JPH06250237A - 全固体調光装置 - Google Patents

全固体調光装置

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JPH06250237A
JPH06250237A JP5032940A JP3294093A JPH06250237A JP H06250237 A JPH06250237 A JP H06250237A JP 5032940 A JP5032940 A JP 5032940A JP 3294093 A JP3294093 A JP 3294093A JP H06250237 A JPH06250237 A JP H06250237A
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JP
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fine particles
light control
control device
state light
solid
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Application number
JP5032940A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Saito
靖弘 斉藤
Hiroaki Tada
弘明 多田
Masato Hyodo
正人 兵藤
Haruo Okuda
晴夫 奥田
Hideo Takahashi
英雄 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
Nippon Sheet Glass Co Ltd
Original Assignee
Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Publication date
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  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 透過率を広い範囲で制御することが可能な全
固体調光装置を提供する。 【構成】 一対の基板と、前記基板間に前記基板に対し
て一定方向に配列した微粒子を含む粘弾性体または弾性
体、及び前記粘弾性体または弾性体にせん断応力を及ぼ
す装置とからなる全固体調光装置であり、前記一定方向
に配列した微粒子が外部電界によって形成されており、
前記誘電体を構成する微粒子は、平均粒径の小さい微粒
子Sと平均粒径の大きい微粒子Lとが混合された微粒子
からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は全固体調光装置に関す
る。さらに詳しくは、光透過率制御性能に優れた調光装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年オフィスビルが高層化し、しかも窓
が大型化しており、オフィスビルにおけるエネルギー消
費の少なくとも25%は、光または熱として窓から流入
あるいは流出するものである。従って、エネルギーの有
効利用という観点から、大面積の調光装置の開発が望ま
れている。また、モータリゼーションの興隆による乗用
車数の増大、それに加えて乗用車の高級化に伴い、ほと
んどの車にクーラーが搭載されている現在、エネルギー
の有効利用という観点から、乗用車の窓に適した調光装
置を開発することも望まれている。
【0003】このような要望に応えるべく、従来から太
陽光の透過率または反射率を電気的に制御して冷暖房負
荷の軽減を図る等のための調光装置の開発が行われてき
ており、調光装置への応用を目的として、いくつかの電
気磁気光学装置の開発が行われてきている。
【0004】このような調光装置としては、早くから酸
化タングステン、酸化モリブデン、酸化ニッケル等の電
気化学的発色材料を用いたエレクトロミック素子(以下
「EC」素子という)が注目され、多方面で精力的な研
究が続けられてきた。そして、最近では眼鏡、自動車ミ
ラー等の小型のガラス製品に実用化されるまでに技術も
向上してきた。
【0005】また、電圧駆動型の調光装置としては、異
方性双極子微粒子を液体誘電体中に分散させた懸濁液
