JPH06252452A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JPH06252452A
JPH06252452A JP5033745A JP3374593A JPH06252452A JP H06252452 A JPH06252452 A JP H06252452A JP 5033745 A JP5033745 A JP 5033745A JP 3374593 A JP3374593 A JP 3374593A JP H06252452 A JPH06252452 A JP H06252452A
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film
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Takuro Nakamura
卓郎 中邑
Shigeaki Tomonari
恵昭 友成
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基板の中空部を覆って周辺が基板に支持さ
れ、所定パターンの第1薄膜と半導体素子用の半導体薄
膜が設けられている第1薄膜の半導体薄膜パターン形成
過程での損傷を防止できる構成の半導体装置を提供す
る。 【構成】 この発明の半導体装置は、基板1の中空部8
を覆って周辺が基板に支持された第1薄膜2を備え、こ
の第1薄膜の上に所定パターンの第2薄膜3が設けられ
ているとともに所定パターンの半導体薄膜4が第2薄膜
の表面領域内で設けられており、第1薄膜は半導体薄膜
パターン形成用エッチングに対する耐性を有しない薄膜
であり、第2薄膜は半導体薄膜パターン形成用エッチン
グに対する耐性を有する薄膜であって、かつ、第1薄膜
が第2薄膜パターン形成用エッチングに対する耐性を有
する薄膜であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体装置およびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図13および図14に示す赤外線
検出素子がある。この検出素子では、サーミスタ(半導
体素子)を備えた半導体装置が利用されている。すなわ
ち、温度変化に伴い抵抗値が変化する抵抗体(感温抵抗
体)が半導体薄膜であるサーミスタを備えた半導体装置
が利用されている。
【0003】従来の赤外線検出素子60の構成は、以下
の通りである。赤外線検出素子60では、図13にみる
ように、中空部(熱分離空間)71を有する基板62の
中空部71を覆って周辺が基板に支持された熱絶縁膜
(第1薄膜)63の上に赤外線検出部61が設けられて
いる。すなわち、下電極である所定パターンの導電薄膜
(第2薄膜)66、感温抵抗体である所定パターンの半
導体薄膜67、上電極である所定パターンの導電薄膜
(第2薄膜)68および赤外線吸収膜69の積層体が熱
絶縁膜63の中空部71の上方となる位置に形成されて
いるのである。フィルター73より入射する赤外線が赤
外線吸収膜69で吸収されることにより生じる熱で半導
体薄膜67の抵抗値が変化する。この抵抗値変化が電極
用の導電薄膜66,68を介して取り出せるため、赤外
線検出が可能となる。
【0004】半導体薄膜67は、多結晶シリコン系やア
モルファスシリコン系の厚み0.1〜5μm程度の薄膜
が使われる。中空部71により赤外線検出部61が基板
62から熱的に分離されるため、赤外線の吸収に伴って
生じる熱は半導体薄膜67の温度上昇に有効に使われ、
その結果、赤外線検出感度がよい。基板62にはシリコ
ン基板などが使われており、中空部71は異方性エッチ
ングなどで形成することができる。
【0005】電極用の導電薄膜66,68は、図14に
みるように、基板62に一体的に併設された信号処理回
路75に繋がっている。この信号処理回路75は、例え
ば、検出信号の増幅・雑音の除去といった信号処理を行
うためのものである。また、赤外線検出部61に被せら
れているフィルター73は、いわばノイズである検出赤
外線以外の光を遮断し、検出すべき必要な赤外線のみを
赤外線検出部61に入射させるためのものである。赤外
線検出素子60の場合、一般に微弱な赤外線の輻射エネ
