JPH06249096A - 分配型燃料噴射ポンプ - Google Patents

分配型燃料噴射ポンプ

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JPH06249096A
JPH06249096A JP5037040A JP3704093A JPH06249096A JP H06249096 A JPH06249096 A JP H06249096A JP 5037040 A JP5037040 A JP 5037040A JP 3704093 A JP3704093 A JP 3704093A JP H06249096 A JPH06249096 A JP H06249096A
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JP
Japan
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plunger
spill
fuel
port
fuel injection
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JP5037040A
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English (en)
Inventor
Akira Sato
亮 佐藤
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】長期間にわたる作動によりプランジャ及びその
周辺箇所が摩耗してプランジャ等の軸線方向の長さが短
くなっても、最大燃料噴射量を得るための最大有効スト
ロークを一定に保ち、最大燃料噴射量が増加するのを防
止する。 【構成】プランジャ6に、スピルポート23から延出し
てプランジャ6の外周面に開口するリークポート47を
設ける。リークポート47の開口部47aは、スピルリ
ング24が最大噴射位置にあり、スピルポート23がス
ピルリング24の右端面24aから最大有効ストローク
La分離間した位置より離れているとき、スピルリング
24の左端面24bから開放される。また、開口部47
aは、プランジャ6の移動にともないスピルポート23
がスピルリング24の右端面24aから最大有効ストロ
ークLa分離間した位置まで移動したとき、スピルリン
グ24により完全に閉塞される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1本のプランジャの回
転をともなう往復動により多気筒内燃機関の各気筒に燃
料を分配圧送する分配型燃料噴射ポンプに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、多気筒ディーゼルエンジンに燃料
を供給する燃料噴射ポンプの一種として、図7で示すよ
うに、1本のプランジャ51の回転をともなう往復動に
より、燃料を分配して各気筒毎の燃料噴射弁52に圧送
するタイプの分配型燃料噴射ポンプ53が知られてい
る。このタイプでは、燃料の加圧開始から終了までに移
動するプランジャ51の距離(有効ストロークL)によ
って、燃料の噴射量が決定される。燃料の加圧は、スピ
ルリング54によって塞がれていたプランジャ51のス
ピルポート55が、そのスピルリング54のプランジャ
先端側端面(図7の右端面)から抜け出て燃料室56内
に開放されたときに終了する。このときには、加圧燃料
がスピルポート55から溢流して圧力が急激に低下す
る。
【0003】燃料噴射量の調整は有効ストロークLを変
化させることによって行われる。プランジャ51の往復
動のストロークが一定であることから、前記の燃料噴射
ポンプ53では、スピルリング54の軸線方向(図7の
左右方向)の位置を調整することで有効ストロークLを
変化させている。そして、ディーゼルエンジンの運転状
況(回転数、負荷等)に応じてスピルリング54の位置
を調整するためのガバナ機構Gが設けられている。
【0004】ここで、ガバナ機構Gについて説明する
と、ポンプハウジング58内には軸59によりガイドレ
バー60が回動可能に支持されている。ガイドレバー6
