JPH0625216A - 1,3−ジオキサン誘導体及びそれを含有する液晶組成物及びその液晶組成物を用いた液晶表示素子 - Google Patents

1,3−ジオキサン誘導体及びそれを含有する液晶組成物及びその液晶組成物を用いた液晶表示素子

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JPH0625216A
JPH0625216A JP4181241A JP18124192A JPH0625216A JP H0625216 A JPH0625216 A JP H0625216A JP 4181241 A JP4181241 A JP 4181241A JP 18124192 A JP18124192 A JP 18124192A JP H0625216 A JPH0625216 A JP H0625216A
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Japan
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liquid crystal
trans
crystal composition
compound
dioxane
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JP4181241A
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English (en)
Inventor
Takeshi Obikawa
剛 帯川
Shiyuuji Ikukawa
修司 幾川
Saneko Nakayama
実子 中山
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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  • Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】一般式(I) で表わされる1,3−ジオキサン誘導体、該1,3−ジ
オキサン誘導体を含有する液晶組成物、及びこの液晶組
成物を用いた液晶表示素子 【効果】この化合物は複屈折が小さく、ネマチック液晶
温度範囲が広く、この化合物を混合した液晶組成物は複
屈折が小さく、ネマチック液晶温度範囲が広い。また、
この液晶組成物を用いた液晶表示素子は動作温度範囲が
広く、視角が広く、大表示容量のTN型やSTN型の素
子が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶表示素子に用いられ
る液晶組成物を構成する成分として有用な1,3−ジオ
キサン誘導体及びそれを含有する液晶組成物及びその液
晶組成物を用いた液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】現在までに知られてる液晶の種類にはネ
マチック液晶、コレステリック液晶、スメクチック液
晶、ディスコティック液晶があり、それぞれの液晶に特
有な電気光学効果を利用して種々の液晶表示素子が実用
化されている。これらの液晶のなかでネマチック液晶を
用いた液晶表示素子が特に広く用いられており、その表
示方式には動的散乱型、複屈折制御型、ゲスト・ホスト
型、捩れたネマチック型(TN型)、超捩れネマチック
型(STN型)、超捩れ複屈折型などがあり、またその
駆動方式にはスタティック駆動方式、時分割駆動方式、
アクティブマトリックス駆動方式、二周波駆動方式など
がある。
【0003】液晶表示素子はLED、EL、CRTなど
の発光型の表示素子と比較して (1)構造が簡単であるため小型化、薄型化、軽量化お
よび大表示容量化が容易である。
【0004】(2)駆動電圧低く、また消費電力が非常
に小さいためにボタン電池や太陽電池などで駆動するこ
とができるる。
【0005】(3)LSIとの相性が良いために駆動回
路を簡単化できる。
【0006】(4)受光素子であるために直射日光下で
も見やすく、また長時間使用しても目が疲れない。
【0007】などの長所を持つが、一方では電気光学的
な応答速度が遅く、TN型やSTN型などにおいては視
角が狭い等の欠点がある。
【0008】従来、上述の長所を生かして主に時分割駆
動のTN型液晶表示素子が電卓、ディジタルウオッチ、
