JPH06264312A - ピッチ系炭素繊維不融化炉の炉内ガス組成の調整法 - Google Patents
ピッチ系炭素繊維不融化炉の炉内ガス組成の調整法Info
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- JPH06264312A JPH06264312A JP24508492A JP24508492A JPH06264312A JP H06264312 A JPH06264312 A JP H06264312A JP 24508492 A JP24508492 A JP 24508492A JP 24508492 A JP24508492 A JP 24508492A JP H06264312 A JPH06264312 A JP H06264312A
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Abstract
ー効率に優れ、供給ガスの炉内での利用効率がよく、ガ
ス供給、排気装置類、流量制御等の設備が少なくてよい
ピッチ系炭素繊維不融化炉の炉内ガス組成の調整法を提
供する。 【構成】 ピッチ系炭素繊維の不融化炉1の炉長方向の
ある位置を境にして、炉入口側と炉出口側に異なる組成
のガス供給口14a、14bを少なくとも1箇所ずつ設
け、入口側に供給するガスは入口シール室4に設けた排
気口6へ、出口側に供給するガスは出口シール室5に設
けた排気口6へ導くことにより、炉長方向にガス組成を
変えることを特徴とするピッチ系炭素繊維不融化炉の炉
内ガス組成の調整法である。 【効果】 エネルギー効率に優れ、供給ガスの利用効率
もよく、炉内ガス組成の調整も任意にでき、ガス供給、
排気装置類およびガス流量制御設備等も少なくてすみ、
経済的に優れた炉内ガス調整法である。。
Description
物質を溶融紡糸して得られる前駆体繊維を熱処理する不
融化炉の新規な炉内ガス組成の調整法に関する。より詳
しくは、独立にガス循環装置を持つ複数室から構成され
る不融化炉で、酸化性ガス(空気、窒素酸化物、塩素ガ
ス、二酸化硫黄等)の導入、排出のしかたで炉内ガス組
成を調整する不融化炉の炉内ガス組成の調整法に関す
る。
て得られる前駆体繊維を、不活性雰囲気下で高温(40
0〜1500℃)に加熱して炭化処理すると、炭素以外
の原子がほとんど取り除かれて、炭素繊維となる。
に加熱すると、繊維は融断してしまう。従って、炭化処
理を行う以前に、不融化炉を用いて該炉内を移動するネ
ットコンベアのような搬送装置上に該前駆体繊維を積載
し、該不融化炉入口から出口にネットコンベアを走行さ
せながら、酸化性雰囲気下に比較的低温(100〜40
0℃)で熱処理することで該繊維を不融性にする方法が
用いられている。
理を行うためには、炉内を搬送される繊維層に対して単
にその表面に酸化性ガスの熱風を作用させるだけでは、
繊維層内部へのガスの拡散、浸透は不十分であり、該繊
維層の表面と内部とでは温度および酸素濃度が異なるた
め均一な不融化処理を行うことができなかった。
を搬送装置の上に置かれた繊維層の厚さ方向に下から上
に強制的に通過させる方法が提案されている(特開昭6
0−167928号)。
維の軟化温度に近い程、反応時間の短縮に結び付くこと
が知られており、例えば、不融化炉入口部の炉内温度
(反応温度)は115〜160℃とし、不融化炉出口部
の炉内温度(反応温度)は約400℃とするものであ
る。該不融化反応の進行に伴って該繊維の軟化温度は徐
々に高温に移行するため、その軟化温度が300℃にな
るまでは炉内温度と軟化温度との温度差が一定(炉内温
度を軟化温度より5〜50℃低くすることが好ましい)
となるように徐々に高温に移行させることが好ましいこ
とが知られている(特開昭55−90621号)。
配(115〜400℃)を持たせて、酸化性ガスを反応
が均一となるように繊維層の厚さ方向に下から上に強制
的に通過させようとする場合、炉内に供給される酸化性
