JPH062384B2 - 耐食性の優れたオーステナイト系ステンレス鋼を母材とするチタンクラッド鋼板およびその製造方法 - Google Patents
耐食性の優れたオーステナイト系ステンレス鋼を母材とするチタンクラッド鋼板およびその製造方法Info
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- JPH062384B2 JPH062384B2 JP2076783A JP7678390A JPH062384B2 JP H062384 B2 JPH062384 B2 JP H062384B2 JP 2076783 A JP2076783 A JP 2076783A JP 7678390 A JP7678390 A JP 7678390A JP H062384 B2 JPH062384 B2 JP H062384B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐食性の優れたチタンクラッド鋼板およびそ
の製造方法に関するものである。
の製造方法に関するものである。
鋼は、安価で良好な機械的、熱的、電気的特性を有して
いるため、古くから非常に広い用途に使用されてきた。
しかし鋼には、そのまま使用すると短時間で錆びたり腐
食したりするという致命的な欠点がある。一方チタン
は、鋼に比べると著しく耐食性が優れているので、腐食
や防錆の問題はほぼ解決するが、他の特性、例えば熱伝
導性,磁性,鋼との接合性などは鋼とは異なった特性を
有している上に、著しく高価であるという欠点がある。
そのため鋼をチタンで完全に代替することは、必ずしも
技術的経済的に容易ではない。
いるため、古くから非常に広い用途に使用されてきた。
しかし鋼には、そのまま使用すると短時間で錆びたり腐
食したりするという致命的な欠点がある。一方チタン
は、鋼に比べると著しく耐食性が優れているので、腐食
や防錆の問題はほぼ解決するが、他の特性、例えば熱伝
導性,磁性,鋼との接合性などは鋼とは異なった特性を
有している上に、著しく高価であるという欠点がある。
そのため鋼をチタンで完全に代替することは、必ずしも
技術的経済的に容易ではない。
これらの問題を解決する方法として、表面をチタン,母
材部を鋼としたクラッド鋼が使用されている。クラッド
鋼は、母材に目的とする特性に合致した鋼を利用し、表
面に耐食性の優れたチタンを用いることで、優れた耐食
性を有しかつ目的とする特性を満足する材料である。
材部を鋼としたクラッド鋼が使用されている。クラッド
鋼は、母材に目的とする特性に合致した鋼を利用し、表
面に耐食性の優れたチタンを用いることで、優れた耐食
性を有しかつ目的とする特性を満足する材料である。
しかしチタンクラッド鋼は、チタンと鋼の界面に脆いFe
−Ti金属間化合物や、TiCなどの層が厚く生成すると界
面で剥離する危険があるために、溶鋼レベルで行なう生
産性の高い鋳包み法は適用できず、特殊な装置を必要と
する固相レベルでの接合により製造せざるを得なかっ
た。この結果コストの高い材料にならざるを得ず、熱交
換器や反応装置などの化学装置などで利用されるに留っ
ていた。
−Ti金属間化合物や、TiCなどの層が厚く生成すると界
面で剥離する危険があるために、溶鋼レベルで行なう生
産性の高い鋳包み法は適用できず、特殊な装置を必要と
する固相レベルでの接合により製造せざるを得なかっ
た。この結果コストの高い材料にならざるを得ず、熱交
換器や反応装置などの化学装置などで利用されるに留っ
ていた。
これに対して本発明者らは、TiとCuの金属間化合物を積
極的に利用することで大気中でクラッド鋼の製造が可能
な方法を発明した(特開平1−122677号公報)。この方
法により、従来方法に比べて飛躍的にコストが低減した
ことから、建材や自動車部品など、さらには家電部品な
どの日用品への適用の要求が高まってきた。
極的に利用することで大気中でクラッド鋼の製造が可能
な方法を発明した(特開平1−122677号公報)。この方