ルギーのみを選択的に検出することが多いが、検出する
赤外線は他の波長域のノイズとなる光と混在しているこ
とが多く、そのため、フィルター73でノイズとなる光
を除去するのである。
【0006】熱絶縁膜63としては、酸化シリコン、窒
化シリコン、酸化窒化シリコンなどが用いられることが
多い。熱絶縁膜63は単一層構造の場合もあるが、酸化
シリコン薄膜を窒化シリコン薄膜でサンドイッチしてな
る3層構造として、応力が緩和されるようにして、熱絶
縁膜63の機械的強度を高めるという構成がとられるこ
ともある。
【0007】以上の説明から分かるように、図13にお
いては、下電極である導電薄膜66、感温抵抗体である
半導体薄膜67、上電極である導電薄膜68でサーミス
タとなっており、赤外線検出素子60は、サーミスタを
備えた半導体装置を利用した形態となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
赤外線検出素子60の場合、熱絶縁膜63の破壊という
問題がある。半導体薄膜67のパターン化のためのエッ
チングで熱絶縁膜63が損傷し易いからである。特に、
熱絶縁膜63は裏側に支持のない中空部71の位置で破
壊が起こり易い。その結果、製造上の歩留りが悪く、製
造後の信頼性も低い。
【0009】半導体薄膜67のパターン化は、多結晶シ
リコン系やアモルファスシリコン系の薄膜に対しプラズ
マエッチング、RIE(リアクティブイオンエッチン
グ)などの化学的エッチングないしイオンビームエッチ
ングなどの物理的エッチングにより選択エッチングを施
すことで行われる。多結晶シリコン系やアモルファスシ
リコン系の薄膜の不要部分を完全に除去するために、こ
のエッチングはオーバーエッチング気味となる。
【0010】化学的エッチングの場合、反応性ガスとし
てハロゲン化炭素(CF4 ,CHF 3 ,C3 8 )やN
3 などのフッ素系のガスが用いられることが多く、こ
の際、N2 ,O2 ,H2 などを混合することもある。こ
れらのガスを用いた場合、酸化シリコン、窒化シリコ
ン、酸化窒化シリコンなどの熱絶縁膜もエッチングされ
るのであるが、導電薄膜66形成のためのパターン化を
終えたあと、多結晶シリコン系やアモルファスシリコン
系の薄膜を形成し半導体薄膜67形成のためのパターン
化を行っており、導電薄膜67以外の所では、多結晶シ
リコン系やアモルファスシリコン系の薄膜が熱絶縁膜6
3に直接接しており、オーバーエッチングにより熱絶縁
膜63がエッチングされ損傷してしまうのである。
【0011】また、Arガスなどを用いてエッチングす
るイオンビームエッチング法の場合、物理的エッチング
であるため、材料のあった部分はエッチングされるか
ら、同様にオーバーエッチングにより熱絶縁膜63が損
傷することになる。損傷を受けた熱絶縁膜63は破壊し
易い。酸化シリコン薄膜を窒化シリコン薄膜でサンドイ
ッチしてなる3層構造の場合、3層間の応力バランスが
崩れ破壊が起こり易い。
【0012】この発明は、上記の事情に鑑み、基板の中
空部を覆って周辺が基板に支持され、所定パターンの第
1薄膜と半導体素子用の半導体薄膜が上に設けられてい
る第1薄膜の半導体薄膜パターン化過程での損傷が起き
にくい半導体装置と、この装置を歩留りよく製造するこ
との出来る方法を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、この発明の半導体装置は、中空部を有する基板と、
この中空部を覆って周辺が基板に支持された第1薄膜と
を備え、この第1薄膜の上に所定パターンの第2薄膜が
設けられているとともに半導体素子用の所定パターンの
半導体薄膜が第2薄膜の表面領域内で設けられており、
第1薄膜は半導体薄膜パターン形成用エッチングに対す
る耐性を有しない薄膜であり、第2薄膜は半導体薄膜パ
ターン形成用エッチングに対する耐性を有する薄膜であ
って、かつ、第1薄膜が第2薄膜パターン形成用エッチ
ングに対する耐性を有する薄膜である構成をとってい
る。
【0014】また、この発明の製造方法は、上記の発明
にかかる半導体装置を得るにあたり、表面に設けられた
第1薄膜を覆うように第2薄膜用の第1被覆膜が設けら
れているとともに第1被覆膜の上に半導体薄膜用の第2
