JPH06237065A - プリント配線板の作製方法 - Google Patents

プリント配線板の作製方法

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JPH06237065A
JPH06237065A JP2039293A JP2039293A JPH06237065A JP H06237065 A JPH06237065 A JP H06237065A JP 2039293 A JP2039293 A JP 2039293A JP 2039293 A JP2039293 A JP 2039293A JP H06237065 A JPH06237065 A JP H06237065A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スルーホールを有する様な両面銅張り積層板
からでも極めて感度良く、解像度の高いプリント配線板
を作製する。 【構成】 電気絶縁性基板の両面に金属導電層を設けた
導電性基板金属導電層上に電着法により光導電層を設
け、更に該光導電層上に電子写真法によりトナー画像を
形成させ、次いでトナー付着部以外の光導電層を溶解除
去し、かつ場合に応じて光導電層除去部基板表面をエッ
チングするプリント配線板の作製方法に於て、該光導電
層が、芳香族環に置換基を有してもよいアクリル酸ベン
ジルエステル、メタクリル酸ベンジルエステルから選ば
れる少なくとも一種の単量体とカルボキシル基を分子内
に有するビニル重合可能な単量体とを含む重合成分から
なる結着樹脂および光導電性化合物を含有し、該結着樹
脂におけるIの含有量が20〜60重量%で、IIの含
有量が10〜30重量%であることを特徴とするプリン
ト配線板の作製方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法を用いたプ
リント配線板の作製方法に関し、より詳しくは電着法に
より配線板基板上に設けた光導電層上に電子写真反転現
像法によってトナー画像を設ける、新規なプリント配線
板の作製方法に関し、電着法により設けた光導電層のス
ルーホール部での欠陥がなく、解像度の高い回路パター
ンを形成することができるプリント配線板の作製法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント配線板を作製するには、
一般に絶縁性基板に銅箔を張った積層板上に感光性フィ
ルムをラミネートし、写真ネガを重ねて露光および現像
した後、回路パターン以外の不要の銅箔をエッチング処
理して除去し、しかる後に感光性フィルムを脱膜するこ
とにより絶縁性基板上にプリント回路を形成していた。
この感光性フィルムを用いた方法では、感光性フィルム
の厚みが一般に約50μmと厚いため、露光および現像
して形成される回路パターンがシャープにならず、しか
も銅箔表面に均一にラミネートすることが困難であり、
特にスルーホール部分を被覆することは殆ど不可能であ
った。
【0003】そこで、感光性フィルムの解像性等を向上
させるため、特開昭62−262855号、同64−4
672号公報等に、電着法による基材への感光性レジス
ト形成方法が開示されている。電着法による感光性層の
形成では、ラミネート法に比して感光性層の均一な薄層
化が可能であるものの、電着用フォトレジストは一般的
に感度が低かった。従って、光照射部を処理液に可溶化
させる所謂ポジ型の場合、十分な溶解性を得るには数百
mJ/cm2程度のエネルギーが必要であって、光照射を
レーザー等を用いて行なうには不適当であった。また、
スルーホール内部に光を照射することは困難であった。
【0004】一方、感光性のレジスト以外の方法による
プリント配線板の作製方法として、電子写真法を利用し
た方法が西独特許第1,117,391号、同第2,52
6,720号、同第3,210,577号、特開昭52−
2437号、同57−48736号、同59−1684
62号公報等に提案されており、特開昭63−1296
89号公報では特にレーザーの波長に感度を有する電子