法により、従来方法に比べて飛躍的にコストが低減した
ことから、建材や自動車部品など、さらには家電部品な
どの日用品への適用の要求が高まってきた。
ところで、チタンクラッド鋼板は耐食性が優れている
が、片面チタンクラッド鋼板では裏面(鋼面)に、また
両面チタンクラッド鋼板でも切断した端面に母材の炭素
鋼が露出することになるので、その部分が腐食すること
は必定である。建材や自動車部品などの薄鋼板の場合、
切断端面や裏面(鋼面)の腐食対策を行なうならば、表
面をチタンで覆い耐食性を向上させることの利点がほと
んど消滅することになる。しかし化学装置などの厚板用
途のクラッド鋼の場合は、装置の設計で切断面を出さな
い工夫をしたり、片面クラッド鋼では鋼面に塗装を施す
などの防食対策が可能なために、鋼部分の耐食性を考慮
する必要はなかった。従って現在の化学装置などに使用
されるチタンクラッド鋼厚板を圧延し、薄板としただけ
ではコスト的に薄板用途への実際の適用は不可能であ
る。
が、片面チタンクラッド鋼板では裏面(鋼面)に、また
両面チタンクラッド鋼板でも切断した端面に母材の炭素
鋼が露出することになるので、その部分が腐食すること
は必定である。建材や自動車部品などの薄鋼板の場合、
切断端面や裏面(鋼面)の腐食対策を行なうならば、表
面をチタンで覆い耐食性を向上させることの利点がほと
んど消滅することになる。しかし化学装置などの厚板用
途のクラッド鋼の場合は、装置の設計で切断面を出さな
い工夫をしたり、片面クラッド鋼では鋼面に塗装を施す
などの防食対策が可能なために、鋼部分の耐食性を考慮
する必要はなかった。従って現在の化学装置などに使用
されるチタンクラッド鋼厚板を圧延し、薄板としただけ
ではコスト的に薄板用途への実際の適用は不可能であ
る。
このように従来は著しくコストの高いチタンクラッド鋼
板は、薄板用途に用いることがなかったので、切断端面
や裏面の耐食性が問題視されることはなかった。すなわ
ち、切断面や裏面の耐食性まで考慮したチタンクラッド
薄鋼板はなかったのである。
板は、薄板用途に用いることがなかったので、切断端面
や裏面の耐食性が問題視されることはなかった。すなわ
ち、切断面や裏面の耐食性まで考慮したチタンクラッド
薄鋼板はなかったのである。
切断面の耐食性が劣るのは、母材に炭素鋼が使用されて
いるためである。従って、母材に耐食性の優れたステン
レス鋼を使用することが容易に考えられる。しかし母材
にステンレス鋼を使用したチタンクラッドステンレス鋼
の場合、通常のステンレス鋼単独材で軟化や耐食性確保
のために実施している熱処理が、チタンと母材ないし中
間媒接材との界面の金属間化合物の粗大な成長によって
不可能なため、切断面のステンレス鋼部分の耐食性は、
単独のステンレス鋼の耐食性レベルに達しなかった。
いるためである。従って、母材に耐食性の優れたステン
レス鋼を使用することが容易に考えられる。しかし母材
にステンレス鋼を使用したチタンクラッドステンレス鋼
の場合、通常のステンレス鋼単独材で軟化や耐食性確保
のために実施している熱処理が、チタンと母材ないし中
間媒接材との界面の金属間化合物の粗大な成長によって
不可能なため、切断面のステンレス鋼部分の耐食性は、
単独のステンレス鋼の耐食性レベルに達しなかった。
本発明は、素材を厳選し製造条件を定めることによっ
て、切断面や裏面の耐食性に優れたオーステナイト系ス
テンレス鋼を母材とするチタンクラッド鋼板とその製造
方法を提供するものである。
て、切断面や裏面の耐食性に優れたオーステナイト系ス
テンレス鋼を母材とするチタンクラッド鋼板とその製造
方法を提供するものである。
チタンクラッドステンレス鋼の切断端面に露出したステ
ンレス鋼部分の耐食性は、そのステンレス鋼単独の場合
の耐食性レベルには達しないことは良く経験されること
である。本発明者らは、この原因として、従来述べられ
ているチタンとステンレス鋼のイオン化傾向の違いによ
る局部電池の形成によって、ステンレス鋼の腐食が促進
