JPH06241289A - 歯車式自動変速伝動装置 - Google Patents

歯車式自動変速伝動装置

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JPH06241289A
JPH06241289A JP5022488A JP2248893A JPH06241289A JP H06241289 A JPH06241289 A JP H06241289A JP 5022488 A JP5022488 A JP 5022488A JP 2248893 A JP2248893 A JP 2248893A JP H06241289 A JPH06241289 A JP H06241289A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 完全な機械的噛合方式であり、構造が簡単
で、作動が確実で、機械的効率が高い新規な歯車式自動
変速伝動装置を提供することにある。 【構成】 それぞれ駆動シャフト(11)と従動シャフト(1
2)のまわりに多重、多層かつ同心に構成され、互いに噛
み合う複数組の駆動ギヤ(14,15) 及び従動ギヤ(24,25)
と、駆動ギヤ間の動力伝達を接続若しくは遮断する一方
向クラッチスプリング(20,21) と、従動ギヤ間の動力伝
達を接続若しくは遮断する一方向クラッチスプリング(3
0,31) とにより構成される二組のクラッチ装置と、駆動
側のクラッチ装置を制御する遠心力式オートマチック・
シフト装置(22,23) と、従動シャフト(12)に取り付けら
れる後進速従動メンバ(37)及びその一方向クラッチスプ
リング(36)と、から構成される。 【効果】 遠心力式オートマチック・シフト装置(22,2
3) により自動的にギヤ・シフトが行なわれ、その際、
駆動ギヤと従動ギヤの切離しを行なう必要がないので、
伝動効率が良く、運転操作が容易で、動作が確実であ
り、小型かつ軽量の変速伝動装置が提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車輌の変速伝動装置に関
するもので、特に電気自動車用における伝動効率を向上
させる得る歯車式自動変速伝動装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電動自動車は西暦1830年から既に研究発
展が始まり、エネルギーが節約できる、環境を汚染しな
い、雑音が小さい、穏やかに運転できる等の長所を有す
る反面、その動力源である蓄電池の重さが数百キログラ
ムに達し、且つ蓄電池の出力エネルギー密度が僅か40〜
50Wh/kgなので、馬力が不足する、高速で運転できな
い、連続運転の距離が短い、或る距離運転した後長時間
の充電を必要とする、等の欠点があり、そのため、20世
紀初頭にガソリン・エンジンの自動点火装置が発明され
た後は電動自動車は徐々に内燃機関を使用する自動車に
全面的に取り変えられていった。然しながら、近年、石
油資源の欠乏及び内燃機関使用の車輌がもたらす大気汚
染の問題が日増しに深刻となり、電気自動車が再び注目
を集めるようになっている。
【0003】環境を汚染する虞れのない清潔な電動自動
車が実用の段階に入るには、先ずその馬力が不足である
点、運転の速度が低い点、連続運転の距離が短い点等の
固有の欠点を解決すべきで、これらの欠点を解決する方
法は、高性能の蓄電池を開発する外に、変速伝動装置の
重量を軽減すること、及びその伝動効率を高めることが
最も直接的に有効な方法である。高性能蓄電池の開発面
では、現時点では未だ革命的な新技術は見出されていな
い。従来の鉛蓄電池はエネルギー密度が低く、一方、最
近研究開発中の各種新タイプの蓄電池はそれぞれ欠点が
あり、未だ実用の段階には達していない。
【0004】電動自動車の作動原理は、一般の内燃機関
使用の自動車と異なり、内燃機関を直流モータに取り替
え、燃料油を蓄電池に取り替え、キャブレタをメイン・
コントロール・サーキットに取り替えたものである。即
ち、蓄電池から供給される電気エネルギーで直流モータ
を駆動し、メイン・コントロール・サーキット内のSC
R(Silicon Controlled Rectifer)で直流モータの端子
電圧を増減制御し、これにより車輌の運転速度を制御す
るものである。直流モータは電子的手段でその回転速度
を制御できるが、運転状況に応じてモータの出力パワー
を迅速に調整することができないので、電動自動車のス
タートは遅く、運転の速度が低く、電気消耗量が均一で
ない等の欠点が生じる。
【0005】然しながら、上記の欠点の多くは、変速機
を取り付けて、モータ軸と車軸との間に異なる回転速度
を持たせることにより改善できるものであり、これによ
り低速で運転している場合に比較的大きなトルクと馬力
が得られ、高速で運転している場合には直流モータの回
転速度を降げることができ、蓄電池のエネルギー効率が
高められるのみならず、現在の電気自動車のスタート性
能、運転の低速性、電気消耗量の不均一性等の欠点が改
善され、更にはその電気エネルギーをより有効的に活用
できる。
【0006】現在、内燃機関を使用する自動車に利用さ
れている伝統的な変速機には、大別して、手動シフト形
式、自動シフト形式及び無段変速機が存在するが、いず
れも構造が複雑で、非常に重く、体積が大きい上に、伝
動効率が低いので、もしこれを電気自動車に取り付けて
使用すると、どうしても蓄電池に対して過大な負担をか
けざるを得ない。そしてこれが、従来の電動自動車が減
速機のみを使用し、変速機を使用できない主な原因であ
った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決するためなされたものであり、その目的とする
ところは、比較的軽量でコンパクトに構成され、伝動効
率も高いので、電気自動車に使用するのに適した歯車式