被覆膜が形成されてなる基板を用い、前記第1被覆膜を
パターン化する前に第2被覆膜だけを先にパターン化し
て所定パターンの半導体薄膜を形成した後、第1被覆膜
をパターン化し所定パターンの第2薄膜を形成する構成
をとっている。この場合、中空部形成のタイミングは、
特定のタイミングに限らない。
【0015】以下、この発明を、サーミスタを備えた半
導体装置の場合を例にとり、図面を参照しながら詳しく
説明する。まず、図2にみるように、シリコン基板など
の基板1の表面に、熱絶縁膜2を形成し、続いて、熱絶
縁膜2の上に下電極形成用の金属膜(第1被覆膜)13
と感温抵抗体形成用の半導体薄膜(第2被覆膜)14を
続けて順に形成する。
【0016】熱絶縁膜2は、酸化シリコン、窒化シリコ
ン、酸化窒化シリコンなどが用いられることが多く、単
一層構造でもよいが、図2の場合は、酸化シリコン薄膜
2bを窒化シリコン薄膜2a,2cでサンドイッチして
なる3層構造をとり、機械的強度を高めるようにしてい
る。金属膜13は、半導体薄膜14のパターン化用エッ
チングに対する耐性を有する薄膜であって、例えば、C
r,Ni−Cr,Ni,Alなどがよく用いられる。こ
れらの金属膜は耐フッ素性であることにより必要なエッ
チング耐性を有する。金属膜13の形成法としては、E
B蒸着法のような真空蒸着法が好ましくて、低温(20
0℃程度以下)で形成された膜が好ましく、応力の小さ
い膜が好ましい。金属膜13の膜厚みは、200〜10
000Å(好ましくは400〜2000Å)程度であ
り、熱絶縁性を高くするという観点からは薄い目がよ
い。
【0017】また、上記の熱絶縁膜2は、金属膜13の
パターン化用エッチングに対する耐性を有する薄膜であ
る。半導体薄膜14は、シリコン系の薄膜が用いられる
ことが多く、例えば、アモルファスシリコン(a−S
i)薄膜、アモルファスシリコンカーバイド(a−Si
C)薄膜、アモルファスシリコンスズ(a−SiSn)
薄膜、アモルファス窒化シリコン(a−SiN)薄膜、
アモルファス酸化窒化シリコン(a−SiON)薄膜、
アモルファス酸化シリコン(a−SiO)薄膜などが挙
げられる。特に、a−Si薄膜あるいはa−SiC薄膜
が適当である。a−Si層とa−SiC層など異なる半
導体層が複数積層された多層構造の半導体薄膜の場合も
ある。
【0018】そして、反応性ガスとしてハロゲン化炭素
(CF4 ,CHF3 ,C3 8 )やNF3 などのフッ素
系のガス(必要に応じて、N2 ,O2 ,H2 などが混合
される)を使うRIEなどの化学的エッチングを用い、
金属膜13のパターン化前、図3にみるように、半導体
素子製造で通常利用される微細加工技術に従って、半導
体薄膜14のパターン化を行い、感温抵抗体である所定
パターンの半導体薄膜(第2薄膜)4を形成する。熱絶
縁膜2は、耐フッ素の耐エッチング性金属膜13で覆わ
れているため、エッチング工程でオーバーエッチングの
あった場合も、熱絶縁膜2はエッチングされない。
【0019】CF4 とO2 の混合ガスを用いる化学的エ
ッチングの場合を例にとって、具体的に説明する。半導
体薄膜14として、p型またはn型が用いられることが
多く、例えば、p型でドーピングガスとしてジボランを
用いたa−Si、a−SiCの場合などの薄膜はノンド
ープのものと比較してエッチングレートが1/2〜1/
6程度となり、a−Siやa−SiCなどのエッチング
レートが熱絶縁膜に対して大きくとれない。そのため、
オーバーエッチングの際に熱絶縁膜もエッチングされて
しまう。
【0020】CF4 とO2 の混合ガスに対する各薄膜の
エッチングレートは、以下の通りである。 a−Si(ノンドープ)・・・エッチングレート:1
2000Å/分 a−Si(Bドープ)・・・・エッチングレート:2
000〜6000Å/分 ・・・・a−Siの1/2〜1/6のレート a−SiC(Bドープ)・・・エッチングレート:2
000〜6000Å/分 ・・・・a−Siの1/2〜1/6のレート a−SiO2 ・・・・エッチングレート:
800〜2400Å/分 ・・・・a−Siの1/5〜1/15のレート a−Si3 4 ・・・・エッチングレート:1
500〜4000Å/分 ・・・・a−Siの1/3〜1/8のレート Cr,Al ・・・・エッチングレート:殆