されること以外に、クラッド鋼板製造工程の熱プロセス
の影響が大きいことを見出した。
ンレス鋼部分の耐食性は、そのステンレス鋼単独の場合
の耐食性レベルには達しないことは良く経験されること
である。本発明者らは、この原因として、従来述べられ
ているチタンとステンレス鋼のイオン化傾向の違いによ
る局部電池の形成によって、ステンレス鋼の腐食が促進
されること以外に、クラッド鋼板製造工程の熱プロセス
の影響が大きいことを見出した。
チタンクラッドステンレス鋼に限らず金属の熱延は、熱
間変形抵抗の低い高温加熱が指向される。また母材のス
テンレス鋼(オーステナイト系ステンレス鋼)は、熱延
後軟化と耐食性を維持するために、通常1000℃以上での
溶体化処理を行なう。
間変形抵抗の低い高温加熱が指向される。また母材のス
テンレス鋼(オーステナイト系ステンレス鋼)は、熱延
後軟化と耐食性を維持するために、通常1000℃以上での
溶体化処理を行なう。
第1図に、JIS1種Tiを合せ材、SUS304鋼を母材とする
チタンクラッドステンレス鋼板の切断面に露出した母材
ステンレス鋼の耐食性に及ぼす熱延加熱温度、および熱
延板の熱処理温度の影響を示した。図中○印おは加熱温
度、●印は熱延板の熱処理温度を示す。腐食試験は、0.
2%H2O2を含有した5%NaCl水をJIS−Z2371の条件で2
時間噴霧する塩水噴霧試験とし、赤錆発生の有無を肉眼
で判定して評価した。評点0は赤錆の発生なし、評点1
は点状に発生、評点2は流れ錆状に発生したものを示
す。その結果、熱延後950℃以上の温度で容体化処理を
行なうか、熱延加熱温度を950℃を超える温度とすると
耐食性が向上し、ステンレス鋼単独材と同様のレベルに
達することが判明した。しかし950℃を超える加熱を行
ない熱延すると、チタンと母材ないし中間媒接材の接合
面で金属間化合物が激しく成長してチタンクラッド鋼の
製造が不可能となり、また950℃を超える温度で熱延板
の熱処理を行なうと、続いて行なう冷延や冷間加工でチ
タンと鋼の界面から剥離する現象が起きて、クラッド鋼
の製造と切断面の耐食性確保とは両立しなかった。
チタンクラッドステンレス鋼板の切断面に露出した母材
ステンレス鋼の耐食性に及ぼす熱延加熱温度、および熱
延板の熱処理温度の影響を示した。図中○印おは加熱温
度、●印は熱延板の熱処理温度を示す。腐食試験は、0.
2%H2O2を含有した5%NaCl水をJIS−Z2371の条件で2
時間噴霧する塩水噴霧試験とし、赤錆発生の有無を肉眼
で判定して評価した。評点0は赤錆の発生なし、評点1
は点状に発生、評点2は流れ錆状に発生したものを示
す。その結果、熱延後950℃以上の温度で容体化処理を
行なうか、熱延加熱温度を950℃を超える温度とすると
耐食性が向上し、ステンレス鋼単独材と同様のレベルに
達することが判明した。しかし950℃を超える加熱を行
ない熱延すると、チタンと母材ないし中間媒接材の接合
面で金属間化合物が激しく成長してチタンクラッド鋼の
製造が不可能となり、また950℃を超える温度で熱延板
の熱処理を行なうと、続いて行なう冷延や冷間加工でチ
タンと鋼の界面から剥離する現象が起きて、クラッド鋼
の製造と切断面の耐食性確保とは両立しなかった。
次いで、チタンクラッドステンレス鋼板の製造可能な85
0〜950℃に加熱温度を限定し、母材の18Cr−9Niステン
レス鋼のC含有量を変え、チタンクラッドステンレス鋼
板を製造した。そのチタンクラッドステンレス鋼板を用
いて測定した、切断面のステンレス鋼の耐食性に及ぼす
ステンレス鋼のC含有量の影響を、第2図に示した。
0〜950℃に加熱温度を限定し、母材の18Cr−9Niステン
レス鋼のC含有量を変え、チタンクラッドステンレス鋼
板を製造した。そのチタンクラッドステンレス鋼板を用
いて測定した、切断面のステンレス鋼の耐食性に及ぼす
ステンレス鋼のC含有量の影響を、第2図に示した。
図から明らかなとおり、母材ステンレス鋼のC量を0.03
%以下とすると、熱延加熱温度を950℃以下としても切