0の下端にはスプリング61による回動付勢力が加わっ
ており、その回動付勢力はフルロードアジャスタ62に
よって受け止められている。ガイドレバー60には、支
軸63によりテンションレバー64及びコントロールレ
バー65が回動可能に連結されている。コントロールレ
バー65の下端はスピルリング54に連結されている。
前記フルロードアジャスタ62は全負荷時の燃料噴射量
を調整するためのものであり、これをねじ込むと、ガイ
ドレバー60が反時計回り方向へ回動する。これにとも
ない、支軸63及びスピルリング54が、燃料増量方向
(図7の右方向)へ移動する。
【0005】一方、ポンプハウジング58には、アクセ
ルペダルの踏み込みに応じて回動するアジャスティング
レバー66が取付けられ、その下端はコントロールスプ
リング67によってテンションレバー64の上端に連結
されている。コントロールスプリング67によるテンシ
ョンレバー64の回動はストッパ68によって規制され
る。そして、アクセルペダルが踏み込まれてアジャステ
ィングレバー66が回動されると、コントロールスプリ
ング67が引っ張られ、テンションレバー64が反時計
回り方向へ回動し、スピルリング54が燃料増量方向へ
移動する。
【0006】ところで、上記のガバナ機構Gを備えた分
配型燃料噴射ポンプ53においては、長期間にわたる使
用により、プランジャ51を往復動させるためのカムプ
レート69、ローラ70、プランジャ51のカムプレー
ト69との当たり面等が次第に摩耗する。この摩耗によ
りプランジャ51等の軸線方向の長さが短くなって有効
ストロークLが増大し、最大燃料噴射量が、製品出荷時
に設定した適正噴射量よりも次第に多くなる。その結
果、スモークの発生量が増えるという問題がある。
【0007】そこで、例えば特開昭63−80059号
公報では、噴射ポンプの経時変化(摩耗)による噴射量
増加防止のため、フルロードアジャスタ62を摩耗しや
すくしている。この技術によると、カムプレート69等
の摩耗にともない、プランジャ51が有効ストロークL
を増大させる方向(図7の左方向)へ移動しても、前記
フルロードアジャスタ62の摩耗により、ブランジャ5
1の有効ストロークLを減少させる方向(図7の右方
向)へスピルリング54が移動する。この移動により、
プランジャ51の有効ストロークLの実質的な変化が可
及的に抑制される。その結果、最大燃料噴射量がほぼ当
初設定値に維持され、最大燃料噴射量の増量変化に起因
するスモーク発生が防止される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、後者の分配
型燃料噴射ポンプ53においては、カムプレート69等
の摩耗とフルロードアジャスタ62の摩耗とが必ずしも
比例関係にない。すなわち、前記カムプレート69等の
摩耗量は、ディーゼルエンジンの運転の仕方、例えば運
転者毎に異なるアクセルペダルの踏み込み方、等の影響
を受けにくく、その摩耗量は分配型燃料噴射ポンプ53
の作動時間に比例してほぼ同一割合で増加してゆく。
【0009】これに対し、フルロードアジャスタ62の
摩耗量は、以下のようにして運転者毎に異なる。アクセ
ルペダルが深く踏み込まれると、ガバナ機構Gのテンシ
ョンレバー64が支軸63を中心として反時計回り方向
へ回動する。テンションレバー64がストッパ68に当
たった後にもアクセルペダルが続けて踏み込まれると、
コントロールスプリング67が伸張する。この伸張によ
り、支軸63に図7の右方への反力が加わり、ガイドレ
バー60には反時計回り方向への回動付勢力が作用す
る。すると、テンションレバー64の上端がフルロード
アジャスタ62から浮き上がる。その後、アクセルペダ
ルが戻されると、スプリング61の付勢により、テンシ
ョンレバー64の上端がフルロードアジャスタ62先端
に当たる。このときの衝撃の強さや回数は、運転者によ
るアクセルペダルの踏み方や戻し方に応じて異なるの
で、結果として、フルロードアジャスタ62の摩耗量が
運転者毎に異なってしまう。
【0010】従って、たとえ前記公報技術のようにフル
ロードアジャスタ62を摩耗しやすくしても、カムプレ
ート69等の摩耗とフルロードアジャスタ62の摩耗と
