JPH06234006A - 耐食性、耐熱性ロールとその製造方法 - Google Patents
耐食性、耐熱性ロールとその製造方法Info
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- JPH06234006A JPH06234006A JP2140993A JP2140993A JPH06234006A JP H06234006 A JPH06234006 A JP H06234006A JP 2140993 A JP2140993 A JP 2140993A JP 2140993 A JP2140993 A JP 2140993A JP H06234006 A JPH06234006 A JP H06234006A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高速化、高温化された連続鋳造に対処できる
耐熱性・耐食性に優れた連続鋳造用ロールを開発する。 【構成】 ロールの表面または冷却孔内表面に、化学気
相析出法により形成されたTiC膜、次いでTiC 、SiC の
複合膜、さらにSiC 膜から成る被覆層を設ける。
耐熱性・耐食性に優れた連続鋳造用ロールを開発する。 【構成】 ロールの表面または冷却孔内表面に、化学気
相析出法により形成されたTiC膜、次いでTiC 、SiC の
複合膜、さらにSiC 膜から成る被覆層を設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば連続鋳造用ロー
ルのような耐食性、耐熱性ロールとその製造方法に関す
るものである。さらに詳述すれば、本発明は、耐食性、
耐熱性を要求される連続鋳造用ロールの表面にセラミッ
クス層を形成させることによって寿命延長をねらったも
のであるが、本発明はそれにのみ制限されるものではな
く、耐食性・耐熱性を要求される各種ロールに適用でき
るものである。なお、以下にあっては便宜上連続鋳造用
ロールを例にとって説明する。
ルのような耐食性、耐熱性ロールとその製造方法に関す
るものである。さらに詳述すれば、本発明は、耐食性、
耐熱性を要求される連続鋳造用ロールの表面にセラミッ
クス層を形成させることによって寿命延長をねらったも
のであるが、本発明はそれにのみ制限されるものではな
く、耐食性・耐熱性を要求される各種ロールに適用でき
るものである。なお、以下にあっては便宜上連続鋳造用
ロールを例にとって説明する。
【0002】
【従来の技術】一般に連続鋳造用ロールは、鋳型から引
き抜かれた鋳片の冷却と搬送とを行うために鋳型下方に
設けられている一連のロール群であって、鋳造熱片 (以
下スラブという) による加熱と、冷却水( または放冷)
による冷却とを繰り返し受けるという過酷な熱サイクル
の下で使用されている。
き抜かれた鋳片の冷却と搬送とを行うために鋳型下方に
設けられている一連のロール群であって、鋳造熱片 (以
下スラブという) による加熱と、冷却水( または放冷)
による冷却とを繰り返し受けるという過酷な熱サイクル
の下で使用されている。
【0003】また近年は、操業能率向上や経済性等の観
点から、連続鋳造されたスラブを、一旦冷却することな
く、そのまま、つまり高温状態のまま圧延工程に送ると
いった方向に進みつつあり、これに伴って連続鋳造の高
温化、高速化が著しくなってきている。そのために連続
鋳造用ロールにかかる負担は著しいものとなってきてい
る。つまり、ロールは冷却水による腐食摩耗を受けるば
かりでなく、近年ますますスラブ品質にたいする要求が
厳しくなり、それに伴ってロールの耐食性等も一層優れ
たものが求められている。
点から、連続鋳造されたスラブを、一旦冷却することな
く、そのまま、つまり高温状態のまま圧延工程に送ると
いった方向に進みつつあり、これに伴って連続鋳造の高
温化、高速化が著しくなってきている。そのために連続
鋳造用ロールにかかる負担は著しいものとなってきてい
る。つまり、ロールは冷却水による腐食摩耗を受けるば
かりでなく、近年ますますスラブ品質にたいする要求が
厳しくなり、それに伴ってロールの耐食性等も一層優れ
たものが求められている。
【0004】従来より、こうした連続鋳造用ロールとし
て、ロール表面をステンレス鋼系の合金材料からなる肉
盛層で被覆することで表面の耐熱性を高めたものが使用
されている。しかしスラブを1000℃以上の高温のまま引
抜、搬送を行なう場合、ロール表面も600 〜1000℃に加
熱される。
て、ロール表面をステンレス鋼系の合金材料からなる肉
盛層で被覆することで表面の耐熱性を高めたものが使用
されている。しかしスラブを1000℃以上の高温のまま引
