JPH06246306A - 塗装鮮映性とプレス加工性に優れた鋼板 - Google Patents
塗装鮮映性とプレス加工性に優れた鋼板Info
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- JPH06246306A JPH06246306A JP4098993A JP4098993A JPH06246306A JP H06246306 A JPH06246306 A JP H06246306A JP 4098993 A JP4098993 A JP 4098993A JP 4098993 A JP4098993 A JP 4098993A JP H06246306 A JPH06246306 A JP H06246306A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明はプレス加工を行なった後でも塗装鮮
映性の優れた鋼板を提供する。 【構成】 鋼板の表裏両面において、散在する凸部頂面
の大きさが10〜1000μm、凸部ピーク間距離50
〜2200μm、凹部の粗度Raが0.8μm以下で凹
部の平均面積率が70%以上となるように凸部を離散分
散させ、かつ鋼板片面側に散在する凸部頂点の高さが2
〜12μmの範囲にあり、他面側の凸部高さが3〜20
μmの範囲で片面側より高くすることを特徴とする塗装
鮮映性とプレス加工性に優れた鋼板。
映性の優れた鋼板を提供する。 【構成】 鋼板の表裏両面において、散在する凸部頂面
の大きさが10〜1000μm、凸部ピーク間距離50
〜2200μm、凹部の粗度Raが0.8μm以下で凹
部の平均面積率が70%以上となるように凸部を離散分
散させ、かつ鋼板片面側に散在する凸部頂点の高さが2
〜12μmの範囲にあり、他面側の凸部高さが3〜20
μmの範囲で片面側より高くすることを特徴とする塗装
鮮映性とプレス加工性に優れた鋼板。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車や家電製品の外板
等に使用する鮮映性とプレス加工性に優れた鋼板類に関
するものである。ここで鋼板類とは、塗装して使用する
板状の製品を意味し、例えば熱延鋼板、冷延鋼板、表面
処理鋼板(電気めっき鋼板、溶融めっき鋼板、合金化処
理溶融めっき鋼板、蒸着めっき鋼板、溶融塩電解めっき
鋼板など)などの鋼板の他に、例えばステンレス鋼板、
アルミニウム板、銅板なども含むものである。
等に使用する鮮映性とプレス加工性に優れた鋼板類に関
するものである。ここで鋼板類とは、塗装して使用する
板状の製品を意味し、例えば熱延鋼板、冷延鋼板、表面
処理鋼板(電気めっき鋼板、溶融めっき鋼板、合金化処
理溶融めっき鋼板、蒸着めっき鋼板、溶融塩電解めっき
鋼板など)などの鋼板の他に、例えばステンレス鋼板、
アルミニウム板、銅板なども含むものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車のボディーや家電製品の
外板等に使用する鋼板はプレス成形を施すことにより製
品として使用されるが、製品の高精度化と複雑化に伴
い、鋼板類に対する要求が従来以上に高級化、多様化し
つつあり、中でも最近は塗装鮮映性とプレス成形性に関
する要求が高まっている。例えば、製品自体の鮮映性を
向上させるには、塗装膜厚を厚くすることで確実に改善
できるが、塗装費用が高くなる問題がある。また現状で
は塗装鮮映性を確保するため、3回塗装や4回塗装が施
されているが、省工程と塗装費用削減のため塗装回数を
2または3回に省略することが強く望まれている。こう
した要求に応えるために例えば、特開昭63−1327
01号公報の如くレーザーを用いて圧延ロールに微小な
凹凸を設け、その圧延ロールを用いて鋼板類を圧延し、
塗装鮮映性に優れた鋼板を得ることが知られている。
外板等に使用する鋼板はプレス成形を施すことにより製
品として使用されるが、製品の高精度化と複雑化に伴
い、鋼板類に対する要求が従来以上に高級化、多様化し
つつあり、中でも最近は塗装鮮映性とプレス成形性に関
する要求が高まっている。例えば、製品自体の鮮映性を
向上させるには、塗装膜厚を厚くすることで確実に改善
できるが、塗装費用が高くなる問題がある。また現状で
は塗装鮮映性を確保するため、3回塗装や4回塗装が施