が必ずしも比例関係になるとは限らない。このため、上
記技術では限界があり、噴射量増加を適正に補填するこ
とが困難である。
【0011】本発明は前述した事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、長期間にわたる作動によりプラ
ンジャ及びその周辺箇所が摩耗してプランジャ等の軸線
方向の長さが短くなっても、最大燃料噴射量を得るため
の最大有効ストロークを常に一定に保ち、最大燃料噴射
量が増加するのを未然に防止することが可能な分配型燃
料噴射ポンプを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、ポンプハウジングのシリンダ内に、回転を
ともないながら軸線方向へ往復動するプランジャを摺動
可能に収容し、ポンプハウジング及びシリンダには、プ
ランジャ及びシリンダ間の高圧室で加圧された燃料を分
配して、内燃機関の気筒毎の燃料噴射弁へ圧送する分配
通路を設け、プランジャには、分配通路と高圧室とを連
通させて高圧室内の加圧燃料を分配通路へ導出するため
の分配ポートを形成し、さらに、プランジャの外周にス
ピルリングを軸線方向への相対移動可能に嵌合するとと
もに、前記プランジャには、燃料加圧方向へプランジャ
が移動する過程で、スピルリングのプランジャ先端側端
面から開放されて加圧燃料を溢流させるスピルポートを
設け、前記スピルリングを軸線方向へ移動させることに
より、燃料の加圧開始から加圧終了までの移動距離であ
る有効ストロークを変化させて、燃料噴射量を調整する
ようにした分配型燃料噴射ポンプであって、前記スピル
ポートから延出し、プランジャの外周面においてスピル
ポートよりもスピルリングの噴射量減量側に開口し、プ
ランジャの燃料加圧方向への移動過程でスピルリングに
て開閉されるリークポートを設け、前記リークポートの
開口部位は、スピルリングが最大燃料噴射量を得るため
の最大噴射位置にあり、かつ、スピルポートがスピルリ
ングのプランジャ先端側端面からプランジャ基端側端面
へ向けて最大燃料噴射量用の最大有効ストロークよりも
大きく離間した部位に位置するとき、リークポートが前
記プランジャ基端側端面から開放される部位であり、さ
らに、前記リークポートの開口部位は、スピルリングが
前記最大噴射位置にあり、かつ、スピルポートがスピル
リングのプランジャ先端側端面からプランジャ基端側端
面へ向けて前記最大有効ストローク分離間した部位に位
置するとき、リークポートがスピルリングにより閉塞さ
れる部位であることをその要旨としている。
【0013】
【作用】スピルリングが最大燃料噴射量を得るための最
大噴射位置にあり、スピルポートがスピルリングのプラ
ンジャ先端側端面から開放されて燃料が溢流される前に
は、燃料加圧方向へプランジャが移動する過程で、リー
クポートがスピルリングにより次のように開閉される。
まず、スピルポートが、スピルリングのプランジャ先端
側端面からプランジャ基端側端面へ向けて最大燃料噴射
量用の最大有効ストロークよりも大きく離間した部位に
位置するとき、リークポートはスピルリングのプランジ
ャ基端側端面から開放される。このときには、スピルポ
ートがスピルリングによって閉塞されているが、リーク
ポートが開放されているので、加圧室内の燃料は加圧さ
れない。
【0014】プランジャが燃料加圧方向へ移動すると、
その移動にともないスピルリングのプランジャ先端側端
面からスピルポートまでの距離が次第に小さくなる。そ
して、スピルポートがスピルリングのプランジャ先端側
端面からプランジャ基端側端面へ向けて前記最大有効ス
トローク分離間した部位まで移動すると、リークポート
がスピルリングによって完全に閉塞される。従って、こ
の時点から燃料の加圧が開始される。
【0015】さらに、プランジャが燃料加圧方向へ移動
してスピルポートが前記所定有効ストロークだけ移動す
ると、それまでスピルリングによって閉塞されていたス
ピルポートが、同スピルリングのプランジャ先端側端面
から開放される。この開放により、スピルポートから燃
料が溢流し、加圧が終了する。
【0016】このように、燃料の加圧は、リークポート