自動変速伝動装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、動力源に
連結された駆動シャフトと;駆動シャフトと平行に設け
られた従動シャフトと;駆動シャフトに固定された第一
速駆動ギヤと;駆動シャフトを中心に同心円筒状に多段
に設けられ、第一速駆動ギヤより歯数が順次増加する第
二速から最高速までの複数の駆動ギヤを有し、これら複
数の駆動ギヤのそれぞれは、駆動シャフトを中心として
入れ子状に内層のものから外層のものに向かって順次直
径が増大する円筒状の駆動ギヤスリーブを備え、第二速
の駆動ギヤスリーブと駆動シャフトの間及び各層の駆動
ギヤスリーブの間にはコイル状の一方向クラッチスプリ
ングが収容され、一方向クラッチスプリングが巻き締め
られないときには駆動ギヤスリーブ間での動力の伝達は
行なわれないが、巻き締められた時には一方向クラッチ
スプリングの内径が縮小してその内部の駆動シャフト若
しくは内側の駆動ギヤスリーブの外周に圧着して動力の
伝達を行ない、これにより駆動シャフトから第二速の駆
動ギヤスリーブを経て順次外層の駆動ギヤスリーブへ駆
動シャフトと同方向の回転動力のみを伝達し得るよう構
成された複数段のクラッチ機構から成る駆動側クラッチ
装置と;各層の駆動ギヤスリーブの端部に取り付けら
れ、当該駆動ギヤスリーブの回転に伴う遠心力により、
対応する一方向クラッチスプリングを巻き締めて駆動シ
ャフトから第二速の駆動ギヤスリーブへ、そして更に外
層の駆動ギヤスリーブへ順次動力が伝達されるよう駆動
側クラッチ装置を段階的に作動せしめる複数の遠心力式
オートマチック・シフト装置と;従動シャフトに固定さ
れ、上記駆動側クラッチ装置の最高速の駆動ギヤと噛み
合わせられた最高速従動ギヤと;従動シャフトを中心に
同心円筒状に多段に設けられ、内層のものから外層のも
のに向かって順次直径が増大する円筒状の従動ギヤスリ
ーブを有する複数の従動ギヤの最内層のものは上記駆動
側クラッチ装置の最高速の駆動ギヤより一段下位の駆動
ギヤと噛み合わせられ、以下順次外側に配置された従動
ギヤはそれぞれ対応する順次内側の駆動ギヤと噛み合わ
せられ、従動ギヤの最外層のものは駆動シャフトに固定
された上記第一速駆動ギヤと噛み合わせられ、最内層の
従動ギヤスリーブと従動シャフトの間及び各層の従動ギ
ヤスリーブの間にはコイル状の一方向クラッチスプリン
グが収容され、外側の従動ギヤスリーブが内側の従動ギ
ヤスリーブに対して駆動シャフトの回転方向と反対方向
へ相対的に回転するときには一方向クラッチスプリング
が巻き締められて動力の伝達が行なわれるが、内側の従
動ギヤスリーブが外側の従動ギヤスリーブより高速で駆
動シャフトの回転方向と反対方向へ回転するときには一
方向クラッチスプリングが緩んで動力の伝達が行なわれ
ないよう構成された複数段のクラッチ機構から成る従動
側クラッチ装置と;従動シャフトに取り付けられた後進
速従動メンバと;従動側クラッチ装置の最外層の従動ギ
ヤスリーブと後進速従動メンバとの間に設けられ、駆動
シャフトが逆転してこれに固定された第一速駆動ギヤ及
びこれと噛み合う最外層の従動ギヤが逆転したときに
は、巻き締められて最外層の従動ギヤスリーブの外周に
圧着して従動ギヤスリーブの回転動力を後進速従動メン
バに伝達するが、駆動シャフトの正転時には緩んで動力
の伝達を行わない後進速一方向クラッチスプリングと;
から構成されたことを特徴とする歯車式自動変速伝動装
置によって達成できる。
【0009】上記遠心力式オートマチック・シフト装置
は、駆動ギヤスリーブの一端に固着されたディスク基板
と;隣接する駆動ギヤスリーブ間若しくは駆動シャフト
と最内層駆動ギヤスリーブの間に挿入され、当該挿入さ
れた側の内端には上記一方向クラッチスプリングの一端
が係止され、外端にはコントロールギヤが固着された制
御スリーブと;コントロールギヤを囲繞するようにディ
スク基板上に配置した複数の心軸にそれぞれ回動可能な
ように取り付けられ、コントロールギヤと噛み合う複数
の歯車と;各歯車にそれぞれ固着され、その自由端がデ
ィスク基板の中心側へ寄った第一位置と、中心から離れ
た第二位置との間で回動可能なよう設けられた複数のウ
ェイトブロックと;各ウェイトブロックの自由端をディ
スク基板の中心側へ寄った第一位置へ向けて引っ張るス
プリングと;から構成され、駆動ギヤスリーブの回転速
度の上昇に伴いウェイトブロックの自由端が遠心力によ
り中心から離れた外側の第二位置へ向けて回動し、これ
とと共にウェイトブロックに固着された歯車も回動し、
これによりコントロールギヤ及び制御スリーブが所定角
度回転すると、一端が制御スリーブの内端に係止された
上記一方向クラッチスプリングが捩じられて巻き締めら
れ、その内径が縮小して内側の駆動ギヤスリーブ若しく
は駆動シャフトの外周に圧着し、その回転を外側の駆動
ギヤスリーブに伝達することにより、自動的に変速シフ
トが行なわれるように構成されることが推奨される。
【0010】また、上記従動シャフトを中空シャフトと
し、その一端に差動装置の外殻を取り付け、従動シャフ
トと共に回転する外殻の回転を差動ギヤを介して左右の
車軸の回転として取り出すと共に、一方の車軸を従動シ
ャフト内に回転自在に挿通するように構成することが推
奨される。
【0011】
【作用】上記の如き歯車式自動変速伝動装置において
は、駆動側クラッチ装置の各段の駆動ギヤと従動側クラ
ッチ装置の各段の従動ギヤとは、変速機が第何速で運転
しているかを問わず常に対応する二つが互いに噛み合っ
ており、変速の際にも互いに離脱させることなく噛み合
ったままの状態でシフトが行なわれ、従動側クラッチ装
置においては、最外層の低速回転する従動ギヤから順序
よく動力を内層の高速回転用の従動ギヤに伝える形で間
接的に従動シャフトを回転駆動させるようになってい
る。各速の従動ギヤスリーブは、一方向に動力を伝える
特性を有する一方向クラッチスプリング或いは一方向ベ
アリング等の伝動部材を介して連結され、これらの伝動