されているが、省工程と塗装費用削減のため塗装回数を
2または3回に省略することが強く望まれている。こう
した要求に応えるために例えば、特開昭63−1327
01号公報の如くレーザーを用いて圧延ロールに微小な
凹凸を設け、その圧延ロールを用いて鋼板類を圧延し、
塗装鮮映性に優れた鋼板を得ることが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】塗装鮮映性を向上させ
るには、鋼板の表面が平坦で鏡面に近いほど有利であ
る。このため表面を細かくする方向で種々の提案がなさ
れている。ただし単に鏡面化すると鋼板類の製造工程に
おいて、熱処理工程やめっき工程において疵が顕在化し
易くまた、鋼板類の切断後のパイリングやプレス加工時
に表面疵が発生し、表面欠陥となるため種々の工夫が提
案されている。ところで製品を製造する際にはプレス加
工が前提となるが、この場合に加工後表面外観改善のた
め砥石掛けされることがあり、このため砥石掛け模様が
塗装後に浮き出る問題がある。またプレス加工により鋼
板粗度が変化するため、加工度が厳しくなるほど鮮映性
が劣化する問題がある。このため加工後も良好な塗装鮮
映性を維持できる鋼板が強く望まれている。
るには、鋼板の表面が平坦で鏡面に近いほど有利であ
る。このため表面を細かくする方向で種々の提案がなさ
れている。ただし単に鏡面化すると鋼板類の製造工程に
おいて、熱処理工程やめっき工程において疵が顕在化し
易くまた、鋼板類の切断後のパイリングやプレス加工時
に表面疵が発生し、表面欠陥となるため種々の工夫が提
案されている。ところで製品を製造する際にはプレス加
工が前提となるが、この場合に加工後表面外観改善のた
め砥石掛けされることがあり、このため砥石掛け模様が
塗装後に浮き出る問題がある。またプレス加工により鋼
板粗度が変化するため、加工度が厳しくなるほど鮮映性
が劣化する問題がある。このため加工後も良好な塗装鮮
映性を維持できる鋼板が強く望まれている。
【0004】また最近では複雑な形状の部品をプレス加
工することから、成形時の摺動性が良好であることが望
まれている。とりわけ亜鉛めっき鋼板や合金化処理溶融
亜鉛めっき鋼板などの表面処理鋼板は、高面圧下ではダ
イスとめっき層が凝着し易く、摩擦抵抗が増大するた
め、成形時に板破断し易くかつ成形適性範囲が狭い問題
がある。本発明は、上述したような鮮映性鋼板に要求さ
れる品質課題に的確に応えるため、プレス成形時の摺動
特性を改善し、かつプレス加工後も良好な鮮映性を確保
できる鋼板類を提供しようとするものである。
工することから、成形時の摺動性が良好であることが望
まれている。とりわけ亜鉛めっき鋼板や合金化処理溶融
亜鉛めっき鋼板などの表面処理鋼板は、高面圧下ではダ
イスとめっき層が凝着し易く、摩擦抵抗が増大するた
め、成形時に板破断し易くかつ成形適性範囲が狭い問題
がある。本発明は、上述したような鮮映性鋼板に要求さ
れる品質課題に的確に応えるため、プレス成形時の摺動
特性を改善し、かつプレス加工後も良好な鮮映性を確保
できる鋼板類を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、鋼板の表裏両
面において、散在する凸部頂面の大きさが10〜100
0μm、凸部ピーク間距離が50〜2200μm、凹部
面積率が70%以上で凹部の粗度がRa0.8μm以下
となるように凸部を離散分散させ、かつ鋼板片面側に散
在する凸部頂点の高さが2〜12μmの範囲にあり、他
面側の凸部高さが3〜20μmの範囲で片面側より高く
することを特徴とする塗装鮮映性とプレス加工性に優れ
た鋼板を提供するものである。すなわち、本発明は表裏
で異なる粗度プロフィルを付与することで、プレス成形
時の摺動性を改善すると同時に、プレス成形後も良好な
塗装鮮映性を確保することを特徴とするものである。
面において、散在する凸部頂面の大きさが10〜100
0μm、凸部ピーク間距離が50〜2200μm、凹部
面積率が70%以上で凹部の粗度がRa0.8μm以下
となるように凸部を離散分散させ、かつ鋼板片面側に散
在する凸部頂点の高さが2〜12μmの範囲にあり、他
面側の凸部高さが3〜20μmの範囲で片面側より高く
することを特徴とする塗装鮮映性とプレス加工性に優れ
た鋼板を提供するものである。すなわち、本発明は表裏
で異なる粗度プロフィルを付与することで、プレス成形