ゲーム、自動車のダッシュボード、オーディオ機器、電
話器、家庭用電気製品、その他各種計測機器等の比較的
表示容量の小さな表示に広く応用されている。また、最
近では時分割駆動のSTN型やアクティブマトリックス
駆動のTN型液晶表示素子が実用化されつつあり、表示
容量が非常に大きな液晶表示素子が作られている。前者
は主としてワードプロセッサーやパーソナルコンピュー
ターのディスプレイに、後者ではTFT方式やMIM方
式のものが液晶カラーテレビに応用されており、近い将
来にはCRTに代る表示素子として注目を集めている。
また、最近カイラルスメクチックC液晶を用いた強誘電
性液晶表示素子が開発され、高速応答で大容量表示が可
能であるとされているが、実用化には至っていない。
【0009】次に、TN型やSTN型の液晶表示素子に
用いられるネマチック液晶に要求される特性は表示方
式、駆動方式、用途などの組合せにより千差万別である
が、以下に列挙した特性はあらゆる種類の液晶表示素子
において必要不可欠である。
【0010】(1)着色がなく、光、熱、電気的、化学
的に安定であること。
【0011】(2)ネマチック液晶温度範囲が室温付近
を中心としてできるだけ広いこと。
【0012】(3)電圧−光透過率特性のしきい値電圧
(Vth)が低く、その温度依存性が小さく、また、急
崚性が良好で視角ができるだけ広いこと。
【0013】(4)電気光学的な応答速度が速いこと。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】これらの特性のうちで
(1)を満足する液晶化合物又はその類似化合物は非常
に多数知られているが、(2)以下の特性を単一成分で
充たすような液晶化合物は現在まで知られていない。そ
こで、それらの特性を満たす手段として複数の液晶化合
物又はその類似化合物を混合した液晶組成物が用いられ
ている。液晶組成物の成分となる液晶化合物はその分子
構造の骨格基、中間結合基、末端基および側鎖置換基な
どにより分類できる。その骨格基としては
【0015】
【外1】
【0016】等が単独又は数種が組合せて用いられ、中
間結合基としては単結合、−C≡C−、−CH2CH
2−、−CH2O−、−COO−等が単独又は数種が組合
せて用いられ、基端基としてアルキル基、アルコキシ
基、アルケニル基、アルコキシメチレン基、フッソ、塩
素、シアノ基等が用いられ、側鎖置換基としてはフッ
ソ、アルキル基、シアノ基等が用いられている。そし
て、これらの基の組合せにより非常に多くの分子構造が
考えられると伴にその特性も種々異なる。そこで、分子
構造の異なる液晶化合物を適切に混合することにより各
々の用途の液晶表示素子に要求される電気光学特性を満
足することができる。
【0017】例えば、(2)のネマチック液晶温度範囲
は単一化合物については結晶−ネマチック相転移温度
(C−N点)とネマチック一等方性液体相転移温度(N
−I点)の間の温度範囲をいうが、液晶組成物について
も同様に定義できる。液晶組成物のC−N点は各成分の
混合割合を共融組成比に近付けることにより−20℃以
下に下げることができ、また、過冷却状態を保つことに
よりC−N点以下の温度においても結晶の析出を防止で
きる。一方、N−I点は各々の成分のモル分率にその化
合物のN−I点を掛け合せたものの総和にほぼ一致する
ので、液晶組成物のN−I点はN−I点が200℃以上
あるような液晶化合物を複数種混合することにより高め
ることができる。また、(3)の電圧−光透過率特性の
Vthの温度依存性、急崚性、視角は時分割駆動のTN
型やSTN型液晶表示素子の表示容量の大きさを示すパ
ラメーターであり、Vthの温度依存性は弾性定数の温
度依存性とN−I点付近での誘電異方性(△ε)の変化
によって生じるため弾性定数の温度依存性の小さい液晶
化合物の選択と液晶組成物のN−I点を高めることで改
善できる。急崚性(β)は一般に
【0018】
【数1】
【0019】(ここで、V10およびV90は各々光透過率
が10%および90%のときの電圧、φは視角であり液
晶セルの表示面に垂直方向を0°とする。)で定義さ
れ、理想的にはβ=1であるが、実際にはTN型でβ=
1.3〜1.5、STN型でβ=1.03〜1.10程
度であり、スプレーおよびベンドの弾性定数の比K33
11に依存しており、TN型ではこの比が小さいほどβ
が小さく、STN型では大きいほどβが小さいことが知