どエッチングされず エッチング条件:CF4 とO2 (5%)、200W、プ
ラズマエッチング上にみるように、CrやAlは、十分
な耐エッチング性があるため、熱絶縁膜2はエッチング
されないのである。
【0021】続いて、金属膜13のパターン化を行う。
例えば、金属膜13がクロム薄膜である場合、硝酸セシ
ウムアンモニウム溶液を用いた湿式エッチングをおこな
う。この場合、酸化シリコンや窒化シリコンなどで形成
した熱絶縁膜2は硝酸セシウムアンモニウム溶液では殆
どエッチングされない。金属膜13がアルミニウム薄膜
である場合、リン酸溶液を用いた湿式エッチングをおこ
なう。この場合、酸化シリコンや窒化シリコンなどで形
成した熱絶縁膜2はリン酸溶液では殆どエッチングされ
ない。すなわち、図4にみるように、半導体素子製造で
通常利用される微細加工技術に従って、金属膜13をパ
ターン化し、下電極である所定パターンの導電薄膜(第
1薄膜)3を形成する。熱絶縁膜2は、この金属膜13
のパターン化のためのエッチングに対する耐性を有する
ため、金属膜13のパターン化用のエッチング工程で損
傷を受けない。
【0022】つまり、図5にみるように、半導体薄膜4
は、下の導電薄膜3の表面領域内にあるため、半導体薄
膜14のパターン化前でなくて半導体薄膜14のパター
ン化後に金属膜13のパターン化が行えるのである。な
お、感温抵抗体である半導体薄膜4の好ましい形態とし
ては、前述のa−SiC、a−SiSn、a−SiNな
どの非晶質(アモルファス)合金半導体層の上下面に単
一元素半導体層が積層されてなり、上下電極である導電
薄膜が単一元素半導体層で接している構成が適当であ
る。非晶質合金半導体層は不純物がドープされているの
がよいが、不純物がドープされているものに限らない。
一方、単一元素半導体層とては、a−Si、特にドープ
ドa−Siが適当である。単一半導体層はアモルファス
に限らず、結晶層、あるいは、多結晶層であってもよ
い。
【0023】この後、図1にみるように、薄膜形成およ
び微細加工技術によるパターン化を行うことにより、半
導体薄膜4の端面を保護膜5で覆うとともに上電極であ
る所定パターンの導電薄膜6を形成したあと、異方性エ
ッチングにより、シリコン基板1の裏面側から堀り込
み、中空部8を形成すると、感温抵抗体である半導体薄
膜4が電極である導電薄膜3,6でサンドイッチされて
なるサーミスタを備えた半導体装置が出来る。図6は、
図1の半導体装置を上方よりみた状態を示す。
【0024】なお、電気絶縁性の保護膜5を設ける理由
は、保護膜5がないと、図7にみるように、導電薄膜
3,6が接触し、上下の電極間でリークが発生し、真の
半導体薄膜4の抵抗値が得られないからである。保護膜
5としては、プラズマCVDやマグネトロンスパッタリ
ング法により成膜したシリコン酸化膜やシリコン窒化膜
などが挙げられる。プラズマCVDやマグネトロンスパ
ッタリング法により成膜したものでも、特に低温で成膜
したものが適当である。
【0025】なお、サーミスタを備えた半導体装置を用
いた赤外線検出素子の場合、赤外線吸収膜を上電極であ
る導電薄膜6の上などに設けたりする。そうすると、半
導体薄膜4、導電薄膜3,6および赤外線吸収膜からな
る赤外線検出部が熱絶縁膜2の上にシリコン基板1から
熱分離された状態で設置された赤外線検出素子となるの
である。赤外線検出素子の場合、赤外線のみを透過する
赤外線フィルターを被せたり、シリコン基板1に信号処
理回路を併設する構成とするようにしてもよい。勿論、
入射する赤外線を吸収する赤外線吸収膜における前記吸
収に伴って生じた熱を受けて半導体薄膜4の抵抗値が変
化することを利用して赤外線を検出することになる。赤
外線入射は、シリコン基板1の表側だけでなく裏側から
なされる場合もある。
【0026】この発明の半導体装置は、半導体素子がサ
ーミスタである場合に限らないし、また、応用の面にお
いても、赤外線検出素子以外に用いられてもよい。
【0027】
【作用】この発明の半導体装置の場合、基板の中空部を
覆って周辺が基板に支持された第1薄膜の上に所定パタ
ーンの第2薄膜と所定パターンの半導体薄膜がこの順に
積層形成されているが、第1薄膜は、破壊の起き難い信
頼性の高い膜である。なぜなら、第2薄膜と半導体薄膜
の両薄膜のパターン化工程で第1薄膜が損傷を受けてい
