JPH062389B2 - 耐熱性,耐加熱変色性及び耐蝕性に優れた有機/無機複合鋼板 - Google Patents

耐熱性,耐加熱変色性及び耐蝕性に優れた有機/無機複合鋼板

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JPH062389B2
JPH062389B2 JP2138264A JP13826490A JPH062389B2 JP H062389 B2 JPH062389 B2 JP H062389B2 JP 2138264 A JP2138264 A JP 2138264A JP 13826490 A JP13826490 A JP 13826490A JP H062389 B2 JPH062389 B2 JP H062389B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐熱性,耐加熱変色性及び耐蝕性に優れた有
機/無機複合鋼板に関するものである。
〔従来の技術〕
これまでに電気亜鉛めっき鋼板や溶融めっき鋼板あるい
は各種合金めっき鋼板が製造され、家電,自動車,建材
などに広く使用されている。
従来、耐蝕性に優れた鋼板として、亜鉛系めっき鋼板の
クロメート材に特殊樹脂を塗布したいわゆる簡易プレコ
ート鋼板(以後有機複合鋼板とよぶ)、亜鉛系めっき鋼
板のクロメート材に顔料添加によって着色された樹脂を
塗布したいわゆる着色塗装鋼板が開発され、一部市販さ
れている。
前者の有機複合鋼板の例としては、特公昭61-36587号公
報、特開昭60-149786号公報、特開昭58-210192号公報、
特開昭58-210190号公報、特開昭59-116397号公報等の発
明をあげることができ、後者の着色塗装鋼板の例として
は、特開昭63-128935号公報の発明をあげることができ
る。
特公昭61-36587号公報は、電気亜鉛めっき鋼板にクロム
付着量が10〜60mg/m2となるようにクロメート被膜
を形成し、ポリエチレン系樹脂ディスパージョンの固形
分100重量部に対しコロイダルシリカを固形分で10〜
60重量部混合した水性液を0.3〜4g/m2(固形分)と
なるように塗布することを特徴とする発明を開示するも
のである。
特開昭60-149786号公報は、亜鉛系合金電気めっき鋼板
にクロム付着量が2〜60mg/m2となるようにクロメー
ト被膜を形成し、ポリエチレン系樹脂ディスパージョン
の固形分100重量部に対し水溶性メラミン樹脂を固形分
として10〜30重量部、コロイダルシリカを固形分で
10〜60重量部混合した水性液を0.3〜5g/m2(固形
分)塗布することを特徴とする発明を開示するものであ
る。
特開昭58-210192号公報及び特開昭58-210190号公報は、
γ相単相からなるNi−Zn合金めっき層或いはFe−
Zn合金めっき層をもつめっき鋼板をクロメート処理
し、その上に導電性物質を含有する塗料、例えばエポキ
シ樹脂にZn粉末を混入した塗料を塗布したものを開示
するものである。
特開昭59-116397号公報は、鋼板の一方の面には第1層
として高耐蝕性電気めっき層を有し、その上に第2層と
して薄電気めっき層を有し、他方の面には第1層として
高耐蝕性電気めっき層を有し、その上に第2層として導
電性顔料を含むエポキシ樹脂あるいはポリエステル樹脂
を3〜10μ塗布するか、導電性顔料を含まないエポキ
シ樹脂あるいはポリエステル樹脂を3〜10μ塗布する
ものを開示するものである。
特開昭63-128935号公報は、鋼板表面上に、最内層とし
て亜鉛又は亜鉛合金めっき層、中間層としてクロメート
被膜層、表層として顔料が添加されたアルキッド樹脂,
アミノアルキッド樹脂,アクリル樹脂,エポキシエステ
ル樹脂等の樹脂皮膜層(着色塗装層)を有する着色塗装
鋼板を開示するものである。
これらの有機複合鋼板あるいは着色塗装鋼板は、表層に
形成された特殊樹脂層あるいは着色塗装層によって特に
