JPH06236752A - 鉛蓄電池用セパレータ並びにその製造法 - Google Patents

鉛蓄電池用セパレータ並びにその製造法

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JPH06236752A
JPH06236752A JP5252599A JP25259993A JPH06236752A JP H06236752 A JPH06236752 A JP H06236752A JP 5252599 A JP5252599 A JP 5252599A JP 25259993 A JP25259993 A JP 25259993A JP H06236752 A JPH06236752 A JP H06236752A
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separator
lead
coating layer
sheet
synthetic resin
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JP5252599A
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Tokihisa Azuma
登喜久 東
Hideo Endo
秀夫 遠藤
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Nippon Muki Co Ltd
Original Assignee
Nippon Muki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 柔軟性を有し、剥離強度の向上した而も電池
に組み込み使用し、また袋状に加工する際の折り曲げ時
などにおける剥離、割れ、欠けなどがなく、また、電槽
内を汚すことのない電池寿命を向上したリーフ状又は袋
状の鉛蓄電池用セパレータを提供する。 【構成】 多孔性肉薄基材シート4の両面に、該基材シ
ート4の無数の開孔4aを介して互いに一体に連結された
の合成樹脂と無機粉体との混合物から成り、且つ微多孔
性塗工層5a,5aを一体に形成せしめて成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉛蓄電池用セパレータ
並びにその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術並びに発明が解決しようとする課題】鉛蓄
電池用セパレータとしては、特に微多孔性に優れ耐酸化
性を向上せしめることが求められてきた。かゝるセパレ
ータの微多孔性を得る為の製造方法としては、合成樹脂
と無機粉体との混合物から成る微多孔面の両面にセパレ
ータ用原紙を貼着して作成する方法がある。かゝるセパ
レータ及びその製造法は、例えば、特開昭57−385
64号公報に公知である。この公知セパレータは、開孔
剤及び有機溶剤を使用しないので、その製造コストの増
大、有機溶剤による汚染の問題は回避でき、また、耐酸
化性の向上が達成できるが、最大孔径10μ以下の微多孔
性の合成樹脂と無機粉末との混合物強化層を基材とし、
その両面にセパレータ用原紙を貼着して成る鉛蓄電池用
重合強化セパレータであるため、その合成樹脂材とし
て、ガラス転移点Tgが極めて高いMMAを用いた場合
は、その製造工程において、該混合物強化層は加熱乾燥
により硬化し、剛性の大きい強化層となるため、その後
の裁断、積み重ね、電池組立等の作業工程において、振
動、衝撃などにより、該混合物強化層に割れ、欠けを生
じ、製造ロスをもたらし、また、万一、割れ、欠けを生
じたセパレータが見逃されて極板群を構成し電池に組込
んだ場合は、極板間の短絡を生じる不都合をもたらす。
また剛性が大きい為に割れ、欠けが生じ易く、2つ折り
し袋状のセパレータに加工することが困難である。ま
た、該セパレータを用いた極板群を内蔵した鉛蓄電池
は、その充電時に発生するガスが、該セパレータの両面
のセパレータ原紙を通し内部に侵入し、該混合物強化層
とその両面の該原紙との間に溜まり易く、その結果、電
池内部の電気抵抗が増大し、充放電特性が早期に劣化す
る等の問題をもたらす。一方、鉛蓄電池用セパレータと