がスピルリングによって完全に閉塞されたときに開始さ
れる。このときには、スピルポートがスピルリングのプ
ランジャ先端側端面から最大有効ストローク分離間した
部位に位置する。そして、燃料の加圧は、プランジャが
所定有効ストロークだけ移動したときに終了する。
【0017】前記燃料の加圧開始から加圧終了までにプ
ランジャが移動する距離は常に一定である。すなわち、
プランジャ及びその周辺部分が摩耗し、そのプランジャ
等の軸線方向の長さが短くなった場合には、スピルポー
トが燃料の非加圧方向(有効ストロークを長くする方
向)へ変位する。しかし、この場合には、リークポート
も同一方向へ同一距離だけ変位するので、この変位によ
り前記スピルポートの変位が相殺される。その結果、最
大有効ストロークが前記摩耗の影響を受けず常に一定に
保たれ、最大燃料噴射量の増加が防止される。
【0018】
【実施例】以下、本発明を、多気筒内燃機関としての車
両用ディーゼルエンジンに燃料噴射を行う分配型燃料噴
射ポンプに具体化した一実施例を図1〜図6に従って説
明する。
【0019】図1に示すように、分配型燃料噴射ポンプ
1のポンプハウジング2下部には、図の左右方向へ延び
るドライブシャフト3が配設されている。このドライブ
シャフト3はディーゼルエンジンによって回転駆動され
る。ドライブシャフト3上には、燃料タンク(図示しな
い)内の燃料をポンプハウジング2内の燃料室14へ供
給するためのベーン型フィードポンプ(図では90度展
開されている)4のロータ4aが一体回転可能に取付け
られている。
【0020】ポンプハウジング2下部において、ドライ
ブシャフト3と同一軸線上にはシリンダ5が取付けら
れ、このシリンダ5内に燃料加圧用のプランジャ6が摺
動可能に嵌挿されている。プランジャ6の先端面(図の
右端面)とシリンダ5の内底面との間の空間は高圧室7
となっている。ドライブシャフト3とプランジャ6とは
カップリング8によって連結されている。この連結によ
り、プランジャ6はドライブシャフト3と一体的に回転
可能であり、かつ、ドライブシャフト3に対して軸線方
向(図の左右方向)への相対的な移動が可能である。
【0021】ポンプハウジング2下部には、ドライブシ
ャフト3を中心とするローラリング10が回動自在に取
付けられている。ローラリング10のプランジャ6側の
面には複数のローラ11が等角度毎に支持されている。
一方、プランジャ6の基端部(図の左端部)にはカムプ
レート12が一体回転可能に取付けられている。カムプ
レート12のドライブシャフト3側の面には、ディーゼ
ルエンジンの気筒数と同数のフェイスカム12aが形成
されている。プランジャ6及びカムプレート12は、ス
プリング13によって常にローラ11に押し付けられて
いる。そして、前記ドライブシャフト3の回転力がカッ
プリング8を介してカムプレート12に伝達されること
により、同カムプレート12及びプランジャ6が回転し
ながら図中左右方向へ往復動する。この往復動により、
前記高圧室7内が加圧及び減圧される。
【0022】前記燃料室14内の燃料を高圧室7へ導入
するために、ポンプハウジング2及びシリンダ5には、
高圧室7と燃料室14とを連通させる吸入通路15が形
成されている。この吸入通路15に対応して、プランジ
ャ6の先端外周には、ディーゼルエンジンの気筒数と同
数の吸入溝16が形成されている。
【0023】そして、図4に示すようにプランジャ6が
図中左方向へ移動(復動)して高圧室7が減圧される吸
入行程において、吸入溝16の一つが吸入通路15と合
致すると、燃料室14から高圧室7内へ燃料が吸入され
る。
【0024】ディーゼルエンジンの気筒毎に設けられた
燃料噴射弁17へ前記高圧室7内の加圧燃料を分配して
圧送するために、プランジャ6内には燃料通路18が形
成されている。燃料通路18はプランジャ6の先端面に
おいて開口し、基端側へ向けて真っ直ぐに延びている。
また、プランジャ6には、前記燃料通路18を中心とし
て半径方向外方へ延び、そのプランジャ6の外周面に開
口する分配ポート19が貫設されている。分配ポート1
9は、ディーゼルエンジンの気筒数と同数設けられてい
る。さらに、これらの分配ポート19に対応して、シリ
