JPH06234187A - 加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板 - Google Patents

加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板

Info

Publication number
JPH06234187A
JPH06234187A JP5197436A JP19743693A JPH06234187A JP H06234187 A JPH06234187 A JP H06234187A JP 5197436 A JP5197436 A JP 5197436A JP 19743693 A JP19743693 A JP 19743693A JP H06234187 A JPH06234187 A JP H06234187A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
silica
corrosion resistance
steel sheet
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5197436A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2793945B2 (ja
Inventor
Shigeko Sujita
田 成 子 筋
Ryoichi Mukai
亮 一 向
Kyoko Hamahara
原 京 子 浜
Kazuo Mochizuki
月 一 雄 望
Nobuyuki Morito
戸 延 行 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=27327377&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH06234187(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP5197436A priority Critical patent/JP2793945B2/ja
Publication of JPH06234187A publication Critical patent/JPH06234187A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2793945B2 publication Critical patent/JP2793945B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】製造過程において地球環境を汚すことのない耐
食性の優れた有機複合被覆鋼板を提供する。 【構成】亜鉛または亜鉛系合金めっき鋼板表面上にCr
6+量が全Cr量に対して70%以下で、付着量がCr換
算で5〜500mg/m2 のクロメート被膜を有し、該クロ
メート被膜の上層に付着量が乾燥重量にして、0.1〜
3g/m2である、主として水分散シリカとアニオン系水性
樹脂、ノニオン系水性樹脂およびアニオン系水性ウレタ
ン樹脂のうちの1種を配合してなる樹脂層を有する有機
複合被覆鋼板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に自動車車体用鋼板
としてプレス成形して用いられる加工後耐食性に優れた
有機複合被覆鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車車体の高耐食性化に対する強い社
会的要請に応えて、冷延鋼板面上に亜鉛または亜鉛系合
金めっきを施した表面処理鋼板の自動車車体への適用が
近年拡大している。
【0003】これらの表面処理鋼板としては、溶融亜鉛
めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっ
き鋼板、および電気亜鉛系合金めっき鋼板などが挙げら
れる。しかしながら、車体組立後に行われる塗装が十分
に行き渡らない車体内板の袋構造部や曲げ加工部(ヘミ
ング部)では、さらに高度な耐食性が要求されてきた。
【0004】このような用途に対応する自動車用鋼板と
して、例えば特開昭57−108292号公報や特開昭
58−224174号公報などでは、亜鉛および亜鉛系
合金めっき鋼板上にクロメートおよび有機高分子樹脂層
を施した有機複合被覆鋼板が提案されている。これらは
いずれも水溶性あるいは水分散有機樹脂と水分散シリカ
ゾルを含有した塗料をクロメート処理した亜鉛系めっき
鋼板の上層に塗布して、高耐食性を発現することを目的
としているが、次のような問題点を有していた。 (1)水可溶性成分が成膜後も被膜中に残存するため
に、耐クロム溶出性に劣り、化成処理時にクロムが溶出
