JPH06220356A - 防振性塗膜塗料組成物 - Google Patents

防振性塗膜塗料組成物

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JPH06220356A
JPH06220356A JP5034400A JP3440093A JPH06220356A JP H06220356 A JPH06220356 A JP H06220356A JP 5034400 A JP5034400 A JP 5034400A JP 3440093 A JP3440093 A JP 3440093A JP H06220356 A JPH06220356 A JP H06220356A
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coating film
coating composition
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JP5034400A
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Heihachiro Mukoda
平八郎 向田
Masahiko Doda
正彦 堂田
Takashi Henmi
高 逸見
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COSMO SOGO KENKYUSHO KK
Cosmo Oil Co Ltd
Cosmo Research Institute
Original Assignee
COSMO SOGO KENKYUSHO KK
Cosmo Oil Co Ltd
Cosmo Research Institute
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車の鋼板などに用いられ、従来のものに
比して密着性、乾燥性が良好で、軽量かつ厚膜塗布が可
能な防振性塗膜塗料組成物を提供する。 【構成】 (A)アスファルト,ゴム,合成樹脂の少な
くとも1種よりなる展色材と、(B)水硬性無機充填材
を(A)成分の展色材100重量部に対して20〜20
0重量部含む粉体とよりなり、(A)成分:(B)成分
=1:0.5〜3.0(重量比)である。このとき、
(B)成分の粉体は、シンタクチックフォーム(シンタ
クチックフォームと合成樹脂粉末の混合物であってもよ
い)を(A)成分の展色材100重量部に対して5〜1
00重量部含むことが好ましく、そして、(A)成分の
展色材は、(a)アスファルトと、(b)ゴム,合成樹
脂の少なくとも1種とよりなり、(a)成分:(b)成
分=1:0.1〜10.0(重量比)であるものが好ま
しい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車、洗濯機、冷蔵
庫、その他各種の機器などの鋼板、その他の金属板など
の基材に用いられ、従来のものに比して密着性、乾燥性
が良好で、軽量かつ厚膜塗布が可能な防振性塗膜塗料組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車室内などの防振対策の1つ
として、アスファルトなどの瀝青物質に炭酸カルシウム
およびアスベストなどの充填材を配合したものを、厚さ
約2〜5mmのシート状物として、床面などに据付け、
熱融着する方法が採られている。しかし、この方法で
は、通常複雑な形状を採る床面などへの全面被覆が困難
であり、しかも熱融着しない箇所では部分的な接着不良
が生じ、十分な防振性が得られないなどの施工上の難点
を有している。
【0003】また、このような難点のない他の防振対策
の1つとして、防振性の塗膜塗料を塗布する方法があ
る。この方法に用いられる防振材料は、施工ラインの自
動化による作業効率の向上のために、塗装時には十分な
流動性を持ち、しかも約5mm程度の厚塗り施工でも垂
れ下がりがないことなど作業性が良いことが必要とされ
る。加えて、激しい振動や衝撃下において鋼板などの基
板への密着性が良く、乾燥性にも優れ、軽量で、かつ上
記のシート状物と同等以上の防振性を有することも必要
