JPH062310B2 - パルスア−ク溶接方法 - Google Patents

パルスア−ク溶接方法

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JPH062310B2
JPH062310B2 JP10558986A JP10558986A JPH062310B2 JP H062310 B2 JPH062310 B2 JP H062310B2 JP 10558986 A JP10558986 A JP 10558986A JP 10558986 A JP10558986 A JP 10558986A JP H062310 B2 JPH062310 B2 JP H062310B2
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正浩 本間
徳治 丸山
正晴 佐藤
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、定速度で送給される溶接用ワイヤを消耗性電
極として用いるパルスアーク溶接方法に関するものであ
る。
[従来の技術] 定速度で送給される溶接用ワイヤにパルス電流(脈流)
を流して溶接を行なうパルスアーク溶接において、主に
チップ・母材間距離の変動に起因して生じるアーク長変
動を抑制する手段として、ワイヤ突出長(以下エクステ
ンションと呼ぶ)を調整する技術が知られている。エク
ステンションを調整する為の具体的な方法としては、
エクステンションに対応させてパルス周波数fを増減す
る第1の方法、同様にパルス幅T又はピーク電流I
を増減する第2の方法等が知られている。パルス波形
におけるこれらの各要素を第2図に示す。尚第2図中、
は低電流のベース期間であり、Iはベース期間T
における電流値を示している。
上記第1の方法は、アーク長が短くなったときには周波
数fを増加させることによって、またアーク長が長くな
ったときには周波数fを減少させることによってワイヤ
の溶接速度を変更し、エクステンションを調整してアー
ク長を一定に保つものである。
一方第2の方法は、アーク長が短くなったときにはパル
ス幅T又はピーク電流Iを大きくすることによっ
て、またアーク長が長くなったときにはパルス幅T
はピーク電流Iを小さくすることによって前記第1の
方法と同様の原理でエクステンションを調整してアーク
長を一定に保つ様にしている。
[発明が解決しようとする問題点] 上述の従来法は、チップ・母材間距離が変動したときに
は、上記の様な制御方法を行なうことによってワイヤの
溶融速度を増減させ、エクステンションを所望の長さに
復帰させるものである。即ちチップ・母材間距離が長い
ときにはエクステンションを長くする方向に、また前記
距離が短いときはエクステンションを短くする方向に制
御されているので、アーク長が可及的に一定に維持され
安定した溶接が行なわれる様になっている。
しかしながら上述した様な従来技術はいずれも確実な制
御方法とは言えず、夫々下記に示す様な問題があった。
即ち、前記第1の方法においては、アーク長が長くエク
ステンションが短い場合には周波数を下げてアーク長の
制御を行なうが、その結果エクステンションが適切な長
さに戻り、それが更に所定値以上に長くなった場合に、
周波数がなお小さいままであるとすると、低電流のベー
ス期間Tが長くなる為、アークの硬直性が失なわれて
アーク不安定となり、アーク切れを引き起こす原因とな
る。又上記と逆の方向にアーク長制御を行なった結果、
エクステンションが適切な長さよりも短くなった場合
に、周波数fがなお大きいままであるとすると、ワイヤ
に与えられる1周期当たりのエネルギーが不足する為、
パルスに同期した溶接移行が困難となり、ワイヤ先端に
大径の溶滴が残留してスパッタ発生の原因になる。
一方前記第2の方法においては、エクステンションが短
い場合にはパルス幅またはピーク電流を下げて電極を抑
制しアーク長制御を行なうが、その結果エクステンショ
ンが適切な長さに戻り、それが更に所定値以上に長くな
った場合に、パルス幅T又はピーク電流Iがなお小
さいままであると、パルスのエネルギー不足となって数
パルス1溶滴移行となる。又上記と逆の方向にアーク長
制御を行なった結果、エクステンションが適切な長さよ
りも短くなった場合に、パルス幅T又はピーク電流I
がなお大きいままであると、パルスのエネルギーが過
大となり1パルスで数溶滴移行となる。いずれの場合
も、パルス周波数に同期しない溶滴移行となるので不安
定な溶接となる。
この様に第1及び第2の方法のいずれの場合において
も、それらの方法を適用して安定な溶接が行なえるのは
ごく限られた微小な範囲内であり、それ以外の範囲では
不安定な溶接となった。
本発明は、上述した様な従来技術が持つ技術的課題を解
決する為になされたものであって、その目的とするとこ
ろはエクステンションの広範囲に亘る変動に対応してア
ーク長を一定に保ちつつ安定した溶接を行なう技術を提
供する点に存在するものである。