断面の耐食性が劣化しないことが判明した。しかも母材
ステンレス鋼のC量を0.03%以下とすると、熱延加熱温
度を950℃以下としても熱延荷重が低下し、熱延が容易
になるばかりでなく、熱延後の熱延板の軟化のために熱
処理する必要がなくなり、熱延のままで冷間圧延が可能
となることも判明した。この結果、合せ材と母材ないし
中間媒接材の界面の金属間化合物成長の機会が減少し、
加工性の向上も期待できることとなった。
%以下とすると、熱延加熱温度を950℃以下としても切
断面の耐食性が劣化しないことが判明した。しかも母材
ステンレス鋼のC量を0.03%以下とすると、熱延加熱温
度を950℃以下としても熱延荷重が低下し、熱延が容易
になるばかりでなく、熱延後の熱延板の軟化のために熱
処理する必要がなくなり、熱延のままで冷間圧延が可能
となることも判明した。この結果、合せ材と母材ないし
中間媒接材の界面の金属間化合物成長の機会が減少し、
加工性の向上も期待できることとなった。
また母材のステンレス鋼に、TiとNbを単独ないし複合で
添加すると、一層耐食性が向上することを見出した。
添加すると、一層耐食性が向上することを見出した。
本発明はこの知見に基づき成し遂げたものである。
すなわち本発明の鋼板は、 (1)C:0.03%以下,Si:1.0%以下,Mn:2.0%以下,C
r:15%以上27%以下,Ni:6%以上22%以下,N:0.0
3%以下を含み、残部Feおよび不可避不純物からなるオ
ーステナイト系ステンレス鋼を母材とし、合せ材がチタ
ンないしチタン合金であるチタンクラッドステンレス鋼
板、 (2)C:0.03%以下,Si:1.0%以下,Mn:2.0%以下,C
r:15%以上27%以下,Ni:6%以上22%以下,N:0.0
3%以下で、さらにMo:4%以下,Cu:1.5%以下の1種
ないし2種を含み、残部Feおよび不可避不純物からなる
オーステナイト系ステンレス鋼を母材とし、合せ材がチ
タンないしチタン合金であるチタンクラッドステンレス
鋼板、 (3)C:0.03%以下,Si:1.0%以下,Mn:2.0%以下,C
r:15%以上27%以下,Ni6%以上22%以下,N:0.03
%以下で、さらにTi:0.5%以下,Nb:1.0%以下の1種
類ないし2種類を含み、残部Feおよび不可避不純物から
なるオーステナイト系ステンレス鋼を母材とし、合せ材
がチタンないしチタン合金であるチタンクラッドステン
レス鋼板、 (4)C:0.03%以下,Si:1.0%以下,Mn:2.0%以下,C
r:15%以上27%以下,Ni:6%以上22%以下,N:0.0
3%以下で、さらにMo:4%以下,Cu:1.5%以下の1種
ないし2種類と、Ti:0.5%以下,Nb:1.0%以下の1種
ないし2種類を含み、残部Feおよび不可避不純物からな
るオーステナイト系ステンレス鋼を母材とし、合せ材が
チタンないしチタン合金であるチタンクラッドステンレ
ス鋼板 である。
r:15%以上27%以下,Ni:6%以上22%以下,N:0.0
3%以下を含み、残部Feおよび不可避不純物からなるオ
ーステナイト系ステンレス鋼を母材とし、合せ材がチタ
ンないしチタン合金であるチタンクラッドステンレス鋼
板、 (2)C:0.03%以下,Si:1.0%以下,Mn:2.0%以下,C
r:15%以上27%以下,Ni:6%以上22%以下,N:0.0
3%以下で、さらにMo:4%以下,Cu:1.5%以下の1種
ないし2種を含み、残部Feおよび不可避不純物からなる
オーステナイト系ステンレス鋼を母材とし、合せ材がチ
タンないしチタン合金であるチタンクラッドステンレス
鋼板、 (3)C:0.03%以下,Si:1.0%以下,Mn:2.0%以下,C
r:15%以上27%以下,Ni6%以上22%以下,N:0.03
%以下で、さらにTi:0.5%以下,Nb:1.0%以下の1種
類ないし2種類を含み、残部Feおよび不可避不純物から
なるオーステナイト系ステンレス鋼を母材とし、合せ材
がチタンないしチタン合金であるチタンクラッドステン