ンダ5及びポンプハウジング2には分配通路20が形成
されている。各分配通路20の途中にはデリバリバルブ
21が配設されるとともに、燃料管22を介して燃料噴
射弁17が接続されている。
【0025】そして、前記吸入行程に続く図5の噴射行
程(圧送行程)においては、プランジャ6の回転により
吸入溝16が閉じられる。プランジャ6がさらに回転す
ると、カムプレート12のフェイスカム12aがローラ
11に乗り上げ、プランジャ6が図中右方向へ移動(往
動)して高圧室7内が加圧される。加圧された燃料は、
分配ポート19が分配通路20に合致したとき、その分
配ポート19、分配通路20、デリバリバルブ21、燃
料管22を通じて燃料噴射弁17へ圧送され、ここから
各気筒へ噴射される。
【0026】前記噴射を終了させるために、プランジャ
6の基端部側には、前記燃料通路18を中心として半径
方向外方へ延びるスピルポート23が設けられている。
スピルポート23はプランジャ6の外周面に開口してい
る。また、プランジャ6上にはスピルリング24が軸線
方向への相対摺動可能かつ相対回動可能に外嵌されてい
る。燃料の圧送は、前記噴射行程後にプランジャ6がさ
らに往動し、図6で示すように、スピルリング24によ
って塞がれていたスピルポート23が、そのスピルリン
グ24のプランジャ先端側端面(右端面24a)から抜
け出て燃料室14内に開放されたときに終了する。この
ときには、加圧燃料がスピルポート23から溢流して圧
力が急激に低下する。圧力低下により燃料の圧送が終わ
り、燃料噴射弁17からの燃料噴射も停止する。
【0027】図4に示すように、前記燃料の噴射量は、
加圧開始から加圧終了までに移動するプランジャ6の距
離(有効ストロークL)によって決定される。この有効
ストロークLを変化させることで燃料噴射量の調整が行
われる。この調整に際しては、プランジャ6の往復動の
ストロークが一定であることから、スピルリング24の
軸線方向の位置を変化させるようにしている。本実施例
では、スピルリング24を図の右方へ変位させると、有
効ストロークLが増大して加圧の終了が遅くなり、燃料
噴射量が増加する。これとは逆に、スピルリング24を
図の左方へ変位させると、有効ストロークLが短くなっ
て加圧の終了が早くなり、燃料噴射量が減少する。
【0028】さらに図2に示すように、ディーゼルエン
ジンの運転状況(回転数や負荷)に応じて前記スピルリ
ング24の位置を調整するために、ポンプハウジング2
には遠心力式のガバナ機構Gが内蔵されている。
【0029】このガバナ機構Gについて説明すると、ポ
ンプハウジング2内には軸25によりガイドレバー26
が回動可能に支持され、その下端にスプリング27によ
る時計回り方向への回動付勢力が加わっている。この回
動付勢力は、ポンプハウジング2上部に回動可能に取付
けられたフルロードアジャスタ28によって受け止めら
れている。ガイドレバー26において前記軸25の直下
には支軸29が固定され、この支軸29にテンションレ
バー30及びコントロールレバー31が回動可能に連結
されている。コントロールレバー31の下端はスピルリ
ング24に連結されており、この連結箇所が軸線方向へ
移動することによりスピルリング24の位置が変化す
る。
【0030】前記フルロードアジャスタ28は全負荷時
の燃料噴射量を調整するためのものであり、これをねじ
込むと、ガイドレバー26が反時計回り方向へ回動し、
支軸29及びスピルリング24が燃料増量方向(図2の
右方向)へ移動する。
【0031】一方、ポンプハウジング2にはアジャステ
ィングレバー32が回動可能に取付けられている。アジ
ャスティングレバー32はアクセルペダルに連結されて
おり、その踏み込み量に応じて、図2の二点鎖線で示す
アイドル位置と、同図の実線で示す全負荷位置との間で
回動する。アジャスティングレバー32と前記テンショ
ンレバー30上端とはコントロールスプリング33、ピ
ン34及びダンパスプリング35によって連結されてい
る。そして、アクセルペダルが踏み込まれてアジャステ
ィングレバー32が矢印A方向へ回動されると、コント
ロールスプリング33が引っ張られ、テンションレバー
30が反時計回り方向へ回動する。この回動により、支
