JPH06240208A - コーティング用組成物及びコーティング方法 - Google Patents
コーティング用組成物及びコーティング方法Info
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- JPH06240208A JPH06240208A JP5030750A JP3075093A JPH06240208A JP H06240208 A JPH06240208 A JP H06240208A JP 5030750 A JP5030750 A JP 5030750A JP 3075093 A JP3075093 A JP 3075093A JP H06240208 A JPH06240208 A JP H06240208A
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Abstract
焼成なしで、耐熱性、耐摩耗性、耐食性に優れ、クラッ
クのない緻密な塗膜を与えるコーティング用組成物と、
その施工法を提供すること。 【構成】 数平均分子量100〜5万のポリシラザンと
アルコールを加熱反応して得られるアルコール/ポリシ
ラザンの原子比が0.001〜2の範囲内かつ数平均分
子量が約100〜50万のアルコール付加ポリシラザン
を含有するコーティング用組成物。この組成物を基板に
塗布後、50℃以上で焼成する又は50℃未満に保持す
ると耐熱性、耐摩耗性、耐食性に優れたSi−N−O系
又はSi−N−O−C系のセラミックス膜が得られる。
Description
須成分とし、耐熱性、耐摩耗性、耐食性に優れた被覆膜
を形成できるコーティング用組成物、及びこれを用いた
コーティング方法に関する。
には、有機系塗料では不十分であり、セラミックス系コ
ーティングが用いられる。従来、セラミックス系コーテ
ィングの形成方法としては、PVD(スパッタ法等)、
CVD、ゾル−ゲル法、ポリチタノカルボシラン系塗
料、ポリ(ジシル)シラザン系塗料、ポリシラザン系塗
料、ポリメタロシラザン系塗料などが知られている。
ス系コーティング法が知られているが、いずれも問題が
ある。すなわち、PVD,CVD法では装置が高価であ
る。ゾル−ゲル法では、必要焼成温度が500℃以上と
高い。ポリチタノカルボシラン系塗料では低温焼成(4
00℃以下)における表面強度が不十分である。ポリ
(ジシル)シラザン系重合体を用いたものは、施工に難
があり、クラックが発生する。ポリシラザン、ポリメタ
ロシラザンコーティングでは、200〜500℃で焼成
できるが、300℃未満の焼成では膜質が必ずしも良好
でない。
おける問題を解決し、低温(50℃〜350℃)焼成に
より、容易に(従来に比べて少ない手間で、安価なアル
コールを用いて、)耐熱性、耐摩耗性、耐食性に優れ、
クラックのない緻密な塗膜を与えるコーティング用組成
物とその施工法を提供すること、を目的とする。
点を解決するために鋭意検討した結果、ポリシラザンに
容易に入手できる、アルコールを付加させることによ
り、該付加物の塗膜を空気中で焼成する際の硬化反応が
促進され、従来よりも低い焼成温度で良好な被覆が形成
されることを見出した。
式(I):
に水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキ
ル基、アリール基、またはこれらの基以外でケイ素に直
結する基が炭素である基、アルキルシリル基、アルキル
アミノ基、アルコキシ基を表わす。ただし、R1 ,R
2 ,R3 のうち少なくとも1つは水素原子である。)で
表わされる単位からなる主骨格を有する数平均分子量が
100〜5万のポリシラザンとアルコールを反応させて
得られる、アルコール/ポリシラザン重量比が0.00
