JPH062434A - 鉄骨屋根の建方方法 - Google Patents

鉄骨屋根の建方方法

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JPH062434A
JPH062434A JP4182886A JP18288692A JPH062434A JP H062434 A JPH062434 A JP H062434A JP 4182886 A JP4182886 A JP 4182886A JP 18288692 A JP18288692 A JP 18288692A JP H062434 A JPH062434 A JP H062434A
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frame
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俊治 三枝
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鉄骨トラスによる屋根の組み立てを下部構造
躯体の構築と併行して地上で、しかも鉄骨トラスの水平
スラスト荷重を軽減した安定状態で行えるようにして、
工期の大幅な短縮、作業性及び安全性の向上を図る。 【構成】 横移動用レール12上を横移動可能な仮設マ
スト18に支持して各鉄骨トラス13を地上で組み立て
る工程と、組み立てた鉄骨トラスを仮設マストと共に横
移動用レールに沿って所定量ずつ横移動させる工程と、
鉄骨トラス同士を接合する工程とを順次繰り返して鉄骨
屋根を地組みした後、その鉄骨屋根を横移動用レール及
び仮設マストと共にリフトアップし、該横移動用レール
上を横移動させて鉄骨屋根のみを下部構造躯体上に転載
架設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ドーム形等の大きくか
つ重量の重い鉄骨屋根を構築する鉄骨屋根の建方方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】例えば特開平3−290550号公報に
は、アーチ状の多数の鉄骨トラスからなるドーム架構
(ドーム形屋根)を下部構造躯体に架設するに当たり、
架設範囲の中央(ドーム中央)に架設構台を配置し、架
設範囲の端部から鉄骨トラスを1又は複数ずつ架設構台
と下部構造躯体間に架設しながら、架設された鉄骨トラ
スを接合して架設構台の回りに順次回転移動させること
により、多数の鉄骨トラスを放射状に配置して下層のド
ーム架構(子屋根)を構築した後、該ドーム架構の端部
の鉄骨トラスを作業ステージに用い、下層のドーム架構
と同一の作業手順により上層のドーム架構(親屋根)を
架設する工法が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この工法によ
ると次のような問題点がある。 下層のドーム架構(子屋根)の構築を架設構台及び
下部構造躯体上で行い、また上層のドーム架構(親屋
根)の構築は下層のドーム架構の構築後に下層のドーム
架構を作業ステージとして行うため、工期は、下部構造
躯体の構築工期と下層のドーム架構の構築工期とをその
まま加え、これに更に上層のドーム架構の構築工期を加
えたものとなり、全体工期が非常に長くなる。
【0004】 上層のドーム架構(親屋根)の構築に
ついては、下層のドーム架構(子屋根)を作業ステージ
にできるため作業性や経済性は良いとしても、下層のド
ーム架構の構築には、架設範囲の中央、つまり最も高さ
が高いドーム中央に、完成時のドーム中央高さに相当す
る高さの架設構台を建て、この架設構台と下部構造躯体
との間の高いところで下層の架構ユニットを組み立てる
ため、高い架設構台に加えてそれと下部構造躯体との間
の高所に複数の作業ステージを必要とし、工費が高くな
る。
【0005】 鉄骨トラスの分割体(鉄骨トラスユニ
ット)を高い架設構台及び高所の作業ステージ上にクレ
ーンで吊り上げて鉄骨トラスを組み立てなければなら
ず、高所作業により作業性が悪いとともに危険性もそれ
だけ高く、また大型クレーンを必要とする。
【0006】 鉄骨トラスからの水平スラスト荷重に
