JPH0622768A - 糸状菌醗酵生産方法 - Google Patents

糸状菌醗酵生産方法

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JPH0622768A
JPH0622768A JP4203046A JP20304692A JPH0622768A JP H0622768 A JPH0622768 A JP H0622768A JP 4203046 A JP4203046 A JP 4203046A JP 20304692 A JP20304692 A JP 20304692A JP H0622768 A JPH0622768 A JP H0622768A
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JP
Japan
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filamentous fungus
filamentous
fermentation
support
fungus
Prior art date
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Application number
JP4203046A
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English (en)
Inventor
Noritoshi Kimura
文紀 木村
Yuji Ikebe
雄司 池辺
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Japan Vilene Co Ltd
Original Assignee
Japan Vilene Co Ltd
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 固定化糸状菌を用いる醗酵生産方法を提供す
る。 【構成】 糸状菌生育用培地を液体状で含浸して含み、
糸状菌を付着した、平均繊度20〜150デニールの繊
維からなる見かけ密度0.01〜0.07g/cm3 の繊
維製多孔質支持体上にて、酸素含有気体雰囲気下で、糸
状菌を増殖させると共に前記支持体に固定させ、続い
て、増殖した糸状菌を固定した支持体を醗酵用培地に浸
漬して糸状菌の醗酵培養を行い、糸状菌の醗酵生成物を
分離する。 【効果】 高生産性を実現でき、糸状菌の繰り返し使用
が可能で、醗酵生成液からの糸状菌分離工程が不要で、
醗酵培養工程を温和条件下で実施でき、複雑な条件制御
の必要もない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多孔質支持体に固定さ
れた糸状菌を用いる、糸状菌の醗酵生産方法に関する。
【0002】
【従来の技術】微生物を増殖させながら、その代謝を利
用して有用生成物を得る醗酵生産では、一般に、菌体を
生産培養液中に遊離の状態で分散させて菌体を増殖さ
せ、菌体から分泌される生成物を培養生成液から分離
し、回収することが行われている。菌体の分散液を用い
るのは、遊離状態の菌体が高い増殖及び代謝活性を示す
からである。しかし、菌体分散液を用いる醗酵生産方法
には、生成物と菌体との分離が困難であり、菌体を繰り
返して使用することができないという欠点があった。更
に、培養条件の制御も難しい。特に、好気性菌を用いる
場合にはエアーレーションが必要であるが、菌体により
エアー出口が詰まったり、泡立ちが問題となっていた。
前記の欠点を解消するために、菌体を適当な支持体に固
定して使用することも考えられるが、固定化菌体はそれ
自体の増殖活性が低くなり、代謝産物の生産性が低下す
る。仮に支持体上で菌体を充分に増殖させることができ
ても、従来の支持体は菌体によってすぐに目詰まりし、
増殖スペースに限界があり、更に、培養液の透過性も悪
くなるので生産性が低下するという欠点があった。従っ
て、固定化菌体を用いる醗酵生産は困難であり、固定化
菌体の従来の用途は、菌体の増殖を伴わない、菌体内酵
素又は菌体から分泌される酵素の酵素反応を利用した、
バイオリアクターやバイオセンサーなどに限られてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、代謝生成