裸耐蝕性はかなり改善される。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、これら鋼板は耐熱性がほとんどなく、250℃以
上になると樹脂は分解するため、使用する場合の温度は
たかだか200℃以下である。そのため加熱時直ちに下地
鋼板は変色し、また酸化物が形成していく。また、加熱
すると樹脂はほとんど分解するため、加熱後の耐蝕性は
確保出来ない。
これに対し、最近の傾向として特に家電業界では耐熱性
に優れ、加熱時に変色しない、すなわち耐加熱変色性に
優れ、かつ加熱後優れた耐蝕性を確保できる鋼板を要求
している。例えば、電気ストーブや石油ストーブあるい
はトースター等に使用される素材は250〜400℃で長時間
使用されても変色しないとともに酸化されず、かつ優れ
た耐蝕性を有する必要がある。また、テレビジョンに使
用されているブラウン管のシュリンクバンドに使用され
る素材の多くは最近ではクロメート被覆黒色めっき鋼板
の上に有機樹脂皮膜を形成した有機複合鋼板であり、製
造時600〜700℃の高温に加熱されるが、素材の黒色の色
調が加熱時に変色せず、かつ加熱後優れた耐蝕性を有す
る必要がある。その他各種加熱を伴う家電製品に対し、
耐熱性、耐加熱変色性及び加熱後の耐蝕性に優れた鋼板
への要求が益々強くなってきた。
しかし、前述したように優れた耐熱性,耐加熱変色性及
び耐蝕性をかねそえた皮膜を有する有機複合鋼板あるい
は着色塗装鋼板は皆無といってよい。
これに対し、本発明は優れた耐熱性,耐加熱変色性及び
加熱後の耐蝕性を兼ねそえた有機/無機の混合皮膜を有
する有機/無機複合鋼板を提供することを目的とするも
のであり、詳しくはクロメート皮膜を有するめっき鋼板
あるいはさらにその上に着色塗装層を有する着色塗装鋼
板の表面に特殊組成からなる有機/無機混合皮膜を形成
させることによって耐熱性,耐加熱変色性に優れ、かつ
加熱後の耐蝕性に優れた有機/無機複合鋼板を提供する
ものである。
〔課題を解決するための手段〕 本発明の要旨は次の通りである。
(1)鋼板表面に第1層としてめっき層を有し、第2層と
して10〜150mg/m2のクロメート皮膜層を有し、第3
層としてポリエチレン,酸化ポリエチレン,ポリプロピ
レン,鉱物油,植物油,合成動物油,合成植物油,合成
動植物油,エチレン/アクリル酸共重合体樹脂,ポリア
クリル酸及びその共重合体,ポリアクリル酸エステル及
びその共重合体の水系分散体から選ばれた1種又は2種
以上の混合物の固形分100重量部に対し、SiO2、Cr2O3
Fe2O3,Fe3O4,MgO,ZrO2,SnO2,Al2O3,Sb2O5のゾル
の1種又は2種以上を固形分50〜600重量部含有し、
かつ、ケイ酸カリ,ケイ酸ソーダ,水ガラス,粉末状水
ガラス,メタケイ酸ナトリウム9水塩の1種又は2種以
上を固形分で50〜600重量部混合した水性液を塗布,
乾燥させた0.2〜5.0g/m2の有機/無機皮膜層を有する
ことを特徴とする耐熱性,耐加熱変色性及び耐蝕性に優
れた有機/無機複合鋼板。
(2)鋼板表面に第1層としてめっき層を有し、第2層と
して10〜150mg/m2のクロメート皮膜層を有し、第3
層として着色塗装層を有し、第4層としてポリエチレ
ン,酸化ポリエチレン,ポリプロピレン,鉱物油,植物
油,合成動物油,合成植物油,合成動植物油,エチレン
/アクリル酸共重合体樹脂,ポリアクリル酸及びその共
重合体,ポリアクリル酸エステル及びその共重合体の水
系分散体から選ばれた1種又は2種以上の混合物の固形
分100重量部に対し、SiO2、Cr2O3,Fe2O3,Fe3O4,Mg
O,ZrO2,SnO2,Al2O3,Sb2O5のゾルの1種又は2種以
上を固形分50〜600重量部含有し、かつ、ケイ酸カ
リ,ケイ酸ソーダ,水ガラス,粉末状水ガラス,メタケ
イ酸ナトリウム9水塩の1種又は2種以上を固形分で5
0〜600重量部混合した水性液を塗布,乾燥させた0.2〜
5.0g/m2の有機/無機皮膜層を有することを特徴とする
耐熱性,耐加熱変色性及び耐蝕性に優れた有機/無機複
合鋼板。