部材は比較的高速の従動ギヤが比較的低速の従動ギヤよ
り大きい或いは同じ回転速度で回転できるように、即
ち、変速機が比較的高速で運転する場合には、比較的低
速の一方向クラッチスプリングはその比較的高速の従動
ギヤを拘束することなく自由に回転させ、両者の間に回
転速度差が生じるようになっている。従って、変速機が
第何速で作動しているかを問わず、各速の駆動ギヤと従
動ギヤは常に二つが互いに噛み合い、そして離脱させず
に済むので、変速機の全体的な伝動効率が高められるの
みならず、運転者がクラッチを踏み変速させる操作が省
かれる。
【0012】各速の駆動ギヤは、第一速駆動ギヤが直接
駆動シャフトにロッキングされている外は、その他各速
の駆動ギヤは平常すべて駆動シャフトと離脱した状態に
あり、そして第二速駆動ギヤからの各速の駆動ギヤは皆
それぞれ第二速からの各速の遠心力式オートマチック・
シフト装置に制御され、離脱の状態と連結の状態との間
で自動的に切り換えられるようになっている。即ち、本
発明に係る変速機は、車輌運転のスピードに応じて随時
に適当の速に自動的に切り換えられるので、蓄電池が如
何なるワークの負荷の下でも皆ベストの馬力出力値が保
持でき、消費電流の均一化が図られるため、エネルギー
効率が高められる。また、運転者がシフト・レバーを操
作する手間が省かれ、最良の伝動効率を持つ歯車式自動
変速伝動装置によって完全にオートマチックに変速切換
えが行なわれるという効果を達成できる。
【0013】駆動シャフトと第二速駆動ギヤスリーブと
の間にはコイル状の一方向クラッチスプリングが設けら
れ、この一方向クラッチスプリングは平常は駆動シャフ
トと離脱しているが、作動時には巻き締められてその内
径が縮小することにより駆動シャフトと結合するように
なっている。同様に、第二速駆動ギヤスリーブから順次
高速用となる各駆動ギヤスリーブの間にも、平常は各低
速側の駆動ギヤスリーブと離脱しているが作動時には巻
き締められて各低速側の駆動ギヤスリーブの外周に結合
する一方向クラッチスプリングが設けられ、各速の間の
一方向クラッチスプリングは順序良く各速のオートマチ
ックシフト装置に駆動され、駆動シャフト或いは低速側
の駆動ギヤスリーブと互いに連結する状態をなし、これ
により駆動シャフトの動力を第二速以上の駆動ギヤに順
次伝え、この動力が対応する従動ギヤに伝えられ、従動
シャフトを所望の変速回転速度で回転させる。
【0014】直流モータは電流の極性を切り換えること
により回転方向を正逆両方向に容易に切り換えることが
できるので、本発明に係る変速機においては、内燃機関
の車輌の変速機に使用されている後進速従動ギヤ及び遊
び車(idle wheel) を設ける必要がなく、後進速従動メ
ンバを直接従動シャフトにロッキングし、この従動メン
バは、駆動シャフトを反対方向に回転させると、第一速
従動ギヤから一方向クラッチスプリングを介して反対の
方向に回転する動力を受け継ぎ、これを従動シャフトに
伝えて電気自動車に後進運転させる。
【0015】
【実施例】以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施例
を詳細に説明する。図1は、本発明に係る歯車式自動変
速伝動装置の第1実施例10をその前進第一速の状態にお
いて示す断面図、図2は、図1に示した自動変速伝動装
置の第二速遠心力式オートマチック・シフト装置22を、
それがイニシャル・ポジションにあるときの状態におい
て示す説明図、図3は、図2に示した第二速遠心力式オ
ートマチック・シフト装置22がシフト・ポジションにあ
るときの状態を示す説明図、図4は、第二速遠心力式オ
ートマチック・シフト装置22が図2に示したようなイニ
シャル・ポジションにあるときに、その第二速駆動ギヤ
一方向クラッチスプリング20が駆動シャフト11から離脱
した状態を示す説明図、図5は、第二速遠心力式オート
マチック・シフト装置22が図3に示したようなシフト・
ポジションにあるときに、その第二速駆動ギヤ一方向ク
ラッチスプリング20が駆動シャフト11に圧着、結合した
状態を示す説明図、図6は、図1に示した自動変速伝動
装置が前進第二速の状態にシフトし、第二速駆動ギヤ一
方向クラッチスプリング20が駆動シャフト11の外周に圧
着、結合した状態を示す断面図、図7は、図2に示した
自動変速伝動装置が更に前進第三速の状態にシフトし、
第三速駆動ギヤ一方向クラッチスプリング21も第二駆動
ギヤスリーブ18の外周に圧着、結合した状態を示す断面
図である。なお、図1に示した本発明に係る変速機10
は、説明の便宜上、前進三速と後進一速の変速機能を有
するものとして描かれているが、必要に応じて所望の変
速段数のものを提供できるものであり、同じ構造の特徴
で前進四速以上の変速機能を持つものにも設計変更でき
る。
【0016】而して、変速機10は主に下記の如く構成さ
れている。例えば直流モータ等から成る動力源90の正の
方向或いは反対の方向の回転駆動力は、減速歯車91を介
して駆動シャフト11に伝達され、そしてこの駆動シャフ
ト11の回転は、第一速から第三速までの全噛合せ歯車式
の駆動側及び従動側クラッチ装置を介して所望の歯数比
で逓減する変速比で中空の従動シャフト12に伝えられ、
この従動シャフト12は差動装置の外殻32を一体的に回転
させ、これにより両側の車軸33及び34をさせる。変速機
10は、更に第二速及び第三速遠心力式オートマチック・
シフト装置22及び23を備え、車輌運転のスピードに応じ
て変速機10の作動を適正な段数に自動的に切り換えさせ
る。
【0017】駆動側クラッチ装置と従動側クラッチ装置
の伝動ギヤ・セットは、互いに対をなして噛み合う複数
組のギヤから成る。即ち、直接或いは間接的に駆動シャ
フト11によって回転せしめられる複数の駆動ギヤ13,1
4,15と、直接或いは間接的に従動シャフト12を回転せ
しめる複数の従動ギヤ24,25,26から成り、その中で第
一速から第三速までの駆動ギヤの歯数は順次逓減し、他