(以下「DPS素子」という)を用いたものが知られて
いる(例えば特開昭63−303325号、特開昭64
−38732号等)。このDPS素子は、基本的には針
状、板状等の形状異方性を有する微粒子を液体誘電体中
に分散させた懸濁液を透明導電膜付きガラス基板に挟ん
だもので、電界印加の有無により微粒子の配向が異なる
ことによる光透過率変化を利用するものである。
【0006】すなわち、電界を作用させると微粒子は長
軸を電界に平行にそろえて配向し、光がよく透過する状
態(開状態)となり、その逆に電界の作用を解除すると
ブラウン運動により微粒子の拘束が解かれ無秩序配向と
なり、光が透過しない状態(閉状態)となることを利用
するものである。
【0007】このDPS素子は、1960年代の半ば頃
から知られており、これに関する特許も幾つかなされて
いる〔例えば、米国特許第3257903号(エイ・エ
ム・マークス)、特開昭51−69038号(ビー・デ
ィー・ボストウイック)等〕。
【0008】また、本発明者等によって、一定方向に配
列した棒状の微粒子集合体を弾性体または粘弾性体中で
形成させた後、ガラス基板に挟み込み、前記弾性体また
は粘弾性体にせん断応力をかけることによって透過率を
変化させる全固体調光装置も開発された。
【0009】すなわち、この調光装置は、熱硬化型ある
いは紫外線硬化型樹脂中に分散させた微粒子懸濁液を2
枚の透明導電膜付き基板の間に挟み、電圧の印加により
電界と平行方向に棒状の微粒子集合体を形成させ、その
後、熱あるいは紫外線で固化させることによって作製す
るものである。棒状の微粒子集合体は電界の作用によっ
て微粒子に双極子が形成され、各微粒子が相互に引き合
うことによって形成する。得られた調光装置のガラスの
一方に、ガラスと平行方向にせん断力を加えることによ
って、入射光に対する棒状の微粒子集合体の角度を変化
させると、その角度に応じて微粒子集合体の吸収断面積
が変化する。このことを利用して調光機能を得ることが
できる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、EC素
子を用いた調光装置では、EC素子が電流駆動型である
ため、電圧降下を生じ大面積化した場合に応答速度が著
しく低下するほか、長時間通電中に生じる構成材料の電
気化学的変化等による変質が避けられず、小面積のEC
素子技術の延長で大面積のEC素子を実現することは、
きわめて困難であることが判明してきた。
【0011】一方、DPSを用いた調光装置は、初期の
光透過率変化幅が大きく、また、電界駆動型であるため
に大面積化が比較的容易であり、しかもEC素子を用い
た調光装置が抱えているような問題もない。しかしなが
ら、通常この素子は微粒子を液体中に分散させているた
めに、微粒子が凝集、沈降し、鉛直方向での色むら、光
透過率変化幅の減少及びスイッチング作用の悪化を招く
という問題が生じる。
【0012】また、全固体調光装置では、DPSを用い
た調光装置と同様、大面積化が容易であり、かつ微粒子
の沈降、凝集による劣化は生じない。しかし、微粒子集
合体作製時に、平均粒径の大きい微粒子を用いた場合に
は微粒子が沈降するために基板間の厚み方向にむらが生
じ、平均粒径の小さい微粒子を用いた場合には微粒子の
沈降は抑制できるが、電界の作用によって微粒子上に形
成される双極子モーメントが小さいために微粒子集合体
が形成されにくくなるという問題点があった。
【0013】本発明は、かかる従来の問題点に鑑みなさ
れたものであって、透過率を広い範囲で制御することが
可能な全固体調光装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は一対
の基板、前記基板間に前記基板に対して一定方向に配列
した微粒子を含む粘弾性体または弾性体、及び前記粘弾
性体または弾性体にせん断応力を及ぼす装置からなる全
固体調光装置であり、前記一定方向に配列した微粒子が
外部電界によって形成されており、前記微粒子が平均粒
径の小さい微粒子Sと平均粒径の大きい微粒子Lとが混
合された微粒子からなることを特徴とする全固体調光装
置である。
【0015】前記各微粒子の平均粒径は、微粒子Sの体
積と同体積を有する真球体に換算したときの平均直径
(以下「平均体積径」という)が0.20μm以下の範
囲であり、前記微粒子Lの平均体積径が0.42〜0.
