JPH0625327A - ポリビニルエステルを基礎とする合成樹脂水性分散物中の残留モノマー含有量を減少させる方法 - Google Patents

ポリビニルエステルを基礎とする合成樹脂水性分散物中の残留モノマー含有量を減少させる方法

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JPH0625327A
JPH0625327A JP5068865A JP6886593A JPH0625327A JP H0625327 A JPH0625327 A JP H0625327A JP 5068865 A JP5068865 A JP 5068865A JP 6886593 A JP6886593 A JP 6886593A JP H0625327 A JPH0625327 A JP H0625327A
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エルンスト・ネルケン
Helmut Rinno
ヘルムート・リンノ
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ハンス−ウルリヒ・フート
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Hoechst AG
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    • C08L31/02—Homopolymers or copolymers of esters of monocarboxylic acids
    • C—CHEMISTRY; METALLURGY
    • C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 不所望の残留ビニルエステル−モノマーの含
有量が減少させたビニルエステル−(コ)ポリマー含有
水性分散物を、アルカリ条件のもとでケン化し得るビニ
ルエステル−モノマーを弱いアルカリ性pH値および好
ましくは高温のもとで該分散物を選択的にケン化処理し
て相応するカルボキシレートおよびアセトアルデヒドに
加水分解しそしてそのアセトアルデヒドまたは好ましく
は同時に、未ケン化の残留モノマーであるビニルエステ
ルおよびアセトアルデヒドを留去することによって製造
する。 【効果】 この方法によって、上記水性分散物の残留モ
ノマー濃度を、該分散物を基準として≦0.05重量%
の値に減少させることができる。また、この分散物中に
しばしば存在し得るアセトアルデヒドの含有量を分散物
の特性を害することなしに効果的に低下させることがで
きる。得られる分散物は臭気も有していない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリマー分子がビニル
エステルより成るモノマー単位を有しておりそして残留
ビニルエステル−モノマーおよび場合によってはアセト
アルデヒドを含有する合成樹脂水性分散物中の、製造の
際に起因して含まれる不所望の残留モノマーの含有量
を、アルカリ条件のもとでケン化し得る分散物中残留ビ
ニルエステル−モノマーの選択的アルカリ状態でのケン
化によっておよび、未ケン化の残留ビニルエステル−モ
ノマーおよび出発分散物中に既に存在し得るアセトアル
デヒドおよび分散物からケン化生成物としてビニルエス
テルから追加的に生じるアセトアルデヒドを蒸留によっ
て除くことによって減少させる方法に関する。
【0002】
【従来技術】ケン化できる残留ビニルエステル−モノマ
ーの選択的ケン化の間に未ケン化の残留ビニルエステル
−モノマーおよびアセトアルデヒドを蒸留によって同時
に除くのが有利である。若干の場合には、最初に幾らか
の残留ビニルエステル−モノマーの一部を選択的にケン
化し、次いで未だ存在するケン化可能な残留ビニルエス
テル−モノマーを更に選択的にケン化しそして同時に、
未だ存在する未ケン化の残留ビニルモノマーのおよびア
セトアルデヒドの蒸留による除去によって残留モノマー
の除去を完結するのが有利である。しかしながら残留ビ