物を得る際に菌体の増殖を伴う醗酵生産方法において、
前記の菌体分散液を用いる方法の欠点、及び固定化菌体
を用いる場合の問題点を同時に解決するべく鋭意研究を
重ねた結果、特定の繊維製多孔質体を支持体として採用
することにより、菌体の活性を実質的に損なわずに菌体
を固定することができ、このような菌体固定化支持体を
用いて効率よく醗酵生産を行うことができることを見出
した。本発明は、こうした知見に基づくものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、糸状
菌生育用培地を液体状で含浸して含み、糸状菌を付着し
た、平均繊度20〜150デニールの繊維からなる見か
け密度0.01〜0.07g/cm3 の繊維製多孔質支持
体上にて、酸素含有気体雰囲気下で、糸状菌を増殖させ
ると共に前記支持体に固定させ、続いて、増殖した糸状
菌を固定した支持体を醗酵用培地に浸漬して糸状菌の醗
酵培養を行い、糸状菌の醗酵生成物を分離することを特
徴とする、糸状菌による醗酵生産方法に関する。
【0005】本発明方法は、(1)糸状菌を支持体に固
定させる気相培養工程と、(2)前記工程(1)によっ
て得られた支持体を用いる醗酵培養工程と、(3)前記
醗酵培養工程(2)で得られた醗酵生成液からの目的生
成物の分離工程とからなる。気相培養工程(1)では、
最初に、糸状菌生育用培養液を含浸した湿潤支持体に糸
状菌を植菌するか、又は糸状菌の胞子又は菌糸を分散し
て含有する糸状菌生育用培養液を乾燥支持体に含浸させ
て、糸状菌の胞子又は菌糸と培養液とを含む支持体を調
製する。次に、この支持体を、酸素含有気体雰囲気下
(例えば、空気中)で、糸状菌の増殖に好ましい温度
(例えば、25〜37℃)で、好ましくは培養器中に水
を入れておき、自然に蒸発させることにより水蒸気を供
給するような条件下に置くと、支持体は3次元的多孔質
構造を有するので、糸状菌がその多孔質体の外側表面だ
けでなく、細孔内部の表面にまで絡まりながら増殖し、
増殖した菌体は繊維製多孔質支持体上に確実に固定され
る。
【0006】糸状菌は好気性微生物であり、生育に酸素
が必要なため、従来の培地上での培養では、培地表面で
しか糸状菌は生育しない。また、多孔質体を液体培地に
浸漬させた状態で増殖培養を行っても、培地と空気との
界面付近でしか糸状菌は繁殖しない。すなわち、液体培
養では糸状菌を多孔構造体の全体に分布するように固定
化することは困難である。これに対し、本発明方法では
気相で繊維製多孔質支持体を用いるので、生育に必要な
液体培地と酸素とを、3次元的な多孔質体の細孔内部で
も共存させることができ、糸状菌の増殖が細孔内部にま
で進行し、多孔質支持体全体に一様に糸状菌を分布させ
ることができると共に、多量の糸状菌を固定して担持し
た支持体を調製することができる。
【0007】本発明方法で用いることのできる支持体
は、平均繊度20〜150デニールの繊維からなる見か
け密度0.01〜0.07g/cm3 の繊維製多孔質体で
あれば特に限定されない。好ましい支持体は、3次元的
な多孔構造を有する繊維質の織物や編物、特には不織布
のシートである。見かけ密度が0.01g/cm3 未満で
あると、支持体の取り扱い強度が低下し、本発明方法で
使用するのが困難になる。また、見かけ密度が0.07
g/cm3を越えると、糸状菌の繁殖による目詰まりが生
じる。また、支持体を構成する繊維の繊度は20〜15
0デニールの範囲にあることが必要である。20デニー
ルより細いと、糸状菌の生育できる大きな空間を形成す
ることが難しく、150デニールより太いと糸状菌が絡
みにくくなり、糸状菌の固定が不安定となる。
【0008】不織布支持体としては、ニードルパンチや
水流絡合などの繊維絡合処理を施したものが好ましい。
これは、3次元的な多孔構造を維持し易く、不織布内部
の構成繊維表面を含めた接触面積が大きくなるからであ
る。また、樹脂バインダーにより、主に繊維交点を付着
させて強度を向上させた不織布や、オートクレーブ処理
に耐える耐熱性を有する繊維からなる不織布も好まし
い。
【0009】生育用培地は糸状菌の増殖に適した公知の
ものを使用することができ、特に限定されない。生育用
培地の濃度も特に限定されないが、通常よりも高濃度に
し、水蒸気存在下で生育工程(1)を行うことができ、
特に嵩高い支持体を用いる場合には、培地を付着及び保