85μmの範囲であることが好ましい。なお、本発明に
おいて微粒子の平均体積径は、電子顕微鏡写真から得ら
れた微粒子の平均体積を、微粒子を真球体と仮定して換
算した場合の粒径をいう。
【0016】以下、本発明の全固体調光装置を図面に基
づいて説明する。図1は、せん断応力を及ぼしていない
場合の本発明の全固体調光装置の一例を示す図であり、
基板と微粒子または微粒子集合体の長軸方向のなす角度
が90°の場合を示している。本発明の調光装置を図1
に基づいて説明する。
【0017】図1において、1は基板、2は微粒子また
は微粒子集合体、3は粘弾性体または弾性体を示す。ま
た、図2は図1の装置にせん断応力を及ぼしたときの説
明図である。
【0018】基板1としては、従来より調光装置として
用いられているものであればいかなるものも用いること
ができ、特に限定されない。その具体例としては、ソー
ダライムガラス等のガラス基板の他、ポリエチレンテレ
フタレート等のポリマーを適用することができる。ま
た、基板1の形状やサイズ等は、必要に応じて適宜決定
される。
【0019】微粒子集合体2を図1のように基板1に対
して垂直に配列させるためには、電界を作用させること
が有効である。従って、2枚の基板1の内側に透明導電
膜が配設されていることが望ましい。透明導電膜として
は、従来より調光装置に用いられているものなら、いか
なるものも用いることができ、特に限定されない。その
具体例としては、ITO膜やSnO2膜等を挙げること
ができる。また、その膜厚についても特に限定はない
が、調光装置の反射率が最小となるように光学的に調整
された膜厚が好ましい。その一例を挙げれば、SnO2
膜で180nmである。
【0020】また、電界を基板1の外部から印加する場
合には、透明導電膜を除くことも可能である。
【0021】微粒子2としては、その分散液中の微粒子
が電界印加の作用により微粒子集合体2を形成し、かつ
平均体積径の異なる微粒子からなるものであって、平均
体積径が0.20μm以下の微粒子及び平均体積径が
0.42〜0.85μmの範囲にある微粒子からなる。
【0022】前記微粒子2を平均体積径の異なる微粒子
で構成するのは、異なる平均体積径を有する微粒子を混
合することにより、調光装置の作製時の微粒子の沈降が
抑制され、かつ微粒子集合体形成を促進することによ
る。すなわち、平均体積径の小さい微粒子Sにより微粒
子の沈降が抑制され、かつ平均体積径の大きい微粒子L
の誘起双極子モーメントが大きいために、小さい微粒子
を引き付け微粒子集合体の形成が促進されることから、
低電圧、かつ短時間でギャップ方向に均一な微粒子集合
体を形成させることができる。そのため、絶縁破壊を生
じることなく効率的に光透過率制御性能に優れた調光ガ
ラスを作製することができる。
【0023】また、微粒子Sの平均体積径が前述の範囲
より大きくなると、微粒子の沈降抑制の効果が小さくな
りギャップ方向に濃度むらが生じ易くなるので好ましく
ない。また、微粒子Lの平均体積径が前述の範囲よりも
小さくなると、誘起双極子モーメントが小さくなって微
粒子集合体形成の促進効果が得られ難くなり、また前述
の範囲より大きくなると、各微粒子が相互に絡み合うこ
とにより微粒子集合体形成が阻害され易くなるので好ま
しくない。
【0024】また、前記微粒子2は、微粒子Lの全微粒
子(S+L)に占める重量比を、0.01〜0.3の範
囲とすることが好ましい。微粒子Lの重量比をこのよう
に限定するのは、微粒子Lの割合が0.01より小さく
なると、微粒子集合体形成の促進効果が全微粒子に及ば
なくなり、また0.3より大きくなると各微粒子Lが相
互に絡み合うことにより微粒子集合体形成が阻害される
ためである。
【0025】微粒子2を構成する物質としては、電界の
印加により微粒子集合体を形成するものであれば、いか
なるものも用いることができるが、微粒子の吸収係数が
大きい程、より広い範囲で太陽光の透過率を制御するこ
とが可能になるので好ましい。
【0026】そのような微粒子としては、例えばグラフ
ァイト、TiOx(1≦x≦2)、TiOxy(1.3
7≦x+y≦1.95、0.15≦y≦0.92)、T
iOx被覆マイカ(1≦x≦2)、TiOxy被覆マイ
カ(1.37≦x+y≦1.95、0.15≦y≦0.