られている。視角(α)は一般に
【0020】
【数2】
【0021】(ここで、V10およびφはβの式と同様で
ある。)で定義され、TN型やSTN型に特有の特性で
あり、配向処理をほどこした面と液晶との間に生じるプ
レチルト角に起因するといわれ、液晶セルの液晶層の厚
みを薄くしたり、液晶組成物の複屈折(△n)を小さく
することにより改良できる。次に、(4)の応答速度に
は立上り応答速度τONと立下り応答速度τOFF があり、
【0022】
【数3】
【0023】(ここで、ηは粘性、dは液晶層の厚み、
ε0 は真空誘電率、Kは弾性定数、Vは印加電圧を示
す。)で表わされ、粘性が小さく、弾性定数の大きな液
晶化合物を用いることにより応答速度は速くなる。
【0024】ところで、従来よりTN型やSTN型の液
晶表示素子の液晶組成物の成分で視角を改善できる、即
ち△nの小さな液晶化合物として次の1,3−ジオキサ
ン誘 導体が知られている。
【0025】
【化6】
【0026】(ここで、RおよびR′はアルキル基を示
す。)これらの化合物の相変化と転移温度を表1に示し
たが、この表よりスメクチック相のみを示してネマチッ
ク相を有しないことがわかる。このような化合物をネマ
チック液晶組成物に添加した場合には組成物の4nは小
さくすることが可能であるが、添加割合を増すにつれて
スメクチック相が現われて、スメチック−ネマチック相
転位温度(S−N点)が上昇し、充分に△nを小さくで
きる程度に添加することはできない欠点を有している。
【0027】
【表1】
【0028】(ここで、Cは結晶、Sはスメクチック相
を示す。)そこで、本発明の目的は△nが小さく、広い
ネマチック相を有し、他のネマチック液晶化合物と相容
性が良好な1,3−ジオキサン誘導体を提供することに
ある。また、本発明の他の目的はその1,3−ジオキサ
ン誘導体を従来の液晶化合物又はその類似化合物と混合
することにより、△nが小さく、ネマチック液晶温度範
囲の広い液晶組成物を提供することにある。さらに、本
発明の他の目的はその1,3−ジオキサン誘導体を含有
する液晶組成物を用いることにより、視角が広く、高時
分割駆動ができ、動作温度範囲の広いTN型又はSTN
型の液晶表示素子を提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式
【0030】
【化7】
【0031】で表わされる1,3−ジオキサン誘導体で
あり、次の2種類の化合物が含まれる。
【0032】
【化8】
【0033】
【化9】
【0034】また、本発明は化合物(I)を少なくとも
一種類含有するネマチック液晶組成物及び化合物(I)
を少なくとも一種類含有する液晶組成物を用いた液晶表
示素子である。
【0035】 本発明の1,3−ジオキサン誘導体は△n
が小さく、広いネマチック液晶温度範囲を有し、この化
合物を従来の液晶化合物と混合することにより△nが小
さく、ネマチック温度範囲が広い液晶組成物を得ること
ができ、この液晶組成物を用いることにより視角が広
く、表示容量の大きなNT型又はSTN型の液晶表示素
子が得られる。
【0036】次に、本発明の1,3−ジオキサン誘導体
の製造方法の概要を表2〜6を用いて説明する。まず、
表2においては4−アルキルシクロヘキサノールを原料
として3段階の反応を経て2−(トランス−4−アルキ
ルシクロヘキシル)プロパン−1,3−ジオールを製造
する。即ち、ステップ2−1 :4−アルキルシクロヘキサノール(I
I)をPBr3 中で加熱下に撹拌して臭素化し、4−ア
ルキルシクロヘキシルブロマイド(III)を得る。この反
応の臭素化剤としてはHBr−H2 SO4、NaBr−H
2SO4 などを用いることもできる。
【0037】ステップ2−2:化合物(III)とマロン酸
ジエチルをエタノール中でナトリウムエトキシドを用い
還流してアルキル化反応させてトランス−4−アルキル
シクロキシルマロン酸ジエチル(IV)を得る。
【0038】ステップ2−3:化合物(IV)をトルエン
中でNaAlH2(OC2 4 OCH32 を用いて加熱
して還元し、2−(トランス−4−アルキルシクロヘキ
シル)プロパン−1,3−ジオール(V)を得る。上記
以外にもLiAlH4やBH3なども用いられる。
【0039】
【表2】
【0040】表3においては4−アルキル−2−フルオ
ロブロモベンゼンを原料として2段階の反応で4−アル