ニルエステル−モノマーの一部を、場合によっては既に
存在するアセトアルデヒドの全てと一緒に最初に蒸留に
よって除きそして次いで未だ存在するケン化可能な残留
ビニルエステル−モノマーの選択的なアルカリ性ケン化
および未だ存在する未ケン化の残留ビニルエステル−モ
ノマーおよびアデトアルデヒドの蒸留によって同時に更
に除去することによって残留モノマー除去を完了する
か、または残留ビニルエステル−モノマーを最初に選択
的にケン化しそして生じるアデトアルデヒドの蒸留によ
る除去を後で初めて実施することも可能であるが、非常
に時間が掛り且つそれ故にあまり有利でない変法であ
る。
【0003】ビニルエステルのモノマー単位を持つエチ
レン性不飽和モノマを基礎とするポリマー合成樹脂粒子
を含有する合成樹脂水性分散物は久しい以前から公知で
ありそして多くの用途分野、例えば塗料および被覆剤の
結合剤として、繊維助剤として、接着剤として、製紙用
サイジング剤として、不織布および合成皮革の為の結合
剤としておよびこれらの類似物としての用途分野があ
る。水性分散物を基礎とする結合剤系および接着剤の長
所は中でも、それの取扱い易さ(無毒、難燃性、加工装
置の洗浄の容易さ、廃棄に問題がないこと)および、慣
用の溶剤含有被覆組成物および樹脂またはそれの有機溶
剤溶液と比較しての有利な経済性がある。有機溶剤は合
成樹脂水性分散物中では大幅にまたは完全に不必要であ
り、そして非常に高分子量を有するポリマーも高ポリマ
ー含有量および低い粘度を持つ水性分散物の状態で製造
できそして、一般に非常に高粘度でありそしてその結
果、低濃度でしか使用できずそして使用する間に相応し
て多量の溶剤を放出するかゝるポリマーの有機溶剤溶液
に比較して、危険なく加工できる。
【0004】それ故に合成樹脂水性分散物は、益々普及
するように成りそして新しい用途分野が見出されてい
る。ポリビニルエステルを基礎とする色々な種類の合成
樹脂分散物のうち、例えばビニルアセテート−ホモポリ
マー分散物、例えば接着剤および塗料の為のもの、ビニ
ルアセテート/ビニルバーサテートまたはビニルアセテ
ート/ブチルアクリレートまたはビニルアセテート/2
−エチルヘキシルアクリレートのコポリマー分散物、例
えば塗料の為のそれら、ビニルアセテート/エチレンお
よびビニルアセテート/エチレン/ビニルクロライドの
コポリマー分散物、例えば不織布用結合剤としての、製
紙工業でのサイジング剤としてのおよび塗料の結合剤と
してのそれら、またはビニルアセテート/ジブチルマレ
エートのコポリマー分散物が特に良く知られている。更
に、いわゆる純粋のアクリレートポリマーまたはコポリ
マーの分散物およびスチレン/アクリレート−コポリマ
ーの分散物も、例えば特に高品質の塗料でおよび耐候性
の屋外用塗料で知られており、そしてこれら分散物は、
ポリビニルエステルを基礎とする合成樹脂分散物と組み
合わせて、性質を変性するかまたは費用の理由で後者で
増量することができる。
【0005】しかしながら今日まで満足に未だ解決され
ていない問題の一つは、ビニルエステル−モノマー、特
にビニルアセテートまたはビニルプロピオナートおよ
び、ビニルエステル−モノマーの加水分解によって生じ
るアセトアルデヒドを残留含有することである。ビニル
アセテートおよびビニルプロピオナートの両方およびま
た特にアセトアルデヒドが公知の様に、最近に著しく有
毒であることが判ったので、ビニルエステル分散物、特
にポリビニルアセテート−およびポリビニルプロピオナ
ート分散物の製造には、できるだけ少なくないビニルエ
ステルモノマー−およびアセトアルデヒド含有量のそれ
の市販品を容易に入手するという課題がある。放出物の
ない水性の合成樹脂水性分散物を結合剤として含有する
化学工業製品、例えばポリビニルエステル水性分散物を
ベースとする塗料を製造するのに、ポリビニルエステル
分散物の残留ビニルエステル−モノマーおよびアセトア
ルデヒドの含有量を、水性分散物を基準として約20p
pmの、ガスクロマトグラフィーで検出できる検出限界
の近くまたはそれ以下に減少させそして同時に最終生成
物においてできるだけ低い臭気水準を達成するという目
