JPH06232042A - Si−Ge薄膜の形成方法 - Google Patents

Si−Ge薄膜の形成方法

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JPH06232042A
JPH06232042A JP1346593A JP1346593A JPH06232042A JP H06232042 A JPH06232042 A JP H06232042A JP 1346593 A JP1346593 A JP 1346593A JP 1346593 A JP1346593 A JP 1346593A JP H06232042 A JPH06232042 A JP H06232042A
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thin film
hydrogen
gas
reaction furnace
silicon
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JP1346593A
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Kinya Ashikaga
欣哉 足利
Morifumi Oono
守史 大野
Toshiyuki Nakamura
稔之 中村
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シリコン基板を入れた反応炉内にSiH4
ス及びGeH4 ガスを導入し、このシリコン基板を加熱
しながらこの基板上にSi−Ge薄膜を形成する方法で
あって、従来に比べSi−Ge薄膜の表面モホロジ及び
結晶性を改善でき、かつ、歪成長の臨界膜厚を増加させ
ることができる方法を提供すること。 【構成】 反応炉内にSiH4 ガス及びGeH4 ガスと
共に、B2 6 ガスを、形成されるSi−Ge薄膜中の
ホウ素濃度が該形成される薄膜の歪成長の臨界膜厚を所
望の値とし得る濃度に少なくともなるように、導入す
る。そして、これらガスの混合ガス雰囲気においてシリ
コン基板を加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、Si−Ge薄膜の形
成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、Si系高速バイポーラ素子、マイ
クロ波素子、あるいは超格子素子への応用を目的とし
て、IV族系半導体薄膜、特にシリコン−ゲルマニウム
(Si−Ge)薄膜が注目されている。そして、このS
i−Ge薄膜の実用化を図るために、Si系下地として
の例えばシリコン基板上に、Si−Ge薄膜をエピタキ
シャル成長させる方法が種々検討されている。
【0003】例えばこの出願に係る出願人も、シリコン
基板を入れた反応炉内にシリコンを含むIV族水素系ガ
ス(例えばSiH4 )とゲルマニウムを含むIV族水素
系ガス(例えばGeH4 )とを導入し、かつ、このシリ
コン基板に加熱処理を行いながら、このシリコン基板上
にSi−Ge薄膜を形成する方法を提案していた(例え
ば文献I:アプライド サーフィス サイエンス(Appli
ed Surface Science),60/61(1992)pp.597-601 )。
【0004】Si−Ge薄膜を形成するための他の方法
として知られているMBE法では固体ソースを用いるた
め原料容器容量に限界があり目的の薄膜を迅速に成長で
きない、Si−Ge膜中に高濃度に不純物を導入させる
ことが困難などの欠点があったのに対し、シリコンを含
むIV族水素系ガス及びゲルマニウムを含むIV族水素
系ガスを用いる方法は基本的に化学的気相成長(CV
D)法であるため、MBE法での欠点を除去できた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、CVD
法によるSi−Ge薄膜の形成方法といえど、シリコン
基板上にシリコンの格子定数より大きな格子定数を有す
るゲルマニウムを含むSi−Ge薄膜を成長させるの
で、シリコンを含むIV族水素系ガス及びゲルマニウム
を含むIV族水素系ガスのみを用いる方法では、Si基
板とSi−Ge薄膜との間で格子不整合は依然生じ、こ
