JPH06269295A - アセチレンアルコール化合物の製造法 - Google Patents

アセチレンアルコール化合物の製造法

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JPH06269295A
JPH06269295A JP5873193A JP5873193A JPH06269295A JP H06269295 A JPH06269295 A JP H06269295A JP 5873193 A JP5873193 A JP 5873193A JP 5873193 A JP5873193 A JP 5873193A JP H06269295 A JPH06269295 A JP H06269295A
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Naoyuki Takano
尚之 高野
Takayuki Azumai
隆行 東井
Masayoshi Minamii
正好 南井
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】光学活性なアセチレンアルコール化合物の工業
的有利な製造法を提供する。 【構成】6−ヘプチン−2−オールのブタン酸エステル
等をエステラーゼで不斉加水分解することよりなる一般
式2の光学活性な6−ヘプチン−2−オール等のアセチ
レンアルコール化合物及び一般式3の光学活性アセチレ
ンアルコールエステル化合物を得る製法。 (nは2〜6の整数、*印は不斉炭素原子を示す。) (R1は、ハロゲン化されていてもよい炭素数1〜5の
アルキル基、nおよび*印は前記と同じ意味を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬、農薬および液晶
の中間体として有用な化合物を得るためのアセチレンア
ルコール化合物の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明に係わる光学活性アセチレンアル
コール化合物の合成法としては、特開平3−20199
6号公報に、以下のような方法が記載されている。
【0003】
【0004】上記従来の方法は、アルコール−有機溶媒
で加水分解酵素を反応させ加アルコール分解するもので
あるが、得られるエステルに比較的高い光学純度が達成
されているものの、加水分解されたアルコールに関して
は光学純度などの記載はまったくない。該方法によれ
ば、比較的光学純度の高いアルコールを得るために当該
エステルをさらに化学的に加水分解している。一般的に
加水分解残であるエステル体が高い光学活性純度を持つ
ためには、加水分解率を高くする必要があり、その結果
アルコールの光学純度は不十分なものになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなことから、
本発明者らはアセチレンアルコールエステル化合物のい
ずれか一方の対掌体を光学純度よく、しかも収率よく得
る方法について鋭意検討の結果、ラセミアセチレンアル
コールエステル化合物をエステラーゼを用い不斉加水分
解すれば光学純度よく光学活性なアセチレンアルコール
化合物が得られることを見い出し本発明に至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は一般式
〔1〕 (式中、R1 は、ハロゲン化されていてもよい炭素数1
〜5のアルキル基を表し、。nは2〜6の整数を表
す。)で示されるアセチレンアルコールエステル化合物
の光学活性体のいずれか一方を優先的に加水分解する能
力を有するエステラーゼを用いて、不斉加水分解し一般
式〔2〕
【0007】 (式中、nは前記と同じ意味を表し、*印は不斉炭素原
子であることを示す。)で示される光学活性アセチレン
アルコール化合物および一般式〔3〕
【0008】 (式中、R1 、n及び*印は前記と同じ意味を表す。)
で示される光学活性アセチレンアルコールエステル化合
物を得る方法に関するものである。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて、原料である一般式〔1〕で示されるアセチレン
アルコールエステル化合物としては、例えば、5−ヘキ
シン−2−オール、6−ヘプチン−2−オール、7−オ
クチン−2−オール、8−ノニン−2−オール、9−デ
シン−2−オール等の下記のエステル体を例示すること
ができる。フッ素原子、塩素原子、臭素原子等で置換さ
れていてもよい酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタ
ン酸等のエステル。
【0010】本反応におけるアセチレンアルコールエス
テル化合物の光学異性体の一方のみを選択的に加水分解
する能力を有するエステラーゼとは、リパーゼを含む広
義のエステラーゼを意味する。中でもリパーゼが好まし
く、さらにより具体的にはアルスロバクター属やシュー
ドモナス属に由来するリパーゼが挙げられる。本反応に
おいて、エステラーゼとしては動物、植物、微生物から
得られた酵素が用いられ、その使用形態としては、精製
酵素、粗酵素、酵素含有物、微生物培養液、培養物、菌
体、培養濾液、またはそれらを処理したものなど種々の
形態で必要に応じて用いることができ、酵素と微生物を
組み合わせて用いることもできる。あるいはまた、樹脂
等に固定化した酵素、固定化菌体としても用いることが
できる。