軸29及びスピルリング24が燃料増量方向へ移動す
る。テンションレバー30の回動はストッパ36によっ
て規制される。
【0032】なお、前記コントロールレバー31とテン
ションレバー30との間にはコイル状のアイドルスプリ
ング37及び板状のスタートスプリング38が介在され
ている。
【0033】一方、図1,2に示すように、前記ドライ
ブシャフト3の上方にはガバナシャフト39が回転可能
に支持され、その外周には伝達ギヤ40及びガバナケー
ス41が取付けられている。伝達ギヤ40は前記ドライ
ブシャフト3上のタイミングギヤ42に噛み合ってお
り、そのタイミングギヤ42の回転にともない増速され
て回転する。ガバナシャフト39上にはガバナスリーブ
43が軸線方向への摺動可能に外嵌され、その先端が前
記コントロールレバー31に当接している。ガバナケー
ス41内には複数のフライウエイト44が設けられ、こ
れらは伝達ギヤ40の回転数に応じた遠心力をガバナス
リーブ43に伝達する。そして、回転数が高くなるとフ
ライウエイト44が開いてガバナスリーブ43を右方へ
移動させ、コントロールレバー31を時計回り方向へ回
動させて、スピルリング24を噴射量減量方向(図の左
方向)へ移動させるようになっている。
【0034】なお、前記吸入通路15の途中にはフュー
エルカットソレノイド45が設けられている。フューエ
ルカットソレノイド45はイグニションスイッチのオン
・オフに応じて吸入通路15を開放あるいは遮断する。
吸入通路15が遮断されると、燃料の圧送が停止され、
燃料噴射弁17から燃料が噴射されなくなる。
【0035】また、ポンプハウジング2の下部には、燃
料室14内の燃料圧により作動する燃料噴射時期制御用
の油圧式タイマ(図では90度展開されている)46が
内蔵されている。タイマ46は、ドライブシャフト3の
回転方向に対するローラリング10の位置を調整するこ
とにより、フェイスカム12aがローラ11に係合する
時期、すなわちカムプレート12及びプランジャ6の往
復動タイミングを制御するものである。
【0036】上記構成に加え、本実施例では図2に示す
ようにプランジャ6にリークポート47が設けられてい
る。リークポート47は、プランジャ6の燃料加圧方向
(図の右方向)への移動過程で、スピルポート23開放
による燃料溢流に先立ちスピルリング24にて開閉され
るポートである。リークポート47は、前記スピルポー
ト23の中心部分を起点とし、プランジャ6の軸線Bに
対し斜めに交差した状態で真っ直ぐに延びている。そし
て、リークポート47はプランジャ6の外周面におい
て、スピルポート23よりもスピルリング24の噴射量
減量側(図の左側)に開口している。
【0037】ここで、最大燃料噴射量を得るための有効
ストロークを最大有効ストロークLaとすると、プラン
ジャ6におけるリークポート47の開口部47aの部位
は、スピルリング24が最大燃料噴射量を得るための最
大噴射位置にあるとき、以下の条件が満たされる部位で
ある。プランジャ6のスピルポート23が、スピルリン
グ24の右端面24aから最大有効ストロークLaより
も大きく離間した部位(図3参照)に位置するとき、ス
ピルリング24のプランジャ基端側端面(左端面24
b)から開口部47aが開放される部位である。さら
に、プランジャ6の移動にともないスピルポート23が
スピルリング24の右端面24aから最大有効ストロー
クLa分離間した位置(図2参照)まで移動したとき、
スピルリング24により開口部47aが完全に閉塞され
る部位である。
【0038】次に、前記のように構成された本実施例の
作用及び効果について説明する。図2は最大燃料量噴射
時の分配型燃料噴射ポンプ1の内部状態を概略的に示し
ている。このときには、例えばアクセルペダルが最大量
踏み込まれ、アジャスティングレバー32が全負荷位置
まで回動されている。この状態では、テンションレバー
30がコントロールスプリング33によりストッパ36
に当たるまで引っ張られる。コントロールスプリング3
3の張力は大きく、ダンパスプリング35は完全に縮め
られ無作動状態になっている。そして、支軸29を中心
としてテンションレバー30が反時計回り方向へ回動