のため、以下に説明するような(イ)、 (ロ)及び(ハ) などの
問題点が生じることがこの出願に係る発明者の研究によ
り明らかになってきた。
【0006】(イ) 得られたSi−Ge薄膜の表面のモホ
ロジが満足の行くものではないという問題点。例えば、
膜厚100nmのSi−Ge薄膜を形成した場合その表
面には10nm以上の凹凸が生じてしまうことが判って
いる(後述の比較例参照)。
【0007】(ロ) 得られたSi−Ge薄膜の結晶性はホ
モエピタキシャル層(シリコ基板上へのシリコン層やゲ
ルマニウム基板上へのゲルマニウム層)に比べ悪くなり
易いという問題点。
【0008】このような(イ) 凹凸発生や、(ロ) 結晶性悪
化は、Si−Ge薄膜の特性を十分に生かせない原因に
なるので、これらを軽減できる方法が望まれる。
【0009】(ハ) また、実用に耐えるSi−Ge薄膜は
歪成長の臨界膜厚以下の範囲のものであるが、シリコン
を含むIV族水素系ガス及びゲルマニウムを含むIV族
水素系ガスのみを用いる場合の歪成長の臨界膜厚は薄い
という問題点。例えば、Ge組成が15原子%になる条
件で形成したSi−Ge薄膜の場合の歪成長の臨界膜厚
は約100nmであることが判っている。CVD法によ
るSi−Ge薄膜の形成法の場合、該薄膜の成長速度
(換言すれば膜厚制御)は原料ガスの供給量により主に
制御されることを考えると、歪成長の臨界膜厚が薄い程
所望の薄膜を得にくいので臨界膜厚を厚くできる方法が
望まれる。
【0010】この発明はこのような点に鑑みなされたも
のであり、従ってこの発明の目的は、シリコンを含むI
V族水素系ガス及びゲルマニウムを含むIV族水素系ガ
スを用いかつSi系下地を加熱処理をしながらこの下地
上にSi−Ge薄膜を形成する方法であって、従来に比
べSi−Ge薄膜の表面モホロジ及び結晶性を改善で
き、かつ、歪成長の臨界膜厚を増加させることができる
方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的の達成を図るた
め、この発明によれば、反応炉内にシリコン(Si)系
下地を入れ、該反応炉内にシリコンを含むIV族水素系
ガスとゲルマニウムを含むIV族水素系ガスを導入し、
かつ、前述の下地に加熱処理を行ないながら、前述の下
地上にSi−Ge薄膜を形成する方法において、形成さ
れるSi−Ge薄膜中に該薄膜とシリコン下地との格子
不整合を緩和するためのホウ素を添加するために、反応
炉内に、シリコンを含むIV族水素系ガス及びゲルマニ
ウムを含むIV族水素系ガスと共に、ホウ素を含む水素
系ガスを導入することを特徴とする。
【0012】なお、この発明でいうSi系下地は、Si
基板そのものである場合は勿論のこと、Si基板上にS
i系のエピタキシャル層が形成されたもの、Si基板以
外の基板にSi系のエピタキシャル層が形成されたも
の、これらのものに素子が作り込まれた中間体(いわゆ
るウエハ)など、Si−Ge薄膜を形成させたいシリコ
ンの下地を広く意味している。
【0013】また、シリコンを含むIV族水素系ガスと
しては、例えば、SiH4 (シラン)、Si2 6 (ジ
シラン)、Si3 8 (トリシラン)などの各種のもの
を挙げることができる。必要に応じては、2種以上のガ
スを用いても良い。また、ゲルマニウムを含む水素系ガ
スとしては、GeH4 (ゲルマン)、GeH3 F(フル
オロゲルマン)などの各種のものを挙げることができ
る。必要に応じては、2種以上のガスを用いても良い。
また、ホウ素を含む水素系ガスとしては例えばB2 6
(ジボラン)を挙げることができる。もちろん、ホウ素
を含む水素系ガスはジボランに限られず他の好適なもの
でも良く、また、この場合も必要に応じては、2種以上
のガスを用いても良い。
【0014】また、シリコンを含むIV族水素系ガス、
ゲルマニウムを含む水素系ガス及びホウ素を含む水素系
ガスそれぞれの導入量であるが、ゲルマニウムを含む水
素系ガスの導入量については、Si−Ge薄膜の設計に
応じ(即ち要求されるGe組成に応じ)決定する。ま
た、ホウ素を含むガスの導入量については、Si系下地
とSi−Ge薄膜との格子不整合をどの程度緩和したい
か(即ち、Si−Ge薄膜の表面モホロジ、結晶性及び
歪成長の臨界膜厚をどの程度改善したいか)という点
