JPH06219852A - 粒子分散型サイアロン系焼結体 - Google Patents
粒子分散型サイアロン系焼結体Info
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- JPH06219852A JPH06219852A JP50A JP1237393A JPH06219852A JP H06219852 A JPH06219852 A JP H06219852A JP 50 A JP50 A JP 50A JP 1237393 A JP1237393 A JP 1237393A JP H06219852 A JPH06219852 A JP H06219852A
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- sialon
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- silicon carbide
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 緻密質で機械的強度や破壊靭性値に優れると
共に、高温特性の劣化を抑制し、かつ量産化に適した非
加圧焼結や雰囲気加圧焼結によっても得ることが可能な
サイアロン系焼結体を提供する。 【構成】 焼結体母相1の主構成相が実質的にサイアロ
ン組成を満足し、該母相1中に酸化ハフニウム粒子2お
よび炭化ケイ素粒子3aが分散含有されている粒子分散
型のサイアロン系焼結体である。炭化ケイ素粒子の周囲
は、酸化ハフニウムにより覆われている。あるいは、炭
化ケイ素粒子3aの一部は、酸化ハフニウム2粒子中に
分散されている。
共に、高温特性の劣化を抑制し、かつ量産化に適した非
加圧焼結や雰囲気加圧焼結によっても得ることが可能な
サイアロン系焼結体を提供する。 【構成】 焼結体母相1の主構成相が実質的にサイアロ
ン組成を満足し、該母相1中に酸化ハフニウム粒子2お
よび炭化ケイ素粒子3aが分散含有されている粒子分散
型のサイアロン系焼結体である。炭化ケイ素粒子の周囲
は、酸化ハフニウムにより覆われている。あるいは、炭
化ケイ素粒子3aの一部は、酸化ハフニウム2粒子中に
分散されている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温特性や破壊靭性値
に優れた粒子分散型のサイアロン系焼結体に関する。
に優れた粒子分散型のサイアロン系焼結体に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックス系の構造用材料としては、
従来、主としてSi3 N 4 系焼結体やSiC系焼結体等が使
用されてきた。しかし、Si3 N 4 系焼結体は高温特性に
劣り、また SiC系焼結体は破壊靭性値が低いという難点
を有している。このようなことから、近年、 Si-Al-O-N
を主構成元素とするサイアロン系焼結体が構造用材料と
して注目されている。
従来、主としてSi3 N 4 系焼結体やSiC系焼結体等が使
用されてきた。しかし、Si3 N 4 系焼結体は高温特性に
劣り、また SiC系焼結体は破壊靭性値が低いという難点
を有している。このようなことから、近年、 Si-Al-O-N
を主構成元素とするサイアロン系焼結体が構造用材料と
して注目されている。
【0003】このようなサイアロン系焼結体は、Si3 N
4 系焼結体に比べて高温での強度劣化が少なく、かつ耐
酸化特性や耐食性等に優れていると共に、 SiC系焼結体
に比べて破壊靭性値が高い等といった特徴を有してい
る。しかし、サイアロン系焼結体の機械強度や破壊靭性
値の絶対値自体は、構造用材料として必ずしも満足のい
くものではなく、さらに信頼性を向上させることが強く
望まれていた。
4 系焼結体に比べて高温での強度劣化が少なく、かつ耐
酸化特性や耐食性等に優れていると共に、 SiC系焼結体
に比べて破壊靭性値が高い等といった特徴を有してい
る。しかし、サイアロン系焼結体の機械強度や破壊靭性
値の絶対値自体は、構造用材料として必ずしも満足のい
くものではなく、さらに信頼性を向上させることが強く
望まれていた。
【0004】そこで、このような要請に応じて、サイア
ロン系焼結体中にサイアロン母相と固溶しない粒子、例
えば SiC等の粒子を分散させ、分散粒子による複合効果
によって、機械強度や破壊靭性値の向上を図ることが試
みられている。
ロン系焼結体中にサイアロン母相と固溶しない粒子、例
えば SiC等の粒子を分散させ、分散粒子による複合効果
によって、機械強度や破壊靭性値の向上を図ることが試
みられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような粒子分散型のサイアロン系焼結体は、その焼結
過程において、添加した SiC粒子等の存在により、著し
く焼結性が低下してしまい、十分に緻密質な焼結体を得
ることができないという難点を有していた。このため、
非加圧焼結や雰囲気加圧焼結で緻密化焼結させるために
は、サイアロン粉末 100重量部に対して、分散粒子とな
る SiC等を高々 5重量部程度しか添加することができ
ず、十分な靭性向上効果等は得られていないのが現状で
ある。また、ホットプレス法を利用することによって、
サイアロン粉末 100重量部に対してSiC粒子等を50重量
部程度まで添加することが可能となるものの、ホットプ
レス法では形状が単純形状に限定され、また製造コスト
が高い等、量産化には適していないという問題があっ
た。
たような粒子分散型のサイアロン系焼結体は、その焼結
過程において、添加した SiC粒子等の存在により、著し
く焼結性が低下してしまい、十分に緻密質な焼結体を得