ガスにより温度勾配が打ち消される方向にすぐにガス流
が発生し、一定の温度勾配を形成させることが容易にで
きない。
平2−169727号には、不融化炉の炉長方向(繊維
層の搬送方向)に直列に設けられた複数の室を形成した
不融化炉において、1室ごとに新鮮な酸化性ガスを補給
し、かつ1室ごとに温度制御できるように加熱装置(ヒ
ータ等)を設け、さらに1室ごとに排気口を設けて各室
ごとに系外に排気する方法が開示されている。
化性ガス流を制御し、管理できることから、好適な温度
勾配を持たせ、さらに酸化性ガスを搬送装置の上に置か
れた繊維層の厚さ方向に下から上に強制的に通過させる
ことができるものである。さらに該公報では、特に言及
されていないが、炉内ガス組成(主に酸素濃度)の調整
を各室ごとに任意に行うことも、当該装置では可能であ
る。
けて各室ごとに供給ガスを排気することから以下の欠点
がある。
ギー効率が低くなる。
備が増えるので、設備費が高くなる。
物質を溶融紡糸して得られる前駆体繊維を熱処理する不
融化炉の炉内ガス組成に関する利用分野において、不融
化炉内の温度勾配(約100〜300℃)に応じて不融
化炉内に一定の酸素ガスの濃度勾配を持たせるように炉
内ガスを調整することで、不融化反応を好適に行わせる
ことができることが知られている。より詳しくは、不融
化炉内は温度勾配、例えば、約100〜300℃を持っ
て温度設定され、前半の反応速度が遅い低温域では、酸
化力の強いガス組成に保ち、後半の反応速度が速過ぎて
暴走反応を起こし易くなる高温域では、酸化力を抑制し
たガス組成に調整することが有用であることが知られて
いる。
ガス組成を調整する際に、下記のような別途解決しなけ
ればならない課題があった。すなわち、不融化炉の炉内
ガス組成中の一部(NO2 、Cl2 、SO2 等)は外気
に漏洩することなくシールする必要があるが、ピッチ系
炭素繊維の前駆体繊維は、紡糸直後の強度が非常に弱
く、糸切れ、毛羽立ち等を起こしやすいため、不融化処
理する際にもできるだけ該繊維層に余分な力が加わらな
状態で不融化炉内ガスをシールする必要があった。
は、新規なピッチ系炭素繊維不融化炉の炉内ガス組成の
調整法を提供するものである。
たせて、酸化性ガスを反応が均一となるように循環で
き、炉外に炉内ガスを漏洩させることなく排出し回収処
理できる不融化炉において、排出ガス持ち出し熱損失が
小さく、エネルギー効率に優れ、供給ガスの炉内での利
用効率がよく、さらにガス供給、排気装置類、流量制御
等の設備が少なくてよいピッチ系炭素繊維不融化炉の炉
内ガス組成の調整法を提供するものである。
好適におこなわせることのでるように不融化炉内に一定
の酸素ガスの濃度勾配をもたせることのできるピッチ系
炭素繊維不融化炉の炉内ガス組成の調整法を提供するも
のである。
を達成するためにピッチ系炭素繊維不融化炉の炉内ガス
組成の調整法について鋭意研究した結果、独立にガス循
環装置を持つ複数室から構成される不融化炉で、各室ご
とには排気口を設けず、該不融化炉の入口および出口に
排気口を有するシール室を設けることで、例えば、炉長
方向に2分割する場合、当該分割点を境に各1箇所づつ
にガス供給口を設け、異なる組成のガス(炉内入口側を
組成Aガス、炉内出口側を組成Bガス)を供給すること
により、炉内ガス組成の分布を該分割点を境に形成で
き、該Aガスは、複数の反応室を経由して入口側シール
室の排気口に導かれるが、この間にガスの成分および顕
熱が処理物に有効に利用され、また該Bガスにおいても
同様に複数の反応室を経由して出口側シール室の排気口
に導かれ、この間にガスの成分および顕熱が処理物に有
効に利用されるものである。こうした供給ガスの供給口
の位置関係を調節することにより、例えば、該Aガスと
Bガスの供給口間の距離を1室もしくは複数室離すこと
により、あるいは、該供給ガスの供給口をさらに数多く
設けることにより、炉長方向に炉内ガスの濃度分布を任
意に調整できることを見出だし、この知見に基づいて本
