JPH06220767A - シート状物の処理液含浸方法、および処理液含浸装置 - Google Patents

シート状物の処理液含浸方法、および処理液含浸装置

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JPH06220767A
JPH06220767A JP970093A JP970093A JPH06220767A JP H06220767 A JPH06220767 A JP H06220767A JP 970093 A JP970093 A JP 970093A JP 970093 A JP970093 A JP 970093A JP H06220767 A JPH06220767 A JP H06220767A
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義和 酒井
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SAKAI ERUKOMU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 前段階の処理でシート状物が濡れていても乾
燥しない濡れたまゝ処理液含浸を施せる方法と装置を提
供すること、およびそのような含浸処理に必要な濃度の
処理液を適量に自動的に調製準備でき、廃棄すべき余剰
処理液を作らずにすむ合理的な方法と装置を提供するこ
と。 【構成】 シート状物の水分率を測定する手段、その水
分率に見合った分だけ標準必要濃度よりも高い濃度の処
理液を自動的に適量調製できる手段を採用した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シート状物の処理液含
浸方法および同方法に使用する装置に関し、更に詳しく
は、前段階から湿潤状態で搬送されてくるシート状物
(例えば、布や編地、不織布など)を特に乾燥を要する
ことなく濡れたまゝで適切に、かつ、処理液にも無駄な
余剰を殆ど生じさせずに加工処理できて、そのうえ、自
動運転も可能なシート状物の処理液含浸方法と装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】布帛類の染色仕上加工の1つに樹脂加工
がある。これは繊維や繊維製品の欠点を改善したり、も
ともとの繊維にない新しい機能(例えば防水性、帯電防
止性、難燃性 etc.)を追加したり,風合を向上させたり
するために、合成樹脂や薬剤を当該生地に付着させる加
工処理のことである。
【0003】しかして、かゝるシート状物に樹脂加工を
施す場合においては、当該生地の上に付着する合成樹脂
剤(以下、樹脂と称す)が「ある一定量」になるように
加工に必要な各種条件を制御することが必要である。
【0004】ところが、付着させる樹脂の量は対象とな
るシート状物の具体的素材や要求仕様によって異なるの
であって、その条件は量産前に予め試験段階で決定して
おかねばならない。一般に、試験段階では「乾燥した生
地の小片」を用いて推定基準を定立し、これを下に各種
の加工条件を決定している。
【0005】さらに、実際にシート状物に樹脂加工を施
す際に問題となる点は、量産時における前段階の染色工
程で生地は濡れていて水分を含んでいるということであ
る。しかも、水分の含有率は生産単位(以下、バッチ単
位)ごとに異なり、また同一のバッチ内でも全加工対象
生地の位置によって異なる。したがって、試験段階で決
定した加工条件の適用性を容易にするために、対となる
加工生地を試験段階と同一の状態、つまり乾燥状態にす
るために樹脂加工の前に「乾燥工程」を設けていたので
ある。
【0006】また、樹脂加工の際に用いる加工液は対象
生地の重量と長さ(疋数:約50m/疋)と試験段階で
求めた加工条件に基づきマニュアルで加工液を調合して
いたのである。ところが、この場合に、前提となる対象
生地の重量や長さ(加工仕様書の記載値:以下、「レサ
イプ値」と称す)は、本工程に達するまでの諸過程で各
々5〜10%程度の誤差が生ずるというのが常識である。
更に、同一素材、同一加工条件でも、染めた色によって
単位面積当りの加工液(以下、樹脂液)の付着率(以
下、ピックアップ率)が異なる。
【0007】しかも、加工の途中で樹脂液が少なくなり
生地に液が付着しなくなると「液切れ事故」が発生し品
質劣化(不良品の発生)を招くことにもなり兼ねない。
それゆえ、樹脂液の調合は、従前の経験を踏まえつつ安
全サイドに立って必ず実質値(予測経験値)よりも多め