標がある。
【0006】残留ビニルエステル−モノマーを遊離基形
成開始剤またはレドックス系によって完全に重合するこ
とによってモノマーを除くことが公知であるが、工業的
には、この方法では、分散物を基準として0.05〜
0.5重量% の残留ビニルエステル−含有量しか達成で
きず、一方、既に存在し得るアセトアルデヒドの含有量
はこの方法では減少しない。それ故に、例えばレドック
ス後処理の効果を例えば反応器中の重合混合物をゆっく
り冷却する──これは中でも重合の空時得率に不利な影
響を及ぼす──ことによって向上させる試みが尽くされ
てきた。この後処理法の別の欠点は、レドックス系、特
にその酸化剤成分が若干の場合には分散物の粘度を、分
散物の安定性の低下と一緒に低下させ得る点である。分
散物の化学的な後処理、例えば上述の如きレゾックス系
の添加が副反応をもたらしそして生成物中にしばしば望
ましくない付加的物質を導入し、特にこの物質が毒物学
的に疑わしかまたは──例えばロンガリットの場合と同
様に──分散物の加工者にとって望ましくない生成物成
分である場合に、しばしば望ましくない付加的物質を生
成物中に導入する。更に、開始剤および/またはレドッ
クス系での長時間に及ぶ後処理がしばしば臭気問題をも
たらす。
【0007】例えばドイツ特許出願公開第2,258,
538号明細書から公知の様に、減圧蒸留または水蒸気
蒸留によるモノマー除去法も、多くの場合に低ppmの
範囲の目標に近づける為に残留モノマー含有量をできる
だけ減少させることができるにもかかわらず、一般に不
満足なものである。しかしながらこれらの方法はエネル
ギー費を著しく増大させそして反応器使用時間を長くし
そしてまた高沸点残留モノマー、例えばビニルバーサテ
ートまたはオクチルアクリレートをこの方法では不完全
にしか除くことができないという欠点も有している。
【0008】東ドイツ特許第219,026号明細書に
は、重合混合物をメタノール性ナトリウムメチラートと
反応させてメチルアセテートを得ることによって、ビニ
ルアセテート−モノマーをエチレン/ビニルアセテート
−コポリマーに転化し得る方法を開示している。しかし
この方法はポリビニルエステル水性分散物に応用できな
い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】それ故に、本発明の課
題は、ビニルエステルのホモポリマーおよびコポリマー
の水性分散物の、特にビニルアセテートのホモポリマー
およびコポリマーの水性分散物の残留モノマー濃度を、
分散物を基準として≦0.05重量% の値に減少させる
ことを可能とする方法を開発することである。また、ビ
ニルエステルポリマーまたはコポリマーの分散物中にし
ばしば存在し得るアセトアルデヒドの含有量を、分散物
の特徴的な用途特性に害を及ぼすことなしに効果的に低
下させることが同様に望まれている。本発明の別の目的
はできるだけ僅かな残留臭気の生成物を製造することで
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】驚くべきことに本発明者
は、分散物を弱いアルカリ性pH値でそして場合によっ
ては高温のもとで後続の選択的ケン化処理に委ね、その
処理の過程で、アルカリ条件のもとでケン化し得るビニ
ルエステル−残留モノマー留分を実質的に完全にカルボ
ン酸およびアセトアルデヒドに加水分解し、一方、分散
物ポリマー粒子のポリマーまたはコポリマー分子中の相
応するビニルエステル−モノマー単位は驚くべきことに
実質的に変化しないままであることを見出した。
【0011】アルカリ条件のもとでケン化し得る残留ビ
ニルエステル−モノマーの選択的なアルカリ性ケン化
は、水性分散物中に含まれる揮発性の──殊に有機系の
──物質の全てを──蒸留によって──除くのと同時に
分散物から好ましくは減圧下での水の蒸留によって、好
ましくは減圧下に水蒸気を通すことによってまたは標準
圧または減圧下に空気または不活性ガスを通すことによ
って、好ましくはいずれの場合にも、蒸留装置中の圧力
に相応する水の沸点で有利に実施することができる。本
発明に従って加水分解可能な残留ビニルエステル−モノ