と、Si−Ge薄膜に要求されるp型不純物濃度値とを
比較考慮して決定するのが良い。例えば、形成されるS
i−Ge薄膜中のホウ素濃度が該形成される薄膜の歪成
長の臨界膜厚を所望の値とし得る濃度に少なくともなる
ように、前記ホウ素を含む水素系ガスの導入量を制御す
るのが好適である。所望の臨界膜厚が得られるように所
定濃度でホウ素が添加されたSi−Ge薄膜ではホウ素
を添加しない場合に比べ格子不整合の緩和及び結晶性の
向上のいずれも図れるからである(実施例参照)。な
お、ここで所望の臨界膜厚とは、実際に形成するSi−
Ge薄膜の膜厚や該薄膜の使用目的に応じ決定されるも
のであるが、少なくとも実際に形成するSi−Ge薄膜
の膜厚よりは厚い膜厚である。
【0015】また、Si系下地を加熱処理する際のSi
系下地の加熱方法は、基本的には、電気炉による方法、
ランプによる方法など種々の方法で行なうことができ
る。しかし、膜質の向上や膜厚の制御性などを考える
と、ランプを用いる加熱方法が好ましい。ランプを用い
る方法の場合、下地を所望温度に素早く加熱でき、ま
た、下地の冷却も素早く行なえるからである。ランプと
しては、赤外線ランプがシリコン加熱に有効な波長の光
を発するので好ましい。具体的な赤外線光源としては、
タングステン−ハロゲンランプまたはキセノン−アーク
ランプなどを挙げることができる。
【0016】
【作用】この発明の構成によれば、形成されるSi−G
e薄膜中にはホウ素が取り込まれる。ホウ素の原子半径
は0.088nmであり、シリコンのそれ(0.117
nm)より小さいので、Si−Ge薄膜においてSiよ
り大きな原子半径(0.122nm)を有するゲルマニ
ウムに起因して生じるSi−Ge薄膜とSi系下地との
格子不整合の程度を、このホウ素が緩和すると考えられ
る。また、このホウ素はSi−Ge薄膜をp型のものと
する場合のp型不純物としても使用できる。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明のSi−G
e薄膜の形成方法の実施例について説明する。なお、説
明に用いる各図は、この発明が理解できる程度に、各構
成成分の形状、大きさおよび配置関係を概略的に示して
あるにすぎない。また、以下の説明では、特定の材料及
び特定の数値的条件を挙げて説明するが、これら材料及
び条件は単なる好適例にすぎず、従って、この発明はこ
れらに限定されるものではない。
【0018】1.薄膜形成装置の説明 先ず、この発明の方法を実施するために好適な装置例に
ついて説明する。
【0019】図2は、この装置の全体構成を概略的に示
す図である。なお、図2では反応炉11内にシリコン系
下地として、この場合、シリコン基板15(以下、「基
板」と略称することもある。)を配置した状態を示して
ある。
【0020】この装置は例えば石英製の反応炉(チャン
バー)11を具えている、この反応炉11は内部の基板
支持体13の上に基板15を出し入れ自在に載置できる
構造となっている。
【0021】さらに、この反応炉11の外部には加熱部
12を設けてある。この加熱部12は任意好適な構成の
赤外線照射手段例えば赤外線ランプをもって構成する。
赤外線ランプ12としてはタングステン−ハロゲンラン
プその他の任意好適なランプを用いる。好ましくは複数
個の赤外線ランプ12を反応炉11内の加熱を均一に行
なえるように配置する。また、基板15の近傍位置に基
板15の表面温度を測定するための温度測定手段14例
えば熱電対を設けてある。
【0022】さらにこの装置では、反応炉11に、該反
応炉11内を排気するための排気手段21及び22を、
排気管23及びバルブ24、25、26、27、28、
29、30を介し接続してある。これらバルブをそれぞ
れ任意好適に開閉することによって反応炉11内の圧力
を任意好適な圧力に制御でき反応炉11内に低真空排気
状態及び高真空排気状態を形成することが可能となって
いる。この真空度は真空計34で測定できる。
【0023】さらに、この装置にはレリーフバルブ31
を設けてある。このレリーフバルブ31は反応炉11内
の圧力が大気圧例えば760Torrを超えた場合に自
動的に開放する。排気手段22は、このレリーフバルブ
31の開放によってガス供給源(後述する。)から反応