抜、搬送を行なう場合、ロール表面も600 〜1000℃に加
熱される。
【0005】このような条件下では従来のロールは表面
の強度低下が激しく、熱応力や摩耗によって表面に亀裂
が発生し安定した操業を阻害する一因となっている。ま
た、冷却水による腐食はロールの強度を一層低下させる
ため、やはり連続鋳造操業上障害となっっている。
の強度低下が激しく、熱応力や摩耗によって表面に亀裂
が発生し安定した操業を阻害する一因となっている。ま
た、冷却水による腐食はロールの強度を一層低下させる
ため、やはり連続鋳造操業上障害となっっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、このような実情に対処するために耐熱性・耐食
性に優れた連続鋳造用ロールとその製造方法とを提供す
ることである。さらに、本発明の目的は、連続鋳造用ロ
ールにのみ制限されることなく、一般に耐熱性、耐食性
に優れたロールとその製造方法とを提供することであ
る。
目的は、このような実情に対処するために耐熱性・耐食
性に優れた連続鋳造用ロールとその製造方法とを提供す
ることである。さらに、本発明の目的は、連続鋳造用ロ
ールにのみ制限されることなく、一般に耐熱性、耐食性
に優れたロールとその製造方法とを提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】耐食性、耐熱性に優れた
ロールとその製造方法としては、従来にあっても、例え
ば特開昭62−77103 号公報に開示されているように、ホ
ウ化物膜をPVD 法によりロール表面に被覆する方法が開
示されている。しかしながら、これは膜厚が5〜10μm
と極めて薄いため、特性改善にも一定の限度が見られ、
特に上述のような最近の技術開発にマッチしたロールを
提供できないという欠点を持つ。
ロールとその製造方法としては、従来にあっても、例え
ば特開昭62−77103 号公報に開示されているように、ホ
ウ化物膜をPVD 法によりロール表面に被覆する方法が開
示されている。しかしながら、これは膜厚が5〜10μm
と極めて薄いため、特性改善にも一定の限度が見られ、
特に上述のような最近の技術開発にマッチしたロールを
提供できないという欠点を持つ。
【0008】また、特開昭63−33108 号公報には、金属
−セラミックス複合材層をロール表面に被覆する方法が
開示されている。しかし、この方法によっても、ロール
の中心部から表面にかけて熱勾配が生じ、境界層での熱
応力が高くなるという欠点がある。
−セラミックス複合材層をロール表面に被覆する方法が
開示されている。しかし、この方法によっても、ロール
の中心部から表面にかけて熱勾配が生じ、境界層での熱
応力が高くなるという欠点がある。
【0009】そこで、本発明者らは、セラミックス皮膜
の優秀性に着目し、そのための手段として化学気相析出
法を適用して各種セラミックス膜の形成とそのときのロ
ールの耐熱性、耐食性について評価試験を続けた。その
結果、単独層としてのセラミックス層は特性改善が十分
ではないが、特定組成のものを複合化することによって
著しい特性改善が成されることを知り、本発明を完成し
た。なお、本発明方法によれば、化学気相析出法を利用
することで100 μm 以上の厚さの膜を容易に形成させる
ことができる。
の優秀性に着目し、そのための手段として化学気相析出
法を適用して各種セラミックス膜の形成とそのときのロ
ールの耐熱性、耐食性について評価試験を続けた。その
結果、単独層としてのセラミックス層は特性改善が十分
ではないが、特定組成のものを複合化することによって
著しい特性改善が成されることを知り、本発明を完成し
た。なお、本発明方法によれば、化学気相析出法を利用
することで100 μm 以上の厚さの膜を容易に形成させる
ことができる。
【0010】ここに、本発明の要旨とするところは、ロ
ールの表面に、化学気相析出法により形成されたTiC
膜、次いでTiC 、SiC の複合膜、さらにSiC 膜から成る
被覆層を設けたことを特徴とする耐食性、耐熱性ロール
である。
ールの表面に、化学気相析出法により形成されたTiC
膜、次いでTiC 、SiC の複合膜、さらにSiC 膜から成る
被覆層を設けたことを特徴とする耐食性、耐熱性ロール
である。
【0011】前記ロールが冷却孔を備えたロールである
場合には、冷却孔の内面にもTiC 膜、次いでTiC 、SiC
の複合膜、さらにSiC 膜から成る被覆層を設けること
で、従来より問題であった冷却孔の腐食の問題が回避で
き、さらに寿命延長を図ることができる。特に、冷却孔