とされる。
【0004】このような要求に応えるべく、充填材に特
徴を持たせた防振塗料(例えば、特開昭55ー5826
2号公報など)や、本発明者らによる作業性、密着性、
防振性に優れた防振塗料(特開昭62ー227966号
公報)などが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
従来の防振塗料では、作業性、乾燥性、密着性などの点
において、未だ十分とは言えない。具体的に言えば、塗
膜の形成は表面から起こるため、水系の塗料を厚く塗布
する場合、塗膜にふくれ、ひび割れ、脱落などの不良が
生じることがある。また、昨今の軽量化ニーズや省エネ
ルギー事情に即応した、低比重で、しかも広範囲の乾燥
温度に適用できる材料の開発も望まれている。
【0006】本発明者らは、以上のような諸点を考慮し
てなされたものであって、従来の金属粉などの高比重充
填材を使用した重量依存による防振材料とは異なり、作
業性や密着性を満足すると同時に、軽量で、防振性にも
優れ、しかも広範囲の乾燥温度に適用できる塗膜塗料組
成物を提供することを目的とするものである。
【0007】
【問題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために、検討を重ねた結果、展色材に、水硬
性無機充填材あるいは該充填材とシンタクチックフォー
ム(一部を合成樹脂粉末で代替してもよい)とを含む粉
体を混合した塗膜塗料組成物において、展色材と粉体と
の比、または展色材中のアスファルトとゴム,合成樹脂
との比を、特定範囲に調整することにより、作業性、密
着性、防振性に優れ、軽量で、しかも広範囲の乾燥温度
に適応でき、良好な塗膜を形成する塗料組成物が得られ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明の防振性塗膜塗料組成物
は、(A)アスファルト,ゴム,合成樹脂の少なくとも
1種よりなる展色材と、(B)水硬性無機充填材を、
(A)成分の展色材100重量部に対して20〜200
重量部含む粉体と、よりなり、(A)成分の展色材と
(B)成分の粉体との重量比が1:0.5〜3.0であ
ることを特徴とする。また、上記の(B)成分の粉体
が、シンタクチックフォームを、(A)成分の展色材1
00重量部に対して5〜100重量部含んでいてもよ
い。さらに、このシンタクチックフォームが、シンタク
チックフォームと合成樹脂粉末との混合物であってもよ
い。そして、(A)成分である展色材は、(a)アスフ
ァルトと、(b)ゴム,合成樹脂の少なくとも1種と、
よりなり、(a)成分と(b)成分との重量比が1:
0.1〜10.0であることが特に好ましい。
【0009】本発明の塗膜塗料組成物の(A)成分を構
成する展色材としては、石油系アスファルト,天然アス
ファルトのようなアスファルト、ブタジエンゴム,イソ
プレンゴム,スチレン−ブタジエンゴム,クロロプレン
ゴム,ブタジエン−アクリロニトリロゴムなどのような
ゴム、アルキド樹脂,エポキシ樹脂,アクリル樹脂,メ
ラミン樹脂,ウレタン樹脂,ビニル系樹脂,アクリル共
重合体樹脂,スチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂,その
他の酢酸ビニル共重合体樹脂,これらの樹脂誘導体,こ
れらの樹脂のブレンド体のような合成樹脂が挙げられ
る。ただし、耐水性、耐薬品性の点においては、アスフ
ァルトを主体とするものが好ましい。
【0010】上記の展色材は、芳香族炭化水素系、石油
系炭化水素、アルコール系およびエステルなどの溶剤で
溶解して用いるか、または水で分散あるいは乳化して用
いられるが、環境対策上一般に水系の方が好ましい。
【0011】一方、本発明の塗膜塗料組成物の(B)成
分を構成する粉体のうちの、水硬性無機充填材として
は、風砕スラグ、セメント、石膏、石灰などを挙げるこ
とができるが、防振性、塗布作業性、経済性などの面か
ら、風砕スラグを主体とするものが好ましい。この場
合、風砕スラグの混合割合が、全水硬性無機充填材の
(すなわち、風砕スラグと上記した他の水硬性無機充填
材)合計量の約80重量%以上となるようにすることが
好ましい。
