JPH06264182A - 高加工性熱延高張力鋼板とその製造方法 - Google Patents

高加工性熱延高張力鋼板とその製造方法

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JPH06264182A
JPH06264182A JP4957693A JP4957693A JPH06264182A JP H06264182 A JPH06264182 A JP H06264182A JP 4957693 A JP4957693 A JP 4957693A JP 4957693 A JP4957693 A JP 4957693A JP H06264182 A JPH06264182 A JP H06264182A
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JP
Japan
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steel sheet
grain size
points
hot
cooling
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Application number
JP4957693A
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English (en)
Inventor
Tokiaki Nagamichi
常昭 長道
Nozomi Komatsubara
望 小松原
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】優れた強度、延性、穴拡げ性及び溶接性を兼備
した加工性熱延高張力鋼板とその製造方法を提供する。 【構成】C:0.05〜0.40%、Si: 0.8〜2.5 %、Mn:
0.8〜2.5 %およびsol.Al:0.10〜1.0 %未満を含み、
残部はFeおよび不可避的不純物からなり、体積率で5%
以上の残留オーステナイトを含むポリゴナルフェライト
主体の組織を有し、かつ結晶粒径がASTM粒度番号で12以
上である高加工性熱延高張力鋼板と、前記化学組成の素
材鋼を、 Ac3点以上に再加熱保持した後熱間圧延を行
い、仕上圧延機の少なくとも後段2スタンド以上のロー
ル間で鋼板を加熱し、{(Ar3点−50℃) 〜(Ar3点+100
℃) }の温度域における合計圧下率を30%以上として仕
上圧延を行った後、5〜60℃/sの冷却速度で 300〜450
℃まで加速冷却して巻き取り、前記鋼板とするその製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車や産業機械等
における高強度部材用鋼板として好適な、延性と穴拡げ
性に優れた加工用高張力熱延鋼板およびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】今日、連続熱間圧延によって製造される
「熱延鋼板」は、比較的安価な構造用材料として自動車
を始めとする各種の産業機器類に広く適用されるように
なったが、このような用途に用いられる部材の大部分は
プレス加工で成形される場合が多い。従って、「高強度
と高加工性の両立」に対する要求が強い。
【0003】一般に鋼板の強度増加を図ると加工性が低
下するのを否めないが、強度と延性がともに優れる鋼材
として、例えば特開昭55−44551 号公報に記載されてい
るようなDP鋼 (Dual Phase鋼) が知られている。
【0004】このDP鋼は〔フェライト+マルテンサイ
ト〕の二相組織鋼であり、「降伏比が低く延性が高い」
ことを特徴としているが、JIS 5号引張試験片での特性
によると、60キロ級ハイテン{引張強さ(TS):60kgf/m
m2}で伸び(EL)が約30%、引張強さ・伸びバランス(TS
×EL)の値が2000未満、また80キロ級ハイテン{TS:80
kgf/mm2 }でELが約20%、(TS×EL)の値が1800未満と
いうのが、それぞれその限界であり、延性の面でより一
層改善された材料が望まれていた。
【0005】一方、これとは別に、高強度鋼板の延性を
大幅に向上させる手段として「残留オーステナイトの変
態誘起塑性(以下、TRIPという)を利用する方法」
が提案されている(例えば、特開昭55−145121号公報参
照)。この方法によるとTSが110kgf/mm2以上でELが22%
以上を示し、「TS×ELの値」が2400を超える高延性高強
度鋼板の製造が可能であると考えられる。しかしなが
ら、この方法では、C含有量を0.40〜0.85重量% (以
下、成分割合を表す%は重量%とする) と高めに調整す
る必要があることから、得られる鋼板は溶接性の点で劣
り、自動車用鋼板として広く使用することは困難であっ
た。
【0006】低いC含有量の下で残留オーステナイトを
確保して鋼板の高延性を得る手段として、0.2 %前後の
C、1.5 %前後のSi、1.5 %前後のMnを含有する鋼を熱
間圧延し、 Ar3点近傍で仕上圧延を行ってから40℃/s以
上の冷却速度で加速冷却した後、 400℃近傍で巻き取る
方法が提案されている (特開昭63−4017号公報参照)。
しかし、この方法では、伸びはDP鋼に比べて大幅に向
上させることができるものの、結晶粒径が比較的粗大で
あるため加工性の重要な指標の一つである穴拡げ性は改
善されず、得られる熱延鋼板の穴拡げ性はDP鋼並みの
30%程度しかなかった。
【0007】従って、上記の方法による鋼板は、伸びフ
ランジ性が要求されるような部品に対しては使用するこ
とができず、穴拡げ性についても充分に満足できる加工
用熱延高張力鋼板の出現が強く望まれていた。
【0008】また、仕上圧延において Ar3点近傍の温度
域で強加工した後冷却してフェライト変態を促進し、残
留オーステナイトを安定して得る方法が提案されてい
る。例えば、特開昭60−165320号公報には、仕上圧延に
おいて 850℃以上の仕上温度で最終3パスの合計圧下率
を60%以上、かつ最終パス圧下率を20%以上とする大圧
下圧延を行う方法が提案されている。しかし、圧延ロー
ルによる抜熱があるため、仕上温度を Ar3点以上に確保
し、かつAr3 点近傍の温度域に維持しながら〔このよう
な意味ですか? 〕、最終3パスで合計圧下率を60%以
上とする大圧下圧延を行うことは事実上不可能であり、
実質的には最終1パスだけ大圧下を行う以外に方法はな
かった。従って、この方法では強大なパワーを持つ圧延
機が必要である。しかも、従来の圧延では鋼板の平坦度
をよくするために最終パスでは軽圧下を行っているが、
この方法では最終パスで大圧下を行うため鋼板の平坦度
を悪化させてしまう。
【0009】以上の観点から Ar3点近傍の低温域で最終
3パス(特に最終1パス)で大圧下を行い、かつ鋼板の
平坦度を確保することは極めて困難であると考えられ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、充分
に優れた強度、延性、溶接性および穴拡げ性を兼備した
加工用熱延高張力鋼板とこれを安定して製造する方法を
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、次の
(1)〜(4) の高加工性熱延高張力鋼板と (5)〜(12)のそ
の製造方法にある。
【0012】(1) 重量%にて、C:0.05〜0.40%、Si:
0.8〜2.5 %、Mn: 0.8〜2.5 %およびsol.Al:0.10〜
1.0 %を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からな
り、体積率で5%以上の残留オーステナイトを含むポリ
ゴナルフェライト主体の組織を有し、かつ結晶粒径がA
STM粒度番号で12以上であることを特徴とする延性と
穴拡げ性に優れた高加工性熱延高張力鋼板。
【0013】(2) 上記(1) の鋼板が、重量%にて、加え
て更にCa:0.0002〜0.010 %、Zr:0.01〜0.10%および
希土類元素:0.01〜0.10%のうちの1種以上を含む上記
(1)に記載の延性と穴拡げ性に優れた高加工性熱延高張
力鋼板。
【0014】(3) 上記(1) の鋼板が、重量%にて、加え
て更にNb: 0.005〜0.10%、Ti: 0.005〜0.10%および
V: 0.005〜0.20%のうちの1種以上を含む上記(1) に
記載の延性と穴拡げ性に優れた高加工性熱延高張力鋼
板。
【0015】(4) 上記(1) の鋼板が、重量%にて、加え
て更にCa:0.0002〜0.010 %、Zr:0.01〜0.10%および
希土類元素:0.01〜0.10%のうちの1種以上、並びにN
b: 0.005〜0.10%、Ti: 0.005〜0.10%およびV: 0.