して環境汚染の原因となる。 (2)アルカリ脱脂時に樹脂層の剥離を生じ、耐食性の
劣化を招く。 (3)腐食環境下において樹脂層内に水分が侵入し、可
溶性成分が溶解して高アルカリ性になるために、樹脂層
/クロメート間の密着性が劣化する。
【0005】このような問題点を解決するために、有機
溶剤中でシリカ表面を有機置換した疎水性シリカとエポ
キシ樹脂などを配合した塗料組成物を用いる方法が特開
昭63−22637号公報に提案されている。この場
合、シリカゾルと有機樹脂との相溶性は確保され、また
優れた塗装後密着性が得られるものの、塗膜の可とう性
が充分でないため、プレス加工などによる成形加工時に
加工部塗膜層に損傷が生じ、この部分の耐食性が劣化す
るという問題点が指摘されている。
【0006】こういった加工後に耐食性が劣るという問
題点については、ウレタン系樹脂および二酸化珪素を主
成分とする皮膜層を設ける方法が特開昭62−2892
74号公報に提案されている。この場合、加工性に対し
て若干の改善効果は得られるものの、より厳しい加工を
施すとやはり耐食性が劣化するという問題点があった。
特に水性樹脂を用いる場合は、水分散シリカとの組み合
わせによっては、相溶性が得られず、塗料化できないと
いう問題があった。
【0007】一方、家電製品用の耐指紋鋼板として、亜
鉛系合金電気めっき鋼板にクロメート被膜を形成し、カ
ルボキシル化ポリエチレン系樹脂デイスパージョンとコ
ロイダルシリカからなる水性液を塗布乾燥して被膜を形
成する方法が特公昭61−36587号公報特公平1−
44387号公報に提案されている。この場合、塩水噴
霧試験で評価されており、自動車用鋼板として使用され
る場合の環境とは大きく異なるために、本発明の耐食性
試験においてはこれらの方法では耐食性が不十分である
という問題がある。また、同様に、スポット溶接性に関
しても、本発明での試験によると優れた結果にならない
ものである。
【0008】また、現在使用されている塗料は有機溶剤
系が主流であり、この芳香族炭化水素系溶剤は大気汚染
源であり、これの大幅な削減は地球規模の問題となって
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、上述した従来技術の種々の問題点を解決しよう
とするもので、特に製造過程において地球環境を汚すこ
とのない耐食性の優れた有機複合被覆鋼板を提供しよう
とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明はこれらの従来技
術における問題点を解決すべくなされたもので、水分散
型シリカと水性有機樹脂の種々組み合わせによる水性塗
料について詳細な検討を行った結果、アニオン系、ノニ
オン系あるいはアニオン系水性ウレタン樹脂と水分散型
シリカの組み合わせにおいて、上記(1)〜(3)の問
題点の解決が可能であり、塗料としての相溶性が得ら
れ、加工後耐食性も優れることを見いだし、本発明に到
ったものである。本発明に従えば、水性塗料を使用して
加工後耐食性に優れる有機複合被覆鋼板を得ることがで
き、地球環境を汚すことがない。
【0011】すなわち、本発明は、亜鉛または亜鉛系合
金めっき鋼板表面上にCr6+量が全Cr量に対して70
%以下で、付着量がCr換算で5〜500mg/m2 のクロ
メート被膜を有し、該クロメート被膜の上層に付着量が
乾燥重量にして、0.1〜3g/m2である、主として水分
散シリカとアニオン系水性樹脂、ノニオン系水性樹脂お
よびアニオン系水性ウレタン樹脂のうちの1種を配合し
てなる樹脂層を有する有機複合被覆鋼板を提供するもの
である。
【0012】この有機複合被覆鋼板における構成するシ
リカとして、平均粒子径が0.005 〜2μmである水性シ
リカゾルを用いるのが好ましい。
【0013】また、前記有機複合被覆鋼板における構成
するシリカとして、水分散させた疎水性ヒュームドシリ
カを用いるのが好ましい。
【0014】また、前記有機複合被覆鋼板の樹脂層中に
おけるシリカと有機樹脂の乾燥重量比率は、アニオン系
水性樹脂およびノニオン系水性樹脂の場合は樹脂100
重量部に対してシリカ10〜100重量部であることが
好ましい。アニオン系水性ウレタン樹脂の場合は樹脂1
00重量部に対してシリカ10〜60重量部であること
が好ましい。
【0015】さらに、アニオン系水性ウレタン樹脂の場
合は、伸びが50〜1000%かつ引張強度が200kg
f/cm2 以上である樹脂を用いることが好ましい。
【0016】
【作用】以下に本発明をさらに詳細に説明する。本発明
の鋼板用の素材としては、亜鉛または亜鉛系合金めっき
鋼板を用いる。この鋼板に施されるめっきの種類として
は、純亜鉛めっき、Zn−Ni合金めっき、Zn−Fe
合金めっき、Zn−Cr合金めっきなどの二元系合金め