内表面の腐食は、腐食によって熱伝導性が劣化するた
め、冷却効果が減少し、そのため一旦腐食が起こるとロ
ール温度が上昇し、熱応力および圧縮応力が長さ方向で
不均一となりロール強度が低下するという問題がみられ
た。かかる問題は本発明によって効果的に解消できる。
場合には、冷却孔の内面にもTiC 膜、次いでTiC 、SiC
の複合膜、さらにSiC 膜から成る被覆層を設けること
で、従来より問題であった冷却孔の腐食の問題が回避で
き、さらに寿命延長を図ることができる。特に、冷却孔
内表面の腐食は、腐食によって熱伝導性が劣化するた
め、冷却効果が減少し、そのため一旦腐食が起こるとロ
ール温度が上昇し、熱応力および圧縮応力が長さ方向で
不均一となりロール強度が低下するという問題がみられ
た。かかる問題は本発明によって効果的に解消できる。
【0012】また、本発明は、別の面からは、ロールを
減圧下で加熱すること、化学気相析出法を用いることに
よりロール基体上にTiC 膜を形成すること、次いで供給
ガスを切り換えることで該TiC 膜の上にTiC +SiC 複合
膜を、そしてさらに供給ガスを切り換えることで、この
TiC +SiC 複合膜のうえにSiC 膜を形成することから成
る、耐食性、耐熱性ロールの製造方法である。ロール基
体としては一般にはロール表面であるが、必要により冷
却孔内表面であってもよい。
減圧下で加熱すること、化学気相析出法を用いることに
よりロール基体上にTiC 膜を形成すること、次いで供給
ガスを切り換えることで該TiC 膜の上にTiC +SiC 複合
膜を、そしてさらに供給ガスを切り換えることで、この
TiC +SiC 複合膜のうえにSiC 膜を形成することから成
る、耐食性、耐熱性ロールの製造方法である。ロール基
体としては一般にはロール表面であるが、必要により冷
却孔内表面であってもよい。
【0013】
【作用】次に、添付図面を参照して、本発明において上
述のような構成をとることで実現される作用について説
明する。図1は、本発明にかかるロール表面あるいは冷
却孔内面に設ける皮膜構造の模式図であり、図中、基体
10の上には最初TiC 膜12が設けられ、その上にはSiC 膜
14が設けられ、中間にはTiC +SiC の複合膜16が形成さ
れている。
述のような構成をとることで実現される作用について説
明する。図1は、本発明にかかるロール表面あるいは冷
却孔内面に設ける皮膜構造の模式図であり、図中、基体
10の上には最初TiC 膜12が設けられ、その上にはSiC 膜
14が設けられ、中間にはTiC +SiC の複合膜16が形成さ
れている。
【0014】このような複合構造の膜はTiC と、TiC +
SiC と、SiC との化学気相析出をこの順序で行うことに
より容易に形成されるのである。TiC を最下層とするの
は、TiC のうちのTiは、Fe系ロールの場合、ロール内の
酸素と反応してTiO2を生成し、一方、CはFeと反応して
Fe3Cを生成し、これによって脆くて低融点のFeSi系の化
合物の生成を阻止することで耐熱性の改善を図るのであ
る。最上層のSiC 層はそれ自体の耐食性と耐熱性とでも
ってロール基体の特性改善を図るのである。特に、中間
にTiC 膜が設けられていることから、上述のようにFeと
Siとが直接反応することはない。なお、中間層としてTi
C +SiC 複合膜を設けるのは熱応力を緩和し、SiC 膜の
剥離を防止するためである。
SiC と、SiC との化学気相析出をこの順序で行うことに
より容易に形成されるのである。TiC を最下層とするの
は、TiC のうちのTiは、Fe系ロールの場合、ロール内の
酸素と反応してTiO2を生成し、一方、CはFeと反応して
Fe3Cを生成し、これによって脆くて低融点のFeSi系の化
合物の生成を阻止することで耐熱性の改善を図るのであ
る。最上層のSiC 層はそれ自体の耐食性と耐熱性とでも
ってロール基体の特性改善を図るのである。特に、中間
にTiC 膜が設けられていることから、上述のようにFeと
Siとが直接反応することはない。なお、中間層としてTi
C +SiC 複合膜を設けるのは熱応力を緩和し、SiC 膜の
剥離を防止するためである。
【0015】また、熱伝導度はSiC 、TiC いずれも母材
より低く、上述のような皮膜形成によって母材への熱伝
達を低く抑えることができる。これによってもロール全
体の耐食性、耐熱性を向上させる作用を発揮する。しか
も、TiC 、SiC はいずれも熱間硬度は高く、したがって
上述のような複合皮膜を設けることで耐摩耗性の改善に
も効果がある。
より低く、上述のような皮膜形成によって母材への熱伝
達を低く抑えることができる。これによってもロール全