005〜0.20%のうちの1種以上を含む、残部はFeおよび
不可避的不純物からなり、体積率で5%以上の残留オー
ステナイトを含む上記(1) に記載の延性と穴拡げ性に優
れた高加工性熱延高張力鋼板。
【0016】(5) 重量%にて、C:0.05〜0.40%、Si:
0.8〜2.5 %、Mn: 0.8〜2.5 %およびsol.Al:0.10〜
1.0 %を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からな
る鋼を、 Ac3点以上に再加熱保持してから熱間圧延を行
い、仕上圧延機の少なくとも後段2スタンド以上のロー
ル間で鋼板を加熱し、{(Ar3点−50℃) 〜(Ar3点+100
℃) }で、かつこの温度域における合計圧下率を30%以
上として仕上圧延を行った後、5〜60℃/sの冷却速度に
て 300〜450 ℃まで加速冷却して巻き取り、体積率で5
%以上の残留オーステナイトを含むポリゴナルフェライ
ト主体の組織を有し、かつ結晶粒径がASTM粒度番号
で12以上の鋼板とすることを特徴とする延性と穴拡げ性
に優れた高加工性熱延高張力鋼板の製造方法。
【0017】(6) 上記(5) に記載の鋼が、重量%にて、
加えて更にCa:0.0002〜0.010 %、Zr:0.01〜0.10%お
よび希土類元素:0.01〜0.10%のうちの1種以上を含む
鋼である上記(5) に記載の延性と穴拡げ性に優れた高加
工性熱延高張力鋼板の製造方法。
【0018】(7) 上記(5) に記載の鋼が、重量%にて、
加えて更にNb: 0.005〜0.10%、Ti: 0.005〜0.10%お
よびV: 0.005〜0.20%のうちの1種以上を含む鋼であ
る上記(5) に記載の延性と穴拡げ性に優れた高加工性熱
延高張力鋼板の製造方法。
【0019】(8) 上記(5) に記載の鋼が、重量%にて、
加えて更にCa:0.0002〜0.010 %、Zr:0.01〜0.10%お
よび希土類元素:0.01〜0.10%のうちの1種以上、並び
にNb: 0.005〜0.10%、Ti: 0.005〜0.10%およびV:
0.005〜0.20%のうちの1種以上を含む鋼である上記
(5) に記載の延性と穴拡げ性に優れた高加工性熱延高張
力鋼板の製造方法。
【0020】(9) 重量%にて、C:0.05〜0.40%、Si:
0.8〜2.5 %、Mn: 0.8〜2.5 %およびsol.Al:0.10〜
1.0 %を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からな
る鋼を、 Ac3点以上に再加熱保持してから熱間圧延を行
い、仕上圧延機の少なくとも後段2スタンド以上のロー
ル間で鋼板を加熱し、{(Ar3点−50℃) 〜(Ar3点+100
℃) }で、かつこの温度域における合計圧下率を30%以
上として仕上圧延を行った後、5℃/s以上の冷却速度に
て 550〜700 ℃の温度域まで加速冷却し、次いで20℃/s
以下の冷却速度にて0〜30秒間冷却した後、更に20℃/s
以上の冷却速度にて 300〜450 ℃まで加速冷却して巻き
取り、体積率で5%以上の残留オーステナイトを含むポ
リゴナルフェライト主体の組織を有し、かつ結晶粒径が
ASTM粒度番号で12以上の鋼板とすることを特徴とす
る延性と穴拡げ性に優れた高加工性熱延高張力鋼板の製
造方法。
【0021】(10)上記(9) に記載の鋼が、重量%にて、
加えて更にCa:0.0002〜0.010 %、Zr:0.01〜0.10%お
よび希土類元素:0.01〜0.10%のうちの1種以上を含む
鋼である上記(9) に記載の延性と穴拡げ性に優れた高加
工性熱延高張力鋼板の製造方法。
【0022】(11)上記(9) に記載の鋼が、重量%にて、
加えて更にNb: 0.005〜0.10%、Ti: 0.005〜0.10%お
よびV: 0.005〜0.20%のうちの1種以上を含む鋼であ
る上記(9) に記載の延性と穴拡げ性に優れた高加工性熱
延高張力鋼板の製造方法。
【0023】(12)上記(9) に記載の鋼が、重量%にて、
加えて更にCa:0.0002〜0.010 %、Zr:0.01〜0.10%お
よび希土類元素:0.01〜0.10%のうちの1種以上、並び
にNb: 0.005〜0.10%、Ti: 0.005〜0.10%およびV:
0.005〜0.20%のうちの1種以上を含む鋼である上記
(9) に記載の延性と穴拡げ性に優れた高加工性熱延高張
力鋼板の製造方法。
【0024】本発明者らは前記目的を達成すべく、特に
溶接性において満足が得られるC含有量の範囲で、自動
車用等としても充分な高強度を示し、かつ「優れた延性
と穴拡げ性につながるTRIP効果を利用するに充分な
量」のオーステナイトを含有する高加工性熱延高張力鋼
板の実現可能性を求めて種々の検討を重ねた結果、以下
のA)〜J)に示す新知見を得た。
【0025】A)「Si」は、溶接性の観点から好ましい比
較的低いC含有量の範囲で、延性向上に有効な残留オー
ステナイトを確保するのに非常に好ましい元素である
が、AlもSiと同様の作用を有しており、従来のSi添加残
留オーステナイト型高張力鋼に適量のAlを含有させると
上記の作用が効果的に発揮されて、その伸びと穴拡げ性
が大幅に改善される。表1にこの例を示す。
【0026】
【表1】
【0027】表1には、厚さ 2.6mmの「Si添加残留オー