しては、ポリエチレン製の多孔セパレータが使用されて
来たが、次のように製造されるのが一般である。ポリエ
チレン樹脂、無機粉体、鉱物油等を混合し、通常の押出
機を用いてシート状に成形した後、シート中に含有する
鉱物油を有機溶剤を用いて抽出してシートに微孔を形成
する方法で製造される。この場合、該鉱物油の一部はシ
ートに残留させることにより、該セパレータの主材料で
あるポリエチレン樹脂を鉛蓄電池反応で発生する酸化雰
囲気から保護する作用をしている。しかし乍ら、該残留
鉱物油は、初期充電や鉛蓄電池使用時の充放電反応を繰
り返す度に、該セパレータ中から洗い出されて粘着物を
形成し、該粘着物は、鉛蓄電池セル内部に付着して、電
解液レベルを確認し難くするだけでなく、時として鉛蓄
電池内で発生するガス抜きに設けられた液栓及びそのフ
ィルタを目詰まりさせ、そのためにガス抜きができなく
なり、鉛蓄電池の内部圧が上昇して使用者に危険が及ぶ
可能性がある。更に、該ポリエチレン製セパレータは、
抽出された鉱物油がシート中で占めていた跡が、微孔と
なるためにその孔径が僅か0.01μm程度である。このよ
うな小さい孔径のみで構成された微多孔性シートは電解
液の拡散が悪く、特に袋状のセパレータとし、その内部
に極板を収容して使用する場合は、袋で閉じられた部分
の電解液拡散が悪くなり、袋で包まれた極板は放電時の
電解液の供給が鉛蓄電池反応の律速段階になる可能性が
高く、初期設計通りの電気容量を確保できない場合があ
る。一方、このセパレータを製造する工程では、押出成
形後のシートから鉱物油を抽出して微孔を形成させるた
めに有機溶剤を大量に使用するので工程に危険が伴うだ
けでなく、環境破壊を招く恐れがある。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来の課
題を解決した鉛蓄電池用セパレータとその製造法を提供
するもので、その鉛蓄電池用セパレータは、多孔性肉薄
基材シートの両面に、該基材シートの無数の開孔を介し
て互いに一体に連結された合成樹脂と無機粉体との混合
物から成り且つ微多孔性の塗工層を一体に設けて成る。
又、本発明は、上記鉛蓄電池用セパレータの製造法を提
供するもので、合成樹脂5〜35wt.%と無機粉体15〜50w
t.%とを水15〜80wt.%を媒体として混合してペースト混
合物を調製し、これを多孔性基材シートの両面に塗布加
圧して塗工層を成形し、次で加熱により乾燥と結着を行
うことを特徴とする。
【0004】
【作用】本発明の上記セパレータの該塗工層は、合成樹
脂を含有するので、塗工層に柔軟性が付与される。従っ
て、爾後の取り扱いにおいて、割れ欠けを生ずることが
ない。また、該多孔性基材シートの両面に形成された該
塗工層は、該基材シートの無数の開孔を介して、互いに
一体に連結しているので、該基材シート面に対する耐剥
離性が増大する。更にまた、極板群に組み込み電池とし
て使用し、充電時にガスが発生しても、該ガスが該塗工
層と該基材シート面との間に溜まることがない。また、
電池内の汚れの発生はない。更に、上記の本発明のセパ
レータを袋状としても、極板を収容して使用した場合、
電解液の拡散を良好に保つことができ、高性能な鉛蓄電
池を提供する。尚、この場合、該塗工層の乾燥坪量を50
〜 150g/m2 の範囲とするときは、微多孔性に優れ、
鉛粉透過のない、従って、極板間の短絡防止が得られる
と共に、電気抵抗を低く保たれる。また、この場合、該
多孔性肉薄基材シートとして、厚さ0.05〜0.20mm、密度
0.15〜0.40g/cm3 、最大孔径10〜 100μmであるもの
を使用することが好ましい。
【0005】更に、本発明の上記鉛蓄電池用セパレータ
の製造法により、該合成樹脂5〜35wt.%、無機粉体15〜
50wt.%とを水15〜80wt.%を媒体として混合することによ
り、塗工性の良いペーストが得られ、該基材シートの両
面に塗工加圧し、塗工層を形成するときは、該基材シー
トの有する無数の開孔を介して、両面の塗工層は基材に
密着されると共に一体に連結される。この状態から、加
熱により水分が蒸発して、これら塗工層は乾燥し、微多
孔性となり、合成樹脂粒子は、該基材シート面並びに無
機粉体粒子相互を結着して柔軟性を有する安定堅牢な耐
酸、耐酸化性のセパレータが得られる。また製造工程で