体の耐食性、耐熱性を向上させる作用を発揮する。しか
も、TiC 、SiC はいずれも熱間硬度は高く、したがって
上述のような複合皮膜を設けることで耐摩耗性の改善に
も効果がある。
【0016】各皮膜の厚さは特に制限はないが、一般に
TiC 膜12は30〜50μm 、TiC +SiC複合膜16は30〜50μm
、そしてSiC 膜14は80〜100 μm 程度で十分である。
本発明によれば、かかる皮膜は化学気相析出法により形
成するために、ロール水冷孔の内表面のような箇所にも
容易に形成でき、従来より特に問題であった冷却孔の腐
食の問題解決にも有利である。
TiC 膜12は30〜50μm 、TiC +SiC複合膜16は30〜50μm
、そしてSiC 膜14は80〜100 μm 程度で十分である。
本発明によれば、かかる皮膜は化学気相析出法により形
成するために、ロール水冷孔の内表面のような箇所にも
容易に形成でき、従来より特に問題であった冷却孔の腐
食の問題解決にも有利である。
【0017】次に、このような複合セラミック皮膜の形
成方法について説明するが、図2はその装置の概略説明
図である。なお、そのようなセラミックス層の形成それ
自体はすでに公知であって、本発明にあってもそのよう
な公知手段によってめっき層を設ければよいことは明ら
かである。
成方法について説明するが、図2はその装置の概略説明
図である。なお、そのようなセラミックス層の形成それ
自体はすでに公知であって、本発明にあってもそのよう
な公知手段によってめっき層を設ければよいことは明ら
かである。
【0018】図2に示すように、原料として用いられる
メチルトリクロロシラン、四塩化チタンおよびメタン
は、各々原料加熱炉20、22、24で加熱気化され、水素ガ
スを搬送気体としてロール加熱炉内に導入される。ロー
ル本体26を収容するロール加熱炉28の内部は真空に排気
されており、ロール本体は所定の表面温度に保たれてい
る。
メチルトリクロロシラン、四塩化チタンおよびメタン
は、各々原料加熱炉20、22、24で加熱気化され、水素ガ
スを搬送気体としてロール加熱炉内に導入される。ロー
ル本体26を収容するロール加熱炉28の内部は真空に排気
されており、ロール本体は所定の表面温度に保たれてい
る。
【0019】原料加熱炉20で加熱蒸発されるメチルトリ
クロロシランはSiの固体原料であり、原料加熱炉22で加
熱蒸発されるTiCl4 はチタンの固体原料であり、そして
原料加熱炉24でのCH4 はCの供給原料である。炉内に供
給される水素ガスは炉内を無酸化雰囲気にするためのガ
スである。
クロロシランはSiの固体原料であり、原料加熱炉22で加
熱蒸発されるTiCl4 はチタンの固体原料であり、そして
原料加熱炉24でのCH4 はCの供給原料である。炉内に供
給される水素ガスは炉内を無酸化雰囲気にするためのガ
スである。
【0020】原料含有ガスは炉内で気化した原料ととも
に完全気体となり、温度上昇により体積が膨張し、圧力
が平衡しようとして体積を縮小させる方向、つまり内部
冷却の炉内では低温のロール表面に集まり、冷却され、
原料を析出し付着するのである。
に完全気体となり、温度上昇により体積が膨張し、圧力
が平衡しようとして体積を縮小させる方向、つまり内部
冷却の炉内では低温のロール表面に集まり、冷却され、
原料を析出し付着するのである。
【0021】TiC 膜を形成する場合には原料加熱炉22、
24を使用し、SiC 膜を形成する場合には原料加熱炉20、
24だけを使用すればよく、さらに両者の複合膜を形成す
る場合には3つの原料加熱炉20、22、24を同時に使用す
ればよい。組成比はガス量を変えることで調整可能であ
る。
24を使用し、SiC 膜を形成する場合には原料加熱炉20、
24だけを使用すればよく、さらに両者の複合膜を形成す
る場合には3つの原料加熱炉20、22、24を同時に使用す
ればよい。組成比はガス量を変えることで調整可能であ
る。
【0022】ロール加熱炉28内では図3に模式的に示す
ようにロール本体26が一定速度で回転しており、これに
よりロール表面に均一な被覆膜を作製することができ
る。また、被覆膜の厚さは析出時間を変化させることで
容易に制御可能である。
ようにロール本体26が一定速度で回転しており、これに
よりロール表面に均一な被覆膜を作製することができ
る。また、被覆膜の厚さは析出時間を変化させることで
容易に制御可能である。
【0023】このように、本発明によれば、ロール基体
上にまず最下層としてTiCを被覆し、次に原料ガスを切
り換えることで、TiCとSiCの複合膜を中間層として作
製する。そのときの組成割合はガス組成を変更すること