【0012】上記の風砕スラグは、転炉、高炉などの製
錬炉から副生されるスラグを風砕して得られるもので、
例えば、酸化カルシウム40重量%、ケイ酸33重量
%、酸化アルミニウム17重量%、酸化マグネシウム6
重量%、酸化鉄などから構成される。風砕スラグ自体
は、水硬性が無いか、あるいは有っても微弱である。た
だし、風砕スラグは、水酸化カルシウムやアルカリ塩類
などの存在下で、スラグのガラス質組織を構成する網目
構造が切断され、成分が溶解し、CaO−SiO−H
O系の水和成生物が生じて凝結硬化する性質を有す
る。この性質を、潜在水硬性と呼んでいる。風砕スラグ
の持つ潜在水硬性は、非常に弱く、塗料組成物の流動性
を損なう程でもない。そして、セメントなどの刺激剤を
少量添加することにより、より一層の塗装時における塗
膜の垂れを防止するばかりでなく、塗料組成物の乾燥速
度を早める効果がある。さらに、風砕スラグは、適当な
密度を持ち、優れた防振性を発揮する。
【0013】また、本発明の塗膜塗料組成物の(B)成
分を構成する粉体に含有させることのできるシンタクチ
ックフォームは、中空の微小球をプラスチックマトリッ
クス(本発明では、上記した展色材を指す)に分散させ
たものである。この中空の微小球は、具体的には、ガラ
スバルーン、シラスバルーン、合成樹脂バルーンなどが
使用され、その特性は特に制限されないが、一般には、
かさ密度が0.1〜0.3g/cm程度、直径が10
〜300μm程度のものが、入手が容易などの理由で、
使用される。
【0014】また、本発明では、上記のシンタクチック
フォームの一部を、合成樹脂粉末と代替することができ
る。この場合の合成樹脂粉末としては、アルキド樹脂、
エポキシ樹脂、シリコン樹脂、フェノール樹脂、ポリエ
ステル樹脂、アクリル樹脂、アセタール樹脂、ポリエチ
レン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、
ポリスルホン樹脂、ポリスチレン樹脂、塩素化ポリエチ
レン、塩素化ポリプレピレン、酢酸ビニル樹脂、塩化ビ
ニル樹脂、塩素化塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹
脂、フッ素樹脂、ポリプロピレン樹脂などの熱硬化性樹
脂粉末や熱可塑性樹脂粉末、エチレン−酢酸ビニル共重
合樹脂、その他のこれらの共重合体樹脂粉末、これらの
樹脂のブレンド体粉末、さらには粉末塗料回収物、樹脂
成型物の研磨工程で生じる樹脂粉末、樹脂製廃棄物を粉
砕したものを使用することができる。
【0015】シンタクチックフォームの一部を上記の合
成樹脂粉末に代替する場合の、シンタクチックフォーム
と合成樹脂粉末の混合割合は、シンタクチックフォーム
/合成樹脂粉末が約1/0.5〜1/3(容量部)とす
ることが好ましい。
【0016】上記の水硬性無機充填材や合成樹脂粉末
は、いずれも公知の任意の方法により、粒径が約300
μm以下、好ましくは約150μm以下に調整して使用
する。すなわち、これらの充填材の粒径が約300μm
より大きくなると、所定の防振性を得ることが困難にな
るばかりでなく、塗料組成物の貯蔵安定性や作業性が損
なわれ、好ましくないからである。
【0017】以上の(A)成分である展色材と、(B)
成分である粉体との配合割合は、(A)成分:(B)成
分が、重量比で、1:0.5〜3.0、好ましくは1:
0.5〜2.5とすることが重要である。この理由は、
(B)成分が0.5重量比未満であると、十分な制振性
能を期待することができず、3.0重量比を超えると、
塗膜表面にひび割れなどが発生し易くなるのみならず、
スプレー性にも問題が生じてくるからである。
【0018】また、本発明の塗膜塗料組成物では、上記
の(A)成分と(B)成分との混合割合において、
(A)成分を構成する展色材を、(a)成分であるアス
ファルトと、(b)成分であるゴム,合成樹脂の少なく
とも1種との、重量比で、(a):(b)が1:0.1
〜10.0、好ましくは1:0.1〜3.0の混合体と
することが適している。この理由は、次の通りである。
展色材は、本来は、アスファルト、ゴム、合成樹脂のい
ずれか1種でよいが、(a)成分であるアスファルト