爆発、火災の危険がなく、安全に製造でき、更には、折
り曲げによりセパレータの塗工層の剥離や割れ欠けが発
生しないので、製造ロスなく袋状セパレータが得られ
る。
【0006】この場合、合成樹脂として、ディスパージ
ョン又はエマルジョンの形態で用い、これに無機粉体と
して、粒径 0.1〜5μm、比表面積 0.1〜 100m2 /g
のものを用いるときは、ペーストの調製作業と塗工作業
が容易であり、その乾燥塗工層は、孔径 0.1〜10μmの
範囲の活物質の通過が良好に防止された優れた微多孔性
を有し、且つ耐酸、耐酸化性のセパレータが得られる。
【0007】袋状のセパレータの製造において、セパレ
ータを2つ折りし、その重合する塗工層の両側縁を任意
の手段で結着するが、該塗工層には合成樹脂が混在して
いるので、特にヒートシールにより溶融結着に適し、製
造が容易迅速に得られる。尚、本発明の鉛蓄電池用セパ
レータとして、その塗工層面に複数本のリブを配設して
も良く、これによれば、そのリーフ状又は袋状のセパレ
ータとして使用した際、極板面とセパレータ面との間に
スペースを生じ、ガスの放出、電解液の拡散を良好に
し、また、特に陽極板との接触による酸化劣化を防止で
きる。
【0008】
【実施例】次に本発明の実施例を詳述する。本発明の鉛
蓄電池用セパレータの製造に用いる合成樹脂としては、
耐酸性、耐酸化性に優れたガラス転移点Tg−10〜30℃、
好ましくは0〜20℃のアクリル樹脂、柔軟性に優れたポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエンなどのポ
リオレフィン系樹脂、樹脂の硬度を可塑剤で調整できる
ポリ塩化ビニル系樹脂、その他ゴム状弾性を持つポリブ
テン、SBRなどの合成樹脂である。その使用形態は、
後記する水性ペーストを作成するために、水性エマルジ
ョン又はディスパージョンが好ましい。而して、かゝる
合成樹脂と無機粉体を水を媒体として混合してペースト
を作成し、これを多孔性肉薄基材シートに塗工圧着して
塗工層を形成し、次で乾燥して得られる塗工層は、柔軟
性を保持し、振動、衝撃などに対し、亀裂、欠損なく得
られる。
【0009】無機粉体としては、耐酸性の合成及び天然
のシリカ系、アルミナ系、シリカ−アルミナ系の粉体
で、重金属などの鉛蓄電池に有害な不純物を含まないも
のが好ましく使用される。その代表例としては、けいそ
う土、無定形シリカ粉体、電融アルミナ粉体などであ
る。就中、粒径 0.1〜 5.0μm、比表面積 0.1〜 100m
2/gの範囲のものが好ましい。比表面積が 0.1m2
gより小さいか、或いは平均粒径が5μmより大きいと
塗工層に気孔が形成しにくゝなる一方、比表面積が100
2 /gより大きいか、或いは平均粒径が 0.1μmより
小さいとペースト形成が困難となり、塗工層の微多孔性
が阻害される。
【0010】該多孔性肉薄基材シートとしては、耐酸
性、耐酸化性に優れた繊維から成る不織布又は織布が好
ましく、交叉する繊維間には無数の開孔が形成されてお
れば良く、不織布の場合は、通常、乾式又は湿式抄造法
により製造し、好ましくは、密度0.15〜0.40g/cm3
最大孔径10〜 100μmのものが好ましい。織布の場合
は、ペーストを通過し得る無数の開孔を存して織製した
ものを使用する。繊維の材質としては、天然繊維、合成
繊維のいずれでもよいが、合成繊維としては、ポリエチ
レン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系繊維、ポ
リエステル繊維、アクリル繊維などを単独又は混合して
用いられる。特に、ポリエチレンは特に耐酸化性に優
れ、ポリプロピレン繊維は強度特性に優れているので、
その両者を用いた芯鞘構造の複合繊維を用いて不織布又
は織布から成る基材シートを作ることが好ましい。該基
材シートの厚さは、0.05〜0.20mmの範囲の肉薄のものが
機械的強度並びに電気抵抗などの見地から好ましい。
【0011】上記の所望の合成繊維と無機粉体とを適当
に配合し、これを適当量の水を媒体として混合して水性
ペーストとし、これを上記所望の多孔性基材シートの両
面に塗工し、加圧して一定の厚さの塗布層を形成し、加
熱により乾燥し、更に、合成繊維の表面の加熱溶融によ