マーを選択的に加水分解することを、分散物中に既に存
在し得るアセトアルデヒドおよび、残留ビニルエステル
−モノマーのアルカリ性での選択的ケン化の時に反応生
成物として生じるアセトアルデヒドと一緒に未ケン化の
残留ビニルエステル−モノマーを蒸留により除くのと組
み合わせることによって、この組み合わせられた個々の
手段を場合によっては相前後して行った場合に比較し
て、全モノマー除去プロセスの本質的な短縮および同時
に分散物からの高度のモノマー除去を達成することが可
能である。更に本発明の組み合わされた方法は、方法装
置が使用される時間を短く保つことができるので、高い
経済性を示す。本発明の方法でモノマーを除くことによ
って実質的に臭気の無い生成物が得られる。
【0012】ビニルエステルの加水分解で生じるアセト
アルデヒド並びに既に存在し得るアセトアルデヒドが、
分散物を水蒸気または不活性ガスを併用して蒸留によっ
て処理した場合には、ビニルエステルモノマーより迅速
に系から除かれる。エステル分解の間にも生じるカルボ
ン酸塩は分散物に驚く程に有利に影響しながら残留し、
分散物中で、分散物の安定性になかでもそれの緩衝作用
によって有利に作用する。
【0013】ケン化反応および蒸留の後に、アルカリ条
件のもとでケン化し得る残留ビニルエステル−モノマー
およびアセトアルデヒドの含有量は分散物を基準として
それぞれ0.01重量% 以下、殊に0.002重量% 以
下である。即ち、出発分散物中で特に厄介である残留ビ
ニルエステル−モノマー留分およびアセトアルデヒドは
本発明によって実質的に完全に除くことができる。
【0014】この方法で得られる、実質的にモノマー不
含でそしてアセトアルデヒド不含のポリビニルエステル
含有分散物は、無臭であるという別の長所も有してい
る。この分散物中のポリマー固形分含有百分率は水が蒸
留の間に失われる結果として相応して増加し、このこと
は、出発分散物をそれの製造時点に一般に既に難無く適
当な低い出発固形分含有量に調整できるので、実地にお
いて不利でない。
【0015】既に、ポリビニルエステル水性分散物中に
残留する残留ビニルエステル−モノマーをアルカリ性条
件のもとで同様にケン化するが、次いで蒸留せずに酸化
による後続処理を行う方法が既に提案されている(ドイ
ツ特許出願公開第4,110,058号明細書参照)。
【0016】従って本発明の対象は、ビニルエステルの
モノマー単位を持つポリマー粒子であってエチレン性不
飽和モノマーを基礎とするポリマー粒子を分散含有しそ
して基礎モノマーまたはコモノマーから乳化−、懸濁
−、ビーズ−、溶液−または塊状重合によって製造され
た合成樹脂水性分散物の中の残留モノマー含有量および
場合によってはアセトアルデヒド含有量を減少させる方
法において、残留含有するビニルエステル−モノマーお
よび場合によってはアセトアルデヒドを除く為に、アル
カリ条件のもとでケン化し得るビニルエステル−モノマ
ーを、弱いアルカリ性pH値および好ましくは高温のも
とでの該分散物の選択的ケン化処理によって相応するカ
ルボキシレートおよびアセトアルデヒドに加水分解しそ
してそのアセトアルデヒドをまたは好ましくは同時に、
未ケン化の残留ビニルエステル−モノマーおよびアセト
アルデヒドを留去することを特徴とする、上記方法に関
する。
【0017】本発明の方法は、ビニルアセテートまたは
ビニルプロピオナートの残留モノマー、特にビニルアセ
テート−モノマー、および加水分解で生じるアセトアル
デヒドおよび場合によっては既に存在しているアセトア
ルデヒドを合成樹脂水性分散物から除去する為に使用す
るのが有利である。
【0018】出発のポリビニルエステル水性分散物の製
造は、相応するモノマーからラジカル重合、殊に乳化
−、懸濁−またはビーズ重合によって公知の方法で実施
することができる。若干の場合には、溶液重合体または
公知の方法による塊状重合の溶液からそれらの水性エマ
ルジョンを経て製造できる。
【0019】有利に使用される出発合成樹脂分散物は、
ポリマー粒子がビニルアセテートまたはビニルプロピオ
ナート、特にビニルアセテートを含有するかまたはビニ