ないからである。その理由は、以下の通りである。
【0028】第1薄膜は前記半導体薄膜パターン形成用
エッチングに対する耐性を有しない薄膜であるが、第2
薄膜は半導体薄膜パターン形成用エッチングに対する耐
性を有する薄膜であって、かつ、第1薄膜は第2薄膜パ
ターン形成用エッチングに対しては耐性を有する薄膜で
ある。一方、この発明の半導体装置の場合、加えて、所
定パターンの半導体薄膜は所定パターンの第2薄膜の表
面領域内にある構成である。その結果、第2薄膜パター
ン形成前に、上の半導体薄膜のパターン化が出来る。こ
うすると、半導体薄膜パターン形成の際、第1薄膜は、
第2薄膜用の膜で覆われているためオーバエッチングで
もエッチングされない。さらに、半導体薄膜パターン形
成後、第2薄膜パターン形成を行う時も、第1薄膜が第
2薄膜パターン形成用エッチングに対しては強いために
エッチングされない。このように、第1薄膜は、第2薄
膜パターン形成工程でも、半導体薄膜パターン形成工程
でも損傷を受けないのである。
【0029】また、上記のパターン化工程に従うこの発
明の半導体装置の製造方法によれば、基板の中空部を覆
って周辺が基板に支持され、所定パターンの第2薄膜と
半導体素子用の所定パターンの半導体体薄膜がこの順に
積層形成されている第1薄膜が損傷しないため、高信頼
性の半導体装置を歩留りよく製造することができるよう
になる。
【0030】
【実施例】以下、この発明の実施例を説明する。勿論、
この発明は、以下の実施例に限らない。 −実施例− 図8は、この発明の実施例であるサーミスタを備えた半
導体装置を利用した赤外線検出素子の要部構成を断面し
てあらわし、図9は、赤外線検出素子の要部を上方より
みた状態であらわす。なお、図9では、図8中の9,2
1,22は省略している。
【0031】実施例の赤外線検出素子では、熱分離空間
である中空部8を有するシリコン基板1を備え、シリコ
ン基板1の表面に中空部8を覆って周辺がシリコン基板
1に支持された熱絶縁膜2が設けられたダイアフラム構
成であり、この熱絶縁膜2の上に赤外線検出部が設置さ
れている。熱分離空間は赤外線検出部をシリコン基板1
から熱絶縁する働きをする。すなわち、下電極用である
導電薄膜3、感温抵抗体である半導体薄膜4、上電極で
ある導電薄膜6および保護膜兼用の赤外線吸収膜9の積
層体からなる赤外線検出部が設けられているのである。
熱絶縁膜2は電気絶縁性も有する。なお、5は半導体薄
膜4の端面を覆う電気絶縁性の保護膜であって上下電極
間の短絡を防止し、また、21,22は上下電極のパッ
ドである。
【0032】続いて、実施例の赤外線検出素子の製造に
ついて説明する。まず、シリコン基板1の表面に熱絶縁
膜2を形成する。LPCVD(低圧CVD)法により、
厚み1000Åの窒化シリコン薄膜、厚み8000Åの
酸化シリコン薄膜、厚み1000Åの窒化シリコン薄膜
を順次堆積形成し、酸化シリコン薄膜が窒化シリコン薄
膜でサンドイッチされてなる3層構造の熱絶縁膜2を形
成した。
【0033】続いて、熱絶縁膜2の上に、電子ビーム蒸
着法を用い、厚み1000Åの下電極形成用のクロム薄
膜(金属膜)を基板温度150℃で成膜してから、この
クロム薄膜の上に、感温抵抗体形成用の半導体薄膜を堆
積した。すなわち、グロー放電分解法により、厚み30
0Åのp型a−Si層、厚み10000Åのp型a−S
iC層、厚み300Åのp型a−Si層を連続的に堆積
したのである。そして、この半導体薄膜を、フォトリソ
グラフィ法を用いてパターン化(1mm×1mmの正方
形)し、感温抵抗体である半導体薄膜4を形成した。p
型a−Si層の形成の際の条件は、0.25モル%のジ
ボランを加えたモノシランを用い、基板温度180℃、
圧力0.9Torr、放電電力20W、周波数13.56M
Hzとした。p型a−SiC層の形成の際の条件は、40
0モル%のメタン、0.25モル%のジボランを加えた
モノシランを用い、基板温度180℃、圧力0.9Tor
r、放電電力20W、周波数13.56MHzとした。a
−Si層とp型a−Si層を積層した半導体薄膜のエッ
チング条件は、O2 の量がO2/CF4 で5%となるよ
うにした混合ガスを用い、圧力0.7Torr、放電電力2
00W、周波数13.56MHzとした。
