JPH06253485A - 高強度エンドリングおよびその製造法 - Google Patents

高強度エンドリングおよびその製造法

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JPH06253485A
JPH06253485A JP5090282A JP9028293A JPH06253485A JP H06253485 A JPH06253485 A JP H06253485A JP 5090282 A JP5090282 A JP 5090282A JP 9028293 A JP9028293 A JP 9028293A JP H06253485 A JPH06253485 A JP H06253485A
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JP
Japan
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less
end ring
forging
strength
proof stress
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JP5090282A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Nagasako
弘行 永迫
Hiroshi Ogawa
寛 小川
Yasushi Moriyama
康 森山
Takashi Yamaguchi
高志 山口
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Japan Casting and Forging Corp
Original Assignee
Japan Casting and Forging Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は高靱性で、20℃での0.2%耐力
が120kgf/mm2 以上の高強度のエンドリングを安定し
て提供する。 【構成】 重量%でC:0.07〜0.13%,Mn:
15〜20%,S≦0.010%,Ni:0.5〜2.
0%,Cr:15〜20%,Mo:0.3〜1.5%,
Al≦0.015%,N:0.55〜0.70%、必要
によりNb:0.02〜0.10%を含み、更にS+A
l≦0.02%であって残部Feおよび不可避不純物で
ある非磁性鋼から成り、20℃での0.2%耐力が12
0kgf/mm2以上であることを特徴とする高靱性、高強度
エンドリングであり、前項記載の化学成分を有する鋼
を、リング素材の鍛造工程において、圧下と圧下の時間
的間隙を180秒以下にて1000〜1180℃の温度
域で10%以上の圧下を少くとも2回以上行う工程を含
めるエンドリングの製造法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は20℃における0.2%
耐力が120kgf/mm2 以上である高靱性、高強度のエン
ドリングの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】発電機用エンドリングは発電機ロータが
高速で回転する時のロートルコイルの飛び出しを抑える
リングであり、回転時極めて大きな遠心力が作用する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年発電機単機の容量
の増大に伴ない、エンドリングに益々大きな強度のもの
が要求される。この強度(この場合は0.2%耐力)を
上昇させることは冷間加工率(拡管率)を高めることに
なり、その結果、強度のバラツキ、衝撃値の低下、さら
には場合により素材の限界伸び量近い拡管による破断の
危険性等があって、従来の成分の素材では少くとも現状
要求されている20℃での0.2%耐力が120kgf/mm
2 以上のエンドリングを工業的に製造することは困難が
あった。本発明は、このような現状の要求を満たし得
る、高靱性で高強度のエンドリングを安定して提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の高靱性、高強度の発電機用エンドリングとするために
本発明は、Alの含有量とSの含有量を下げAl+S含
有量を特定の値以下に入れることとMo,Nbを一定量
添加させることにより固溶強化と細粒化効果をもたら
し、Nの大量添加を行わずに溶体化処理ままの素材の強
度を向上させることにより、比較的小さな拡管率で所定
の強度を得るもので、極めて微細な顕微鏡組織と靱性の
優れた高強度のエンドリングとする。
【0005】すなわち本発明は、重量%でC :0.0
7〜0.13%、 Mn:15〜20%、S :0.