キル−2−フルオロベンズアルデヒドを得る。即ち、ステップ3−1 :4−アルキル−2−フルオロブロモベ
ンゼン(VI)をN−メチル−2−ピロリジノン中でCu
CNを用いて還流してシアノ化し、4−アルキル−2−
フルオロベンゾニトリル(VII)を得る。反応溶媒として
は上記以外にN、N−ジメチルホルムアルミド、ピリジ
ンなどが用いられる。
【0041】ステップ3−2:化合物(VII)をジエチル
エーテル中で乾燥HClで飽和したSnCl2 で還元し
て4−アルキル−2−フルオロベンズアルデヒド(VII
I)を得 る。
【0042】
【表3】
【0043】表4においては化合物(V)と化合物(VII
I)より本発明の1,3−ジオキサン誘導体(I−1)を
得る。即ち、ステップ4−1 :2−(トランス−4−アルキルシクロ
ヘキシル)プロパン−1,3−ジオール(V)と4−アル
キル−2−フルオロベンズアルデヒド(VIII)をCH2
Cl2 でp−トルエンスルホン酸を用いて生成した水を
除きながら還流してトランス−2−(4−アルキル−2
−フルオロフェニル)−5−(トランス−4−アルキル
シクロヘキシル)−1,3−ジオキサン(I−1)を得
る。
【0044】
【表4】
【0045】表5においてはトランス−4−アルキルシ
クロヘキサンカルボン酸を原料として8段階の反応によ
り4−(トランス−4−アルキルシクロヘキシル)−2
−ヒドロキシメチル−1−ブタノールを得る。即ち、ステッフ5−1 :トランス−4−アルキルシクロヘキサ
ンカルボン酸(IX)をトルエン中でNaAlH2 (OC
24 OCH32 を用いて還元してトランス−4−ア
ルキルシクロヘキシルメタノール(X)を得る。
【0046】ステップ5−2:化合物(X)をピリジン
存在下にSOCl2 と反応させて塩素化してトランス−
4−アルキルシクロヘキシルメチルクロライド(XI)を
得る。 ステップ5−3 :化合物(XI)をジメチルスルホキシド
中でNaCNをもとに加熱してシアノ化し、トランス−
4−アルキルシクロヘキシルアセトニトリル(XII)を得
る。
【0047】ステップ5−4:化合物(XII)をエタノー
ル中でNaOHと水を用いて還流し、塩酸で中和してト
ランス−4−アルキルシクロヘキシル酢酸(XIII)を得
る。
【0048】ステップ5−5:化合物(XIII)をステッ
プ5−1と同様にして還元して2−(トランス−4−ア
ルキルシクロヘキシル)−1−エタノール(IXV)を得
る。
【0049】ステップ5−6:化合物(IXV)をステップ
5−2と同様にして塩素化して1−(トランス−4−ア
ルキルシクロヘキシル)−2−クロロエタン(XV)を得
る。
【0050】ステップ5−7:化合物(XV)をステップ
2−2と同様にしてマロン酸ジエチルと反応させて2−
(トランス−4−アルキルシクロヘキシル)エチルマロ
ン酸ジ エチル(XVI)を得る。
【0051】ステップ5−8:化合物(XVI)をステップ
2−3と同様にして還元して4−(トランス−4−アル
キルシクロヘキシル)−2−ヒドロキシメチル−1−ブ
タノール(XVII)を得る。
【0052】
【表5】
【0053】表6においては化合物(XVII)と化合物
(VIII)より本発明の1,3−ジオキサン誘導体(I−
2)を得る。
【0054】ステップ6−1:4−(トランス−4−ア
ルキルシクロヘキシル)−2−ヒドロキシメチル−1−
ブタノール(XVII)と4−アルキル−2−フルオロベン
ズアルデヒド(VIII)からステップ4−1と同様にして
トランス−2−(4−アルキル−2−フルオロフェニ
ル)−5−[2−(トランス−4−アルキルシクロヘキ
シル)エチル]−1,3−ジオキサン(I−2)を得
る。
【0055】
【表6】
【0056】また、本発明の1,3−ジオキサン誘導体
を従来の液晶化合物から成る母液晶に添加できる割合は
1〜50重量%の範囲であるが、低温での相容性を考慮
すると1にみ30重量%の範囲がより好ましい。また、
母液晶の成分として用いることが可能な液晶化合物は特
に限定されないが、例えば次に示す化合物が用いられ
る。
【0057】
【表7】
【0058】本発明の1,3−キサン誘導体を含有する
液晶組成物を用いたTN型又はSTN型の液晶表示素子
の一例を図1に示す。即ち、透明なガラス、プラスチッ
ク、セラミック等からなる基板1と基板2が4〜12μ
mの間隔で平行に配置され、その外囲はフリットガラ
ス、有機接着剤等からなるシール剤6で封着され、この