に調合する。このため、必然的に10〜20%の残液が
恒常的に発生し、またマニュアル調合に依存した当然の
結果として、調合ミスによる不良品を発生させることも
多い。
【0008】このように、従来においては加工に先立っ
て不可避的に乾燥処理が必要であったので、加工スペー
ス、加工設備が大きくなり、そのうえ、処理液の調合も
マニュアルで行っていたので余剰廃棄量も大きくなるた
めに、エネルギー・薬剤・加工時間を含む人件費等、資
源の無駄が大きくならざるを得なかったのである。
【0009】
【解決すべき技術的課題】本発明は、シート状物に処理
液を含浸させて加工する従来技術に前述のごとき欠点が
あったのに鑑みて為されたもので、加工対象となるシー
ト状物が前段階の加工処理で濡れていても、これを乾燥
に付すことなく濡れたまゝで引き続き加工処理すること
ができる新方法と装置を提供することを技術的課題とす
る。
【0010】また、本発明の他の技術的課題は、湿潤状
態のシート状物をそのまゝ加工処理する場合において
も、当該対象物の加工に必要な濃度の調整処理液を当該
シート状物の処理に必要な適量を自動的に準備できて、
廃棄すべき余剰処理液を殆んど生じさせない経済的方法
と装置を提供するにある。
【0011】さらに本発明の他の技術的課題は、複数種
の加工剤を溶質とする処理液を必要な濃度に正確に自動
調合して、加工処理を連続的に行える能率的方法と装置
を提供するにある。
【0012】
【課題解決のために採用した手段】本発明者が上記技術
的課題を解決するために採用した手段を、添附図面を参
照して説明すれば、次のとおりである。
【0013】即ち、本発明は、湿潤状態で連続的に搬送
されてくるシート状物Cの水分率を測定する一方、当該
シート状物Cの加工に使用される処理液の濃度を前記水
分率に見合った分だけ標準必要濃度より高い濃度に補正
した調整処理液Wを調製し、この調整処理液W中に前記
湿潤状態のシート状物を通過させるという技術手段を採
用したことにより濡れたまゝでもシート状物を適正に連
続的に加工処理できるようにした点に特徴がある。
【0014】また、本発明は、湿潤状態で連続的に搬送
されてくるシート状物Cの水分率を水分測定器1にて測
定すると共に、このシート状物Cの送り速度を調速器2
を介して所要速度にコントロールし、調整処理液中に潜
行通過させて加工処理するにあたり、当該シート状物に
含浸された単位長さ当たりの調整処理液消費量を演算推
定することにより、残りのシート状物Cを加工処理する
に必要な量の調整処理液Wを準備するという手段を更に
付加すれば、当該対象物の加工に必要な濃度の調整処理
液を当該シート状物の処理に必要な適量を自動的に準備
できて、廃棄すべき余剰処理液を殆ど生させずに済む点
にも特徴が存する。
【0015】また、本発明は、湿潤状態で連続的に搬送
されてくるシート状物Cの水分率を測定して水分率信号
を出力する水分測定器1と;調整処理液が湛溜可能であ
り、かつ湛溜される調整処理液W中を前記シート状物が
潜行通過可能に構成された加工処理槽3と;前記シート
状物Cを加工するに必要な処理成分を含有する準備液A
(例えば、A1 ・A2 ・A3 ・・・・)を収容した少なくと
も一つの準備液容器4と;この少なくとも一つの容器内
に収容された準備液の減少量を測定して当該準備液の供
給信号を出力する重量測定器5と;給水管6から供給さ
れる水量を測定して給水量信号を出力する流量計7と;
前記準備液容器A内に収容せる準備液Aを給送する給送
管路8と;この給送管路8を通じて給送される準備液
A、および前記給水管から供給される水ωを収容して混
合して所要濃度の調整処理液Wを調製する混合タンク9
と;前記準備液Aの給送管路8および給水管6の各々に
配設された制御バルブ10・10・・・・と;前記混合タンク9
に収容された調整処理液Wを前記加工処理槽3に給送す
る供給機構部11と;前記水分測定器1が出力する水分率
信号、重量測定器5の出力する準備液供給信号、ならび
に流量計7の出力する給水量信号を、予め与えられたプ
ログラムに基いて前記給送管路から供給される準備液量
に対応する水量を演算求積して、給送管路8および給水
管路6に配設されたバルブ10・10・・・・、および前記加工
処理槽3に調整処理液を給送する供給機構部11を制御す
る制御器12という技術手段を採用したことによって前述
の技術的課題を満足させ得る装置を実現した点に要旨が
ある。
【0016】
【実施例】以下、本発明の方法および装置を、添附図面
に示す実施例に基いて更に詳しく説明する。