対しては、各作業ステージにおいてローラを介して各鉄
骨トラスユニットを支持することにより対処している
が、鉄骨トラスの組み立て中に各鉄骨トラスユニットが
ローラ支承のため移動する恐れがあり、その組み立てが
そもそも高所であることから作業及び設備に特別の配慮
が必要であるとか、危険性が一層高くなる等の問題があ
る。
【0007】本発明の目的は、鉄骨トラスによる屋根の
組み立てを下部構造躯体の構築と併行して地上で(いわ
ゆる地組み)、しかも鉄骨トラスの水平スラスト荷重を
軽減した安定状態で行えるようにして、工期の大幅な短
縮、作業性及び安全性の向上を図ることにある。また、
地組みした鉄骨屋根を、大型クレーン等の重機を必要と
せずに、簡易なリフトアップ装置により安定した状態で
下部構造躯体上までリフトアップできるようにする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では、横移動用レ
ール上を横移動可能な仮設マストに支持して各鉄骨トラ
スを地上で組み立てる鉄骨トラス組み立て工程と、組み
立てた鉄骨トラスを仮設マストと共に横移動用レールに
沿って所定量ずつ横移動させる横移動工程と、鉄骨トラ
ス同士を接合する接合工程とを順次繰り返して鉄骨屋根
を地組みした後、その鉄骨屋根を横移動用レール及び仮
設マストと共にリフトアップし、該横移動用レール上を
横移動させて鉄骨屋根のみを下部構造躯体上に転載架設
する。
【0009】湾曲した鉄骨トラスの場合には、その左右
両部の水平スラスト荷重が自重による反力で相殺される
点又はその近傍の左右中間2位置において仮設マストで
下側から支持して地上で組み立てる。
【0010】好ましいリフトアップ方法としては、前記
横移動用レールを、地上に建てたタワーに沿ってそれぞ
れ昇降する左右のリフティングヨーク上に支持して鉄骨
屋根を地組みした後、押上ジャッキによるリフティング
ヨークの所定ストロークずつの押し上げと、該リフティ
ングヨークの荷重を支持するピストンの積み重ねとを交
互に繰り返してリフティングヨークを段階的に上昇させ
ることにより、鉄骨屋根を横移動用レール及び仮設マス
トと共に下部構造躯体の高さまでリフトアップする。
【0011】開閉式屋根とする場合には、地組みした鉄
骨屋根を、下部構造躯体上を走行可能な台車上に設置す
る。
【0012】鉄骨トラスは、その両端間をワイヤ等で連
結し左右の水平スラスト荷重を互いに相殺した状態で横
移動及びリフトアップするのが良い。
【0013】
【作用】本発明では、鉄骨トラスを仮設マストに支持し
て地上で組み立て、組み終えた鉄骨トラスは、仮設マス
トに支持したまま該仮設マストと共に横移動用レールに
沿って横移動させて次に同様に組み立てた鉄骨トラスと
接合し、これを繰り返すことによって鉄骨屋根を地組み
する。従って、鉄骨屋根の組み立て作業は全て地上で行
え、しかもその作業と併行して下部構造躯体の構築作業
を行える。そして、地組みした鉄骨屋根を、仮設マスト
に支持したまま横移動用レールをリフトアップすること
により下部構造躯体の高さまで上昇させ、全体を横移動
用レールに沿って横移動させて該横移動用レール上から
下部構造躯体上に転載すれば、鉄骨屋根の全体を一度に
下部構造躯体上に架設できる。仮設マストは転載する
際、又は転載を終えてから撤去すれば良い。
【0014】鉄骨トラスが湾曲している場合、左右の仮
設マストに鉄骨トラスの重量の水平方向の分力も作用す
る。そして、その左右それぞれの分力が鉄骨トラスに対
しては互いに逆向きの水平方向の反力となり、湾曲する
鉄骨トラスから生ずる水平スラスト荷重は左右の仮設マ
ストからの水平方向の反力分だけ打ち消されることにな
る。
【0015】従って、左右の仮設マストによる鉄骨トラ
スの左右の支持点を適当に選べば、鉄骨トラスから生ず
る水平スラスト荷重を、当該鉄骨トラスの自重が仮設マ
ストに対する反作用として働く水平方向の反力によって
理論的には相殺でき、完全には相殺できなくてもごく軽
微な水平スラスト荷重しか残らない状態にすることは可
能である。
【0016】地組みした鉄骨屋根のリフトアップは、押
上ジャッキによるリフティングヨークの所定ストローク
ずつの押し上げと、該リフティングヨークの荷重を支持