(3)めっき層の表層または全層が着色されていることを
特徴とする前記(1)または(2)記載の耐熱性,耐加熱変色
性及び耐蝕性に優れた有機/無機複合鋼板。
〔作用〕
本発明は、クロメート皮膜を有するめっき鋼板あるいは
クロメート被覆めっき鋼板の上にさらに着色塗装層を有
する着色塗装鋼板に耐熱性,耐加熱変色性及び耐蝕性の
極めて優れた有機/無機の混合皮膜を形成させ、商品価
値を著しく高めるものである。ここで言うめっき鋼板と
は、電気めっき鋼板,溶融めっき鋼板及び着色めっき鋼
板を指す。電気めっき鋼板とは、鋼板上に亜鉛,スズ,
鋼,クロム,ニツケルを単独めっきするか、あるいはこ
れら1種または2種以上の金属を含有した合金めっき鋼
板であり、溶融めっき鋼板とは、亜鉛,アルミニウム,
スズ,マグネシウウム,銅,クロム,ニッケルを単独め
っきするか、あるいはこれら1種または2種以上の金属
を含有した合金めっき鋼板である。また、着色めっき鋼
板とは、めっき層表層が着色化されているものでもよい
し、めっき層全体が着色化されているものでもよい。例
えば、Zn−Ni合金めっき鋼板に硝酸系の薬剤を塗布
し、表層を黒色化したもの(以降黒色めっき鋼板とよ
ぶ)、Alめっき鋼板などに薬剤処理をし表層を着色化
したもの、また、電気めっき時のめっき層に酸化物系の
ものを共析させたり、溶融めっき時Zn浴にTiなどを
添加し、溶融めっき後熱処理し、酸化状態によってめっ
き層全体を着色化しためっき鋼板などいずれでもよい。
また、着色塗装鋼板の着色塗装層とは、顔料によって着
色された有機樹脂層であり、顔料が添加された水溶性ま
たは水分散性の有機樹脂、あるいは溶剤で溶かした有機
樹脂を塗布することによって形成されるものである。
以下本発明について詳細に説明する。
本発明はクロメート被覆めっき鋼板、あるいはその上に
さらに着色塗装層を有する塗装鋼板に下記〜の3者
の混合水性液を塗布することにより得られる極めて優れ
た耐熱性と加熱後の耐蝕性に優れた皮膜を有する有機/
無機複合鋼板である。
第1図及び第2図は本発明による有機/無機複合鋼板の
断面構造の1例を示す。第1図は鋼板1の上層にめっき
層2,10〜150mg/m2のクロメート皮膜層3を形成し
た表面処理鋼板上に、下記〜の3者を特定比率で混
合した特定厚の有機/無機混合皮膜層4を形成させたも
のである。第1図は鋼板の両面にめっき層2,クロメー
ト皮膜層3,有機/無機混合皮膜層4が形成されている
場合を示したが、めっき層2,クロメート皮膜層3,有
機/無機混合皮膜層4が鋼板の片面に存在する場合も本
発明に含まれる。第2図は鋼板1の上層にめっき層2,
10〜150mg/m2のクロメート皮膜層3を形成し、さら
にその上に着色塗装層5を形成した表面処理鋼板上に、
下記〜の3者を特定比率で混合した特定厚の有機/
無機混合皮膜層4を形成させたものである。第2図は鋼
板の両面にめっき層2,クロメート皮膜層3,着色塗装
層5,有機/無機混合皮膜層4が形成されている場合を
示したが、めっき層2,クロメート皮膜層3,着色塗装
層5,有機/無機混合皮膜層4が鋼板の片面に存在する
場合も本発明に含まれる。また、第1図または第2図の
めっき層2が、めっき層の表層または全層が着色された
着色めっき層である場合も本発明に含まれる。
:ポリエチレン,酸化ポリエチレン,ポリプロピレ
ン,鉱物油,植物油,合成動物油,合成植物油,合成動
植物油,エチレン/アクリル酸共重合体樹脂,ポリアク
リル酸及びその共重合体,ポリアクリル酸エステル及び
その共重合体の水系分散体から選ばれた1種又は2種以
上の混合物 :Sio2、Cr2O3,Fe2O3,Fe3O4,MgO,ZrO2,SnO2,Al
2O3,Sb2O5のゾルの1種又は2種以上の混合物 :ケイ酸カリ,ケイ酸ソーダ,水ガラス,粉末状水ガ
ラス,メタケイ酸ナトリウム9水塩の1種又は2種以上
の混合物 本発明の耐熱性,耐加熱変色性及び耐蝕性皮膜鋼板の優
れた特性は、上記〜の3者を混合して形成された有
機/無機混合皮膜層に起因するものである。本発明の耐