内部の空間に本発明の液晶組成物が封入される。基板1
と基板2の内面上にはSnO2 、In23 、ITOな
どからなる透明電極3が形成され、この上に液晶分子を
一定方向に配向させる配向制御層4が形成されている。
配向制御層はSiOの斜方蒸着膜又はポリイミドなどの
有機高分子薄膜の表面を綿布やナイロンブラシで一定方
向にラビング処理して得られる。液晶の配向方向は基板
1の配向制御層の方向と基板2の配向制御層の方向を異
ならせて配置し、液晶の分子をねじ らせて配向させる。
基板1と2の配向制御層のなす角をツイスト角といい、
TN型ではほぼ90度、STN型では180〜270度
の範囲が選ばれる。基板1および2の外側には偏光板5
が配置され、偏光軸がそれぞれの基板のラビング方向と
平行か又は垂直となるように配置する。このようにして
透過型の液晶セルが得られる。
【0059】
【実施例】以下、実施例により本発明の1,3−ジオキ
サン誘導体及びそれを含有する液晶組成物及びその液晶
組成物を用いた液晶表示素子を更に詳しく説明する。
【0060】[実施例1](化合物の製造) 2−(トランス−4−エチルシクロヘキシル)プロパン
−1,3−ジオールの製造。
【0061】ステップ2−1:4−エチルシクロヘキサ
ノール25.6gを室温で撹拌しながら三臭化りん2
2.0gを滴下し、滴下終了後70℃の湯浴上で3時間
撹拌した。反応液を水を含む濃HBrに注ぎ、クロロホ
ルムで抽出し、10%HBrと水で洗浄してからクロロ
ホルムを留去した。残渣を減圧蒸留(b.p.165℃
/1mmHg)して4−エチルシクロヘキシルブロマイ
ド35.0gを得た。
【0062】ステップ2−2:無水エタノール140c
3 にナトリウム4.2gを溶解し、マロン酸ジエチル
29.3gと4−エチルシクロヘキシルブロマイド3
5.0gを加えて湯浴上で10時間還流した。生成した
NaBrを濾過して除き、炉液中のエタノールを留去し
た。残渣をクロロホルム100cm3 に溶解し、水で洗
浄し、クロロホルムを留去した。残った油状物質を減圧
蒸留(b.p.117℃/1.0mmHg)して4−エ
チルマロン酸ジエチル17.3gを得た。
【0063】ステップ2−3:水素化ビス−(メトキシ
エトキシ)アルミニウムナトリウムの70%トルエン溶
液110cm3 をトルエン110cm3 で希釈し、この
溶液を撹拌しながら4−エチルマン酸ジエチル17.3
gをトルエンが緩やかに還流する速度で滴下し、その後
80−85℃の湯浴上で3時間撹拌した。反応液を室温
に冷却し、濃HCl 200cm3 を滴下した。トルエ
ン層を分離し、10%HClと水で洗浄し、トルエンを
留去した。残渣をヘキサンから再結晶して2−(トラン
ス−4−エチルシクロヘキシル)プロパン−1,3−ジ
オール8.9gを 得た。
【0064】[実施例2](化合物の製造) 2−フルオロ−4−メチルベンズアルデヒド構造ステップ3−1 :4−ブロモ−3−フルオロトルエン7
0gとCuCN40gをN−メチル−2−ピロリジノン
370gに溶解し、マントルヒーター上で3時間還流し
た。反応液を室温に冷却し、FeCl3・6H2O 20
0gと濃HCl40cm3と水200cm3から成る溶液
を加えて、60−70℃の湯浴上に1時間放置した。反
応物をヘキサンとクロロホルムの混合溶媒で抽出し、1
0%HClと水で洗浄し、溶媒を留去した。残渣を減圧
蒸留(b.p.130℃/47mmHg)して2−クル
オロ−4−メチルベンゾニトリル40gを得た。
【0065】ステップ3−2:無水SnCl2112g
とジエチルエーテル230cm3 を水で冷却下に撹拌し
ながら乾燥したHClを飽和するまで吸収させた。この
溶液に2−クルオロ−4−メチルベンゾニトリル40g
を加えて室温で一晩撹拌した。反応物に水100cm3
を加えて撹拌後、ジエチルエーテル層を分離して水で洗
浄し、ジエチルエーテルを留去した。残渣を減圧蒸留
(b.p.103℃/20mmHg)して2−フルオロ
−4−メチルベンズアルデヒド30.2gを得た。 [実施例3](化合物の製造) トランス−2−(4−メチル−2−フルオロフェニル)
−5−(トランス−4−エチルシクロヘキシル)−1,
3−ジオキサンの製造。
【0066】ステップ4−1:2−(4−エチルシクロ
ヘキシル)プロペン1,3−ジオール2.8gと2−フ
ルオロ−4−メチルベンズアルデヒド2.1gとp−ト
ルエンスルホン酸0.1gと塩化メチレン50cm3