1〜2の範囲内かつ数平均分子量が約100〜50万の
アルコール付加ポリシラザンを少なくとも含有するコー
ティング用組成物が提供される。
成分として用いられるアルコール付加ポリシラザンは、
ポリシラザンの全骨格中の少なくとも一部のケイ素原子
に結合した水素原子とアルコールとが反応して、ポリシ
ラザン中のケイ素原子がアルコールと縮合した側鎖基あ
るいは末端基を有することを特徴とする化合物である。
アルコール(HO−R4 :アルコール)のOH基とポリ
シラザンのSiH基の間で脱水素縮合反応が起こり、下
記の如くSi−O−C結合が形成される。
ンの数平均分子量は100〜50万、好ましくは500
〜10,000の範囲内である。本発明に用いるアルコ
ール付加ポリシラザンを製造する方法は、ポリシラザン
とアルコールを無溶媒または溶媒中で、反応させること
からなる。本発明に用いるアルコールは沸点110℃以
上のアルコールが好ましい。例を挙げるとブタノール、
ヘキサノール、オクタノール、ノナノール、メトキシエ
タノール、エトキシエタノール、フルフリルアルコール
等がある。
もSi−H結合、あるいはN−H結合を有するポリシラ
ザンであればよく、ポリシラザン単独は勿論のこと、ポ
リシラザンと他のポリマーとの共重合体やポリシラザン
と他の化合物との混合物でも利用できる。用いるポリシ
ラザンには、鎖状、環状、あるいは架橋構造を有するも
の、あるいは分子内にこれら複数の構造を同時に有する
ものがあり、これら単独でもあるいは混合物でも利用で
きる。
のようなものがあるが、これらに限定されるものではな
い。一般式(I)でR1 ,R2 、及びR3 に水素原子を
有するものは、ペルヒドロポリシラザンであり、その製
造法は例えば特開昭60−145903号公報、D.Seyf
erthらCommunication of Am.Cer.Soc., C-13,January
1983.に報告されている。これらの方法で得られ
るものは、種々の構造を有するポリマーの混合物である
が、基本的には分子内に鎖状部分と環状部分を含み、
ロポリシラザンの構造の一例を示すと下記の如くであ
る。
R3 にメチル基を有するポリシラザンの製造方法は、D.
SeyferthらPolym.Prepr.,Am.Chem.Soc.,Div.Polym.Che
m,.25,10(1984) に報告されている。この
方法により得られるポリシラザンは、繰り返し単位が−
(SiH2 NCH3 )−の鎖状ポリマーと環状ポリマー
であり、いずれも架橋構造をもたない。
R2 に有機基を有するポリオルガノ(ヒドロ)シラザン
の製造法は、D.SeyferthらPolym.Prepr.,Am.Chem.Soc.,
Div.Polym.Chem.,25,10(1984)、特開昭61
−89230号公報に報告されている。これらの方法に
より得られるポリシラザンには、−(R2 SiHNH)
−を繰り返し単位として、主として重合度が3〜5の環
状構造を有するものや(R3 SiHNH)X 〔(R2 S
iH)1.5 N〕1-X (0.4<x<1)の化学式で示せ
る分子内に鎖状構造と環状構造を同時に有するものがあ
る。
R3 に有機基を有するポリシラザン、またR1 及びR2
に有機基、R3 に水素原子を有するものは−(R1 R2
SiNR3 )−を繰り返し単位として、主に重合度が3
〜5の環状構造を有している。次に用いるポリシラザン
の内、一般式(I)以外のものの代表例をあげる。
は、D.SeyferthらCommunication of Am.Cer.Soc., C-1
32, July 1984.が報告されている様な分子内に
架橋構造を有するものもある。一例を示すと下記の如く
である。
ている様なR1 SiX3(X:ハロゲン)のアンモニア分
解によって得られる架橋構造を有するポリシラザン(R