【0034】この後、先に形成したクロム薄膜をフォト
リソグラフィ法を用いてパターン化し、下電極である導
電薄膜3を形成した。パターン化は、硝酸セシウムアン
モニウム溶液を用いた湿式エッチングで行った。続い
て、グロー放電分解法により、厚み2000Åの酸化シ
リコン薄膜を成膜し、フォトリソグラフィ法でパターン
化し、電気絶縁性の保護膜5を形成した。
【0035】保護膜5の形成に続いて、電子ビーム蒸着
法を用い、厚み1000Åの上電極形成用のクロム薄膜
を基板温度150℃で成膜してから、このクロム薄膜を
フォトリソグラフィ法でパターン化し、上電極である導
電薄膜6を形成した。そして、上電極形成のあと、グロ
ー放電分解法により、厚み1000Åの酸化シリコン薄
膜を成膜し、フォトリソグラフィ法でパターン化し、保
護膜を兼ねる赤外線吸収膜9を形成した。
【0036】その後、電子ビーム蒸着法でアルミニウム
薄膜を、基板温度150℃で成膜してから、フォトリソ
グラフィ法でパターン化し、パッド21,22を形成し
た。最後に、シリコン基板1の裏面側を、水酸化カリウ
ム溶液を使う異方性エッチングにより堀り込み、中空部
8を形成してダイアフラム構造を完成し、赤外線検出素
子を得た。なお、中空部8のところにエッチングされず
に残った熱絶縁膜2の部分は正方形であって1.4mm
×1.4mmのサイズである。
【0037】中空部8形成後の熱絶縁膜2の歩留りは9
0%以上である。また、熱絶縁膜2の表面側の窒化シリ
コン薄膜は全くエッチングされていなかった。 −比較例− 図10は、この発明の比較例であるサーミスタを備えた
半導体装置を利用した赤外線検出素子の要部構成を断面
してあらわし、図11は、赤外線検出素子の要部を上方
よりみた状態であらわす。なお、図11では、図10中
の49,51,52は省略している。
【0038】比較例の赤外線検出素子では、熱分離空間
である中空部48を有するシリコン基板41を備え、シ
リコン基板41の表面に中空部48を覆って周辺がシリ
コン基板41に支持された熱絶縁膜42が設けられたダ
イアフラム構成であり、この熱絶縁膜42の上に赤外線
検出部が設置されている。熱分離空間は赤外線検出部を
シリコン基板41から熱絶縁する働きをする。すなわ
ち、下電極である導電薄膜43、感温抵抗体である半導
体薄膜44、上電極である導電薄膜46および保護膜兼
用の赤外線吸収膜49の積層体からなる赤外線検出部が
設けられているのである。熱絶縁膜42は電気絶縁性も
有する。なお、45は半導体薄膜44の端面を覆う電気
絶縁性の保護膜であって上下電極間の短絡を防止し、ま
た、51,52は上下電極のパッドである。
【0039】続いて、比較例の赤外線検出素子の製造に
ついて説明する。まず、シリコン基板41の表面に熱絶
縁膜42を形成する。LPCVD(低圧CVD)法によ
り、厚み1000Åの窒化シリコン薄膜、厚み8000
Åの酸化シリコン薄膜、厚み1000Åの窒化シリコン
薄膜を順次堆積形成し、酸化シリコン薄膜が窒化シリコ
ン薄膜でサンドイッチされてなる3層構造の熱絶縁膜4
2を形成したのである。
【0040】続いて、熱絶縁膜42の上に、電子ビーム
蒸着法を用い、厚み1000Åの下電極形成用のクロム
薄膜(金属膜)を基板温度150℃で成膜してから、こ
のクロム薄膜をフォトリソグラフィ法を用いてパターン
化し、下電極である導電薄膜43を形成した。パターン
化は、硝酸セシウムアンモニウム溶液を用いた湿式エッ
チングで行った。
【0041】このようにして下電極を形成してから、感
温抵抗体形成用の半導体薄膜を堆積した。すなわち、グ
ロー放電分解法により、厚み300Åのp型a−Si
層、厚み10000Åのp型a−SiC層、厚み300
Åのp型a−Si層を連続的に堆積したのである。そし
て、この半導体薄膜を、フォトリソグラフィ法を用いて
パターン化(1mm×1mmの正方形)し、感温抵抗体
である半導体薄膜44を形成した。p型a−Si層の形
成の際の条件は、0.25モル%のジボランを加えたモ
ノシランを用い、基板温度180℃、圧力0.9Torr、
放電電力20W、周波数13.56MHzとした。p型a
−SiC層の形成の際の条件は、400モル%のメタ
ン、0.25モル%のジボランを加えたモノシランを用
い、基板温度180℃、圧力0.9Torr、放電電力20