炉11内へ供給されたガスを排気する。尚、上述した排
気手段21、22は、例えば拡散ポンプ21とこのポン
プ21に接続されたロータリーポンプ22とをもって構
成できる。なお、図2において、32、33は排気管2
3に連通させて設けた真空計(或いは圧力ゲージ)であ
る。
【0024】次に、ガス供給系につき説明する。この実
施例では、ガス供給系を図示のように配設した供給管5
8及びこの供給管58の適所に設けた自動開閉バルブ5
1、52、53、54、56、バルブ57、流量コント
ローラ46、47、48、49、50で構成してある。
各流量コントローラの、反応炉11とは反対側の原料ガ
ス源用接続部(以下、「接続部」)41〜45に原料ガ
ス源(図示せず)を接続する。この実施例では接続部4
1に水素ガスを、接続部42にシリコンを含むIV族系
水素系ガスとしてシラン(SiH4 )を10体積%の濃
度で含む水素希釈SiH4 ガスを、接続部43にゲルマ
ニウムを含むIV族水素系ガスとしてゲルマン(GeH
4 )を1体積%の濃度で含む水素希釈GeH4 ガスを、
接続部44にホウ素を含む水素系ガスとしてジボラン
(B2 6 )を100ppmの濃度で含む水素希釈B2
6 ガスを、また、接続部45に不活性ガス例えば窒素
(N2 )ガスを、それぞれ供給する構成としてある。そ
して、これらガスの流量制御はバルブ51〜56をそれ
ぞれ任意好適に開閉することによって行なえ、また、水
素希釈SiH4 ガスと水素希釈GeH4 ガスと水素希釈
2 6 ガスの混合比もバルブ53,53,54をそれ
ぞれ任意好適に開閉することによって制御できる。
【0025】2.Si−Ge薄膜の形成例 次に、この発明のSi−Ge薄膜の形成方法の実施例に
ついて比較例と併せて説明する。図1、図3、図4及び
図5はその説明に供する図である。特に、図1は、この
実施例の方法実施中の、反応炉11への各ガスの導入条
件及びシリコン基板15に対する加熱処理条件の説明図
であり、横軸に時間をとり縦軸に温度をとって示したも
のである。また、図3はシリコン基板15とこの上にこ
の実施例の方法で形成されたSi−Ge薄膜61とで構
成される試料の断面図である。図4はシリコン基板15
とこの上に比較例(後述する)の方法で形成されたSi
−Ge薄膜63とで構成される試料の断面図である。な
お、図4において、65は表面に生じた凹凸を示し、6
7は薄膜63中の欠陥を示す。また、図5はSi−Ge
薄膜の歪成長の臨界膜厚が該Si−Ge薄膜中のホウ素
濃度にどのように依存するかについてこの出願に係る発
明者が調べた結果を示した特性図である。
【0026】2−1.Si系下地の前処理 この実施例では、より良好なSi−Ge薄膜を得るため
に、Si系下地として用いるシリコン基板15に対し、
これを反応炉11に入れる前に、次のような前処理を行
なう。
【0027】先ず、シリコン基板15を、120℃の温
度に加熱した硫酸−過酸化水素水溶液中に、例えば15
分間浸漬する。これにより、シリコン基板15表面に約
1nmの酸化膜が形成される。次に、このシリコン基板
を直ちに1%フッ酸(HF)水溶液中に約30秒間浸漬
後、そこから取り出し純水で洗浄し、その後、乾燥させ
る。このフッ酸による処理により上記酸化膜が除去され
ると共にシリコン基板表面を汚染している物質も除去さ
れる。
【0028】前処理の終了したシリコン基板を直ちに反
応炉11内の基板支持体13上に固定する。なお、反応
炉11内には、反応炉内11内で基板15に自然酸化膜
が形成されるのを防止するため、パージ用の不活性ガス
この場合窒素ガスを予め導入しておくのが良い。これ
は、バルブ51、52、53、54、55を閉じてお
き、バルブ56および57を開くことにより行なえる。
【0029】 2−2.Si−Ge単結晶薄膜の形成(その1) 次に、このシリコン基板15上Si−Ge薄膜を以下に
説明するように形成する。
【0030】はじめに、排気手段21,22を用い反応
炉11内をその真空度が例えば1×10-6Torrにな
るまで排気する。これにより反応炉11内の清浄化をお
こなう。次に、バルブ27を閉じ、かつ、バルブ28、
55、52、53及び54をそれぞれ開いて、反応炉1
1内に、上記水素希釈SiH4 ガス、水素希釈GeH4
ガス及び水素希釈B2 6 ガスをそれぞれ導入する(図