ることができないという難点を有していた。このため、
非加圧焼結や雰囲気加圧焼結で緻密化焼結させるために
は、サイアロン粉末 100重量部に対して、分散粒子とな
る SiC等を高々 5重量部程度しか添加することができ
ず、十分な靭性向上効果等は得られていないのが現状で
ある。また、ホットプレス法を利用することによって、
サイアロン粉末 100重量部に対してSiC粒子等を50重量
部程度まで添加することが可能となるものの、ホットプ
レス法では形状が単純形状に限定され、また製造コスト
が高い等、量産化には適していないという問題があっ
た。
【0006】一方、 SiC粒子等の添加物による焼結性の
低下を防止するために、他のセラミックス焼結体と同様
に、焼結助剤を添加することも行われているが、一般的
な焼結助剤は、焼結後にガラス相等として焼結体中に残
存するために、高温での特性低下要因となってしまう。
そこで、焼結時には助剤として機能すると共に、焼結後
においては粒子状で残存する、例えば酸化ハフニウムを
添加することが試みられている。
低下を防止するために、他のセラミックス焼結体と同様
に、焼結助剤を添加することも行われているが、一般的
な焼結助剤は、焼結後にガラス相等として焼結体中に残
存するために、高温での特性低下要因となってしまう。
そこで、焼結時には助剤として機能すると共に、焼結後
においては粒子状で残存する、例えば酸化ハフニウムを
添加することが試みられている。
【0007】上述したように、例えば HfO2 を SiC粒子
等と共に添加することによって、焼結性および高温特性
をある程度改善することができるものの、 SiC粒子の多
量添加に応じて HfO2 を多量に添加すると、 HfO2 粒子
が粒成長して 150μm 程度の巨大な粒子集合体が形成さ
れ、これが高温特性の低下要因となってしまうという、
新たな問題が起こっている。つまり、 HfO2 自体は酸化
物であるため、特に粒子が巨大化すると、高温で変形が
起こりやすくなり、よって高温特性の低下要因となって
しまう。
等と共に添加することによって、焼結性および高温特性
をある程度改善することができるものの、 SiC粒子の多
量添加に応じて HfO2 を多量に添加すると、 HfO2 粒子
が粒成長して 150μm 程度の巨大な粒子集合体が形成さ
れ、これが高温特性の低下要因となってしまうという、
新たな問題が起こっている。つまり、 HfO2 自体は酸化
物であるため、特に粒子が巨大化すると、高温で変形が
起こりやすくなり、よって高温特性の低下要因となって
しまう。
【0008】このようなことから、得られる焼結体形状
の自由度が高く、また製造コストも安い、量産化に適し
た非加圧焼結や雰囲気加圧焼結によって、機械的強度や
破壊靭性値に優れたサイアロン系焼結体を得ることを可
能にすることが強く望まれていると共に、 HfO2 や SiC
等を多量に添加した際においても、高温特性の低下を抑
制することが望まれていた。
の自由度が高く、また製造コストも安い、量産化に適し
た非加圧焼結や雰囲気加圧焼結によって、機械的強度や
破壊靭性値に優れたサイアロン系焼結体を得ることを可
能にすることが強く望まれていると共に、 HfO2 や SiC
等を多量に添加した際においても、高温特性の低下を抑
制することが望まれていた。
【0009】本発明は、このような課題に対処するため
になされたもので、緻密質で機械的強度や破壊靭性値に
優れ、かつ量産化に適した非加圧焼結や雰囲気加圧焼結
によっても得ることが可能なサイアロン系焼結体を提供
することを目的としており、さらにはこのような目的を
粒子分散によって達成しようとした際、添加物によって
逆に高温特性が劣化することを抑制したサイアロン系焼
結体を提供することを目的としている。
になされたもので、緻密質で機械的強度や破壊靭性値に
優れ、かつ量産化に適した非加圧焼結や雰囲気加圧焼結
によっても得ることが可能なサイアロン系焼結体を提供
することを目的としており、さらにはこのような目的を
粒子分散によって達成しようとした際、添加物によって
逆に高温特性が劣化することを抑制したサイアロン系焼
結体を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段と作用】すなわち、本発明
における第1のセラミックス焼結体は、焼結体母相の主
構成相が実質的にサイアロン組成を満足し、該母相中に
酸化ハフニウム粒子および炭化ケイ素粒子が分散含有さ
れている粒子分散型焼結体であって、前記炭化ケイ素粒
子の周囲は、前記酸化ハフニウムにより覆われているこ
とを特徴としている。また、第2の粒子分散型サイアロ
ン系焼結体は、焼結体母相の主構成相が実質的にサイア
ロン組成を満足し、該母相中に酸化ハフニウム粒子およ
び炭化ケイ素粒子が分散含有されている粒子分散型焼結
体であって、前記炭化ケイ素粒子の一部は、前記酸化ハ
フニウム粒子中に分散されていることを特徴としてい
る。
における第1のセラミックス焼結体は、焼結体母相の主
構成相が実質的にサイアロン組成を満足し、該母相中に
酸化ハフニウム粒子および炭化ケイ素粒子が分散含有さ
れている粒子分散型焼結体であって、前記炭化ケイ素粒
子の周囲は、前記酸化ハフニウムにより覆われているこ
とを特徴としている。また、第2の粒子分散型サイアロ
ン系焼結体は、焼結体母相の主構成相が実質的にサイア
ロン組成を満足し、該母相中に酸化ハフニウム粒子およ
び炭化ケイ素粒子が分散含有されている粒子分散型焼結
体であって、前記炭化ケイ素粒子の一部は、前記酸化ハ
フニウム粒子中に分散されていることを特徴としてい
る。
【0011】本発明のサイアロン系焼結体は、その母相
の主構成相がサイアロン組成を満足するものであればよ