W、周波数13.56MHzとした。a−Si層とp型a
−Si層を積層した半導体薄膜のエッチング条件は、O
2 の量がO 2 /CF4 で5%となるようにした混合ガス
を用い、圧力0.7Torr、放電電力200W、周波数1
3.56MHzとした。
【0042】この後、電気絶縁性の保護膜45、上電極
である導電薄膜46、保護膜を兼ねる赤外線吸収膜4
9、パッド51,52および中空部48を実施例と同様
にして形成し、赤外線検出素子を得た。なお、中空部8
のところにエッチングされずに残った熱絶縁膜42の部
分は正方形であって1.4mm×1.4mmのサイズで
ある。
【0043】比較例の場合、熱絶縁膜42の歩留りは約
50%以上である。また、熱絶縁膜42の厚み1000
Åの表面側の窒化シリコン薄膜は、500Åの深さまで
エッチングされているところもあった。すなわち、図1
2にみるように、シリコン基板41の表面の熱絶縁膜4
2は、厚み1000Åの窒化シリコン薄膜42a、厚み
8000Åの酸化シリコン薄膜42b、厚み1000Å
の窒化シリコン薄膜42cの3層構造なのであるが、表
面の窒化シリコン薄膜42cが半導体薄膜のパターン化
工程でエッチングされて引っ張り応力が減少し、各薄膜
間の応力バランスが崩れしまい、その結果、中空部48
形成過程などで熱絶縁膜42の破壊が起こり易いのであ
る。
【0044】実施例の場合、表面の窒化シリコン薄膜は
半導体薄膜のパターン化工程でエッチングされず引っ張
り応力は減少せず、各薄膜間の応力バランスが崩れない
ため中空部8形成過程などで熱絶縁膜2の破壊が起こり
難くなる。実施例と比較例の場合を具体的に比べてみる
と、実施例の場合、図8にみるように、感温抵抗体であ
る半導体薄膜4は全て下電極である導電薄膜3の上にあ
るため、半導体薄膜パターン形成の際にパターン化前の
クロム薄膜が保護膜に使えるのであるが、比較例の場
合、図10にみるように、感温抵抗体である半導体薄膜
44は一部が下電極である導電薄膜43を外れており、
先に下電極形成用のクロム薄膜のパターン化を行う必要
があり、半導体薄膜パターン形成の際にクロム薄膜を保
護膜に使えないのである。
【0045】それに、この発明の場合、下電極形成用の
クロム薄膜はもともと形成されるものであって新たに形
成する必要があるわけではないし、工程も順序が変わる
程度で何ら困難な処理や操作が加わるわけでもなく、製
造はすこぶる容易である。比較例の場合、A熱絶縁膜→
B下電極形成用の金属膜形成→C金属膜パターン化(微
細加工)→D感温抵抗体形成用の半導体薄膜形成→E半
導体薄膜パターン化(微細加工)→F端面保護膜用の薄
膜形成→Gこの薄膜のパターン化(微細加工)→H上電
極形成用の金属膜形成→I金属膜パターン化(微細加
工)→J赤外線吸収膜形成という順序で製造する。
【0046】実施例の場合、A熱絶縁膜→B下電極形成
用の金属膜形成→D感温抵抗体形成用の半導体薄膜形成
→E半導体薄膜パターン化(微細加工)→C金属膜パタ
ーン化(微細加工)→F端面保護膜用の薄膜形成→Gこ
の薄膜のパターン化(微細加工)→H上電極形成用の金
属膜形成→I金属膜パターン化(微細加工)→J赤外線
吸収膜という順序で製造するのであり、比較例の場合と
比べ順序が少し違うだけである。
【0047】
【発明の効果】以上に述べたように、この発明の半導体
装置の場合、所定パターンの第2薄膜および半導体薄膜
を載せて基板の中空部を覆っている第1薄膜が、前記第
2薄膜と半導体薄膜の両薄膜パターン化過程で損傷を受
けておらず、破壊の起こり難い信頼性の高い膜であるた
め、装置の信頼性が高く製造の歩留りもよくなる。
【0048】また、この発明の半導体装置の製造方法
は、上記の装置信頼性の高い半導体装置を歩留りよく製
造できるのであるから、非常に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の半導体装置の要部構成例をあらわす
断面図。
【図2】図1の半導体装置の製造過程での最初の薄膜形
成工程を示す断面図。
【図3】図1の半導体装置の製造過程での半導体薄膜パ
ターン化工程を示す断面図。
【図4】図1の半導体装置の製造過程での金属膜パター
ン化工程を示す断面図。
【図5】図1の半導体装置の製造過程での金属膜パター