は、流動性に乏しくスプレー性に劣るが、加熱乾燥時に
表面被膜を形成し難いのに対して、(b)成分であるゴ
ム,合成樹脂は、流動性には優れるが、加熱乾燥時に表
面被膜を形成してふくれなどの主原因となることがあ
る。したがって、(a),(b)成分をそれぞれ単独で
展色材とする場合には、これら両成分の欠点により、本
発明の所期の目的を達成することが困難となることがあ
る。これに対し、(a),(b)両成分を混合して展色
材とすれば、各成分の欠点を他方の成分で補うこととな
り、スプレー性に優れると同時に、広範囲の乾燥温度領
域において好適な使用ができる組成物となる。そして、
この(a),(b)両成分の混合体において、(b)成
分が0.1重量比未満であると、膜厚が100mmを超
える厚膜塗装を行う場合に、塗膜表面の乾燥が先行し
て、ふくれなどの原因となり、10.0重量比を超える
と、流動性が低下して、貯蔵安定性およびスプレー性な
どの作業性が問題となる。
【0019】また、上記(A)成分と(B)成分との、
また(a)成分と(b)成分との配合割合は、乾燥条件
により、それぞれ適宜調整されるが、比較的高温で乾燥
を行う場合には、下記の様に調整することがさらに好ま
しい。
【0020】風速3m/秒の乾燥条件において、 (1)100〜150℃ (B)/(A)=1.0〜3.0、 好ましくは1.0〜2.5 (b)/(a)=1.0〜10.0、 好ましくは1.0〜3.0 (2)150〜180℃ (B)/(A)=1.5〜3.0、 好ましくは1.5〜2.5 (b)/(a)=2.0〜10.0、 好ましくは2.0〜3.0
【0021】風速が上記より速い乾燥条件では、塗膜表
面の被膜形成速度がさらに速くなるため、良好な塗膜を
得るには、(A)/(B)比を下げたり、(a)/
(b)比を上げるなどの調整が可能である。
【0022】このようして、塗膜の単位面積当たりの
(A)成分(樹脂成分)量を調整することにより、塗膜
の諸性能を損なうことなく、厚膜塗布が可能となり、か
つ乾燥時の塗膜成膜を制御することもが可能となる。
【0023】なお、塗膜中の水分量を調整することも、
これらの目的を達成するための一助となる。すなわち、
塗膜中の水分量が多すぎれば、乾燥時における垂れ落ち
の原因となり、少なすぎれば、作業性が損なわれる。た
だし、乾燥条件、あるいは使用する各成分の種類や配合
割合などにより、好適な水分量の範囲は大きく変動する
ため、一概に決定するのは難しいが、本発明では、一般
に、水分量を約15〜40重量%とすることが好まし
い。
【0024】なお、本発明の塗膜塗料組成物において、
上記のシンタクチックフォームの一部を合成樹脂粉末で
代替することが、鋼板などに本発明の組成物を塗布して
加熱乾燥を行う場合、特に有効である。すなわち、常温
乾燥の場合は、乾燥塗膜が密に仕上がるため、水硬性無
機充填材などの高密度充填材の配合をさほど必要としな
いのに対して、加熱乾燥の場合は、水硬性無機充填材の
配合を少なくすると、加熱時に膜厚が増加し、防振性能
を低下させるのみならず、膜厚が数mmにも及ぶもので
は、加熱時において表面の持ち上がりやふくれなどが発
生する。このような水硬性無機充填材の配合を少なくす
る場合の、加熱乾燥、あるいは加熱乾燥であって膜厚を
厚くする際に発生する問題を、シンタクチックフォーム
の一部を合成樹脂粉末で代替して配合することにより、
その理由は明らかではないが、有効に防止することがで
きる。
【0025】上記の合成樹脂粉末には、顔料を含有させ
ることもでき、本発明の塗膜塗料組成物を着色すること
ができる。この顔料の具体例としては、酸化チタン,硫
化カドミウム,酸化鉄,酸化クロムなどの無機顔料、銅
フタロシアニンブルー,縮合ポリアミゾイエローなどの
有機顔料を投げることができる。
【0026】また、本発明の塗膜塗料組成物は、塗膜の
用途や目的などに応じて、塗膜の均一性、防振性、断熱
性などを調整するために、適宜、炭酸カルシウム、ケイ
酸カルシウム(タルク)、ケイ砂、白土、キルン灰、ベ
ンガラ、アスベスト、雲母、軽石、浮遊スラグ、バーミ
ュライト、天然アスファルト(乾燥温度により粉体とな
って存在する)などをも、他の充填材として、(B)成
分中に配合することができる。さらに、必要に応じて、