【0017】図1において、符号1で指示するものは2
色式赤外線水分測定器であり、絞り機Sにより均等な水
分率に平均化され、かつ、調速器2により必要な送り速
度にコントロールされて拡布状に搬送されてきた湿潤状
態のシート状物(織物生地)Cの含水率を測定する。こ
の水分測定器1は当該生地Cの水分率に対応する水分率
信号を出力して後述の制御器(パソコン)に送致する。
【0018】符号2で指示するものは、上記生地Cの搬
送速度を必要な速度にコントロールするための調速器で
あり、後述の制御器から送致される制御信号に応動して
搬送速度をコントロールする。ちなみに、生地Cの搬送
速度のコントロールが必要な理由は、加工対象となるシ
ート状物の物性や調整処理液の性質に応じ、その含浸率
が一律でなく、調整処理液中を潜行通過する時間を適宜
調節しなければならないことによる。
【0019】符号3で指示するものは、加工されるべく
搬送されてくる生地Cが送り込まれる加工処理槽であ
り、この処理槽3には後述の調合機構を介して調製され
る調整処理液が湛溜され、送り込まれた生地Cは所要時
間中、調整処理液の中を潜行通過することになる。な
お、符号31は液位計であり、加工処理槽3内に収容され
た調整処理液Wの量を測定して補給信号として後述の制
御器に送致する。
【0020】上記加工処理槽3を潜行通過した生地C
は、測長器13および継目検出器14によって長さおよび疋
数が測定され、さらに進行してマングル15により余分の
処理液が搾液される。なお、測長器13と継目検出器14が
出力した測長信号、および疋数信号は後述の制御器に入
力される。
【0021】次に、符号4・4・4で指示するものは3
槽の準備液容器であり、これら各々の容器4には当該対
象となる生地Cの加工に必要な処理成分を含む準備液A
1 ・A2 ・A3 が収容準備されている。
【0022】符号5・5・5で指示するものは上記各準
備液容器4に収容された各々の準備液A1 ・A2 ・A3
の減少量を測定する重量測定器(電子天秤)であり、各
準備液の減少量を当該各準備液の供給信号として出力
し、後述の制御器に送致する。
【0023】符号6は給水管、符号7は給水管から供給
される水量を測定する流量計、符号8・8・8は上記準
備液容器4・4・4から後述の混合タンクに通じる各準
備液の前記準備液容器と混合タンクとの落差にて液送す
る給送管路である。そして、前記給水管6は分岐して給
送管路8・8・8の途中で連通して合流し管内洗浄にも
寄与する。また、前記流量計7は、給水管6が分岐する
前の上流部に配設されており、通過流水量に基づく給水
量信号を出力して後述の制御器に送致する。
【0024】符号9で指示するものは混合タンクであ
り、上記の準備液容器4・4・4から供給される準備液
1 ・A2 ・A3 および給水管6を介して給水された水
を図示しない攪拌機構により混合して対象生地C(湿潤
状態)の加工処理に必要な濃度の調整処理液Wを調製す
る。
【0025】符号10で示すものは、上記準備液A1 ・A
2 ・A3 の各給送管路8、および給水管6から分岐して
前記各給送管路8に合流する各分岐給水管61に各々介設
された制御バルブである。これらの制御バルブ10が開閉
制御されることによって上記混合タンク9への供給液量
および給水量が制御されることになる。
【0026】符号11は上記混合タンク9において調製さ
れた調整処理液Wを上記加工処理槽3に給送する供給機
構部である。この供給機構部11は、本実施例では混合タ
ンク9から調整処理液Wを吸引して圧送する液送ポンプ
11aと;圧送された調整処理液Wを一旦蓄える準備タン
ク11bと;前記混合タンク9と準備タンク11bとの間の
管路11cに介設された第1給液バルブ11dと;準備タン
ク11bと上記加工処理槽3との間に配設された管路11e
と;この管路11eに介設された第2給液バルブ11fとで
構成されており、前記液送ポンプ11a、および第1給液
バルブ11d、第2給液バルブ11fは何れも後述の制御器
から出力される制御信号によって動作されるようになっ
ている。また、11gは、準備タンク11b内の調整処理液
の量を測定する液位計であり、この液位計11gの出力す
る液量信号は後述の制御器に送致される。
【0027】しかして、符号12で指示するものは制御器
であり、前述の説明において、随時引用してきた。本実
施例においては、実際には制御器12として32ビットのパ
ソコン(横川電機製:YEWMAC 520) を使用してお
り、水分測定器1が出力する水分率信号、加工処理槽3