っき、Zn−Ni−Cr合金めっき、Zn−Co−Cr
合金めっきなどの三元系合金めっきなどを含み、またZ
n−SiO2めっき、Zn−Co−Cr−Al2O3 めっきなど
の複合分散めっきをも広く包含する。これらのめっきは
電気法、溶融めっき法、あるいは気相めっき法によって
施される。
【0017】これらの亜鉛または亜鉛合金めっき鋼板の
上に、後述の有機高分子樹脂層との密着性を向上させ、
また高耐食性を付与するためにクロメート処理を行う。
クロメート付着量としてはCr換算で5〜500mg/
m2 、好ましくは10〜150mg/m2 の範囲とする。C
r付着量が5mg/m2 未満では、耐食性が不十分であるば
かりでなく、樹脂層との密着性も劣るので好ましくな
い。500mg/m2 を超えても、これ以上の耐食性改善効
果がなく、また絶縁被膜抵抗が高まり、スポット溶接性
および電着塗装性を損なうので好ましくない。
【0018】このようなクロメート処理は、ロールコー
ターなどを用いる塗布型クロメート法、電解型クロメー
ト法、反応型クロメート法などのいずれの方法によって
もよい。またクロメート中のCr6+比率は全Cr量に対
して70%以下が好ましい。Cr6+量が70%を超える
とアルカリ脱脂時の耐クロム溶出性が劣化するので好ま
しくない。
【0019】このようなクロメート被膜の上層には、水
分散されたシリカとアニオン系水性樹脂、ノニオン系水
性樹脂およびアニオン系水性ウレタン樹脂のうちの1種
とを配合してなる有機複合被膜が施される。
【0020】水性化の方法は樹脂骨格中に親水性基を導
入した水溶解型と水分散型樹脂、あるいは強制乳化法に
よるエマルジョン型樹脂が使用できる。強制乳化法によ
るエマルジョン型樹脂は乳化剤が残存すること、一方、
水溶解型樹脂は低分子量であることに起因する耐食性不
足が懸念されるためにより好適には水分散型樹脂が使用
できる。また、水分散型で乳化剤を含有した樹脂も好適
に使用可能である。
【0021】本発明に用いられる水性樹脂に関して詳細
な検討を行った結果、アニオン系水性樹脂およびノニオ
ン系水性樹脂が好適に使用できることが判明した。
【0022】アニオン系水性樹脂とは樹脂骨格中にアニ
オン系の親水性基を、ノニオン系水性樹脂とはノニオン
系の親水基を導入した水性樹脂である。アニオン系の親
水性基とはカルボキシル基、スルフォン酸基あるいはリ
ン酸エステル基など、ノニオン系の親水基はポリエチレ
ングリコール、水酸基、アミド基、メチロール基等があ
げられる。本発明ではこれらのアニオン系親水性基ある
いはノニオン系親水基を樹脂中に導入した樹脂とする。
アニオン系水性樹脂およびノニオン系水性樹脂を使用す
るのは、塗料中において、水性シリカゾルは負の電荷を
持ち分散しているため、カチオン系性樹脂であれば、電
気的反発がなくなり、塗料がゲル化するために鋼板上に
塗料を塗布することが困難になるからである。
【0023】アニオン系およびノニオン系の親水性基を
導入し水性化した樹脂であれば樹脂種類は特に限定しな
い。例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹
脂、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂等あるいはこれ
ら樹脂の組み合わせによる樹脂骨格を一部変性した樹脂
(例えばウレタン変性エポキシ樹脂、エポキシ変性ウレ
タン樹脂、アクリル変性エポキシ樹脂等)が好適に使用
できる。しかしながら、カルボキシル化ポリエチレン系
樹脂に関しては、本発明における試験において、耐食性
とスポット溶接性が劣るものであり、これは除外する。
【0024】さらに、本発明に用いられる水性樹脂とし
て、アニオン系水性ウレタン樹脂も好適に使用できる。
ウレタン系樹脂とはウレタン結合を多数分子内に有する
高分子化合物であり、樹脂骨格の一部をアクリル、エポ
キシ、アルキッド、エステル等で変性したものも好適に
使用できる。
【0025】本発明においては、アニオン系水性ウレタ
ン系樹脂と水分散シリカの配合比は樹脂100重量部に
対してシリカ10〜60重量部の範囲とする。図1に以
下の条件にて樹脂とシリカの配合比を変え、加工後耐食
性試験を行った結果を示す。評価方法は実施例に記載の
通りである。 めっき :Zn−13.0%Ni(電気)、目付け量
=20(g/m2) クロメート:Cr6+/全Cr比=65(%)、付着量=
45mg/m2 樹脂層 :アニオン系水性ウレタンエマルジョン(旭
電化工業(株)製HUX−29OH)(伸び:700
%、引張強度:350:kgf/cm2)と水分散均一粒状シ
リカゾル(日産化学工業(株)製ST−30)(平均粒
径=0.01μm)、付着量=0.9(g/m2
【0026】加工後耐食性を評価するために円筒絞り試