ルアセテートと好ましくはエチレンとの共重合体より成
る。
【0020】更に有利に使用される別の出発合成樹脂分
散物は、ポリマー粒子がビニルアセテートと、(C3 〜
C18)−カルボン酸のビニルエステル、アクリレート、
メタクリレート、マレイン酸、フマル酸またはイタコン
酸半エステルまたは(C1 〜C22)−アルコールのまた
は(C2 〜C22)−ヒドロキシアルコールのジエステ
ル、アミドまたは、エチレン系不飽和(C3 〜C5 )−
モノカルボン酸または−ジカルボン酸のモノ−またはジ
−(C1 〜C12)−アルキルアミドまたは−(C 2 〜C
12)−アルキロールアミド、エチレン、イソブチレン、
ビニルクロライド、ビニリデンクロライド、ビニル(C
1 〜C4 )−アルキル−エーテル類、アクリロニトリ
ル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド−2−
メチル−プロパンスルホン酸、ビニルホスホン酸または
ビニルスルホン酸より成る群からの一種以上のモノマー
単位とのコポリマーを含有している。
【0021】コモノマー単位を有するコポリマーは、N
−メチロールアクリルアミド、N−アルコキシメチルア
クリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリレートおよ
び2−ヒドロキシプロピルアクリレートより成りそして
相応するメタクリレート化合物が接着剤または繊維分野
にとって重要である。
【0022】ある程度の架橋を得る為には、コポリマー
はジビニルアジペート、ジアリルマレエート、トリメチ
ロールプロパン−トリアクリレート、アリルメタクリレ
ート、N−メチロールアクリルアミド、トリアリルシア
ヌレート、ジシクロペンタジエニル−アクリレートまた
はメチレン−ビス−アクリルアミドより成るモノマー単
位を含有していてもい。本発明で使用する出発合成樹脂
分散物は、他の慣用の添加物、例えばイオン−および/
または非イオン系界面活性剤および保護コロイドを場合
によっては含有している。
【0023】本発明の方法において使用する前に、出発
合成樹脂分散物の残留モノマー含有量(RMC)は既に
化学的予備処理によって、好ましくは遊離基形成剤また
はレドックス触媒によって完全に重合することによって
減少させることができる。
【0024】弱いアルカリ性pH値での分散物のケン化
処理は7.1〜10、特に7.5〜9のpH範囲および
20〜100℃、殊に40〜80℃、特に好ましくは5
0〜70℃の温度で実施するのが有利である。
【0025】ケン化反応を実施する為には、無機系また
は有機系塩基性化合物を、中和反応の為に分散物中に既
に存在し得る遊離酸とケン化反応によってビニルエステ
ルから生じる酸との合計を基準として化学量論量の0.
5倍〜2倍、殊に1倍の量で合成樹脂水性分散物に、選
択された──好ましくは高めた──温度で添加し、中性
から弱いアルカリ性pH値を分散物中で得る。塩基性化
合物の添加はpHの調整下に好ましくはアセトアルデヒ
ドと一緒に同時に未ケン化のビニルエステルモノマーの
蒸留による排除下に段階的に実施するのが有利である。
別の有利な変法は、存在するケン化性残留ビニルエステ
ル−モノマーの約半分から3/4を最初にpH調整下に
ケン化しそしてその後で初めて、蒸留によって未ケン化
残留ビニルエステル−モノマーおよびアセトアルデヒド
の排除を、分散物のモノマー除去が完了するまで残留ビ
ニルエステル−モノマーのpH調整下の選択的ケン化反
応を同時に続けながら開始する。分散物のpHの制御は
pH値の正確な調整および維持を保証する為に、好まし
くはガラス電極によって連続的に実施する。これによっ
て、残留ビニルエステル−モノマーの意図する選択的ケ
ン化にとって最適なpH値範囲をケン化反応の間および
それの完了後に逸脱するのを防止する。ビニルエステル
−ポリマーまたは−コポリマー中のエステル基の不所望
のケン化を防止するのに、これは非常に重要である。
【0026】残留ビニルエステル−モノマーのケン化の
最終点は、例えばケン化に必要とされるアルカリ金属水
酸化物の量を予備試験で測定することによってまたはケ