熱性,耐加熱変色性及び耐蝕性皮膜鋼板は、上記〜
を特定比率で混合した特定厚の有機/無機混合皮膜層を
クロメート皮膜層上あるいは着色塗装層上に形成させる
ことにより製造できるが、上記〜の混合比率および
有機/無機混合皮膜層厚について以下に述べる。
上記に示す水系分散体樹脂の1種あるいは2種以上の
混合物を100部(固形分重量部)に対しに示す各種酸
化物のゾルの1種あるいは2種以上の固形分を50〜60
0部(固形分重量部)混合し、かつ、に示すケイ酸化
合物の1種あるいは2種以上を50〜600部(固形分重
量部)混合した水性液を0.2g/m2(固形分)以上となる
ように塗布すると耐熱性及び加熱後の耐蝕性に極めて優
れた皮膜が形成され、優れた有機/無機複合鋼板を製造
できることを確認した。
第3図,第4図,第5図は、クロム付着量が65mg/m2
となるようにクロメート処理したZn−Ni系合金めっ
き鋼板の上に、 酸化ポリエチレンの水系分散体:SiO2ゾル=100:300
(固形分重量比) となるように固定し、粉末状水ガラスの添加量をかえた
水性液を乾燥後の皮膜が1.0g/m2となるように塗布し、
耐熱性,耐加熱変色性及び加熱後の耐蝕性がどのように
変化するかを示したものである。
ここで耐熱性は600℃に60分均熱し(試料温度)、試
料の酸化による重量増を測定し評価した。
◎:全く重量変化無 ○:0〜0.1g/m2重量増加 △:0.1〜0.5g/m2重量増加 ×:0.5〜1.0g/m2重量増加 ××:1.0g/m2以上重量増加 耐加熱変色性は600℃に60分均熱し(試料温度)、試
料表面の変色性を調査し、◎,○,△,×,××の5段
階で評価したものであり、◎が最良である。
◎:全く変色無 ○:わずかに変色有り △:一部変色有り ×:ブルーイング ××:かなり黒色化あるいは灰暗色 また、加熱後の耐蝕性は600℃で60秒加熱後、JIS-Z-2
371規格に準拠した塩水噴霧試験により(食塩水濃度5
%,槽内温度35℃,噴霧圧力20psi)500時間後の発
錆状況を調査し、◎,○,△,×,××の5段階で評価
したものであり、◎が最良である。
◎:赤錆発生 0% ○: 〃 0〜1% △: 〃 1〜10% ×: 〃 10〜50% ××: 〃 50%以上 第3図から明らかなように粉末状水ガラスの添加量によ
って耐熱性は変化し、粉末状水ガラスが50部に満たな
いと皮膜の耐熱性は低下し、酸化されて重量は増加す
る。また、600部を越えると次第に耐熱性は低下する。
これに対し、50〜600部の領域では皮膜は極めて優れ
た耐熱性を示し、重量変化は全く認められない。
第4図から明らかなように粉末状水ガラスの添加量によ
つて耐加熱変色性も変化し、粉末状水ガラスが50部に
満たないと耐加熱変色性はかなり低下する。また、600
部を越えると耐加熱変色性はやや低下する傾向にある。
また、第5図から明らかなように粉末状水ガラスの添加
量によって加熱後の耐蝕性も変化し、粉末状水ガラスが
50部に満たないと耐蝕性はかなり低下する。また、60
0部を越えると加熱後の耐蝕性はやや低下する傾向にあ
る。
以上の結果は、粉末状水ガラスのかわりにケイ酸カリ,
ケイ酸ソーダ,水ガラス,メタケイ酸ナトリウム9水塩
を用いても、あるいはこれらのうち2種以上を同時に使
用してもほぼ同様の結果が得られた。
次に第6図,第7図,第8図は、同じくクロム付着量が
65mg/m2となるようにクロメート処理したZn−Ni
系合金めっき鋼板の上に、 酸化ポリエチレンの水系分散体: 粉末状水ガラス=100:350(固形分重量比)となるよう
に固定し、SiO2ゾルの添加量をかえた水性液を乾燥後の
皮膜が1.0g/m2となるように塗布し、耐熱性,耐加熱変
色性及び加熱後の耐蝕性がどのように変化するかを示し
たものである。
第6図から明らかなようにSiO2ゾルの添加量によって耐
熱性は変化し、SiO2ゾルが50部に満たないと耐熱性は
低下し、酸化され重量増加しやすくなる。また、600部
を越えると皮膜の造膜性を失い、かなり酸化されやすく
なる。これに対し、50〜600部の領域ではまったく酸