に配設された液位計31が出力する補給信号、測長器13が
出力する測長信号、継目測定器14が出力する疋数信号、
重量測定器5・5・5が出力する各準備液についての供
給信号、給水管6に配設された流量計7が出力する給水
量信号、および準備タンク11bに配設された液位計11g
が出力する準備液量信号が各々入力される。
【0028】そしてまず、水分率信号が入力されると、
制御器12は、その水分率信号に基いて、加工対象となる
当該生地Cに本来必要とされる標準濃度よりも水分率に
見合った分だけ高い補正濃度を演算求積して、その補正
濃度に合致するように上記液送管路8・8・8、および
分岐給水管61に介設された各制御バルブ10を開閉制御し
て、準備液A1 ・A2 ・A3 と水とを必要量ずつ混合タ
ンク9に給送し、調整処理液Wを混合調製する。この場
合において、混合タンク9内に混合調製される前記調整
処理液Wの量は、重量測定器5・5・5の出力する供給
信号と給水管6の流量計7の出力する給水量信号とが制
御器12に入力されることによって演算測定され、当該処
理液Wの量が必要量を満たしたとき制御器12が必要な制
御バルブ10・10・・・・に対し随時に閉止指令信号を発して
閉止せしめる。
【0029】つぎに、加工処理槽3内に収容された調整
処理液Wの量が生地Cの加工処理が進んで減少してくる
と、液位計31の出力する補給信号に応じて制御器12は、
給液機構部11に調整処理液Wの補充指令信号を出力す
る。本実施例においては、調整処理液Wを調製する混合
タンク9と加工処理槽3との管路上には準備タンク11b
が介在しており、この準備タンク11bから加工処理槽3
に処理液Wを補充する仕組みになっているので、制御器
12が出力する補充指令信号は上記第2給液バルブ11fを
開放して必要量の調整処理液Wを加工処理槽3に補給せ
しめる。
【0030】本実施例では、準備タンク11bに準備され
ている調整処理液Wの量は当該タンク11bに配設された
液位計11gによって監視される。そして、準備タンク11
b内の調整処理液Wの量が減少して加工処理槽3への補
給を充足できなくなる前に、制御器12が液位計11gを介
し液量の減少を検知して準備液補充指令信号を発し、液
送ポンプ11aを駆動させると同時に第1吸液バルブ11d
を開放する。そして、準備タンク11b内の調整処理液W
の量が必要量に達したことを前記液位計11gを介して検
出したときに液送ポンプ11aを停止させ、かつ、第1吸
液バルブ11dを閉止さしめるのである。
【0031】さらに、制御器12には、上記測長器13から
出力される測長信号と継目検出器14から出力される疋数
信号とが入力されるが、これらの信号に基いて当該制御
器12は一疋当たりの生地Cの実測長と単位長当たりの処
理液Wの実消費量を演算推定すると共に、レサイプ記載
の加工疋数から加工残長と混合タンク9において追加調
合すべき調整処理液Wの必要量も演算推定する。本実施
例において、このような処置を行うことにしたのは、 a.加工対象となる生地C(シート状物)の重量、およ
び疋数には誤差が避けられないこと、 b.加工対象となる生地Cのピックアップ率は試験段階
での代表値を基準にしていること、 c.使用する処理液Wの濃度、加工速度(搬送速度)、
絞り率等の各種条件は、試験段階で「乾燥した小切れ」
を用いて定めたものであり、誤差があるかも知れないこ
と、といった実際上の問題に対応するためである。
【0032】
【本実施例の運転例】そこで、図2に示す加工フローシ
ートを参照しつゝ、上記実施例装置によって本発明方法
を実行する過程を説明すれば、次のとおりである。
【0033】まず、加工対象となる生地Cが含む水分を
一定(均等)にするために絞り機Sによって搾水処理を
施す。この場合において、搾水処理後の生地Cの水分率
は、一定の範囲内(例えば、加工許容精度内)で均一に
なりさえすればよく、特別に特定の水分率にしなくても
支障がない。
【0034】つぎに、搾水後の水分率を上記赤外線水分
測定器1によって測定し、この水分率を基に制御器12が
レサイプに記載される条件から調整処理液として混合調
製すべき液濃度、第1次調合量、調速器2において調速
すべき搬送速度、絞り率を実現すべきマングル15の圧力
等の仮調合条件・加工条件等を決定する。
【0035】次に、上記仮調合条件を基に調整処理液W
の一次調合を行う。この一次調合は混合タンク9におい
て、準備液A1 ・A2 ・A3 および水を混合して行う。
この場合において、調製する液量は仮条件での全量の1
/2の如く必要予定量の数分の1程度にしておくのがよ