ン化工程を示す平面図。
【図6】図1の半導体装置の平面図。
【図7】参考例にかかる半導体装置を示す断面図。
【図8】実施例の赤外線検出素子の要部構成をあらわす
断面図。
【図9】実施例の赤外線検出素子の要部構成をあらわす
平面図。
【図10】比較例の赤外線検出素子の要部構成をあらわす
断面図。
【図11】比較例の赤外線検出素子の要部構成をあらわす
平面図。
【図12】比較例の赤外線検出素子の製造途中の構成をあ
らわす平面図。
【図13】従来の赤外線検出素子の要部構成をあらわす断
面図。
【図14】従来の赤外線検出素子の要部構成をあらわす斜
視図。
【符号の説明】
1 シリコン基板(基板) 2 熱絶縁膜(第1薄膜) 3 導電薄膜(第2薄膜) 4 半導体薄膜 5 保護膜 6 導電薄膜 8 中空部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】この後、電気絶縁性の保護膜45、上電極
である導電薄膜46、保護膜を兼ねる赤外線吸収膜4
9、パッド51,52および中空部48を実施例と同様
にして形成し、赤外線検出素子を得た。なお、中空部
8のところにエッチングされずに残った熱絶縁膜42の
部分は正方形であって1.4mm×1.4mmのサイズ
である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空部を有する基板と、この中空部を覆
    って周辺が基板に支持された第1薄膜とを備え、この第
    1薄膜の上に所定パターンの第2薄膜が設けられている
    とともに半導体素子用の所定パターンの半導体薄膜が第
    2薄膜の表面領域内で設けられており、第1薄膜は半導
    体薄膜パターン形成用エッチングに対する耐性を有しな
    い薄膜であり、第2薄膜は半導体薄膜パターン形成用エ
    ッチングに対する耐性を有する薄膜であって、かつ、第
    1薄膜が第2薄膜パターン形成用エッチングに対する耐
    性を有する薄膜である半導体装置。
  2. 【請求項2】 第1薄膜および半導体薄膜がシリコン系
    薄膜であって、第2薄膜が耐フッ素性を有することによ
    り半導体薄膜パターン形成用エッチングに対する耐性を
    有する請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 第1薄膜が多層構造の薄膜であり、少な
    くとも前記多層構造の表面側の薄膜および半導体薄膜が
    シリコン系薄膜であって、第2薄膜が耐フッ素性を有す
    ることにより半導体薄膜パターン形成用エッチングに対
    する耐性を有する請求項1記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 第2薄膜が半導体素子の電極たる導電薄
    膜である請求項1から3までのいずれかに記載の半導体
    装置。
  5. 【請求項5】 半導体薄膜が温度変化に伴い抵抗値が変
    化する感温抵抗体であって半導体素子がサーミスタであ
    るとともに、半導体薄膜は中空部の上方の位置に形成さ
    れている請求項1から4までのいずれかに記載の半導体
    装置。
  6. 【請求項6】 基板には赤外線吸収膜も形成されてい
    て、この赤外線吸収膜の赤外線吸収に伴って発生する熱
    を受け感温抵抗体が温度変化するようになっており、半
    導体装置が赤外線検出素子用である請求項5記載の半導
    体装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から6までのいずれかに記載の
    半導体装置を得るにあたり、表面に設けられた第1薄膜
    を覆うように第2薄膜用の第1被覆膜が設けられている
    とともに第1被覆膜の上に半導体薄膜用の第2被覆膜が
    形成されてなる基板を用い、前記第1被覆膜をパターン
    化する前に第2被覆膜だけを先にパターン化して所定パ
    ターンの半導体薄膜を形成した後、第1被覆膜をパター
    ン化し所定パターンの第2薄膜を形成することを特徴と
    する半導体装置の製造方法。
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