験(絞り比2.0、しわ押さえ圧1000kg)を行っ
た試験片を5%NaCl水溶液噴霧(35℃)4時間、乾燥
(60℃)2時間、湿潤環境(RH95%)(50℃)
2時間を1サイクルとする複合サイクル腐食試験に供
し、50サイクルでの試験片側壁の赤錆発生面積率を測
定した。
【0027】図1よりアニオン系水性ウレタン系樹脂と
水分散シリカは樹脂100重量部に対してシリカ10〜
60重量部という配合比で加工後耐食性が良好となるこ
とがわかる。
【0028】また、アニオン系水性ウレタン樹脂の場合
は樹脂の伸びと引張強度のバランスが重要である。すな
わち、その範囲は伸びが50〜1000%且つ引張強度
が200kgf/cm2 以上である。図2に以下の条件にてウ
レタン樹脂の伸びと引張強度を変え、加工後耐食性試験
を行った結果を示す。評価方法は実施例に記載の通りで
ある。 めっき :Zn−12.5%Ni(電気)、目付け量
=20(g/m2) クロメート:Cr6+/全Cr比=65(%)、付着量=
50mg/m2 樹脂層 :アニオン系水分散型水性ウレタン樹脂と水
分散均一粒状シリカゾル(日産化学工業(株)製ST−
20)(平均粒径=0.01μm)、樹脂:シリカ=8
0:20、付着量=0.9(g/m2
【0029】加工後耐食性の評価方法は図1と同様に5
0サイクルでの試験片側壁の赤錆発生面積律を測定し
た。図2より、伸びが50〜1000%かつ引張強度が
200kgf/cm2 以上という範囲で加工後耐食性が良好と
なることがわかる。
【0030】また、本発明の有機複合被覆中のシリカに
関しては、シリカ表面に適量のシラノール基を確保する
ことが腐食環境下での亜鉛系腐食生成物を安定に保持
し、高耐食性を確保するために重要である。水分散型の
シリカは充分なシラノール基を確保できるために非常に
好適である。
【0031】具体的には、水分散シリカゾル表面の荷
電状態をアルカリ金属イオン量や多価金属イオン量を調
整することによって制御して平均0.005 〜2μmにした
水性シリカゾル、あるいは適切な分散剤により水分散
させた疎水性ヒュームドシリカが好適に使用可能であ
る。
【0032】の平均粒子径としては0.005 〜2μmの
範囲であることが好ましい。平均凝集粒子径が0.005 μ
m未満であると、樹脂層中においてもシリカは均一に分
散し、スポット溶接性の劣化が生じた。また、平均凝集
粒子径が2μmを超えると、相当数のシリカ凝集体が樹
脂層の外側まで裸出し、スポット溶接時に電極/鋼板間
の電気抵抗が著しく増大して、溶接時スパークを発生し
電極の損傷を助長することになり、スポット溶接性を劣
化させる。シリカ形状は均一な粒状であっても、一次粒
子が上記平均粒子径範囲に凝集した形状であってもよ
い。
【0033】の疎水性ヒュームドシリカも水分散させ
ることによりシリカ表面ではシラノール基が存在するた
め、腐食生成物を安定に保持することが可能になり、こ
れは水性樹脂との組み合わせにおいて顕著に発揮され、
加工後耐食性が優れるものである。
【0034】なお、アニオン系水性樹脂あるいはノニオ
ン系水性樹脂を配合した樹脂層中における樹脂とシリカ
の乾燥重量比は、樹脂100重量部に対して、シリカ1
0〜100重量部とするのが好ましい。シリカ量が10
重量部未満の場合、腐食環境下に晒された時に皮膜中に
形成される亜鉛系腐食生成物を安定に保持する能力に欠
け、高耐食性を獲得することはできなかった。また、シ
リカ量が100重量部を超えると、樹脂組成物との相溶
性が得られなくなり、塗料として鋼板上に塗布すること
が困難になるからである。
【0035】図3に以下の条件にて樹脂とシリカの配合
比を変え、平板裸耐食性試験を行った結果を示す。評価
方法は実施例に記載の通りである。 めっき :Zn−13.2%Ni(電気)、目付け量
=20(g/m2) クロメート:Cr6+/全Cr比=60(%)、付着量=
50mg/m2 樹脂層 :アニオン系アクリル(ポリメタクリル酸メ
チルとポリアクリル酸を混合したアニオン系アクリル樹
脂)と水分散ヒュームドシリカ(日本アエロジル(株)
製AEROSIL136)(粒子径=15nm)、付着
量=0.8(g/m2) 図3より、樹脂100重量部に対してシリカ10〜10
0重量部という配合比で平板耐食性が良好となる。
【0036】さらに、本発明における水性塗料では、製
造の焼付条件に応じた架橋剤が配合されてもよい。
【0037】水性樹脂および水分散シリカを配合してな
る水性塗料をクロメート被膜上に塗布する方法として
は、工業的に広範囲に用いられているロールコーター法
やエアナイフ法などの方法を用いることができる。
【0038】本発明における有機複合被覆層の塗布量は
乾燥重量にして、0.1〜3g/m2に限定する。0.1g/
m2未満であると耐食性が劣り、3g/m2を超えると、被膜