1の時刻T1 )。この際、水素希釈SiH4 ガスの流量
を50sccm、水素希釈GeH4 の流量を30scc
m、水素希釈B2 6 の流量を70sccmにそれぞれ
制御すると共に、反応炉11内の真空度が10Torr
程度になるように、排気手段21、22の排気速度を制
御する。
【0031】次に、加熱装置12としての赤外線ランプ
によりシリコン基板15の加熱を開始する(図1の時刻
2 )。この加熱はシリコン基板15の表面温度を温度
測定手段14で測定しながら、基板温度が例えば25℃
/秒〜100℃/秒の間の適当な割合で上昇するような
条件で行なう。そして、基板表面温度が約700〜90
0℃の間の好適な温度(この場合は850℃とする。)
となったら(図1の時刻T3 )、例えば30秒間その温
度の状態を保持できるように基板15の加熱を制御する
(図1の期間A)。そして、30秒間が経過したとき
(図1のT4 )、加熱手段12の動作を停止し、およ
び、バルブ52、53、54をそれぞれ閉じて水素希釈
SiH4 ガス、水素希釈GeH4 ガス及び水素希釈B2
6 ガスの供給を停止すると共に、試料を急速冷却する
ためにバルブ51を開けて反応炉11内に水素ガスを供
給する。
【0032】上記加熱処理期間Aにおいて、シリコン基
板15上には、基板15の面方位と同一の面方位のSi
−Ge単結晶膜61が約100nmの膜厚で成長する
(図3参照)。そして、この実施例の成長条件(水素希
釈SiH4 ガスなどの流量比や基板温度などの条件)で
は、得られるSi−Ge薄膜61は、Geを10原子%
含み、かつ、ホウ素を1×1020/cm3 の濃度で含む
ものとなる。なお、Ge組成及びホウ素濃度は、供給律
速であるのでそれぞれ水素希釈GeH4 ガスの流量、水
素希釈B2 6 ガスの流量に比例して変化させることが
できる。
【0033】次に、シリコン基板15の温度が例えば1
00℃より低い温度例えばほぼ室温となったら、バルブ
51,55を閉じ水素ガスの供給を停止する。その後、
反応炉11内に原料ガスが残存することを防止するため
に、反応炉11内をその真空度が0.003Torr程
度になるまで排気する。その後、バルブ56、57を開
けて反応炉11内に反応炉内の圧力が大気圧になるまで
不活性ガスを導入する。その後、反応炉11内から試料
(Si−Ge薄膜形成済みのシリコン基板)を取り出
す。
【0034】この実施例の方法で形成されたSi−Ge
薄膜61とシリコン基板15との格子不整合はホウ素を
用いない場合に比べ理論的にいって約9割になる(約1
割緩和される。)。また、形成されたSi−Ge薄膜6
1の表面のモホロジを観察したところ、凹凸(図示せ
ず)は最大でも2nm程度であることが判った。
【0035】一方、比較例として、水素希釈B2 6
用いないこと以外は上記実施例と同様な手順でSi−G
e薄膜を形成する。この比較例の試料のSi−Ge薄膜
63(図4参照)の表面のモホロジを観察したところ、
10nm以上の凹凸65が生じていることが判った。
【0036】これら実施例及び比較例から明らかなよう
にこの発明のSi−Ge薄膜形成方法はSi−Ge薄膜
の表面モホロジの改善に有効なことが理解できる。
【0037】また、実施例の試料及び比較例の試料各々
のSi−Ge薄膜61,63の結晶欠陥についてそれぞ
れ観察したところ、比較例の薄膜63では欠陥65(図
4参照)が実施例のものより多いことが判った。このこ
とから、この発明のSi−Ge薄膜形成方法はSi−G
e薄膜の結晶性改善にも有効なことが理解できる。
【0038】 2−3.Si−Ge単結晶薄膜の形成(その2) 次に、この発明の方法により歪成長の臨界膜厚がどの程
度改善されるか(増加するか)を調べるために、形成す
るSi−Ge薄膜61の膜厚を種々に設定し、かつ、水
素希釈B2 6 ガスの流量を2−1項のときのほぼ5倍
(約350sccm)としたこと以外は、2−1項での
形成条件でそれぞれ複数の試料を作製する。
【0039】得られた各試料のSi−Ge薄膜でのGe
組成は上記2−1項のものと同じであるがホウ素濃度は
5×1020/cm3 となっていることが判った。また、
各試料の観察結果より、上記条件の場合(Ge組成が1
0原子%でかつホウ素濃度が5×1020/cm3 である