1 Si(NH)X )、あるいはR1 SiX3 及びR2 2S
iX2 の共アンモニア分解によって得られる下記の構造
を有するポリシラザンも出発材料として用いることがで
きる。
(I)で表わされる単位からなる主骨格を有するが、一
般式(I)で表わされる単位は、上記にも明らかな如く
環状化することがあり、その場合にはその環状部分が末
端基となり、このような環状化がされない場合には、主
骨格の末端はR1 ,R2 ,R3 と同様の基又は水素であ
ることができる。
なく、入手可能なものを用いることができるが、アルコ
ールとの反応性の点で、式(I)におけるR1 ,R2 、
及びR3 は立体障害の小さい基が好ましい。即ち、R
1 ,R2 及びR3 としては水素原子及びC1 〜C5 のア
ルキル基が好ましく、水素原子及びC1 〜C2 のアルキ
ル基がさらに好ましい。
アルコール/ポリシラザン重量比が0.001から2に
なるように、好ましくは0.01から1になるように、
さらに好ましくは0.05から0.5になる様に加え
る。アルコールの添加量をこれより増やすとポリシラザ
ンの分子量が上がり過ぎてゲル化し、また、少ないと十
分な効果が得られない。
有機溶媒を使用する時に比べて、反応制御が難しく、ゲ
ル状物質が生成する場合もあるので、一般に有機溶媒を
用いた方が良い。溶媒としては、芳香族炭化水素、脂肪
族炭化水素、脂環式炭化水素の炭化水素溶媒、ハロゲン
化炭化水素、脂肪族エーテル、脂環式エーテル類、芳香
族アミン類が使用できる。好ましい溶媒としては、例え
ばベンゼン、トルエン、キシレン、塩化メチレン、クロ
ロホルム、n−ヘキサン、エチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ピリジン、メチルピリジン等があり、特に好
ましい溶媒としてはキシレン、ピリジン、メチルピリジ
ン等があげられる。反応に際して、雰囲気は特に限定さ
れないが、通常大気中で行なう。但し、ポリシラザンが
変質するような湿度下は好ましくない。
とができ、例えば有機溶媒を使用する場合には、その有
機溶媒の沸点以下の温度に加熱してもよいが、数平均分
子量の高い固体を得るには、引続き有機溶媒の沸点以上
に加熱して有機溶媒を留去させて反応を行なうこともで
きる。反応温度は、一般に150℃以下であるが常温が
好ましい。特に溶媒にキシレンを用いた場合は、コーテ
ィング用溶剤として適しているため、溶媒留去や溶媒置
換の手間がかからない。つまり、ポリシラザンのキシレ
ン溶液にアルコールを添加するだけでよい。
〜50時間程度である。反応は一般に常圧付近で行なう
のが好ましい。本発明において、前記アルコール付加ポ
リシラザンを用いてコーティング用組成物を調製するに
は、通常アルコール付加ポリシラザンを溶剤に溶解させ
ればよい。
化水素、芳香族炭化水素の炭化水素溶媒、ハロゲン化メ
タン、ハロゲン化エタン、ハロゲン化ベンゼン等のハロ
ゲン化炭化水素、脂肪族エーテル、脂環式エーテル等の
エーテル類が使用できる。好ましい溶媒は、塩化メチレ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、ブロモホルム、塩化エ
チレン、塩化エチリデン、トリクロロエタン、テトラク
ロロエタン等のハロゲン化炭化水素、エチルエーテル、
イソプロピルエーテル、エチルブチルエーテル、ブチル
エーテル、1,2−ジオキシエタン、ジオキサン、ジメ
チルジオキサン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピ
ラン等のエーテル類、ペンタンヘキサン、イソヘキサ
ン、メチルペンタン、ヘプタン、イソヘプタン、オクタ
ン、イソオクタン、シクロペンタン、メチルシクロペン