方、第一速から第三速までの従動ギヤの歯数は順次逓増
し、これにより各段速の伝動ギヤ・セットにそれぞれ異
なる変速比を持たせ、従って低速の場合には従動シャフ
ト12に高いトルクを獲得させ、高速の場合には駆動シャ
フト11の回転速度を下げさせる。
【0018】又、第一速駆動ギヤ13は直接駆動シャフト
11にロッキングされてそれと一緒に回転するが、第二速
及び第三速駆動ギヤ14及び15は内側から外側に向き順序
よくボール・ベアリング16と17との間隔を利用して駆動
シャフト11の上に入れ子状に装着されるが、駆動シャフ
ト11は直接的には第二速及び第三速駆動ギヤ14及び15を
回転させることはできず、また第二速及び第三速駆動ギ
ヤ14及び15はそれぞれ軸方向に延伸する中空の駆動ギヤ
スリーブ18及び19を備え、この第二速及び第三速駆動ギ
ヤスリーブ18及び19は、それぞれ一方向にのみ動力を伝
える特性を持つ第二速及び第三速駆動ギヤ一方向クラッ
チスプリング20及び21と互いに嵌め合わせられている。
この第二速及び第三速駆動ギヤ一方向クラッチスプリン
グ20及び21は、これを捩じって巻き締めるとその内径が
縮小するものであるが、平常は第二速及び第三速オート
マチック・シフト装置22及び23に制動されてそれぞれ駆
動シャフト11或いは第二速駆動ギヤスリーブ18と互いに
離脱した状態をなしている。駆動シャフト11の回転速度
が設定値をオーバーした場合、上記の第二速及び第三速
オートマチック・シフト装置22及び23は遠心力作用によ
りその制動作用を順次失い、これにより第二速及び第三
速駆動ギヤ一方向クラッチスプリング20及び21は順次内
側に向けて巻き締められてその内径が縮小し、それぞれ
駆動シャフト11及び第二速駆動ギヤスリーブ18の外周に
圧着、連結せしめられ、これにより駆動シャフト11の動
力が第二速及び第三速駆動ギヤ一方向クラッチスプリン
グ20及び21を経由してそれぞれ第二速及び第三速駆動ギ
ヤ14及び15に伝えられ、これらの駆動ギヤを駆動シャフ
ト11と同じスピードで回転させる。
【0019】他方、第一速及び第二速従動ギヤ24及び25
は、外側から内側に向けボール・ベアリングの間隔を利
用して従動シャフト12に順次入れ子状に装着されてい
る。第一速及び第二速従動ギヤ24及び25はそれぞれ軸方
向に延伸する中空の従動ギヤスリーブ28及び29を備えて
おり、この第一速従動ギヤスリーブ28の内側には第二速
従動ギヤスリーブ29に対して一方向にのみ動力を伝える
一方向クラッチスプリング30が収容され、第一速従動ギ
ヤ24が正の方向に回転している場合にのみその動力がこ
の第一速従動ギヤ一方向クラッチスプリング30を介して
第二従動ギヤ25に伝えられるようになっている。そして
また、第二速従動ギヤスリーブ29の内側には従動シャフ
ト12に対して一方向にのみ動力を伝える第二速従動ギヤ
一方向クラッチスプリング31が収容され、第二速従動ギ
ヤ25が正の方向に回転している場合にのみその動力がこ
の第二速従動ギヤ一方向クラッチスプリング31を介して
従動シャフト12に伝えられるようになっている。第三速
従動ギヤ26は平らなキー27を利用して直接従動シャフト
12にロッキングされ、また、第三速従動ギヤ26には数個
のボルト35を利用して前記差動装置外殻32が取り付けら
れ、従動シャフト12と第三速従動ギヤ26及び差動装置外
殻32の三者が完全に一体となって回転するようになって
いる。
【0020】第一速従動ギヤスリーブ28の外周面には、
後進速一方向クラッチスプリング36が装着され、これを
捩じって巻き締めるとその内径が縮小して第一速従動ギ
ヤスリーブ28の外周面に結合するようになっており、ま
たこの後進速一方向クラッチスプリング36の一端38は、
後進速従動メンバ37に係止されている。後進速従動メン
バは、平らなキー39を利用して従動シャフト12に直接ロ
ッキングされ、これらによってバック運転の場合の動力
伝達機構が構成される。即ち、後進速一方向クラッチス
プリング36のコイルの向きは第一速及び第二速従動ギヤ
一方向クラッチスプリング30,31のコイルの向きと反対
のものを用いているため、後進速一方向クラッチスプリ
ング36は直流モータ90が正の方向に回転している際には
第一速従動ギヤスリーブ28との間に相対的滑動の現象を
生じ、正の方向に回転している動力を後進速従動メンバ
37に伝達することはできない。然しながら、直流モータ
90が反対方向に回転している場合、この反対方向の回転
動力は第一速駆動ギヤスリーブ28の外周に巻き締め結合
された後進速一方向クラッチスプリング36を介して後進
速従動メンバ37に伝達され、これにより従動シャフト12
に逆方向の回転が伝達され、車をバック運転させること
ができる。このように直流モータ90が反対方向に回転し
ている場合、第一速従動ギヤ一方向クラッチスプリング
30は緩んで第二速従動ギヤスリーブ29の上で滑動してお
り、反対向きに回転する動力を第二速従動ギヤスリーブ
29に伝達することができない。
【0021】従動シャフト12の動力は第三速従動ギヤ26
を経由して差動装置40の外殻32に伝えられ、この差動装
置40は一種の傘形歯車式差動装置で、両端が差動装置外
殻32に枢接された直径方向差動装置シャフト41と、それ
ぞれ差動装置シャフト41の両側に近い向かい合った位置
に固定的に設置された傘形差動歯車42及び43と、それぞ
れ両側車軸33及び34の端部に固定され、且つ上記傘形差
動歯車42及び43と噛み合っている二つの傘形歯車44及び
45から成る。車が真っ直ぐに走行している場合には、両
側の車輪(図示せず)の受ける路面摩擦の抵抗力は同じ
なので、上記の傘形差動歯車42及び43及び差動装置シャ
フト41はすべて差動装置外殻32と共に公転し、それ自体
は自転運動を行なわない。そのため、両側車軸を回転さ
せる傘形歯車44及び45は同じスピードで回り、車が真っ
直ぐに走る状態を保たせる。然しながら、車が曲がった