010%以下、 Ni:0.5〜2.0%、C
r:15〜20%、 Mo:0.3〜1.5
%、Al:0.015%以下、 N :0.55
〜0.70% 必要に応じて、さらにNb:0.02〜0.10%、を
含み、更にSとAlとの和が0.020%以下であって
残部Feおよび不可避不純物である非磁性鋼から成り、
20℃での0.2%耐力が120kgf/mm2 以上であるこ
とを特徴とする高靱性、高強度エンドリング。および、
前項記載の化学成分を有する鋼を、リング素材の鍛造工
程において、圧下と圧下の時間的間隙を180秒以下に
て1000℃〜1180℃の間の温度域で10%以上の
圧下を少くとも2回以上行う工程を含めることを特徴と
する20℃での0.2%耐力が120kgf/mm2 以上であ
る高靱性、高強度エンドリングの製造法である。
【0006】以下に、本発明に用いる非磁性鋼の成分の
限定理由を説明する。Cは、オーステナイト相を安定さ
せ、強度を向上させる有効な元素であるが、過剰の添加
は耐SCC(応力腐蝕割れ)性を低下させるため上限を
0.13%とした。それ以下ではSCCの発生はなくな
る。一方CはNより強度向上には安定して効くためでき
るだけ多く利用するのが好ましく、そのため0.07%
以上含有させることが必要である。すなわち、これ未満
のC量ではNを上限一杯まで添加しても所定の0.2%
耐力を確保することが困難となる。
【0007】Mnはオーステナイト相を安定させ、強度
を向上させるために15%以上の添加が必要であり、一
方、過度の添加は加工性を損うので上限を20%とし
た。SはMnと結びついて有害な介在物となりAlと共
に著しく靱性を阻害する。従って0.010%以下とす
ることが必要である。
【0008】Niはオーステナイトの安定化元素であ
り、本発明ではフェライトの生成元素であるMoを必須
元素としたため、またNの上限を比較的低く規制したた
め、特に必須元素とし、0.5%以上含有させる。ま
た、上限は2%とするが、2%を超えるとやや強度を低
下させる傾向があることと、高価になるという経済的理
由からである。
【0009】Crは耐SCC性を向上させるために少く
とも15%は必要である。しかし、過剰の添加はフェラ
イト相を生成させ非磁性としての特性を減じることから
上限を20%とする。
【0010】Moはオーステナイト中に固溶して強度を
向上せしめるのに、本発明の規定成分の中ではC,Nに
次いで効果があるが、オーステナイトの安定性を阻害
し、δフェライトを生成させる傾向があるため多くは使
用できない。その限界は1.5%である。また少量では
所定の強度を確保するのが困難であるため下限を0.3
%とする。Moはまた、Nbと同様にリング素材の製造
仮定でMoの炭・窒化物による粒成長抑制効果と、未再
結晶域の拡大による鍛造後の細粒化をもたらす作用を持
つ。従ってMoをある程度多く含有すればNbの含有量
を0.02%未満にすることも可能である。この場合の
Moの含有量の下限は0.6%である。
【0011】AlはAl2 O3 系の微細な介在物となっ
てオーステナイトの靱性を阻害する。特に0.2%耐力
が120kgf/mm2 以上の強度とするオーステナイト鋼で
は、微細なAl2 O3 系介在物を著しく減少させる必要
がある。そのためAl含有量として0.015%以下と
するのがよく、特に0.2%耐力が130kgf/mm2 を超
えるエンドリングでは0.010%以下にするのが望ま
しい。
【0012】またSとAlの量を特定し制限する。すな
わち、図1に示す実験結果から0.2%耐力が120kg
f/mm2 〜130kgf/mm2 の場合の衝撃値と、SとAlの
和との関係からS+Alが0.020%を超えると衝撃
値が極めて低くなることを見出しこの値を0.020%
以下とした。
【0013】Nbは鍛造〜熱処理(溶体化処理)にまた
がるリング素材の製造過程でNbの炭,窒化物による粒
成長抑制効果と、未再結晶域の拡大による鍛造後の細粒
化をもたらし、鍛造条件を適正にすることにより極めて
微細なオーステナイト粒を得ることができる。これによ
りMo等の固溶強化と相俟って拡管前の0.2%耐力を
向上させ、所定の強度とし得る拡管率を少くできると云
う利点がある。本発明でNbの効果を発揮させる下限は
0.02%であるが、Nbを過剰に添加すると、CやN