タン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の炭化水素
等である。
ール付加ポリシラザンの溶解度や溶剤の蒸発速度を調節
するために、2種類以上の溶剤を混合してもよい。溶剤
の使用量(割合)は採用するコーティング方法により作
業性がよくなるように選択され、またアルコール付加ポ
リシラザンの平均分子量、分子量分布、その構造によっ
て異なるので、コーティング用組成物中溶剤は90重量
%程度まで混合することができ、好ましくは固形分濃度
が10〜50重量%の範囲で混合することができる。
ンの平均分子量、分子量分布、その構造によって異なる
が、通常0〜90重量%の範囲で良い結果が得られる。
また、本発明においては、必要に応じて適当な充填剤を
加えてもよい。充填剤の例としてはシリカ、アルミナ、
ジルコニア、マイカを始めとする酸化物系無機物あるい
は炭化珪素、窒化珪素等の非酸化物系無機物の微粉等が
挙げられる。また用途によってはアルミニウム、亜鉛、
銅等の金属粉末の添加も可能である。さらに充填剤の例
を詳しく述べれば、ケイ砂、石英、ノバキュライト、ケ
イ藻土などのシリカ系:合成無定形シリカ:カオリナイ
ト、雲母、滑石、ウオラストナイト、アスベスト、ケイ
酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム等のケイ酸塩:ガラ
ス粉末、ガラス球、中空ガラス球、ガラスフレーク、泡
ガラス球等のガラス体:窒化ホウ素、炭化ホウ素、窒化
アルミニウム、炭化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケ
イ素、ホウ化チタン、窒化チタン、炭化チタン等の非酸
化物系無機物:炭酸カルシウム:酸化亜鉛、アルミナ、
マグネシア、酸化チタン、酸化ベリリウム等の金属酸化
物:硫酸バリウム、二硫化モリブデン、二硫化タングス
テン、弗化炭素その他無機物:アルミニウム、ブロン
ズ、鉛、ステンレススチール、亜鉛等の金属粉末:カー
ボンブラック、コークス、黒鉛、熱分解炭素、中空カー
ボン球等のカーボン体等があげられる。
む。)、粒状、鱗片状等種々の形状のものを単独又は2
種以上混合して用いることができる。又、これら充填剤
の粒子の大きさは1回に塗布可能な膜厚よりも小さいこ
とが望ましい。また充填剤の添加量はアルコール付加ポ
リシラザン1重量部に対し、0.05重量部〜10重量
部の範囲であり、特に好ましい添加量は0.2重量部〜
3重量部の範囲である。又、充填剤の表面をカップリン
グ剤処理、蒸着、メッキ等で表面処理して使用してもよ
い。
各種顔料、レベリング剤、消泡剤、帯電防止剤、紫外線
吸収剤、pH調整剤、分散剤、表面改質剤、可塑剤、乾燥
促進剤、流れ止め剤を加えてもよい。本発明によれば、
同様にして、上記の如きコーティング用組成物を用いた
コーティング方法が提供され、このコーティング方法は
上記のコーティング用組成物を基盤に1回又は2回以上
繰り返し塗布した後、焼成し珪素−窒素−酸素系又は珪
素−窒素−酸素−炭素系セラミックスから成る被覆膜を
形成させることを特徴とするものである。
に限定されず、金属、セラミックス、プラスチックス等
のいずれでもよい。コーティングとしての塗布手段とし
ては、通常の塗布方法、つまりスピンコート、浸漬、ロ
ール塗り、バー塗り、刷毛塗り、スプレー塗り、フロー
塗り等が用いられる。又、塗布前に基盤をヤスリがけ、
脱脂、各種ブラスト等で表面処理しておくとコーティン
グ組成物の付着性能は向上する。
燥させた後、加熱・焼成する。この焼成によってアルコ
ール付加ポリシラザンは架橋、縮合、あるいは、焼成雰
囲気によっては酸化、加水分解して硬化し、強靱な被覆
を形成する。上記焼成条件はアルコール付加ポリシラザ
ンの分子量や構造によって異なるが0.5〜10℃/分