で変えることができる。そして最後に原料ガスをメチル
トリクロロシランとメタンガスの混合組成とすることで
SiCを被覆し、複合被覆膜とすることができる。
上にまず最下層としてTiCを被覆し、次に原料ガスを切
り換えることで、TiCとSiCの複合膜を中間層として作
製する。そのときの組成割合はガス組成を変更すること
で変えることができる。そして最後に原料ガスをメチル
トリクロロシランとメタンガスの混合組成とすることで
SiCを被覆し、複合被覆膜とすることができる。
【0024】図4はロールの水冷却孔の内表面に上述の
セラミックス複合膜を形成する場合のロール加熱炉の概
略説明である。図中、ロール加熱炉30にはロール本体32
が設置されており、所定温度に加熱されている。冷却孔
34は原料ガス供給管36、38、40を集合させたガス供給管
42に一端が接続されており、適宜組成に調整された原料
ガスは冷却孔内を連続的に流れ、その間に内表面にセラ
ミック膜を析出するのである。
セラミックス複合膜を形成する場合のロール加熱炉の概
略説明である。図中、ロール加熱炉30にはロール本体32
が設置されており、所定温度に加熱されている。冷却孔
34は原料ガス供給管36、38、40を集合させたガス供給管
42に一端が接続されており、適宜組成に調整された原料
ガスは冷却孔内を連続的に流れ、その間に内表面にセラ
ミック膜を析出するのである。
【0025】かくして、本発明で得られたロールは表面
および冷却孔内表面にセラミックス膜を被覆してあるの
で、耐磨耗性、耐熱性および耐食性に優れており、ロー
ルの寿命を延長させることが可能である。また、ロール
の冷却水孔の内部コーティング (図4参照) 方法として
の応用も可能であり、従来溶射が困難であった小径の冷
却水孔の内部コーティング法として有効である。これに
より冷却水流による内部腐食の防止も可能となる。
および冷却孔内表面にセラミックス膜を被覆してあるの
で、耐磨耗性、耐熱性および耐食性に優れており、ロー
ルの寿命を延長させることが可能である。また、ロール
の冷却水孔の内部コーティング (図4参照) 方法として
の応用も可能であり、従来溶射が困難であった小径の冷
却水孔の内部コーティング法として有効である。これに
より冷却水流による内部腐食の防止も可能となる。
【0026】加えて、本発明では従来の肉盛溶接法、溶
射法に比較してロールの補修が容易であり、人手も要し
ない等のメリットがあるため、結果的にコスト低減にた
いして効果的な手段である。次に、本発明の作用効果に
ついて実施例によってさらに具体的に説明する。
射法に比較してロールの補修が容易であり、人手も要し
ない等のメリットがあるため、結果的にコスト低減にた
いして効果的な手段である。次に、本発明の作用効果に
ついて実施例によってさらに具体的に説明する。
【0027】
【実施例】本例では図2および図4に示す装置を使っ
て、ロール表面および冷却孔内表面の皮膜形成を行っ
た。得られた皮膜構造は、TiC 膜厚さ35μm 、TiC +Si
C 複合膜 (組成比: 1:1) 厚さ40μm 、SiC 膜厚さ80
μm であった。
て、ロール表面および冷却孔内表面の皮膜形成を行っ
た。得られた皮膜構造は、TiC 膜厚さ35μm 、TiC +Si
C 複合膜 (組成比: 1:1) 厚さ40μm 、SiC 膜厚さ80
μm であった。
【0028】耐食性、耐熱性および耐摩耗性の試験は次
のようにして行った。連続鋳造機において鋳片を引抜、
矯正するロールの1本に本発明によるロールを適用し、
定期的にロールの摩耗量を測定することで耐摩耗性の評
価を行い、さらに使用後のロール冷却水孔内表面の腐食
状態、ロール表面のヒートクラックの有無を観察するこ
とで耐食性、耐熱性の評価を行った。
のようにして行った。連続鋳造機において鋳片を引抜、
矯正するロールの1本に本発明によるロールを適用し、
定期的にロールの摩耗量を測定することで耐摩耗性の評
価を行い、さらに使用後のロール冷却水孔内表面の腐食
状態、ロール表面のヒートクラックの有無を観察するこ
とで耐食性、耐熱性の評価を行った。
【0029】なお、本発明で使用したSi−Ti−C系セラ
ミックスの代わりにSi−Ti−N系セラミックスを用いる
ことで耐磨耗性、耐熱性および耐食性を向上させる。こ
のように、本発明によれば、ロール材質と表面被覆膜と
の組成を連続的に変化させることで熱応力を緩和し、表
面被覆膜がロールから剥離するのを防止しつつ、ロール
寿命の延長を図ることができる。
ミックスの代わりにSi−Ti−N系セラミックスを用いる
ことで耐磨耗性、耐熱性および耐食性を向上させる。こ