発明を完成するに至ったものである。
て、不融化炉の入口および出口に排気口を有するシール
室を設ける場合、該排気口の位置や排気口よりのガス排
気量等の設定状況によっては、不融化炉の入口側では、
不融化炉内より送出される高温の酸化性ガスにより該前
駆体繊維が急激に加熱され暴走反応を起こしやすく、ま
た、不融化炉の出口側では、不融化炉内より送出される
高温の酸化性ガスおよび該前駆体繊維に同伴された高温
の酸化性ガスに晒され続けることにより不融化処理され
た該前駆体繊維が再酸化されやす易くなる等、該前駆体
繊維の異常昇温により該前駆体繊維が劣化する危険性が
生じる場合も考えられることから、本発明者らは、さら
に当該異常昇温対策に関して検討した結果、上記シール
室に不活性ガス供給口を設け、該不活性ガス供給口より
不活性ガスを該前駆体繊維に吹きつけ、該前駆体繊維同
伴酸化性ガスをパージすることにより該異常昇温を極め
て効果的に防止できることも見出だしたものである。
繊維の不融化炉の炉長方向に直列に設けられた複数の室
を有する不融化炉において、該炉長方向の任意の位置を
境にして、炉入口側と炉出口側に異なる組成のガス供給
口を少なくとも1箇所ずつ設け、入口側に供給するガス
は入口シール室に設けた排気口へ、出口側に供給するガ
スは出口シール室に設けた排気口へ導くことにより、炉
長方向にガス組成を変えることを特徴とするピッチ系炭
素繊維不融化炉の炉内ガス組成の調整法(1)により達
成することができる。
組成の調整法(1)において、異なる組成のガス供給口
間の距離を1室以上離して設け、該距離を変えることに
より、炉長方向のガスの濃度分布を任意に変えることを
特徴とするピッチ系炭素繊維不融化炉の炉内ガス組成の
調整法により達成することができる。
よび/または出口のシール室に少なくとも1個の不活性
ガス供給口を設け、該不活性ガス供給口より不活性ガス
を繊維層に吹きつけ、該繊維層同伴酸化性ガスをパージ
する上記(1)または(2)に記載のピッチ系炭素繊維
不融化炉の炉内ガス組成の調整法により達成することも
できる。
る。
融化炉の炉内ガス組成の調整法を実施するための不融化
炉の一実施態様を示す概略側断面図である。
ピッチ系炭素繊維の不融化炉1の入口開口部2および出
口開口部3にそれぞれ外気とは完全にシールされた形で
連接された入口側シール室4と出口側シール室5とが設
けられ、両シール室4、5のそれぞれ少なくとも1箇所
に設けられた排気口6に連結管7によって連結される排
気装置8が設けられ、また該入口側シール室4、不融化
炉1および出口側シール室5を順に連通してネットコン
ベア等の搬送装置9が張設されている。
(繊維層の搬送方向)と垂直に、炉内を移動する繊維層
10の空間を確保できるように少なくとも1個の仕切壁
11a、11bが設けら、炉内の炉長方向に直列に複数
の室が形成されている。これらの仕切壁のうち、下部仕
切壁11bは、その上端が搬送装置9に接触しない程度
で、搬送装置9の下部にほぼ達するように設けられ、ま
た上部仕切壁11aは、固定式でもよいが、繊維層10
の厚みに応じて上下動自在に設けられることが好まし
く、該繊維層10に接しない程度に下げて運転すること
が好ましい。
方向に直列に形成された室は、各室ごとに独立にファン
等のガス循環装置(図示せず)および独立に温度制御で
きるヒータ等の加熱装置(図示せず)を有している。該
ガス循環装置および加熱装置により各室ごとに通過する
繊維層に対して各室温度と軟化温度との温度差が一定
(各室温度を軟化温度より5〜50℃低く調整)となる
ように徐々に高温になるように温度勾配を形成し、さら
に該温度調整された酸化性ガスを搬送装置9の上に置か
れた繊維層10の厚さ方向に下から上に強制的に通過さ
せるようにガス循環装置により送風することにより反応
を均一化できるものである。
側シール室5の内部には、該シール室長手方向と垂直
に、ガス流れとほぼ直交し、シール室内を移動する繊維