抵抗が高まりスポット溶接性および電着塗装性が劣化す
るためである。本発明の有機複合被覆鋼板を裸のままで
腐食環境に晒す場合には、0.3g/m2以上の塗布量を確
保することが耐食性の観点から好ましいが、その上層に
さらに電着塗装などを施す場合には0.1g/m2以上の有
機樹脂層が存在すれば、十分な耐食性を獲得できること
を確認した。
【0039】有機樹脂層は、その用途に応じて両面、あ
るいは片面のみの被覆であってもよい。片面のみの被覆
の場合は、非被覆面が亜鉛系めっき、亜鉛系めっきの上
層にクロメート処理した面、あるいは冷延面等である。
【0040】
【実施例】次に本発明の効果を実施例に基づいて具体的
に説明する。 (実施例1〜5および比較例1〜3)各種の両面亜鉛系
めっき鋼板(板厚0.80mm)に脱脂後ロールコータ
ーを用いて各種Cr6+/全Cr比と各種付着量の塗布型
クロメートを施し、最高到達温度130℃で焼き付け
た。次に種々の水性樹脂と平均粒子径の異なる各種シリ
カ混合することにより調整した塗料をロールコーターで
塗布した。その後、最高到達温度160℃で焼き付けた
後、直ちに水冷、乾燥した。樹脂中のシリカは次の通り
である。 A:水分散均一粒状シリカゾル(日産化学工業(株)
製) B:水分散凝集形状シリカゾル(日産化学工業(株)
製) C:水分散鎖状シリカゾル(日産化学工業(株)製) D:水分散疎水性ヒュームドシリカ(比表面積:200
m2/g)(日本アエロジル(株)製)
【0041】これらの有機複合被覆鋼板製品の性能評価
のために次のような試験を行った。平板耐食性を評価す
るために、5%NaCl水溶液噴霧(35℃)4時間、
乾燥(60℃)2時間、湿潤環境(RH95%)(50
℃)2時間を1サイクルとする複合サイクル腐食試験に
供し、200サイクルでの試験片の赤錆発生状況を観察
した。平板耐食性の評価基準は以下に示す。 ◎:赤錆発生なし ○:赤錆発生面積率10%未満 △:赤錆発生面積率10〜20% ×:赤錆発生面積率20%以上
【0042】加工後耐食性を評価するために円筒絞り試
験(絞り比2.0、しわ押さえ圧1000kg)を行っ
た試験片を5%NaCl水溶液噴霧(35℃)4時間、
乾燥(60℃)2時間、湿潤環境(RH95%)(50
℃)2時間を1サイクルとする複合サイクル腐食試験に
供し、50サイクルでの試験片側壁の赤錆発生状況を観
察した。 ◎:赤錆発生なし ○:赤錆発生面積率10%未満 △:赤錆発生面積率10〜20% ×:赤錆発生面積率20%以上
【0043】耐クロム溶出性を評価するために、脱脂、
水洗、表面調整、化成処理の4工程を行い、処理前後の
Cr付着量の変化を蛍光X線分析により測定した。評価
基準は以下に示す。 ○:1mg/m2 以下 △:1〜2mg/m2 ×:2mg/m2 以上
【0044】スポット溶接性を評価するために、先端6
mmφのAl2 3 分散銅合金製の溶接チップを用い、
加圧力200kgf、溶接電流9kA、溶接時間10H
zで連続溶接を行い、ナゲット径が基準径を下回るまで
の連続溶接打点数を測定した。評価基準は以下に示す。 ◎:3000点以上 ○:2000〜3000点 △:1000〜2000点 ×:1000点未満
【0045】表1にクロメート層、樹脂層の条件、製品
の有機樹脂層中におけるシリカの分布状態と試験結果を
まとめた。 (実施例6〜14および比較例4〜8)各種の両面亜鉛
系めっき鋼板(板厚0.75mm)に脱脂後ロールコー
ターを用いて各種Cr6+/全Cr比と各種付着量の塗布
型クロメートを施し、最高到達温度130℃で焼き付け
た。次に水性方法および伸び、強度の異なる水性ウレタ
ン系樹脂とシリカを混合することにより調整した塗料を
ロールコーターで塗布した。その後、最高到達温度16
0℃で焼き付けた後、直ちに水冷、乾燥した。樹脂中の
シリカは実施例1〜5、比較例1〜3と同様である。こ
れらの有機複合被覆鋼板製品の性能評価は表1と同様に
行った。表2にクロメート層、樹脂層の条件、製品の有
機樹脂層中におけるシリカの分布状態と試験結果をまと
めた。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】
【表5】
【0051】
【表6】
【0052】
【発明の効果】これまでに説明したように、本発明の有
機複合被覆鋼板は優れた平板耐食性、加工後耐食性およ
びスポット溶接性を有し、従来の水性塗料での問題点を
解決できることから、自動車車体用をはじめとして、同
様の品質特性を期待される広範囲の用途に使用すること
ができるので、工業的な価値は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 樹脂とシリカの配合比の加工後耐食性への効
果を示す図である。
【図2】 アニオン系水性ウレタン樹脂の伸びと引張強