ステナイト型高張力鋼板」および「Si+Al添加残留オー
ステナイト型高張力鋼板」について、引張特性と打ち抜
き穴拡げ性を調査した結果が示されている。ここで、引
張特性は JIS5号試験片を使用し、穴拡げ率は厚さ 2.6
mm×幅120mm ×長さ120mm の鋼片にφ14mmの孔をクリア
ランス15%で打ち抜いた後、円錐ポンチを用いて調べた
ものである。
【0028】この表1からも、SiとAlを複合添加した残
留オーステナイト鋼は、従来のSi添加残留オーステナイ
ト型高張力鋼と同等の引張強さ・伸びバランスを示すと
共に、格段に優れた引張強さ・穴拡げ性バランスも示す
ことがわかる。
【0029】B)Alはフェライト安定化元素であるため、
オーステナイトを残留させるのにAlを添加するのは不利
であると考えられたが、適量のAl添加を行うとポリゴナ
ルフェライトの生成が促進されて製品の伸びが向上する
上、第二相が均一に分散されて穴拡げ性の向上にも有効
である。
【0030】C)従って、溶接性が顕著に劣化することの
ないC含有量の範囲の鋼に、適量のSiとAlを複合で含有
させることによって、体積率で5%以上の残留オーステ
ナイトを含むポリゴナルフェライト主体の組織を実現す
ると、自動車用鋼板等に要求される強度、延性、穴拡げ
性等の諸性質を充分に満足する熱延高張力鋼板が得られ
る。
【0031】D)仕上圧延機の少なくとも後段2スタンド
以上の圧延ロール間で鋼板を加熱することにより、圧延
ロールによる抜熱分を補うことができるため、 Ar3点近
傍の温度域での低温大圧下圧延を最終1パスだけでな
く、それ以上の多パスで行うことができ、 Ar3点近傍の
温度域における恒温かつ低温の多パス圧延が可能であ
る。
【0032】E)上記の圧延ロール間での加熱手段は問わ
ないが、本出願人が開発した直接通電加熱法、すなわち
電極を兼ねた2スタンド以上の圧延ロールに鋼板を接触
させて鋼板に直接通電して加熱する方法(例えば、特開
平4−356314号公報参照)が加熱手段として最適であ
る。
【0033】F)従って、従来の方法では困難であった A
r3点近傍の低温域での大圧下圧延を、1パスではなく多
パスで行うことにより、各パスの圧下率を小さくするこ
とができるので、強大なパワーを持つ圧延機は必要では
ない。
【0034】G)最終パスで大圧下圧延を行う必要がない
ため、鋼板の平坦度を確保することが容易である。
【0035】H) Ar3点近傍の温度域で大圧下圧延を行
い、未変態オーステナイト中の転位密度を極めて高くす
ることにより、圧延後の冷却過程でフェライトの生成を
促進し、かつフェライトを微細化することができるた
め、フェライトと未変態オーステナイトの界面が増加し
て残留オーステナイトを安定して得ることができる。
【0036】I) Ar3点近傍の温度域で大圧下圧延を行う
ことにより、結晶粒径を微細化することができるため、
従来の残留オーステナイト鋼で問題となっていた不充分
な穴拡げ性を著しく向上させることができる。
【0037】J)更に、上記穴拡げ性に優れた高加工性熱
延高張力鋼は、所定の化学組成の素材鋼片を特定の条件
に従って熱間圧延することにより、再現性よく安定に製
造することが可能である。
【0038】本発明は、上記知見等を基に更なる研究を
重ねて完成されたものである。ここで、前記「ポリゴナ
ルフェライト主体組織」とは、残留オーステナイト以外
の組織(例えばベイナイト)がポリゴナルフェライトの
性質に格別な影響を及ぼさない程度にとどまった「実質
的にポリゴナルフェライトから成る組織」を広く意味す
る。
【0039】
【作用】次に、本発明において鋼板とその素材鋼の化学
組成および鋼板の組織、並びにその製造条件を前記のよ
うに限定した理由を、その作用と共に詳述する。
【0040】A)鋼板(素材鋼)の化学組成および組織 C:Cは、熱延後の冷却過程において、フェライト変態
の進行に伴い未変態オーステナイト中に濃縮してオース
テナイトを安定化させると共に、鋼板の強化に寄与する
作用を有している。C含有量が0.05%未満では強度の確
保とオーステナイトの安定化効果が充分でなく、一方、
0.40%を超えると溶接性が顕著に劣化する上、ポリゴナ
ルフェライト量が減少してベイナイト量が増加し過ぎる
ために穴拡げ性も劣化する。従って、C含有量は0.05〜
0.40%と定めた。
【0041】Si:一般に、Siはポリゴナルフェライトの
生成を促進してCが未変態オーステナイトへ濃縮するの
を助け、またセメンタイトの析出を遅らせる作用を有し
ている。
【0042】従って、オーステナイトを残留させるため
に極めて有効な元素であり、またポリゴナルフェライト
を固溶強化し、鋼板強度を高めるのに有効な元素でもあ
る。しかし、Si含有量が 0.8%未満では上記効果が充分
に確保されない。一方、2.5 %を超えると硬質なマルテ
ンサイトが生成しやすくなって、穴拡げ性の劣化を招
く。よって、Si含有量は 0.8〜2.5 %と定めた。
【0043】Mn:Mnはオーステナイト安定化元素であっ
て、未変態オーステナイトのMs点を低下させると共に焼
入性を向上させ、未変態オーステナイトがパーライト変
態するのを抑制する作用を発揮する。しかし、Mn含有量
が 0.8%未満では前記作用による所望の効果が得られな
い。一方、 2.5%を超えると熱延後の冷却過程で充分な
ポリゴナルフェライトを生成させることが困難となり、
そのため未変態オーステナイト中へのCの濃縮が不充分
となって、オーステナイトを安定化させることができな
い。従って、Mnの含有量は 0.8〜2.5 %と定めた。
【0044】sol.Al:Alは本発明において特に重要な元
素である。すなわち、AlはSiと同様にフェライト安定化
元素であり、ポリゴナルフェライトの生成を促進してC
の未変態オーステナイト中への濃化を促し、かつセメン
タイトの析出を遅らせる作用を通じてオーステナイトの
残留を促進する。しかも、その作用は同じ重量割合でSi
を含有させる場合よりも顕著である。その上、ポリゴナ
ルフェライトの均一、微細な生成を促進し、穴拡げ性を
劣化させる粗大ベイナイトの生成を抑制してSi添加残留
オーステナイト鋼の穴拡げ性を向上させる作用をも有し
ている。
【0045】しかし、Al含有量がsol.Alとして0.10%を
下回ると前記作用による所望の効果が得られない。一
方、 1.0%を超えると上記効果は飽和してしまう。従っ
て、sol.Al含有量は0.10〜1.0 %と定めた。
【0046】Ca、Zrおよび希土類元素:これらの元素は
いずれも介在物の形状を調整して冷間加工性を改善する
作用を有しているため、必要により1種以上含有させ
る。Caの場合ではその含有量が0.0002%未満、Zrの場合
ではその含有量が0.01%未満、希土類元素の場合ではそ
の含有量が0.01%未満であると、前記作用による所望の
効果が得られない。一方、Ca含有量が0.010 %を、Zr含
有量が0.10%を、希土類元素含有量が0.10%をそれぞれ
超えると、鋼中の介在物が多くなり過ぎて逆に加工性が
劣化する。従って、Ca含有量は0.0002〜0.010 %、Zr含
有量は0.01〜0.10%、希土類元素含有量は0.01〜0.10%
とそれぞれ定めた。
【0047】Nb、TiおよびV:Nb、TiおよびVはいずれ
もフェライト地に炭窒化物として析出し、鋼板の更なる
高強度化に有効な元素であり、そのため必要により1種
以上含有させる。いずれの場合もその含有量が 0.005%
未満では所望の効果が得られず、一方、NbとTiではそれ
ぞれ0.10%を、またVの場合は0.20%を超えると、その
効果が飽和してしまうため経済的ではない。従って、Nb
含有量は 0.005〜0.10%、Ti含有量は 0.005〜0.10%、
V含有量は 0.005〜0.20%とそれぞれ定めた。
【0048】本発明の鋼板(素材鋼)では、上記のCa、
Zrおよび希土類元素の群並びにNb、TiおよびVの群から
それぞれ1種以上を選んで、上記含有量の範囲内で複合
添加を行うことができる。
【0049】なお、鋼中に不可避的に混入する不純物と
しては、P、S、Cu、Ni、CrおよびMo等が挙げられる
が、例えばP、Sについては、できればその含有量を以
下のように規制するのが望ましい。
【0050】P:Pは溶接性に悪影響を及ぼす不純物元
素であるため、その含有量は0.05%以下に抑えるのが望
ましい。しかし、ポリゴナルフェライトを更に均一分散
させようとする観点からは 0.010%以下とすることがよ
り好ましい。
【0051】S:Sは硫化物系介在物を形成して加工性
を低下させる不純物元素であるため、その含有量は0.05
%以下に抑えるのが望ましい。しかし、一段と優れた加
工性を確保しようとする観点からは 0.003%以下とする
ことがより好ましい。
【0052】上述の化学組成の素材鋼は、例えば転炉、
電気炉または平炉等により溶製される。鋼種もリムド
鋼、キャップド鋼、セミキルド鋼またはキルド鋼のいず
れでもよい。また、素材鋼片の製造についても、「造塊
−分塊圧延」あるいは「連続鋳造」のいずれの手段によ
っても構わない。
【0053】本発明の鋼板において、体積率で5%以上
の残留オーステナイトを含むポリゴナルフェライト主体
の組織を有し、かつ結晶粒径がASTM粒度番号で12以
上の鋼板とする理由は次のとおりである。
【0054】すなわち、残留オーステナイトが体積率で
5%未満では充分な延性が得られない。また、結晶粒径
がASTM粒度番号で12未満では粒が粗いため、充分な
穴拡げ性が得られない。
【0055】B)熱延鋼板の製造条件 前述のような化学組成と組織を有する本発明の熱延鋼板
は、この化学組成の素材鋼片を Ac3点以上に再加熱保持
後、熱間圧延を行い、仕上圧延機の少なくとも後段2ス
タンド以上のロール間で鋼板を加熱し、{(Ar3点−50
℃) 〜(Ar3点+100 ℃) }の温度域における合計圧下率
が30%以上になるように仕上圧延を行った後、5〜60℃
/sの冷却速度にて 300〜450 ℃まで加速冷却して巻き取
ることによって製造することが可能である。
【0056】すなわち、素材鋼片を Ac3点以上の温度に
再加熱することにより、合金元素を完全にオーステナイ
ト中に固溶させることができる。なお、加熱炉に挿入す
る素材鋼片は、鋳造後の高温のままでのスラブであって
も、一旦室温まで冷却されたスラブであっても構わな
い。
【0057】{(Ar3点−50℃) 〜(Ar3点+100 ℃) }の
温度域における合計圧下率が30%以上になるように熱間
仕上圧延を行うことにより、オーステナイトを微細化す
るとともにオーステナイトの加工硬化を起こさせて、ポ
リゴナルフェライトの生成を促進することができる。従
って、この熱間仕上圧延後に5〜60℃/sの冷却速度で加
速冷却する間に、十分な量の微細なポリゴナルフェライ
トを生成させることができる。
【0058】圧延中の温度降下があっても、仕上温度が
上記の温度域を外れないようにするために、仕上圧延機
の少なくとも後段2スタンド以上のロール間で鋼板の再
加熱を行って仕上温度を確保する。
【0059】熱間圧延の仕上温度が(Ar3点−50℃) 未満
であると、熱間圧延中に生成する加工フェライトが増加
するため、熱延鋼板の加工性が劣化してしまう。一方、
仕上温度が(Ar3点+100 ℃) を超えると、オーステナイ
トの加工硬化が不充分となってポリゴナルフェライトが
充分に生成せず、残留オーステナイトが減少する。
【0060】仕上圧延後の冷却速度が5℃/s未満のとき
は冷却中にパーライトが生成し、オーステナイトが残留
しない。一方、冷却速度が60℃/sを超えると延性に有効
な充分な量のポリゴナルフェライトが生成しない。
【0061】巻取温度が 450℃を超えるとパーライトが
生成し、オーステナイトが充分に残留しない。一方、 3
00℃を下回る温度域で巻取りを行うとマルテンサイトの
生成が促進され、延性と穴拡げ性が劣化する。
【0062】本発明に係わる前記高加工性熱延高張力鋼
板は、上記方法以外にも、前記所定の化学組成の素材鋼
片を Ac3点以上に再加熱保持後熱間圧延を行い、仕上圧
延機の少なくとも後段2スタンド以上のロール間で鋼板
を加熱し、{(Ar3点−50℃)〜(Ar3点+100 ℃) }の温
度域における合計圧下率が30%以上になるように仕上圧
延を行った後、5℃/s以上の冷却速度にて 550〜700 ℃
の温度域まで加速冷却し、次いで20℃/s以下の冷却速度
にて0〜30秒間冷却した後、更に20℃/s以上の冷却速度
にて 300〜450 ℃まで加速冷却して巻き取ることによっ
ても製造することができる。
【0063】この場合、仕上圧延終了後5℃/s以上の冷
却速度にて 550〜700 ℃まで加速冷却(以下、第一段冷
却という)することにより、延性に有効なポリゴナルフ
ェライトを微細に生成させる。次いで必要により、20℃
/s以下の冷却速度にて30秒間以下の冷却(以下、第二段
冷却という)を行う。この第二段冷却としての徐冷を仕
上圧延終了後の冷却の中間段階で行うことにより、フェ
ライトの生成および未変態オーステナイト中のCの濃化
を促進させるとともに、さらにオーステナイトを安定化
させ、最終製品の熱延鋼板中にポリゴナルフェライトと
残留オーステナイトの相を増加させることができる。こ
れによって、さらなる延性向上を図ることが可能とな
る。このような理由で第二段冷却を行うのが望ましい。
【0064】その後、Cが濃化して安定化したオーステ
ナイトがパーライト変態しないように、20℃/s以上の冷
却速度にてマルテンサイトが生成しない温度の 300〜45
0 まで加速冷却(以下、第三段冷却という)した後に巻
取ることにより、未変態のオーステナイト中に炭窒化物
の少ないベイナイトを生成させることで、さらにCを未
変態オーステナイト中に濃縮させ、熱延鋼板中でも安定
なオーステナイトを得ることができる。
【0065】第一段冷却において冷却速度が5℃/s未満
であると、延性に有効である微細なポリゴナルフェライ
トが生成しない。また冷却温度が 550℃未満であるとポ
リゴナルフェライトの生成が不充分になる。一方、冷却
温度が 700℃を上回るとパーライトが生成してオーステ
ナイトが残留しなくなる。
【0066】第二段冷却を行う場合に、その冷却速度が
20℃/sを超えると、または冷却時間が30秒を超えると、
パーライトが析出するとともにオーステナイトが残留し
にくくなって、望ましいポリゴナルフェライトと残留オ
ーステナイトの相が不足するため、延性が低下する。
【0067】第三段冷却において冷却速度が20℃/s未満
であると、または冷却温度が 450℃を超えると、結晶粒
の成長が過度に起こるばかりか、パーライトやマルテン
サイトの生成量が増加し、TRIPに有効な5体積%を
超える残留オーステナイトが得られなくなる。冷却温度
が 300℃を下回るとマルテンサイトの生成が促進され、
延性と穴拡げ性が劣化する。
【0068】以上の本発明に係わる熱延鋼板は、C含有
量が0.05〜0.40%の範囲であるから、高強度部材用鋼板
として要求されるレベルの溶接性を具備し、更にTRI
Pを利用するに充分な量の残留オーステナイトを有す
る。しかもAlの適量添加と結晶粒径を微細化することに
よって、従来の残留オーステナイト鋼板の弱点であった
穴拡げ性についても充分に改善されたものである。
【0069】従って、本発明によれば、溶接性が良好で
あるとともに、残留オーステナイトが存在しているから
引張強度と伸びバランスが良好で、しかも穴拡げ性の優
れた熱延鋼板を得ることができる。
【0070】なお、本発明鋼板に溶融亜鉛めっき、合金
化溶融亜鉛めっき、電気めっき等の表面処理を施した場
合には、優れた延性と穴拡げ性に加え、更に優れた耐食
性を兼ね備えた表面処理鋼板を得ることができる。
【0071】続いて、本発明の効果を実施例によって更
に具体的に説明する。
【0072】
【実施例】表2に示す化学組成を有する鋼A〜Sのスラ
ブを表3(1) 、表3(2) 、表5(1) 、表5(2) および表
5(3) に示す条件で加熱、熱間圧延、制御冷却および巻
取りを行い、板厚 2.3mmの熱延鋼板を得た。