る該基材シートの両面への結着と混在無機粉体粒子間の
結着とを行い、かくして、ひゞ割れ、欠損などの生じな
い柔軟性をもつ微多孔性の塗工層を該基材シートの両面
にもつ安定堅牢な本発明の鉛蓄電池用セパレータが得ら
れる。
【0012】その好ましい製造例は、次の通りである。
前記の合成樹脂5〜35wt.%をディスパージョン又はエマ
ルジョンの形態で、15〜50wt.%の無機粉体と共に、15〜
80wt.%の水を介して混合して水系ペーストを調製する。
次に、このペーストから成る多孔性基材シートの両面
に、乾燥坪量50〜150g/m2 となるように塗工する。
次で、その塗工層を両面から加圧し、該基材シート面に
圧着し一定の厚さに成形し、次で、加熱により乾燥し、
更に加熱して合成樹脂粒子の表面を溶融して該乾燥塗工
層を該基材シート面に結着すると同時に、混在する無機
粉体の粒子相互を互いに結着して安定堅牢な微多孔性塗
工層をもつ本発明の鉛蓄電池用セパレータを得る。上記
の製造において、上記のペーストの塗工加圧工程におい
て、該基材シートの両面の塗工層は、該基材シートに有
する無数の繊維間の開孔を通してペースト状物が相互に
一体化する。かくして、この状態で加熱乾燥されること
により、該基材シートの両面に固着した塗工層が、無数
の開孔を介して互いに一体に結着した耐剥離性が著しく
向上した鉛蓄電池用セパレータが得られる。
【0013】尚、該ペーストの調製において、水に増粘
剤を適量添加し粘性液とし、ペーストの流動塗工性を適
度に調製することができる。例えば、増粘剤としてCM
Cを0.1〜5重量%添加した粘稠性を帯びたペーストと
して塗工することができる。
【0014】該ペースト調製における該合成樹脂と、該
無機粉体及び水の配合割合は、合成樹脂5〜35wt.%、無
機粉体15〜50wt.%及び水15〜80wt.%が好ましく、合成樹
脂5wt.%未満或いは無機粉体は50wt.%を越える場合は、
該基材シート及び無機粉体粒子間との接着性が悪くな
り、一方、該合成樹脂50wt.%を越え、或いは無機粉体15
wt.%未満の場合は、塗工層の微多孔性が減少し且つ電気
抵抗が高くなる傾向がある。
【0015】このように製造された本発明の鉛蓄電池用
セパレータは、陰、陽極板間に介在させて極板群の組立
てに用い、電気抵抗が低く、而も活物質の透過防止性を
有し、而も該塗工層は柔軟性を有するため、電池組立て
時の衝撃によるひゞ割れ、欠損なく、而も基材シート面
に対する耐剥離性に優れたセパレータが得られ、また、
電池の充電時に発生するガスが、該基材面と該塗工層と
の間に溜まることなく、従って、内部抵抗の増大なく電
池特性のすぐれた長寿命の鉛蓄電池をもたらす。
【0016】本発明の鉛蓄電池用セパレータは、このま
ゝでリーフ状で使用する他、後記するように袋状として
使用し、また、いずれの場合でも、ガラスマットを貼合
わせた状態で使用しても良く、更にまた、上記の乾燥塗
工層の片面又は両面に複数条の合成樹脂製などのリブを
一体に配設して成るリーフ状又は袋状のリブ付きセパレ
ータとして使用してもよい。
【0017】また、ペースト混合物が多孔性肉薄シート
の内部に侵入し易くするためには、シートの繊維径と繊
維同士により得られる開孔の度合などを考慮してその流
動性を調節し、1〜50Kg/cm2 の圧力でペースト塗工
し、また塗工後、更に加圧するようにしてもよい。
【0018】図1は、本発明の鉛蓄電池用セパレータを
製造するに当たり、用いた1例のペースト塗工装置とこ
れにより多孔性基材シートにペーストを塗工する1例を
示し、1は、ペーストaを収容した塗工処理槽、2は、
その上方に配設した左右一対のペースト塗工用の加圧ロ
ール、3は、該塗工処理槽1内に設けられた案内ロール
を示す。多孔性肉薄基材シート4を牽引により供給ドラ
ム(図示しない)より引き出して矢示のように斜め下方
に移行させて該処理層1内のペーストa層に浸漬し、そ
の間に、その両面にペーストa,aを塗着せしめた後、
該案内ロール3を介して垂直上方に導き、その上方の一
対の該ペースト塗工用加圧ロール2,2間の所定の間隔
を通り上方へ引き出す。かくして、その通過時に、該基
材シート4の両面の塗工層a,aは、該一対の加圧ロー
ル2,2により外面から加圧されて該基材シート4に密