層10の空間を確保できるように、該排気口6の前後に
少なくとも1個の抵抗体12a、12bが設けられてい
る。これらの抵抗体のうち、下部抵抗体12bは、その
上端が搬送装置10に接触しない程度で、搬送装置9の
下部にほぼ達するように設けられ、また上部抵抗体12
aは、固定式でもよいが、繊維層10の厚みに応じて上
下動自在に設けられることが好ましく、該繊維層10に
接しない程度に下げて運転することが好ましい。
出口側シール室5には、搬送装置9に対して互いに対向
する室壁面にそれぞれ少なくとの1個の入口側不活性ガ
ス供給口13aおよび出口側不活性ガス供給口13bが
設けられている。
bは、好ましくは、走行する搬送装置9上に積載された
繊維層10に対して影響の少ないようにシール室の壁底
面に各不活性ガス供給口13a、13bを設け、該シー
ル室の壁上面、好ましくは各不活性ガス供給口13a、
13bに対向する位置に、それぞれ排気口6を設け、該
繊維層10に対してガス流を下から上にピストンフロー
的に貫通させるように構成されている。すなわち繊維層
10に対してガス流が渦を作ったりすると、繊維同士が
絡まったり、繊維層10が崩れたりするため好ましくな
く、また不融化炉1の入口において上から下へガス流を
ピストンフロー的に貫通させた場合には、繊維層10が
潰れ嵩密度が増加し、不融化炉内において繊維内部まで
ガスが通り難くなり内部温度が上昇し、暴走反応を生じ
易くなるなど好ましくない。
a、13bは、いずれも不融化炉1に近接した位置に設
けることがより好ましい。すなわち不融化炉1の入口側
では、不融化炉1内より送出される高温の酸化性ガスに
より、該繊維層10が急激に加熱され暴走反応を起こす
のを防ぐのに効果的であり、また、不融化炉1の出口側
では、不融化炉1内より送出される高温の酸化性ガスお
よび該繊維層10に同伴された酸化性ガスに晒され続け
ることにより不融化処理された該繊維層10が再酸化さ
れるのを防ぐのに効果的である。特に不融化炉1の出口
側シール室5に設けられる出口側不活性ガス供給口13
bは、該不活性ガス供給口13bを繊維進行方向に複数
段設けることがより好ましい。これにより該不活性ガス
供給口13bと対向する位置に設けられた排気口6の間
で不活性ガスをピストンフロー的に繊維層10に次々に
吹きつけて貫通させることにより、素早く、かつ充分に
繊維層同伴酸化性ガスをパージし、排気口6を介して系
外に排出することができ、これにより再酸化されること
もなく酸化性ガスの除去能力を向上させることができ
る。
口14a、14bが設けられている。ここで供給される
酸化性ガス供給口14a、14bは、炉長方向に2分割
する分割点を境に入口側および出口側に2分割した場
合、それぞれ入口側室と出口側の適当な位置の室の室内
壁中(例えば、室内壁底面、室内壁上面または室内壁側
面)に少なくとも1箇所づつ、入口側のガス供給口14
aおよび出口側のガス供給口14bとして設けられてい
る。
度)のガスを供給する該供給口14a、14b間の距離
を1室以上離して設けることが望ましい。該供給口14
a、14b間の距離が、隣接(隣室)した位置に設けた
場合、異なるガス組成の供給ガスが即混合しやすく、ガ
ス組成の分割効率が低く好ましくない。
離を1室以上離して、該距離を変えることにより、入口
側のガス供給口14aより供給される組成成分Aからな
るガスを入口シール室4に設けられた排気口6へ、出口
側のガス供給口14bより供給される組成成分Bからな
るガスを出口シール室5に設けた排気口6へ導くことに
より、炉長方向に効率よくガス組成を変えることがで
き、炉長方向のガスの濃度分布を任意に変えることがで
き、不融化反応を好適に行う上で好ましいガス組成(酸
素濃度勾配)とすることができるものであり、例えば、
設定炉内温度の低い入口側のガスを強力な酸化力を有す
る組成とし、設定炉内温度の高い出口側のガス組成を酸
化力の低いガス組成とする場合には、入口側を高酸素濃
度とし、出口側を低濃度とする酸素濃度分布を任意に調