の緩やかな昇温速度で50℃〜1000℃の範囲の温度
で焼成する。好ましい焼成温度は250℃〜350℃の
範囲である。焼成雰囲気は空気中あるいは不活性ガス等
のいずれであってもよいが、空気中がより好ましい。空
気中での焼成によりアルコール付加ポリシラザンの酸
化、あるいは空気中に共存する水蒸気による加水分解が
進行し、上記のような低い焼成温度てSi−O結合ある
いはSi−N結合を主体とする強靱な被覆の形成が可能
となる。
ザンの種類によっては、限られた焼成条件ではセラミッ
クスへの転化が不完全である場合があり、この場合には
焼成後の被覆膜を50℃未満の条件で長時間保持し、被
覆膜の性質を向上させることが可能である。この場合の
保持雰囲気は空気中が好ましく、また水蒸気圧を高めた
湿潤空気中でも更に好ましい。保持する時間は特に限定
されるものではないが、10分以上30日以内が現実的
に適当である。また保持温度は特に限定されるものでは
ないが、0℃以上50℃未満が現実的に適当である。こ
こで50℃以上で保持することも当然有効であるが、本
文では50℃以上での加熱操作を「焼成」と定義してい
る。即ち、ある温度で一定時間焼成した後、温度を例え
ば50℃に下げて長時間焼成することも有効であるが、
この操作は前述の「加熱・焼成」操作の一類型である。
ポリシラザンの酸化、あるいは空気中に共存する水蒸気
による加水分解が更に進行し、セラミックスへの転化が
完了して、性質のより向上した、より強靱な被覆膜の形
成が可能となる。以上の方法によれば焼成温度が低下で
き、高い焼成温度に起因する種々の問題を軽減すること
ができる。
リシラザンの種類によっては、50℃以上での焼成を全
く行なわず、塗布後の被覆膜を50℃未満の条件で長時
間保持し、被覆膜の性質を向上させることが可能であ
る。この場合の保持雰囲気は空気中が好ましく、また水
蒸気圧を高めた湿潤空気中でも更に好ましい。保持する
時間は特に限定されるものではないが、10分以上30
日以内が現実的に適当である。また保持温度は特に限定
されるものではないが、0℃以上50℃未満が現実的に
適当である。ここで50℃以上で保持することも当然有
効であるが、本文では50℃以上での加熱操作を「焼
成」と定義している。この空気中での保持によりアルコ
ール付加ポリシラザンの酸化、あるいは空気中に共存す
る水蒸気による加水分解が進行し、セラミックスへの転
化が完了して、Si−O結合あるいはSi−N結合を主
体とした強靱な被覆膜の形成が可能となる。以上の方法
によれば高い焼成温度に起因する種々の問題を大幅に軽
減することができ、場合によっては室温付近でのセラミ
ックスへの転化が可能となる。
カルスターラー、ジュワーコンデンサーを装置した。反
応器内部を脱酸素した乾燥窒素で置換した後、四つ口フ
ラスコに脱気した乾燥ピリジン490mlを入れ、これを
氷冷した。次にジクロロシラン51.6gを加えると白
色固体状のアダクト(SiH2 Cl・2C5 H5 N)が
生成した。反応混合物を氷冷し、攪拌しながら、水酸化
ナトリウム管及び活性炭管を通して精製したアンモニア
51.0gを吹き込んだ。
燥ピリジンを用いて洗浄した後、更に窒素雰囲気下でろ
過してろ液850mlを得た。ろ液5mlから溶媒を減去留
去すると樹脂状固体ペルヒドロポリシラザン0.1gが
得られた。得られたポリマーの数平均分子量は、凝固点
降下法(溶媒:乾燥ベンゼン)により測定したところ、
960であった。IR(赤外吸収)スペクトル(溶媒:
乾燥o−キシレン;ペルヒドロポリシラザンの濃度:1
0.2g/1)は、波数(cm-1)3340(見かけの吸
光係数ε=0.5571g-1cm-1)、及び1175のN
Hに基づく吸収;2160(ε=3.14)のSiHに
基づく吸収;1020〜820のSiH及びSiNSi