し、これにともない、スピルリング24が最大噴射位置
にある。
【0039】この運転状態で、スピルポート23がスピ
ルリング24の右端面24aから開放されて燃料が溢流
される前には、プランジャ6が右方へ移動する過程で、
リークポート47がスピルリング24により次のように
開閉される。まず、スピルポート23が図3で示すよう
に、スピルリング24の右端面24aから最大有効スト
ロークLaよりも大きく離間した部位に位置するとき、
リークポート47の開口部47aはスピルリング24の
左端面24bから開放される。このときには、スピルポ
ート23がスピルリング24によって閉塞されている
が、リークポート47が開放されているので、高圧室7
内の燃料は加圧されない。
【0040】プランジャ6が右方へ移動すると、その移
動にともないスピルリング24の右端面24aからスピ
ルポート23までの距離が徐々に小さくなる。そして、
図2に示すように、スピルポート23がスピルリング2
4の右端面24aから前記最大有効ストロークLa分離
間した位置まで移動すると、リークポート47の開口部
47aがスピルリング24によって完全に閉塞される。
従って、この時点から燃料の加圧が開始される。
【0041】さらに、プランジャ6が右方へ移動する
と、その移動過程の途中で燃料の加圧及び噴射が行われ
る。そして、スピルポート23が前記最大有効ストロー
クLaだけ移動すると、それまでスピルリング24によ
って閉塞されていたスピルポート23が、同スピルリン
グ24の右端面24aから開放される(図6参照)。こ
の開放により、スピルポート23から燃料が溢流し、燃
料の加圧及び噴射が終了する。このように、燃料の加圧
は、リークポート47がスピルリング24によって完全
に閉塞されたときに開始され、プランジャ6が最大有効
ストロークLa以上移動したときに終了する。
【0042】前記燃料の加圧開始から加圧終了までにプ
ランジャ6が移動する距離は、経時変化によらず常に一
定である。すなわち、プランジャ6及びその周辺部分
(カムプレート12、ローラ11、プランジャ6のカム
プレート12との当たり面等)が摩耗し、そのプランジ
ャ6等の軸線方向の長さが実質的に短くなった場合に
は、図3で示すように、スピルポート23が燃料の非加
圧方向(有効ストロークLを長くする方向、図の左方
向)へ変位する。しかし、この場合には、リークポート
47も同一方向へ同一距離だけ変位するので、この変位
により前記スピルポート23の変位が相殺され、その結
果、最大有効ストロークLaが前記摩耗の影響を受けず
常に一定に保たれる。
【0043】このように本実施例によれば、長期間にわ
たる作動によりプランジャ6及びその周辺箇所が摩耗し
て軸線方向の長さが短くなっても、運転者毎に異なるア
クセルペダルの踏み込み方の影響を受けることなく、そ
の摩耗に基づく最大燃料噴射量の増加を未然に防止でき
る。そのため、最大燃料噴射量の増加による排気中のス
モークの発生増加を抑制できる。
【0044】なお、ディーゼルエンジンへの燃料噴射量
が前記した最大燃料噴射量以外のとき、例えば、アクセ
ルペダルの踏み込み量がわずかな軽負荷時等には、スピ
ルリング24が図2で示す位置よりも燃料減量側に位置
する。この場合、リークポート47はスピルリング24
によって閉塞され、燃料の加圧はプランジャ6がリフト
を開始した直後から行われる。
【0045】本発明は前記実施例の構成に限定されるも
のではなく、例えば、リークポート47の数を複数本に
変更したり、同リークポート47を湾曲形成したりする
等、発明の趣旨から逸脱しない範囲で任意に変更しても
よい。
【0046】
【発明の効果】以上詳述したように本発明では、スピル
ポートから延出してプランジャの外周面に開口するリー
クポートを設けている。また、そのリークポートの開口
部位を、スピルリングが最大噴射位置にあり、かつスピ
ルポートがスピルリングのプランジャ先端側端面からプ
ランジャ基端側端面へ向けて最大有効ストロークよりも
大きく離間した位置にあるとき、そのプランジャ基端側
端面から開放される部位としている。また、前記開口部
位を、スピルリングが最大噴射位置にあり、かつ、スピ
ルポートがスピルリングのプランジャ先端側端面からプ