化されず、優れた耐熱性を示す。一方、SiO2ゾルの添加
量は耐加熱変色性にも大きな影響を与え、第7図から明
らかなようにSiO2ゾルが50部に満たないと耐加熱変色
性はやや低下し、一部変色し、600部を越えると耐加熱
変色性は大幅に低下する。また、SiO2ゾルの添加量は加
熱後の耐蝕性にも大きな影響を与え、第8図から明らか
なようにSiO2ゾルが50部に満たないと加熱後の耐蝕性
はやや低下し、600部を越えると加熱後の耐蝕性と大幅
に低下する。これに対し、50〜600部の領域では安定
して優れた耐蝕性が得られる。
以上の結果は、SiO2ゾルのかわりにCr2O3,Fe2O3,Fe3O
4,MgO,ZrO2,SnO2,Al2O3,Sb2O5のゾルを用いても、
あるいはこれらのうち2種以上を同時に使用してもほぼ
同様の結果が得られた。
また、上記第3〜8図の結果は酸化ポリエチレンの水分
散体を用いたが、酸化ポリエチレンのかわりにポリエチ
レン,ポリプロピレン,鉱物油,植物油,合成動物油,
合成植物油,合成動植物油,エチレン/アクリル酸共重
合体樹脂,ポリアクリル酸及びその共重合体樹脂,ポリ
アクリル酸エステル及びその共重合体樹脂,ポリメタク
リル酸及びその共重合体樹脂,ポリメタクリル酸エステ
ル及びその共重合体樹脂の水分散体を用いても同様の結
果が得られた。
次に第9図,第10図,第11図は、クロム付着量が6
5mg/m2となるようにクロメート処理したZn−Ni系
合金めっき鋼板の上に、 酸化ポリエチレンの水系分散体:SiO2ゾル: 粉末状水ガラス=100:300:350 (固形分重量比) となるように固定し、水性液を塗布し乾燥後の皮膜厚を
かえ、耐熱性,耐加熱変色性及び加熱後の耐蝕性がどの
ように変化するかを示したものである。
第9図,第10図,第11図から明らかなように、皮膜
厚によって耐熱性,耐加熱変色性,加熱後の耐蝕性は変
化し、0.2g/m2未満ではそれら特性が低下し、これに対
して0.2g/m2以上では優れた耐熱性,耐加熱変色性,加
熱後の耐蝕性を示す。
上記第1〜11図の結果はめっき鋼板のCr付着量が6
5mg/m2の場合であるが、第12図にZn−Ni系合金
めっき鋼板の上にクロム付着量をかえ、水系分散体酸化
ポリエチレン100部(固形分重量部)にSiO2ゾル300部
(固形分重量部),粉末状水ガラス350部(固形分重量
部)混合した水性液を1.0g/m2(固形分)塗布した場合
の皮膜の密着性を示す。
皮膜の密着性試験は上記塗布した試験片を30分沸騰
し、その後2mmゴバン目に皮膜をカットしテープ剥離
し、剥離面積で評価した。
◎:剥離面積 0% ○: 〃 0〜1% △: 〃 1〜10% ×: 〃 10〜50% ××: 〃 50%以上 第12図から明らかなようにCr付着量が10mg/m2
満、あるいは150mg/m2超では皮膜の密着性は低下す
る。
上記第9〜11図の結果および第12図の結果は、 酸化ポリエチレンの水系分散体:SiO2ゾル: 粉末状水ガラス=100:300:350 (固形分重量比) となるように固定したものであるが、SiO2ゾルを50〜
600部、粉末状水ガラスを50〜600部に変更してもほぼ
同様な結果が得られた。
また、SiO2ゾルのかわりにCr2O3,Fe2O3,Fe3O4,MgO,
ZrO2,SnO2,Al2O3,Sb2O5のゾルを用いても、あるいは
これらのうち2種以上を同時に使用してもほぼ同様の結
果が得られた。
また、粉末状水ガラスのかわりにケイ酸カリ,ケイ酸ソ
ーダ,水ガラス,メタケイ酸ナトリウム9水塩を用いて
も、あるいはこれらのうち2種以上を同時に使用しても
ほぼ同様の結果が得られた。
また、酸化ポリエチレンのかわりにポリエチレン,ポリ
プロピレン,鉱物油,植物油,合成動物油,合成植物
油,合成動植物油,エチレン/アクリル酸共重合体樹
脂,ポリアクリル酸及びその共重合体樹脂,ポリアクリ
ル酸エステル及びその共重合体樹脂,ポリメタクリル酸
及びその共重合体樹脂,ポリメタクリル酸エステル及び