整することができるものである。また、不融化促進剤で
あるNO2 、Cl2 またはSO2 等を使用する場合に
は、上記酸素濃度分布を調整したのと同様の方法で調整
できる。
ピッチ系炭素繊維形成物質を溶融紡糸して得られる前駆
体繊維は、搬送装置9に適当な厚さの層を成すように繊
維層10の状態で積載され、入口側シール室入口4aか
ら連続的に供給される。
シール室4内を移動する繊維層10の空間を通じて外部
および不融化炉1の間に常時開口部が存在することか
ら、入口側シール室4に設けられた排気口6での圧力が
不融化炉内圧力不活性ガス供給圧および大気圧よりも低
くなるように排気装置8により排気量を調節してガス吸
引を行なうことにより、不融化炉1から不融化反応促進
剤を含む酸化性ガスを導く一方で、該入口側シール室4
の入口から大気を吸引することにより、酸化性ガスの流
れ方向と逆向きの流れを大気により形成させると共に、
不活性ガス供給口13aより不活性ガスを導入し、対向
する排気口6に向けて不活性ガスによる気体シール層を
形成させる。
れてきた酸化性ガスは、気体シール層さらには大気の流
れに逆らって進行することはできず、該入口側シール室
4から大気中に漏洩することはできない。これにより、
不融化反応促進剤(NO2 、Cl2 、SO2 等)を含む
酸化性ガスの外気への漏洩を防止することができ、環境
衛生面での安全性が確保できる。さらに、不活性ガス供
給口13aおよび排気口6を不融化炉1に近接した位置
に設けることで、不融化炉1から導かれる酸化性ガスを
直ちに置換吸引して系外に排出できるために高温酸化性
ガスによる該繊維層10の暴走反応を防ぐことができ
る。
は、該入口側シール室4の入口から排気口6までは大気
を含んでいるが、不活性ガスによる気体シール層部さら
には排気口6を通過した時点で圧力差により不融化炉1
から送出される不融化反応促進剤を含む酸化性ガスに置
換され、不融化炉1内に供給される際には炉内雰囲気に
近似した状態になっており、大気の侵入による炉内雰囲
気および温度外乱を防止することができる。
4から不融化炉1に搬送される。該炉内に設けられた各
室間は仕切壁11a、11bにより仕切られているが、
炉内を移動する繊維層10の空間を確保できるように開
孔があり、該開孔部を通じてのみ室間のガス移動が行わ
れるものである。したがって該炉内を搬送される搬送装
置9の上に置かれた繊維層10に対して、ガス供給口1
4aより供給されたガスは入口シール室4に設けた排気
口6へ、ガス供給口14bより供給されたガスは出口シ
ール室5に設けた排気口6へ向けて不融化炉1の各室内
を好適な流量速度を保持して移動する間に、各室ごとに
独立設けられたファン等のガス循環装置および独立に設
けられた温度制御できるヒータ等の加熱装置により、各
室温度が軟化温度より5〜50℃低くなるように十分に
加熱調整され、繊維層10の厚さ方向に下から上に強制
的に通過させて該繊維層10と循環接触しながら繰り返
し反応に利用され、最終的に各排気口6から排気装置8
を介して系外に排出されるものである。
用できるため、排出ガス持ち出し熱損失が小さく、エネ
ルギー効率に優れ、さらにガス供給、排気装置類、流量
制御等の設備が少なくてよい。
は、不融化炉から出口側シール室5に搬出される。
に複数段(2段)に設けられた出口側不活性ガス供給口
13bより不活性ガスを導入し、繊維層10に対してガ
ス流を下から上にピストンフロー的に貫通させ、該不活
性ガス供給口13bに対向する位置の排気口6より、不
融化炉1の内圧、不活性ガス供給圧および大気圧よりも
低くなるように排気装置8により排気量を調節してガス
吸引を行なうことにより、出口側シール室5に該繊維層
10に同伴する高温の酸化性ガスおよび不融化炉1内と
の圧力差により導出される高温の酸化性ガスを導く一方
で、該出口側シール室出口5aから大気を吸引すること
により、酸化性ガスの流れ方向と逆向きの流れを大気に