く、必ずしも母相全てがサイアロンである必要はない。
すなわち、母相の90重量%以上がサイアロンであれば、
本発明の効果が得られるため、他にガラス相等の粒界相
を含んでいてもよい。したがって、母相を得るための原
料粉末は、必ずしもサイアロン組成を厳密に満足させな
ければならないものではない。なお、サイアロンにはβ
型サイアロン組成とα型サイアロン組成とが存在する
が、本発明の焼結体母相は、実質的にはSi6-z Alz Oz
N8-z (0< z≦4.2)で表されるβ型サイアロンである。
ただし、α型サイアロンを用いることも可能である。
の主構成相がサイアロン組成を満足するものであればよ
く、必ずしも母相全てがサイアロンである必要はない。
すなわち、母相の90重量%以上がサイアロンであれば、
本発明の効果が得られるため、他にガラス相等の粒界相
を含んでいてもよい。したがって、母相を得るための原
料粉末は、必ずしもサイアロン組成を厳密に満足させな
ければならないものではない。なお、サイアロンにはβ
型サイアロン組成とα型サイアロン組成とが存在する
が、本発明の焼結体母相は、実質的にはSi6-z Alz Oz
N8-z (0< z≦4.2)で表されるβ型サイアロンである。
ただし、α型サイアロンを用いることも可能である。
【0012】また、本発明のサイアロン系焼結体は、上
記母相中に酸化ハフニウム粒子および炭化ケイ素粒子が
分散含有された粒子分散型の焼結体である。酸化ハフニ
ウムおよび炭化ケイ素は、サイアロンの結晶粒中に固溶
しないため、母相組織中等に粒子形態で存在する。そし
て本発明においては、これら酸化ハフニウム粒子および
炭化ケイ素粒子によって、以下に示す構成の少なくとも
一方を達成したことを特徴とするものである。
記母相中に酸化ハフニウム粒子および炭化ケイ素粒子が
分散含有された粒子分散型の焼結体である。酸化ハフニ
ウムおよび炭化ケイ素は、サイアロンの結晶粒中に固溶
しないため、母相組織中等に粒子形態で存在する。そし
て本発明においては、これら酸化ハフニウム粒子および
炭化ケイ素粒子によって、以下に示す構成の少なくとも
一方を達成したことを特徴とするものである。
【0013】(a) 炭化ケイ素粒子の周囲を、酸化ハフ
ニウムによって覆う。 (b) 炭化ケイ素粒子の一部を、酸化ハフニウム粒子中
に分散させる。 上記 (a)の構成における炭化ケイ素は、サイアロン組成
を実質的に満足する母相の破壊靭性値や機械的強度の向
上を図る成分である。すなわち、焼結後の冷却過程にお
いて、炭化ケイ素粒子の周囲に残留応力場が形成され、
クラック等の進展が阻止されることによって破壊靭性値
が向上すると共に、機械的強度も向上する。母相中に存
在する炭化ケイ素粒子としては、通常の粒状形状であっ
ても、またウィスカー状であってもよく、粒状形状であ
る場合には平均粒子径が50μm 以下、またウィスカー状
である場合には短径が 0.2μm 〜30μm 、アスペクト比
が1:3〜 1:20 であることが好ましい。
ニウムによって覆う。 (b) 炭化ケイ素粒子の一部を、酸化ハフニウム粒子中
に分散させる。 上記 (a)の構成における炭化ケイ素は、サイアロン組成
を実質的に満足する母相の破壊靭性値や機械的強度の向
上を図る成分である。すなわち、焼結後の冷却過程にお
いて、炭化ケイ素粒子の周囲に残留応力場が形成され、
クラック等の進展が阻止されることによって破壊靭性値
が向上すると共に、機械的強度も向上する。母相中に存
在する炭化ケイ素粒子としては、通常の粒状形状であっ
ても、またウィスカー状であってもよく、粒状形状であ
る場合には平均粒子径が50μm 以下、またウィスカー状
である場合には短径が 0.2μm 〜30μm 、アスペクト比
が1:3〜 1:20 であることが好ましい。
【0014】また、酸化ハフニウムは、炭化ケイ素を含
みサイアロン組成を実質的に満足する粉末の焼結助剤と
しての機能を有すると共に、焼結過程で炭化ケイ素粒子
の周囲に存在することによって、炭化ケイ素による焼結
性の低下を防止し、炭化ケイ素の多量添加を可能にする
ものである。また、炭化ケイ素の多量添加に応じて、酸
化ハフニウムを多量に添加した場合においても、炭化ケ
イ素粒子の周囲に酸化ハフニウムが集中することによっ
て、酸化ハフニウム粒子単独による巨大な粒子集合体の
形成が抑制され、高温特性の低下が防止される。
みサイアロン組成を実質的に満足する粉末の焼結助剤と
しての機能を有すると共に、焼結過程で炭化ケイ素粒子
の周囲に存在することによって、炭化ケイ素による焼結
性の低下を防止し、炭化ケイ素の多量添加を可能にする
ものである。また、炭化ケイ素の多量添加に応じて、酸
化ハフニウムを多量に添加した場合においても、炭化ケ
イ素粒子の周囲に酸化ハフニウムが集中することによっ
て、酸化ハフニウム粒子単独による巨大な粒子集合体の
形成が抑制され、高温特性の低下が防止される。
【0015】上記炭化ケイ素粒子の周囲に存在する酸化
ハフニウムは、膜状であっても、また粒子の集合体であ
ってもよいが、その厚さは10μm 以下とすることが好ま
しい。この炭化ケイ素粒子の周囲に存在する酸化ハフニ
ウムの厚さが10μm を超えると、炭化ケイ素粒子の周囲
に形成される残留応力場が酸化ハフニウム層によって吸
収され、炭化ケイ素の添加効果が十分に得られなくなる
ためである。
ハフニウムは、膜状であっても、また粒子の集合体であ
ってもよいが、その厚さは10μm 以下とすることが好ま
しい。この炭化ケイ素粒子の周囲に存在する酸化ハフニ
ウムの厚さが10μm を超えると、炭化ケイ素粒子の周囲
に形成される残留応力場が酸化ハフニウム層によって吸
収され、炭化ケイ素の添加効果が十分に得られなくなる
ためである。
【0016】また、上記 (b)の構成における炭化ケイ素