時の摺動性を改善すると同時に、プレス成形後も良好な
塗装鮮映性を確保することを特徴とするものである。
【0006】本発明の粗度プロフィルの形態に関して次
に詳細に説明する。我々は加工前後においても良好な塗
装鮮映性を維持し、かつプレス成形性を格段に改善する
ための粗度プロフィルの条件について種々検討した結
果、次に述べるように、鋼板表面の大部分を占有する平
坦な凹部と、離散的に散在する微少な凸部からなる粗度
プロフィルを最適に構成することが重要であり、かつ確
実に改善できることを見いだした。加工しなければ問題
はないが、加工すると従来技術では塗装鮮映性が劣化す
る問題がある。プレス加工後も良好な塗装鮮映性を確保
するためには、鋼板の表裏においてプレス成形時に内面
側となる他面の凸部の高さを、外面となる片面側の凸部
高さより高くすることで改善できることを見いだした。
更に最近のように、過酷なプレス成形性が要求されるた
め、一層の成形性改善が望まれており、この両者を改善
する最適な鋼板表面の構造について解析し本発明に到達
した。
に詳細に説明する。我々は加工前後においても良好な塗
装鮮映性を維持し、かつプレス成形性を格段に改善する
ための粗度プロフィルの条件について種々検討した結
果、次に述べるように、鋼板表面の大部分を占有する平
坦な凹部と、離散的に散在する微少な凸部からなる粗度
プロフィルを最適に構成することが重要であり、かつ確
実に改善できることを見いだした。加工しなければ問題
はないが、加工すると従来技術では塗装鮮映性が劣化す
る問題がある。プレス加工後も良好な塗装鮮映性を確保
するためには、鋼板の表裏においてプレス成形時に内面
側となる他面の凸部の高さを、外面となる片面側の凸部
高さより高くすることで改善できることを見いだした。
更に最近のように、過酷なプレス成形性が要求されるた
め、一層の成形性改善が望まれており、この両者を改善
する最適な鋼板表面の構造について解析し本発明に到達
した。
【0007】次に本発明の要点を順次説明する。塗装鮮
映性は鋼板凹部の粗度と面積率に関係する。したがっ
て、凹部の粗度としては極力平坦で鏡面に近いことが望
ましいが、工業的に有利に製造するにはRaで0.8μ
m以下であれば塗装鮮映性を充分確保でき満足しうるも
のである。また凹部の面積率は高いほど塗装鮮映性向上
に有利であるが、凹部面積率が70〜96%範囲で確保
することが望ましい。凹部面積率が70%より小さいと
凹部の粗度を改善しても、鮮映性を確保することが困難
となる。また逆に96%より大きいと鮮映性は良好であ
るが、耐疵性やプレス時の摺動性が劣化するため好まし
くない。一方、加工後の塗装鮮映性は70%より小さく
ても、96%より大きくても劣化するため上記範囲が最
適である。
映性は鋼板凹部の粗度と面積率に関係する。したがっ
て、凹部の粗度としては極力平坦で鏡面に近いことが望
ましいが、工業的に有利に製造するにはRaで0.8μ
m以下であれば塗装鮮映性を充分確保でき満足しうるも
のである。また凹部の面積率は高いほど塗装鮮映性向上
に有利であるが、凹部面積率が70〜96%範囲で確保
することが望ましい。凹部面積率が70%より小さいと
凹部の粗度を改善しても、鮮映性を確保することが困難
となる。また逆に96%より大きいと鮮映性は良好であ
るが、耐疵性やプレス時の摺動性が劣化するため好まし
くない。一方、加工後の塗装鮮映性は70%より小さく
ても、96%より大きくても劣化するため上記範囲が最
適である。
【0008】一方、凸部の形態に関しては、凸部頂部の
大きさは10〜1000μmφとし、成形部品の外面と
なる鋼板片側の凸部高さが2〜12μm、成形部品の内
面となる鋼板他面側の凸部高さが3〜20μm以下の範
囲において片面側より高いことが必要である。当然この
凸部は面積率30〜4%の範囲で離散的に分布させるこ
とが望ましい。凸部頂面の大きさが10μmより小さい
と、プレス加工時にダイスの面圧に抵抗できずに潰され
るため、凸部を付与する効果がないため好ましくない。
一方、1000μmより大きくすると、プレス加工時に
ダイスとの接触面積率が増大するため摺動性が劣化した
り、さらには塗装鮮映性が劣化するため好ましくない。
大きさは10〜1000μmφとし、成形部品の外面と
なる鋼板片側の凸部高さが2〜12μm、成形部品の内
面となる鋼板他面側の凸部高さが3〜20μm以下の範