ン化プロセスの間の分散物中のビニルエステル含有量を
ガスクロマトグラフィーで継続的に監視することによっ
て確かめることができる。
【0027】塩基性化合物は、pH値を調整する間に正
確に供給するのを容易にする為に、好ましくは薄い塩基
性水溶液の状態で、好ましくは0.5〜50重量% 、殊
に1〜10重量% の濃度で添加するのが好ましい。
【0028】分散物のケン化処理は例えば加熱可能な攪
拌装置中で不連続的に実施するかまたは例えば、蒸留装
置に連結された加熱可能な管状反応器中で連続的に実施
し、その際に管状反応器中での温度は100℃まで、殊
に85〜100℃でそして滞留時間は1〜5分であるの
が有利である。ケン化速度は匹敵する条件のもとでは反
応温度の上昇につれて速まる。一般にケン化反応は好ま
しくは1分〜7時間、特に6分〜4時間継続する。製造
直後にしばしば温かい状態で得られる出発合成樹脂分散
物は、本発明のケン化処理に好ましくは直接的に供給す
る。
【0029】以下の化合物および特にそれの水溶液また
は水性希釈液が本発明の目的の塩基性化合物として有利
に使用される:アルカリ金属酸化物、アルカリ金属水酸
化物、アルカリ金属炭酸塩、炭酸水素アルカリ金属塩、
アルカリ土類金属酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、
アルカリ土類金属炭酸塩、アンモニア、アルカノールア
ミンおよび第四アルキル−アンモニウムまたはアルキル
アリール−アンモニウム水酸化物。アルカリ金属化合物
は特に水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムが有利で
ある。
【0030】生じるアセトアルデヒドおよび既に存在す
る如何なるアセトアルデヒドの蒸留による除去は、アル
カリ性ケン化反応の間またはその後に実施することがで
きる。蒸留は高圧のもとで実施することができるが、好
ましくは標準圧または特に減圧のもとで実施することが
できる。
【0031】蒸留を促進する為に、水蒸気またはキャリ
アーガス、例えば空気、窒素、アルゴンまたは二酸化炭
素を合成樹脂分散物の表面に通してもよい。しかしなが
らキャリアーガスを、合成樹脂分散物を通して底部から
蒸留塔中に通す。キャリアーガス、例えば空気、窒素ま
たはアルゴンをモノマー除去で使用する際には、水より
低い温度の冷却剤、例えば冷却用ゾルまたはアセトン/
ドライアイスを冷却器中で場合によっては使用する。
【0032】事情によっては、モノマーの除去および蒸
留の間に煩わしい泡立ちが生じ得る。これは少量の、殊
に分散物を基準として0.001〜0.5重量% の天然
の油脂、例えば鯨ろうおよび鯨油、パラフィン油、長鎖
アルコール、例えばセチルアルコール、高分子脂肪酸ポ
リグリコールエステル類、ソルビタン−モノラウレート
およびシリコーン類を用いることによって防止できる。
放出物が少なく且つ臭いの無い消泡剤を用いるのが有利
である。
【0033】本発明によれば、アルカリ条件のもとでケ
ン化し得る残留ビニルエステル−モノマーの含有量およ
び本発明に従う除去手段の終了後の合成樹脂水性分散物
中のアセトアルデヒドの含有量は、何れの場合にも分散
物を基準として0.01重量% 以下、殊に≦0.002
重量% であり、後者の値は用いたガスクロマトグラフィ
ー分析法の現時点での検出下限である。
【0034】残留モノマーおよびアセトアルデヒドを含
まず且つ放出物の少ないまたは放出物不含の、ビニルエ
ステル−モノマー単位を持つポリマーをベースとする本
発明の合成樹脂水性分散物は、殊に塗料用の、放出物の
少ないまたは放出物不含の水性調製物中の結合剤とし
て、被覆剤、漆喰モルタル、装飾モルタル、接着剤、製
紙用サイジング剤、不織布用結合剤、繊維用助剤、食品
被覆剤、塗料および化学工業用調製物として、特に屋外
または屋内での用途の為に適している。これらは場合に
よっては他の慣用の添加物、例えば保存剤を含有してい
る。
【0035】
【実施例】本発明を以下の実施例によって更に詳細に説
明する。実施例1 共重合体中に18重量% のエチレンを含有しそして4.