するピストンの積み重ねとを交互に繰り返してリフティ
ングヨークをタワーに沿って段階的に上昇させて行うの
で、鉄骨屋根が大きくかつ大重量でも安定した状態で安
全にかつ能率的に行える。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。本実施例では、図1に示すように観客席等が
設けられる下部構造躯体1上に、例えば3種の鉄骨屋
根、つまり下部構造躯体1上を前後に平行移動して開閉
する湾曲した平行屋根2と、回転して開閉する球面形の
回転屋根3と、下部構造躯体1上に固定された球面形の
固定屋根4を設けた開閉ドーム形スタジアムの構築にお
いて、平行屋根(鉄骨屋根)2を下部構造躯体1上に架
設する場合について述べる。
【0018】平行屋根2は、地上で組み立ててから下部
構造躯体1の左右の壁部5上に跨ぐように載せて架設す
る。図2はその組み立て作業レイアウトを示す平面図
で、構築中の下部構造躯体1の前方又は後方の地上にお
いて、下部構造躯体1に対して遠いところより、資材ス
トックヤード6、鉄骨トラスを支持する仮設マストの地
組みのための仮設マスト地組みエリア7、鉄骨トラスの
エレメントとするトラスブロックの地組みための左右の
トラスブロック地組みエリア8・9、鉄骨トラスの地組
み・鉄骨トラス相互の接合・横移動を行って平行屋根2
を組み立てる屋根地組みエリア10を確保する。
【0019】屋根地組みエリア10では、先ず平行な左
右の線に沿って左右それぞれ前後複数箇所に、対をなす
タワー11を地上に垂直に立て(図の例では左右それぞ
れ4対ずつ)、左右それぞれにおいて前後のタワー11
間に横移動用レール12を後述のように水平に設置す
る。また、横移動用レール12の前後両端につき、下部
構造躯体1に対して遠方側を始端、近い側を終端とする
と、図2及び図3(正面図)に示すように、始端で鉄骨
トラス13を1組(1スパン)ずつアーチ形に組み立て
るため、左右の横移動用レール12の始端間の中央位置
の地上に、図4に示すように前後一対の組立用ベント1
4を近接して垂直に立てる。また、左右の横移動用レー
ル12の始端の左右外方において左右それぞれ前後一対
ずつのマスト受台15、更にその左右外方に前後一対ず
つの組立用補助台16を設置し、更に左右の横移動用レ
ール12のそれぞれに前後一対ずつ横移動用台車17を
設置する。図17は最初のこのような設置状態を示す概
要平面図である。
【0020】図3に示すように鉄骨トラス13は、各横
移動台車17上に仮設マスト18を立ててから(図18
はこのときの状態を示す)、中央に立てた組立用ベント
14を中心として左右両半部が左右の仮設マスト18に
それぞれ支持される状態にして組み立てる。すなわち、
左右のトラスブロック地組みエリア8・9で鋼材をトラ
ス構造に組んだトラスブロックをクレーン19(図5)
で吊り上げ、前後一対の組立用ベント14の左方(図
6)と右方とで左右それぞれ該組立用ベント14から組
立用補助台16間に渡るように、しかも仮設マスト18
で左右両中間部を下側から支持するようにして順次連結
し、1スパンの鉄骨トラス13をアーチ形に組み立て
る。この場合、組立用ベント14及び組立用補助台16
は、鉄骨トラス13を1個ずつ組み立てるときのみその
仮受けとして使用する。図3、図4、図6及び図19は
このときの状態を示す。
【0021】左右の各仮設マスト18は、横移動用台車
17上に下端を支持して垂直に立てたメインマスト18
a と、組立用ベント14側に向かって斜めに延びる傾斜
補助マスト18b と、台車17からマスト受け台15へ
向かって水平に延びる水平補助マスト18c とからな
り、これら3本のマスト18a ・18b ・18c の先端
を鉄骨トラス13の下弦材にピン接合して該鉄骨トラス
15の荷重を主にメインマスト18a によって下側から
支持する。
【0022】従って、組み立てられた鉄骨トラス13の
重量は左右それぞれの中間部において主に左右のメイン
マスト18a にかかり、またメインマスト18a には、
鉄骨トラス13がアーチ形をなしているため水平方向の
分力も作用する。そして、その左右それぞれの分力が鉄
骨トラス13に対しては互いに逆向きの水平方向の反力