レス鋼板、 (4)C:0.03%以下,Si:1.0%以下,Mn:2.0%以下,C
r:15%以上27%以下,Ni:6%以上22%以下,N:0.0
3%以下で、さらにMo:4%以下,Cu:1.5%以下の1種
ないし2種類と、Ti:0.5%以下,Nb:1.0%以下の1種
ないし2種類を含み、残部Feおよび不可避不純物からな
るオーステナイト系ステンレス鋼を母材とし、合せ材が
チタンないしチタン合金であるチタンクラッドステンレ
ス鋼板 である。
通常オーステナイト系ステンレス鋼の熱延材は、軟化と
耐食性維持のために1000℃以上の温度での容体化処理が
不可欠である。チタンクラッドステンレス鋼の熱延材で
も同じ目的で容体化処理が必要となるが、前述したよう
に界面の金属間化合物成長のために同じ条件の容体化処
理の実施は不可能である。このため、従来化学装置など
の厚板用として製造されたチタンクラッドステンレス鋼
を熱間圧延で薄板としても、容体化処理を実施しないた
めに端面や裏面に露出する母材ステンレス鋼の耐食性
は、ステンレス鋼としては著しく劣るものしか製造でき
なかった。
耐食性維持のために1000℃以上の温度での容体化処理が
不可欠である。チタンクラッドステンレス鋼の熱延材で
も同じ目的で容体化処理が必要となるが、前述したよう
に界面の金属間化合物成長のために同じ条件の容体化処
理の実施は不可能である。このため、従来化学装置など
の厚板用として製造されたチタンクラッドステンレス鋼
を熱間圧延で薄板としても、容体化処理を実施しないた
めに端面や裏面に露出する母材ステンレス鋼の耐食性
は、ステンレス鋼としては著しく劣るものしか製造でき
なかった。
本発明者らは、本発明によるチタンクラッドステンレス
鋼を用いると、容体化処理を省略しても母材ステンレス
鋼の耐食性が維持されることから、本発明方法を完成し
た。
鋼を用いると、容体化処理を省略しても母材ステンレス
鋼の耐食性が維持されることから、本発明方法を完成し
た。
すなわち、本発明の製造方法は、 (5)組立スラブを熱間および冷間で圧延して製造するチ
タンクラッドステンレス鋼製の製造において、熱延加熱
温度を950℃以下とし、熱延板焼鈍を行なうことなく冷
延し、その後最終焼鈍を行なうことを特徴とする請求項
(1),(2),(3)又は(4)項に記載のチタンクラッドステン
レス鋼板の製造方法である。
タンクラッドステンレス鋼製の製造において、熱延加熱
温度を950℃以下とし、熱延板焼鈍を行なうことなく冷
延し、その後最終焼鈍を行なうことを特徴とする請求項
(1),(2),(3)又は(4)項に記載のチタンクラッドステン
レス鋼板の製造方法である。
次に本発明の限定条件とともに、作用について説明す
る。
る。
母材ステンレス鋼中のCは、第2図の結果から0.03%を
上限とした。
上限とした。
母材ステンレス鋼中のSiおよびMnは、母材そのものの脱
酸剤として必要ではあるが、多量に添加すると熱間加工
性が劣化するため、それぞれ1.0%、2.0%を上限とし
た。
酸剤として必要ではあるが、多量に添加すると熱間加工
性が劣化するため、それぞれ1.0%、2.0%を上限とし
た。
母材ステンレス鋼中のCrは、母材の耐食性確保の点から
15%を下限とした。母材の耐食性はCr量が多い程向上す
るが、靱性が劣化する上にコストの上昇が大きく、チタ
ン単独の薄板より高価となってクラッド化の意味が大き
く減少するために、27%を上限とした。
15%を下限とした。母材の耐食性はCr量が多い程向上す
るが、靱性が劣化する上にコストの上昇が大きく、チタ
ン単独の薄板より高価となってクラッド化の意味が大き
く減少するために、27%を上限とした。
母材ステンレス鋼中のNiは、母材ステンレス鋼のオース
テナイト組織を確保するために下限を6%とした。Niの
多量添加は、オーステナイト相を安定化し耐食性も向上
するが、コストの上昇が大きくチタン単独の薄板より高
価となってクラッド化の意味が大きく減少するために、
22%を上限とした。