は、 (a)の場合と同様に、サイアロン母相の破壊靭性値
や機械的強度の向上を図る成分であると共に、多量添加
によって巨大化した酸化ハフニウム粒子中に分散するこ
とによって、酸化ハフニウム粒子の高温における転位の
移動を阻止し、サイアロン系焼結体自体の高温特性の低
下を防止するものである。
は、 (a)の場合と同様に、サイアロン母相の破壊靭性値
や機械的強度の向上を図る成分であると共に、多量添加
によって巨大化した酸化ハフニウム粒子中に分散するこ
とによって、酸化ハフニウム粒子の高温における転位の
移動を阻止し、サイアロン系焼結体自体の高温特性の低
下を防止するものである。
【0017】ここで、 (b)の構成における酸化ハフニウ
ムも、 (a)の場合と同様に焼結助剤として機能し、炭化
ケイ素の添加による焼結性の低下を抑制するものである
が、炭化ケイ素の多量添加に応じて酸化ハフニウムを多
量に添加すると、巨大な酸化ハフニウム粒子が析出し、
焼結体自体の高温特性を低下させてしまう。そこで、酸
化ハフニウム粒子内に炭化ケイ素粒子を分散させ、炭化
ケイ素粒子によって形成される残留応力場により、酸化
ハフニウム粒子自体を強化するものである。
ムも、 (a)の場合と同様に焼結助剤として機能し、炭化
ケイ素の添加による焼結性の低下を抑制するものである
が、炭化ケイ素の多量添加に応じて酸化ハフニウムを多
量に添加すると、巨大な酸化ハフニウム粒子が析出し、
焼結体自体の高温特性を低下させてしまう。そこで、酸
化ハフニウム粒子内に炭化ケイ素粒子を分散させ、炭化
ケイ素粒子によって形成される残留応力場により、酸化
ハフニウム粒子自体を強化するものである。
【0018】この際、酸化ハフニウム粒子の大きさは、
焼結体組成の均一性を維持する上で、 500μm 以下とす
ることが好ましい。ただし、酸化ハフニウム粒子の大き
さが0.1μm 未満の場合には、酸化ハフニウム粒子を強
化しても、高温強度や破壊靭性値はあまり影響を受ける
ことがない。また、炭化ケイ素粒子の大きさは、上記
(a)の場合と同様とするが、酸化ハフニウム粒子の粒径
の1/10〜2/10程度とすることが好ましい。ウィスカー状
の炭化ケイ素を使用する場合には、これに準じて大きさ
を設定することが好ましい。
焼結体組成の均一性を維持する上で、 500μm 以下とす
ることが好ましい。ただし、酸化ハフニウム粒子の大き
さが0.1μm 未満の場合には、酸化ハフニウム粒子を強
化しても、高温強度や破壊靭性値はあまり影響を受ける
ことがない。また、炭化ケイ素粒子の大きさは、上記
(a)の場合と同様とするが、酸化ハフニウム粒子の粒径
の1/10〜2/10程度とすることが好ましい。ウィスカー状
の炭化ケイ素を使用する場合には、これに準じて大きさ
を設定することが好ましい。
【0019】本発明における炭化ケイ素の添加量は、上
記した母相 100重量部に対して 5〜40重量部の範囲とす
ることが好ましく、より好ましくは10〜30重量部の範囲
である。本発明においては、酸化ハフニウムの併用によ
って、炭化ケイ素を多量に添加することが可能となる。
炭化ケイ素による靭性向上効果は、 5重量部程度から顕
著となるが、40重量部を超えると酸化ハフニウムと併用
しても、焼結体を十分に緻密化することが困難となる。
記した母相 100重量部に対して 5〜40重量部の範囲とす
ることが好ましく、より好ましくは10〜30重量部の範囲
である。本発明においては、酸化ハフニウムの併用によ
って、炭化ケイ素を多量に添加することが可能となる。
炭化ケイ素による靭性向上効果は、 5重量部程度から顕
著となるが、40重量部を超えると酸化ハフニウムと併用
しても、焼結体を十分に緻密化することが困難となる。
【0020】また、酸化ハフニウムの添加量は、母相 1
00重量部に対して 5〜40重量部の範囲とすることが好ま
しく、より好ましくは10〜30重量部の範囲である。酸化
ハフニウムの添加量が 5重量部未満では、十分に緻密化
を図ることができず、40重量部を超えて添加しても、そ
れ以上の効果が得られないと共に、逆に比重の増大等を
招いてしまう。また、酸化ハフニウムの添加量は、炭化
ケイ素の添加量および得ようとする構成(aまたはb)によ
って設定することが好ましい。
00重量部に対して 5〜40重量部の範囲とすることが好ま
しく、より好ましくは10〜30重量部の範囲である。酸化
ハフニウムの添加量が 5重量部未満では、十分に緻密化
を図ることができず、40重量部を超えて添加しても、そ
れ以上の効果が得られないと共に、逆に比重の増大等を
招いてしまう。また、酸化ハフニウムの添加量は、炭化
ケイ素の添加量および得ようとする構成(aまたはb)によ
って設定することが好ましい。
【0021】本発明の粒子分散型のサイアロン系焼結体
は、例えば以下のようにして製造される。
は、例えば以下のようにして製造される。
【0022】まず、Si3 N 4 - Al2 O 3 -AlN系、Si3 N
4 -AlN-SiO2 系等によって、β型サイアロン組成を満足
する母相用粉末を調整する。また、Si3 N 4 粉末に 2.5
〜20重量%程度のAl2 O 3 粉末を加え、おおよそβ型サ
イアロン組成を満足させた母相用粉末や、また当然なが
ら市販の合成β型サイアロン粉末を用いることも可能で
ある。
4 -AlN-SiO2 系等によって、β型サイアロン組成を満足
する母相用粉末を調整する。また、Si3 N 4 粉末に 2.5
〜20重量%程度のAl2 O 3 粉末を加え、おおよそβ型サ
イアロン組成を満足させた母相用粉末や、また当然なが
ら市販の合成β型サイアロン粉末を用いることも可能で
ある。
【0023】次に、上記母相用粉末に、 HfO2 および S
iCを所定量添加し、十分に混合して本発明のサイアロン