写真感光体を利用したプリント配線板作製法が提案され
ている。この電子写真法を利用したレーザーによる直接
回路描画では、必要露光量が50〜1μJ/cm2と低
く、従って使用するレーザーも低価格で低出力の半導体
レーザー等の使用が可能であるが、使用する光導電層
は、光導電性化合物を適当な絶縁性樹脂とともに有機溶
媒に分散もしくは溶解させた塗液を導電性基板に塗布す
るか、もしくは一旦仮基板に塗布したものを熱と圧力に
より導電性基板上に転写するかして設けられていたた
め、スルーホール内に光導電層を均一に設けることはで
きなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電気絶縁性
基板の両面に金属導電層を設けた導電性基板金属導電層
上に光導電層を設け、更に該光導電層上に電子写真法に
よりトナー画像を形成させ、次いでトナー付着部以外の
光導電層を溶解除去し、かつ場合に応じて光導電層除去
部基板表面をエッチングするプリント配線板の作製方法
に於て、露光画像再現性に優れ、スルーホール内も均一
な処理が行なえ、かつ電子写真の高感度特性を活かした
プリント配線板の作製方法を提供することにある。更に
詳しくは、スルーホール内へも均一に光導電層を設ける
ことの可能なプリント配線板の作製方法を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題を
解決するため検討した結果、電気絶縁性基板の両面に金
属導電層を設けた導電性基板金属導電層上に電着法によ
り光導電層を設け、更に該光導電層上に電子写真法によ
りトナー画像を形成させ、次いでトナー付着部以外の光
導電層を溶解除去し、かつ場合に応じて光導電層除去部
基板表面をエッチングするプリント配線板の作製方法に
於て、該光導電層が芳香族環に置換基を有してもよいア
クリル酸ベンジルエステル、メタクリル酸ベンジルエス
テルから選ばれる少なくとも一種の単量体[I]とカル
ボキシル基を分子内に有するビニル重合可能な単量体
[II]とを含む重合成分からなる結着樹脂および光導
電性化合物からなり、該結着樹脂におけるIの含有量が
20〜60重量%、IIの含有量が10〜30重量%あ
ればよいことを見出すに至った。
【0007】以下に、本発明を詳細に説明する。本発明
に係わる光導電層は、少なくとも光導電性化合物および
本発明に係わる特定の結着樹脂からなる。該結着樹脂
は、少なくとも芳香族環に置換基を有してもよいアクリ
ル酸ベンジルエステルおよびメタクリル酸ベンジルエス
テルから選ばれる少なくとも一種の単量体[I]と、カ
ルボキシル基を分子内に有するビニル重合可能な単量体
[II]とからなる共重合体である。本発明でいう結着
樹脂内のアクリル酸ベンジルエステルおよびメタクリル
酸ベンジルエステルが選ばれる少なくとも一種の単量体
は、分子内の芳香族環に置換基を有してもかまわない。
この場合の置換基としては、メチル基、エチル基、プロ
ピル基等の脂肪族アルキル基、フェニル基等の芳香族
基、クロロ基等のハロゲン基、水酸基等が挙げられる。
【0008】本発明の結着樹脂中のIの含有量は20〜
60重量%が良く、さらに好ましくは30〜50重量%
の範囲が良い。Iの含有量が20重量%より少ないと、
暗減衰等の電子写真特性が悪化する。逆にIが60重量
%を超えると電子写真法によりトナー現像を行なった後
にトナー画像部以外の光導電層を除去する場合、溶出液
への溶解性が低くなり処理時間が長くなる。
【0009】本発明の結着樹脂中のIIは、具体的には
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、
マレイン酸、フマル酸、マレイン酸の脂肪族および芳香
族モノエステル等である。IIの含有量は結着樹脂中1
0〜30重量%の範囲が良く、特に15〜25重量%が
好ましい。IIの含有量が10重量%未満では、光導電
性化合物と分散し、塩基性化合物で中和した後水を加え
て電着液とする際、分散安定性が悪くなる。また、II
の含有量が30重量%を超えると電着の際、結着樹脂が
水に再溶解し易く、樹脂皮膜が脆弱になり、さらにイオ