度を変えた場合の加工後耐食性への影響を示す図であ
る。
【図3】 樹脂とシリカの配合比の平板耐食性への効果
を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浜 原 京 子 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内 (72)発明者 望 月 一 雄 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内 (72)発明者 森 戸 延 行 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】亜鉛または亜鉛系合金めっき鋼板表面上に
    Cr6+量が全Cr量に対して70%以下で、付着量がC
    r換算で5〜500mg/m2 のクロメート被膜を有し、該
    クロメート被膜の上層に付着量が乾燥重量にして、0.
    1〜3g/m2である、主として水分散シリカおよびアニオ
    ン系水性樹脂を配合してなる樹脂層を有する加工後耐食
    性に優れた有機複合被覆鋼板。
  2. 【請求項2】亜鉛または亜鉛系合金めっき鋼板表面上に
    Cr6+量が全Cr量に対して70%以下で、付着量がC
    r換算で5〜500mg/m2 のクロメート被膜を有し、該
    クロメート被膜の上層に付着量が乾燥重量にして、0.
    1〜3g/m2である、主として水分散シリカおよびノニオ
    ン系水性樹脂を配合してなる樹脂層を有する加工後耐食
    性に優れた有機複合被覆鋼板。
  3. 【請求項3】亜鉛または亜鉛系合金めっき鋼板表面上に
    Cr6+量が全Cr量に対して70%以下で、付着量がC
    r換算で5〜500mg/m2 のクロメート被膜を有し、該
    クロメート被膜の上層に付着量が乾燥重量にして、0.
    1〜3g/m2である、主として水分散シリカおよびアニオ
    ン系水性ウレタン樹脂を配合してなる樹脂層を有し、樹
    脂層中におけるシリカと有機樹脂の乾燥重量比率が、樹
    脂100重量部に対してシリカ10〜60重量部である
    加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板。
  4. 【請求項4】構成するシリカとして、平均粒子径が0.00
    5 〜2μmである水性シリカゾルを用いる請求項1〜3
    のいずれかに記載の加工後耐食性に優れた有機複合被覆
    鋼板。
  5. 【請求項5】構成するシリカとして、水分散疎水性ヒュ
    ームドシリカを用いる請求項1〜3のいずれかに記載の
    加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板。
  6. 【請求項6】樹脂層中におけるシリカと有機樹脂の乾燥
    重量比率が、樹脂100重量部に対してシリカ10〜1
    00重量部である請求項1、2、4および5のいずれか
    に記載の加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板。
  7. 【請求項7】構成するアニオン系水性ウレタン樹脂とし
    て、伸びが50〜1000%かつ引張強度が200kgf/
    cm2 以上であるアニオン系水性ウレタン樹脂を用いる請
    求項3に記載の加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼
    板。
JP5197436A 1992-08-17 1993-08-09 加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板 Expired - Fee Related JP2793945B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5197436A JP2793945B2 (ja) 1992-08-17 1993-08-09 加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4-217669 1992-08-17
JP21766992 1992-08-17
JP4-332637 1992-12-14
JP33263792 1992-12-14
JP5197436A JP2793945B2 (ja) 1992-08-17 1993-08-09 加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06234187A true JPH06234187A (ja) 1994-08-23
JP2793945B2 JP2793945B2 (ja) 1998-09-03