系焼結体の原料粉末を調整する。この後、原料粉末をプ
レス成形法等の公知の成形法によって所要の形状に成形
し、不活性ガスの非加圧もしくは加圧雰囲気中にて、17
00℃〜1900℃程度の温度で焼結させる。
iCを所定量添加し、十分に混合して本発明のサイアロン
系焼結体の原料粉末を調整する。この後、原料粉末をプ
レス成形法等の公知の成形法によって所要の形状に成形
し、不活性ガスの非加圧もしくは加圧雰囲気中にて、17
00℃〜1900℃程度の温度で焼結させる。
【0024】ここで、上記 (a)の構成を得ようとする場
合、使用する炭化ケイ素としては、その表面にある程度
の量の酸化物層を有するものが好ましい。このような炭
化ケイ素を使用することによって、酸化ハフニウムの層
をその周囲に形成することが容易となる。この際の表面
酸素量は、Free SiO2 量で 0.2〜 2.0%程度とすること
が好ましい。また、焼結温度や酸化ハフニウムの添加量
を適切化することにより、炭化ケイ素粒子の周囲に酸化
ハフニウム層を形成することが、より容易となる。例え
ば、酸化ハフニウムと炭化ケイ素の添加比率(重量比)
は、 2:1〜 1:2の範囲とすることが好ましい。
合、使用する炭化ケイ素としては、その表面にある程度
の量の酸化物層を有するものが好ましい。このような炭
化ケイ素を使用することによって、酸化ハフニウムの層
をその周囲に形成することが容易となる。この際の表面
酸素量は、Free SiO2 量で 0.2〜 2.0%程度とすること
が好ましい。また、焼結温度や酸化ハフニウムの添加量
を適切化することにより、炭化ケイ素粒子の周囲に酸化
ハフニウム層を形成することが、より容易となる。例え
ば、酸化ハフニウムと炭化ケイ素の添加比率(重量比)
は、 2:1〜 1:2の範囲とすることが好ましい。
【0025】また、上記 (b)の構成は、酸化ハフニウム
と炭化ケイ素の添加比率を適切化すると共に、昇温速度
の調整や焼結後に焼結温度以下の温度で長時間熱処理す
る等によって、酸化ハフニウム粒子中に炭化ケイ素粒子
を分散させることができる。昇温速度の調整は、酸化ハ
フニウムの粒子成長速度を制御し、焼結後の熱処理は、
炭化ケイ素粒子を取り込ませながら酸化ハフニウムの粒
子成長を行わせる。例えば、酸化ハフニウムと炭化ケイ
素の添加比率(重量比)は、 2:1〜 1:2の範囲とするこ
とが好ましい。
と炭化ケイ素の添加比率を適切化すると共に、昇温速度
の調整や焼結後に焼結温度以下の温度で長時間熱処理す
る等によって、酸化ハフニウム粒子中に炭化ケイ素粒子
を分散させることができる。昇温速度の調整は、酸化ハ
フニウムの粒子成長速度を制御し、焼結後の熱処理は、
炭化ケイ素粒子を取り込ませながら酸化ハフニウムの粒
子成長を行わせる。例えば、酸化ハフニウムと炭化ケイ
素の添加比率(重量比)は、 2:1〜 1:2の範囲とするこ
とが好ましい。
【0026】なお、本発明のサイアロン系焼結体は、上
記したように非加圧焼結や雰囲気加圧焼結によっても緻
密化が達成され、かつ破壊靭性値の向上が図れるが、そ
の他の焼成法、例えばホットプレス法、熱間静水圧焼結
法(HIP)等の適用を妨げるものではない。
記したように非加圧焼結や雰囲気加圧焼結によっても緻
密化が達成され、かつ破壊靭性値の向上が図れるが、そ
の他の焼成法、例えばホットプレス法、熱間静水圧焼結
法(HIP)等の適用を妨げるものではない。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。
【0028】実施例1 まず、平均粒径 0.7μm のSi3 N 4 粉末、平均粒径 0.9
μm のAl2 O 3 粉末および平均粒径 0.6μm の AlN粉末
を用い、これらをSi5 Al1 O1 N7 (z=1) の組成を満足
するように混合し、母相用粉末を調整した。
μm のAl2 O 3 粉末および平均粒径 0.6μm の AlN粉末
を用い、これらをSi5 Al1 O1 N7 (z=1) の組成を満足
するように混合し、母相用粉末を調整した。
【0029】次いで、上記母相用粉末 100重量部に対し
て、平均粒径 1.6μm の HfO2 粉末10重量部、および平
均短径 2μm 、アスペクト比1:20の SiCウィスカー(表
面酸素濃度:0.8%)10重量部をそれぞれ添加し、これらを
エタノールを分散媒として、それぞれボールミルで48時
間混合した後に乾燥させて、サイアロン系焼結体用原料
粉末とした。
て、平均粒径 1.6μm の HfO2 粉末10重量部、および平
均短径 2μm 、アスペクト比1:20の SiCウィスカー(表
面酸素濃度:0.8%)10重量部をそれぞれ添加し、これらを
エタノールを分散媒として、それぞれボールミルで48時
間混合した後に乾燥させて、サイアロン系焼結体用原料
粉末とした。
【0030】次に、上記焼結体用原料粉末 100重量部に
バインダ約 5重量部を添加し、約1000kg/cm2 の成形圧
で長さ50mm×幅50mm×厚さ 5mmの板状成形体を作製し
た。この後、上記成形体に対して窒素ガス雰囲気中で脱
脂処理を施した後、5kg/cm2の窒素ガス雰囲気中におい
て、1850℃× 4時間の条件で焼結を行い、サイアロンを
母相とする焼結体を作製した。
バインダ約 5重量部を添加し、約1000kg/cm2 の成形圧
で長さ50mm×幅50mm×厚さ 5mmの板状成形体を作製し
た。この後、上記成形体に対して窒素ガス雰囲気中で脱
脂処理を施した後、5kg/cm2の窒素ガス雰囲気中におい
て、1850℃× 4時間の条件で焼結を行い、サイアロンを
母相とする焼結体を作製した。
【0031】このようにして得たサイアロン系焼結体の
組織を透過型電子顕微鏡によって観察したところ、サイ