い。この際、各準備液A1 ・A2 ・A3 および水の混合
は制御器12による制御によって達成される。
【0036】ついで、加工処理槽3内の調整処理液W中
を潜行通過して加工されてくる加工過程を通じて、加工
された生地Cの長さと消費した調整処理液Wの液量に基
いて加工中の生地Cのピックアップ率を求める。この実
測ピックアップ率から所定のピックアップ率になるよう
に、調整処理液Wの濃度、搬送速度やマングル圧等の加
工条件を修正・補正する。さらに継目と継目の間の生地
Cの長さ(1疋当りの実長)を測定し、レサイプ記載の
疋数から対象生地の全長を予測し、処理液Wの必要予定
量を更新・補正する。そして、次の調製段階において
は、前記補正条件と予測残量(=予測全長−加工済実
長)から次の調製量を決定し、調合・供給する。この場
合において、1疋当りの実長は測長器13と継目検出器14
で常時測定し予測全長を逐次更新する。これらの手順は
加工が終了するまで繰り返すならば、残存して廃棄すべ
き処理液Wの量を最小にすることができる。
【0037】なお、念のために、生地Cが一定の水分率
を有しているものとして調整処理液Wの濃度を決定する
場合を理論的に説明してみたい。簡略化のために1種類
の準備液と水とを使用するものとする。試験段階(「乾
燥小切れ」を使用)で決定した処理液の濃度をx=10
%、マングルでの絞り率をa=80 %、加工する生地Cの
重量を We =100 kgとすると、 調整処理液の量 Y=100*80/100= 80kg 準備液の量 X=80*10/100= 8 kg が必要となる。この場合において、対象なる生地Cの水
分率s=40 %とすると、最終的な絞り率a=80 %は固定
であるから、生地Cが既に持っている水分を考慮するな
らば、調整処理液Wの水分量は試験段階での求めた値の
半分にする必要がある。つまり、調整処理液Wの濃度x
=20 %とするということである。
【0038】このように最終的な絞り率は、一定である
ことを原則としたうえで水分率を考慮して使用する処理
液の濃度を補正する。もっとも、本願明細書における説
明においてはピックアップ率の変動を考慮していないけ
れども、水分率に加え、ピックアップ率が試験段階に比
べ2倍になったならば、同一絞り率を前提とすると、使
用すべき処理液の濃度x=10 %となる。
【0039】本願明細書に開示する本発明の具体例は概
ね上記のとおりであるが、本発明は前述の実施例に限定
されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載
内において種々の変更が可能であることはいうまでもな
い。
【0040】
【発明の効果】以上、実施例にもって説明したとおり、
生地に加工液を含浸させる工程において濡れたまま、換
言すると、ある水分率を持つシート状物を濡れたまゝで
直接に含浸加工処理が可能になるために、従来不可避的
であった「乾燥工程」を省略でき、非常に省エネルギー
的である。
【0041】また、加工条件を算出するための実験段階
における生地の状態と実際の生地の状態が異なっても実
際の生地の状態、特に水分率を基準に工程全体で加工条
件・パラメータを調整するため、条件算出用実験の手法
は従来通りであるため、特に実験工数の増大を招くこと
はない。かつまた、加工段階で実長、実ピックアップ率
等を計測し、レサイプの誤差を逐次修正しピックアップ
率と絞り率が実験値と同一となるように、即ち最終的に
生地に付着する薬液量が実験値と同一になるように制御
されるため加工品質の安定化を実現できるのである。
【0042】更に、加工で必要な調整処理液の液量を複
数回に分けて調製することもでき、1回の調合量は実際
の生地の加工残量と実績から、その都度更新・修正され
た条件を用いることが可能なため、調合液の残量は「液
切れ事故」が発生しない程度まで減少させることができ
る。なおまた、この工程は制御装置を核とした自動化作
業となるため経験の必要な熟練者を必ずしも必要としな
い。
【0043】このように、本発明は従来方法と比較し
て、エネルギー、薬剤、加工時間を含む人件費等の資源
効率向上に効果的であり、産業上の利用価値が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用する装置の実施例を示す概略図で
ある。
【図2】本発明における作業手順の一例を示すフロー図