ン電導性が高くなって電子写真特性が悪化する。
【0010】本発明の結着樹脂においては、上記2成分
の他に第3成分としてビニル重合可能な単量体を含有し
てもかまわない。このビニル重合可能な単量体は、例え
ばスチレン、ビニルトルエン、アクリロニトリル、アク
リロイルモルホリン、塩化ビニル、酢酸ビニル、安息香
酸ビニル、ビニルピロリドン、無水マレイン酸、メタク
リル酸エステル、およびアクリル酸エステル等が挙げら
れる。これらメタクリル酸エステルおよびアクリル酸エ
ステル中のエステル基としては、炭素鎖に置換基を有し
てもよい脂肪族基で、その具体例としては、メチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、
2−エチルヘキシル基、n−ドデシル基、n−オクタデ
シル基、2−ヒドロキシエチル基、シクロヘキシル基等
が挙げられる。
【0011】本発明の結着樹脂の重量平均分子量は5,
000〜200,000が好ましく、より好ましくは1
5,000〜100,000である。分子量が5,00
0未満であると導電性金属基板上に設けた光導電層の機
械的強度が劣り、また200,000を超えるとトナー
現像後の非画像部の溶出液への溶出性が低くなる。
【0012】また、本発明に係わる光導電層に用いる光
導電性化合物としては、有機およびまたは無機の光導電
性材料が使用できる。無機光導電性材料としては、硫化
カドミウム、酸化亜鉛、酸化チタン等を挙げることがで
きる。また、有機光導電性材料としては、無金属あるい
は金属(酸化物)フタロシアニン、ナフタロシアニン、
およびその誘導体等がある。さらに必要に応じてペリノ
ン化合物、オキサジアゾール化合物、アンザンスロン化
合物、および増感色素等を併用しても良い。
【0013】これら結着樹脂と光導電性化合物とからな
る光導電層は、公知の電着法を用いて設けることができ
る。電着法は20年以上前から行なわれている塗装方法
の一種で、既に自動車のボディーの塗装や一部のプリン
ト基板用フォトレジストの塗装方法として実用化されて
おり、基材への追従性が良く、かつ基材の表面形状に関
係なく膜厚を均一化できる等の特徴を有しており、イオ
ン性を有する樹脂の水分散液中に電極を浸漬させて電流
を流し、電極表面にそれらのイオン種を泳動させて電極
表面で化学反応を起こさせ、イオン性を喪失させること
により樹脂を水不溶化させる方法である。
【0014】電着法により導電性基板金属導電層上に光
導電層を設けるには、上記結着樹脂を電着液中に均一分
散させるか、より好ましくは溶解させておく必要があ
る。そのため、上記樹脂中のアニオン性基の少なくとも
一部を有機もしくは無機の塩基性化合物で中和しておく
ことが好ましい。無機の塩基性化合物としては例えば炭
酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、お
よびアンモニア等を、また有機の塩基性化合物としては
ジメチルアミン、エチレンジアミン、トリエチルアミ
ン、エタノールアミン等を用いることができる。
【0015】本発明の電着に使用する電着液浴は基本的
には上記の光導電性化合物と樹脂との水混合物からなっ
ているが、水の代わりに、又水と混合して有機溶媒を使
用することもできる。また、樹脂成分や光導電性化合物
が水や有機溶媒中に分散している状態でも一部溶解して
いる状態でも良い。樹脂に対する光導電性化合物の量は
樹脂組成によっても異なるが、概ね樹脂量の0.1重量
部から40重量部程度の範囲が好ましい。また、電着液
浴の固形分濃度は、1重量%から30重量%の範囲内で
一定に保った方が通電量による膜厚の管理がしやすい。
【0016】電着は、基本的にはプリント配線用導電性
基板と適当な金属からなる対極とを上記電着樹脂と光導
電性化合物とを含む溶液中に入れ、プリント配線用導電
性基板と対極との間に適当な電位を印加することにより
行う。
【0017】電着工程は通常の電着塗装と同様な装置を
使用することができ、電着層に電着する基材電極と電気
を流す為の対極とを入れ、電極間に直流電流を流すこと
により光導電層を形成することができる。形成された光