着せしめられると共に、一定の厚さを有する塗工層a,
aに形成されるようにした。次で、これを加熱乾燥処
理、合成樹脂粒子の加熱結着処理を行って、本発明の鉛
蓄電池用セパレータ5が得られる。尚、上記の製造法で
得られた長尺のセパレータを、次で浸透剤処理槽を通
し、次で乾燥する浸透剤処理を行うようにしてもよい。
【0019】図2は、このように製造された本発明の長
尺のセパレータ5を所定の長さに裁断して得られたリー
フ状のセパレータの線図的に示した側面図であり、該多
孔性基材シート4の両面に圧着固定した乾燥塗工層5a,
5aは、該シート4の有する無数の開孔4aを開して互いに
一体に連結されている。
【0020】次に、本発明の具体的な実施例を示す。 実施例1 合成樹脂として、ガラス転移点Tgが10℃のアクリル樹脂
エマルジョンを固形分として10wt.%と無機粉体として、
平均粒子径2μmの珪藻土30wt.%を、増粘剤としてCM
Cを 1.0wt.%添加した水59wt.%を介して混合してペース
トを調製し、次でこれを多孔性基材シートとしてポリプ
ロピレンが芯でポリエチレンが鞘になった芯鞘構造の太
さ18μmの繊維を用いてカード法で作成した坪量36g/
2 、厚さ0.12mm、密度0.30g/cm3 を有する不織布の
両面に図1に示す塗工装置を用いて塗工し、一対の加圧
ロールで10Kg/cm2 の圧力でその両側面から加圧して、
該不織布の両面に所定厚さの塗工層を形成した。次で、
温度 100℃で加熱乾燥した後、温度 120℃で加熱して合
成樹脂粒子の表面溶融結着の熱処理を施した。かくし
て、乾燥坪量 125g/m2 、厚さ0.25mm、密度0.50g/
cm3 を有する本発明の鉛蓄電池用セパレータを得た。次
でこれを所定の長さに裁断して所定寸法のリーフ状セパ
レータとした。また、該セパレータを2つ折りし、その
重ね合わせた塗工層の両側縁を互いに結着して袋状セパ
レータとした。 実施例2 合成樹脂として、ガラス転移点Tgが−10℃のアクリル樹
脂エマルジョンを8wt.%と無機粉体として、平均粒子径
2μmの珪藻土を26.9wt.%を、CMCを 0.1wt.%添加し
た水65wt.%を介して混合してペーストを調製し、これを
ポリプロピレンが芯でポリエチレンが鞘になった芯鞘構
造の太さ18μmの繊維を用いてカード法で作成した坪量
36g/m2 、厚さ0.12mm、密度0.30g/cm3 を有する不
織布の両面に図1に示す塗工装置を用いて実施例1と同
様に塗工し、次で実施例1と同様に加熱乾燥、熱処理を
施した。かくして、乾燥坪量 125g/m2 、厚さ0.25m
m、密度0.50g/cm3 を有する本発明の鉛蓄電池用セパ
レータシートを得た。 実施例3 合成樹脂として、ガラス転移点Tgが30℃のアクリル樹脂
エマルジョンを8wt.%と無機粉体として、平均二次粒子
径 2.5μm、比表面積30m2 /gの無定形シリカ26.5w
t.%をCMCを 0.5wt.%添加した水65wt.%を介して混合
してペーストを調製し、これをポリプロピレンが芯でポ
リエチレンが鞘になった芯鞘構造の太さ18μmの繊維を
用いてカード法で作成した坪量36g/m2 、厚さ0.12m
m、密度0.30g/cm3 を有する不織布の両面に図1に示
す塗工装置を用いて塗工し、次で実施例1と同様に、加
熱乾燥、合成樹脂の熱処理を施した。かくして、乾燥坪
量 125g/m2 、厚さ0.25mm、密度0.50g/cm3 を有す
る本発明の鉛蓄電池用セパレータを得た。 実施例4 不織布として、坪量32g/m2 、厚さ0.08mm、密度0.40
g/cm3 のものを用いた以外は、実施例1と同様に実施
し、坪量 100g/m2 、厚さ0.20mm、密度0.50g/cm3
を有する本発明の鉛蓄電池用セパレータを得た。 実施例5 多孔性基材シートとして、その材質がポリプロピレン製
の太さ18μmの繊維を用いてカード法で作成した、坪量
32g/m2 、厚さ0.08mm、密度0.40g/cm3 の不織布で
あること以外は、実施例1と同様に実施し、乾燥坪量 1
00g/m2 、厚さ0.20mm、密度0.50g/cm3 を有する本
発明の鉛蓄電池用セパレータを得た。 実施例6 多孔性基材シートとして、その材質がポリプロピレンで
ある2デニール10本引き揃え糸を用いて平織りにより作