【0073】上記の工程中、熱間仕上圧延後段の数スタ
ンド間で、直接通電加熱により鋼板を加熱し、最終1パ
スではなく最終の数パスで Ar3点近傍の温度域において
大圧下圧延を行った。比較例では、再加熱を行わないも
の〔仕上圧延ロール間加熱用スタンド数が0スタンド(s
td) と表示〕も含めて試験を実施した。
【0074】このときの直接通電加熱条件は次のとおり
とした。
【0075】ロール間距離:5.5m ライン速度:1000m/min 板幅:1500mm 電流:交流(商用周波数)150kA 電圧:100 V 供給電力:15000kVA 得られた鋼板の評価は、厚さ 2.3mm×幅120mm ×長さ12
0mm の鋼板試験片にφ14mmの孔をクリアランス:15%で
打ち抜き、これらにつき円錐ポンチを用いて穴拡げ性を
調査する方法で行った。更に、鋼板中央部よりX線試験
用の試験片を採取し、残留オーステナイト量の調査も実
施した。これらの結果を表4と表6に示す。
【0076】表4と表6から明らかなように、本発明で
定める条件で製造された熱延鋼板では、TSが 60kgf/mm2
以上の高強度とELが30%以上の高延性を有し、TS×ELも
2500以上の優れた引張強さ・伸びバランスを備えると同
時に、穴拡げ率が80%以上の優れた打ち抜き加工性を示
し、高強度かつ高加工性を同時に満足していることがわ
かる。
【0077】一方、本発明で定める範囲を外れる条件で
得られた試験 No.15〜21、 No.42〜50の鋼板では、いず
れも残留オーステナイトが充分に生成していないため、
伸びが低く、また穴拡げ性も良好ではない。試験 No.22
および23で得られた鋼板では、残留オーステナイトが生
成し、強度、伸びおよび穴拡げ性はいずれも良好である
が、最終パスで20%以上の大圧下圧延を行っているた
め、鋼板の平坦度が極めて悪い。
【0078】また、C含有量が本発明で定める範囲を超
える鋼種Oを用いた試験 No.24および51では、伸びは比
較的高いものの穴拡げ性が劣っている。
【0079】sol.Al含有量が本発明で定める範囲を下回
る鋼種Pを用いた試験 No.25では、同様に伸びは比較的
高いものの穴拡げ性が劣っている。
【0080】C含有量およびSi含有量が本発明で定める
範囲を下回る鋼種Qを用いた試験No.52 では、強度が大
幅に劣っている。
【0081】Si含有量およびMn含有量が本発明で定める
範囲を下回る鋼種Rを用いた試験No.26 および53では、
伸びと穴拡げ性が劣っている。
【0082】Si含有量およびsol.Al含有量が本発明で定
める範囲を外れる鋼種Sを用いた試験 No.27および54で
は、伸びは比較的高いものの穴拡げ性が劣っている。
【0083】
【表2】
【0084】
【表3(1)】
【0085】
【表3(2)】
【0086】
【表4】
【0087】
【表5(1)】
【0088】
【表5(2)】
【0089】
【表5(3)】
【0090】
【表6】
【0091】
【発明の効果】本発明によれば、強度、延性、穴拡げ性
および溶接性が共に優れる高加工性熱延高張力鋼板を安
定して得ることができる。この鋼板を自動車の足廻り部
品等の産業機器部材に適用して、それらの製品の性能や
寿命を一段と改善することが可能となるなど、産業上極
めて有用な効果がもたらされる。
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正内容】
【0058】上記の仕上圧延の条件を容易に確保するた
めに、仕上圧延機の少なくとも後段2スタンド以上のロ
ール間で鋼板を再加熱する。この再加熱により、 Ar3
近傍での大圧下を1スタンドだけでなく幾つかのスタン
ドに分担させることができ、1スタンド当たりの負荷を
軽減できるとともに、最終スタンドでの圧下量を少なく
して鋼板の平坦度を向上させることができる。また、圧
延中の温度降下があっても前記の仕上温度が確保でき
る。この再加熱は、仕上圧延機の多数のスタンド間のど
こで行ってもよく、圧延時の鋼板温度が( Ar3点−50
℃) よりも低くならないように適宜再加熱を行うスタン
ドを決定すればよい。ただし、少なくとも、ロールによ
る抜熱で鋼板温度が( Ar3点−50℃) 未満になりやすい
後段の2スタンド以上のロール間では再加熱を行う必要
がある。なお、ここで言う後段のスタンドとは、必ずし
も最終段スタンドを含むということではない。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%にて、C:0.05〜0.40%、Si: 0.8
    〜2.5 %、Mn: 0.8〜2.5 %およびsol.Al:0.10〜1.0
    %を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなり、
    体積率で5%以上の残留オーステナイトを含むポリゴナ
    ルフェライト主体の組織を有し、かつ結晶粒径がAST
    M粒度番号で12以上であることを特徴とする延性と穴拡
    げ性に優れた高加工性熱延高張力鋼板。
  2. 【請求項2】重量%にて、C:0.05〜0.40%、Si: 0.8
    〜2.5 %、Mn: 0.8〜2.5 %およびsol.Al:0.10〜1.0
    %を含有し、更にCa:0.0002〜0.010 %、Zr:0.01〜0.