囲において片面側より高いことが必要である。当然この
凸部は面積率30〜4%の範囲で離散的に分布させるこ
とが望ましい。凸部頂面の大きさが10μmより小さい
と、プレス加工時にダイスの面圧に抵抗できずに潰され
るため、凸部を付与する効果がないため好ましくない。
一方、1000μmより大きくすると、プレス加工時に
ダイスとの接触面積率が増大するため摺動性が劣化した
り、さらには塗装鮮映性が劣化するため好ましくない。
【0009】ところで鋼板片面側の凸部高さを2〜12
μm範囲としたのは、プレス製品の外面側は塗装鮮映性
が重視されるため、耐疵性を確保できる程度の最小限凸
部を付与するためである。すなわち、2μmより小さい
と耐疵性が劣化するため、鋼板の製造工程において鋼板
表面に疵が付くこと、また鋼板搬送工程において、ロー
ル疵や擦り疵が発生し、これら欠陥が塗装後浮き出るた
め好ましくない。逆に12μmより大きくしてもこれら
改善効果が見られないばかりか、塗装膜厚が充分でない
場合には塗装後に凸部が浮き出ることになり好ましくな
い。
μm範囲としたのは、プレス製品の外面側は塗装鮮映性
が重視されるため、耐疵性を確保できる程度の最小限凸
部を付与するためである。すなわち、2μmより小さい
と耐疵性が劣化するため、鋼板の製造工程において鋼板
表面に疵が付くこと、また鋼板搬送工程において、ロー
ル疵や擦り疵が発生し、これら欠陥が塗装後浮き出るた
め好ましくない。逆に12μmより大きくしてもこれら
改善効果が見られないばかりか、塗装膜厚が充分でない
場合には塗装後に凸部が浮き出ることになり好ましくな
い。
【0010】一方、成形部品の内面側となる鋼板他面側
の凸部高さを3〜20μm範囲で片面側より高くする理
由について述べる。鋼板の他面側は塗装鮮映性は問題で
なく、むしろ成形時の摺動性の確保とプレス加工後の粗
度変化による鮮映性の劣化を抑制するために重要であ
る。すなわち、プレス成形時にビード部分やしわ押さえ
部分では、高面圧下で摺動を伴う加工を受けるため、ダ
イスと鋼板表面との摩擦抵抗が増大し、摺動性が劣化し
たり、表面処理鋼板の場合にはめっき層が剥離したりす
る問題がある。この問題を回避するには、ダイスと鋼板
表面とのミクロ的な接触表面積率を低減することが重要
で、高圧下状態において摺動性を確保するには、鋼板の
凸部面積率を30〜4%の範囲に確保しかつ、凸部高さ
を3μm以上で20μm以下とすることが望ましい。
の凸部高さを3〜20μm範囲で片面側より高くする理
由について述べる。鋼板の他面側は塗装鮮映性は問題で
なく、むしろ成形時の摺動性の確保とプレス加工後の粗
度変化による鮮映性の劣化を抑制するために重要であ
る。すなわち、プレス成形時にビード部分やしわ押さえ
部分では、高面圧下で摺動を伴う加工を受けるため、ダ
イスと鋼板表面との摩擦抵抗が増大し、摺動性が劣化し
たり、表面処理鋼板の場合にはめっき層が剥離したりす
る問題がある。この問題を回避するには、ダイスと鋼板
表面とのミクロ的な接触表面積率を低減することが重要
で、高圧下状態において摺動性を確保するには、鋼板の
凸部面積率を30〜4%の範囲に確保しかつ、凸部高さ
を3μm以上で20μm以下とすることが望ましい。
【0011】すなわち、凸部面積率が30%より大きく
なるとダイスとの接触面積率が増大するため摩擦抵抗低
減の効果がなくなる。一方4%より小さくなると高圧時
に面圧に耐えられず潰れることになり効果がなくなる。
また凸部高さが3μmより低くなると摩擦抵抗を低減す
る効果がなくなるため好ましくなく、また20μmより
高くしても摩擦抵抗低減効果が飽和する上に、塗装鮮映
性が劣化することがあるため好ましくない。
なるとダイスとの接触面積率が増大するため摩擦抵抗低
減の効果がなくなる。一方4%より小さくなると高圧時
に面圧に耐えられず潰れることになり効果がなくなる。
また凸部高さが3μmより低くなると摩擦抵抗を低減す
る効果がなくなるため好ましくなく、また20μmより
高くしても摩擦抵抗低減効果が飽和する上に、塗装鮮映
性が劣化することがあるため好ましくない。
【0012】次に片面よりも他面側の凸部高さを高くす
る理由について説明する。プレス加工後に塗装鮮映性が
劣化する理由について種々検討した結果、プレス加工時
にポンチの圧下により、他面側の粗度のうねり成分が片
面側に浮きでるためであることが判明した。この防止方