より形成させると共に、不活性ガス供給口13bより不
活性ガスを供給し、対向する排気口6に向けて不活性ガ
スによる気体シール層を形成させる。
維層10は、不融化炉出口開口部3から排気口6までは
不融化反応促進剤を含む高温の酸化性ガスを含んでいる
が、気体シール層さらには排気口6を通過した時点で不
活性ガスに置換され、出口側シール室出口5aより連続
的に取出される際には、不活性ガス(および1部に大
気)を含有するだけである。したがって、該酸化性ガス
は、排気口6を通過し気体シール層および大気の流れに
逆らって進行することはできず、すべて排気口6より排
気され、該出口側シール室出口5aから大気中に漏洩で
きず、これにより、不融化反応促進剤(NO2 、C
l2 、SO2 等)を含む酸化性ガスの外気への漏洩を防
止することができ、環境衛生面での安全性が確保でき
る。
気口6を不融化炉1に近接した位置に設けることで、該
繊維層10に同伴する高温の酸化性ガスおよび不融化炉
1から導かれる不融化反応促進剤を含む高温の酸化性ガ
スを直ちに置換吸引して完全に追い出し、該酸化性ガス
を排気口6を介して系外に排出できる。これにより該出
口側シール室5内での酸化性ガスによる該繊維層10の
酸化を防止し、過酸化による歩留損失を防止し、さらに
高温の酸化性ガスに長時間晒されることにより生じる暴
走反応による燃焼の発生を防止することができる。
を下げる程、上述の如くシール性は向上するが、反対に
不融化炉内ガスおよび大気の吸引量が増加し、炉内ガス
コスト、排気装置の大型化を招き不経済であるばかり
か、該吸引ガス中には危険物が含有されているため、そ
のまま大気中に排気することはできず、何らかの排気ガ
ス処理装置を用いて浄化する必要があり、できるだけガ
ス処理量を低減することが好ましい。したがって、該シ
ール室の内部に、シール室長手方向にガス流れと直交
し、シール室内を移動する繊維層10の空間を確保でき
る抵抗体12を設けることにより、該抵抗体12が炉内
ガスおよび大気のシール室中での流れの抵抗として働く
ので、少量の吸引量でも排気口6の圧力を低く保てる。
また該抵抗体12は、シール室内を移動する繊維層10
の空間に影響を与えること無く非接触状態のまま繊維層
空間を確保できるように抵抗体の高さが、繊維層上面に
接しない範囲で繊維層高さに応じて変更され、排気口6
の圧力変動を小さくするように適宜決定されるものであ
る。
の不融化炉1の入口開口部2および出口開口部3にそれ
ぞれ外気とは完全にシールされた形で連接された入口側
シール室4と出口側シール室5を設け、さらに入口側シ
ール室4と出口側シール室5の内部にそれぞれシール室
長手方向にガス流れと直交するように抵抗体12を各シ
ール室長手方向をそれぞれ7等分に区画するように設
け、該入口側シール室4では該区画されたうちの最も不
融化炉に近接した区画域の底壁面の1箇所に不活性ガス
供給口13aを設け、対向する位置に排気口6を設け
た。また該出口側シール室5では、該区画されたうちの
不融化炉に近接した2区画にそれぞれ不活性ガス供給口
13bを設け、対向する位置に排気口6を設けた。ま
た、両シール室4、5のそれぞれ1箇所に設けられた排
気口6に連結管7を介して連結された排気装置8を設
け、該入口側シール室4、不融化炉1および出口側シー
ル室5を順に連通するネットコンベア9を張設したもの
を用いた。
(繊維層の搬送方向)と垂直に、炉内を移動する繊維層
10の空間を確保できるように9個の仕切壁11a、1
1bがそれぞれ設け、炉内の炉長方向に直列に10室を
形成した。これらの仕切壁のうち、下部仕切壁11b
は、その上端が搬送装置9に接触しない程度で、搬送装
置9の下部にほぼ達するように設け、上部仕切壁11a
は、繊維層10の厚みに応じて上下動自在に設け、該繊
維層10に接しない程度に下げて運転した。
目の室に入口側のガス供給口14aが、また入口側から
7番目の室に出口側のガス供給口14bが該室の室内壁
底面に1個づつ設けた。
ットコンベア上に充填密度が、0.03g/cm3 で層
高さが、10〜20cmの層を成すように積載された繊
維層10を入口側シール室入口4aからコンベア速度
2.5m/hで連続的に供給し、、該入口側シール室4
に設けられた不活性ガス供給口13aより10m3 /h
で窒素ガスを供給し、同時に該不活性ガス供給口13a
に対向する位置に設けられた排気口6の圧力が不融化炉
1の内力、不活性ガス供給圧および大気圧よりも低くな
るように排気装置8により排気量を150m3 /hに調
節してガス吸引を行ながら該入口側シール室4を搬送し
た。
ス供給口14aより不融化反応促進剤(NO2 )を含む
炉内ガス(酸素濃度18%)を50m3 /h補給し、出
口側のガス供給口14bより空気(酸素濃度5%)を5
0m3 /h補給しながら約100(入口側温度)〜30
0℃(出口側温度)で該繊維層10の不融化処理を行っ
た。
炉出口開口部3から出口側シール室5に搬送され、該出
口側シール室5に設けられた出口側不活性ガス供給口1
3bよりそれぞれ25m3 /hで窒素ガスを供給し、同
時に該シール室5の各不活性ガス供給口13bに対向す
る位置に設けられた排気口6の圧力が不融化炉1の内
圧、不活性ガス供給圧および大気圧よりも低くなるよう
に排気装置8により排気量を150m3 /hに調節して
ガス吸引を行い、該シール室5を搬送し、最後に該シー
ル室出口5aから繊維層10を搬出する実験を行った。
分布をそれぞれサンプリングして測定した。得られた結
果を図2に示す。
ス供給口14aが、また入口側から6番目の室に出口側
のガス供給口14bが該室の室内壁底面に1個づつ設け
た以外は、実施例1と同様のの装置および操作に従って
実験を行った。
分布をそれぞれサンプリングして測定した。得られた結
果を図2に示す。
えることにより、炉長方向のガスの濃度分布を任意に変
えることができることが確認された。
おいても、不活性ガスの供給により異常昇温は認められ
ず、入口側シール室では、高温の酸化性ガスによる繊維
層の暴走反応を防止でき、また、出口側シール室5でも
酸化性ガスによる該繊維層の過酸化による歩留損失を防
止でき、さらに暴走反応による燃焼の発生を防止できる
ことが確認できた。
融化炉の炉内ガス組成の調整法によるガス供給およびガ
ス排出方法は、エネルギー効率に優れ、供給ガスの
利用効率もよく、炉内ガス組成の調整も任意にでき
る。さらにガス供給、排気装置類およびガス流量制御
設備等も少なくてすみ、経済的に優れた炉内ガス調整法
である。
を供給し酸化性ガスのパージに有効利用することで不融
化炉の入口および出口直近で即停止できるので、暴走反
応の発生も防げるので、安定生産が図れる。
直接ローラ等による圧力が加わらず、繊維層の押詰まり
がなく、反応が均一に行われるため暴走反応が回避で
き、繊維を傷めることなく、糸疵のない品質の優れた製
品が安定して製造できる。
する事により、炉内の雰囲気成分および温度への外乱が
全くなく、また排気量を少量に抑えることができる。
ガス組成の調整法を実施するための不融化炉の一実施態
様を示す概略側断面図である。
素濃度分布を示すグラフである。
開口部 3…不融化炉出口開口部 4…入口側シール
室 4a…入口側シール室入口 5…出口側シール
室 5a…出口側シール室出口 6…排気口 7…連結管 8…排気装置 9…ネットコンベア 10…繊維層 11…仕切壁 12a、12b…
抵抗体 13a、13b…不活性ガス供給口 14a、14b…
酸化性ガス供給口
Claims (3)
- 【請求項1】 ピッチ系炭素繊維の不融化炉の炉長方向
に直列に設けられた複数の室を有する不融化炉におい
て、該炉長方向の任意の位置を境にして、炉入口側と炉
出口側に異なる組成のガス供給口を少なくとも1箇所ず
つ設け、入口側に供給するガスは入口シール室に設けた
排気口へ、出口側に供給するガスは出口シール室に設け
た排気口へ導くことにより、炉長方向にガス組成を変え
ることを特徴とするピッチ系炭素繊維不融化炉の炉内ガ