導電層は、そのままでは一般的に多孔性であるが、熱乾
燥させることによりその穴が埋まり均一な層となる。ま
た、この乾燥工程を経ることにより安定した暗闇帯電性
を持たすことができるようになる。
【0018】本発明に係わる光導電層は、薄いとトナー
現像に必要な電荷が帯電できず、逆に厚いとストリッパ
の劣化を促進するばかりか非画像部光導電層除去の際に
画線細りを誘引して再現性の良好な画像が得られないた
め、膜厚を0.5〜10μmに調整するよう電着条件を
設定することが肝要である。
【0019】本発明に係わる光導電層は電着法により電
気絶縁性基板に金属導電層を設けた導電性基板上に設け
る。本発明に係わる電気絶縁性基板に金属導電層を設け
た導電性基板としては、フェノール樹脂含浸積層板やエ
ポキシ樹脂含浸積層板等に銅箔を貼り合わせたものを使
用することができる。これら積層板の例は「プリント回
路技術便覧」(社団法人日本プリント回路工業会編、1
987年刊行、日刊工業新聞社発行)に記載されてお
り、所望の積層板を使用することができる。
【0020】銅箔の厚さは種々の厚さのものが使用で
き、一般には5μm〜35μmのものが使われている
が、それよりも厚いものや薄いものも使用することがで
きる。配線密度が高くなり導体の線幅が細くなるにつ
れ、銅箔は薄手のものを使用した方が良い。
【0021】本発明に於ては、導電性基板金属導電層上
に設けた光導電層に、電子写真法によって静電潜像を形
成させた後にトナーによって現像する。静電潜像は、暗
所にて本発明に係わる光導電層を実質的に一様に帯電
し、画像露光により露光部の電荷を消失させて形成す
る。露光方法としては、キセノンランプ、タングステン
ランプ、蛍光灯等を光源として反射画像露光、透明陽画
フィルムを通した密着露光や、レーザー光、発光ダイオ
ード等による走査露光が挙げられる。走査露光を行なう
場合は、He−Neレーザー、He−Cdレーザー、ア
ルゴンイオンレーザー、クリプトンイオンレーザー、ル
ビーレーザー、YAGレーザー、窒素レーザー、色素レ
ーザー、エキサイマーレーザー、GaAs/GaAlA
s、InGaAsPの様な半導体レーザーや、アレキサ
ンドライトレーザー、銅蒸気レーザー等のレーザー光源
による走査露光、あるいは発光ダイオード、液晶シャッ
タを利用した走査露光(発光ダイオードアレイ、液晶シ
ャッタアレイ等を用いたラインプリンタ型の光源も含
む)によって露光することができる。
【0022】次に、形成させた静電潜像をトナーによっ
て現像する。トナー現像方法としては、乾式現像法(カ
スケード現像、磁気ブラシ現像、パウダクラウド現像)
や、トナー粒子を適当な絶縁性液体中に分散させた液体
トナーによる現像法が知られている。これらの内、液体
現像法は乾式現像法に比してトナー粒子を安定的に小粒
径にでき、そのためより微細なトナー画像を形成できる
ので、本発明に於ては液体現像法が好適に用いられる。
【0023】また、上記現像法とは別に、正現像による
ポジ/ポジ現像や、適当なバイアス電圧の印加の下反転
現像によるネガ/ポジ現像も可能である。形成されたト
ナー画像は公知の定着法、例えば加熱定着、圧力定着、
溶剤定着等により定着出来る。この様に形成したトナー
画像をレジストとして、非画像部光導電層を溶出液によ
り除去して印刷版が作製できる。
【0024】本発明に係わるトナーは、前記溶出液に対
してレジスト性を有する樹脂成分を含有していることが
必要である。樹脂成分としては、例えばメタクリル酸、
メタクリル酸エステル等から成るアクリル樹脂、酢酸ビ
ニル樹脂、酢酸ビニルとエチレンまたは塩化ビニル等と
の共重合体、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポ
リビニルブチラールの様なビニルアセタール樹脂、ポリ
スチレン、スチレンとブタジエン、メタクリル酸エステ
ル等との共重合物、ポリエチレン、ポリプロピレンおよ
びその塩化物、ポリエチレンテレフタレートやポリエチ
レンイソフタレート等のポリエステル樹脂、ポリカプラ
ミドやポリヘキサメチレンアジポアミド等のポリアミド
樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹
脂、ビニル変性アルキッド樹脂、ゼラチン、カルボキシ
メチルセルロース等のセルロースエステル誘導体、その
他ワックス、蝋等が挙げられる。また、トナーには現像
あるいは定着等に悪影響を及ぼさない範囲で、色素や電
荷制御剤を含有させることも出来る。
【0025】画像を形成させる為のトナーは、電子写真
印刷版に使用する湿式トナーを使用することができる
が、後工程である非画像部の光導電層の除去、およびそ
れにより露出する導電性層のエッチング等に対して耐性
を有したものでなければならない。また、その荷電は使
用する光導電性化合物およびコロナ帯電の際の帯電極性
に応じて正、負を使い分ける必要がある。
【0026】トナー現像は一般の電子写真印刷板の現像
と同様に帯電、露光した上記感光体をトナー分散液と接
触させることにより行うが必要に応じてバイアスを加え
ても良い。また、反転現像方式による現像法が好まし
い。
【0027】形成された光導電層の露光には前述したよ
うにレーザー光源等を用いることもできるが、これは使
用する光導電性化合物の種類等によりことなる。例えば
χ型のフタロシアニンを用いると半導体レーザーを使用
することができ、ε型銅フタロシアニン、および500
nm前後に分光吸収を持つアンザンスロン化合物を用い
るとアルゴンレーザーを使用することができる。
【0028】トナー現像した上記光導電層のトナー画像
が形成されていない部分を取り除くためのストリッパと
しては、基本的にはアルカリ溶出液を使用したPS版用
の溶出処理器を使用することができる。
【0029】エッチングは、上記ストリッパにより光導
電層が取り除かれ露出した銅箔を取り除く工程であり、
前述した「プリント回路技術便覧」(社団法人日本プリ
ント回路工業会編、1987年刊行、日刊工業新聞社発
行)記載の装置等を使用することができる。また、エッ
チング液も銅箔を溶解除去できるものであれば良く、一
般のプリント基板用エッチング液を使用することができ
る。
【0030】エッチング工程を経ることにより基本的に
は回路に必要な銅箔のパターンは得られるがエッチング
されなかった部分には光導電層およびトナーが存在して
いる。これらはそのまま存在していても良いが回路構成
部品、チップ等の接続の際に不要となる場合がある。こ
のときは、一般の感光性高分子を利用したプリント配線
板製造時と同様にさらにアルカリ度の強い溶液で処理す
ることによりこれらを除去することができる。また、必
要によってはメチルエチルケトン、ジオキサンの様な有
機溶剤を使用することもできる。
【0031】
【実施例】本発明を実施例により更に具体的に説明する
が、本発明はその主旨を越えない限り、下記の実施例に
限定されるものではない。なお、本発明におけるIとは
芳香族環に置換基を有してもよいアクリル酸ベンジルエ
ステル、メタクリル酸ベンジルエステルから選ばれる少
なくとも一種の単量体で、IIとはカルボキシル基を分
子内に有するビニル重合可能な単量体である。
【0032】実施例1結着樹脂の作製 メタクリル酸ベンジルエステル30重量部、アクリル酸
n−ブチルエステル50重量部、アクリル酸20重量部
およびアゾビスイソブチロニトリル2重量部からなる混
合液を窒素ガス雰囲気下において80℃に保持したジオ
キサン90重量部中に3時間をかけて滴下した。これに
アゾビスイソブチロニトリル0.25重量部およびジオ
キサン10重量部を滴下し、さらに2時間加熱して、結
着樹脂Aの溶液を得た。得られた結着樹脂の重量平均分
子量は17,000であった。
【0033】電着 先に作製した結着樹脂Aの溶液50重量部にχ型無金属
フタロシアニン(大日本インキ(株)製、商品名:Fastoge
n blue #8120)1重量部を添加後、トリエチルアミンを
加えて中和し、固形分含有率が5重量%になるよう更に
脱イオン水を加えて電着用浴とした。この電着用浴を用
いて直径0.6mmおよび1.2mmのスルーホールを
多数有するプリント配線板用両面銅張り積層板(300
×300×1.6mm、銅箔厚:18μm)を陽極と