と結合して炭,窒化物を作りその量が多いと両者の固溶
強化効果を削減し、これを防止するための必要溶体化処
理温度を上昇させる等の不具合があり、そのために上限
値を0.1%とした。一方、Moが0.6%以上含有さ
れていれは前述の粒成長抑制効果および未再結晶域の拡
大による鍛造後の細粒化効果は充分行われるため、Nb
添加は行わなくても良い。
【0014】NはCと同様にオーステナイトに固溶して
組織を安定化させ、強度を向上させる著しい効果があ
る。しかし、Nの添加は0.7%を超えると著しく不安
定になり、凝固の際に逸散して凝固速度が特に小さかっ
たり、他のガス成分の存在によっては著しく不均一にな
る可能性がある。従って本発明ではNの上限を0.7%
とし、拡管前のオーステナイト強度を他の元素による固
溶強化や細粒化効果を利用して向上させることを目的と
した。しかしながら基本的には必要な元素であり、その
最低必要量は0.55%である。
【0015】以上が本発明に規定した各元素の添加目的
とその限定理由である。次に本発明の鍛造条件について
その限定理由を説明する。エンドリングの製造工程中で
先ずリング素材の鍛造工程があり、次いでこれを冷間ま
たは温間によって拡管し強度を上昇せしめるのである
が、拡管前の0.2%耐力の向上を行うのにオーステナ
イト粒度をある程度細粒にすることが必要である。これ
を目的として、前述したようにMoの適性量と、それに
応じてNbを適正化(無添加を含めて)を行うのである
が、Nb,Moの細粒化効果を充分に発揮させるために
有効な鍛造条件を採用する必要がある。すなわち、鍛造
の温度と一回毎の圧下量および圧下と圧下の間の時間の
制約を行う必要がある。鍛造温度の上限は再結晶しても
再結晶後の粒度が充分細かくなる限界を規定したもの
で、それが1180℃であり、それ以上の温度で所定の
鍛造を行っても本発明の目的である120kgf/mm2 以上
の0.2%耐力を持つエンドリングを得ることは困難で
ある。また、鍛造温度が低温過ぎても再結晶を起すまで
の必要圧下量が大きくなるばかりで、所定の細粒組織を
得るために、鍛造で割れを発生させたりする虞れがあ
る。この限界温度が1000℃である。
【0016】つまり1000℃〜1180℃の温度域で
一回の圧下量がある適当な値の鍛造を2回以上繰り返す
必要がある。また圧下と圧下の間の時間が大きすぎると
最初の圧下で再結晶に必要な圧下量に至らない場合に圧
下歪が完全に回復しない時間内に次の圧下を加え所謂累
積歪量が再結晶に必要な限界圧下量に到達するようにし
なければならない。そのため、最低圧下量を10%と
し、また圧下と圧下の時間的間隙の最大値を180秒と
する。また圧下は最低2回が必要である。つまりこれを
満足しない鍛造条件では素管としての0.2%耐力を充
分に確保することは困難であるからである。
【0017】このような製造法により得られた本発明の
発電機用エンドリングは、優れた耐SCC性と靱性を持
ち冷間加工を行っても加工誘起マルテンサイトを形成せ
ず、非磁性としての特性を保つ高強度のエンドリングで
ある。
【0018】
【実施例】以下に本発明に係る発電用エンドリングの実
施例を説明する。高周波誘導溶解炉により表1に示した
化学成分をもつ鋼を溶製した。本発明のエンドリングの
実際の製造法に際しては、先ずエルー式電気炉やレード
ルファーネス等の商用炉で電極を溶解し、これを更にエ
レクトロスラグ溶解炉による再溶解を行って鋼塊を製造
することが好ましい。本実施例では上記小型高周波誘導
溶解炉により小型鋼塊を製造した後1000℃〜118
0℃の温度で熱間鍛造を行い、後1050℃で溶体化処
理を行う方法で実施した。鍛造条件については事前に図
2に示す実験を熱間加工再現試験装置により実施し、鋼
No.1〜鋼No.8まで全てパターンA(表2参照)を鍛
造の最終仕上段階で採用した。
【0019】表2には、表1の鋼No.2,6および11
について、図2の基本パターンに基づく表2に示すA〜
Fの各パターンでの鍛造実験を行った後、顕微鏡で測定
したオーステナイト粒度を示したが、本発明の1例であ
る鋼No.2,6は所定の鍛造条件を満足する場合(表2
のA,B,Cパターン)はいずれもオーステナイト粒度
5.5以上の細粒になっている。しかし、比較例の鋼N