となり、アーチ形をなすため鉄骨トラス13から生ずる
水平スラスト荷重はメインマスト18a からの水平方向
の反力分だけ打ち消されることになる。
【0023】そこで、これら左右のメインマスト18a
による鉄骨トラス18の左右の支持点を適当に選べば、
鉄骨トラス13から生ずる水平スラスト荷重を、当該鉄
骨トラス13の自重がメインマスト18a に対する反作
用として働く水平方向の反力によって理論的には相殺で
き、完全には相殺できなくてもごく軽微な水平スラスト
荷重しか残らない状態にすることは可能であって、上記
左右の支持点は設計上このような状態にできる位置に選
んである。
【0024】鉄骨トラス13は、このように左右の仮設
マスト18に支持することにより軽微な水平スラスト荷
重しか残らないが、その残りの水平スラスト荷重を左右
で互いに相殺するため、鉄骨トラス13の左右両端部を
水平スラスト荷重処理用ワイヤ20によって連結する。
本例では、各鉄骨トラス13につきワイヤ20を前後に
平行に張架し、各ワイヤ20は緊張装置21によって緊
張させる。
【0025】図7に緊張装置21の一例を示す。この緊
張装置21は、左右の連結具22をターンバックル23
により接近又は離間できるようにしたもので、左右の連
結具22にそれぞれ左右のワイヤ20を接続し、これら
ワイヤの先端を鉄骨トラス13の両端部にそれぞれ接続
してターンバックル23により左右のワイヤ20を適度
に緊張させる。
【0026】図8から図10は緊張装置21の他の例を
示す。この緊張装置21は、油圧シリンダ24と、その
シリンダ本体24a の基端に固定された固定コレットチ
ャック25と、中空のビストンロッド24b の先端に固
着された可動コレットチャック26とからなる。そし
て、円錐台形の節部20a を連続して設けたワイヤ20
を用い、該ワイヤ20を可動コレットチャック26、油
圧シリンダ24及び固定コレットチャック25に貫通さ
せる。この緊張装置21では、ワイヤ20を固定コレッ
トチャック25で挟持した状態でピストンロッド24b
を図8から図9のように伸長させ、可動コレットチャッ
ク26によりワイヤ20を挟持した後、固定コレットチ
ャック25の挟持を解放した状態で図10のようにピス
トンロッド24b を収縮させることによりワイヤ20を
固定コレットチャック25側へ引き寄せ、これを繰り返
すことによりワイヤ20を緊張できるようになってい
る。
【0027】組み立てを終えたアーチ形の鉄骨トラス1
3は、次の鉄骨トラスの組み立て及びそれとの接合を行
うため、横移動用台車17を横移動用レール12に沿っ
て走行させて左右の架設マスト18で支持したまま鉄骨
トラス13を下部構造躯体1側へ横移動させ、組立用ベ
ント14、マスト受台15及び組立用補助台16から外
す。その場合、鉄骨トラス13には、上記のように水平
スラスト荷重処理のために前後2本のワイヤ20が平行
に張架され、また鉄骨トラス13の中央は組み立て時に
前後一対の組立用ベント14で仮受けされているため、
鉄骨トラス13を横移動させると、ワイヤ20が組立用
ベント14と干渉する。そこで、これを避けるため次の
ように組立用ベント14の退避操作を行う。
【0028】図5及び図11に示すように、前後の組立
用ベント14には、前後のワイヤ20を貫通させる横V
字形のワイヤ貫通凹部27が設けられ、鉄骨トラス13
を横移動するまでは、該ワイヤ貫通凹部27からワイヤ
20が外れないように蓋板28で閉じておく。そして、
横移動する際には図12に示すように蓋板28を開き、
ワイヤ20がワイヤ貫通凹部27から抜け出れるように
する。このとき、蓋体28でワイヤ20を案内する。
【0029】図5に示すように、前後の組立用ベント1
4のうち下部構造躯体1側のものは、移動用ウインチ2
9で移動用ワイヤ30を巻き取ることにより、地上に敷
設したレール31上を前後に横移動可能になっていると
ともに、レール31から外して持ち上げることができる
ようになっている。そこで、この片側の組立用ベント1
4を、鉄骨トラス13から外れるところまで図13に示
すように下部構造躯体1側へ移動させた後、該組立用ベ
ント14をクレーン19で吊り上げ、その状態で鉄骨ト
ラス13を図14から図15に示すように所定の位置ま