テナイト組織を確保するために下限を6%とした。Niの
多量添加は、オーステナイト相を安定化し耐食性も向上
するが、コストの上昇が大きくチタン単独の薄板より高
価となってクラッド化の意味が大きく減少するために、
22%を上限とした。
母材ステンレス鋼中のNは、オーステナイト相の安定化
の点からは多量添加は差し支えないが、0.03%を超える
と熱延後にCrの窒化物を析出して耐食性を劣化させるこ
とかあ、0.03%を上限とした。
の点からは多量添加は差し支えないが、0.03%を超える
と熱延後にCrの窒化物を析出して耐食性を劣化させるこ
とかあ、0.03%を上限とした。
母材ステンレス鋼にMo,Cuを単独ないし複合で添加する
と一層の耐食性向上が得られるが、多量の添加はコスト
の大きな上昇を招き、チタン単独の薄板より高価となっ
てクラッド化の意味が大きく減少するために、それぞれ
4%,1.5%を上限とした。
と一層の耐食性向上が得られるが、多量の添加はコスト
の大きな上昇を招き、チタン単独の薄板より高価となっ
てクラッド化の意味が大きく減少するために、それぞれ
4%,1.5%を上限とした。
また母材ステンレス鋼にTi,Nbを単独ないし複合で添加
すると一層の耐食性向上が得られるが、多量に添加して
も耐食性改善効果は変らず、単にコストのみ上昇してチ
タン単独の薄板より高価となってクラッド化の意味が大
きく減少するために、それぞれ0.5,1.0%を上限とし
た。
すると一層の耐食性向上が得られるが、多量に添加して
も耐食性改善効果は変らず、単にコストのみ上昇してチ
タン単独の薄板より高価となってクラッド化の意味が大
きく減少するために、それぞれ0.5,1.0%を上限とし
た。
またチタンクラッドステンレス鋼板の製造において、熱
延加熱温度が950℃を超えるとチタンと母材ないし中間
媒接材との界面の金属間化合物が成長し、加工性が劣化
したりクラッド鋼の製造が不可能になるために、950℃
を上限とした。
延加熱温度が950℃を超えるとチタンと母材ないし中間
媒接材との界面の金属間化合物が成長し、加工性が劣化
したりクラッド鋼の製造が不可能になるために、950℃
を上限とした。
以上示したとおり本発明によるチタンクラッドステンレ
ス鋼板は、端面や裏面の耐食性を劣化させることなく製
造が可能であり、また製造性を阻害するような耐食性維
持手段を必要とせず製造することが可能となった。そし
て製造した本発明によるチタンクラッドステンレス鋼板
では、端面に露出したステンレス鋼部分は単独のステン
レス鋼と同等の耐食性を有しており、チタンとクラッド
としたことによるステンレス鋼の耐食性劣化は見られな
い。
ス鋼板は、端面や裏面の耐食性を劣化させることなく製
造が可能であり、また製造性を阻害するような耐食性維
持手段を必要とせず製造することが可能となった。そし
て製造した本発明によるチタンクラッドステンレス鋼板
では、端面に露出したステンレス鋼部分は単独のステン
レス鋼と同等の耐食性を有しており、チタンとクラッド
としたことによるステンレス鋼の耐食性劣化は見られな
い。
合せ材として純チタン板を使用し、母材として第1表に
化学組成を示したステンレス鋼を用いた片面チタンクラ
ッドステンレス鋼板(全厚み:1.0mm,クラッド比率:
5〜10%)を製造した。製造したクラッド鋼板の裏面
に、0.2%H2O2を含有した5%NaCl水をJIS−Z2371に定
められた条件で2時間噴霧した。母材の耐食性と比較す
るために、母材単独の薄板の表面にも同時に噴霧した。
試験後の赤錆発生の程度を第2表に示した。表中の評点
0は赤錆の発生なし、評点1は天井に発生、評点2は流
れ錆状に発生したものを示す。
化学組成を示したステンレス鋼を用いた片面チタンクラ
ッドステンレス鋼板(全厚み:1.0mm,クラッド比率:
5〜10%)を製造した。製造したクラッド鋼板の裏面
に、0.2%H2O2を含有した5%NaCl水をJIS−Z2371に定
められた条件で2時間噴霧した。母材の耐食性と比較す