湯浴上で水分分離器を用いて生成した水を除きながら3
時間還流した。反応液を2%NaCO3 と水で洗浄し、
塩化メチレンを留去した。残渣をアセトンとメタノール
の混合溶媒から再結晶してトランス−2−(4−メチル
−2−フルオロフェニル)−5−(トランス−4−エチ
ルシクロヘキシル)−1,3−ジオキサン1.0gを得
た。この化合物の相転移温度をDSCを用いて測定した
結果は次のとおりであった。
【0067】 C−N 81.6℃ N−I 120.4℃ (ここで、Cは結晶、Nはネマチック相、Iは等方性液
体を示す。)以下、実施例3と同様にして次の化合物を
製造した。
【0068】トランス−2−(4−メチル−2−フルオ
ロフェニル)−5−(トランス−4−ブチルシクロヘキ
シル)−1,3−ジオキサン C−S 54.9℃
S−N 58.4℃ N−I 153.6℃ (ここでSはスメクチック相を示す。) トランス−2−(4−メチル−2−フルオロフェニル)
−5−(トランス−4−ヘキシルシクロヘキシル)−
1,3−ジオキサン C−S 43.0℃ S−N 7
8.5℃ N−I 152.6℃ [実施例4](化合物の製造) 4−(トランス−4−ブチルシクロヘキシル)−2−ヒ
ドロキシメチル−1−ブタノールの製造ステップ5−1 :トランス−4−ブチルシクロヘキサン
カルボン酸55gをトルエン220cm3 分散させて撹
拌しながら水素化ビス−(メトキシエトキシ)アルミニ
ウムナトリウムの70%トルエン溶液250cm3 をト
ルエンが緩やかに還流する速度で加え、その後90℃の
湯浴上で3時間撹拌した。反応液を室温に冷却し、濃H
Cl 400cm3 を滴下した。トルエン層を分離して
10%HClと水で洗浄し、トルエンを留去した。残渣
を減圧蒸留(b.p.100℃/2mmHg)してトラ
ンス−4−ブチルシクロヘキシルメタノール37gを得
た。 ステップ5−2 :トランス−4−ブチルシクロヘキシル
メタノール37gと脱水ピリジン18gを氷水浴上で撹
拌しながら塩化チオニル32gを滴下し、その後105
−110℃で3時間撹拌した。反応物を濃HCl 50
cm3 と氷100g中に注ぎ、クロロホルムで抽出し、
10%HClと水で洗浄し、クロロホルムを留去した。
残渣を減圧蒸留(b.p.80℃/3mmHg)してト
ランス−4−ブチルシクロヘキシルメチルクロライド3
8gを得た。
【0069】ステップ5−3:トランス−4−ブチルシ
クロヘキシルメチルクロライド38gとNaCN12g
とジメチルスルホキシド40cm3 をアントルヒーター
上で撹拌しながら140℃で30分間加熱した。反応物
を室温に冷却し、水100cm3 を加えてからクロロホ
ルムで抽出し、水で洗浄した。クロロホルムを留去し、
残渣を減圧蒸留(b.p.90℃/3mmHg)してト
ランス−4−ブチルシクロヘキシルアセトニトリル34
gを得た。
【0070】ステップ5−4:トランス−4−ブチルシ
クロヘキシルアセトニトリル34gとKOH43gと水
34cm3 とエタノール190cm3 をマントルヒータ
ー上で10時間還流した。反応液中のエタノールを留去
し、残渣を水100cm3 に溶解した。この溶液を濃H
Cl 100cm3 氷100gに注ぎ、析出した結晶を
濾過して水で洗浄した。この結果を80℃で5時間乾燥
してトランス−4−ブチルシクロヘキシル酢酸37gを
得た。
【0071】ステップ5−5:トランス−4−ブチルシ
クロヘキシル酢酸37gをトルエン190cm3 に分散
させて撹拌しながら水素化ビス−(メトキシエトキシ)
アルミニウムナトリウムの70%トルエン溶液160c
3 をトルエンが緩やかに還流する速度で滴下した。そ
の後、この溶液を90℃の湯浴上で3時間撹拌した。反
応液を室温に冷却し、濃HCl 300cm3 を滴下
し、トルエン層を分離して10%HClと水で洗浄して
からトルエンを留去した。残渣を減圧蒸留(b.p.1
03℃/3mmHg)して2−(トランス−4−ブチル
シクロヘキシル)−1−エタノール31gを得た。
【0072】ステップ5−6:2−(トランス−4−ブ
チルシクロヘキシル)−1−エタノール31gと脱水ピ
リジン14gを氷水浴上で撹拌しながら塩化チオニル2
5gを滴下し、その後105−110℃で3時間撹拌し
た。反応物を濃HCl 30cm3 と氷100gに注
ぎ、クロロホルムで抽出し、10%HClと水で洗浄し
た。クロロホルムを留去し、残渣を減圧蒸留(b.p.