その共重合体樹脂の水系分散体を用いても同様の結果が
得られた。
以上の結果より、第2層のクロメート皮膜層のクロム付
着量を10〜150mg/m2に限定するものであり、第3層
の有機/無機皮膜層の上記〜の有機/無機混合比率
を、の固形分100重量部に対して、を固形分で50
〜600重量部、を固形分で50〜600重量部に限定し、
皮膜厚の下限を0.2g/m2に限定するものである。なお、
皮膜厚の上限については経済的な観点より5.0g/m2に限
定するものである。
ここで、本発明による有機/無機複合皮膜によって極め
て優れた耐熱性,耐加熱変色性及び耐蝕性が得られるメ
カニズムについてはかならずしも明確ではないが、おお
よそ次のように考えられる。すなわち、本発明で用いる
樹脂は比較的高温域まで安定であり、且つ分解速度が遅
い。したがって、加熱により急激な燃焼や、分解が起き
にくく、徐々に分解されるため塗布された皮膜の状態は
そのまま維持される。また、それと平行してその温度に
応じてケイ酸化合物とゾルが反応し、緻密な皮膜を形成
する。このようにして得られた皮膜は半無定形なため極
めて緻密であり、酸素の拡散を遮断するため酸化物は形
成されず耐熱性に優れ、また同時に第1層のめっき層,
第2層のクロメート層の酸化を防止することにより変色
することを防ぐとともに、自身も透明皮膜のまま変化し
ないため耐加熱変色性にも優れている。また、このよう
にして形成された皮膜は柔軟性に富むため、加工に追従
し、かつ緻密であることから、腐食環境下でH2OやCl-
の拡散を押さえ優れた耐蝕性を示す。
第3〜11図はクロメート処理したZn−Ni系合金め
っき鋼板に処理した場合について述べたが、クロメート
処理して10〜150mg/m2のクロメート皮膜層を形成し
ためっき鋼板にさらに着色塗装層を有する着色塗装鋼板
に、上記有機/無機混合皮膜を塗布しても同様の効果が
えられる。すなわち、着色塗装層は顔料を含有する有機
樹脂で形成されているので上層の有機/無機混合皮膜と
の密着性は充分に確保されると共に、上記有機/無機混
合皮膜は加熱時反応して極めて緻密な皮膜に改質するた
め、外部から拡散してくる酸素を遮断し、着色塗装層を
形成する顔料や有機樹脂の酸化を押さえるため、顔料や
有機樹脂の変色を防止し、優れた耐加熱変色性を示す。
あわせて上記有機/無機混合皮膜は加熱時反応して軟化
点が高く、かつ緻密で柔軟性にも富んでいるため、優れ
た耐熱性と加熱後優れた耐蝕性も付与される。
なお、着色塗装鋼板におけるクロメート皮膜層のクロメ
ート付着量を10〜150mg/m2に限定するのは、周知の
ように着色塗装層との密着性を確保するためである。
〔実施例〕
(実施例1) めっき付着量が20g/m2のZn−Ni系合金めっき鋼
板(Ni:11.0%)に、Cr付着量が65mg/m2となる
ようにクロメート処理し、 水系分散体酸化ポリエチレン:SiO2ゾル: 粉末状水ガラス=100:350:300 (固体分重量部) となるように調整した水性液をその上に塗布し、乾燥し
て1.0g/m2となるように皮膜を形成した。
(実施例2) めっき付着量が20g/m2のZn−Ni−Co系合金め
っき鋼板(Ni:11.0%,Co=0.5%)に、Cr付着
量が90mg/m2となるようにクロメート処理し、 水系分散体ポリエチレン:Cr2O3ゾル: ケイ酸カリ=100:200:400(固形分重量部)となるよう
に調整した水性液をその上に塗布し、乾燥して1.2g/m2
となるように皮膜を形成した。
(実施例3) めっき付着量が20g/m2のZn−Fe系合金めっき鋼
板(Fe:11.5%)に、Cr付着量が120mg/m2となる
ようにクロメート処理し、 水系分散体動植物油:Fe2O3ゾル: ケイ酸ソーダ=100:400:350 (固形分重量部) となるように調整した水性液をその上に塗布し、乾燥し
て1.8g/m2となるように皮膜を形成した。
(実施例4) めっき付着量が20g/m2のZn−Ni−Cr系合金め
っき鋼板(Ni:12.5%,Cr=1.5%)に、Cr付着