道或いは平らでない路面を走る場合には、向心力の影響
により両側車軸の受ける抵抗力が異なるので、上記傘形
差動歯車42及び43が差動装置外殻32に作動され公転する
外に、それ自体も両側の抵抗力が異なるために自転運動
を行ない、この自転運動が車輌がカーブするときに外側
に位置する車輪の車軸に連結された傘形歯車(例えば4
4)を、内側に位置する車輪の車軸に連結された傘形歯
車(例えば45)よりも大きいスピードで廻らせ、これに
より両側車輪の抵抗力の差を補償すると共に、車がスム
ーズにカーブできるようにする。
【0022】図1から図3までに示す如く、本発明で提
供される歯車式自動変速伝動装置10は、各速の間の一方
向クラッチスプリングと第二速及び第三速遠心力式オー
トマチック・シフト装置22及び23の組合せにより、車運
転のスピードに応じてギヤの段数を常時適切な歯車比に
切り換えるオートマチック・シフト効能を有する。第二
速及び第三速のオートマチック・シフト装置22と23の構
造は完全に同じであるので、ここでは第二速オートマチ
ック・シフト装置22を例にして説明する。
【0023】第二速オートマチック・シフト装置22は、
第二速駆動ギヤスリーブ18の一端に直接ロッキングさ
れ、これと一緒に同期回転するディスク基板46を備え、
ディスク基板46の同一半径円上に等間隔でそれぞれ自転
可能なように配置された複数本の心軸47が設けられ、各
心軸47の上にそれぞれウェイトブロック48及び歯車49が
固定され、ウェイトブロック48の自由端50と別の一つの
心軸47との間に引張りスプリング51が取り付けられ、こ
の引張りスプリング51は各ウェイトブロック48の自由端
50を内側に向けて引き寄せる弾性力を作用させ、そして
各歯車49は止めリング58の上のコントロールギヤ53と互
いに噛み合わせられ、止めリング58は制御スリーブ52に
ロッキングされている。
【0024】図1に示す如く、電気自動車が第一速で走
っている場合、駆動シャフト11の正方向に回転する動力
は第一速駆動ギヤ13を経由して第一速従動ギヤ24に伝え
られた後、更に第一速従動ギヤ24から順次第一速従動ギ
ヤ一方向クラッチスプリング30、第二速従動ギヤ25、第
二速従動ギヤ一方向クラッチスプリング31、従動シャフ
ト12、第三速従動ギヤ26及び差動装置外殻32に伝えられ
る。このとき、従動側クラッチ装置の上記各伝動部材は
皆同じスピードで回転している。従って、第二速従動ギ
ヤ25と噛み合う第二速駆動ギヤ14も第二速従動ギヤ25に
駆動されて回転し、この第二速駆動ギヤ14のスリーブ18
及びその一端に取り付けられた遠心力式オートマチック
・シフト装置22のディスク基板46もこれに伴って回転
(同じく第三速遠心力式オートマチック・シフト装置23
のディスク基板も第三速駆動ギヤスリーブ19と一緒に回
転)している。このとき、ディスク基板46の回転スピー
ドが予め設定されたスピードより遅い場合、ウェイトブ
ロック48の受ける遠心力は、それ自体の重力及び引張り
スプリング51の弾力の総和より小さく、ウェイトブロッ
ク48を図2に示すイニシャル・ポイントに停留させ、変
速の動作は行われない。
【0025】然しながら、ディスク基板46の回転スピー
ドがその設定されたスピードをオーバーすれば、ウェイ
トブロック48の受ける遠心力がそれ自体の重力及び引張
りスプリング51の弾力の総和より大きくなり、ウェイト
ブロック48が遠心作用により心軸47を支点として外に向
け図3に示す如き片寄った位置に回動し、これに伴い、
心軸47及びその上に固定された歯車49がウェイトブロッ
ク48の回動と共に適当な角度回転する。然るときは、歯
車49と噛み合っているコントロールギヤ53、止めリング
58及び制御スリーブ52が、図3中の矢印Aの方向に所定
角度回転し、このように回転した制御スリーブ52が第二
速駆動ギヤ一方向クラッチスプリング20の一端55(図5
参照)を捩じってスプリング20を巻き締め、これにより
その内径が縮小して駆動シャフト11の外周面と結合す
る。即ち、車の走行スピードが設定された値をオーバー
すれば、第二速オートマチック・シフト装置22が遠心力
作用により自動的に第二速に入るシフト動作を遂行し、
駆動シャフト11の正の方向に回転する動力が、駆動シャ
フト11の外周に圧着連結してた第二速駆動ギヤ一方向ク
ラッチスプリング20を介して第二速駆動ギヤ14に伝えら
れる。
【0026】この場合の第二速駆動ギヤ一方向クラッチ
スプリング20の機能を図4及び図5を参照しつつ説明す
る。図4に示す如く、第二速制御スリーブ52の第二速駆
動ギヤ一方向クラッチスプリング20に望む一端には凹溝
54が設けられ、凹溝54は丁度第二速駆動ギヤ一方向クラ
ッチスプリング20の一端55と互いに嵌め合ってこれを係
止する。そして第二速駆動ギヤ一方向クラッチスプリン
グ20の他端56は第二速駆動ギヤスリーブ18の内面の形成
した凹溝57と互いに嵌め合っている。車が一定の低速で
走っている場合、上記第二速オートマチック・シフト装
置22の中の制御スリーブ52は図4に示す如きイニシャル
・ポイントに停留し、第二速駆動ギヤ一方向クラッチス
プリング20は第二速制御スリーブ52に制動されて巻き締
められることなく駆動シャフト11と離脱した状態を保っ
ている。そのため、駆動シャフト11の動力が第二速駆動
ギヤ一方向クラッチスプリング20を経由して第二速駆動
ギヤ14に伝えられることはなく、この状態において駆動
シャフト11と第二速駆動ギヤ14との間に設けられたボー
ルベアリング16は、駆動シャフト11と第二速駆動ギヤ14
が異なるスピードで回転するのを許容している。
【0027】一方、図5に示す如く、車の走行スピード
が設定された値をオーバーすると、前記の如く、第二速
オートマチック・シフト装置22の中の制御スリーブ52が
適当な角度回転し図3及び図5に示す如き位置に至る。
然るときは、第二速駆動ギヤ一方向クラッチスプリング