に基づく吸収を示した。 1HNMR(プロトン核磁気共
鳴)スペクトル(60MHz 、溶媒CDCl3 /基準物質
TMS)は、いずれも幅広い吸収を示している。即ち、
δ4.8及び4.4(br.,SiH);1.5(b
r.,NH)の吸収が観測された。この無機シラザンの
ピリジン溶液(無機シラザンの濃度、5.24重量%)
100mlを内容積300mlの耐圧反応容器に入れ、窒素
雰囲気、密閉系で90℃で3時間攪拌しながら反応を行
なった。この間大量の気体が発生した。反応前後で圧力
は1.0kg/cm2 上昇した。室温に冷却後、乾燥エチル
ベンゼン200mlを加え、圧力3〜5mmHg、温度50〜
70℃で溶媒を除いたところ、4.68gの粘性液体が
得られた。この粉末は、トルエン、テトラヒドロフラ
ン、クロロホルムおよびその他の有機溶媒に可溶であっ
た。前記粘性液体の数平均分子量は、GPCにより測定
したところ1320であった。また、そのIRスペクト
ル(溶媒:エチルベンゼン)の分析の結果、波数(c
m-1)3350および1175のNHに基づく吸収;2
170のSiHに基づく吸収;1020〜820のSi
HおよびSiNSiに基づく吸収を示すことが確認され
た。さらに、前記重合体粉末の 1HNMRスペクトル
(CDCl3 ,TMS)を分析したところ、いずれも幅
広い吸収を示している。すなわちδ4.8(br,SiH
2 ),δ4.4(br,SiH3 ),δ1.5(br,N
H)の吸収が観測された。(SiH2 )/(SiH3 )
=4.1であった。
の焼成時には、Si−R1 ,N−R2 (R1 ,R2 は水
素原子、またはアルキル基等を示す)結合の切断と、S
i−N,Si−O結合の生成(後者は酸化性雰囲気下で
の焼成時に限る)が起こり、ポリシラザンは窒化珪素、
シリコンオキシナイトライド、シリカなどのセラミック
スに転化する。この過程をセラミックス化と称する。本
比較例または実施例では焼成を大気雰囲気下で行なった
ためポリシラザンは主にシリカに変化したが、このセラ
ミックス化の進行の半定量的評価をIR法にて行なっ
た。
ンで希釈し、濃度を20重量%とした。この溶液を直径
5インチ、厚さ0.5mmのシリコンウエハ上にスピンコ
ータを用いて塗布(2000rpm ,20秒)し、膜厚約
0.5ミクロンの塗膜を得た。この塗膜のIRスペクト
ルを参考図1中に示す(スペクトル)。次いでこの塗
膜を大気雰囲気下300℃で1時間加熱したところ、I
Rスペクトルは同図スペクトルのように変化した。こ
こで、SiH残存率とSiO/SiN比を次の方法で求
めた。
加熱前のSiH吸光度)×100(%) SiO/SiN比=加熱後のSiO吸光度/加熱後のS
iN吸光度 両者の数値はセラミックス化進行の指標となるものであ
り、SiH残存率が小さいほど、またSiO/SiN比
が大きいほどセラミックス化が進んでいる事を示す。
吸収はそれぞれ約840,1160,2160cm-1のも
のを用いた。また吸光度は、 吸光度=log(Io /I) にて算出した。(Io ,Iの定義は図1参照) 求められたSiH残存率とSiO/SiN比を表1中に
示す。
れたペルヒドロポリシラザン(東燃製ペルヒドロポリシ
ラザンType−2,PHPS−2;数平均分子量≒1
300)の20%キシレン溶液100gに、2.0gの
n−ヘキシルアルコール(東京化成工業株式会社製)を
添加し室温で2時間カクハンしながら反応を行った。本
溶液の数平均分子量は、GPCにより測定したところ、
1350であった。また、そのIRスペクトル分析の結
果、n−ヘキシルアルコールとの反応前と比較して、波
数(cm-1)2960,2940,2870のCHに基づ
く吸収が出現していることが確認された。更に、 1H−
NMRスペクトル(CDCl3 )分析の結果、δ=3.