量が40mg/m2となるようにクロメート処理し、 エチレン/アクリル酸共重合体樹脂: Al2O3ゾル:水ガラス=100:100:500 (固形分重量部) となるように調整した水性液をその上に塗布し、乾燥し
て2.1g/m2となるように皮膜を形成した。
(実施例5) めっき付着量が20g/m2のZn−Mn系合金めっき鋼
板(Mn:75.5%)に、Cr付着量が55mg/m2となる
ようにクロメート処理し、 ポリアクリル酸:Sb2O5ゾル:粉末状水ガラス=100:50
0:500(固形分重量部) となるように調整した水性液をその上に塗布し、乾燥し
て0.9g/m2となるように皮膜を形成した。
(実施例6) めっき付着量が20g/m2のZn−Ni系合金めっき鋼
板(Ni:11.5%)に、Cr付着量が65mg/m2となる
ようにクロメート処理し、 水系分散体酸化ポリエチレン:SiO2ゾル: メタケイ酸ナトリウム9水塩=100:350:350 (固形分重量部) となるように調整した水性液をその上に塗布し、乾燥し
て1.0g/m2となるように皮膜を形成した。
(実施例7) めっき付着量が20g/m2のZn−Ni系合金めっき鋼
板(Ni:12.0%)に、硝酸と硫酸の混合液をスプレー
塗布し、めっき層の表面を黒色化した後、Cr付着量が
95mg/m2となるようにクロメート処理し、 エチレン/アクリル酸共重合体樹脂: SiO2ゾル:メタケイ酸ナトリウム9水塩 =100:400:300(固形分重量部) となるように調整した水性液をその上に塗布し、乾燥し
て1.2g/m2となるように皮膜を形成した。
(実施例8) めっき付着量が20g/m2のZnめっき鋼板の表面に、
付着量が45mg/m2となるようにクロメート処理し、そ
の上に着色顔料を含む水溶性樹脂を10μ塗布した塗装
鋼板の上に 水系分散体エチレン/アクリル酸共重合体樹脂:ZrO2
ル:粉末状水ガラス=100:350:350 となるように調整した水性液を塗布し、乾燥して1.5g/
m2となるように皮膜を形成した。
(比較例1) めっき付着量が20g/m2のZn−Ni系合金めっき鋼
板(Ni:11.5%)を用いた。
(比較例2) めっき付着量が20g/m2のZn−Ni系合金めっき鋼
板(Ni:11.5%)に、Cr付着量が80mg/m2となる
ようにクロメート処理した鋼板を用いた。
(比較例3) めっき付着量が20g/m2のZn−Ni系合金めっき鋼
板(Ni:11.5%)に、Cr付着量が80mg/m2となる
ようにクロメート処理し、その上にエポキシ樹脂を塗布
し、乾燥して1.6g/m2となるように皮膜を形成した。
実施例1〜8ならびに比較例1〜3で得られた表面処理
鋼板について各種試験を行った結果を第1表に示す。
各種試験条件は次の通りである。
(a)耐熱性 第3図,第6図,第9図と同じ条件で実施し、評価も同
じ基準で実施した。
(b)耐加熱変色性 第4図,第7図,第10図と同じ条件で実施し、評価も
同じ基準で実施した。
(c)耐蝕性 第5図,第8図,第11図と同じ条件で実施し、600℃
で60秒加熱後JIS-Z-2371規格に準拠した塩水噴霧試験
により、500h後の白錆発生率(%)及び1000h後の赤錆
発生率(%)を求めた。
[発明の効果] 従来、耐熱性,耐加熱変色性及び加熱後の耐蝕性を同時
に充分満足する有機/無機複合皮膜を有する表面処理鋼
板は存在しなかったが、本発明によればきわめて優れた
耐熱性,耐加熱変色性及び加熱後の耐蝕性に優れた皮膜
が得られる。従って、例えば本発明による有機複合鋼板
を、加工時或いは組立時に熱履歴を受けたり、あるいは
製品として使用する際、長時間熱を受ける家電製品の各
種部品や、建材など多くの用途に使用することにより素
材は酸化されず、また着色めっき層および/または着色
塗装層は変色せずいつまでも鮮やかな色調を維持し、か
つ優れた耐蝕性を確保できることから、本発明の経済的
効果は極めて大なるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図,第2図は本発明による有機/無機複合鋼板の断