通常の粘度調節剤、凍結防止剤、グリコールエーテルの
ような成膜助剤、あるいはひび割れ防止や流動性などの
調整のためのビニロン繊維,ポリエチレン繊維,プラス
チック繊維,セルロースファイバーなどの有機繊維を
も、他の充填材として、(B)成分中に配合することが
できる。これら他の充填材の配合量は、(A)成分であ
る展色材100重量部に対して10〜150重量部とす
ることが適している。したがって、本発明の塗膜塗料組
成物における(B)成分は、これら他の充填材を含めた
合量が、上記の(A)成分との比率となっていればよ
い。
【0027】以上の各成分からなる本発明の塗膜塗料組
成物は、有機溶剤、好ましくは水などの溶媒を加え、攪
拌混合することにより塗料化される。この場合、全ての
配合物と溶媒とを一度に混合してもよいし、あるいは予
め展色材を溶媒に溶解し、ここに水硬性無機充填材、シ
ンタクチックフォーム、その他の配合材を加え、攪拌混
合して塗料化することもできる。
【0028】このようにして塗料化される本発明の塗膜
塗料組成物は、乾燥前の揮発分(ここでは、105℃に
3時間保持した際に蒸発する成分を言う)含有量が約1
5〜40wt%とすることが好ましい。この量が少なす
ぎると、固体に近づき、塗料化が困難となり、逆に多す
ぎると、塗膜の垂れが生じ、塗膜の形成作業が困難とな
る。
【0029】また、本発明の塗膜組成物は、塗料化され
た状態において、粘度が約10,000〜150,00
0cp(20℃、回転数3rpm)、比重(15℃/4
℃)が約0.5〜1.5の性状を有していることが望ま
しい。このような性状を有していれば、圧送スプレーや
エアスプレーなどの公知の任意の手段により、自動車な
どの鋼板などの基板に所望の膜厚で塗布することがで
き、厚膜塗布も自在に行うことができる。
【0030】そして、例えば、鋼板などの基板上に、厚
さ約0.5〜10mm、好ましくは約1〜5mmの厚膜
塗布を行い、室温〜180℃、好ましくは約110〜1
70℃にて加熱乾燥することにより、短時間で良好な塗
膜を得ることができ、この塗膜は優れた制振性を有す
る。ただし、このときの乾燥温度は、本発明の塗膜塗料
組成物がエマルジョンタイプの場合は、約180℃未満
の高温雰囲気下では、水分の蒸発潜熱により、塗膜の温
度は100〜120℃程度の温度を維持することができ
るため、良好な塗膜を得ることができるが、乾燥温度が
180℃以上の高温になると、塗膜表面の成膜が優勢と
なり、閉じ込められた水分の膨張により塗膜のふくれ、
亀裂などが発生する傾向となり、好ましくない。
【0031】
【実施例】
実施例1〜5 (A)成分である展色材と、(B)成分である水硬性無
機充填材,シンタクチックフォーム,その他の充填材と
を、表1に示す割合で配合して、本発明の塗膜塗料組成
物を調製した。なお、実施例3と実施例4とは同じ組成
のものを使用した。各実施例において、展色材に水10
0重量部を加えて乳化した後、所定量の展色材および水
硬性無機充填材,シンタクチックフォーム,他の充填材
を加えて撹拌混練し、さらに所定量の凍結防止材,粘度
調整剤,垂れ防止剤を加えて、塗膜塗料組成物とした。
なお、実施例1および2は、100℃以下の低温乾燥用
の組成とし、実施例3〜5については、130〜180
℃の高温乾燥用の組成とした。
【0032】比較例1〜4 (A)成分である展色材と、(B)成分である水硬性無
機充填材,シンタクチックフォーム、その他の充填材と
を、表2に示す割合で配合して、比較の塗膜塗料組成物
を調製した。なお、比較例1と比較例3、比較例2と比
較例4とは、それぞれ同じ組成のものを使用した。調製
方法は、実施例1〜5と同じとした。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】表1および表2に示す組成の塗膜塗料組成
物(以下、「試料」と記すこともある)について、作業
性、乾燥性、塗膜表面性状、密着性、対数減衰率(防振
性能)を、次の要領で試験した結果を、表3および表4
に示す。
【0036】(1)作業性:自動車規格JASO M
306−70に準拠して試験を行い、エアレススプレー
ガンにより円滑に塗布でき、しかも塗膜の垂れ流れがな