3のpH値を有する56.7重量% 濃度のビニルアセテ
ート/エチレン−コポリマー水性分散物5500g を、
12.2g の水中に分散されている0.73g の消泡剤
と一緒に、攪拌機、加熱用浴、内部温度計およびpH電
極および分散物中に浸漬しているガス導入管を備えてい
る10リットルの4口フラスコ中で攪拌し、そして次い
で分散物中のビニルアセテート含有量およびアセトアル
デヒド含有量をガスクロマトグラフィーによって測定す
る(試料a)。この分散物を60℃の内部温度に加熱し
そしてそのpH値を200mlの3.2重量% 濃度水酸
化ナトリウム溶液の添加によって9に調整する(試料
b)。空気を200〜400mbarの減圧状態で8時
間に亘って空気を通しそして最初の6時間の間、9のp
H値を3.2重量% 濃度水酸化ナトリウム溶液の滴加に
よって一定に維持する。アルカリの添加を短時間中止し
た後に、7および8時間の間、pH値を8.0に調整す
る。空気を通す間に全部で120mlの3.2重量% 濃
度水酸化ナトリウム溶液が消費される。試料c〜iを
0.5、1、2、3、4、6および8時間後に採る。分
散物の固形分含有量は4時間の蒸留の後に60.15重
量% に増加する。30℃に冷却した後に、分散物を水の
添加によって55重量% の固形分含有量に希釈する。残
留モノマー不含の分散物のpH値は7.8である(試料
k)。試料a〜kについてガスクロマトグラフィーによ
って測定されるモノマー残留値──分散物を基準とする
重量% ──を表1に総括掲載する。
【0036】実施例2 空気の代わりに窒素を分散物に通すことを除いて、実施
例1の様に実施する。固形分含有量は窒素を通している
もとでの攪拌、加熱および蒸留の間に60重量% に増加
する。30℃に冷却しそして残留モノマー不含の分散物
を55重量% の固形分含有量に希釈した後に、この分散
物のpH値は8.0である。試料a〜kのモノマー残留
値を表1に総括掲載する。
【0037】比較例1 320mlの3.2重量% 濃度水酸化ナトリウム溶液の
代わりに384mlの水を添加することを除いて、実施
例1の様に実施する。攪拌し、加熱しそして減圧下に空
気を通すもとでの蒸留時に固形分含有量が58重量% に
増加する。分散物を冷却しそして55重量% の固形分含
有量に希釈した後に、分散物のpH値は4.35であ
る。試料a〜kの分析値を表1に総括掲載する。
【0038】
【表1】 実施例3 4.5のpH値および分散物を基準として0.1重量%
の残留ビニルアセテート含有量を有する55.9重量%
のビニルアセテート分散物5500g を、12.2g の
水中の実施例1の0.73g の消泡剤および1375g
の水と一緒に攪拌しそして、攪拌機、加熱浴および内部
温度計を備えた10リットルの4口フラスコ中で60℃
に加熱する。pH値を3.2重量% 濃度水酸化ナトリウ
ム溶液200mlを添加することによって8.5に調整
する。蒸留を200〜300mbarの減圧状態で実施
する。3時間後に1375mlの蒸留液が留出する。こ
の時の分散物の固形分含有量は57.75重量% であ
る。30℃に冷却した後に固形分含有量を水の添加によ
って55重量% に調整する。モノマーが除かれた分散物
のpH値は7.0である。この分散物に、ビニルアセテ
ートもアセトアルデヒドもガスクロマトグラフィー分析
でもはや検出できない。この分散物は臭気を有していな
い。
【0039】比較例2 水酸化ナトリウム溶液を添加しないことを除いて実施例
3と同様に実施する。蒸留の後に56.3重量% 濃度の
分散物が得られる。30℃に冷却した後に、分散物を水
で55重量% の固形分含有量に調整する。この分散物の
pH値は4.6でありそして残留ビニルアセテート含有
量は分散物を基準として0.017重量% である。この
分散物は多少、鋭い刺激臭がある。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビニルエステルのモノマー単位を持つポ
    リマー粒子であってエチレン性不飽和モノマーを基礎と
    するポリマー粒子を分散含有しそして基礎モノマーまた
    はコモノマーから乳化−、懸濁−、ビーズ−、溶液−ま
    たは塊状重合によって製造された合成樹脂水性分散物の
    中の残留モノマー含有量および場合によってはアセトア
    ルデヒド含有量を減少させる方法において、残留含有す
    るビニルエステル−モノマーおよび場合によってはアセ
    トアルデヒドを除く為に、アルカリ条件のもとでケン化
    し得るビニルエステル−モノマーを、弱いアルカリ性p
    H値および好ましくは高温のもとでの該分散物の選択的
    ケン化処理によって相応するカルボキシレートおよびア
    セトアルデヒドに加水分解しそしてそのアセトアルデヒ
    ドをまたは好ましくは同時に、未ケン化の残留ビニルエ
    ステル−モノマーおよびアセトアルデヒドを留去するこ
    とを特徴とする、上記方法。
  2. 【請求項2】 ポリマー粒子がビニルアセテートまたは
    ビニルプロピオナートのモノマー単位を含有しそしてビ
    ニル−バアーサテートのモノマー単位を含有していても
    よい請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 ポリマー粒子がビニルアセテートのホモ
