ粗2重孔型圧延機のロ
ール配置図。
【図3】本発明の実施例における第1中間粗ユニバーサ
ル圧延ロール寸法・形状説明図。
ル圧延ロール寸法・形状説明図。
【図4】本発明の実施例における、(a)新法と(b)
比較法による中間材断面略図。
比較法による中間材断面略図。
【図5】H形鋼、I形鋼などウェブ部とフランジ部を有
する形鋼の圧延設備を示す説明図。
する形鋼の圧延設備を示す説明図。
【図6】従来の粗2重孔型圧延機のロール孔型配置の一
例を示す説明図。
例を示す説明図。
【図7】従来の粗2重孔型圧延機での矩形断面鋼片から
の粗形鋼片の製造法を示す説明図。
の粗形鋼片の製造法を示す説明図。
【図8】(a),(b),(c)はユニバーサル圧延機
によるH形鋼圧延の説明図。
によるH形鋼圧延の説明図。
【図9】ウェブ誘導ガイドによるウェブ中心偏り防止圧
延法の状況説明図。
延法の状況説明図。
【図10】圧延ウェブ波発生限界条件把握試験の結果説
明図。
明図。
1…粗2重孔型圧延機 2a…第1中間粗ユニバーサル圧延機 2b…第1エッジング圧延機 3a…第2中間粗ユニバーサル圧延機 3b…第2エッジング圧延機 4…仕上げユニ
バーサル圧延機 5…矩形断面鋼片 6…被圧延材の
圧延方向 7…被圧延材の圧延方向と直角な方向 11,12…粗2重孔型圧延機の上下ロール対 13…ユニバーサル圧延における被圧延材フランジの圧
下開始点 14…ユニバーサル圧延における被圧延材ウェブおよび
フランジの圧下終了点 15…ユニバーサル圧延における被圧延材ウェブの圧下
開始点 21a,22a,23a…溝付け孔型G1、拡幅孔型G
2、溝消し孔型G3各々の中央膨出部 21b…孔型G1における中央膨出部の両側の溝部 31…孔型G1の側壁部 42…孔型G2における被圧延材のフランジ相当側面 51a,52a,53a…孔型G1、孔型G2、孔型G
3各々における被圧延材のV状溝 541…孔型G3で造形されたドッグボーン材 54…従来に成形孔型G4仕上がりの、または本発明法
での第1中間粗ユニバーサル圧延機により造形された中
間材 55…H形鋼最終製品 61,62…第1中間粗ユニバーサル圧延機の上下水平
ロール対 71,72…第1中間粗ユニバーサル圧延機の左右竪ロ
ール対 81,82…ウェブ誘導ガイド 91,92,93…誘導ガイドに支持されているウェブ
誘導のためのコロ
バーサル圧延機 5…矩形断面鋼片 6…被圧延材の
圧延方向 7…被圧延材の圧延方向と直角な方向 11,12…粗2重孔型圧延機の上下ロール対 13…ユニバーサル圧延における被圧延材フランジの圧
下開始点 14…ユニバーサル圧延における被圧延材ウェブおよび
フランジの圧下終了点 15…ユニバーサル圧延における被圧延材ウェブの圧下
開始点 21a,22a,23a…溝付け孔型G1、拡幅孔型G
2、溝消し孔型G3各々の中央膨出部 21b…孔型G1における中央膨出部の両側の溝部 31…孔型G1の側壁部 42…孔型G2における被圧延材のフランジ相当側面 51a,52a,53a…孔型G1、孔型G2、孔型G
3各々における被圧延材のV状溝 541…孔型G3で造形されたドッグボーン材 54…従来に成形孔型G4仕上がりの、または本発明法
での第1中間粗ユニバーサル圧延機により造形された中
間材 55…H形鋼最終製品 61,62…第1中間粗ユニバーサル圧延機の上下水平
ロール対 71,72…第1中間粗ユニバーサル圧延機の左右竪ロ
ール対 81,82…ウェブ誘導ガイド 91,92,93…誘導ガイドに支持されているウェブ
誘導のためのコロ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B21B 37/00 BBG 37/16
Claims (1)
- 【請求項1】 粗形鋼片を素材として中間粗ユニバーサ
ル圧延機および仕上げユニバーサル圧延機によってウェ
ブとフランジを有する形鋼を製造する方法において、前
記中間粗ユニバーサル圧延機による圧延工程の各パスの
入側ウェブ厚みtW と入側フランジ厚みtF および該中
間粗ユニバーサル圧延機の水平ロール直径DH 、水平ロ
ール胴幅U、竪ロール直径DV に基づき、当該パスのウ
ェブ圧下率rW とフランジ圧下率rF を下記の式(1)
と式(2)を満足するように制御することを特徴とす
る、ウェブとフランジを有する形鋼のユニバーサル圧延
成形法 DH rW tW ≒2DV rF tF …(1) ln{(1−rF )/(1−rW )}<29{tW (1−rW )/U}2 …(2) ここで、lnは自然対数関数である。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5281063A JPH07132301A (ja) | 1993-11-10 | 1993-11-10 | ウェブとフランジを有する形鋼のユニバーサル圧延成形法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5281063A JPH07132301A (ja) | 1993-11-10 | 1993-11-10 | ウェブとフランジを有する形鋼のユニバーサル圧延成形法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07132301A true JPH07132301A (ja) | 1995-05-23 |
Family
ID=17633801
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5281063A Pending JPH07132301A (ja) | 1993-11-10 | 1993-11-10 | ウェブとフランジを有する形鋼のユニバーサル圧延成形法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07132301A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN101947559A (zh) * | 2010-09-28 | 2011-01-19 | 攀钢集团钢铁钒钛股份有限公司 | 万能轧机竖直轧制中心线的标定方法 |
| JP2018001198A (ja) * | 2016-06-29 | 2018-01-11 | Jfeスチール株式会社 | フランジを有する形鋼の中間ユニバーサル圧延方法 |
| JP2018043248A (ja) * | 2016-09-12 | 2018-03-22 | 新日鐵住金株式会社 | H形鋼の製造方法 |
| JP2023183439A (ja) * | 2022-06-16 | 2023-12-28 | Jfeスチール株式会社 | ベリー付きカリバーロール、圧延材の製造方法、鋼管の製造方法および圧延機 |
-
1993
- 1993-11-10 JP JP5281063A patent/JPH07132301A/ja active Pending
Cited By (5)
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