【0011】エステラーゼを生産する微生物としては、
アセチレンアルコール化合物の光学異性体の一方のみを
選択的に加水分解する能力を有するエステラーゼを生産
する微生物であればよく特に限定されるものではない。
このような微生物の具体例としては、例えばエンテロ
バクター属、アルスロバクター属、ブレビバクテリウム
属、シュードモナス属、アルカリゲナス属、ミクロコッ
カス属、バシルス属、ラクトバシルス属、トリコデルマ
属、キャンディダ属、サッカロミネス属、ロドトルラ
属、クリプトコッカス属、トルロプシス属、ピヒア属、
ペニシリウム属、アスペルギルス属、リゾプス属、ムコ
ール属、オーレオパシディウム属、アクチノムコール
属、ノカルディア属、ストレトプトミセス属、ハンゼヌ
ラ属、アクロモバクター属に属する微生物が例示され
る。 上記微生物の培養は、通常、常法に従って行わ
れ、例えば液体培養を行うことにより培養液を得ること
ができる。
【0012】例えば、滅菌した液体培地[かび類、酵母
類用には麦芽エキス・酵母エキス培地(水1Lにペプト
ン5g、グルコース10g、麦芽エキス3g、酵母エキス
3gを溶解し、pH6.5 とする)、細菌用には加糖ブイ
ヨン培地(水1Lにペプトン5g、グルコース10g、肉
エキス3g、NaCl3gを溶解し、pH7.2 とする)]に
微生物を接種し、通常20〜40℃で1〜3日間培養をする
ことにより行われ、また必要に応じて固体培養を行って
もよい。またこれらの微生物起源のエステラーゼの中に
は市販されているものがあり、容易に入手することがで
きる。市販エステラーゼの具体例としては、例えばシュ
ードモナス属のリパーゼ[リパーゼアマノPS、リパー
ゼアマノP(ともに天野製薬製)]、アスペルギルス属
のリパーゼ[リパーゼアマノAP、リパーゼアマノA12
(ともに天野製薬製)]、ムコール属のリパーゼ[リパ
ーゼアマノM−AP(天野製薬製)]、キャンディダ・シ
リンドラッセのリパーゼ[リパーゼMY(名糖産業
製)]、アルカリゲネス属のリパーゼ[リパーゼPL
(名糖産業製)]、アクロモバクター属のリパーゼ[リ
パーゼAL(名糖産業製)]、アルスロバクター属のリパ
ーゼ[新日本化学製]、クロモバクテリウム属のリパー
ゼ(東洋醸造製)、リゾプス・デレマーのリパーゼ[タ
リパーゼ(田辺製薬製)]、リゾプス属のリパーゼ[リ
パーゼサイケン(大阪細菌研究所)]等が挙げられる。
【0013】また、動物・植物エステラーゼを用いるこ
ともでき、これらの具体的なエステラーゼとしては、ス
テアプシン、パンクレアチン、ブタ肝臓エステラーゼ、
Wheat Germエステラーゼ等を挙げることができる。酵素
の量は、アセチレンアルコールエステル化合物〔1〕に
対し、通常0.001〜等量倍、好ましくは0.003 〜0.5 倍
である。勿論この量以上を用いてもよい。不斉水解反応
は、アセチレンアルコール化合物と上記酵素もしくは微
生物の混合物を、通常緩衝液中で激しく攪拌することに
よって行われる。 緩衝液としては、通常用いられるリ
ン酸ナトリウム、りん酸カリウム等の無機酸塩の緩衝
液、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等の有機酸塩
の緩衝液などが用いられ、そのpHは、好アルカリ性菌の
培養液やアルカリ性エステラーゼではpH8−11、好アル
カリ性でない微生物の培養液や耐アルカリ性を有しない
エステラーゼではpH5−8が好ましい。濃度は通常0.05
−3M、好ましくは0.05−0.5 Mの範囲である。
【0014】反応温度は通常10−60℃であり、反応時間
は一般的には1−30時間であるが、これらに限定される
ことはない。なお、この不斉水解反応でリパーゼとして
シュードモナス属またはアルスロバクター属に属するリ
パーゼを用いる場合には比較的高い光学純度で光学活性
なアセチレンアルコール化合物を得ることができる。
また、この不斉水解反応の際、緩衝液に加えてトルエ
ン、クロロホルム、メチルイソブチルケトン、ジクロル
メタン等の反応に不活性な有機溶媒を使用することもで
き、これらを用いることによって不斉水解を有利に行う
ことができる。反応の推移は反応系内の光学活性アセチ
レンアルコール化合物〔2〕の光学純度を、例えば光学
活性体化合物分離用の充填剤を備えた液体クロマトグラ
フィー等により追跡することができ、またこれにより反
応終点を決めることもできる。 反応終了後、必要によ
り、反応マスにヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、アセト
ン、トルエン、ジクロルメタン、クロロホルム、クロル
ベンゼン、ジクロルエタン、酢酸エチル、エチルエーテ
ル等の脂肪族もしくは芳香族炭化水素、エーテル、ケト
ン、エステル、ハロゲン化炭化水素等の溶媒を加え、例
えば酵素を濾別した後、濾液を濃縮することにより、一
般式〔2〕で示される光学活性アセチレンアルコール化
合物および一般式〔3〕で示される光学活性アセチレン
アルコールエステル化合物を得ることができる。また、
さらに例えば通常のクロマトグラフィー処理を付すこと
により、一般式〔2〕で示される光学活性アセチレンア
ルコール化合物と、一般式〔3〕で示される光学活性ア
セチレンアルコールエステル化合物とに分離することも
できる。
【0015】このようにして得られた光学活性アセチレ
ンアルコールエステル化合物〔3〕は、さらに加水分解
することにより対掌体である光学活性アセチレンアルコ
ール化合物とすることができる。なお、一般式〔1〕で
示されるアセチレンアルコール化合物のなかで、R1 が
炭素数2〜5のハロゲン化されていてもよアルキル基の
場合には、比較的高い光学純度で光学活性なアセチレン
アルコール化合物〔2〕を得ることができる。
【0016】
【発明の効果】本発明方法によれば、一般式〔2〕で示
される光学活性アセチレンアルコール化合物および一般
式〔3〕で示される光学活性アセチレンアルコールエス
テル化合物を、比較的短時間でしかも高い光学収率かつ
高収率で得られるので工業的に有利である。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0018】(実施例1)6−ヘプチン−2−オールの
ブタン酸エステル18.2g、アルスロバクター属リパーゼ
(新日本化学製)0.36g 、および0.2 Mリン酸バッファ
ー(pH6.0 )100 mlの混合液を30℃で14時間激しく
攪拌する。 得られた混合物は、エチルエーテル100 m
lで抽出し、有機層は水洗の後濃縮する。 得られた残
査はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ジ
クロロメタン−ヘキサン)で分離し、R(−)−6−ヘ
プチン−2−オール4.0g(光学純度95.4%)旋光度
〔α〕D 20:−14.5°(c=5、ベンゼン)及び S
(+)−6−ヘプチン−2−オールのブタン酸エステル
を得る。尚、化合物の光学純度は、ジニトロフェニルイ
ソシアネートで処理したのち光学活性カラムを用いた液
体カラムグラフィーにて測定した。
【0019】(実施例2)6−ヘプチン−2−オールの
4−クロロブタン酸エステル5.7 g、リパーゼアマノPS
(天野製薬製)0.2 g、および0.3 Mリン酸バッファー
(pH6.5 )60mlの混合液を30℃で8時間激しく攪拌
する。 得られた混合物は、エチレンジクロリド30ml
で抽出し、有機層は水洗の後濃縮する。 得られた残査
はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ジク
ロロメタン−ヘキサン)で分離し、R(−)−6−ヘプ
チン−2−オール1.06g (光学純度96.8%)旋光度
〔α〕D 20:−15°(c=5、ベンゼン)及び S
(+)−6−ヘプチン−2−オールの4−クロロブタン
酸エステルを得る。
【0020】(実施例3)6−ヘプチン−2−オールの
酢酸エステル3.85g、リパーゼアマノPS(天野製薬製)
0.1 g、および0.2 Mリン酸バッファー(pH6.0 )50
mlの混合液を30℃で10時間激しく攪拌する。 得られ
た混合物は、エチルエーテル100 mlで抽出し、有機層
は水洗の後濃縮する。 得られた残査はシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(溶出液:ジクロロメタン−ヘキ
サン)で分離し、R(−)−6−ヘプチン−2−オール
0.56g (光学純度72%)旋光度〔α〕D 20:−11°
(c=5、ベンゼン)及びS(+)−6−ヘプチン−2
−オールの酢酸エステルを得る。
【0021】(実施例4)8−ノニン−2−オールの3
−クロロプロピオン酸エステル5.7 g、リパーゼアマノ
PS(天野製薬製)0.2 g、および0.2 Mリン酸バッファ
ー(pH7)60mlの混合液を30℃で10時間激しく攪拌
する。得られた混合物は、エチルエーテル60mlで抽出
し、有機層は水洗の後濃縮する。得られた残査はシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ジクロロメタ
ン−ヘキサン)で分離し、R(−)−8−ノニン−2−
オール1.22g (光学純度94.5%)旋光度〔α〕D 20:−
11.7°(neat)及び S(+)−8−ノニン−2−オール
の3−クロロプロピオン酸エステルを得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 69/24 9279−4H //(C12P 41/00 C12R 1:06) (C12P 41/00 C12R 1:38)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式〔1〕 (式中、R1 は、ハロゲン化されていてもよい炭素数1
    〜5のアルキル基を表し、nは2〜6の整数を表す。)
    で示されるアセチレンアルコールエステル化合物の光学
    活性体のいずれか一方を優先的に加水分解する能力を有
    するエステラーゼを用いて、不斉加水分解することを特
    徴とする一般式〔2〕 (式中、nは前記と同じ意味を表し、*印は不斉炭素原
    子であることを示す。)で示される光学活性アセチレン
    アルコール化合物および一般式〔3〕 (式中、R1 、nおよび*印は前記と同じ意味を表
    す。)で示される光学活性アセチレンアルコールエステ
    ル化合物の製造法。
  2. 【請求項2】エステラーゼが、アルスロバクター属もし
    くはシュードモナス属に属する酵素である請求項1記載
    の製造法。
  3. 【請求項3】前記一般式〔1〕および〔3〕に於いて、
    R1 が炭素数2〜5のハロゲン化されていてもよいアル
    キル基である請求項1記載の製造法。
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