    ポリマーまたはコポリマーを含有しているかまたはビニ
    ルアセテートのホモポリマーまたはコポリマーである請
    求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 ポリマー粒子がビニルアセテートと、
    (C3 〜C18)−カルボン酸のビニルエステル、アクリ
    レート、メタクリレート、マレイン酸、フマル酸または
    イタコン酸半エステルまたは(C1 〜C22)−アルコー
    ルのまたは(C 2 〜C22)−ヒドロキシアルコールのジ
    エステル、アミドまたは、エチレン系不飽和(C3 〜C
    5 )−モノカルボン酸または−ジカルボン酸のモノ−ま
    たはジ−(C1 〜C12)−アルキルアミドまたは−(C
    2 〜C12)−アルキロールアミド、エチレン、イソブチ
    レン、ビニルクロライド、ビニリデンクロライド、ビニ
    ル(C1 〜C4 )−アルキル−エーテル類、アクリロニ
    トリル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド−
    2−メチル−プロパンスルホン酸、ビニルホスホン酸ま
    たはビニルスルホン酸より成る群からの一種以上のモノ
    マー単位とのコポリマーを含有している、請求項1〜3
    のいずれか一つに記載の方法。
  5. 【請求項5】 ケン化処理を7.1〜10、好ましくは
    7.5〜9のpH範囲内で20〜100℃、好ましくは
    40〜80℃の範囲内の温度で実施しそしてアセトアル
    デヒドの蒸留を好ましくはケン化反応の間にまたはその
    後で実施する請求項1〜4のいずれか一つに記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 方法を不連続的にまたは連続的に実施
    し、連続的方法は好ましくは蒸留装置が連結されている
    管状反応器中で好ましくは85〜100℃の温度範囲で
    実施する請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法。
  7. 【請求項7】 ケン化処理を無機または有機の塩基性化
    合物、好ましくは水性溶液または希釈液の状態の該塩基
    性化合物の添加下に実施し、その際に、分散物中に既に
    存在する酸成分と残留モノマーのケン化で生じる酸との
    化学量論的全量を基準として0.5倍〜2倍の化学量論
    量、好ましくは1化学量論量の上記塩基性化合物を用い
    る請求項1〜6のいずれか一つに記載の方法。
  8. 【請求項8】 ケン化処理を、アルカル金属酸化物、ア
    ルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、炭酸水素ア
    ルカリ金属塩、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ土類
    金属水酸化物、アンモニア、アルカノールアミンまたは
    第四−アルキル−アンモニアまたはアルキルアリール−
    アンモニアヒドロキシド、好ましくはこれら化合物の水
    溶液より成る群のうちの塩基性化合物を添加して実施
    し、その際にアルカリ金属の化合物が特に好ましい請求
    項1〜7のいずれか一つに記載の方法。
  9. 【請求項9】 塩基の必要量を連続的にまたは一度にま
    たは好ましくはその量の2/3を最初に一度に添加しそ
    して次いで残る1/3をpH調整しながら連続的に添加
    する請求項1〜8のいずれか一つに記載の方法。
  10. 【請求項10】 アセトアルデヒドおよび未ケン化の残
    留ビニルエステル−モノマーの蒸留を常圧または減圧下
    に実施しそして場合によっては水蒸気またはキャリア−
    ガスを反応器中にまたは管状反応器の蒸留装置中に吹き
    込むことによって実施する請求項1〜9のいずれか一つ
    に記載の方法。
  11. 【請求項11】 アルカリ条件のもとでケン化し得る残
    留ビニルエステル−モノマー、殊にビニルアセテート、
    およびアセトアルデヒドの合成樹脂水性分散物中含有量
    が、加水分解および蒸留による除去反応の終了後に、分
    散物を基準として0.01重量% 以下、殊に≦0.00
    2重量% である請求項1〜10のいずれか一つに記載の
    方法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれか一つに記載
    の方法で得られる残留モノマー不含の合成樹脂水性分散
    物を、放出物の少ないまたは放出物不含の塗料用水性調
    製物中の結合剤として、被覆剤、漆喰モルタル、装飾モ
    ルタル、接着剤、製紙用サイジング剤、不織布用結合
    剤、繊維材料用助剤、食品被覆剤、塗料および化学工業
    用調製物として使用する方法。
JP5068865A 1992-03-28 1993-03-26 ポリビニルエステルを基礎とする合成樹脂水性分散物中の残留モノマー含有量を減少させる方法 Withdrawn JPH0625327A (ja)

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