アロン結晶粒の粒界に主として存在する SiCウィスカー
の周囲に、厚さ約0.01μm 程度の HfO2 層が形成されて
いることを確認した。また、HfO2 は SiCウィスカーの
周囲以外にも粒子状で分散していたが、その径は 3μm
程度と小さいものであった。
組織を透過型電子顕微鏡によって観察したところ、サイ
アロン結晶粒の粒界に主として存在する SiCウィスカー
の周囲に、厚さ約0.01μm 程度の HfO2 層が形成されて
いることを確認した。また、HfO2 は SiCウィスカーの
周囲以外にも粒子状で分散していたが、その径は 3μm
程度と小さいものであった。
【0032】また、上記焼結体の焼結体密度(相対密
度)、1300℃における 3点曲げ強度、マイクロインデン
テ―ション法による破壊靭性値KICを測定した。その結
果、相対密度=98.3%、1300℃における 3点曲げ強度= 82
kgf/mm2 、破壊靭性値KIC=6.9MPam1/2 とそれぞれ良好
な値が得られた。
度)、1300℃における 3点曲げ強度、マイクロインデン
テ―ション法による破壊靭性値KICを測定した。その結
果、相対密度=98.3%、1300℃における 3点曲げ強度= 82
kgf/mm2 、破壊靭性値KIC=6.9MPam1/2 とそれぞれ良好
な値が得られた。
【0033】比較例1 実施例1で作製した母相用粉末 100重量部に対して、実
施例1と同様の SiCウィスカーを40重量部添加し、これ
をエタノールを分散媒としてボールミルで48時間混合し
た後に乾燥させて、サイアロン系焼結体用原料粉末とし
た。この焼結体用原料粉末を用いて、実施例1と同様に
板状成形体を作製し、この成形体を窒素ガス雰囲気中で
脱脂した後、5kg/cm2 の窒素ガス雰囲気中において、18
50℃× 4時間の条件で焼結を行い、サイアロンを母相と
する焼結体を作製した。
施例1と同様の SiCウィスカーを40重量部添加し、これ
をエタノールを分散媒としてボールミルで48時間混合し
た後に乾燥させて、サイアロン系焼結体用原料粉末とし
た。この焼結体用原料粉末を用いて、実施例1と同様に
板状成形体を作製し、この成形体を窒素ガス雰囲気中で
脱脂した後、5kg/cm2 の窒素ガス雰囲気中において、18
50℃× 4時間の条件で焼結を行い、サイアロンを母相と
する焼結体を作製した。
【0034】このようにして得たサイアロン系焼結体の
組織を走査型電子顕微鏡によって観察したところ、 SiC
ウィスカーは単にサイアロン結晶粒の粒界に存在するだ
けであった。また、上記焼結体の焼結体密度(相対密
度)、マイクロインデンテ―ション法による破壊靭性値
KIC、1300℃における 3点曲げ強度を測定した結果、相
対密度=85.1%、1300℃における 3点曲げ強度= 41kgf/mm
2 、破壊靭性値KIC=4.2MPam1/2 であった。
組織を走査型電子顕微鏡によって観察したところ、 SiC
ウィスカーは単にサイアロン結晶粒の粒界に存在するだ
けであった。また、上記焼結体の焼結体密度(相対密
度)、マイクロインデンテ―ション法による破壊靭性値
KIC、1300℃における 3点曲げ強度を測定した結果、相
対密度=85.1%、1300℃における 3点曲げ強度= 41kgf/mm
2 、破壊靭性値KIC=4.2MPam1/2 であった。
【0035】比較例2 実施例1で作製した母相用粉末に対し、実施例1と同様
の HfO2 粉末およびSiCウィスカーを70重量部および40
重量部で添加する以外は、実施例1と同一条件でサイア
ロンを母相とする焼結体を作製した。
の HfO2 粉末およびSiCウィスカーを70重量部および40
重量部で添加する以外は、実施例1と同一条件でサイア
ロンを母相とする焼結体を作製した。
【0036】このようにして得たサイアロン系焼結体の
組織を走査型電子顕微鏡によって観察したところ、 SiC
ウィスカーの周囲に HfO2 層が形成されていたが、その
厚さは12.3μm と厚いものであった。また、上記焼結体
の相対密度は 91.1%、1300℃における 3点曲げ強度は61
kgf/mm2 、破壊靭性値KICは 4.5MPam1/2 であった。 実施例2〜8 実施例1で作製した母相用粉末を用い、これに表1に示
す配合比で HfO2 および SiC(ウィスカーまたは粒子)
をそれぞれ添加し、それらをエタノールを分散媒として
ボールミルで48時間混合した後に乾燥させて、それぞれ
サイアロン系焼結体用原料粉末とした。
組織を走査型電子顕微鏡によって観察したところ、 SiC
ウィスカーの周囲に HfO2 層が形成されていたが、その
厚さは12.3μm と厚いものであった。また、上記焼結体
の相対密度は 91.1%、1300℃における 3点曲げ強度は61
kgf/mm2 、破壊靭性値KICは 4.5MPam1/2 であった。 実施例2〜8 実施例1で作製した母相用粉末を用い、これに表1に示
す配合比で HfO2 および SiC(ウィスカーまたは粒子)
をそれぞれ添加し、それらをエタノールを分散媒として
ボールミルで48時間混合した後に乾燥させて、それぞれ
サイアロン系焼結体用原料粉末とした。
【0037】次いで、これらの焼結体用原料粉末を用い
て、実施例1と同様に板状成形体を作製し、これら成形
体を窒素ガス雰囲気中で脱脂した後、それぞれ表1に示
す焼成条件で焼結を行い、サイアロンを母相とする焼結
体をそれぞれ作製した。
て、実施例1と同様に板状成形体を作製し、これら成形
体を窒素ガス雰囲気中で脱脂した後、それぞれ表1に示
す焼成条件で焼結を行い、サイアロンを母相とする焼結
体をそれぞれ作製した。
【0038】これらサイアロン系焼結体の組織を走査型
電子顕微鏡によって観察し、 SiC粒子もしくは SiCウィ