るために、母材単独の薄板の表面にも同時に噴霧した。
試験後の赤錆発生の程度を第2表に示した。表中の評点
0は赤錆の発生なし、評点1は天井に発生、評点2は流
れ錆状に発生したものを示す。
本発明方法による発明例は、いずれも本試験では裏面母
材部から赤錆を発生せず、母材のステンレス鋼単独の場
合の耐食性と同等であった。これに対して比較に示した
片面チタンクラッドステンレス鋼は、母材単独の薄板か
らは赤錆が発生しないにもかかわらず、クラッド鋼の裏
面からは赤錆が発生し、耐食性が劣った。
材部から赤錆を発生せず、母材のステンレス鋼単独の場
合の耐食性と同等であった。これに対して比較に示した
片面チタンクラッドステンレス鋼は、母材単独の薄板か
らは赤錆が発生しないにもかかわらず、クラッド鋼の裏
面からは赤錆が発生し、耐食性が劣った。
熱延加熱温度が950℃を超えた場合、熱延時に剥離し、
クラッド鋼板の製造が不可能であった。また熱延板の焼
鈍温度が950℃を超えた場合、熱延板で評価した裏面母
材部の耐食性は母材のステンレス鋼単独の場合と同等で
あったが、冷延時に剥離し、冷延薄板の製造は不可能で
あった。
クラッド鋼板の製造が不可能であった。また熱延板の焼
鈍温度が950℃を超えた場合、熱延板で評価した裏面母
材部の耐食性は母材のステンレス鋼単独の場合と同等で
あったが、冷延時に剥離し、冷延薄板の製造は不可能で
あった。
以上説明したごとく本発明によれば、端面や裏面の耐食
性の優れたチタンクラッドステンレス鋼板の使用が可能
となった。この結果裏面や端面の耐食性低下を懸念する
ことなく建材や家電製品などの材料として使用すること
ができ、チタンの優れた耐食性を享受することができ
る。またクラッドとすることにより、チタン薄板単独材
の使用に比べて、経済的な利益も大きい。
性の優れたチタンクラッドステンレス鋼板の使用が可能
となった。この結果裏面や端面の耐食性低下を懸念する
ことなく建材や家電製品などの材料として使用すること
ができ、チタンの優れた耐食性を享受することができ
る。またクラッドとすることにより、チタン薄板単独材
の使用に比べて、経済的な利益も大きい。
第1図はチタンクラッド鋼板切断面の母材ステンレス鋼
の耐食性に及ぼす熱延加熱温度および熱延板の熱処理温
度の影響を示した図面、第2図は同じくチタンクラッド
鋼板切断面の母材ステンレス鋼の耐食性に及ぼすステン
レス鋼の炭素含有量の影響を示した図面である。
の耐食性に及ぼす熱延加熱温度および熱延板の熱処理温
度の影響を示した図面、第2図は同じくチタンクラッド
鋼板切断面の母材ステンレス鋼の耐食性に及ぼすステン
レス鋼の炭素含有量の影響を示した図面である。
Claims (5)
- 【請求項1】C:0.03%以下,Si:1.0%以下,Mn:2.0
%以下,Cr:15%以上27%以下,Ni:6%以上22%以
下,N:0.03%以下を含み、残部Feおよび不可避不純物
からなるオーステナイト系ステンレス鋼を母材とし、合
せ材がチタンないしチタン合金である耐食性の優れたオ
ーステナイト系ステンレス鋼を母材とするチタンクラッ
ド鋼板。 - 【請求項2】C:0.03%以下,Si:1.0%以下,Mn:2.0
%以下,Cr:15%以上27%以下,Ni:6%以上22%以
下,N:0.03%以下で、さらにMo:4%以下,Cu:1.5
%以下の1種ないし2種を含み、残部Feおよび不可避不
純物からなるオーステナイト系ステンレス鋼を母材と
し、合せ材がチタンないしチタン合金である耐食性の優
れたオーステナイト系ステンレス鋼を母材とするチタン
クラッド鋼板。 - 【請求項3】C:0.03%以下,Si:1.0%以下,Mn:2.0
%以下,Cr:15%以上27%以下,Ni:6%以上22%以
下,N:0.03%以下で、さらにTi:0.5%以下,Nb:1.0
%以下の1種ないし2種を含み、残部Feおよび不可避不
純物からなるオーステナイト系ステンレス鋼を母材と
し、合せ材がチタンないしチタン合金である耐食性の優
れたオーステナイト系ステンレス鋼を母材とするチタン