し、浴温25℃で120Vの直流電流を1分間通電して
電着を行った。得られた皮膜を水洗し、70℃で10分
間乾燥して両面に厚さ約5μmの平滑な光導電層を有す
る銅張り積層板を得た。
【0034】光導電性の評価 形成された光導電層は銅表面への密着性が良く、かつ傷
などによって銅表面に凸凹がある場合でもきれいに被覆
していた。別途断面を調べたところスルーホール内壁上
にも光導電層が均一に形成されていることが顕微鏡等に
より確認された。また、この銅張り積層板の光導電特性
を川口電機製静電場測定器SP−428にて評価した。
コロナ印加電圧+5.3KVを印加したところ、V0
(初期電 位)+300V、DD10(10秒後の暗減衰
電位保持率)92%であった。
【0035】トナー画像の形成 光導電層を形成させた両面銅張り積層板を暗所にて+2
50Vに帯電後、波長780nmを備えたレーザープロ
ッターにより線幅40μmの静電潜像を積層板の両面に
形成させた。この潜像を、正電荷液体現像剤三菱OPC
プリンティングシステム用トナー「ODP−TW」(三
菱製紙(株)製)を用い、両面銅張り積層板の銅側を接地
し、現像電極に現像バイアス+120Vを印加して反転
現像した。トナー現像後、基板を70℃の熱風乾燥器に
1分間入れ、トナー画像を定着させた。別途断面、およ
びスルーホール周辺部の欠陥の発生状況を調べたとこ
ろ、0.6mmおよび1.2mm径のスルーホール50
個についてそれぞれスルーホール部および周辺部にもト
ナーが均一に現像定着されていることが確認された。
【0036】非画線部光導電層の除去 三菱OPCプリンティングシステム用溶出液「ODP−
DFII」を用いてトナーの付着していない部分の感光層
を除去することによりトナー像およびその下の未溶解光
導電層を画線部とする配線パターンを形成した。光導電
層の溶出液への溶解性は良好で、10秒以内に光導電層
を除去することが出来た。
【0037】エッチング アルカリ水溶液により導電性基板上に形成されたトナー
および未溶解光導電層よりなる配線画像をエッチングレ
ジストとして、基板に40℃に加熱されたボーメ42゜
の塩化第二鉄エッチング液をスプレー圧力2.5kg/
cm2で1分間スプレーすることによりエッチングレジ
スト未被覆金属導電層のエッチングを行った。その後メ
チルエチルケトンでトナーおよび光導電層よりなるエッ
チングレジストを除去したところ、エッチングレジスト
部に線幅約40μmの銅回路が形成された。また、0.
6mmおよび1.2mm径のそれぞれ50個のスルーホ
ール内壁および周辺部の銅層も均一に存在していること
が顕微鏡観察により確認された。
【0038】実施例2 実施例1で用いた結着樹脂Aを表1に示した組成の樹脂
に換えて、実施例1と同様に電着法により銅張り積層板
上に光導電層約5μmのを形成し、光導電特性の評価と
プリント配線板の作製を行った。結着樹脂の重量平均分
子量、光導電特性(V0、DD10)および光導電層溶出
性も併せて示す。
【0039】
【表1】 註]溶出性は、処理時間がa;15秒以内 b;30秒
以内であり、c;30秒を超えることを表わす。
【0040】表1より明らかなように、Iの含有量が2
0〜60重量%では電着法により得られた光導電層は水
洗後もスルーホール部の剥離等の欠陥がなく、良好な外
観を与えた。また光導電特性も良好で、実施例1と同様
の方法で鮮明な配線パターンを得ることができた。Iの
含有量が65重量(結着樹脂E;本発明外)になると光
導電層の外観および光導電特性は良好であったが、溶出
液への光導電層の溶解が起こり難く、処理時間が長くな
った。
【0041】また、IIの含有量が15〜30重量%で
は電着の際、樹脂の再溶解、電着液の分散不良等の問題
はみられなかった。しかし、含有量30重量%ではスル
ーホールエッジ部分の光導電層の付着不良が発生するこ
とがあった。
【0042】実施例3 実施例で用いた結着樹脂Aを、IIとしてアクリル酸を
使用した表IIの結着樹脂に換えて、実施例1と同様に
電着法により銅張り積層板上に光導電層約5μmのを形
成し、光導電特性の評価とプリント配線板の作製を行っ