成した、坪量50g/m2 、厚さ0.15mmの織布であること
以外は、実施例1と同様に実施し、乾燥坪量 120g/m
2 、厚さ0.30mm、密度0.40g/cm3 を有する本発明の鉛
蓄電池用セパレータを得た。 実施例7〜12 上記実施例1〜6により得られた鉛蓄電池用セパレータ
の夫々について、2つ折りし、その重ね合わせた両側縁
を超音波融着機でヒートシールすることにより、本発明
の袋状の鉛蓄電池セパレータを得た。
【0021】従来例1 合成パルプ、合成繊維、無機粉体から成る坪量 100g/
2 、厚さ0.25mmのセパレータ原紙2枚の各々の片面に
メタクリル酸メチル(MMA)エマルジョン30wt.%、無
定形シリカ10wt.%、水60wt.%を混合して成るペーストを
塗工した後、その塗工面で重ね合わせ押圧後乾燥し、厚
さ0.65mmの比較用セパレータを得た。このセパレータシ
ートは電池組込時の衝撃により、該塗工層に亀裂を生じ
た。 従来例2 ポリプロピレンが芯でポリエチレンが鞘になった芯鞘構
造の太さ18μmの繊維を用いてカード法で作成した坪量
36g/m2 、厚さ0.12mm、密度0.30g/cm3 のもの2枚
の各々の片面にメタクリル酸メチル(MMA)エマルジ
ョン30wt.%、無定形シリカ10wt.%、水60wt.%を混合して
成るペーストを塗工し、その塗工面で重ね合わせ押圧後
乾燥し、厚さ0.40mmのセパレータシートを得た。このセ
パレータシートは電池組込時の衝撃により、該塗工層に
亀裂を生じた。 従来例3 ポリエチレン樹脂40wt.%、比表面積 250m2 /gの珪酸
粉体60wt.%及び開孔剤としてこの混合物に対して 140w
t.%の鉱物油とをミキサーで混合し、該混合物を二軸押
出機で押出成形して、厚さ0.25mmでシート幅方向に10mm
間隔で高さ 0.7mm、幅 0.7mmのリブを有するシートを得
た。該シートをトリクロロエチレンを用いて、鉱物油添
加量 140wt.%の内の 125wt.%を抽出して微多孔性の従来
より使用されている比較用の鉛蓄電池用セパレータシー
トを得た。次でこれを公知の方法により袋状の鉛蓄電池
用セパレータを得た。 従来例4 上記従来例1により得られた鉛蓄電池用セパレータを2
つ折りし、その重ね合わせた両側縁を超音波融着機でヒ
ートシールすることにより袋状の鉛蓄電池用セパレータ
を得た。 従来例5 上記従来例2により得られた鉛蓄電池用セパレータを2
つ折りし、その重ね合わせた両側縁を超音波融着機でヒ
ートシールすることにより袋状の鉛蓄電池用セパレータ
を得た。
【0022】上記の本発明の実施例1〜6の本発明セパ
レータ及び従来例1〜3の従来セパレータについて、電
気抵抗、最大孔径、耐酸化性などのセパレータ特性並び
に剛性、剥離強度を測定した。更に、夫々のセパレータ
を使用した鉛蓄電池を作成して、その鉛蓄電池の寿命試
験を行った。また、この寿命試験を経た電池の汚れを観
察した。また、上記実施例7〜12の本発明の袋状セパ
レータ及び上記従来例3〜5の袋状セパレータについて
折曲試験を行った。
【0023】尚、剛性試験は、JIS P 8215に従い行っ
た。剥離強度試験は、各試料セパレータを5×5cmに裁
断して、その表裏両面に両面粘着テープを貼り、その片
方の面を万能引張試験機(オートストレン)のテーブル
に貼って固定し、もう一方の面に、底面が5×5cmの四
角錐を貼り付け、該四角錐の上部に設けたフックを万能
引張試験のクロスヘッドに固定して、引張試験を行っ
た。本発明及び比較用セパレータでは、その多孔基材シ
ートと該塗工層間の剥離が生じたときの値、及び従来セ
パレータでは、そのセパレータ原紙と該塗工層との間の
剥離が生じたときの値を夫々剥離強度とした。鉛蓄電池
の寿命試験としては、重負荷寿命試験及び軽負荷寿命試
験をJIS D 5301に従い行った。
【0024】上記の測定並びに観察結果は下記表1,2
に示す通りであった。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】上記表1,2から明らかなように、本発明
の実施例1〜12は、いずれも従来例1,2と対比する
とき、その剛性は一桁小さく、柔軟性が良く、実際、そ
の取り扱いの際の衝撃による割れ・欠けの発生がなかっ