策を検討した結果、他面側の凸部高さを片面側の凸部高
さより高くすることで加工後も片面側の塗装鮮映性を良
好に維持できることが判明した。同時にこの結果、高面
圧摺動時の摩擦抵抗も低位に保持され、望ましいものと
なる。
る理由について説明する。プレス加工後に塗装鮮映性が
劣化する理由について種々検討した結果、プレス加工時
にポンチの圧下により、他面側の粗度のうねり成分が片
面側に浮きでるためであることが判明した。この防止方
策を検討した結果、他面側の凸部高さを片面側の凸部高
さより高くすることで加工後も片面側の塗装鮮映性を良
好に維持できることが判明した。同時にこの結果、高面
圧摺動時の摩擦抵抗も低位に保持され、望ましいものと
なる。
【0013】鋼板には熱間圧延、冷間圧延、調質圧延な
ど種々の圧延を得て板厚制御、材質制御、形状制御が行
われるのが普通である。このため種々のロールによる粗
度プロフィルが鋼板表面に転写されているため、種々の
波長の粗度のうねり成分が存在する。このうねり成分を
除去することは工業的に種々の困難が伴う上にコスト的
に安価な方法で改善できない問題がある。
ど種々の圧延を得て板厚制御、材質制御、形状制御が行
われるのが普通である。このため種々のロールによる粗
度プロフィルが鋼板表面に転写されているため、種々の
波長の粗度のうねり成分が存在する。このうねり成分を
除去することは工業的に種々の困難が伴う上にコスト的
に安価な方法で改善できない問題がある。
【0014】プレス加工により鮮映性が劣化するのは、
成形時に裏面の粗度が反対面に転写されることに起因す
る。すなわち、プレス成形すると平滑な表面を有するポ
ンチにより他面側から高圧下されると、他面側のうねり
成分が片面側に押し出されることになり、片面側の粗度
のうねり成分が増大し、塗装鮮映性が劣化することにな
る。我々はこの問題の解決方法について種々検討した結
果、ポンチと接触する他面側の凸部を高くすることで回
避できることを見いだした。同時にこの凸部がポンチや
ダイスとのミクロ的な真実接触面積率を低下させる効果
を有するため、高面圧での摩擦抵抗が減少し、プレス成
形時の摺動性を改善し、成形適性範囲が拡大する有利な
点がある。
成形時に裏面の粗度が反対面に転写されることに起因す
る。すなわち、プレス成形すると平滑な表面を有するポ
ンチにより他面側から高圧下されると、他面側のうねり
成分が片面側に押し出されることになり、片面側の粗度
のうねり成分が増大し、塗装鮮映性が劣化することにな
る。我々はこの問題の解決方法について種々検討した結
果、ポンチと接触する他面側の凸部を高くすることで回
避できることを見いだした。同時にこの凸部がポンチや
ダイスとのミクロ的な真実接触面積率を低下させる効果
を有するため、高面圧での摩擦抵抗が減少し、プレス成
形時の摺動性を改善し、成形適性範囲が拡大する有利な
点がある。
【0015】このように他面側からの粗度うねり成分の
転写を抑制するには、凸部の高さ以外にその配置間隔も
重要である。一般的には凸部の面積率が30〜4%とな
るような間隔で配置すればよいが、50〜2200μm
の範囲の間隔が好ましい。50μm未満であると凸部間
隔が狭すぎるため、うねり成分の転写を抑制する効果が
減少する。一方、2200μmより大きいと1個の凸部
の受け持つ成形荷重が過大となるため、高さ3〜20μ
m範囲の凸部高さでは簡単に潰されて効果がない。
転写を抑制するには、凸部の高さ以外にその配置間隔も
重要である。一般的には凸部の面積率が30〜4%とな
るような間隔で配置すればよいが、50〜2200μm
の範囲の間隔が好ましい。50μm未満であると凸部間
隔が狭すぎるため、うねり成分の転写を抑制する効果が
減少する。一方、2200μmより大きいと1個の凸部
の受け持つ成形荷重が過大となるため、高さ3〜20μ
m範囲の凸部高さでは簡単に潰されて効果がない。
【0016】この問題を回避するために、凸部面積率を
高めたり、凸部の頂面の大きさを増加させることなどが
考えられるが、いずれも摺動抵抗を高めたり、うねりの
転写防止に効果がないか、または逆に劣化させたりする
ため有効ではない。このように本発明では、プレス成形
時に他面側のうねり成分が片面側に転写されるのを抑制
すること、片面側の塗装鮮映性を良好に維持すること、
同時にプレス成形時の摩擦摺動抵抗を減少させることが