20の一端55が制御スリーブ52の回転と共に変位し、これ
により一方向クラッチスプリング20が巻き締められてそ
の内径が縮小し、図5に示す如く駆動シャフト11の外周
にきつく連結する。然るときは、駆動シャフト11の回転
トルクが第二速駆動ギヤ一方向クラッチスプリング20を
経由して第二速駆動ギヤ14に伝えられ、駆動シャフト11
と第二速駆動ギヤ14が同じスピードで回転するようにす
る。
【0028】以上のシフト作動により、図6に示す如
く、車の走っているスピードが設定された値をオーバー
すれば、第二速オートマチック・シフト装置22が第二速
駆動ギヤ一方向クラッチスプリング20を巻き締めて駆動
シャフト11と連結した状態を成し、駆動シャフト11の正
方向の回転動力が同時に第一速及び第二速駆動ギヤ13及
び14に伝えられ、これらが等速で回転するようになる。
而して、上記第一速及び第二速駆動ギヤ13及び14とそれ
ぞれ噛み合う第一速及び第二速従動ギヤ24及び25は歯数
が異なるので両者の回転速度は相違する。即ち、第二速
従動ギヤ25の回転スピードが第一速従動ギヤ24より速
く、そして第一速従動ギヤスリーブ28と第二速従動ギヤ
スリーブ29との間に介在する第一速従動ギヤ一方向クラ
ッチスプリング30は、比較的高速で回転する第二速従動
ギヤスリーブ29との間で緩んで相対的滑動の現象を生じ
るようになり、従って、比較的高速で回転している第二
速従動ギヤスリーブ29の動力を第一速従動ギヤスリーブ
28に伝えられず、異なるスピードで回転している第一速
及び第二速従動ギヤ24と25が互いに妨害することがな
い。このように変速機が第二速にシフトした場合におい
ても、第一速駆動ギヤ13と第一速従動ギヤ24は互いに離
脱することはなく、しかもこの第二速シフト状態におい
て、第二速従動ギヤ25の動力は順次第二速従動ギヤ一方
向クラッチスプリング31、従動シャフト12、第三速従動
ギヤ26及び差動装置外殻32に伝えられ、それらの回転速
度を第二速従動ギヤ25の回転速度と同一にする。
【0029】図7に示す如く、車の走っているスピード
が予め設定された更に高い値をオーバーするようになる
と、第二速遠心力式オートマチック・シフト装置22が第
二速にシフトした後、更に引き続いて第三速遠心力式オ
ートマチック・シフト装置23が第三速の位置にシフトす
る。即ち、第三速遠心力式オートマチック・シフト装置
23が第二速の場合と同様にその遠心力作用により第三速
駆動ギヤ一方向クラッチスプリング21を巻き締めて第二
速駆動ギヤスリーブ18と連結させる。然るときは、駆動
シャフト11の正方向の回転動力が同時に第一速、第二速
及び第三速駆動ギヤ13、14及び15に伝えられ、これら三
者を皆等速で回転させる。これらの第一速、第二速及び
第三速駆動ギヤ13、14及び15とそれぞれ噛み合う第一
速、第二速及び第三速従動ギヤ24、25及び26は歯数比が
異なるので回転のスピードが違い、その中で第三速従動
ギヤ26回転のスピードが一番速く、第一速従動ギヤ24回
転のスピードが一番遅く、そしてそれぞれ第一速従動ギ
ヤスリーブ28と第二速従動ギヤスリーブ29との間に介在
する第一速従動ギヤ一方向クラッチスプリング30及び第
二速従動ギヤスリーブ29と従動シャフト12との間に介在
する第二速従動ギヤ一方向クラッチスプリング31は、そ
れぞれ比較的高速で回転する第二速従動ギヤスリーブ29
との間及び従動シャフト12との間に相対的滑動の現象を
生じ、第三速従動ギヤ26の動力を反対向きに第一速及び
第二速従動ギヤ24及び25に伝えられないので、変速機を
第三速にシフトした状態においても、第一速駆動ギヤ13
と第一速従動ギヤ24及び第二速駆動ギヤ14と第二速従動
ギヤ25を互いに切り離す必要がない。当該変速機10が第
三速にシフトした場合、第三速従動ギヤ26の動力がそれ
ぞれ従動シャフト12と差動装置外殻32に伝えられ、それ
らの回転速度を第三速従動ギヤ26の回転速度と同一にす
る。
【0030】図8に示した本発明に係る歯車式自動変速
伝動装置の第2実施例60の主な構造は、図1に示す第1
実施例10と大体同じである。その中で、当該変速機60の
第一速従動ギヤスリーブ78と第二速従動ギヤスリーブ79
との間においては、一方向クラッチスプリングの代わり
に、第一速一方向ベアリング80を動力伝達の部材に利用
しており、この第一速一方向ベアリング80は、直流モー
タ90が正方向に回転する場合にのみ第一速従動ギヤスリ
ーブ78の動力を第二速従動ギヤスリーブ79に伝えること
ができ、直流モータ90が反対方向に回転する場合には、
第一速従動ギヤスリーブ78の動力を第二速従動ギヤスリ
ーブ79に伝えたり或いは第二速従動ギヤスリーブ79の動
力を第一速従動ギヤスリーブに伝えたりすることがな
い。同様に、第二速従動ギヤスリーブ79と従動シャフト
62との間にも、直流モータ90が正方向に回転している場
合のみ一方向で第二速従動ギヤスリーブ79の動力を従動
シャフト62に伝えることのできる少なくとも一つの第二
速一方向ベアリング81が設けられ、更に、第一速従動ギ
ヤスリーブ78と、平らなキー89を利用して直接従動シャ
フト62の上にロッキングされた後進速従動メンバ87との
間には、直流モータ90が反対方向に回転する場合のみ一
方向で第一速従動ギヤスリーブ78の動力を後進速従動メ
ンバ87に伝えることのできる少なくとも一つの後進速一
方向ベアリング86が設けられている。このように、本発
明の第2実施例60は、第1実施例10における一方向クラ
ッチスプリングの代わりに一方向ベアリングを用いた以
外、その他の構造は第1実施例と同じであるので、詳し
い説明は省略する。
【0031】
【発明の効果】本発明により提供される上記の如き歯車
式自動変速伝動装置は、従来の装置に比べて体積を小さ
く且つ軽量にできるので、特に電気自動車の変速伝動装
置として用いるのに適するほか、伝統的な変速装置に比
べて下記のような多くの長所を有する。