96℃/3mmHg)して2−(トランス−4−ブチル
シクロヘキシル)−1−クロロエタン30gを得た。
【0073】ステップ5−7:無水エタノール150c
3 にナトリウム35gを溶解し、マロン酸ジエチル2
9gと2−(トランス−4−ブチルシクロヘキシル)−
1−クロロエタン30gを加えて湯浴上で撹拌しながら
10時間還流した。生成したNaClを濾過して除き、
濾液中のエタノールを留去し、残渣をクロロホルムに溶
解して水で洗浄し、クロロホルムを留去した。残った油
状物質を減圧蒸留(b.p.165℃/3mmHg)し
て2−(トランス−4−ブチルシクロヘキシル)エチル
マロン酸ジエチル29gを得た。
【0074】ステップ5−8:水素化ビス−(メトキシ
エトキシ)アルミニウムナトリウムの70%トルエン溶
液130cm3 をトルエン130cm3 で希釈した溶液
を撹拌しながら2−(トランス−4−ブチルシクロヘキ
シル)エチルマロン酸ジエチル29gをトルエンが緩や
かに還流する速度で滴下し、その後80−90℃の湯浴
上で5時間撹拌した。反応液を室温に冷却し、濃塩酸2
50cm3 を滴下した。トルエン層を分離し、10%H
Clと水で洗浄し、トルエンを留去した。残渣をヘキサ
ンから再結晶して4−(トランス−4−ブチルシクロヘ
キシル)−2−ヒドロキシメチル−1−ブタノール14
gを得た。
【0075】[実施例5](化合物の製造) トランス−2−(4−メチル−2−フルオロフェニル)
−5−[2−(トランス−4−ブチルシクロヘキシル)
エチル]−1,3−ジオキサンの製造ステップ6−1 :4−(トランス−4−ブチルシクロヘ
キシル)−2−ヒドロキシメチル−1−ブタノール1.
21gと2−フルオロ−4−メチルベンズアルデヒド
0.69gとp−トルエンスルホン酸0.1gと塩化メ
チレン50cm3 を湯浴上で水分分離器を用いて生成し
た水を除きながら3時間還流した。反応上を2%Na2
CO3 と水で洗浄し、塩化メチレンを留去した。残渣を
アセトンとメタノールの混合溶媒から再結晶してトラン
ス−2−(4−メチル−2−フルオロフェニル)−5−
[2−(トランス−4−ブチルシクロヘキシル)エチ
ル]−1,3−ジオキサン1.1gを得た。この化合物
の相転移温度をDSCで測定した結果は次のとおりであ
った。
【0076】C−N 61.9℃ S−N 31.6
℃ N−I 117.6℃ 以下、実施例5と同様にして次の化合物を製造した。
【0077】トランス−2−(4−メチル−2−クルオ
ロフェニル)−5−[2−(トランス−4−プロピルシ
クロヘキシル)エチル]−1,3−ジオキサン C−
S75.9℃ S−N 80.8℃ N−I 122.0℃ トランス−2−(4−メチル−2−フルオロフェニル)
−5−[2−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシ
ル)エチル]−1,3−ジオキサン C−N 58.7
℃ N−I 124.5℃ [実施例6](液晶組成物) 市販のネマチック液晶組成物ZLI−1565(メルク
社製)の90重量%と実施例3および5の化合物である
トランス−2−(4−メチル−2−フルオロフェニル)
−5−(トランス−4−ブチルシクロヘキシル)−1,
3−ジオキサンおよびトランス−2−(4−メチル−2
−フルオロフェニル)−5−[2−(トランス−4−ブ
チルシクロヘキシル)エチル]−1,3−ジオキサンの
各々10重量%を混合した液晶組成物[A]および
[B]を作った。また、比較例としてZLI−1565
の90重量%とトランス−2−(4−エチルフェニル)
−5−(トランス−4−ブチルシクロヘキシル)−1,
3−ジオキサンおよびトランス−2−(4−エチルフェ
ニル)−5−[2−(トランス−4−プロピルシクロヘ
キシル)エチル]−1,3−ジオキサンの各々10重量
%を混合した液晶組成物[比較−1]および[比較−
2]を作った。
【0078】これらの液晶組成物のN−I点、複屈折
(△n)および低温保存試験の結果を表8に示した。な
お、ZLI−1565のみでの測定結果を[比較−3]
として並記した。また、低温保存試験はバルク状態で各
々の温度に100時間放置したときの結果を表8に示し
た。
【0079】
【表8】
【0080】[実施例7](液晶組成物) 表1に示す母液晶を作り、この母液晶の90重量%と実
施例3および5の化合物であるトランス−2−(4−メ
チル−2−フルオロフェニル)−5−(トランス−4−
ブチルシクロヘキシル)1,3−ジオキサンおよびトラ