o.11および発明例の鋼No.2,6でも限定条件外の
鍛造条件で鍛造を行った場合(表2のD,E,Fパター
ン)は細粒オーステナイトは得られないことがわかる。
図3の写真は表2のAパターンで処理した本発明例の鋼
No.2と比較例の鋼No.11の100倍に拡大した顕微
鏡金属組織写真であり、これからも本発明材が極めて細
粒組織となっていることが明らかである。
【0020】上記鍛造−溶体化処理(1050℃)後、
冷間加工歪は引張歪により行い、25,35,40%の
歪付加と350℃2時間の時効兼応力除去焼鈍を行った
後、引張試験および衝撃試験を行った。表3に引張試験
値から実際のエンドリングの拡管率に換算した場合の
0.2%耐力(0.2%p.s)と2mmVノッチシャルピー
の20℃での試験値(vE20)を示した。
【0021】表3より明らかなように本発明の化学成分
と鍛造条件によるエンドリング用素管を使用した場合、
0.2%耐力が120kgf/mm2 以上を得るための冷間加
工歪は35%で充分であるのに対して、比較材では35
%の冷間加工歪では不足で、これを超える冷間加工歪が
必要であり、拡管作業としてはかなり危険な範囲になる
と云う問題をはらんでいることがわかる。また一方衝撃
値は本発明例では120kgf/mm2 以上の0.2%耐力を
確保してもまだ充分に高い値を示し、エンドリングとし
て充分安心なものが得られることがわかる。これは溶体
化処理後の0.2%耐力が既に大きく向上しており、本
発明の添加元素であるMoの固溶強化とNb添加と適正
鍛造条件の採用による細粒化強化の効果である。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明方法により得
られた発電機用エンドリングは極めて優れた特性を有
し、特に靱性の優れた高強度エンドリングであることか
ら工業上極めて有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋼中のSとAlの和の計算値と0.2%耐力が
120〜130kgf/mm2 になった場合の衝撃値との相関
図。
【図2】鍛造条件の実験パターンの概略図を示す。
【図3】100倍拡大金属組織を示す顕微鏡写真であ
り、(A)は従来の方法で製造した材料、(B)は本発
明によって製造した材料である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 高志 福岡県北九州市戸畑区大字中原先の浜46− 59 日本鋳鍛鋼株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で C :0.07〜0.13%、 Mn:15〜20%、 S :0.010%以下、 Ni:0.5〜2.0%、 Cr:15〜20%、 Mo:0.3〜1.5%、 Al:0.015%以下、 N :0.55〜0.70% を含み、更にSとAlとの和が0.020%以下であっ
    て残部Feおよび不可避不純物である非磁性鋼から成
    り、20℃での0.2%耐力が120kgf/mm2 以上であ
    ることを特徴とする高靱性、高強度エンドリング。
  2. 【請求項2】 重量%で C :0.07〜0.13%、 Mn:15〜20%、 S :0.010%以下、 Ni:0.5〜2.0%、 Cr:15〜20%、 Mo:0.3〜1.5%、 Al:0.015%以下、 Nb:0.02〜0.10%、 N :0.55〜0.70% を含み、更にSとAlとの和が0.020%以下であっ
    て残部Feおよび不可避不純物である非磁性鋼から成
    り、20℃での0.2%耐力が120kgf/mm2 以上であ
    ることを特徴とする高靱性、高強度エンドリング。
  3. 【請求項3】 請求項1或いは2記載の化学成分を有す
    る鋼を、リング素材の鍛造工程において、圧下と圧下の
    時間的間隙を180秒以下にて1000℃〜1180℃
    の間の温度域で10%以上の圧下を少くとも2回以上行
    う工程を含めることを特徴とする20℃での0.2%耐
    力が120kgf/mm2 以上である高靱性、高強度エンドリ
    ングの製造法。
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