で横移動させてから、組立用ベント14を吊り下ろして
図16に示すように元の位置に戻す。
【0030】組み立て後の鉄骨トラス13をこのように
して横移動させたならば、図20に示すようにそれに続
いて簡易構造の接合トラス32を組み立て設置し、次の
鉄骨トラス13を上記と同様に図17から図18の作業
により組み立て、接合トラス32を介して前後の鉄骨ト
ラス13同士を接合する。以下、同様の作業を図21に
示すように最終の鉄骨トラス13の組み立てが終わるま
で繰り返し、所定数の鉄骨トラス13が接合トラス32
を介して順次接合された平行屋根2を地組みする。
【0031】地組みした平行屋根2は、その全体を左右
の横移動用レール12と共にリフトアップするが、その
リフトアップをする装置として本例では次のようなリフ
ト装置を使用している。このリフト装置は、左右それぞ
れにつき図25及び図26に示すように各対のタワー1
1に設けられている。
【0032】図26において各タワー11には、その柱
材でもある2本のクライミングガイドレール33に沿っ
て昇降する昇降プレート34が装架され、対向する両タ
ワー11の昇降プレート34間にリフティングヨーク3
5が架設されている。そして、図25に示すように左側
の横移動用レール12は、左側において前後に配置され
た複数対のタワー11のリフティングヨーク35上に載
せて架設され、また右側の横移動用レール12は、右側
において前後に配置された複数対のタワー11のリフテ
ィングヨーク35上に載せて架設されている。
【0033】図26に示すように各クライミングガイド
レール33について、その下端に押上ジャッキ36、横
脇にピストン供給案内台37及びロックプレートガイド
レール38が架設されている。ピストン供給案内台37
は、分離したピストン39を案内して1個ずつクライミ
ングガイドレール33内へ案内するもので、該ピストン
供給案内台37上には、複数個のピストン39を予め一
列に並べてセットしておけるようになっている。ロック
プレートガイドレール38は、別に用意されたロックプ
レート40をクライミングガイドレール33の内外へ案
内する。
【0034】リフティングヨーク35は、対向するタワ
ー11において次のような操作を同時に行うことにより
リフトアップされる。図27に示すように最初の段階で
は、各クライミングガイドレール33において押上ジャ
ッキ36のリフトヘッド41は下降し、ロックプレート
40はクライミングガイドレール33内から引き出され
ており、この状態で1個のピストン39がクライミング
ガイドレール33内に挿入され、リフトヘッド41上に
載る。
【0035】押上ジャッキ36が伸長してリフトヘッド
41が所定ストローク上昇し、昇降プレート34がピス
トン39を介して押し上げられることによりリフティン
グヨーク35が1段分リフトアップされる。次いで、図
28に示すようにロックプレート40がクライミングガ
イドレール33内へ挿入された後、押上ジャッキ36が
収縮してリフトヘッド41が図29に示すように下降さ
れると、リフティングヨーク35からの荷重はピストン
39を介してロックプレート40によって支えられる。
【0036】次に、図30に示すように新たなピストン
39がクライミングガイドレール33内へ挿入され、そ
の後ロックプレート40がクライミングガイドレール3
3内から引き出されてから、押上ジャッキ36が再び伸
長してリフトヘッド41が所定ストローク上昇すること
により、リフティングヨーク35が更に1段リフトアッ
プされる。以下、このような操作を繰り返してピストン
39を1個ずつ積み重ねていくことによりリフティング
ヨーク35を1段ずつリフトアップさせることができ
る。
【0037】そこで、平行屋根2の地組みが上記のよう
に終了したならば(図21)、左右前後に配置されたタ
ワー11を図31に示すように所要高さまで継ぎ足した
後、その全リフティングヨーク35を上記のような操作
により同時に1段ずつリフトアップし、地組みした平行
屋根2を左右の横移動用レール12と共に図32に示す
ように下部構造躯体1の左右壁部5の高さまでリフトア
ップする。一方、下部構造躯体1側では、その左右壁部
5上に例えば図33に示すようなボギー台車42を前後