スカーの周囲に存在する HfO2 層の厚さを測定した。ま
た、実施例1と同様に、焼結体密度、破壊靭性値KIC、
1300℃における 3点曲げ強度を測定した。それらの結果
を併せて表1に示す。
電子顕微鏡によって観察し、 SiC粒子もしくは SiCウィ
スカーの周囲に存在する HfO2 層の厚さを測定した。ま
た、実施例1と同様に、焼結体密度、破壊靭性値KIC、
1300℃における 3点曲げ強度を測定した。それらの結果
を併せて表1に示す。
【0039】
【表1】 実施例9 実施例1で作製した母相用粉末 100重量部に対して、平
均粒径 1.6μm の HfO2 粉末10重量部、および平均粒径
0.5μm の SiC粉末15重量部をそれぞれ添加し、これら
をエタノールを分散媒として、それぞれボールミルで48
時間混合した後に乾燥させて、サイアロン系焼結体用原
料粉末とした。
均粒径 1.6μm の HfO2 粉末10重量部、および平均粒径
0.5μm の SiC粉末15重量部をそれぞれ添加し、これら
をエタノールを分散媒として、それぞれボールミルで48
時間混合した後に乾燥させて、サイアロン系焼結体用原
料粉末とした。
【0040】次に、上記焼結体用原料粉末 100重量部に
バインダ約 5重量部を添加し、約1000kg/cm2 の成形圧
で、長さ50mm×幅50mm×厚さ 5mmの板状成形体を作製し
た。この後、上記成形体に対して窒素ガス雰囲気中で脱
脂処理を施した後、5kg/cm2 の窒素ガス雰囲気中におい
て、15℃/minの昇温速度で1850℃まで昇温し、この温度
で 2時間保持した後、引き続いて1825℃で20時間熱処理
し、サイアロンを母相とする焼結体を作製した。
バインダ約 5重量部を添加し、約1000kg/cm2 の成形圧
で、長さ50mm×幅50mm×厚さ 5mmの板状成形体を作製し
た。この後、上記成形体に対して窒素ガス雰囲気中で脱
脂処理を施した後、5kg/cm2 の窒素ガス雰囲気中におい
て、15℃/minの昇温速度で1850℃まで昇温し、この温度
で 2時間保持した後、引き続いて1825℃で20時間熱処理
し、サイアロンを母相とする焼結体を作製した。
【0041】このようにして得たサイアロン系焼結体の
組織を走査型電子顕微鏡によって観察した。その観察結
果を図1に模式図として示す。図1に示すように、サイ
アロン結晶粒1に混入する形で HfO2 粒子2が析出して
いた。この HfO2 粒子2の粒径は、約50μm と大きかっ
たものの、その中には SiC粒子3aが分布していた。ま
た、サイアロン結晶粒1の粒界にも、 SiC粒子3bが分
布していた。 SiC粒子3a、3bの平均粒径は、約 1.5
μm であった。
組織を走査型電子顕微鏡によって観察した。その観察結
果を図1に模式図として示す。図1に示すように、サイ
アロン結晶粒1に混入する形で HfO2 粒子2が析出して
いた。この HfO2 粒子2の粒径は、約50μm と大きかっ
たものの、その中には SiC粒子3aが分布していた。ま
た、サイアロン結晶粒1の粒界にも、 SiC粒子3bが分
布していた。 SiC粒子3a、3bの平均粒径は、約 1.5
μm であった。
【0042】また、上記焼結体の焼結体密度(相対密
度)、1300℃における 3点曲げ強度、マイクロインデン
テ―ション法による破壊靭性値KICを測定した。その結
果、相対密度=98.3%、1300℃における 3点曲げ強度= 79
kgf/mm2 、破壊靭性値KIC=6.7MPam1/2 とそれぞれ良好
な値が得られた。
度)、1300℃における 3点曲げ強度、マイクロインデン
テ―ション法による破壊靭性値KICを測定した。その結
果、相対密度=98.3%、1300℃における 3点曲げ強度= 79
kgf/mm2 、破壊靭性値KIC=6.7MPam1/2 とそれぞれ良好
な値が得られた。
【0043】比較例3 実施例1で作製した母相用粉末 100重量部に対して、平
均粒径30μm の HfO2粉末10重量部、および平均粒径60
μm の SiC粉末15重量部をそれぞれ添加し、これらをエ
タノールを分散媒として、それぞれボールミルで48時間
混合した後に乾燥させて、サイアロン系焼結体用原料粉
末とした。この焼結体用原料粉末を用いて、実施例1と
同様に板状成形体を作製し、この成形体を窒素ガス雰囲
気中で脱脂した後、5kg/cm2 の窒素ガス雰囲気中におい
て、1825℃× 4時間の条件で焼結を行い、サイアロンを
母相とする焼結体を作製した。
均粒径30μm の HfO2粉末10重量部、および平均粒径60
μm の SiC粉末15重量部をそれぞれ添加し、これらをエ
タノールを分散媒として、それぞれボールミルで48時間
混合した後に乾燥させて、サイアロン系焼結体用原料粉
末とした。この焼結体用原料粉末を用いて、実施例1と
同様に板状成形体を作製し、この成形体を窒素ガス雰囲
気中で脱脂した後、5kg/cm2 の窒素ガス雰囲気中におい
て、1825℃× 4時間の条件で焼結を行い、サイアロンを
母相とする焼結体を作製した。
【0044】このようにして得たサイアロン系焼結体の
組織を走査型電子顕微鏡によって観察した。その観察結
果を図2に模式図として示す。図2に示すように、サイ
アロン結晶粒1に混入する形で、巨大な HfO2 粒子2
(平均粒径=495μm)が析出しており、また SiC粒子3b
はサイアロン結晶粒1の粒界に存在するだけであった。
SiC粒子3bの平均粒径は約61.4μm であった。また、
この焼結体の相対密度は91.8%、1300℃における 3点曲
げ強度は41kgf/mm2 、破壊靭性値は 5.1MPam1/2であっ
た。
組織を走査型電子顕微鏡によって観察した。その観察結
果を図2に模式図として示す。図2に示すように、サイ