持しにくいので、例えば通常の3倍程度の高濃度にして
もよい。また、通常と同程度の濃度の培地を支持体に含
浸させ、気相培養工程(1)の途中で噴霧などにより支
持体に追加してもよい。支持体内部への糸状菌の増殖が
完了したことは、支持体が保持する培地中の養分が消費
されると、糸状菌が胞子を作ることから、胞子の着生に
よって判断することができ、この時点で気相培養工程
(1)を終了させることができる。なお、正確には、同
じ支持体を複数個準備し、一定時間ごとに支持体を取り
出してその増殖菌体量を測定し、培養時間と増殖菌体量
との関係から増殖曲線を求め、増殖菌体量の伸びが止ま
るまでの培養時間を予備実験で求めておくのがよい。通
常、この培養時間と胞子の着生が始まるまでの時間とは
ほぼ一致する。
【0010】次の醗酵培養工程(2)では、前記気相培
養工程(1)で得られた固定支持体を醗酵生産用培地内
に浸漬する。この醗酵培養工程(2)では、固定糸状菌
及び目的生成物の種類に応じて選択した通常の培地を前
記支持体にバッチ法又は連続法で接触させる。本発明方
法で用いる多孔質支持体には多量の糸状菌が広い表面上
に固定されているので、培養液と効率よく接触し、しか
も多孔質支持体には糸状の菌糸が増殖できる空間が充分
にあるので、長期間にわたって高い生産性を維持するこ
とができる。また、糸状菌が固定化されているので、培
地の入れ替えの際に培地と共に脱離することもない。こ
の醗酵培養工程(2)では、支持体自体を動かさずに、
培養液が支持体中を通り抜けるような構成にするのが好
ましい。攪拌を泡が立たない程度に行い、酸素含有気体
(特に、空気)を培養液中に供給するのが好ましい。
【0011】生成物分離工程(3)では、目的醗酵生成
物を醗酵生成液から分離し、回収する。この際、糸状菌
が支持体に固定化されているので、醗酵生成液には菌体
が実質的に含まれておらず、従来法とは異なり、菌体と
の分離工程が不要となる。また、菌体の再使用も可能で
ある。その他の分離、回収操作は従来法の操作をそのま
ま利用することができる。
【0012】本発明方法では、糸状菌(真菌)、例え
ば、アスペルギルス(Aspergillus)属、ム
コール(Mucor)属、リゾプス属(Rhizopu
s)属又はペニシリウム(Penicillium)属
に属する微生物を用いて、各種の醗酵生成物を得ること
ができる。また、これら糸状菌と、醗酵生産用培地に含
まれる主原料と、醗酵生成物との具体例を挙げれば以下
のとおりである(醗酵生成物/糸状菌/主原料の順に述
べる)。 醗酵生成物が有機酸である場合:クエン酸/アスペルギ
ルス・ニガー(A.niger)/ショ糖、グルコン酸
/アスペルギルス・ニガー/グルコース、コウジ酸/ア
スペルギルス・フラバス(A.flavus)/グルコ
ース、コウジ酸/アスペルギルス・オリゼ(A.ory
zae)/グルコース、ピルビン酸/ムコール・マンド
シュリコス(M.mandshuricus)/グルコ
ース、フマール酸/リゾプス・ニグリカンス(R.ni
gricans)/デンプン。 醗酵生成物が酵素である場合:グルコアミラーゼ/リゾ
プス・ニベウス(R.niveus)/グルコース、リ
パーゼ/リゾプス・デルマー(R.delemar)/
ペプトン及びグルコース。 醗酵生成物が抗生物質である場合:ペニシリン/ペニシ
リウム・クライソジーナム(P.chrysogenu
m)/ラクトース及びコーンスティープリカー。 本発明は、特にコウジ酸の生産に用いるのが好ましい。
【0013】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。実施例1 ポリエステル繊維(小山エステル;繊度=30デニー
ル;繊維長=76mm)のニードルパンチフェルト(15
0g/m2 )にウレタンバインダー(トーヨーポリマ
ー;メルシー590)をスプレー含浸して調製した不織
布(目付=200g/m2 ;厚さ=7mm;見かけ密度=
0.03g/cm3 )を4cm×15cmの大きさに裁断し、
円筒状ステンレススチール金網支持体(直径=約40m
m)に巻きつけて固定した。不織布固定金網支持体をト
ールビーカー(300ml)に入れ、オートクレーブ処理
(121℃,15分間)し、糸状菌生育用培地(グルコ
ース30g/l,酵母エキス9g/l,麦芽エキス9g
/l,ポリペプトン15g/l)に1×106 個/mlの