クラッド鋼板。 - 【請求項4】C:0.03%以下,Si:1.0%以下,Mn:2.0
%以下,Cr:15%以上27%以下,Ni:6%以上22%以
下,N:0.03%以下で、さらにMo:4%以下,Cu:1.5
%以下の1種ないし2種と、Ti:0.5%以下,Nb:1.0%
以下の1種ないし2種を含み、残部Feおよび不可避不純
物からなるオーステナイト系ステンレス鋼を母材とし、
合せ材がチタンないしチタン合金である耐食性の優れた
オーステナイト系ステンレス鋼を母材とするチタンクラ
ッド鋼板。 - 【請求項5】組立スラブを熱間および冷間で圧延して製
造するチタンクラッドステンレス鋼板の製造において、
熱延加熱温度を950℃以下とし、熱延板焼鈍を行なうこ
となく冷延し、その後最終焼鈍を行なうことを特徴とす
る請求項(1),(2),(3)又は(4)記載の耐食性の優れたオ
ーステナイト系ステンレス鋼を母材とするチタンクラッ
ド鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2076783A JPH062384B2 (ja) | 1990-03-28 | 1990-03-28 | 耐食性の優れたオーステナイト系ステンレス鋼を母材とするチタンクラッド鋼板およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2076783A JPH062384B2 (ja) | 1990-03-28 | 1990-03-28 | 耐食性の優れたオーステナイト系ステンレス鋼を母材とするチタンクラッド鋼板およびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03277541A JPH03277541A (ja) | 1991-12-09 |
| JPH062384B2 true JPH062384B2 (ja) | 1994-01-12 |
Family
ID=13615201
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2076783A Expired - Fee Related JPH062384B2 (ja) | 1990-03-28 | 1990-03-28 | 耐食性の優れたオーステナイト系ステンレス鋼を母材とするチタンクラッド鋼板およびその製造方法 |
Country Status (1)
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| JP (1) | JPH062384B2 (ja) |
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| EP3712292B1 (de) * | 2019-03-19 | 2023-08-02 | ThyssenKrupp Steel Europe AG | Bauteil umfassend ein stahlsubstrat, eine zwischenschicht und eine korrosionsschutzbeschichtung, entsprechende verfahren und verwendungen |
| CN112899575A (zh) * | 2021-01-20 | 2021-06-04 | 钢铁研究总院 | 基于冷金属过渡电弧增材制造的奥氏体不锈钢丝材及工艺 |
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-
1990
- 1990-03-28 JP JP2076783A patent/JPH062384B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03277541A (ja) | 1991-12-09 |
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