である。 符号の説明 1 水分測定器 2 調速器 3 加工処理槽 31 液位計 4 準備液容器 5 重量測定器 6 給水管 61 分岐給水管 7 流量計 8 給送管路 9 混合タンク 10 制御バルブ 11 供給機構部 11a 液送ポンプ、 11b 準備タンク、 11c 管
路、11d 第1給液バルブ、 11e 管路、 11f 第
2給液バルブ、11g 液位計 12 制御器(パソコン) 13 測長器 14 継目検出器 15 マングル A(A1 ・A2 ・A3 ) 準備液 C シート状物(生地) S 絞り機 W 調整処理液

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湿潤状態で連続的に搬送されてくるシー
    ト状物の水分率を測定する一方、当該シート状物の加工
    に使用される処理液の濃度を前記水分率に見合った分だ
    け標準必要濃度よりも高い濃度に補正した調整処理液を
    調製し、この調整処理液中に前記湿潤状態のシート状物
    を潜行通過させることにより加工処理することを特徴と
    したシート状物の処理液含浸方法。
  2. 【請求項2】 連続的に搬送されてくる湿潤状態のシー
    ト状物を全体の含水分が均等になるように搾水してから
    水分率を測定する請求項1記載の、シート状物の処理液
    含浸方法。
  3. 【請求項3】 処理液に溶質として含まれる処理剤が2
    種以上で組成される調整処理液を使用する請求項1また
    は2記載の、シート状物の処理液含浸方法。
  4. 【請求項4】 湿潤状態で連続的に搬送されてくるシー
    ト状物の水分率を水分測定器にて測定すると共に、この
    シート状物の送り速度を調速器を介して所要速度にコン
    トロールして調整処理液中に潜行通過させて加工処理す
    るにあたり、当該シート状物に含浸された単位長さ当た
    りの調整処理液消費量を演算推定することにより、残り
    のシート状物を加工処理するに必要な量の調整処理液を
    準備しておくことを特徴とした請求項1〜3の何れか一
    つに記載の、シート状物の処理液含浸方法。
  5. 【請求項5】 湿潤状態で連続的に搬送されてくるシー
    ト状物の水分率を測定して水分率信号を出力する水分測
    定器と;調整処理液が湛溜可能であり、かつ湛溜される
    調整処理液中を前記シート状物が潜行通過可能に構成さ
    れた加工処理槽と;前記シート状物を加工するに必要な
    処理成分を含む準備液を収容した少なくとも一つの準備
    液容器と;この少なくとも一つの容器内に収容された準
    備液の減少量を測定して当該準備液の供給信号を出力す
    る重量測定器と;給水管から供給される水量を測定して
    給水量信号を出力する流量計と;前記準備液容器内に収
    容せる準備液を給送する給送管路と;この給送管路を通
    じて給送される準備液、および前記給水管から供給され
    る水を収容して混合して所要濃度の調整処理液を調製す
    る混合タンクと;前記準備液の給送管路および給水管の
    各々に配設された制御バルブと;前記混合タンクに収容
    された調整処理液を前記加工処理槽に給送する供給機構
    部と;前記水分測定器が出力する水分率信号、重量測定
    器の出力する準備液供給信号、ならびに流量計の出力す
    る給水量信号を、予め与えられたプログラムに基いて前
    記給送管路から供給される準備液量に対応する水量を演
    算求積して、給送管路および給水管路に配設されたバル
    ブ、および前記加工処理槽に調整処理液を給送する供給
    機構部を制御する制御器とを包含することを特徴とする
    シート状物の処理液含浸装置。
  6. 【請求項6】 供給機構部が、混合タンク内の調整処理
    液を圧送する液送ポンプ、圧送された調整処理液を一旦
    蓄える準備タンク、および混合タンクと準備タンクとの
    間の管路に介設された第1給液バルブおよび第2給液バ
    ルブを含んでおり、これら液送ポンプと第1・第2給液
    バルブとを制御器により制御するように構成した請求項
    4記載の、シート状物の処理液含浸装置。
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JPS648110A (en) * 1988-06-08 1989-01-12 Okamura Corp Rotary housing shelf

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