Family

ID=27327377

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5197436A Expired - Fee Related JP2793945B2 (ja) 1992-08-17 1993-08-09 加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2793945B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009155688A (ja) * 2007-12-26 2009-07-16 Nisshin Steel Co Ltd 保存安定性に優れる鋼板用化成処理液

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02263633A (ja) * 1989-04-04 1990-10-26 Nippon Steel Corp プレス加工性及びスポット溶接性に優れた高耐食性着色薄膜塗装鋼板
JPH0471839A (ja) * 1990-07-12 1992-03-06 Kawasaki Steel Corp 耐食性に優れる有機複合被覆鋼板
JPH0474872A (ja) * 1990-07-16 1992-03-10 Sumitomo Metal Ind Ltd 耐食性に優れた有機複合被覆鋼板

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02263633A (ja) * 1989-04-04 1990-10-26 Nippon Steel Corp プレス加工性及びスポット溶接性に優れた高耐食性着色薄膜塗装鋼板
JPH0471839A (ja) * 1990-07-12 1992-03-06 Kawasaki Steel Corp 耐食性に優れる有機複合被覆鋼板
JPH0474872A (ja) * 1990-07-16 1992-03-10 Sumitomo Metal Ind Ltd 耐食性に優れた有機複合被覆鋼板

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009155688A (ja) * 2007-12-26 2009-07-16 Nisshin Steel Co Ltd 保存安定性に優れる鋼板用化成処理液

Also Published As

Publication number Publication date
JP2793945B2 (ja) 1998-09-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110073034A (zh) 表面处理钢板以及涂装构件
US5294485A (en) Organic composite coated steel strip having improved corrosion resistance and weldability
KR960002636B1 (ko) 가공후 내식성이 우수한 유기복합피복강판
JP2690629B2 (ja) 耐食性およびスポット溶接性に優れた有機複合被覆鋼板
JP2834686B2 (ja) 耐クロム溶出性および加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板
JPH06234187A (ja) 加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板
JPH0994916A (ja) 有機複合被覆鋼板
JP3458553B2 (ja) 耐水二次密着性と加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板
JP2976405B2 (ja) 耐水二次密着性と加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板
JP3503194B2 (ja) 有機複合被覆鋼板
JPH10176281A (ja) 耐水二次密着性と電着塗装性に優れる有機複合被覆鋼板
JPH0966262A (ja) 加工性および加工後の耐食性に優れた有機複合被覆鋼板の製造方法
JPH1016130A (ja) 加工性および加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板
JP3260904B2 (ja) カチオン電着塗装性と耐食性に優れる有機複合被覆鋼板
JPH05138805A (ja) 加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板
JP2608494B2 (ja) スポット溶接性および電着塗装性に優れたアルミニウム表面処理板
JPH07106611B2 (ja) 耐食性および溶接性に優れる有機複合被覆鋼板の製造方法
JPH09234419A (ja) 耐水二次密着性に優れた有機複合被覆鋼板
JPH0825551A (ja) 耐食性およびスポット溶接性に優れた有機複合被覆鋼板
JPH05138804A (ja) 加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板
JPH05115838A (ja) 耐食性および溶接性に優れる自動車用表裏異種表面処理鋼板
JPH09241859A (ja) 耐クロム溶出性および耐ブリスター性に優れた有機複合被覆鋼板
JPH0874065A (ja) 耐孔あき性および加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板
JPH0874064A (ja) 耐食性に優れた有機複合被覆鋼板およびその製造方法
JPH04157173A (ja) 耐食性、溶接性および塗装後密着性に優れるクロメート処理鋼板およびこれを用いた有機複合被覆鋼板

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19980526

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees