JPH0625389B2 - 高耐食低水素吸収性ジルコニウム基合金及びその製造法 - Google Patents
高耐食低水素吸収性ジルコニウム基合金及びその製造法Info
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- JPH0625389B2 JPH0625389B2 JP61281795A JP28179586A JPH0625389B2 JP H0625389 B2 JPH0625389 B2 JP H0625389B2 JP 61281795 A JP61281795 A JP 61281795A JP 28179586 A JP28179586 A JP 28179586A JP H0625389 B2 JPH0625389 B2 JP H0625389B2
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- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22F—CHANGING THE PHYSICAL STRUCTURE OF NON-FERROUS METALS AND NON-FERROUS ALLOYS
- C22F1/00—Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working
- C22F1/16—Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working of other metals or alloys based thereon
- C22F1/18—High-melting or refractory metals or alloys based thereon
- C22F1/186—High-melting or refractory metals or alloys based thereon of zirconium or alloys based thereon
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C16/00—Alloys based on zirconium
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、原子炉用燃料被覆管、スペーサ、チャンネル
ボックス及び燃料集合体等に用いられる、新規なジルコ
ニウム基合金に係り、時に原子炉用燃料被覆管として高
燃焼度での使用に好適な高耐食性を有する原子炉用燃料
棒とその燃料集合体に関する。
ボックス及び燃料集合体等に用いられる、新規なジルコ
ニウム基合金に係り、時に原子炉用燃料被覆管として高
燃焼度での使用に好適な高耐食性を有する原子炉用燃料
棒とその燃料集合体に関する。
ジルコニウム基合金のうち、燃料被覆管に使用される合
金は、ジルカロイ−2(Sn:1.20〜1.70wt
%,Fe:0.07〜0.20wt%、Cr:0.05
〜0.15wt%,Ni:0.03〜0.08wt%,
O:900〜1400ppm,残Zr,但しFe+Cr+N
i:0.18〜0.24wt%)およびジルカロイ−4
(Sn:1.20〜1.70wt%,Fe:0.18〜
0.24wt%,Ni:0.007wt%以下,O:9
00〜1400ppm,残Zr但しFe+Cr:0.28〜
0.37wt%)である。これら合金の開発経緯は、A
STM,STPNo368(1963)pp3−27に論
じられている。本論文には、ジルカロイ−1(Zr−
2.5wt%Sn合金),ジルカロイ−3A(Zr−
0.25wt%Sn−0.25Fe合金),ジルカロイ
−3B(Zr−0.5wt%Sn−0.4wt%Fe合
金),ジルカロイ−3C(Zr−0.5wt%Sn−
0.2wt%Fe−0.2wt%Ni合金)及び、Ni
−Freeジルカロイ−2(Sn:1.20〜1.70w
t%,Fe:0.12〜0.18wt%,Cr:0.0
5〜0.15wt%,Ni:0.007wt%以下)で
報告されている。ジルカロイ−2,ジルカロイ−4以外
のこれら合金の問題点は、下記のようである。ジルカロ
イ−1は、Fe,Cr,Niが含まれていないので、耐
食性が低い。ジルカロイ−3シリーズは、Sn添加量を
減少させることにより製造性を向上させると共にFe,
Ni添加量を増加させて耐食性向上をはかった合金であ
るが、強度がジルカロイ−2より低く約75%に低下す
る。Ni−Free ジルカロイ−2はNiを除去したこと
により、510℃水蒸気中での耐食性が低い。ジルカロ
イ−4は、Ni−Free ジルカロイ−2の耐食性を高め
るためにFe含有量を高めた合金であり、Niを含まな
いため多量のFeが必要となり中性子吸収断面積を大き
くするのでまずい。
金は、ジルカロイ−2(Sn:1.20〜1.70wt
%,Fe:0.07〜0.20wt%、Cr:0.05
〜0.15wt%,Ni:0.03〜0.08wt%,
O:900〜1400ppm,残Zr,但しFe+Cr+N
i:0.18〜0.24wt%)およびジルカロイ−4
(Sn:1.20〜1.70wt%,Fe:0.18〜
0.24wt%,Ni:0.007wt%以下,O:9
00〜1400ppm,残Zr但しFe+Cr:0.28〜
0.37wt%)である。これら合金の開発経緯は、A
STM,STPNo368(1963)pp3−27に論
じられている。本論文には、ジルカロイ−1(Zr−
2.5wt%Sn合金),ジルカロイ−3A(Zr−
0.25wt%Sn−0.25Fe合金),ジルカロイ
−3B(Zr−0.5wt%Sn−0.4wt%Fe合
金),ジルカロイ−3C(Zr−0.5wt%Sn−
0.2wt%Fe−0.2wt%Ni合金)及び、Ni
−Freeジルカロイ−2(Sn:1.20〜1.70w
t%,Fe:0.12〜0.18wt%,Cr:0.0
5〜0.15wt%,Ni:0.007wt%以下)で
報告されている。ジルカロイ−2,ジルカロイ−4以外
のこれら合金の問題点は、下記のようである。ジルカロ
イ−1は、Fe,Cr,Niが含まれていないので、耐
食性が低い。ジルカロイ−3シリーズは、Sn添加量を
減少させることにより製造性を向上させると共にFe,
Ni添加量を増加させて耐食性向上をはかった合金であ
るが、強度がジルカロイ−2より低く約75%に低下す
る。Ni−Free ジルカロイ−2はNiを除去したこと
により、510℃水蒸気中での耐食性が低い。ジルカロ
イ−4は、Ni−Free ジルカロイ−2の耐食性を高め
るためにFe含有量を高めた合金であり、Niを含まな
いため多量のFeが必要となり中性子吸収断面積を大き
くするのでまずい。
上記ジルカロイの各合金元素の添加目的についても以下
のように論じられている。Snは、機械的性質の改善
と、溶解原料であるスポンジジルコニウム中に含まれて
いる窒素が耐食性に及ぼす悪影響を防止するために添加
される。Fe,Cr及びNiは、主に耐食性改善のため
に添加される合金元素である。Zr−2.5wt%Sn
合金及びZr−1.8wt%Sn合金に、Fe,Cr及
びNiを単独添加した3元合金、並びにZrにFe,C
r,Niを単独添加した2元合金を用いて、400℃水
蒸気中および315〜360℃高温水中での耐食性が検
討されている。その結果によるとFe単独添加量の最適
値は0.22wt%,Cr単独添加量の最適値は0.1
wt%,Ni単独添加量の最適値は0.22wt%であ
った。各元素の複合添加効果についても検討された結果
Fe,Cr,Niの最適合計添加量は、400℃水蒸気
中では0.35wt%、360℃水中では0.3wt%
であると報告されている。以上の結果をもとにして現用
ジルカロイ−2及びジルカロイ−4の合金組成が決定さ
れた。
のように論じられている。Snは、機械的性質の改善
と、溶解原料であるスポンジジルコニウム中に含まれて
いる窒素が耐食性に及ぼす悪影響を防止するために添加
される。Fe,Cr及びNiは、主に耐食性改善のため
に添加される合金元素である。Zr−2.5wt%Sn
合金及びZr−1.8wt%Sn合金に、Fe,Cr及
びNiを単独添加した3元合金、並びにZrにFe,C
r,Niを単独添加した2元合金を用いて、400℃水
蒸気中および315〜360℃高温水中での耐食性が検
討されている。その結果によるとFe単独添加量の最適
値は0.22wt%,Cr単独添加量の最適値は0.1
wt%,Ni単独添加量の最適値は0.22wt%であ
った。各元素の複合添加効果についても検討された結果
Fe,Cr,Niの最適合計添加量は、400℃水蒸気
中では0.35wt%、360℃水中では0.3wt%
であると報告されている。以上の結果をもとにして現用
ジルカロイ−2及びジルカロイ−4の合金組成が決定さ
れた。
このように高い耐食性が確認されたジルカロイ−2,ジ
ルカロイ−4からなる燃料被覆管をBWR環境中で使用
すると、ASTM,STP No.633(1977)第2
36頁−第280頁,第295頁−第311頁に記載さ
れているように、ノジュラコロージョンと呼ばれる丘疹
状の局部腐食が発生することが明らかになった。原子力
燃料を高燃焼度化すると、ノジュラコロージョン発生部
が拡大、相互連結し、ついには剥離してしまうので、ノ
ジュラ腐食の発生を防止することが、原子力燃料の高燃
焼度化には不可欠な技術となった。
ルカロイ−4からなる燃料被覆管をBWR環境中で使用
すると、ASTM,STP No.633(1977)第2
36頁−第280頁,第295頁−第311頁に記載さ
れているように、ノジュラコロージョンと呼ばれる丘疹
状の局部腐食が発生することが明らかになった。原子力
燃料を高燃焼度化すると、ノジュラコロージョン発生部
が拡大、相互連結し、ついには剥離してしまうので、ノ
ジュラ腐食の発生を防止することが、原子力燃料の高燃
焼度化には不可欠な技術となった。
特開昭58-95247号公報,ANS TRANSACTION vol.34(June
1980)pp237-238,J.Electrochem. Soc.Electrochemi
cal Science and Technology,February 1975,pp199
-204によると、この炉内で発生するノジュラコロージョ
ンを炉外での加速腐食試験で再現させるには、約500
℃以上の高温水蒸気環境で適しており、400℃水蒸気
中あるいは315〜360℃高温水中試験では、ノジュ
ラコロージョンに対するジルカロイの感受性を評価でき
ないことが明らかになった。この改良された腐食試験法
で現用ジルカロイ−2,ジルカロイ−4を評価した結果
ノジュラコロージョンを発生することも明らかになり、
さらに高い耐ノジュラコロージョン性を有する被覆管が
必要となった。
1980)pp237-238,J.Electrochem. Soc.Electrochemi
cal Science and Technology,February 1975,pp199
-204によると、この炉内で発生するノジュラコロージョ
ンを炉外での加速腐食試験で再現させるには、約500
℃以上の高温水蒸気環境で適しており、400℃水蒸気
中あるいは315〜360℃高温水中試験では、ノジュ
ラコロージョンに対するジルカロイの感受性を評価でき
ないことが明らかになった。この改良された腐食試験法
で現用ジルカロイ−2,ジルカロイ−4を評価した結果
ノジュラコロージョンを発生することも明らかになり、
さらに高い耐ノジュラコロージョン性を有する被覆管が
必要となった。
なお、米国特許第2,772,964号には、Sn0.
1〜2.5%,Fe,Ni及びCrの少なくとも1種2
%以下残部が実質的にZrからなる合金が開示されてい
ない。
1〜2.5%,Fe,Ni及びCrの少なくとも1種2
%以下残部が実質的にZrからなる合金が開示されてい
ない。
現用ジルカロイを高耐食化する技術としては、特開昭5
1−110411号公報、特開昭51−110412号
公報及び特開昭58−22364号公報に記載されてい
るβクエンチと呼ばれる熱処理技術及びβクエンチ工程
を含む製造プロセスが公知である。βクエンチとは、ジ
ルカロイをα+β相温度範囲あるいはβ相温度範囲の高
温から急冷する熱処理であり、この処理を施すことによ
り、合金中に析出している金属間化合物相(Zr(C
r,Fe)2,Zr2(Ni,Fe)等)が微細化ある
は一部固溶する。このβクエンチ技術により、耐食性は
向上するが、βクエンチしたままのジルカロイは、F
e,Cr,Niを過飽和に固溶しているマルテンサイト
組織(針状組織)を含んでいるため延性が低い、延性を
向上させるために、βクエンチ後、冷間加工と焼なまし
とを交互に繰返すことにより再結晶組織とする方法もあ
る。燃料被覆管の製造工程を例にとると、溶解されたイ
ンゴットは、熱間鍛造(約1000℃)溶体化処理(約
1000℃)熱間鍛造(約700℃)の後、熱間押出し
加工により円筒状ビレット(通常素管と呼ばれる)に成
形され、この素管にβクエンチを施し、ピルガミル冷間
圧延加工と焼なまし処理とを交互に3回繰返される。β
クエンチ後、強加工と焼なましとを複数回繰返すと、β
クエンチにより高い耐食性を付与されたジルカロイ合金
中に、粗大な金属間化合物相が析出し耐食性が低下して
くる。よって燃料被覆管として使用されるジルコニウム
基合金は、加工及び熱処理により耐食性が変化せず高い
高食性を有していることが望ましい。
1−110411号公報、特開昭51−110412号
公報及び特開昭58−22364号公報に記載されてい
るβクエンチと呼ばれる熱処理技術及びβクエンチ工程
を含む製造プロセスが公知である。βクエンチとは、ジ
ルカロイをα+β相温度範囲あるいはβ相温度範囲の高
温から急冷する熱処理であり、この処理を施すことによ
り、合金中に析出している金属間化合物相(Zr(C
r,Fe)2,Zr2(Ni,Fe)等)が微細化ある
は一部固溶する。このβクエンチ技術により、耐食性は
向上するが、βクエンチしたままのジルカロイは、F
e,Cr,Niを過飽和に固溶しているマルテンサイト
組織(針状組織)を含んでいるため延性が低い、延性を
向上させるために、βクエンチ後、冷間加工と焼なまし
とを交互に繰返すことにより再結晶組織とする方法もあ
る。燃料被覆管の製造工程を例にとると、溶解されたイ
ンゴットは、熱間鍛造(約1000℃)溶体化処理(約
1000℃)熱間鍛造(約700℃)の後、熱間押出し
加工により円筒状ビレット(通常素管と呼ばれる)に成
形され、この素管にβクエンチを施し、ピルガミル冷間
圧延加工と焼なまし処理とを交互に3回繰返される。β
クエンチ後、強加工と焼なましとを複数回繰返すと、β
クエンチにより高い耐食性を付与されたジルカロイ合金
中に、粗大な金属間化合物相が析出し耐食性が低下して
くる。よって燃料被覆管として使用されるジルコニウム
基合金は、加工及び熱処理により耐食性が変化せず高い
高食性を有していることが望ましい。
ジルカロイの耐食性を改善する上記従来技術は、熱処理
によるものであり、ノジュラコロージョン防止の観点か
ら合金組成の再検討に対する配慮がなされておらず、実
炉環境中で完全にノジュラコロージョンを防止すること
ができないこと及び水素吸収特性が高いという問題があ
った。
によるものであり、ノジュラコロージョン防止の観点か
ら合金組成の再検討に対する配慮がなされておらず、実
炉環境中で完全にノジュラコロージョンを防止すること
ができないこと及び水素吸収特性が高いという問題があ
った。
本発明の目的は、ノジュラー腐食が生せず、高い耐食性
と水素吸収特性の低いジルコニウム基合金とその製造法
を提供するにある。
と水素吸収特性の低いジルコニウム基合金とその製造法
を提供するにある。
本発明は、重量で、錫1〜2%,鉄0.20〜0.35
%及びニッケル0.03〜0.15%を含み、残部が実
質的にジルコニウムからなるジルコニウム基合金におい
て、(鉄/ニッケル)比が1.4〜8であり、好ましく
はα相のジルコニウム結晶粒内に微細な錫とニッケルと
の金属間化合物が析出していることを特徴とする高耐食
低水素吸収性ジルコニウム基合金にある。
%及びニッケル0.03〜0.15%を含み、残部が実
質的にジルコニウムからなるジルコニウム基合金におい
て、(鉄/ニッケル)比が1.4〜8であり、好ましく
はα相のジルコニウム結晶粒内に微細な錫とニッケルと
の金属間化合物が析出していることを特徴とする高耐食
低水素吸収性ジルコニウム基合金にある。
本発明は、更にCr0.05〜0.15%含むことがよ
り耐食性向上が得られる。
り耐食性向上が得られる。
また本発明は、重量で、錫1〜2%,鉄0.2〜0.3
5%及びニッケル0.03〜0.16%を含み、残部が
実質的にジルコニウムからなり、(鉄/ニッケル)比が
1.4〜8であるジルコニウム基合金を最終熱間塑性加
工後、β相又はα相とβ相とが共存する温度領域で短時
間保持し次いで急冷する処理を施し、次いで冷間塑性加
工と焼なまし処理とを交互に繰返すことを特徴とする高
耐食低水素吸収性ジルコニウム基合金の製造法にある。
5%及びニッケル0.03〜0.16%を含み、残部が
実質的にジルコニウムからなり、(鉄/ニッケル)比が
1.4〜8であるジルコニウム基合金を最終熱間塑性加
工後、β相又はα相とβ相とが共存する温度領域で短時
間保持し次いで急冷する処理を施し、次いで冷間塑性加
工と焼なまし処理とを交互に繰返すことを特徴とする高
耐食低水素吸収性ジルコニウム基合金の製造法にある。
さらに、本発明は、重量で、錫1〜2%,鉄0.2〜
0.35%,クロム0.05〜0.15%及びニッケル
0.03〜0.16%を含み、残部が実質的にジルコニ
ウムからなり、(鉄/ニッケル)比が1.4〜8である
ジルコニウム基合金管を最終熱間塑性加工後、最初の冷
間塑性加工前に高周波コイル内を通過させることによっ
てβ相又はα相とβ相とが共存する温度で前記管外周面
を短時間保持し、次いで前記コイルを通過した直後に冷
媒を噴霧し急冷する処理を施し、次いで冷間塑性加工と
焼なまし処理とを交互に繰返すことを特徴とする高耐食
低水素吸収性ジルコニウム基合金の製造法にある。
0.35%,クロム0.05〜0.15%及びニッケル
0.03〜0.16%を含み、残部が実質的にジルコニ
ウムからなり、(鉄/ニッケル)比が1.4〜8である
ジルコニウム基合金管を最終熱間塑性加工後、最初の冷
間塑性加工前に高周波コイル内を通過させることによっ
てβ相又はα相とβ相とが共存する温度で前記管外周面
を短時間保持し、次いで前記コイルを通過した直後に冷
媒を噴霧し急冷する処理を施し、次いで冷間塑性加工と
焼なまし処理とを交互に繰返すことを特徴とする高耐食
低水素吸収性ジルコニウム基合金の製造法にある。
Snは、ジルコニウム基合金の強度及び耐食性を向上さ
せるために1%以上含有させるものであり、2%を越え
てもより顕著な効果は得られず、逆に塑性加工性を低め
るので、2%以下に限定される。特に、1.2〜1.7
%が加工性が高く、強度及び耐食性の点からバランスさ
れた範囲である。
せるために1%以上含有させるものであり、2%を越え
てもより顕著な効果は得られず、逆に塑性加工性を低め
るので、2%以下に限定される。特に、1.2〜1.7
%が加工性が高く、強度及び耐食性の点からバランスさ
れた範囲である。
鉄は高温高圧水中での耐食性を向上させ、水素吸収特性
を高めるとともに強度を高めるのに必要で、0.2%以
上必要である。しかし、0.35%を越えると中性子吸
収断面積を大きくし、冷間塑性加工性を低めるので、
0.35%以下にすべきである。特に、0.2〜0.3
%がこれらの特性がバランスされたものが得られ、特に
原子炉用燃料被覆管、スペーサ及びチャンネルボックス
等の薄肉部材を冷間塑性加工及び焼なましの繰返しによ
って製造するのに好適である。
を高めるとともに強度を高めるのに必要で、0.2%以
上必要である。しかし、0.35%を越えると中性子吸
収断面積を大きくし、冷間塑性加工性を低めるので、
0.35%以下にすべきである。特に、0.2〜0.3
%がこれらの特性がバランスされたものが得られ、特に
原子炉用燃料被覆管、スペーサ及びチャンネルボックス
等の薄肉部材を冷間塑性加工及び焼なましの繰返しによ
って製造するのに好適である。
ニッケルは水素吸収率を高めずに高温高圧水中での耐食
性を向上させるもので、0.03%以上必要である。即
ち、鉄を単独で添加することによっても耐食性が向上す
るが、ニッケルとの共存によって鉄の含有量を顕著に減
らすことができる。しかし、Niは水素吸収率を高める
元素なので、0.16%以下にすべきである。特に、
0.05〜0.11%が水素吸収率が低く、高耐食性が
得られる。(鉄/ニッケル)比は水素吸収率に大きく関
係する。この比率が1.4未満では急激に水素吸収率が
増し、また逆に8を越えても水素吸収率の低下が得られ
ないので、この比率を1.4〜8にすべきである。特
に、2〜4は、鉄及びニッケル量との耐食性および水素
吸収率との両者の特性に優れ、冷間塑性加工性の高いバ
ランスされた範囲である。この比率は前述したFe含有
量が0.2%以上で重要な意味があり、Ni含有量との
相関関係の結果得られるものである。
性を向上させるもので、0.03%以上必要である。即
ち、鉄を単独で添加することによっても耐食性が向上す
るが、ニッケルとの共存によって鉄の含有量を顕著に減
らすことができる。しかし、Niは水素吸収率を高める
元素なので、0.16%以下にすべきである。特に、
0.05〜0.11%が水素吸収率が低く、高耐食性が
得られる。(鉄/ニッケル)比は水素吸収率に大きく関
係する。この比率が1.4未満では急激に水素吸収率が
増し、また逆に8を越えても水素吸収率の低下が得られ
ないので、この比率を1.4〜8にすべきである。特
に、2〜4は、鉄及びニッケル量との耐食性および水素
吸収率との両者の特性に優れ、冷間塑性加工性の高いバ
ランスされた範囲である。この比率は前述したFe含有
量が0.2%以上で重要な意味があり、Ni含有量との
相関関係の結果得られるものである。
錫とニッケルとの金属間化合物は耐食性を向上させるの
に不可欠のものであり、最終熱間塑性加工後のα相とβ
相との共存温度又はβ相からの急冷によって得られるも
のであり、その後の焼なましによって形成される鉄・ニ
ッケル・ジルコニウム金属間化合物の成長を抑制し、耐
食性および水素吸収特性を改善するものである。特に、
Sn・Ni金属間化合物は0.2μm以下の粒径が好ま
しい。
に不可欠のものであり、最終熱間塑性加工後のα相とβ
相との共存温度又はβ相からの急冷によって得られるも
のであり、その後の焼なましによって形成される鉄・ニ
ッケル・ジルコニウム金属間化合物の成長を抑制し、耐
食性および水素吸収特性を改善するものである。特に、
Sn・Ni金属間化合物は0.2μm以下の粒径が好ま
しい。
本発明におけるジルコニウム基合金は、α相のジルコニ
ウム結晶粒内に微細な錫とニッケルとの金属間化合物及
び鉄・ニッケル・ジルコニウム金属間化合物が析出して
いること、α相のジルコニウム結晶粒内に粒径0.2μ
m以下の錫とニッケルとの金属間化合物及び粒径0.1
〜0.5μmの鉄・ニッケル・ジルコニウム金属間化合
物が析出していること、鉄とニッケルとの合計量が0.
3〜0.4重量であること、圧力10.3MPaで、4
10℃の水蒸気中8時間保持し、更に510℃の水蒸気
中16時間保持したときの腐食増量が45mg/dm2以
下であり、非ノジュラー腐食を有すること、圧力10.
3MPaで、410℃の水蒸気中8時間保持し、更に5
10℃の水蒸気中16時間保持したときの水素吸収率が
15%以下であることが好ましい。
ウム結晶粒内に微細な錫とニッケルとの金属間化合物及
び鉄・ニッケル・ジルコニウム金属間化合物が析出して
いること、α相のジルコニウム結晶粒内に粒径0.2μ
m以下の錫とニッケルとの金属間化合物及び粒径0.1
〜0.5μmの鉄・ニッケル・ジルコニウム金属間化合
物が析出していること、鉄とニッケルとの合計量が0.
3〜0.4重量であること、圧力10.3MPaで、4
10℃の水蒸気中8時間保持し、更に510℃の水蒸気
中16時間保持したときの腐食増量が45mg/dm2以
下であり、非ノジュラー腐食を有すること、圧力10.
3MPaで、410℃の水蒸気中8時間保持し、更に5
10℃の水蒸気中16時間保持したときの水素吸収率が
15%以下であることが好ましい。
α+β相温度からの急冷は、その後の冷間塑性加工性が
β相急冷されたものに比較し高いことから好ましい。
β相急冷されたものに比較し高いことから好ましい。
合金は前述のβ相又はα+β相からの急冷を施したもの
が好ましく、その処理は熱間塑性加工後最後の冷間塑性
加工前に施すのが好ましく、特に最初の冷間塑性加工前
に施すのが良い。
が好ましく、その処理は熱間塑性加工後最後の冷間塑性
加工前に施すのが好ましく、特に最初の冷間塑性加工前
に施すのが良い。
α+β相は790〜950℃、β相は950℃を越える
温度より1100℃以下で、これらの温度より流水、噴
霧水等による急冷するのが好ましい。特に、最初の冷間
塑性加工前に素管内に水を流しながら外周より高周波加
熱により局部的に加熱する方法が好ましい。
温度より1100℃以下で、これらの温度より流水、噴
霧水等による急冷するのが好ましい。特に、最初の冷間
塑性加工前に素管内に水を流しながら外周より高周波加
熱により局部的に加熱する方法が好ましい。
この結果、管内面側が延性が高く、外面側に耐食性が水
素吸収率の低いものが得られる。α+β相での加熱はβ
相が主に形成される温度が選ばれる。β相は急冷しても
変らず、硬さの低い延性の高いものであり、β相に変っ
た部分からの急冷は硬さの高い針状の相が形成され、冷
間加工性が低い。しかし、α相がわずかながらでも混在
することによって高い冷間塑性加工性が得られ、耐食性
及び水素吸収率の低いものが得られる。β相として80
%〜95%の面積率になる温度で加熱し、急冷するのが
好ましい。加熱は短時間で行ない、5分以内、特に1分
以内が好ましい。長時間の加熱は結晶粒が成長するとと
もに析出物が形成され、耐食性が低下するのでまずい。
素吸収率の低いものが得られる。α+β相での加熱はβ
相が主に形成される温度が選ばれる。β相は急冷しても
変らず、硬さの低い延性の高いものであり、β相に変っ
た部分からの急冷は硬さの高い針状の相が形成され、冷
間加工性が低い。しかし、α相がわずかながらでも混在
することによって高い冷間塑性加工性が得られ、耐食性
及び水素吸収率の低いものが得られる。β相として80
%〜95%の面積率になる温度で加熱し、急冷するのが
好ましい。加熱は短時間で行ない、5分以内、特に1分
以内が好ましい。長時間の加熱は結晶粒が成長するとと
もに析出物が形成され、耐食性が低下するのでまずい。
焼なまし温度は500〜700℃が好ましく、特に50
0〜640℃が好ましい。640℃以下では耐食性の高
いものが得られる。この加熱は高真空中で行うのが好ま
しい。真空度は10-4〜10-5Torr が好ましく、焼な
ましによって合金表面に酸化皮膜が実質的に形成され
ず、表面が無色の金属光沢を示すものがよい。焼なまし
時間は1〜5時間が好ましい。
0〜640℃が好ましい。640℃以下では耐食性の高
いものが得られる。この加熱は高真空中で行うのが好ま
しい。真空度は10-4〜10-5Torr が好ましく、焼な
ましによって合金表面に酸化皮膜が実質的に形成され
ず、表面が無色の金属光沢を示すものがよい。焼なまし
時間は1〜5時間が好ましい。
(耐食性) ジルカロイ表面の酸化物は、金属過剰(酸素欠乏)型の
n型半導体であり、その組成は化学量論組成からずれた
ZrO2-x である。過剰な金属イオンは、等価な電子に
よって補償されており、酸素欠乏部はアニオン欠陥とし
て酸化膜中に内在している。酸素イオンはこのアニオン
欠陥と位置を交換することにより内部へ拡散し、酸化膜
と金属界面でジルコニウムイオンと結合し新たな酸化物
を形成し、腐食が金属内部へと進行していく。このよう
な均一全面酸化が被覆管全表面で進行すると表面に強固
な不動体的性質を有する酸化膜が形成され、時間経過に
伴い酸化膜成長速度は鈍化し優れた耐食性を有するよう
になる。合金元素であるFe及びNiは、ZrO2-xイ
オン格子のZrイオン位置と置換することにより、アニ
オン欠陥を形成する元素であるが、均一に分散すること
により酸化膜の成長速度を均一化させ、均一な保護被覆
を形成させる効果がある。製造プロセスにおけるβクエ
ンチは、合金元素の分布をより均一化させる効果があ
る。焼なまし等のα相温度範囲での熱処理は、金属間化
合物相の析出を促進しその析出物を粗大化させる。粗大
化した金属間化合物相が析出するとその周辺部で合金元
素の欠乏部が生じるため酸化膜成長速度に不均一が生じ
る。酸化膜厚さの不均一は、酸化膜中に不均一な内部応
力が発生する原因となり、この応力の不均一に起因する
割れを発生させる。割れは腐食環境とジルカロイ金属と
を短絡させるので局部酸化、すなわちノジュラコロージ
ョン発生の原因となる。よってノジュラコロージョン発
生の防止には、α+βクエンチあるいはβクエンチによ
り、均一にFe及びNiを分散させること、及び、析出
により濃度低下をきたさないだけの十分なFe及びNi
が合金に添加されている必要がある。とくにNiは、こ
れらのクエンチにより粒径0.01μm前後の微細な金
属間化合物相Sn・Niとして結晶粒内に均一に分散す
る性質を有しているので、ノジュラコロージョンを防止
するには不可欠な元素である。
n型半導体であり、その組成は化学量論組成からずれた
ZrO2-x である。過剰な金属イオンは、等価な電子に
よって補償されており、酸素欠乏部はアニオン欠陥とし
て酸化膜中に内在している。酸素イオンはこのアニオン
欠陥と位置を交換することにより内部へ拡散し、酸化膜
と金属界面でジルコニウムイオンと結合し新たな酸化物
を形成し、腐食が金属内部へと進行していく。このよう
な均一全面酸化が被覆管全表面で進行すると表面に強固
な不動体的性質を有する酸化膜が形成され、時間経過に
伴い酸化膜成長速度は鈍化し優れた耐食性を有するよう
になる。合金元素であるFe及びNiは、ZrO2-xイ
オン格子のZrイオン位置と置換することにより、アニ
オン欠陥を形成する元素であるが、均一に分散すること
により酸化膜の成長速度を均一化させ、均一な保護被覆
を形成させる効果がある。製造プロセスにおけるβクエ
ンチは、合金元素の分布をより均一化させる効果があ
る。焼なまし等のα相温度範囲での熱処理は、金属間化
合物相の析出を促進しその析出物を粗大化させる。粗大
化した金属間化合物相が析出するとその周辺部で合金元
素の欠乏部が生じるため酸化膜成長速度に不均一が生じ
る。酸化膜厚さの不均一は、酸化膜中に不均一な内部応
力が発生する原因となり、この応力の不均一に起因する
割れを発生させる。割れは腐食環境とジルカロイ金属と
を短絡させるので局部酸化、すなわちノジュラコロージ
ョン発生の原因となる。よってノジュラコロージョン発
生の防止には、α+βクエンチあるいはβクエンチによ
り、均一にFe及びNiを分散させること、及び、析出
により濃度低下をきたさないだけの十分なFe及びNi
が合金に添加されている必要がある。とくにNiは、こ
れらのクエンチにより粒径0.01μm前後の微細な金
属間化合物相Sn・Niとして結晶粒内に均一に分散す
る性質を有しているので、ノジュラコロージョンを防止
するには不可欠な元素である。
Sn・Ni金属間化合物相は高温の相温度範囲で長時間
焼なまし処理を施すと、Zr2(Ni・Fe)に変化し
耐食性を低下させる。
焼なまし処理を施すと、Zr2(Ni・Fe)に変化し
耐食性を低下させる。
よって、Sn・Ni金属間化合物相が0.2μm以上に
成長しないような熱処理条件を採用しなければならな
い。
成長しないような熱処理条件を採用しなければならな
い。
(水素吸収特性) 材料脆化の原因となる水素は、吸収量が少ないことが必
要である。前述したようにNiは耐食性向上には不可欠
な添加元素であるが、添加量の増加に伴い水素吸収量を
増す元素である。水素ガスの発生は、腐食に付随した現
象であり、酸化(腐食)が少ないほど水素ガスの発生量
も少ない。酸素イオンの内部拡散と逆方向に電子が移動
し、水素イオンはこの電子により還元されて水素ガスと
なる。この水素ガスの一部が内部に吸収されて水素化物
を形成し水素脆化の原因となる。
要である。前述したようにNiは耐食性向上には不可欠
な添加元素であるが、添加量の増加に伴い水素吸収量を
増す元素である。水素ガスの発生は、腐食に付随した現
象であり、酸化(腐食)が少ないほど水素ガスの発生量
も少ない。酸素イオンの内部拡散と逆方向に電子が移動
し、水素イオンはこの電子により還元されて水素ガスと
なる。この水素ガスの一部が内部に吸収されて水素化物
を形成し水素脆化の原因となる。
Zr2(Ni・Fe)型の金属間化合物相が存在する
と、カソード分極反応が促進され水素ガス吸収量を増す
が、Zr(Cr・Fe)2あるいはZrFe2型の金属
間化合物物相が同時に存在すると、カソード分極反応は
抑制される。また、Zr2(Ni・Fe)中のFe/N
i比を1.4以上とすることによってカソード分極反応
が抑制され、水素吸収量が著しく低下する。よって、所
定量以上のFeを添加する必要があり、その量は0.2
wt%以上及びNi0.16%以下とすべきである。
と、カソード分極反応が促進され水素ガス吸収量を増す
が、Zr(Cr・Fe)2あるいはZrFe2型の金属
間化合物物相が同時に存在すると、カソード分極反応は