面概要図、 第3図,第4図,第5図はクロメート処理したZn−N
i系合金めっき鋼板の上に水系分散体の酸化ポリエチレ
ンとコロイダルシリカの配合を固定し、粉末状水ガラス
の添加量をかえた水性液を塗布し、耐熱性,耐加熱変色
性及び加熱後の耐蝕性がどのように変化するかを示した
図、 第6図,第7図,第8図は同じくクロメート処理したZ
n−Ni系合金めっき鋼板の上に水系分散体の酸化ポリ
エチレンと粉末状水ガラスの配合を固定し、コロイダル
シリカの添加量をかえた水性液を塗布し、耐熱性と加熱
後の耐蝕性がどのように変化するか示した図、 第9図,第10図,第11図はクロメート処理したZn
−Ni系合金めっき鋼板の上に水系分散体の酸化ポリエ
チレンとコロイダルシリカと粉末状水ガラスの配合を固
定した水性液を塗布し、乾燥後の皮膜厚をかえ、耐熱
性,耐加熱変色性及び加熱後の耐蝕性がどのように変化
するかを示した図、 第12図はZn−Ni系合金めっき鋼板の上にクロム付
着量をかえ、水系分散体酸化ポリエチレンとコロイダル
シリカ及び粉末状水ガラスを混合した水性液を塗布した
場合の皮膜の密着性を示す図である。 1…鋼板、2…めっき層、3…クロメート皮膜層、4…
有機/無機混合皮膜層、5…着色塗装層。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼板表面に第1層としてめっき層を有し、
    第2層として10〜150mg/m2のクロメート皮膜層を有
    し、第3層としてポリエチレン,酸化ポリエチレン,ポ
    リプロピレン,鉱物油,植物油,合成動物油,合成植物
    油,合成動植物油,エチレン/アクリル酸共重合体樹
    脂,ポリアクリル酸及びその共重合体,ポリアクリル酸
    エステル及びその共重合体の水系分散体から選ばれた1
    種又は2種以上の混合物の固形分100重量部に対し、Sio
    2,Cr2O3,Fe2O3,Fe3O4,MgO,ZrO2,SnO2,Al2O3,Sb
    2O5のゾルの1種又は2種以上を固形分50〜600重量部
    含有し、かつ、ケイ酸カリ,ケイ酸ソーダ,水ガラス,
    粉末状水ガラス,メタケイ酸ナトリウム9水塩の1種又
    は2種以上を固形分で50〜600重量部混合した水性液
    を塗布,乾燥させた0.2〜5.0g/m2の有機/無機皮膜層
    を有することを特徴とする耐熱性,耐加熱変色性及び耐
    蝕性に優れた有機/無機複合鋼板。
  2. 【請求項2】鋼板表面に第1層としてめっき層を有し、
    第2層として10〜150mg/m2のクロメート皮膜層を有
    し、第3層として着色塗装層を有し、第4層としてポリ
    エチレン,酸化ポリエチレン,ポリプロピレン,鉱物
    油,植物油,合成動物油,合成植物油,合成動植物油,
    エチレン/アクリル酸共重合体樹脂,ポリアクリル酸及
    びその共重合体,ポリアクリル酸エステル及びその共重
    合体の水系分散体から選ばれた1種又は2種以上の混合
    物の固形分100重量部に対し、SiO2,Cr2O3,Fe2O3,Fe3
    O4,MgO,ZrO2,SnO2,Al2O3,Sb2O5のゾルの1種又は
    2種以上を固形分50〜600重量部含有し、かつ、ケイ
    酸カリ,ケイ酸ソーダ,水ガラス,粉末状水ガラス,メ
    タケイ酸ナトリウム9水塩の1種又は2種以上を固形分
    で50〜600重量部混合した水性液を塗布,乾燥させた
    0.2〜5.0g/m2の有機/無機皮膜層を有することを特徴
    とする耐熱性,耐加熱変色性及び耐蝕性に優れた有機/
    無機複合鋼板。
  3. 【請求項3】めっき層の表層または全層が着色されてい
    ることを特徴とする請求項1または2記載の耐熱性,耐
    加熱変色性及び耐蝕性に優れた有機/無機複合鋼板。
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