【0032】(1) 機械的噛合式ギヤ・セットで動力を直
接伝えるため最良の伝動効率を有し、変速のつど駆動ギ
ヤと従動ギヤの連結、切離しを行なう必要がないので、
蓄電池のエネルギー密度を増加させなくても電気自動車
全体的のエネルギー効率を高めることができる。従っ
て、電気自動車の蓄電池の放電時間と連続運転の距離が
延長できる。
【0033】(2) 機械的噛合式ギヤ・セットで直接に動
力を伝えることができるのみならず、車輌の走るスピー
ドに従い常時自動的に適当な速に切換えが行なわれるた
め、運転者が手動操作するクラッチ及びシフト・レバー
等を設ける必要がなく、従来の手動シフト変速機と自動
シフト変速機の長所を併せ持ち、しかもその両方に特有
の欠点をなくすることができる。
【0034】(3) 比較的少数の伝動ギヤ・セットを使用
しながらも比較的に多段の変速効果が得られる。
【0035】(4) 変速性能に影響しない条件の下でギヤ
・セット数を減らすことができ、その構造を減速機と同
じように簡単にし、小型化、軽量化と共に、伝動効率が
高く操作も簡単である等の長所を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る歯車式自動変速伝動装置の第1実
施例をその前進第一速の状態において示す断面図であ
る。
【図2】図1に示した自動変速伝動装置の第二速遠心力
式オートマチック・シフト装置を、それがイニシャル・
ポジションにあるときの状態において示す説明図であ
る。
【図3】図2に示した第二速遠心力式オートマチック・
シフト装置がシフト・ポジションにあるときの状態を示
す説明図である。
【図4】第二速遠心力式オートマチック・シフト装置が
図2に示したようなイニシャル・ポジションにあるとき
に、その第二速駆動ギヤ一方向クラッチスプリングが駆
動シャフトから離脱した状態を示す説明図である。
【図5】第二速遠心力式オートマチック・シフト装置が
図3に示したようなシフト・ポジションにあるときに、
その第二速駆動ギヤ一方向クラッチスプリングが駆動シ
ャフトに圧着、結合した状態を示す説明図である。
【図6】図1に示した自動変速伝動装置が前進第二速に
シフトしたときの状態を示す断面図である。
【図7】図6に示した自動変速伝動装置が更に前進第三
速にシフトしたときの状態を示す断面図である。
【図8】本発明に係る歯車式自動変速伝動装置の第2実
施例を示す断面図である。
【符号の説明】
10・・・・・変速伝動装置の第1実施例 11・・・・・駆動シャフト 12・・・・・従動シャフト 13・・・・・第一速駆動ギヤ 14・・・・・第二速駆動ギヤ 15・・・・・第三速駆動ギヤ 20・・・・・第二速駆動ギヤ一方向クラッチスプリング 21・・・・・第三速駆動ギヤ一方向クラッチスプリング 22・・・・・第二速遠心力式オートマチック・シフト装
置 23・・・・・第三速遠心力式オートマチック・シフト装
置 24・・・・・第一速従動ギヤ 25・・・・・第二速従動ギヤ 26・・・・・第三速従動ギヤ 30・・・・・第一速従動ギヤ一方向クラッチスプリング 31・・・・・第二速従動ギヤ一方向クラッチスプリング 32・・・・・差動装置外殻 33,34 ・・・車軸 36・・・・・後進速一方向クラッチスプリング 37・・・・・後進速従動メンバ 40・・・・・差動装置 41・・・・・差動装置シャフト 42,43 ・・・傘形作動歯車 44,45 ・・・傘形歯車 46・・・・・ディスク基板 47・・・・・心軸 48・・・・・ウェイトブロック 49・・・・・歯車 50・・・・・ウェイトブロックの自由端 51・・・・・スプリング 52・・・・・制御スリーブ 53・・・・・コントロールギヤ 58・・・・・止めリング 60・・・・・変速伝動装置の第2実施例 62・・・・・従動シャフト 80,81,86・・一方向ベアリング 87・・・・・後進速従動ギヤ 90・・・・・直流モータ 91・・・・・減速歯車

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】動力源(90)に連結された駆動シャフト
    (11)と;駆動シャフト(11)と平行に設けられた
    従動シャフト(12)と;駆動シャフト(11)に固定
    された第一速駆動ギヤ(13)と;駆動シャフト(1
    1)を中心に同心円筒状に多段に設けられ、第一速駆動
    ギヤ(13)より歯数が順次増加する第二速から最高速
    までの複数の駆動ギヤ(14〜15)を有し、これら複
    数の駆動ギヤ(14,15)のそれぞれは、駆動シャフ
    ト(11)を中心として入れ子状に内層のものから外層
    のものに向かって順次直径が増大する円筒状の駆動ギヤ
    スリーブ(18,19)を備え、第二速の駆動ギヤスリ
    ーブ(18)と駆動シャフト(11)の間及び各層の駆
    動ギヤスリーブの間にはコイル状の一方向クラッチスプ
    リング(20,21)が収容され、一方向クラッチスプ
    リング(20,21)が巻き締められないときには駆動
    ギヤスリーブ間での動力の伝達は行なわれないが、巻き
    締められた時には一方向クラッチスプリング(20,2
    1)の内径が縮小してその内部の駆動シャフト(11)
    若しくは内側の駆動ギヤスリーブ(18)の外周に圧着
    して動力の伝達を行ない、これにより駆動シャフト(1
    1)から第二速の駆動ギヤスリーブ(18)を経て順次
    外層の駆動ギヤスリーブ(19)へ駆動シャフト(1
    1)と同方向の回転動力のみを伝達し得るよう構成され
    た複数段のクラッチ機構から成る駆動側クラッチ装置
    と;各層の駆動ギヤスリーブ(18,19)の端部に取
    り付けられ、当該駆動ギヤスリーブの回転に伴う遠心力
    により、対応する一方向クラッチスプリング(20,2
    1)を巻き締めて駆動シャフト(11)から第二速の駆