抑制される。また、Zr2(Ni・Fe)中のFe/N
i比を1.4以上とすることによってカソード分極反応
が抑制され、水素吸収量が著しく低下する。よって、所
定量以上のFeを添加する必要があり、その量は0.2
wt%以上及びNi0.16%以下とすべきである。
(中性子吸収断面積) Zrに比べて熱中性子吸収断面積の大きいFe及びNi
を多量に添加することは、発電に寄与する熱中性子を吸
収し発電効率を低下させるので好ましくない。現用ジル
カロイと同等な中性子吸収断面積とするためには、Ni
量は0.3wt%以下、Fe量は0.55wt%以下と
するのが好ましい。よって、Fe及びNiの合金添加量
は次式の範囲内となり、本発明合金は中性子吸収断面積
は小さいものが得られる。
を多量に添加することは、発電に寄与する熱中性子を吸
収し発電効率を低下させるので好ましくない。現用ジル
カロイと同等な中性子吸収断面積とするためには、Ni
量は0.3wt%以下、Fe量は0.55wt%以下と
するのが好ましい。よって、Fe及びNiの合金添加量
は次式の範囲内となり、本発明合金は中性子吸収断面積
は小さいものが得られる。
0.55XNi+0.3XFe≦0.165 (製造性,機械的性質) 熱間及び熱間加工性が低下すると、製造時に割れが発生
する。Niを添加すると、Zr2(Ni・Fe)の金属
間化合物が析出する。耐食性向上効果のあるSn・Ni
金属間化合物相は、α相温度範囲での熱処理を施しても
粗大化しないが、Zr2(Ni・Fe)金属間化合物相
は粗大化し加工性を低下させる。粗大化防止には、Ni
添加量を0.2wt%以下にするのが好ましく、βクエ
ンチあるいはα+βクエンチにより微細化するのが好ま
しい。機械的性質に関しても製造性とほぼ同様であり、
Niを過剰に添加すると延性が低下する。Snを3.0
%以上合金化すると延性の低下が著しい。したがって、
本発明合金は熱間及び冷間加工性においても優れたもの
である。
する。Niを添加すると、Zr2(Ni・Fe)の金属
間化合物が析出する。耐食性向上効果のあるSn・Ni
金属間化合物相は、α相温度範囲での熱処理を施しても
粗大化しないが、Zr2(Ni・Fe)金属間化合物相
は粗大化し加工性を低下させる。粗大化防止には、Ni
添加量を0.2wt%以下にするのが好ましく、βクエ
ンチあるいはα+βクエンチにより微細化するのが好ま
しい。機械的性質に関しても製造性とほぼ同様であり、
Niを過剰に添加すると延性が低下する。Snを3.0
%以上合金化すると延性の低下が著しい。したがって、
本発明合金は熱間及び冷間加工性においても優れたもの
である。
溶解原料に原子炉用ジルコニウムスポンジを用い、真空
アーク溶解により第1表に示す合金組成(重量%)の合
金を溶製した。残部はZrである。各インゴットは、熱
間圧延(700℃)、焼なまし(700℃・4時間)を施し
た後、α+β相温度範囲(900℃)及びβ相温度範囲
(1000℃)に5分間保持した後水冷するクエンチ処
理を施した。冷間圧延(加工度:40%)と600℃・
2時間の中間焼なましとを交互に3回繰返すことにより
厚さ1mmの板にした。この板を再結晶温度範囲以上のα
相温度範囲(530,620,730℃)で2時間の焼なま
しを施し、腐食試験に供した。
アーク溶解により第1表に示す合金組成(重量%)の合
金を溶製した。残部はZrである。各インゴットは、熱
間圧延(700℃)、焼なまし(700℃・4時間)を施し
た後、α+β相温度範囲(900℃)及びβ相温度範囲
(1000℃)に5分間保持した後水冷するクエンチ処
理を施した。冷間圧延(加工度:40%)と600℃・
2時間の中間焼なましとを交互に3回繰返すことにより
厚さ1mmの板にした。この板を再結晶温度範囲以上のα
相温度範囲(530,620,730℃)で2時間の焼なま
しを施し、腐食試験に供した。
腐食試験は、圧力:10.3MPaの水蒸気中で行い、
温度及び時間は、BWR環境でのノジュラコロージョン
を再現するに適した特開昭58−95247号公報に開
示されている条件で行った。すなわち、410℃の水蒸
気中に8時間試験片を保持した後、圧力を一定に保ちつ
つ、水蒸気温度を510℃に上昇させ、510℃の高温
高圧水蒸気中に16時間試験片を引き続き保持する方法
である。
温度及び時間は、BWR環境でのノジュラコロージョン
を再現するに適した特開昭58−95247号公報に開
示されている条件で行った。すなわち、410℃の水蒸
気中に8時間試験片を保持した後、圧力を一定に保ちつ
つ、水蒸気温度を510℃に上昇させ、510℃の高温
高圧水蒸気中に16時間試験片を引き続き保持する方法
である。
水素吸収特性については、以下に記す方法により評価し
た。
た。
Zr+2H2O→ZrO2+2H2 の反応に伴い、酸化物(ZrO2)が形成されると同時
に水素ガスが発生する。酸化による重量増加を測定する
ことにより、ジルカロイと反応した水のモル数を求める
ことができ、それに対応して発生する水素ガスのモル数
を求めることができる。腐食試験後の試験片に含まれる
水素量を化学分析により測定し、吸収水素モル数を決算
し、吸収水素に対する発生水素の比を求めることにより
水素吸収率を求めた。
に水素ガスが発生する。酸化による重量増加を測定する
ことにより、ジルカロイと反応した水のモル数を求める
ことができ、それに対応して発生する水素ガスのモル数
を求めることができる。腐食試験後の試験片に含まれる
水素量を化学分析により測定し、吸収水素モル数を決算
し、吸収水素に対する発生水素の比を求めることにより
水素吸収率を求めた。
第1図は、ノジュラコロージョン発生の有無を示し、図
中○印は最終焼なまし温度によらずノジュラ腐食の発生
が表面及び側面に認められず腐食増量が45mg/dm
2以下であったことを示している。×印は、表面あるい
は側面にノジュラコロージョンが発生し腐食増量が50
mg/dm2を越えるものであったことを示す。第1図
よりノジュラコロージョンを防止できる合金組成は、図
中の点線で分割された領域の高Ni,高Fe側に存在す
ることがわかる。点線は、0.15Fe+0.25Ni
=0.0375によって求められる線図である。
中○印は最終焼なまし温度によらずノジュラ腐食の発生
が表面及び側面に認められず腐食増量が45mg/dm
2以下であったことを示している。×印は、表面あるい
は側面にノジュラコロージョンが発生し腐食増量が50
mg/dm2を越えるものであったことを示す。第1図
よりノジュラコロージョンを防止できる合金組成は、図
中の点線で分割された領域の高Ni,高Fe側に存在す
ることがわかる。点線は、0.15Fe+0.25Ni
=0.0375によって求められる線図である。
第2図は腐食増量に及ぼすFe及びNi含有量の影響を
示す線図である。図に示す如く、高温高圧水中での腐食
はFe量及びNi量の増加によって顕著に減少すること
が分る。特に、Niの極微量の添加によって急激に腐食
増量が減少する。Fe含有量が0.2%付近ではNi
0.03%の添加によって腐食増量が45mg/dm2
以下であり、ノジュラー腐食は生じなかった。
示す線図である。図に示す如く、高温高圧水中での腐食
はFe量及びNi量の増加によって顕著に減少すること
が分る。特に、Niの極微量の添加によって急激に腐食
増量が減少する。Fe含有量が0.2%付近ではNi
0.03%の添加によって腐食増量が45mg/dm2
以下であり、ノジュラー腐食は生じなかった。
第3図は、水素吸収率に及ぼすFe添加量の影響を示し
たものである。図中△印はNi添加量:0.11wt%
の合金の水素吸収率を示し、○印はNi添加量:0.0
5wt%の合金の水素吸収率を示す。図中の点線は、α
+βクエンチあるいはβクエンチを省略した合金につい
ての実験結果を示す。実線は、加工熱処理プロセスにお
いて、α+βクエンチを行った合金の水素吸収率を示
す。第3図よりα+βクエンチを施すことにより水素吸
収率を11%以下とすることができることがわかる。
たものである。図中△印はNi添加量:0.11wt%
の合金の水素吸収率を示し、○印はNi添加量:0.0
5wt%の合金の水素吸収率を示す。図中の点線は、α
+βクエンチあるいはβクエンチを省略した合金につい
ての実験結果を示す。実線は、加工熱処理プロセスにお
いて、α+βクエンチを行った合金の水素吸収率を示
す。第3図よりα+βクエンチを施すことにより水素吸
収率を11%以下とすることができることがわかる。
第4図は、水素吸収率に及ぼすNi添加量の影響を示
す。Fe添加量は0.20〜0.24wt%の範囲にあ
る。Ni添加量0.16wt%以下では、水素吸収率は
11%以下と低い値であるが0.2wt%以上になると
急激に水素吸収率が上昇し40%にも達する。よって、
Ni添加量は、0.16wt%以下とすべきである。
す。Fe添加量は0.20〜0.24wt%の範囲にあ
る。Ni添加量0.16wt%以下では、水素吸収率は
11%以下と低い値であるが0.2wt%以上になると
急激に水素吸収率が上昇し40%にも達する。よって、
Ni添加量は、0.16wt%以下とすべきである。
第5図は、水素吸収率に及ぼす(Fe/Ni)比の影響
を示す線図である。図に示す如く、Fe含有量が0.2
0%未満の○印及び△印のものは(Fe/Ni)比によ
る影響が見られないが、0.20%以上のFe含有量で
は(Fe/Ni)比は1.4以上にすべきであることが