ランジャ基端側端面へ向けて最大有効ストローク分離間
した部位に位置するとき、スピルリングにより閉塞され
る部位としている。このため、長期間にわたる分配型燃
料噴射ポンプの作動によりプランジャ及びその周辺箇所
が摩耗してプランジャ等の軸線方向の長さが短くなって
も、前記の摩耗量にかかわりなく最大有効ストロークを
常に一定に保ち、最大燃料噴射量が増加する不具合を未
然に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施例における分配型燃
料噴射ポンプの断面図である。
【図2】一実施例における分配型燃料噴射ポンプの内部
構成を概略的に示す部分断面図である。
【図3】一実施例において、リークポートがスピルリン
グによって閉塞される前の状態を示す部分断面図であ
る。
【図4】一実施例において、高圧室内に燃料が吸入され
たときの分配型燃料噴射ポンプの内部状態を概略的に示
す部分断面図である。
【図5】一実施例において、高圧室内の燃料が燃料噴射
弁に分配及び圧送されたときの分配型燃料噴射ポンプの
内部状態を概略的に示す部分断面図である。
【図6】一実施例において、スピルリングからスピルポ
ートが開放されたときの分配型燃料噴射ポンプの内部状
態を概略的に示す部分断面図である。
【図7】従来の分配型燃料噴射ポンプの断面図である。
【符号の説明】
1…分配型燃料噴射ポンプ、2…ポンプハウジング、5
…シリンダ、6…プランジャ、7…高圧室、17…燃料
噴射弁、19…分配ポート、20…分配通路、23…ス
ピルポート、24…スピルリング、24a…スピルリン
グの右端面(プランジャ先端側端面)、24b…スピル
リングの左端面(プランジャ基端側端面)、47…リー
クポート、L…有効ストローク、La…最大有効ストロ
ーク

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプハウジングのシリンダ内に、回転
    をともないながら軸線方向へ往復動するプランジャを摺
    動可能に収容し、ポンプハウジング及びシリンダには、
    プランジャ及びシリンダ間の高圧室で加圧された燃料を
    分配して、内燃機関の気筒毎の燃料噴射弁へ圧送する分
    配通路を設け、プランジャには、分配通路と高圧室とを
    連通させて高圧室内の加圧燃料を分配通路へ導出するた
    めの分配ポートを形成し、さらに、プランジャの外周に
    スピルリングを軸線方向への相対移動可能に嵌合すると
    ともに、前記プランジャには、燃料加圧方向へプランジ
    ャが移動する過程で、スピルリングのプランジャ先端側
    端面から開放されて加圧燃料を溢流させるスピルポート
    を設け、前記スピルリングを軸線方向へ移動させること
    により、燃料の加圧開始から加圧終了までの移動距離で
    ある有効ストロークを変化させて、燃料噴射量を調整す
    るようにした分配型燃料噴射ポンプであって、 前記スピルポートから延出し、プランジャの外周面にお
    いてスピルポートよりもスピルリングの噴射量減量側に
    開口し、プランジャの燃料加圧方向への移動過程でスピ
    ルリングにて開閉されるリークポートを設け、前記リー
    クポートの開口部位は、スピルリングが最大燃料噴射量
    を得るための最大噴射位置にあり、かつ、スピルポート
    がスピルリングのプランジャ先端側端面からプランジャ
    基端側端面へ向けて最大燃料噴射量用の最大有効ストロ
    ークよりも大きく離間した部位に位置するとき、リーク
    ポートが前記プランジャ基端側端面から開放される部位
    であり、さらに、前記リークポートの開口部位は、スピ
    ルリングが前記最大噴射位置にあり、かつ、スピルポー
    トがスピルリングのプランジャ先端側端面からプランジ
    ャ基端側端面へ向けて前記最大有効ストローク分離間し
    た部位に位置するとき、リークポートがスピルリングに
    より閉塞される部位であることを特徴とする分配型燃料
    噴射ポンプ。
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