ンス−2−(−メチル−2−フルオロフェニル)−5−
[2−(トランス−4−ブチルシクロヘキシル)エチ
ル]−1,3−ジオキサンの各々10重量%を混合した
液晶組成物[C][D]を作り、N−I点および△nを
測定した結果を表10に示した。
【0081】
【表9】
【0082】
【表10】
【0083】[実施例8](液晶表示素子) 図1に示すようにガラス基板1,2上にITOからなる
透明電極3を形成し、この上にポリイミドからなる配向
剤を塗布し、この表面を綿布でラビング処理して配向制
御層4を形成した。さらに、ガラス基板1,2をエポキ
シ樹脂からなるシール剤6を介して9μ⊆の間隔で平行
に配置し、基板1と基板2のラビング方向を90度ずら
せたTN型液晶セルを作り、この空間に実施例6の液晶
組成物[A]を封入した。また、同様にして液晶組成物
[B]、[比較−1]、[比較−2]、[比較−3]を
封入した液晶セルを作った。
【0084】このようにして作った液晶セルを交流スタ
ティック駆動方式により、20℃におけるV10、α、
β、τON、τOFF を測定し、その結果を表11に示し
た。
【0085】
【表11】
【0086】[実施例9](液晶表示素子) 実施例8と同様にして実施例7の液晶組成物[C]およ
び[D]および母液晶を封入した液晶セルを作り、20
℃において交流スタティック駆動方式を用いてV10
α、β、τON、τOFF を測定し、その結果を表12に示
した。
【0087】
【表12】
【0088】なお、上記の実施例8および9においては
TN型の液晶セルを用いたが、STN型の液晶セルを用
いた場合にも同様な効果があることを確認した。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように本発明の1,3−ジ
オキサン誘導体は△nが小さく、広いネマチック液晶温
度範囲を有し、また従来の液晶化合物との相容性が良好
であることが明らかとなった。また、この化合物を従来
の液晶化合物と混合することにより△nが小さく、ネマ
チック液晶温度範囲が広い液晶組成物が得られることが
わかった。さらに、この化合物を混合した液晶組成物を
用いることにより動作温度範囲が広く、視角が広く、表
示時容量の大きなTN型やSTN型の液晶表示素子が得
られることが確認できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で作製した液晶表示素子の断面
を示す図。
【符号の説明】
1および2 基板 3 透明電極 4 配向制御層 5 偏光板 6 シール剤

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 で表わされることを特徴とする1,3−ジオキサン誘導
    体。
  2. 【請求項2】 一般式 【化2】 で表わされることを特徴とする1,3−ジオキサン誘導
    体。
  3. 【請求項3】 一般式 【化3】 で表わされることを特徴とする1,3−ジオキサン誘導
    体。
  4. 【請求項4】 一般式 【化4】 で表わされる1,3−ジオキサン誘導体を少なくとも一
    種類含有することを特徴とする1,3−ジオキサン誘導
    体を含有する液晶組成物。
  5. 【請求項5】 一般式 【化5】 で表わされる1,3−ジオキサン誘導体を少なくとも一
    種類含有する液晶組成物を用いたことを特徴とする1,
    3−ジオキサン誘導体を含有する液晶組成物を用いた液
    晶表示素子。
JP4181241A 1992-07-08 1992-07-08 1,3−ジオキサン誘導体及びそれを含有する液晶組成物及びその液晶組成物を用いた液晶表示素子 Pending JPH0625216A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160130079A (ko) * 2015-04-30 2016-11-10 삼성디스플레이 주식회사 액정 조성물 및 이를 포함하는 액정 표시 장치

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KR20160130079A (ko) * 2015-04-30 2016-11-10 삼성디스플레이 주식회사 액정 조성물 및 이를 포함하는 액정 표시 장치

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