分る。前述の如く、FeとNiとは水素吸収率に及ぼす
効果が全く逆の作用を有するので、これらの元素におけ
る比率が重要な関係を有することを見い出した。Feの
含有量が0.2%未満およびNi含有量が0.16%を
越える含有量ではこれらの元素の相関関係がないが、両
者の含有量が互いに逆の場合に両者は相関関係を有する
ものである。
を示す線図である。図に示す如く、Fe含有量が0.2
0%未満の○印及び△印のものは(Fe/Ni)比によ
る影響が見られないが、0.20%以上のFe含有量で
は(Fe/Ni)比は1.4以上にすべきであることが
分る。前述の如く、FeとNiとは水素吸収率に及ぼす
効果が全く逆の作用を有するので、これらの元素におけ
る比率が重要な関係を有することを見い出した。Feの
含有量が0.2%未満およびNi含有量が0.16%を
越える含有量ではこれらの元素の相関関係がないが、両
者の含有量が互いに逆の場合に両者は相関関係を有する
ものである。
No.38の合金は、Fe添加量を0.48wt%まで高
めた合金である。この合金の腐食増量は、43mg/d
m2、水素吸収率は12%であった。このことから、耐
食性及び水素吸収の観点からは、Ni添加量0.16w
t%以下の範囲であればFe添加量を0.2wt%以
上、0.5wt%前後まで増加させてもよいことがわか
る。しかし、後述するようにNiとFeとの合計量が
0.64%と多量に含有すると冷間塑性加工性が急激に
低下するので、前述の如く冷間塑性加工によって薄肉と
する部材では好ましくないことが明らかである。Feと
Niとの合計量は0.40%以下とするのが好ましい。
めた合金である。この合金の腐食増量は、43mg/d
m2、水素吸収率は12%であった。このことから、耐
食性及び水素吸収の観点からは、Ni添加量0.16w
t%以下の範囲であればFe添加量を0.2wt%以
上、0.5wt%前後まで増加させてもよいことがわか
る。しかし、後述するようにNiとFeとの合計量が
0.64%と多量に含有すると冷間塑性加工性が急激に
低下するので、前述の如く冷間塑性加工によって薄肉と
する部材では好ましくないことが明らかである。Feと
Niとの合計量は0.40%以下とするのが好ましい。
No.34合金のα+βクエンチしたものの透過電子顕微
鏡により析出物の観察を行った結果、錫とニッケルとの
金属間化合物が検出され、α相のジルコニウム結晶粒内
中に均一に分散して析出しているのが確認された。析出
物はSn2Ni3析出物で、粒径は約10nm程度の極微
細なものであった。しかし、同じ材料でα+βクエンチ
しないものにはこの析出物は観察されなかった。
鏡により析出物の観察を行った結果、錫とニッケルとの
金属間化合物が検出され、α相のジルコニウム結晶粒内
中に均一に分散して析出しているのが確認された。析出
物はSn2Ni3析出物で、粒径は約10nm程度の極微
細なものであった。しかし、同じ材料でα+βクエンチ
しないものにはこの析出物は観察されなかった。
尚、α+βクエンチしたものでも、クエンチ後に熱間塑
性加工を施したものにはSnとNiとの析出物は見られ
なかった。
性加工を施したものにはSnとNiとの析出物は見られ
なかった。
(実施例1) 本実施例は、ジルコニウム基合金の一応用例として原子
炉用燃料被覆関への製造プロセスを検討したものであ
る。第2表に示す5種類の合金組成(重量%)を有する
インゴットをアーク溶解により溶製した。2回の真空ア
ーク溶解後、1050℃の温度で鍛造し、室温まで冷却
させた後、1000℃に再加熱して1時間保持し水中で
冷却させる溶体化処理を施した。引き続き700℃の温
度で鍛造し冷却させ再加熱し700℃で1時間焼なまし
を行った。表面を研削しCu被覆を施し650℃で熱間
押出し、その後Cu被覆を除去した。この管は素管と呼
ばれ、外径63.5mm、肉浮10.9mmの寸法である。
この素管を高周波誘導コイル中を通過させることにより
加熱し、コイル通過直後の位置(コイル下方)に設けた
水噴出ノズルから管表面に水を噴きつけ急冷させた。最
高加熱温度はα+β相を有する910℃であり860℃
以上の保持時間は10秒、910℃から500℃までの
平均冷却速度は約100℃/sであった。高周波焼入れ
処理を施した素管はピルガミルによる圧延及び中間焼な
ましを交互に3回繰返すことにより外形12.3mm、肉
厚0.86mmの燃料被覆管寸法とした。中間焼なましは
いずれも10-5Torr の真空中で行ない、温度は600
℃及び650℃で順に行ない、最終焼なまし温度は57
7℃とした。冷間圧延加工度(管断面積減少率)は、そ
れぞれ順次77%,77%,70%であった。この工程
において、第3表のNo5の合金にはミクロクラックが第
2回目の冷間圧延時に発生したため、その後の加工及び
熱処理を中止した。このことから、Niを0.2wt%
以上添加すると冷間加工性が低下し好ましくないことが
わかる。いずれの被覆管も焼なまししたままで管表面に
は実質的に酸化物は形成されず、無色で金属光沢を有し
ていた。
炉用燃料被覆関への製造プロセスを検討したものであ
る。第2表に示す5種類の合金組成(重量%)を有する
インゴットをアーク溶解により溶製した。2回の真空ア
ーク溶解後、1050℃の温度で鍛造し、室温まで冷却
させた後、1000℃に再加熱して1時間保持し水中で
冷却させる溶体化処理を施した。引き続き700℃の温
度で鍛造し冷却させ再加熱し700℃で1時間焼なまし
を行った。表面を研削しCu被覆を施し650℃で熱間
押出し、その後Cu被覆を除去した。この管は素管と呼
ばれ、外径63.5mm、肉浮10.9mmの寸法である。
この素管を高周波誘導コイル中を通過させることにより
加熱し、コイル通過直後の位置(コイル下方)に設けた
水噴出ノズルから管表面に水を噴きつけ急冷させた。最
高加熱温度はα+β相を有する910℃であり860℃
以上の保持時間は10秒、910℃から500℃までの
平均冷却速度は約100℃/sであった。高周波焼入れ
処理を施した素管はピルガミルによる圧延及び中間焼な
ましを交互に3回繰返すことにより外形12.3mm、肉
厚0.86mmの燃料被覆管寸法とした。中間焼なましは
いずれも10-5Torr の真空中で行ない、温度は600
℃及び650℃で順に行ない、最終焼なまし温度は57
7℃とした。冷間圧延加工度(管断面積減少率)は、そ
れぞれ順次77%,77%,70%であった。この工程
において、第3表のNo5の合金にはミクロクラックが第
2回目の冷間圧延時に発生したため、その後の加工及び
熱処理を中止した。このことから、Niを0.2wt%
以上添加すると冷間加工性が低下し好ましくないことが
わかる。いずれの被覆管も焼なまししたままで管表面に
は実質的に酸化物は形成されず、無色で金属光沢を有し
ていた。
以上の製造プロセスを経た燃料被覆管を引張試験(室温
及び343℃)及び腐食試験に供した。第3表はその結
果を示す。
及び343℃)及び腐食試験に供した。第3表はその結
果を示す。
引張特性はいずれの合金組成の被覆管においてもほぼ同
等であったが、Ni量:0.01wt%では耐食性が低
くNiを0.03wt%以上添加する必要があることが
わかる。
等であったが、Ni量:0.01wt%では耐食性が低
くNiを0.03wt%以上添加する必要があることが
わかる。
高い耐食性を有していたNo2〜No4の被覆管の金属組織
においては、粒径0.01μm前後のSn・Ni金属間
化合物相が、再結晶したα相Zr結晶粒内に微細に分散
していた。
においては、粒径0.01μm前後のSn・Ni金属間
化合物相が、再結晶したα相Zr結晶粒内に微細に分散
していた。
No.4の合金からなる被覆管を用い、更に端栓に同じ合
金を用いて、第6図に示す燃料棒を製作した。燃料棒は
被覆管1、ライナ2、上部端栓3、核燃料ペレット(例
UO2)4、プレナムスプリング5、溶接部6、下部端
栓7によって主に構成される。
金を用いて、第6図に示す燃料棒を製作した。燃料棒は
被覆管1、ライナ2、上部端栓3、核燃料ペレット(例
UO2)4、プレナムスプリング5、溶接部6、下部端
栓7によって主に構成される。
端栓はβ相温度領域で鍛造され、焼鈍したものである。
溶接はTIG溶接によって行われた。ライナ管2は鈍Z
rからなり、100μm以下の肉厚を有する。ライナ管
2は熱間押出し時にビレットに挿入し、圧着され、被覆
管の製造時の冷間塑性加工と焼鈍の繰返しによって所望
の厚さになる。
溶接はTIG溶接によって行われた。ライナ管2は鈍Z
rからなり、100μm以下の肉厚を有する。ライナ管
2は熱間押出し時にビレットに挿入し、圧着され、被覆
管の製造時の冷間塑性加工と焼鈍の繰返しによって所望
の厚さになる。
この燃料棒は第7図に示す核燃料集合体10として組立
てられ、炉心に収納される。核燃料集合体10はチャン
ネルボックス11、核燃料棒14、吊上げ取手12、上
端プレート15、下端プレート(図示せず)によって主
に構成される。
てられ、炉心に収納される。核燃料集合体10はチャン
ネルボックス11、核燃料棒14、吊上げ取手12、上
端プレート15、下端プレート(図示せず)によって主
に構成される。
本発明によれば、高温高圧水雰囲気下において耐食性が
優れ、水素吸収量が少ないジルコニウム基合金が得られ
る顕著な効果を有するものである。特に、炉内滞在寿命
を大幅に長期化できるので、原子力燃料の高燃焼度化が
可能となる。