目的であり、このため種々の粗度プロフィルを基礎的に
検討した結果、本発明に到達した。
高めたり、凸部の頂面の大きさを増加させることなどが
考えられるが、いずれも摺動抵抗を高めたり、うねりの
転写防止に効果がないか、または逆に劣化させたりする
ため有効ではない。このように本発明では、プレス成形
時に他面側のうねり成分が片面側に転写されるのを抑制
すること、片面側の塗装鮮映性を良好に維持すること、
同時にプレス成形時の摩擦摺動抵抗を減少させることが
目的であり、このため種々の粗度プロフィルを基礎的に
検討した結果、本発明に到達した。
【0017】上述したように鋼板の表裏で高さの異なる
凸部をその大きさ、高さ、配置間隔、面積率を考慮して
離散的に最適配置することで、鋼板のプレス成形性を格
段に向上させ、かつ加工前後においても鋼板他面の加工
による片面へのうねりの転写作用を軽減し、優れた塗装
鮮映性を確保できることが本発明の特徴である。
凸部をその大きさ、高さ、配置間隔、面積率を考慮して
離散的に最適配置することで、鋼板のプレス成形性を格
段に向上させ、かつ加工前後においても鋼板他面の加工
による片面へのうねりの転写作用を軽減し、優れた塗装
鮮映性を確保できることが本発明の特徴である。
【0018】本発明の鋼板を得るには、例えばマイクロ
リソグラフィー法を用いて圧延ロールに微細凹凸模様を
つけ、該圧延ロールを用いて鋼板を圧延して得ると有利
である。その方法を図1に示す如く、特定の波長で感光
するレジスト材を塗布したロール表面に特定波長の光を
照射し感光させ、現像した後、化学的エッチングもしく
は気相エッチングによってロール表面をエッチングし、
硬化レジスト部を除去することによって微細な凹凸模様
を設けるようにするものである。このようにして得られ
た鋼板の断面模式図を図3に示す。なお、図中のPは凸
部ピーク間距離、Dは凸部頂部の大きさ、tは凸部高さ
をそれぞれ示す。
リソグラフィー法を用いて圧延ロールに微細凹凸模様を
つけ、該圧延ロールを用いて鋼板を圧延して得ると有利
である。その方法を図1に示す如く、特定の波長で感光
するレジスト材を塗布したロール表面に特定波長の光を
照射し感光させ、現像した後、化学的エッチングもしく
は気相エッチングによってロール表面をエッチングし、
硬化レジスト部を除去することによって微細な凹凸模様
を設けるようにするものである。このようにして得られ
た鋼板の断面模式図を図3に示す。なお、図中のPは凸
部ピーク間距離、Dは凸部頂部の大きさ、tは凸部高さ
をそれぞれ示す。
【0019】
【実施例】図1に示すように、調質圧延ロール(仕上げ
粗度Ra2.4μm)にマイクロリソグラフィー法によ
り微細な凹凸模様をつけた。そのワークロールを用い
て、通常の連続型溶融亜鉛めっきラインで製造した合金
化処理溶融亜鉛めっき鋼板(板厚0.8mm)を圧下率
1.0%で調質圧延を行った。得られた鋼板について加
工前後で塗装鮮映性、摺動抵抗を比較調査した。なお、
こうして製造した鋼板の凹部のRaはいずれも約0.5
5〜0.70μmの範囲にあった。鋼板表面の凸部の頂
面のサイズ(D)や凹部の面積率および凸部の間隔
(P)は、光学顕微鏡により写真撮影してから、画像解
析装置により定量的に評価しその平均値を求めた。また
凸部高さは触針式粗度計により測定した断面プロフィル
曲線から、鋼板凸部に対応したピーク高さの平均値を求
めた。なお凸部高さは、凸部周辺の凹部のプロフィル曲
線の山部分の平均高さから凸部ピーク位置までの高低差
で求めた。
粗度Ra2.4μm)にマイクロリソグラフィー法によ
り微細な凹凸模様をつけた。そのワークロールを用い
て、通常の連続型溶融亜鉛めっきラインで製造した合金
化処理溶融亜鉛めっき鋼板(板厚0.8mm)を圧下率
1.0%で調質圧延を行った。得られた鋼板について加
工前後で塗装鮮映性、摺動抵抗を比較調査した。なお、
こうして製造した鋼板の凹部のRaはいずれも約0.5
5〜0.70μmの範囲にあった。鋼板表面の凸部の頂
面のサイズ(D)や凹部の面積率および凸部の間隔
(P)は、光学顕微鏡により写真撮影してから、画像解
析装置により定量的に評価しその平均値を求めた。また
凸部高さは触針式粗度計により測定した断面プロフィル
曲線から、鋼板凸部に対応したピーク高さの平均値を求
めた。なお凸部高さは、凸部周辺の凹部のプロフィル曲