いものを合格とした。 (2)密着性:電着塗装した鋼板(0.8×70×15
0mm)に試料を塗布し、表3,表4に示す温度で30
分間乾燥し、乾燥後の膜厚が1.0mmになるように試
験片を調製した。外観観察の結果、塗膜表面にふくれ、
ひび割れなどがなく、鋼板に均一に密着していることを
確認し、JIS K 5400 6.15に準拠して、
ごばん目試験を行った。 (3)対数減衰率:電着塗装した鋼板(0.8×25×
200mm)に試料を塗布し、表3,表4に示す最適乾
燥温度で30分乾燥し、乾燥後の膜厚が2.5mmにな
るように調整したものを試験片とした。この試験片を中
央加振式振動装置にセットし、加振後の減衰波形により
対数減衰率を測定した。 (4)乾燥性試験:電着塗装した鋼板(0.8×70×
150mm)に試料を表3,表4に示す膜厚に塗布した
ものを、乾燥炉(平均風速3m/秒,底部から上部への
通気流式)で、表3,表4に示す条件で30分間乾燥を
行った。乾燥時における塗膜の脱落、乾燥後の外観観察
を行い、塗膜表面にふくれ、ひび割れなどがなく、鋼板
に均一に密着しているものを合格とし、乾燥上限温度お
よび最適乾燥温度領域の判定基準とした。
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】表3および表4から明らかなように、表1
に示す組成の本発明の塗膜塗料組成物は、表2に示す組
成の比較の塗膜塗料組成物に比べ、作業性および密着性
に優れるとともに、軽量化してもなおかつ防振性に優れ
た効果を有し、しかも広範囲の乾燥温度に適応できるも
のであることが判る。
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の塗膜塗料
組成物によれば、自動車などの鋼板に対して、従来の塗
膜塗料組成物に比べて、密着性が良く、厚膜塗布が可能
であるのみならず、作業性に優れ、しかも広範囲の乾燥
湿度に適用することができる。また、優れた制振性能を
有する上、昨今の軽量化ニーズに対応できるもので、自
動車などの鋼板をはじめ、特に制振対策を必要とする箇
所への適用を容易に行うことができ、工業的価値の極め
て高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 逸見 高 埼玉県幸手市権現堂1134−2 株式会社コ スモ総合研究所研究開発センター内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)アスファルト,ゴム,合成樹脂の
    少なくとも1種よりなる展色材と、 (B)水硬性無機充填材を、(A)成分の展色材100
    重量部に対して20〜200重量部含む粉体と、よりな
    り、 (A)成分の展色材と(B)成分の粉体との重量比が
    1:0.5〜3.0であることを特徴とする防振性塗膜
    塗料組成物。
  2. 【請求項2】 (B)成分の粉体が、シンタクチックフ
    ォームを、(A)成分の展色材100重量部に対して5
    〜100重量部含むことを特徴とする請求項1に記載の
    防振性塗膜塗料組成物。
  3. 【請求項3】 (B)成分の粉体中のシンタクチックフ
    ォームが、シンタクチックフォームと合成樹脂粉末との
    混合物であることを特徴とする請求項2に記載の防振性
    塗膜塗料組成物。
  4. 【請求項4】 (A)成分の展色材が、(a)アスファ
    ルトと、(b)ゴム,合成樹脂の少なくとも1種と、よ
    りなり、 (a)成分と(b)成分との重量比が1:0.1〜1
    0.0であることを特徴とする請求項1〜3に記載の防
    振性塗膜塗料組成物。
JP5034400A 1993-01-28 1993-01-28 防振性塗膜塗料組成物 Pending JPH06220356A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113801575A (zh) * 2021-09-24 2021-12-17 广东电网有限责任公司 一种喷涂式阻尼材料及其制备方法

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