優れ、水素吸収量が少ないジルコニウム基合金が得られ
る顕著な効果を有するものである。特に、炉内滞在寿命
を大幅に長期化できるので、原子力燃料の高燃焼度化が
可能となる。
第1図はノジュラーコロージョン発生に及ぼすFe,N
i合金組成の影響、第2図は腐食増量に及ぼすNiの影
響を示す線図で、第3図は水素吸収率に及ぼすFe量の
影響を示す線図、第4図は水素吸収率に及ぼすNi量の
影響を示す線図、第5図は水素吸収率に及ぼす(Fe/
Ni)比の影響を示す線図、第6図は本発明合金を適用
した一例を示す燃料棒の断面図、第7図は本発明合金を
適用した核燃料集合体の部分断面図である。 1……被覆管、2……ライナー、3,7……端栓、4…
…核燃料ペレット、6……溶接部、10……燃料集合
体、11……チャンネルボックス、14……核燃料棒、
15……上端プレート。
i合金組成の影響、第2図は腐食増量に及ぼすNiの影
響を示す線図で、第3図は水素吸収率に及ぼすFe量の
影響を示す線図、第4図は水素吸収率に及ぼすNi量の
影響を示す線図、第5図は水素吸収率に及ぼす(Fe/
Ni)比の影響を示す線図、第6図は本発明合金を適用
した一例を示す燃料棒の断面図、第7図は本発明合金を
適用した核燃料集合体の部分断面図である。 1……被覆管、2……ライナー、3,7……端栓、4…
…核燃料ペレット、6……溶接部、10……燃料集合
体、11……チャンネルボックス、14……核燃料棒、
15……上端プレート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 国谷 治郎 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 赤堀 公彦 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 正岡 功 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 牧 英夫 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 中島 潤二郎 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (56)参考文献 特開 昭60−43450(JP,A) 特開 昭58−224139(JP,A) 特開 昭60−82636(JP,A)
Claims (12)
- 【請求項1】重量で、錫1〜2%,鉄0.20〜0.3
5%及びニッケル0.03〜0.16%を含み、残部が
実質的にジルコニウムからなり、(鉄/ニッケル)比が
1.4〜8であることを特徴とする高耐食低水素吸収性
ジルコニウム基合金。 - 【請求項2】前記ジルコニウム基合金はα相を有し、該
α相のジルコニウム結晶粒内に微細な錫とニッケルとの
金属間化合物及び鉄・ニッケル・ジルコニウム金属間化
合物が析出している特許請求の範囲第1項に記載の高耐
食低水素吸収性ジルコニウム基合金。 - 【請求項3】前記α相のジルコニウム結晶粒内に粒径
0.2μm以下の錫とニッケルとの金属間化合物及び粒
径0.1〜0.5μmの鉄・ニッケル・ジルコニウム金
属間化合物が析出している特許請求の範囲第1項又は第
2項に記載の高耐食低水素吸収性ジルコニウム基合金。 - 【請求項4】鉄とニッケルとの合計量が0.3〜0.4
重量%である特許請求の範囲第1項〜第3項のいずれか
に記載の高耐食低水素吸収性ジルコニウム基合金。 - 【請求項5】圧力10.3MPaで、410℃の水蒸気
中8時間保持し、更に510℃の水蒸気中16時間保持
したときの腐食増量が45mg/dm2以下であり、非
ノジュラー腐食性を有する特許請求の範囲第1項〜第4
項のいずれかに記載の高耐食低水素吸収性ジルコニウム
基合金。 - 【請求項6】圧力10.3MPaで、410℃の水蒸気
中8時間保持し、更に510℃の水蒸気中16時間保持
したときの水素吸収率が15%以下である特許請求の範
囲第1項〜第5項のいずれかに記載の高耐食低水素吸収
性ジルコニウム基合金。 - 【請求項7】重量で、錫1〜2%,鉄0.20〜0.3
5%,ニッケル0.03〜0.16%及びクロム0.0
5〜0.15%を含み、残部が実質的にジルコニウムか
らなり、(鉄/ニッケル)比が1.4〜8であることを
特徴とする高耐食低水素吸収性ジルコニウム基合金。 - 【請求項8】重量で、錫1〜2%,鉄0.2〜0.35
%及びニッケル0.03〜0.16%を含み、残部が実
質的にジルコニウムからなり、(鉄/ニッケル)比が
1.4〜8であるジルコニウム基合金を最終熱間塑性加
工後、β相又はα相とβ相とが共存する温度領域で短時
間保持し次いで急冷する処理を施し、次いで冷間塑性加
工と焼なまし処理とを交互に繰返すことを特徴とする高
耐食低水素吸収性ジルコニウム基合金の製造法。 - 【請求項9】前記ジルコニウム基合金を最終熱間塑性加
工後、最初の冷間塑性加工前にα相とβ相とが共存する
温度で短時間保持し次いで急冷する処理を施し、次いで
冷間塑性加工と焼なまし処理とを交互に繰返した後の前
記ジルコニウム基合金がα相のジルコニウム結晶粒内に
粒径0.2μm以下の錫とニッケルとの金属間化合物及
び粒径0.1〜0.5μmの鉄・ニッケル・ジルコニウ
ム金属間化合物を形成するようにする特許請求の範囲第
8項に記載の高耐食低水素吸収性ジルコニウム基合金の
製造法。 - 【請求項10】前記焼なまし処理を真空中で行ない、前
記合金表面に実質的に酸化物層が形成されないようにす
る特許請求の範囲第8項又は第9項の高耐食低水素吸収
性ジルコニウム基合金の製造法。 - 【請求項11】重量で、錫1〜2%,鉄0.2〜0.3
5%,クロム0.05〜0.15%及びニッケル0.0
3〜0.16%を含み、残部が実質的にジルコニウムか
らなり、(鉄/ニッケル)比が1.4〜8であるジルコ
ニウム基合金管を最終熱間塑性加工後、最初の冷間塑性
加工前に高周波コイル内を通過させることによってβ相
又はα相とβ相とが共存する温度で前記管外周面を短時
間保持し、次いで前記コイルを通過した直後に冷媒を噴
霧し急冷する処理を施し、次いで冷間塑性加工と焼なま
し処理とを交互に繰返すことを特徴とする高耐食低水素
吸収性ジルコニウム基合金の製造法。 - 【請求項12】前記焼なまし処理後のジルコニウム基合
金はα相を有し、該α相のジルコニウム結晶粒内に粒径
0.2μm以下の錫とニッケルとの金属間化合物及び粒
径0.1〜0.5μmの鉄・ニッケル・ジルコニウム金
属間化合物が形成される特許請求の範囲第11項記載の
高耐食低水素吸収性ジルコニウム基合金の製造法。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27492785 | 1985-12-09 | ||
| JP60-274927 | 1985-12-09 |
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5254261A Division JP2600057B2 (ja) | 1985-12-09 | 1993-10-12 | 高耐食原子燃料用被覆管、スペーサ及びチャンネルボックスとその燃料集合体並びにその製造法 |
| JP7103378A Division JP2770777B2 (ja) | 1985-12-09 | 1995-04-27 | 高耐食低水素吸収性ジルコニウム基合金及びその製造法 |
| JP9175505A Division JP2790138B2 (ja) | 1985-12-09 | 1997-07-01 | 高耐食原子燃料用被覆管,スペーサ及びチャンネルボックスとその燃料集合体並びにその製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62228442A JPS62228442A (ja) | 1987-10-07 |
| JPH0625389B2 true JPH0625389B2 (ja) | 1994-04-06 |
Family
ID=17548481
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61281795A Expired - Lifetime JPH0625389B2 (ja) | 1985-12-09 | 1986-11-28 | 高耐食低水素吸収性ジルコニウム基合金及びその製造法 |
Country Status (4)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US4810461A (ja) |
| EP (1) | EP0227989B2 (ja) |
| JP (1) | JPH0625389B2 (ja) |
| DE (1) | DE3678809D1 (ja) |
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|---|---|---|---|---|
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| EP0296972B1 (fr) * | 1987-06-23 | 1992-08-12 | Framatome | Procédé de fabrication d'un tube en alliage à base de zirconium pour réacteur nucléaire et applications |