濃度のアスペルギルス・オリゼ(Aspergillu
soryzae)(IFO30113)胞子を懸濁した
液に約5分間浸漬してから、前記懸濁液を除去し、飽和
水蒸気雰囲気下で30℃にて空気中で約72時間放置
し、糸状菌を生育、増殖させた。続いて、コウジ酸生産
用培地(グルコース93g/l,カツオエキス2.8g
/l,pH4.0)250mlを加え、30℃の恒温水槽中
で、マグネチックスターラーでおだやかに攪拌しなが
ら、20日間醗酵培養を行った後、培地を回収した。回
収された培地から水分を蒸発させた後、4℃に冷却して
コウジ酸の結晶を得た。得られたコウジ酸の生産量は単
位乾燥菌体当たり20g/lであった。
【0014】比較例1 ポリエステル繊維(東レ;テトロン(登録商標);繊度
=6デニール;繊維長=76mm)のニードルパンチフェ
ルト(150g/m2 )にウレタンバインダー(トーヨ
ーポリマー;メルシー590)をスプレー含浸して調製
した不織布(目付=200g/m2 ;厚さ=2.4mm;
見かけ密度=0.08g/cm3 )を4cm×15cmの大き
さに裁断した支持体を用いること以外は前記実施例1と
同様の操作を繰り返した。コウジ酸の生産量は単位乾燥
菌体当たり3g/lであった。
【0015】比較例2 ポリプロピレン繊維(チッソ;繊度=200デニール;
繊維長=76mm)の熱融着フェルト(目付=900g/
m2 ;厚さ=10mm;見かけ密度=0.09g/cm3 )
を4cm×15cmの大きさに裁断した支持体を用いること
以外は前記実施例1と同様の操作を繰り返した。コウジ
酸生産量は単位乾燥菌体当たり5g/lであった。
【0016】比較例3 ポリエステル繊維(東レ;テトロン;繊度=3デニー
ル;繊維長=51mm)をニードルパンチ処理して調製し
たフェルト〔目付=163g/m2 ;厚さ=2.4mm;
見かけ密度=0.07g/cm3 〕を4cm×15cmの大き
さに裁断した支持体を用いること以外は前記実施例1と
同様の操作を繰り返した。コウジ酸生産量は単位乾燥菌
体当たり2.7g/lであった。
【0017】
【発明の効果】本発明方法によれば、単位菌体当たりの
高い生産性を実現することができる。また、糸状菌の繰
り返し使用が可能であり、醗酵生成液から糸状菌を分離
する工程が不要になり、更に醗酵培養工程を温和な条件
下で実施することができ、複雑な条件制御を行う必要も
ない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:785) (C12P 1/02 C12R 1:80)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 糸状菌生育用培地を液体状で含浸して含
    み、糸状菌を付着した、平均繊度20〜150デニール
    の繊維からなる見かけ密度0.01〜0.07g/cm3
    の繊維製多孔質支持体上にて、酸素含有気体雰囲気下
    で、糸状菌を増殖させると共に前記支持体に固定させ、
    続いて、増殖した糸状菌を固定した支持体を醗酵用培地
    に浸漬して糸状菌の醗酵培養を行い、糸状菌の醗酵生成
    物を分離することを特徴とする、糸状菌による醗酵生産
    方法。
JP4203046A 1992-07-07 1992-07-07 糸状菌醗酵生産方法 Pending JPH0622768A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4858043A (en) * 1986-05-28 1989-08-15 Teijin Limited Magnetic head assembly for a flexible magnetic disk drive unit
WO2004070032A1 (ja) * 2003-02-07 2004-08-19 National Institute Of Agrobiological Sciences ポリメラーゼ連鎖反応に用いる鋳型dnaを菌体から調製する方法
JP2022534025A (ja) * 2019-05-23 2022-07-27 ボルト スレッズ インコーポレイテッド 複合材料及びその製造のための方法

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