た。結着樹脂の重量平均分子量、光導電特性(V0、D
D10)および光導電層溶出性も併せて示す。
【0043】
【表2】 註]溶出性は、処理時間がa;15秒以内 b;30秒
以内であり、c;30秒を超えることを表わす。
【0044】表2より明らかなように、Iの含有量が2
0〜60重量%では電着法により得られた光導電層は水
洗後もスルーホール部の剥離等の欠陥がなく、良好な外
観を与えた。また光導電特性も良好で、実施例1と同様
の方法で鮮明な配線パターンを得ることができた。
【0045】また、IIの含有量が15〜30重量%で
は電着の際、樹脂の再溶解、電着液の分散不良等の問題
はみられなかった。しかし、含有量30重量%ではスル
ーホールエッジ部分の光導電層の付着不良が発生するこ
とがあった。
【0046】比較例1 実施例1で用いた結着樹脂Aをメタクリル酸ベンジルエ
ステル15重量部、アクリル酸15重量部、アクリル酸
n−ブチルエステル70重量部からなる結着樹脂Jに換
えて、実施例1と同様に電着法により銅張り積層板上に
光導電層を形成した。得られた光導電層の評価を実施例
1と同様に川口電機製静電場測定器SP−428で行っ
たところ、V0+300V、DD1050%であり、暗闇
帯電性が悪化した。この光導電層を用いて実施例1と同
様の方法でトナー現像を行ったところ鮮明なトナー画像
を得ることが出来なかつた。
【0047】比較例2 実施例1で用いた結着樹脂Aをメタクリル酸ベンジルエ
ステル85重量部、アクリル酸15重量部からなる樹脂
Kに換えて、実施例1と同様に約5μmの光導電層を銅
張り積層板に形成し、光導電特性を測定したところ、V
0+350V、DD1098%であった。この光導電層を
用いて実施例1と同様の方法でプリント配線板を作製し
たところ、溶出液での光導電層の除去が極めて困難であ
った。
【0048】比較例3 実施例1で用いた結着樹脂Aをメタクリル酸ベンジルエ
ステル30重量部、アクリル酸8重量部、およびアクリ
ル酸n−ブチルエステル62重量部からなる結着樹脂L
に換えて、実施例1と同様に約5μmの光導電層を銅張
り積層板に形成し、光導電特性を測定したところ、V0
+330V、DD1095%であった。この光導電層を用
いて実施例1と同様の方法でプリント配線板を作製した
ところ、溶出液での光導電層の除去が極めて困難であっ
た。
【0049】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明のプリント配
線板作製法により、スルーホールを有するような銅張り
積層板内部にも均一な光導電層を形成した後、電子写真
法によりきわめて解像度の高い配線回路を形成すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/30 7124−2H G03G 5/00 101 9221−2H 5/04 9221−2H 13/26 // C23F 1/00 102 8414−4K

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気絶縁性基板の両面に金属導電層を設
    けた導電性基板金属導電層上に電着法により光導電層を
    設け、更に該光導電層上に電子写真法によりトナー画像
    を形成させ、次いでトナー付着部以外の光導電層を溶解
    除去し、かつ場合に応じて光導電層除去部基板表面をエ
    ッチングするプリント配線板の作製方法に於て、該光導
    電層が芳香族環に置換基を有してもよいアクリル酸ベン
    ジルエステル、メタクリル酸ベンジルエステルが選ばれ
    る少なくとも一種の単量体[I]とカルボキシル基を分
    子内に有するビニル重合可能な単量体[II]と含む重
    合成分からなる結着樹脂および光導電性化合物を含有
    し、該結着樹脂におけるIの含有量が20〜60重量%
    であり、IIの含有量が10〜30重量%であることを
    特徴とするプリント配線板の作製法。
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