| JP2580273B2 (ja) * | 1988-08-02 | 1997-02-12 | 株式会社日立製作所 | 原子炉用燃料集合体およびその製造方法並びにその部材 |
| US5024809A (en) * | 1989-05-25 | 1991-06-18 | General Electric Company | Corrosion resistant composite claddings for nuclear fuel rods |
| US5026516A (en) * | 1989-05-25 | 1991-06-25 | General Electric Company | Corrosion resistant cladding for nuclear fuel rods |
| US4986957A (en) * | 1989-05-25 | 1991-01-22 | General Electric Company | Corrosion resistant zirconium alloys containing copper, nickel and iron |
| US5073336A (en) * | 1989-05-25 | 1991-12-17 | General Electric Company | Corrosion resistant zirconium alloys containing copper, nickel and iron |
| US5278881A (en) * | 1989-07-20 | 1994-01-11 | Hitachi, Ltd. | Fe-Cr-Mn Alloy |
| US5076488A (en) * | 1989-09-19 | 1991-12-31 | Teledyne Industries, Inc. | Silicon grain refinement of zirconium |
| US5211774A (en) * | 1991-09-18 | 1993-05-18 | Combustion Engineering, Inc. | Zirconium alloy with superior ductility |
| JP2638351B2 (ja) * | 1991-09-20 | 1997-08-06 | 株式会社日立製作所 | 燃料集合体 |
| SE9103052D0 (sv) * | 1991-10-21 | 1991-10-21 | Asea Atom Ab | Zirkoniumbaserad legering foer komponenter i kaernreaktorer |
| DE9206038U1 (de) * | 1992-02-28 | 1992-08-27 | Siemens AG, 80333 München | Werkstoff und Strukturteil aus modifiziertem Zirkaloy |
| FR2693476B1 (fr) * | 1992-07-09 | 1994-09-02 | Cezus Co Europ Zirconium | Produit extérieurement en alliage de Zr, son procédé de fabrication et son utilisation. |
| US5517540A (en) * | 1993-07-14 | 1996-05-14 | General Electric Company | Two-step process for bonding the elements of a three-layer cladding tube |
| US5341407A (en) * | 1993-07-14 | 1994-08-23 | General Electric Company | Inner liners for fuel cladding having zirconium barriers layers |
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| JP3983493B2 (ja) | 2001-04-06 | 2007-09-26 | 株式会社グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン | ジルコニウム基合金の製造法 |
| SE524428C3 (sv) * | 2002-12-20 | 2004-09-08 | Westinghouse Atom Ab | Kärnbränslestav samt förfarande för tillverkning av en kärnbränslestav |
| US7194980B2 (en) * | 2003-07-09 | 2007-03-27 | John Stuart Greeson | Automated carrier-based pest control system |
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| US9139895B2 (en) | 2004-09-08 | 2015-09-22 | Global Nuclear Fuel—Americas, LLC | Zirconium alloy fuel cladding for operation in aggressive water chemistry |
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| SE530673C2 (sv) * | 2006-08-24 | 2008-08-05 | Westinghouse Electric Sweden | Vattenreaktorbränslekapslingsrör |
| US20100014624A1 (en) | 2008-07-17 | 2010-01-21 | Global Nuclear Fuel - Americas, Llc | Nuclear reactor components including material layers to reduce enhanced corrosion on zirconium alloys used in fuel assemblies and methods thereof |
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| CN115747570A (zh) * | 2022-10-31 | 2023-03-07 | 上海大学 | 一种小型压水堆用锆合金包壳材料及其制备方法 |
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| US4003788A (en) * | 1970-12-08 | 1977-01-18 | Westinghouse Electric Corporation | Nuclear fuel elements sealed by electric welding |
| SE426890B (sv) * | 1981-07-07 | 1983-02-14 | Asea Atom Ab | Sett att tillverka kapselror av zirkoniumbaserad legering for brenslestavar till kernreaktorer |
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| JPS6082636A (ja) * | 1983-10-12 | 1985-05-10 | Hitachi Ltd | 高耐食性ジルコニウム基合金とその製造法 |
-
1986
- 1986-11-28 JP JP61281795A patent/JPH0625389B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1986-12-09 DE DE8686117134T patent/DE3678809D1/de not_active Expired - Lifetime
- 1986-12-09 EP EP86117134A patent/EP0227989B2/en not_active Expired - Lifetime
- 1986-12-09 US US06/940,723 patent/US4810461A/en not_active Expired - Lifetime
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| EP0227989A1 (en) | 1987-07-08 |
| JPS62228442A (ja) | 1987-10-07 |
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| DE3678809D1 (de) | 1991-05-23 |
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