92)、金属被覆マイカ等が挙げられる。
【0027】前記TiOx中のxの範囲としては、1≦
x≦2が好ましいが、吸収係数の点を考慮すれば1.4
0≦x≦1.80の範囲であることがさらに望ましい。
これを吸収係数で表せば、5×103cmー1、さらには
1×104cm-1以上であることが好ましい。
【0028】また、TiOxy中のx+yの範囲として
1.37≦x+y≦1.95、yの範囲として0.15
≦y≦0.92であるのが吸収係数の点から好ましい。
この組成範囲で吸収係数は5×103cm-1以上に達す
る。
【0029】これらの微粒子は、必ずしも形状異方性を
有する必要はなく、異方性が小さいか、または無い場合
でもそれらの懸濁液が棒状の微粒子集合体を形成するも
のであれば使用することができる。しかし、前記微粒子
が針状や板状等の形状異方性を有すれば、微粒子集合体
が細くなるので好ましい。
【0030】また、微粒子が磁性を示し、液体中に分散
させた場合に磁場方向に棒状の微粒子集合体を形成する
ものについても、平均体積径の異なる微粒子を混合する
ことにより、本発明の全固体調光装置と同様、その製造
時に平均体積径の大きい微粒子が核となって棒状の微粒
子集合体形成が促進され、調光性能が向上することが容
易に類推される。
【0031】微粒子2の含有量は、せん断応力を及ぼし
た時に光透過率の制御を効率よく行うため、重量分率で
0.5〜10%の範囲にあるのが好ましく、その粘弾性
体または弾性体3の厚さは5〜100μmの範囲である
のが好ましい。
【0032】粘弾性体または弾性体3としては、せん断
応力を及ぼした際、基板1が破壊しない程度の力でサブ
ミクロンから数十ミクロンのずり変形(図2のdの値)
が起こり、力を解除した時に微粒子集合体のもとの配列
を維持できるような粘弾性体または弾性体であればいか
なるものも用いることができ、特に限定されない。この
ような中でも、調光装置を建築、車両の窓材として用い
た場合には、直接外部環境と接することから、−20℃
〜+80℃の温度範囲で安定に作動する必要がある。そ
のためには、粘弾性体の粘弾性率または弾性体の弾性率
の温度変化が小さい材料が好ましい。このような観点か
ら、前記粘弾性体の中でも、ポリオルガノシロキサン、
熱硬化型ポリオルガノシロキサン、光硬化型ポリオルガ
ノシロキサンが好ましい。
【0033】このような粘弾性体または弾性体は、前述
したようにせん断応力を及ぼした場合、その応力に応じ
て変形するが、応力を取り去ると元の状態に戻るという
状態を再現よく繰り返すことができ、調光装置の繰り返
し性能を向上させる。
【0034】せん断応力を及ぼす装置としては、種々の
方法が考えられ特に限定されないが、その一例として、
電気信号を機械信号に変換する圧電素子が挙げられ、こ
れを使えば電圧を制御することにより、任意のせん断応
力を得ることができ、任意の基板間相対変位量を得るこ
とが可能である。また、前記圧電素子の材料としては、
チタン酸バリウム結晶等を用いることができる。
【0035】次に、本発明の全固体調光装置の製造方法
としては、従来よりこの種の調光装置の製造に用いられ
ている公知の方法を採用することができる。微粒子また
は微粒子集合体2を基板1に対して一定方向に配列させ
る方法としては、例えば電圧を印加する方法及び磁場を
印加する方法がある。
【0036】前記電圧を印加する方法による全固体調光
装置の製法としては、内側に電極が形成された一対の基
板の間に、電場により分極する微粒子を含有する懸濁液
を挟んだ後、前記基板間に電圧を印加しながら、前記懸
濁液を粘弾性体化または弾性体化させる方法が挙げられ
る。
【0037】この方法では、まず前記粘弾性体または弾
性体の原料液に平均体積径の異なる微粒子を混合し、必
要によっては触媒等を添加して懸濁液とし、前記懸濁液
を基板上にスクリーン印刷法やドクターブレード法等の
手法により塗布し、前記一対の基板間に一定の間隔とな
るようにセットする。
【0038】次に、電圧を印加しながら加熱し、微粒子
を配向させたまま懸濁液を粘弾性体化または弾性体化さ
せる。この場合、粘弾性体または弾性体の厚みは基板間
距離によって決定される。
【0039】前記基板のセット方法としては、例えば懸
濁液中に均一な粒径を有する真球状微粒子をスペーサー
として添加することにより、基板間の距離を一定に保つ
ことが可能である。この場合には、基板間距離はスペー
サーの直径によって決定される。
【0040】印加する電圧は、分散液の粘度及び微粒子
の棒状集合体形成能によって異なるが、通常は104