線の山部分の平均高さから凸部ピーク位置までの高低差
で求めた。
【0020】塗装鮮映性の試験方法としては、調質圧延
後の上記鋼板に膜厚約80μmの塗装を施した後、JI
S−Z8741の「鏡面光沢度測定法」により塗装鮮映
性を評価した。摩擦摺動性の評価試験方法としては、図
2に示すL字引張りの角型ビード試験装置を使用し、引
張り試験機により押さえ荷重と引張り荷重の関係を求め
た。ここでは摩擦係数でなく、板破断が生ずる限界の押
さえ荷重(Pc)で比較評価し、このPcの値が大きい
ほど摩擦抵抗が少なく摺動性が良好と判断できる。試験
条件としては、各押さえ荷重毎に1本の供試鋼板を使用
し、その板巾17mm、摺動長さ250mm、引張り速
度500mm/分、潤滑油として通常の亜鉛めっき鋼板
用の防錆油(粘度6cst 40℃)を塗布量で1g/
m2 塗布してから試験に供した。
後の上記鋼板に膜厚約80μmの塗装を施した後、JI
S−Z8741の「鏡面光沢度測定法」により塗装鮮映
性を評価した。摩擦摺動性の評価試験方法としては、図
2に示すL字引張りの角型ビード試験装置を使用し、引
張り試験機により押さえ荷重と引張り荷重の関係を求め
た。ここでは摩擦係数でなく、板破断が生ずる限界の押
さえ荷重(Pc)で比較評価し、このPcの値が大きい
ほど摩擦抵抗が少なく摺動性が良好と判断できる。試験
条件としては、各押さえ荷重毎に1本の供試鋼板を使用
し、その板巾17mm、摺動長さ250mm、引張り速
度500mm/分、潤滑油として通常の亜鉛めっき鋼板
用の防錆油(粘度6cst 40℃)を塗布量で1g/
m2 塗布してから試験に供した。
【0021】加工後の鮮映性評価方法としては、750
mm角型ポンチで深絞り加工を行い、ポンチ肩半径10
0mmにより押し出し加工した。なお、鋼板の片面側を
評価面とし、他面側がポンチ側としてプレス加工し、ポ
ンチと接触する部分に相当する加工品の肩部分におい
て、加工品の外面側となる片面側に塗装鮮映性を施し、
塗装鮮映性を目視評価方法により比較評価した。 目視評点:(良)○ − △ − ×(劣) 試験結果を表1に示す。この結果、本発明により製造さ
れた鋼板は、本発明の比較例および加工前後における塗
装鮮映性が高位に維持されておりかつ、摩擦摺動性も良
好に維持されていることから、本発明が塗装鮮映性と摺
動性の両面において格段に優れていることが明かであ
る。
mm角型ポンチで深絞り加工を行い、ポンチ肩半径10
0mmにより押し出し加工した。なお、鋼板の片面側を
評価面とし、他面側がポンチ側としてプレス加工し、ポ
ンチと接触する部分に相当する加工品の肩部分におい
て、加工品の外面側となる片面側に塗装鮮映性を施し、
塗装鮮映性を目視評価方法により比較評価した。 目視評点:(良)○ − △ − ×(劣) 試験結果を表1に示す。この結果、本発明により製造さ
れた鋼板は、本発明の比較例および加工前後における塗
装鮮映性が高位に維持されておりかつ、摩擦摺動性も良
好に維持されていることから、本発明が塗装鮮映性と摺
動性の両面において格段に優れていることが明かであ
る。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】本発明は鋼板表面の凸部形態と分布およ
び表裏での高低差をある範囲に限定することにより、塗
装鮮映性を改善すると同時に、摺動抵抗を低減すること
でプレス成形性を改善し、かつプレス成形後も塗装鮮映
性に優れた鋼板が得られるものである。
び表裏での高低差をある範囲に限定することにより、塗
装鮮映性を改善すると同時に、摺動抵抗を低減すること
でプレス成形性を改善し、かつプレス成形後も塗装鮮映
性に優れた鋼板が得られるものである。
【図1】(a)、(b)、(c)および(d)図はリソ
グラフィー法による本発明の凹凸付与加工工程の一例を
示す説明図。
グラフィー法による本発明の凹凸付与加工工程の一例を
示す説明図。
【図2】鋼板の摺動抵抗を測定する試験装置を示す模式
図。
図。
【図3】本発明により得られた鋼板の断面模式図。
1 ホッパー 2 液状感光樹脂 3 エアー 4 感光樹脂供給器 5 感光性樹脂層 6 レーザー発振器 7 レーザー 8 スリット 9 チョッパー 10 感光硬化部 11 噴霧器 12 溶解剤 13 露出部 14 凸部ビード 15 試験用鋼板 16 受け型ダイス
Claims (1)