[問題点を解決する為の手段] 上記目的を達成し得た本発明とは、定速度で送給される
溶接用ワイヤを消耗性電極としてパルスアーク溶接を行
なうに当たり、検出したアーク電圧の変化に対応してパ
ルス周波数を変更すると共に、検出した平均溶接電流を
予め定めておいた基準電流と比較することにより求めた
ワイヤ突出長に対応して、パルス幅またはピーク電流を
調整する点に要旨を有するパルスアーク溶接方法であ
る。
[作用] 本発明者らは、上述した従来技術の持つ相互の欠点を補
いつつ安定した溶接を行なう技術を鋭意研究した。その
結果、既述の構成を採用することによって従来技術の持
つ各問題点をことごとく解消し、安定したパルスアーク
溶接が行なえるとの確信を得、ここに本発明を完成する
に至った。
本発明は既述の如く構成されるが、要は検出したアーク
電圧の変化に対応してパルス周波数を変更すると共に、
検出した溶接電流と予め定めた基準電流とを比較するこ
とにより現状のエクステンションを求め、エクステンシ
ョンが長いときにはパルス幅又はピーク電流を小さく
し、エクステンションが短いときにはパルス幅又はピー
ク電流を大きくするものである。そしてパルス幅又はピ
ーク電流の調整量は、第3図にハッテングで示した範囲
内即ち1パルス1溶滴移行が行なえるパルスエネルギー
の範囲内とする。この様にして、ワイヤ溶融速度に対し
てパルス幅又はピーク電流の調整による寄与分を考慮す
るので、パルス周波数の変動を最小限に留めることがで
きる。
以下、本発明を実施例図面を参照しつつ更に詳細に説明
する。
[実施例] 第1図は、本発明方法を実施する為に構成される装置の
電気的構成を示す概略説明図である。
商用交流電源1から取り入れられた電気は、整流回路2
によって直流に整流された後、パワートランジスタ等に
よって実現される出力調整用スイッチング回路3によっ
て出力が調整され、更に変圧器4によって溶接に適した
電圧に変換されて整流回路5によって整流された後、平
滑リアクトル6を通してチップ7に与えられる。チップ
7に電圧が印加されると、チップ7に接触している溶接
用ワイヤ8と被溶接物(母材)9との間でアークが発生
し、ワイヤ8及び被溶接物9が溶融されつつ溶接が行な
われる。このとき、送給速度設定器10から予め定めら
れた指令値が送給モータ駆動回路11に入力され、送給
モータ駆動回路11が能動化されることによってワイヤ
送給用モータ12が回転し前記溶接用ワイヤ8が一定の
速度で送給される。
このときアーク電圧検出器13によって検出されたアー
ク電圧の出力値Vfと、ワイヤ送給速度に応じてアーク
電圧設定器14であらかじめ設定された出力Vrefとが
比較器15で比較される。そして比較器15で比較され
た出力Vf,Vrefの下信号evと、送給速度設定器1
0からの信号eとによって、パルス周波数設定器16に
おいてパルス周波数fが一元的に調整される。更にパル
ス周波数設定器16からの信号がスイッチング制御回路
17に入力され、スイッチング制御回路17によって前
記出力調整用スイッチング回路3が制御され、検出した
アーク電圧の変化に対応してパルス周波数fが変更され
る。
一方パルス幅設定回路19においては、電流検出器18
によって検出された溶接電流と、送給速度設定器10か
らの指令値によって、ワイヤ8のエクステンションが求
められ、それに対応してパルス幅Tが調整され、その
信号はスイッチング制御回路17に入力される。
パルス幅設定回路19の具体的例を第4図に示し、第4
図を参照しつつパルス幅設定回路19の動作を詳述す
る。
送給速度設定器10からの指令値に基づき、その送給速
度における最適なエクステンションに対応した基準電流
Irefが基準電流設定器20によって設定される。この
設定された基準電流Irefと、前記電流検出器18によ
って検出された実際の溶接電流Ifとを、比較器21に
よって比較し、エクステンションの基準値からの変位量
を求める。そして、その変位量に相当する差信号e
基づき、パルス幅設定器22で予め定められた関数に従
ってパルス幅Tで決定され、その信号TPrefはスイッ
チング制御回路17へ入力される。ここで基準電流設定
器20で設定される基準電流Irefはワイヤ送給速度に
ほぼ比例した関数となる。またパルス幅設定器22から
の信号TPrefは、前記差信号eに逆比例したものであ
り、第5図に示す様な溶滴移行が成立するパルスエネル
ギーを得る為のパルス幅Tにおける最小時間TPmin及
び最大時間Pmaxを超えない範囲とする。
第1図及び第4図に示した構成において、いま仮にチッ
プ母材間距離(チップ7と被溶接物9との距離)が大き
くなった場合を想定する。この場合にはアーク電圧Vf
が大きくなり、差信号evが負の或る値となり、パルス
周波数を小さくする様に動作し、このことによってワイ
ヤ8の溶融速度が減少してエクステンションを長くする
様にされ、アーク長が一定に保たれる様にされる。この
ときパルス周波数を小さくすることによって単位時間当
りアーク負荷の為に流れる電流は減少する。又エクステ