cm-1以上の電界で十分である。
【0041】前記懸濁液の粘弾性体化または弾性体化
は、一対の基板間に挟まれた微粒子を含有する懸濁液
に、基板の表面に形成した電極により電圧を印加しなが
ら放置、加熱、光照射、電子線照射、放射線照射または
プラズマ照射することにより行われ、懸濁液が粘弾性体
化または弾性体化するものである。
【0042】この場合に、前記した懸濁液の粘弾性体化
は、最終の粘弾性体または弾性体と基板との良好な接着
力を得るために、基板に挟んだ状態で行う必要があるこ
とから、微粒子の分散液としては特に熱硬化型または光
硬化型ポリマーを使用することが好ましい。
【0043】さらに、前述の耐候性及び弾性率の温度依
存性の点から、熱硬化型ポリオルガノシロキサンまたは
光硬化型ポリオルガノシロキサンが特に好ましい。
【0044】また、磁場の印加による全固体調光装置の
製法としては、一対の基板の間に平均体積径の異なる磁
性微粒子を含有する懸濁液を挟んだ後、前記基板間に磁
場を印加しながら前記懸濁液を粘弾性体化または弾性体
化させる方法が挙げられる。
【0045】前記した磁場の印加による全固体調光装置
の製法としては、磁場の方向を選ぶことによって、微粒
子または微粒子集合体2と基板1とのなす角度(θ)を
任意に設定できるという利点がある。これに対して、電
圧を印加する方法では、θは必然的に90゜になる。
【0046】磁場を印加する方法としては、例えば2つ
の直列につないだソレノイドを平行に設置し、その間に
できる平行磁場を利用すればよい。
【0047】
【作用】本発明の全固体調光装置は、微粒子を含有する
媒体として粘弾性または弾性体を用いているので、大面
積化が可能である。また、微粒子の凝集や沈降が起こら
ないので、安定した動作が得られる。
【0048】せん断応力をかけて微粒子または微粒子集
合体の配列方向を変えることにより、光の透過率を変化
させることができ、変位の方向により遮断方向が選択で
き、光に対する透過率制御性能が向上する。
【0049】また、微粒子が平均体積径の異なる微粒子
を混合したものから構成されているので、調光ガラスの
作製時に平均体積径の小さい微粒子Sにより沈降速度が
抑制され、かつ平均体積径の大きい微粒子Lが核となっ
て微粒子集合体形成を促進することから、微粒子の濃度
むらが少なく、かつ光に対する透過率制御性能が著しく
向上する。
【0050】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はかかる実施例によって限定され
るものではない。
【0051】(実施例1及び比較例1、2)表1に示す
針状TiOxy微粒子Sと針状TiOxy微粒子Lを重
量比(L/(S+L)で表す)が0.1の割合で混合し
た後、シリコーンゲル原料溶液(信越化学工業(株)製
のKE1052でA液、B液からなり、A液、B液を混
合比1:1(重量比)で使用する)にペイントシェーカ
ーを用いて分散させ、微粒子濃度3%の懸濁液を得た。
この分散液にビーズ状スペーサー(平均粒径25μm)
を添加し、よく混合したものを透明導電膜付ガラス基板
(面積抵抗200Ω/口)上に滴下し、これを対向ガラ
ス基板で挟んで、40Vの電圧を印加しながら、約50
℃で1.5時間加熱することによりゲル化反応を進行さ
せた。
【0052】電界印加時にセル中の微粒子の挙動を観察
したところ、まず微粒子Lが電界方向に配向し、それを
中心に微粒子Sが集合して棒状微粒子集合体が形成され
ており、微粒子Bが核となって棒状微粒子集合体形成を
促進していることが確認できた。
【0053】得られたセル基板の一枚を固定し、他方を
アクチュエータのプローブに接続し、せん断応力により
変位量を制御できる全固体調光装置を製造した。
【0054】全固体調光装置にせん断応力を加えたとこ
ろ、可視光透過率変化幅△T=34.0%が得られた。
【0055】一方、表1に示す比較例1、2の微粒子に
おいて、△Tはそれぞれ22.1%及び27.8%であ
った。比較例1の微粒子ではセル基板作製時に微粒子が
下方向に沈降し、微粒子が相互に絡み合うために棒状微
粒子集合体が形成されにくくなっている様子が確認され
た。比較例2の微粒子では、形成された棒状微粒子集合
体が短く、平均体積径が小さいために棒状の微粒子集合
体が形成されにくくなっている様子が顕微鏡により確認
された。
【0056】
【表1】
【0057】(実施例2〜5及び比較例3、4)表2に
示す実施例2〜5及び比較例3〜4に示す針状TiOx
y微粒子を用いて、実施例1と同様にして全固体調光