- 【請求項1】 鋼板の表裏両面において、散在する凸部
頂面の大きさが10〜1000μm、凸部ピーク間距離
が50〜2200μm、凹部の粗度Raが0.8μm以
下で凹部の平均面積率が70%以上となるように凸部を
離散分散させ、かつ鋼板片面側に散在する凸部頂点の高
さが2〜12μmの範囲にあり、他面側の凸部高さが3
〜20μmの範囲で片面側より高くすることを特徴とす
る塗装鮮映性とプレス加工性に優れた鋼板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4098993A JPH06246306A (ja) | 1993-03-02 | 1993-03-02 | 塗装鮮映性とプレス加工性に優れた鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4098993A JPH06246306A (ja) | 1993-03-02 | 1993-03-02 | 塗装鮮映性とプレス加工性に優れた鋼板 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06246306A true JPH06246306A (ja) | 1994-09-06 |
Family
ID=12595841
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4098993A Withdrawn JPH06246306A (ja) | 1993-03-02 | 1993-03-02 | 塗装鮮映性とプレス加工性に優れた鋼板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06246306A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1391539A3 (en) * | 2002-07-29 | 2006-02-01 | JFE Steel Corporation | Coated steel sheet provided with electrodeposition painting having superior appearance |
| JP2021115604A (ja) * | 2020-01-27 | 2021-08-10 | 日本製鉄株式会社 | エンボス部を有するめっき鋼板、および、めっき鋼板にエンボス部を形成する方法 |
| JP2022548266A (ja) * | 2019-09-17 | 2022-11-17 | ティッセンクルップ スチール ヨーロッパ アクチェンゲゼルシャフト | 決定論的表面構造を有する鋼板 |
-
1993
- 1993-03-02 JP JP4098993A patent/JPH06246306A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1391539A3 (en) * | 2002-07-29 | 2006-02-01 | JFE Steel Corporation | Coated steel sheet provided with electrodeposition painting having superior appearance |
| US7041382B2 (en) * | 2002-07-29 | 2006-05-09 | Jfe Steel Corporation | Coated steel sheet provided with electrodeposition painting having superior appearance |
| JP2022548266A (ja) * | 2019-09-17 | 2022-11-17 | ティッセンクルップ スチール ヨーロッパ アクチェンゲゼルシャフト | 決定論的表面構造を有する鋼板 |
| JP2021115604A (ja) * | 2020-01-27 | 2021-08-10 | 日本製鉄株式会社 | エンボス部を有するめっき鋼板、および、めっき鋼板にエンボス部を形成する方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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