    10%および希土類元素:0.01〜0.10%のうちの1種以上
    を含み、残部はFeおよび不可避的不純物からなり、体積
    率で5%以上の残留オーステナイトを含むポリゴナルフ
    ェライト主体の組織を有し、かつ結晶粒径がASTM粒
    度番号で12以上であることを特徴とする延性と穴拡げ性
    に優れた高加工性熱延高張力鋼板。
  3. 【請求項3】重量%にて、C:0.05〜0.40%、Si: 0.8
    〜2.5 %、Mn: 0.8〜2.5 %およびsol.Al:0.10〜1.0
    %を含有し、更にNb: 0.005〜0.10%、Ti: 0.005〜0.
    10%およびV: 0.005〜0.20%のうちの1種以上を含
    み、残部はFeおよび不可避的不純物からなり、体積率で
    5%以上の残留オーステナイトを含むポリゴナルフェラ
    イト主体の組織を有し、かつ結晶粒径がASTM粒度番
    号で12以上であることを特徴とする延性と穴拡げ性に優
    れた高加工性熱延高張力鋼板。
  4. 【請求項4】重量%にて、C:0.05〜0.40%、Si: 0.8
    〜2.5 %、Mn: 0.8〜2.5 %およびsol.Al:0.10〜1.0
    %を含有し、更にCa:0.0002〜0.010 %、Zr:0.01〜0.
    10%および希土類元素:0.01〜0.10%のうちの1種以
    上、並びにNb: 0.005〜0.10%、Ti: 0.005〜0.10%お
    よびV: 0.005〜0.20%のうちの1種以上を含み、残部
    はFeおよび不可避的不純物からなり、体積率で5%以上
    の残留オーステナイトを含むポリゴナルフェライト主体
    の組織を有し、かつ結晶粒径がASTM粒度番号で12以
    上であることを特徴とする延性と穴拡げ性に優れた高加
    工性熱延高張力鋼板。
  5. 【請求項5】重量%にて、C:0.05〜0.40%、Si: 0.8
    〜2.5 %、Mn: 0.8〜2.5 %およびsol.Al:0.10〜1.0
    %を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなる鋼
    を、Ac3 点以上に再加熱保持してから熱間圧延を行い、
    仕上圧延機の少なくとも後段2スタンド以上のロール間
    で鋼板を加熱し、{(Ar3点−50℃) 〜(Ar3点+100 ℃)
    }で、かつこの温度域における合計圧下率を30%以上
    として仕上圧延を行った後、5〜60℃/sの冷却速度にて
    300〜450 ℃まで加速冷却して巻き取り、体積率で5%
    以上の残留オーステナイトを含むポリゴナルフェライト
    主体の組織を有し、かつ結晶粒径がASTM粒度番号で
    12以上の鋼板とすることを特徴とする延性と穴拡げ性に
    優れた高加工性熱延高張力鋼板の製造方法。
  6. 【請求項6】重量%にて、C:0.05〜0.40%、Si: 0.8
    〜2.5 %、Mn: 0.8〜2.5 %およびsol.Al:0.10〜1.0
    %を含有し、更にCa:0.0002〜0.010 %、Zr:0.01〜0.
    10%および希土類元素:0.01〜0.10%のうちの1種以上
    を含み、残部はFeおよび不可避的不純物からなる鋼を、
    Ac3点以上に再加熱保持してから熱間圧延を行い、仕上
    圧延機の少なくとも後段2スタンド以上のロール間で鋼
    板を加熱し、{(Ar3点−50℃) 〜(Ar3点+100 ℃) }
    で、かつこの温度域における合計圧下率を30%以上とし
    て仕上圧延を行った後、5〜60℃/sの冷却速度にて 300
    〜450 ℃まで加速冷却して巻き取り、体積率で5%以上
    の残留オーステナイトを含むポリゴナルフェライト主体
    の組織を有し、かつ結晶粒径がASTM粒度番号で12以
    上の鋼板とすることを特徴とする延性と穴拡げ性に優れ
    た高加工性熱延高張力鋼板の製造方法。
  7. 【請求項7】重量%にて、C:0.05〜0.40%、Si: 0.8
    〜2.5 %、Mn: 0.8〜2.5 %およびsol.Al:0.10〜1.0
    %を含有し、更にNb: 0.005〜0.10%、Ti: 0.005〜0.
    10%およびV: 0.005〜0.20%のうちの1種以上を含
    み、残部はFeおよび不可避的不純物からなる鋼を、 Ac3
    点以上に再加熱保持してから熱間圧延を行い、仕上圧延
    機の少なくとも後段2スタンド以上のロール間で鋼板を
    加熱し、{(Ar3点−50℃) 〜(Ar3点+100 ℃) }で、か
    つこの温度域における合計圧下率を30%以上として仕上
    圧延を行った後、5〜60℃/sの冷却速度にて 300〜450
    ℃まで加速冷却して巻き取り、体積率で5%以上の残留
    オーステナイトを含むポリゴナルフェライト主体の組織
    を有し、かつ結晶粒径がASTM粒度番号で12以上の鋼
    板とすることを特徴とする延性と穴拡げ性に優れた高加
    工性熱延高張力鋼板の製造方法。
  8. 【請求項8】重量%にて、C:0.05〜0.40%、Si: 0.8
    〜2.5 %、Mn: 0.8〜2.5 %およびsol.Al:0.10〜1.0
    %を含有し、更にCa:0.0002〜0.010 %、Zr:0.01〜0.