7,1.4の吸収が新たに観測された(δ=1.4は、
N−Hと重なり)。これらの吸収のうち、δ=3.7の
吸収は、Si−O−CH2 に基づくものであり、このこ
とから、n−ヘキシルアルコールがポリシラザンに付加
したことがわかる。
この溶液をコーティング液とし、直径4インチ厚さ0.
5mmのシリコンウエハ上にスピンコーターを用いて塗付
(4000rpm ,20秒)し、膜厚約0.5ミクロンの
塗膜を得た。次いで、この塗膜を、大気雰囲気下350
℃で1時間加熱し、セラミックス化の進行度をIRで評
価したところ、SiH残存率=0(%),SiO/Si
N比=48であった(図2)。比較例1 一方、n−ヘキシルアルコールを付加しない、ポリシラ
ザンのコーティング液を同様のプロセスで施工、評価し
たところ、SiH残存率=8(%),SiO/SiN比
=2.6であった(図3)。実施例2 実施例1と同様にして、参考例1で得られたペルヒドロ
ポリシラザンにフルフリルアルコールを10重量%付加
させた。このフルフリルアルコール付加ペルヒドロポリ
シラザンを大気雰囲気下350℃で1時間焼成したとこ
ろ、SiH残存率=0%、SiO/SiN比=26であ
った。更にこれらの焼成塗膜を49%フッ酸(ダイキン
工業株式会社製)18ml、61%硝酸(小宗化学株式会
社製)1763mlの混合溶液で処理したところ、エッチ
ングレートは実施例1、比較例1、実施例2で、それぞ
れ1540Å/min 、1950Å/min 、1260Å/
min であった。結果をまとめて表1に示す。 表 1 焼 成 焼 成 SiH エッチング 温 度 時 間 残存率 SiO/ レート (℃) (h) (%) SiN比 (Å/min) ────────────────────────────────── 実施例1 350 1 0 48 1540 比較例1 350 1 8 2.6 1950 参考例2 300 1 17 1.36 − 実施例2 350 1 0 28 1260
で、安価なアルコールを用いて、耐熱性、耐摩耗性、耐
食性に優れ、基材との密着性の良いセラミッ化が進んだ
被覆が、従来にない低温での焼成で、または焼成なしで
得られる。本発明の組成物は、金属、セラミックス等は
もちろん、高温処理に不適なプラスチック材料、電子部
品等の表面保護剤として好適である。特にプラスチック
のハードコーティング剤、合成樹脂フィルムや容器のガ
ス透過抑制用コーティング剤、半導体の保護膜や絶縁
膜、即ちパシベーション膜、層間絶縁膜、チップコート
膜など、また半導体の封止剤、液晶表示体のアンダーコ
ート膜や配向膜としても利用することができる。
トル図である。
トル図である。
トル図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 主として一般式(I): 【化1】 (但し、R1 ,R2 ,R3 はそれぞれ独立に水素原子、
アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリー
ル基、またはこれらの基以外でケイ素に直結する基が炭
素である基、アルキルシリル基、アルキルアミノ基、ア
ルコキシ基を表わす。ただし、R1 ,R2 ,R3 のうち
少なくとも1つは水素原子である。)で表わされる単位
からなる主骨格を有する数平均分子量が100〜5万の
ポリシラザンとアルコールを反応させて得られる、アル
コール/ポリシラザン重量比が0.001〜2の範囲内
かつ数平均分子量が約100〜50万のアルコール付加
ポリシラザンを少なくとも含有するコーティング用組成
物。 - 【請求項2】 請求項1記載のコーティング用組成物を
基板に1回または2回以上繰り返し塗布した後、50℃
以上の温度で焼成し珪素−窒素−酸素系又は珪素−窒素
−酸素−炭素系セラミックスから成る被覆膜を形成させ
ることを特徴とするコーティング方法。
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