た。また、その剥離強度についても、従来例1,2に比
し著しく大きく改善された。また、寿命特性である重負
荷寿命試験、軽負荷寿命試験において、従来例1,2は
セパレータに短絡を発生して短寿命となった。その原因
は不織布にペーストを侵入させないために、ペーストで
挟まれた不織布内部の空隙に鉛蓄電池充電時に発生する
ガスが溜まり、ペーストが成形した緻密層が剥離するた
め、電池の内部抵抗の上昇を招き充放電が充分できなく
なったからであり、これに対し、本発明の実施例は、か
ゝるガス溜まり、剥離を生じないため寿命の向上をもた
らす。一方、従来例3は、重負荷寿命試験、軽負荷寿命
試験中に電槽内部が粘稠物の発生により電槽内部を汚し
て、電解レベルが確認し難い状況になった。更に、寿命
試験終了後、液栓フィルターの目詰まりにより、その通
気抵抗は初期の5倍まで増大していた。
【0028】尚、共通の多孔性基材シートを使用し、そ
の両面に形成する乾燥塗工層の坪量を色々に変えて各種
のセパレータを作成し、電気抵抗と耐酸化性について試
験した結果、坪量が40g/m2 未満であると電気抵抗値
は小さいが、耐酸化性は30hr/枚と著しく悪くなり、逆
に、坪量 180g/m2 を越えると、耐酸化性は 350hr/
枚と向上するか、電気抵抗は0.0020Ω・ 100cm2 /枚と
大きくなり好ましくないことが分った。
【0029】更に、ペースト調製に当たり、合成樹脂と
無機粉体の配合量と配合割合を種々変えて各種のセパレ
ータの製造を試みたが、合成樹脂が多すぎる場合は、乾
燥塗工層に微多孔性が殆ど形成されなくなり、無機粉体
が多すぎる場合は、ペーストに流動性が失われて塗工作
業が困難となる。円滑にペーストの塗工作業をなし得
て、且つ微多孔性の良好な乾燥塗工層を得るには、合成
樹脂5〜35wt.%無機粉体15〜50wt.%の範囲が好ましいこ
とが分った。
【0030】上記から明らかなように、折り曲げにより
塗工層の剥離、亀裂、割れ欠けなどの不都合が生じない
ので、本発明の鉛蓄電池用セパレータは、図1に示す本
発明の製造法で得られた長尺の鉛蓄電池用セパレータ
を、そのまゝ或いはその塗工層の少なくとも片面に複数
条の平行する合成樹脂製リブを配設した後、所定の寸法
に裁断して図2に示すリーフ状のセパレータ製品とする
ばかりでなく、袋状のセパレータ製品とすることができ
る。即ち、通常の袋状加工手段により、そのシート状セ
パレータを2つ折りし、その間に陽極板又は陰極板をそ
の対向する塗工層の両側縁を、超音波融着機やメカニカ
ルシール機を用いて結着することができる。この場合、
重ね合わせた塗工層には、熱可塑性合成樹脂が均一に混
在しているので、加熱によりその両側縁は容易迅速に融
着され、いわゆるヒートシールされた袋状のセパレータ
が円滑迅速に得られる。また、本発明の多孔性基材シー
トの両端3〜20mmに融点が90〜 150℃の熱可塑性樹脂を
厚さ0.01〜0.20mm塗工し、この部分同志を重ね合わせて
袋状とすることにより、融着強度を更に向上することが
できる。
【0031】
【発明の効果】このように本発明によるときは、多孔性
基材シートに、合成樹脂と無機粉体を混合した水性ペー
ストを塗工、乾燥し、微多孔性塗工層を一体に成形する
に当たり、その合成樹脂として、柔軟性を配慮したもの
を使用したので、該塗工層に柔軟性が付与され、電池組
立てなどの作業時の衝撃による割れ、欠けが防止され
る。また、該基材シートの両面の塗工層は、該基材シー
トの無数の開孔を介して互いに連結されているので、剥
離強度の増大したセパレータをもたらす。更に、かゝる
構成の本発明のセパレータは、電池の充電時に発生する
ガスが、該基材シートと該塗工層との間に滞留すること
なく、上記従来セパレータの欠点を解消し、また鉛蓄電
池の寿命を増大し得るなどの効果を有する。この場合、
該塗工層を乾燥坪量50〜 150g/m2 とするときは、電
気抵抗が低く且つ耐酸化性の向上したセパレータをもた
らす。更に、本発明の鉛蓄電池用セパレータの製造法に
よれば、上記の合成樹脂5〜35wt.%と無機粉体15〜50w
t.%と水15〜80wt.%を介して混合することにより、その
混合ペーストを多孔性基材シートの両面に良好に塗工す
ることができ、その両面に加圧形成される塗工層の加熱
乾燥により、柔軟性を有し且つ耐剥離性、耐酸、耐酸化