アロン結晶粒1に混入する形で、巨大な HfO2 粒子2
(平均粒径=495μm)が析出しており、また SiC粒子3b
はサイアロン結晶粒1の粒界に存在するだけであった。
SiC粒子3bの平均粒径は約61.4μm であった。また、
この焼結体の相対密度は91.8%、1300℃における 3点曲
げ強度は41kgf/mm2 、破壊靭性値は 5.1MPam1/2であっ
た。
【0045】実施例10〜16 実施例9で使用した母相用粉末を用い、これに表2に示
す配合比で HfO2 および SiC(ウィスカーまたは粒子)
をそれぞれ添加し、それらをエタノールを分散媒として
ボールミルで48時間混合した後に乾燥させて、それぞれ
サイアロン系焼結体用原料粉末とした。
す配合比で HfO2 および SiC(ウィスカーまたは粒子)
をそれぞれ添加し、それらをエタノールを分散媒として
ボールミルで48時間混合した後に乾燥させて、それぞれ
サイアロン系焼結体用原料粉末とした。
【0046】次いで、これらの焼結体用原料粉末を用い
て、実施例9と同様に板状成形体を作製し、この成形体
を窒素ガス雰囲気中で脱脂した後、それぞれ表2に示す
焼成条件で焼結を行い、サイアロンを母相とする焼結体
をそれぞれ作製した。
て、実施例9と同様に板状成形体を作製し、この成形体
を窒素ガス雰囲気中で脱脂した後、それぞれ表2に示す
焼成条件で焼結を行い、サイアロンを母相とする焼結体
をそれぞれ作製した。
【0047】これらサイアロン系焼結体の組織を走査型
電子顕微鏡および透過型電子顕微鏡によって観察し、組
織中に分布する HfO2 粒子の粒径および SiC粒子の粒径
を測定した。また、実施例9と同様に、焼結体密度、破
壊靭性値KIC、1300℃における 3点曲げ強度を測定し
た。それらの結果を併せて表2に示す。
電子顕微鏡および透過型電子顕微鏡によって観察し、組
織中に分布する HfO2 粒子の粒径および SiC粒子の粒径
を測定した。また、実施例9と同様に、焼結体密度、破
壊靭性値KIC、1300℃における 3点曲げ強度を測定し
た。それらの結果を併せて表2に示す。
【0048】
【表2】
【0049】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように本発
明によれば、緻密質で機械的強度や破壊靭性値に優れ、
かつ量産化に適した非加圧焼結や雰囲気加圧焼結によっ
ても得ることが可能な粒子分散型のサイアロン系焼結体
を提供することが可能となる。また、分散粒子による高
温特性の劣化を抑制していることから、高温特性、機械
的強度、破壊靭性値等の高温構造材として必要な条件を
全て満足したセラミックス焼結体を提供することが可能
となる。
明によれば、緻密質で機械的強度や破壊靭性値に優れ、
かつ量産化に適した非加圧焼結や雰囲気加圧焼結によっ
ても得ることが可能な粒子分散型のサイアロン系焼結体
を提供することが可能となる。また、分散粒子による高
温特性の劣化を抑制していることから、高温特性、機械
的強度、破壊靭性値等の高温構造材として必要な条件を
全て満足したセラミックス焼結体を提供することが可能
となる。
【図1】本発明の一実施例によるサイアロン系焼結体の
組織の観察結果を模式的に示す図である。
組織の観察結果を模式的に示す図である。
【図2】本発明との比較として掲げたサイアロン系焼結
体の組織の観察結果を模式的に示す図である。
体の組織の観察結果を模式的に示す図である。
【符号の説明】 1……サイアロン結晶粒 2…… HfO2 粒子 3a、3b…… SiC粒子
Claims (2)
- 【請求項1】 焼結体母相の主構成相が実質的にサイア
ロン組成を満足し、該母相中に酸化ハフニウム粒子およ
び炭化ケイ素粒子が分散含有されている粒子分散型焼結
体であって、前記炭化ケイ素粒子の周囲は、前記酸化ハ
フニウムにより覆われていることを特徴とする粒子分散
型サイアロン系焼結体。 - 【請求項2】 焼結体母相の主構成相が実質的にサイア
ロン組成を満足し、該母相中に酸化ハフニウム粒子およ
び炭化ケイ素粒子が分散含有されている粒子分散型焼結
体であって、前記炭化ケイ素粒子の一部は、前記酸化ハ
フニウム粒子中に分散されていることを特徴とする粒子
分散型サイアロン系焼結体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP50A JPH06219852A (ja) | 1993-01-28 | 1993-01-28 | 粒子分散型サイアロン系焼結体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP50A JPH06219852A (ja) | 1993-01-28 | 1993-01-28 | 粒子分散型サイアロン系焼結体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06219852A true JPH06219852A (ja) | 1994-08-09 |
Family
ID=11803471
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP50A Withdrawn JPH06219852A (ja) | 1993-01-28 | 1993-01-28 | 粒子分散型サイアロン系焼結体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06219852A (ja) |
-
1993
- 1993-01-28 JP JP50A patent/JPH06219852A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000404 |