に走行可能に据え付ける。
【0038】次に、平行屋根2を左右の横移動用レール
12に沿って下部構造躯体1側へ横移動させ、図22に
示すように平行屋根2の先端部のみが左右壁部5上に位
置する状態にして先端の鉄骨トラス13からその両端を
左右のボギー台車42と接続する。次いで、図23に示
すようにボギー台車42との接続を終えた鉄骨トラス1
3の左右の仮設マスト18を撤去してから、平行屋根2
を左右壁部5上で左右の横移動用レール12に沿って更
に進め、同様の作業を繰り返して図24に示すように平
行屋根2の全体を左右壁部5間に平行移動可能に架設設
置する。水平スラスト荷重処理用ワイヤ20の撤去は左
右の架設マスト18の撤去と同時でも、またそれ以前又
は以後のいずれでも良い。
【0039】図34及び図35は他の実施例を示す。こ
の場合には、アーチ形の鉄骨トラス13を、上述した例
のような仮設マスト18を使用することなく左右両端を
横移動用台車17上に直接支持して組み立てる。そし
て、組み立てた鉄骨トラス13を左右両端の横移動用レ
ール12に沿って横移動させて次の鉄骨トラス13を組
み立て、鉄骨トラス13同士を互いに接合し、これを繰
り返してドーム形の鉄骨屋根2a を地組みする。その
後、横移動用レール12を支持しているリフティングヨ
ーク35を前述と同様に1段ずつ押し上げて鉄骨屋根2
a を左右の横移動用レール12と共に下部構造躯体(図
示せず)の高さまでリフトアップしてから、これら左右
の横移動用レール12に沿って鉄骨屋根2a を横移動し
て下部構造躯体上に転載する。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば次のような効果がある。 鉄骨屋根の組み立て作業を全て地上で行え、しかも
その作業と併行して下部構造躯体の構築作業を行えるの
で、工期を大幅に短縮できる。
【0041】 鉄骨屋根を地組みした後、リフトアッ
プして下部構造躯体上に据え付けるので、高所作業のた
めの作業ステージや大型クレーン等が不要となり工費を
低減できるとともに、作業性が良い。
【0042】 各鉄骨トラスを仮設マストに支持した
状態で組み立て及びリフトアップするため、水平スラス
ト荷重を軽減でき、水平スラスト荷重処理装置を簡素に
できるとともに、鉄骨屋根を危険性の少ない状態で地組
み及び下部構造躯体上に据え付けできる。鉄骨トラス
を、水平スラスト荷重が自重による反力で相殺される点
又はその近傍の左右中間2位置において仮設マストで支
持した状態で組み立て及びリフトアップすれば、一層良
い。
【0043】 地組みした鉄骨屋根のリフトアップ
を、押上ジャッキによるリフティングヨークの所定スト
ロークずつの押し上げと、該リフティングヨークの荷重
を支持するピストンの積み重ねとを交互に繰り返してリ
フティングヨークをタワーに沿って段階的に上昇させて
行えば、鉄骨屋根が大きくかつ大重量でも安定した状態
で安全にかつ能率的に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法の適用例を示す開閉ドーム形スタ
ジアムの斜視図である。
【図2】本発明の方法を実施する作業レイアウトの一例
の概要平面図である。
【図3】本発明の方法において鉄骨トラスの組み立て態
様を示す正面図である。
【図4】同側面図である。
【図5】同上の拡大側面図である。
【図6】図4の左半部のみを拡大して示した正面図であ
る。
【図7】水平スラスト処理用ワイヤを緊張させる緊張装
置の一例の正面図である。
【図8】緊張装置の他の例の概要断面図である。
【図9】同緊張装置の伸長作動状態の概要断面図であ
る。
【図10】同緊張装置の収縮作動状態の概要断面図であ
る。
【図11】鉄骨トラスの中央を仮受けする前後一対の組
立用ベントにおいて上記水平スラスト処理用ワイヤを貫
通させる部分を示す断面図である。
【図12】同上において蓋板を開放した状態の断面図で
ある。
【図13】組み立てた鉄骨トラスを所定量だけ横移動さ
せるため一方の組立用ベントを退避させる状態の側面図
である。
【図14】鉄骨トラスを横移動する状態の側面図であ
る。
【図15】鉄骨トラスの横移動を終えた状態の側面図で
ある。