のように、本発明によれば、ロール材質と表面被覆膜と
の組成を連続的に変化させることで熱応力を緩和し、表
面被覆膜がロールから剥離するのを防止しつつ、ロール
寿命の延長を図ることができる。
【0030】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によりロール
の耐熱性・耐食性は向上し、従来使用チャージ数が1000
0 〜12000 チャージ数だったロール寿命は、15000 チャ
ージ程度まで向上する。
の耐熱性・耐食性は向上し、従来使用チャージ数が1000
0 〜12000 チャージ数だったロール寿命は、15000 チャ
ージ程度まで向上する。
【図1】本発明にかかる複合セラミックス膜構造の模式
図である。
図である。
【図2】ロール表面に複合セラミックス膜を設ける装置
の概略説明図である。
の概略説明図である。
【図3】ロール表面に均一にセラミックス膜を設けるた
めの操作の概略説明図である。
めの操作の概略説明図である。
【図4】ロール冷却孔内表面にセラミックス膜を設ける
ための装置の概略説明図である。
ための装置の概略説明図である。
【図5】本発明の実施例の結果を示すグラフである。
Claims (3)
- 【請求項1】 ロールの表面に、化学気相析出法により
形成されたTiC膜、次いでTiC 、SiC の複合膜、さらに
SiC 膜から成る被覆層を設けたことを特徴とする耐食
性、耐熱性ロール。 - 【請求項2】 前記ロールが冷却孔を備えたロールであ
って、該冷却孔の内面にもTiC 膜、次いでTiC 、SiC の
複合膜、さらにSiC 膜から成る被覆層を設けた請求項1
記載の耐食性、耐熱性ロール。 - 【請求項3】 ロールを減圧下で加熱すること、化学気
相析出法を用いることによりロール基体上にTiC 膜を形
成すること、次いで供給ガスを切り換えることで該TiC
膜の上にTiC +SiC 複合膜を、そして該TiC +SiC 複合
膜の上に供給ガスを切り換えることでさらにSiC 膜を形
成することから成る、耐食性、耐熱性ロールの製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2140993A JPH06234006A (ja) | 1993-02-09 | 1993-02-09 | 耐食性、耐熱性ロールとその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2140993A JPH06234006A (ja) | 1993-02-09 | 1993-02-09 | 耐食性、耐熱性ロールとその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06234006A true JPH06234006A (ja) | 1994-08-23 |
Family
ID=12054236
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2140993A Withdrawn JPH06234006A (ja) | 1993-02-09 | 1993-02-09 | 耐食性、耐熱性ロールとその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06234006A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007305926A (ja) * | 2006-05-15 | 2007-11-22 | Alpha Oikos:Kk | 基板加熱装置 |
| CN118477997A (zh) * | 2024-07-09 | 2024-08-13 | 朗峰新材料启东有限公司 | 一种耐摩擦磨损的非晶粉末及其制备方法 |
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1993
- 1993-02-09 JP JP2140993A patent/JPH06234006A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007305926A (ja) * | 2006-05-15 | 2007-11-22 | Alpha Oikos:Kk | 基板加熱装置 |
| CN118477997A (zh) * | 2024-07-09 | 2024-08-13 | 朗峰新材料启东有限公司 | 一种耐摩擦磨损的非晶粉末及其制备方法 |
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