Si−Ge薄膜の場合)、歪成長の臨界膜厚が約400
nmとなることが判った。
【0040】一方、比較例として、水素希釈B2 6
スを用いないこと以外はこの2−3項の実施例の方法と
同様な方法で複数の試料を作製する。そして、比較例の
場合の歪成長の臨界膜厚を調べたところ、約200mで
あることが判った。
【0041】このことから、この発明の方法によれば、
同じGe組成のSi−Ge薄膜を得る場合の歪成長の臨
界膜厚を従来より向上(この実施例の例でいえば2倍に
まで向上)させ得ることが理解できる。このため、この
発明の方法は薄膜の格子不整合の緩和及び結晶性の向上
が図れるばかりでなく、膜厚制御の点でも有利といえ
る。
【0042】また、Si−Ge薄膜の歪成長の臨界膜厚
が該Si−Ge薄膜中のホウ素濃度にどのように依存す
るかについて、Si−Ge薄膜のGe組成が10原子%
となる場合について調べたところ、図5のような関係と
なることが判った。このことから、シリコンを含むIV
族水素系ガスとゲルマニウムを含むIV族水素系ガスに
対するホウ素を含む水素系ガスの混合量を制御してSi
−Ge薄膜に添加されるホウ素の量を制御することで、
臨界膜厚の制御ができることが理解できる。
【0043】
【発明の効果】上述した説明からも明らかなように、こ
の発明のSi−Ge薄膜の形成方法によれば、Siを含
むIV族系水素ガス、Geを含むIV族系水素ガス及び
ホウ素を含む水素系ガスの混合ガス雰囲気中でSi系下
地に加熱処理を行なってこの下地にSi−Ge薄膜を形
成するので、Siを含むIV族系水素ガス及びGeを含
むIV族系水素ガスのみを用いていた従来方法に比べ、
Si−Ge薄膜の表面モホロジ及び結晶性の改善がそれ
ぞれでき、さらに、歪成長の臨界膜厚を増加させること
ができる。このため、Si−Ge薄膜が有する本来の特
性を生かし易くなると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のSi−Ge薄膜の形成条件の説明に供
する図であり、ガス供給条件および基板加熱条件を示し
た図である。
【図2】この発明の方法を実施するための成膜装置構成
例を示した図である。
【図3】実施例の説明に供する図であり、実施例の薄膜
形成条件で形成した試料の断面図である。
【図4】比較例の説明に供する図であり、比較例の薄膜
形成条件で形成した試料の断面図である。
【図5】実施例の説明に供する図であり、Si−Ge薄
膜の歪成長の臨界膜厚が該Si−Ge薄膜中のホウ素濃
度にどのように依存するかを示した図である。
【符号の説明】
15:シリコン系下地(例えばシリコン基板) 61:実施例の方法で得たSiGe薄膜

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応炉内にシリコン(Si)系下地を入
    れ、該反応炉内にシリコンを含むIV族水素系ガスとゲ
    ルマニウムを含むIV族水素系ガスを導入し、かつ、前
    記下地に加熱処理を行ないながら、前記下地上にSi−
    Ge薄膜を形成する方法において、 形成されるSi−Ge薄膜中に該薄膜とシリコン系下地
    との格子不整合を緩和するためのホウ素を添加するため
    に、反応炉内に、シリコンを含むIV族水素系ガス及び
    ゲルマニウムを含むIV族水素系ガスと共に、ホウ素を
    含む水素系ガスを導入することを特徴とするSi−Ge
    薄膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のSi−Ge薄膜の形成
    方法において、 形成されるSi−Ge薄膜中のホウ素濃度が該形成され
    る薄膜の歪成長の臨界膜厚を所望の値とし得る濃度に少
    なくともなるように、前記ホウ素を含む水素系ガスの導
    入量を制御することを特徴とするSi−Ge薄膜の形成
    方法。
JP1346593A 1993-01-29 1993-01-29 Si−Ge薄膜の形成方法 Withdrawn JPH06232042A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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