    動ギヤスリーブ(18)へ、そして更に外層の駆動ギヤ
    スリーブ(19)へ順次動力が伝達されるよう駆動側ク
    ラッチ装置を段階的に作動せしめる複数の遠心力式オー
    トマチック・シフト装置(22,23)と;従動シャフ
    ト(12)に固定され、上記駆動側クラッチ装置の最高
    速の駆動ギヤ(15)と噛み合わせられた最高速従動ギ
    ヤ(26)と;従動シャフト(12)を中心に同心円筒
    状に多段に設けられ、内層のものから外層のものに向か
    って順次直径が増大する円筒状の従動ギヤスリーブ(2
    9,28)を有する複数の従動ギヤ(25,24)の最
    内層のもの(25)は上記駆動側クラッチ装置の最高速
    の駆動ギヤ(15)より一段下位の駆動ギヤ(14)と
    噛み合わせられ、以下順次外側に配置された従動ギヤは
    それぞれ対応する順次内側の駆動ギヤと噛み合わせら
    れ、従動ギヤの最外層のもの(24)は駆動シャフト
    (11)に固定された上記第一速駆動ギヤ(13)と噛
    み合わせられ、最内層の従動ギヤスリーブ(25)と従
    動シャフト(12)の間及び各層の従動ギヤスリーブの
    間にはコイル状の一方向クラッチスプリング(31,3
    0)が収容され、外側の従動ギヤスリーブが内側の従動
    ギヤスリーブに対して駆動シャフト(11)の回転方向
    と反対方向へ相対的に回転するときには一方向クラッチ
    スプリング(31,30)が巻き締められて動力の伝達
    が行なわれるが、内側の従動ギヤスリーブが外側の従動
    ギヤスリーブより高速で駆動シャフト(11)の回転方
    向と反対方向へ回転するときには一方向クラッチスプリ
    ング(31,30)が緩んで動力の伝達が行なわれない
    よう構成された複数段のクラッチ機構から成る従動側ク
    ラッチ装置と;従動シャフト(12)に取り付けられた
    後進速従動メンバ(37)と;従動側クラッチ装置の最
    外層の従動ギヤスリーブ(28)と後進速従動メンバ
    (37)との間に設けられ、駆動シャフト(11)が逆
    転してこれに固定された第一速駆動ギヤ(13)及びこ
    れと噛み合う最外層の従動ギヤ(24)が逆転したとき
    には、巻き締められて最外層の従動ギヤスリーブ(2
    8)の外周に圧着して従動ギヤスリーブ(28)の回転
    動力を後進速従動メンバ(37)に伝達するが、駆動シ
    ャフト(11)の正転時には緩んで動力の伝達を行わな
    い後進速一方向クラッチスプリング(36)と;から構
    成されたことを特徴とする歯車式自動変速伝動装置。
  2. 【請求項2】上記動力源(90)が電気モータである請
    求項1に記載の歯車式自動変速伝動装置。
  3. 【請求項3】上記遠心力式オートマチック・シフト装置
    (22)が、 駆動ギヤスリーブ(18)の一端に固着されたディスク
    基板(46)と;隣接する駆動ギヤスリーブ間若しくは
    駆動シャフト(11)と最内層駆動ギヤスリーブ(1
    8)の間に挿入され、当該挿入された側の内端には上記
    一方向クラッチスプリング(20)の一端が係止され、
    外端にはコントロールギヤ(53)が固着された制御ス
    リーブ(52)と;コントロールギヤ(53)を囲繞す
    るようにディスク基板(46)上に配置した複数の心軸
    (47)にそれぞれ回動可能なように取り付けられ、コ
    ントロールギヤ(53)と噛み合う複数の歯車(49)
    と;各歯車(49)にそれぞれ固着され、その自由端
    (50)がディスク基板(46)の中心側へ寄った第一
    位置と、中心から離れた第二位置との間で回動可能なよ
    う設けられた複数のウェイトブロック(48)と;各ウ
    ェイトブロック(48)の自由端をディスク基板(4
    6)の中心側へ寄った第一位置へ向けて引っ張るスプリ
    ング(51)と;から構成され、駆動ギヤスリーブ(1
    8)の回転速度の上昇に伴いウェイトブロック(48)
    の自由端が遠心力により中心から離れた外側の第二位置
    へ向けて回動し、これとと共にウェイトブロック(4
    8)に固着された歯車も回動し、これによりコントロー
    ルギヤ(53)及び制御スリーブ(52)が所定角度回
    転すると、一端が制御スリーブ(52)の内端に係止さ
    れた上記一方向クラッチスプリング(20)が捩じられ
    て巻き締められ、その内径が縮小して内側の駆動ギヤス
    リーブ若しくは駆動シャフト(11)の外周に圧着し、
    その回転を外側の駆動ギヤスリーブ(18)に伝達する
    ことにより、自動的に変速シフトが行なわれるように構
    成されたことを特徴とする請求項1又は2のうちいずれ
    か1項に記載の歯車式自動変速伝動装置。
  4. 【請求項4】上記従動シャフト(12)を中空シャフト
    とし、その一端に差動装置(40)の外殻(32)を取
    り付け、従動シャフト(12)と共に回転する外殻(3
    2)の回転を差動ギヤ(42,43,44,45)を介
    して左右の車軸(33,34)の回転として取り出すと
    共に、一方の車軸(33)を従動シャフト(12)内に
    回転自在に挿通したことを特徴とする請求項1ないし3
    のうちいずれか1項に記載の歯車式自動変速伝動装置。
  5. 【請求項5】上記後進速一方向クラッチスプリング(3
    6)が、従動側クラッチ装置の従動ギヤ一方向クラッチ
    スプリング(30,31)と逆巻きのコイル状スプリン
    グであることを特徴とする請求項1ないし4のうちいず
    れか1項に記載の歯車式自動変速伝動装置。
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