性に優れ、且つ電気抵抗の小さいセパレータを確実にも
たらし、無機粉体として、平均粒径 0.1〜5μm、比表
面積 0.1〜 100m2 /gのものを使用するときは、孔径
0.1〜10μmの微多孔性塗工層を得ることができる。ま
た、該基材シートとして、厚さ0.05〜0.20mm、密度0.15
〜0.40g/cm3 、最大孔径10〜 100μmを用いるとき
は、上記の優れた諸特性を有する鉛蓄電池用セパレータ
が得られる。更にまた、本発明の蓄電池用セパレータ
は、上記の構成であり、オイルを含まないから、初期充
電や鉛蓄電池使用時の充放電を繰り返しても溶出もしく
は析出してくる粘稠物は存在しないため、電槽内部を汚
して、電解液レベルを確認できなくなったり、液栓及び
そのフィルタを目詰まりさせてガス抜きが出来なくなっ
て鉛蓄電池の内部圧が上昇して使用者に危険が及ぶこと
はない。
【0032】また、上記の本発明の鉛蓄電池用を袋状に
加工するに当たり、これを折り曲げても、該塗工層の基
材シートからの剥離、亀裂、割れ欠けなどの不都合がな
く、而もその両側縁は、ヒートシールなどにより重ね合
わせ結着できるので、製造ロスなく良質の袋状の鉛蓄電
池用セパレータを得ることができる。また、その製造法
には、有機溶剤を使用しないので、爆発、火災の危険、
環境破壊を伴わず、円滑にリーフ状又は袋状のセパレー
タを製造できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鉛蓄電池用セパレータの製造法の1例
を示す塗工装置の側面線図を示す。
【図2】本発明の鉛蓄電池用セパレータの側面図を示
す。
【符号の説明】
1 塗工処理層 2 加圧ロール 3 案内ロール 4 多孔製肉薄
基材シート 4a 開孔 5 鉛蓄電池用
セパレータ 5a 塗工層 a ペースト

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔性肉薄基材シートの両面に、該基材
    シートの無数の開孔を介して互いに一体に連結された合
    成樹脂と無機粉体との混合物から成り且つ微多孔性の塗
    工層を一体に設けて成る鉛蓄電池用セパレータ。
  2. 【請求項2】 多孔性肉薄基材シートの両面に、該基材
    シートの無数の開孔を介して互いに一体に連結された合
    成樹脂と無機粉体との混合物から成り且つ微多孔性の塗
    工層を一体に設けると共に袋状に形成して成る鉛蓄電池
    用セパレータ。
  3. 【請求項3】 該塗工層の少なくとも片面に複数本のリ
    ブを配設して成る請求項1又は2記載の鉛蓄電池用セパ
    レータ。
  4. 【請求項4】 該塗工層は、乾燥坪量50〜 150g/m2
    である請求項1,2又は3記載の鉛蓄電池用セパレー
    タ。
  5. 【請求項5】 該多孔性肉薄基材シートは、厚さ0.05〜
    0.20mm、密度0.15〜0.40g/cm3 、最大孔径10〜 100μ
    mである不織布から成る請求項1又は2記載の鉛蓄電池
    用セパレータ。
  6. 【請求項6】 合成樹脂5〜35wt.%と無機粉体15〜50w
    t.%とを水15〜80wt.%を媒体としてペースト混合物を調
    製し、これを多孔性基材シートの両面に塗工加圧して塗
    工層を成形し、次で加熱により乾燥と結着を行うことを
    特徴とする鉛蓄電池用セパレータの製造法。
  7. 【請求項7】 ディスパージョン又はエマルジョンの形
    態の該合成樹脂と、粒径 0.1〜5μm、比表面積 0.1〜
    100m2 /gの無機粉体とを混合してペースト混合物を
    調製することを特徴とする請求項6記載の鉛蓄電池用セ
    パレータの製造法。
  8. 【請求項8】 請求項6又は7記載の鉛蓄電池用セパレ
    ータの製造法により得られたセパレータを、少なくとも
    片方の塗工層面に複数条のリブを配設する工程を介し又
    は介することなく、2つ折りし、その重合する塗工層の
    両側縁を互いに結着して袋状とすることを特徴とする鉛
    蓄電池用セパレータの製造法。
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