ス組成の調整法。 - 【請求項2】 前記請求項1に記載の炉内ガス組成の調
整法において、異なる組成のガス供給口間の距離を1室
以上離して設け、該距離を変えることにより、炉長方向
のガスの濃度分布を任意に変えることを特徴とするピッ
チ系炭素繊維不融化炉の炉内ガス組成の調整法。 - 【請求項3】 前記不融化炉の入口および/または出口
のシール室に少なくとも1個の不活性ガス供給口を設
け、該不活性ガス供給口より不活性ガスを繊維層に吹き
つけ、該繊維層同伴酸化性ガスをパージする請求項1ま
たは2に記載のピッチ系炭素繊維不融化炉の炉内ガス組
成の調整法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24508492A JP2648073B2 (ja) | 1992-09-14 | 1992-09-14 | ピッチ系炭素繊維不融化炉の炉内ガス組成の調整法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24508492A JP2648073B2 (ja) | 1992-09-14 | 1992-09-14 | ピッチ系炭素繊維不融化炉の炉内ガス組成の調整法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06264312A true JPH06264312A (ja) | 1994-09-20 |
| JP2648073B2 JP2648073B2 (ja) | 1997-08-27 |
Family
ID=17128371
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24508492A Expired - Lifetime JP2648073B2 (ja) | 1992-09-14 | 1992-09-14 | ピッチ系炭素繊維不融化炉の炉内ガス組成の調整法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2648073B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH08311722A (ja) * | 1995-05-16 | 1996-11-26 | Sgl Technik Gmbh | ポリアクリロニトリル繊維からなる多次元のシート構造の製造方法及び装置 |
| JP2021162181A (ja) * | 2020-03-30 | 2021-10-11 | 日本製鉄株式会社 | 加熱炉 |
| JP2023040307A (ja) * | 2020-09-03 | 2023-03-22 | 株式会社ノリタケカンパニーリミテド | 熱処理炉および熱処理炉を用いた無機材料の製造方法 |
-
1992
- 1992-09-14 JP JP24508492A patent/JP2648073B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH08311722A (ja) * | 1995-05-16 | 1996-11-26 | Sgl Technik Gmbh | ポリアクリロニトリル繊維からなる多次元のシート構造の製造方法及び装置 |
| JP2021162181A (ja) * | 2020-03-30 | 2021-10-11 | 日本製鉄株式会社 | 加熱炉 |
| JP2023040307A (ja) * | 2020-09-03 | 2023-03-22 | 株式会社ノリタケカンパニーリミテド | 熱処理炉および熱処理炉を用いた無機材料の製造方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2648073B2 (ja) | 1997-08-27 |
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