装置を作製し、△Tを測定した。
【0058】比較例3のように、平均体積径が0.14
μmの微粒子を単独で用いた場合の△Tが21.7%で
あったのに対して、実施例2〜4のように比較例3の微
粒子と平均体積径が0.69μm以上の微粒子とを混合
することにより、△Tがいずれも35.2%以上に向上
することが確認された。また実施例5のように、比較例
4で用いた微粒子に平均体積径が0.42μmの微粒子
を混合することにより、△Tが45.6%に向上するこ
とも確認された。
【0059】以上の結果から、平均体積径が0.20μ
m以下の微粒子Sと0.42〜0.85μmの範囲にあ
る微粒子Lを混合することにより、△Tが向上すること
が確認された。
【0060】
【表2】
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の全固体調
光装置は、基板の変位量を変化させることによって透過
率を制御することができ、また、平均体積径の異なる2
種類の微粒子を用いているため、棒状の微粒子集合体形
成を促進することにより、優れた透過率制御性能を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全固体調光装置において、せん断応力
がない場合の光の高透過率状態(開状態)を示す説明図
(但し、θ=90°の場合)
【図2】本発明の全固体調光装置において、せん断応力
が存在する場合の光の低透過率状態(閉状態)を示す説
明図(但し、微粒子または微粒子集合体が光吸収性微粒
子の場合)
【符号の説明】
1 基板 2 微粒子または微粒子集合体 3 粘弾性体または弾性体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 兵藤 正人 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 奥田 晴夫 三重県四日市市石原町1番地 石原産業株 式会社四日市事業所内 (72)発明者 高橋 英雄 三重県四日市市石原町1番地 石原産業株 式会社四日市事業所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の基板、前記基板間に前記基板に対
    して一定方向に配列した微粒子を含む粘弾性体または弾
    性体、及び前記粘弾性体または弾性体にせん断応力を及
    ぼす装置からなる全固体調光装置において、前記一定方
    向に配列した微粒子が外部電界によって形成されてお
    り、前記微粒子が平均粒径の小さい微粒子Sと平均粒径
    の大きい微粒子Lとが混合された微粒子からなることを
    特徴とする全固体調光装置。
  2. 【請求項2】 前記微粒子Sの平均粒径が、該微粒子S
    の体積と同体積を有する真球体に換算したときの平均直
    径で0.20μm以下の範囲であり、前記微粒子Lの平
    均粒径が、該微粒子Lの体積と同体積を有する真球体に
    換算したときの平均直径で0.42〜0.85μmの範
    囲である請求項1に記載の全固体調光装置。
  3. 【請求項3】 前記微粒子Lの全微粒子に占める割合が
    0.01〜0.3重量比である請求項1または2に記載
    の全固体調光装置。
  4. 【請求項4】 前記微粒子のうち、少なくとも微粒子S
    が光吸収性の微粒子である請求項1ないし3のいずれか
    に記載の全固体調光装置。
  5. 【請求項5】 前記微粒子がグラファイト、TiO
    x(1≦x≦2)、TiOxy(1.37≦x+y≦
    1.95、0.15≦y≦0.92)、TiOx被覆マ
    イカ(1≦x≦2)、TiOxy被覆マイカ(1.37
    ≦x+y≦1.95、0.15≦y≦0.92)、金属
    被覆マイカからなる群から選ばれた少なくとも1種の微
    粒子である請求項1ないし4のいずれかに記載の全固体
    調光装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005241849A (ja) * 2004-02-25 2005-09-08 Fuji Xerox Co Ltd 光学素子
JP2013015560A (ja) * 2011-06-30 2013-01-24 Ricoh Co Ltd 書換え可能な記録媒体、書換え可能な記録媒体の製造方法、画像記録セット、及び画像記録方法

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