    10%および希土類元素:0.01〜0.10%のうちの1種以
    上、並びにNb: 0.005〜0.10%、Ti: 0.005〜0.10%お
    よびV: 0.005〜0.20%のうちの1種以上を含み、残部
    はFeおよび不可避的不純物からなる鋼を、 Ac3点以上に
    再加熱保持してから熱間圧延を行い、仕上圧延機の少な
    くとも後段2スタンド以上のロール間で鋼板を加熱し、
    {(Ar3点−50℃) 〜(Ar3点+100 ℃) }で、かつこの温
    度域における合計圧下率を30%以上として仕上圧延を行
    った後、5〜60℃/sの冷却速度にて 300〜450 ℃まで加
    速冷却して巻き取り、体積率で5%以上の残留オーステ
    ナイトを含むポリゴナルフェライト主体の組織を有し、
    かつ結晶粒径がASTM粒度番号で12以上の鋼板とする
    ことを特徴とする延性と穴拡げ性に優れた高加工性熱延
    高張力鋼板の製造方法。
  9. 【請求項9】重量%にて、C:0.05〜0.40%、Si: 0.8
    〜2.5 %、Mn: 0.8〜2.5 %およびsol.Al:0.10〜1.0
    %を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなる鋼
    を、Ac3点以上に再加熱保持してから熱間圧延を行い、
    仕上圧延機の少なくとも後段2スタンド以上のロール間
    で鋼板を加熱し、{(Ar3点−50℃) 〜(Ar3点+100 ℃)
    }で、かつこの温度域における合計圧下率を30%以上
    として仕上圧延を行った後、5℃/s以上の冷却速度にて
    550〜700 ℃の温度域まで加速冷却し、次いで20℃/s以
    下の冷却速度にて0〜30秒間冷却した後、更に20℃/s以
    上の冷却速度にて300〜450 ℃まで加速冷却して巻き取
    り、体積率で5%以上の残留オーステナイトを含むポリ
    ゴナルフェライト主体の組織を有し、かつ結晶粒径がA
    STM粒度番号で12以上の鋼板とすることを特徴とする
    延性と穴拡げ性に優れた高加工性熱延高張力鋼板の製造
    方法。
  10. 【請求項10】重量%にて、C:0.05〜0.40%、Si:
    0.8〜2.5 %、Mn: 0.8〜2.5 %およびsol.Al:0.10〜
    1.0 %を含有し、更にCa:0.0002〜0.010 %、Zr:0.01
    〜0.10%および希土類元素:0.01〜0.10%のうちの1種
    以上を含み、残部はFeおよび不可避的不純物からなる鋼
    を、 Ac3点以上に再加熱保持してから熱間圧延を行い、
    仕上圧延機の少なくとも後段2スタンド以上のロール間
    で鋼板を加熱し、{(Ar3点−50℃) 〜(Ar3点+100 ℃)
    }で、かつこの温度域における合計圧下率を30%以上
    として仕上圧延を行った後、5℃/s以上の冷却速度にて
    550〜700 ℃の温度域まで加速冷却し、次いで20℃/s以
    下の冷却速度にて0〜30秒間冷却した後、更に20℃/s以
    上の冷却速度にて 300〜450 ℃まで加速冷却して巻き取
    り、体積率で5%以上の残留オーステナイトを含むポリ
    ゴナルフェライト主体の組織を有し、かつ結晶粒径がA
    STM粒度番号で12以上の鋼板とすることを特徴とする
    延性と穴拡げ性に優れた高加工性熱延高張力鋼板の製造
    方法。
  11. 【請求項11】重量%にて、C:0.05〜0.40%、Si:
    0.8〜2.5 %、Mn: 0.8〜2.5 %およびsol.Al:0.10〜
    1.0 %を含有し、更にNb: 0.005〜0.10%、Ti: 0.005
    〜0.10%およびV: 0.005〜0.20%のうちの1種以上を
    含み、残部はFeおよび不可避的不純物からなる鋼を、 A
    c3点以上に再加熱保持してから熱間圧延を行い、仕上圧
    延機の少なくとも後段2スタンド以上のロール間で鋼板
    を加熱し、{(Ar3点−50℃) 〜(Ar3点+100 ℃) }で、
    かつこの温度域における合計圧下率を30%以上として仕
    上圧延を行った後、5℃/s以上の冷却速度にて 550〜70
    0 ℃の温度域まで加速冷却し、次いで20℃/s以下の冷却
    速度にて0〜30秒間冷却した後、更に20℃/s以上の冷却
    速度にて 300〜450 ℃まで加速冷却して巻き取り、体積
    率で5%以上の残留オーステナイトを含むポリゴナルフ
    ェライト主体の組織を有し、かつ結晶粒径がASTM粒
    度番号で12以上の鋼板とすることを特徴とする延性と穴
    拡げ性に優れた高加工性熱延高張力鋼板の製造方法。
  12. 【請求項12】重量%にて、C:0.05〜0.40%、Si:
    0.8〜2.5 %、Mn: 0.8〜2.5 %およびsol.Al:0.10〜
    1.0 %を含有し、更にCa:0.0002〜0.010 %、Zr:0.01
    〜0.10%および希土類元素:0.01〜0.10%のうちの1種
    以上、並びにNb: 0.005〜0.10%、Ti: 0.005〜0.10%
    およびV: 0.005〜0.20%のうちの1種以上を含み、残
    部はFeおよび不可避的不純物からなる鋼を、 Ac3点以上
    に再加熱保持してから熱間圧延を行い、仕上圧延機の少
    なくとも後段2スタンド以上のロール間で鋼板を加熱
    し、{(Ar3点−50℃) 〜(Ar3点+100 ℃) }で、かつこ
    の温度域における合計圧下率を30%以上として仕上圧延
    を行った後、5℃/s以上の冷却速度にて 550〜700 ℃の
    温度域まで加速冷却し、次いで20℃/s以下の冷却速度に
    て0〜30秒間冷却した後、更に20℃/s以上の冷却速度に
    て 300〜450 ℃まで加速冷却して巻き取り、体積率で5
    %以上の残留オーステナイトを含むポリゴナルフェライ
    ト主体の組織を有し、かつ結晶粒径がASTM粒度番号
    で12以上の鋼板とすることを特徴とする延性と穴拡げ性
    に優れた高加工性熱延高張力鋼板の製造方法。
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JP2001207234A (ja) * 2000-01-25 2001-07-31 Sumitomo Metal Ind Ltd 高延性高穴拡げ性高張力鋼板およびその製造方法
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