ンションが長くなるとエクステンションに電流が流れた
ときのジュール発熱が大きくなり、同一ワイヤ速度の場
合には少ない電流でワイヤが溶融することとなり、電流
は減少する。従って電流検出器18によって検出される
溶接電流が小さくなるので、差信号eは正の或る値を
とり、結局エクステンションが長くなったのに対応して
パルス幅Tが小さくなる様に調整される。この様にパ
ルス幅Tを小さくすることで溶融速度が減少するの
で、周波数fが大きく減少することはない。
次に、チップ・母材間距離が小さくなった場合を想定す
る。この場合は上述の場合と逆になり、パルス幅T
大きくなって溶融速度が増加するので、周波数fが大き
く増加してしまうことはない。
尚いずれの場合においても、パルス幅Tの調整は1パ
ルス1溶滴移行の範囲内とされる。
本発明者等は、本発明の有用性を確認する為に実験を行
なった。その結果は第6図及び第7図に示す。第6図は
ワイヤ送給速度を一定にした場合のエクステンションと
パルス周波数fとの関係を示すグラフ、第7図はワイヤ
送給速度を一定にした場合のエクスンテンションとパル
ス幅Tとの関係を示すグラフである。又第6図中のF
及び第7図中のTは、パルス幅Tを一定にして周
波数fによってアーク長制御を行なったときの結果であ
り、第6図中のF及び第7図中のTは周波数fを一
定としてパルス幅Tによってアーク長制御を行なった
ときの結果である。そして第6図中のF及び第7図中
のTは、本発明方法に従ってアーク長制御を行なった
結果を示している。尚第6図において、fmax及びfmin
は、本発明方法に従って調整される最大周波数及び最小
周波数を夫々示し、第7図においてTmax及びTminは本
発明方法で設定される最大パルス幅及び最小パルス幅を
夫々示している。
第6図及び第7図の結果から明らかであるが、エクステ
ンションの増加に伴なってパルス幅Tを溶滴移行が可
能なTmax,Tmin間で減少する関数に設定することによ
って、周波数fをfmax,fmin間の小さな範囲内で調整
することができる。このことによって、チップ・母材間
距離の変動に起因するエクステンションの広範囲な変動
に対応して、安定した溶滴移行が確保されるアーク長制
御が可能になった。
上述の実施例ではエクステンションに対応してパルス幅
を調整する構成が採用されたけれども、本発明の他
の実施例としてパルス幅Tを調整する代りにピーク電
流Iを調整する構成を採用してもよい。この場合に
は、第1図で示したパルス幅設定回路19の代りにピー
ク電流設定回路を用いる様にすればよい。従ってこの場
合には第4図に示したパルス幅設定器22の代りにピー
ク電流設定器が用いられる。そしてこの様な構成を採用
する場合であっても、1パルス1溶滴移行が可能な最大
ピーク電流IPmax及び最小ピーク電流IPminの範囲内
で、アーク電流設定器からのアーク電流指令値IPrefを
差信号eに逆比例した関数に設定することで、上述の
実施例と同様の効果が発揮される。
[発明の効果] 以上述べた様に本発明によれば、既述の構成を採用する
ことによって、エクステンションの広範囲な変動に対応
してアーク長を一定に保ちつつ安定した溶接が行なえる
ようになった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法を実施する為に構成される装置の電
気的構成を示す概略説明図、第2図はパルス波形におけ
る各要素を示すグラフ、第3図は本発明に従って調整さ
れるパルス幅T又はピーク電流Iの範囲を示すグラ
フ、第4図はパルス幅設定回路19の具体的を示すブロ
ック図、第5図はパルス幅Tにおける最小時間TPmin
及び最大時間TPmaxの範囲を示すグラフ、第6図はワイ
ヤ送給速度を一定にした場合のエクステンションとパル
ス周波数fとの関係を示すグラフ、第7図はワイヤ送給
速度を一定にした場合のエクステンションとパルス幅T
との関係を示すグラフである。 7…チップ 8…ワイヤ 9…被溶接物(母材) 13…アーク電圧検出器 16…パルス周波数設定器 18…電流検出器 19…パルス幅設定回路 20…基準電流設定器 22…パルス幅設定器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】定速度で送給される溶接用ワイヤを消耗性
    電極としてパルスアーク溶接を行なうに当たり、検出し
    たアーク電圧の変化に対応してパルス周波数を変更する
    と共に、検出した平均溶接電流を予め定めておいた基準
    電流と比較することにより求めたワイヤ突出長に対応し
    て、パルス幅またはピーク電流を調整することを特徴と
    するパルスアーク溶接方法。
JP10558986A 1986-05-07 1986-05-07 パルスア−ク溶接方法 Expired - Lifetime JPH062310B2 (ja)

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