【図16】上記退避させた組立用ベントを元の位置に戻
した状態の側面図である。
【図17】図17から図24は本発明の方法の作業工程
を順次示し、図17は最初の設置工程の概要平面図であ
る。
【図18】仮設マスト設置工程の概要平面図である。
【図19】鉄骨トラス組立工程の概要平面図である。
【図20】鉄骨トラス接合工程の概要平面図である。
【図21】鉄骨トラスによる平行屋根の最終地組み工程
の概要平面図である。
【図22】地組みを終えた平行屋根をリフトアップして
下部構造躯体上に設置する工程の概要平面図である。
【図23】仮設マストの撤去工程の概要平面図である。
【図24】平行屋根の据え付け完了状態の概要平面図で
ある。
【図25】上記リフトアップを行うためのタワーとそれ
に装備されたリフトアップ装置の正面図である。
【図26】同上の斜視図である。
【図27】同リフトアップ装置のリフトアップ動作の最
初の段階を示す斜視図である。
【図28】同上の第2段階の斜視図である。
【図29】同じく第3段階の斜視図である。
【図30】同じく第4段階の斜視図である。
【図31】上記タワーを継ぎ足して鉄骨トラスによる平
行屋根をリフトアップする状態の正面図である。
【図32】同上のリフトアップを終えた状態の正面図で
ある。
【図33】平行屋根を下部構造躯体上に走行させるボギ
ー台車の概要断面図である。
【図34】他の実施例を示す正面図である。
【図35】同上の側面図である。
【符号の説明】
1 下部構造躯体 2 平行屋根(鉄骨屋根) 11 タワー 12 横移動用レール 13 鉄骨トラス 18 仮設マスト 20 水平スラスト荷重処理用ワイヤ 35 リフティングヨーク 36 押上ジャッキ 39 ピストン 42 ボギー台車

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】横移動用レール上を横移動可能な仮設マス
    トに支持して各鉄骨トラスを地上で組み立てる鉄骨トラ
    ス組み立て工程と、組み立てた鉄骨トラスを仮設マスト
    と共に横移動用レールに沿って所定量ずつ横移動させる
    横移動工程と、鉄骨トラス同士を接合する接合工程とを
    順次繰り返して鉄骨屋根を地組みした後、その鉄骨屋根
    を横移動用レール及び仮設マストと共にリフトアップ
    し、該横移動用レール上を横移動させて鉄骨屋根のみを
    下部構造躯体上に転載架設することを特徴とする鉄骨屋
    根の建方方法。
  2. 【請求項2】湾曲した各鉄骨トラスを、その左右両部の
    水平スラスト荷重が自重による反力で相殺される点又は
    その近傍の左右中間2位置において前記仮設マストで下
    側から支持して地上で組み立てることを特徴とする請求
    項1に記載の鉄骨屋根の建方方法。
  3. 【請求項3】前記横移動用レールを、地上に建てたタワ
    ーに沿ってそれぞれ昇降する左右のリフティングヨーク
    上に支持して鉄骨屋根を地組みした後、押上ジャッキに
    よるリフティングヨークの所定ストロークずつの押し上
    げと、該リフティングヨークの荷重を支持するピストン
    の積み重ねとを交互に繰り返してリフティングヨークを
    段階的に上昇させることにより、鉄骨屋根を横移動用レ
    ール及び仮設マストと共に下部構造躯体の高さまでリフ
    トアップすることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    鉄骨屋根の建方方法。
  4. 【請求項4】地組みした鉄骨屋根を、前記下部構造躯体
    上を走行可能な台車上に転載設置することを特徴とする
    請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の鉄骨屋根の
    建方方法。
  5. 【請求項5】前記鉄骨トラスの両端間をワイヤ等で連結
    し左右の水平スラスト荷重を互いに相殺した状態で横移
    動及びリフトアップすることを特徴とする請求項1ない
    し請求項4に記載の鉄骨屋根の建方方法。
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