JPH062708A - クランクシャフトのオイル保持構造 - Google Patents
クランクシャフトのオイル保持構造Info
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- JPH062708A JPH062708A JP16123992A JP16123992A JPH062708A JP H062708 A JPH062708 A JP H062708A JP 16123992 A JP16123992 A JP 16123992A JP 16123992 A JP16123992 A JP 16123992A JP H062708 A JPH062708 A JP H062708A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】摺動部分のオイルが軸線方向へ流動するのを抑
制し、同摺動部分にオイルを十分に保持して油膜切れを
未然に防止する。 【構成】シリンダブロック6には、クランクシャフトベ
アリング7,8を介してクランクジャーナル2が回転可
能に支持され、クランクピン3には、コンロッドベアリ
ング11,12を介してコネクティングロッド9の大端
部10が連結されている。クランクシャフトC内に設け
られたオイル通路16は、クランクジャーナル2の外周
面及びクランクピン3の外周面にそれぞれ開口してい
る。さらに、クランクピン3の外周面の軸線方向両端部
と、クランクジャーナル2の外周面の軸線方向両端部と
には、それぞれ一対のオイル保持用全周溝20,21が
設けられている。
制し、同摺動部分にオイルを十分に保持して油膜切れを
未然に防止する。 【構成】シリンダブロック6には、クランクシャフトベ
アリング7,8を介してクランクジャーナル2が回転可
能に支持され、クランクピン3には、コンロッドベアリ
ング11,12を介してコネクティングロッド9の大端
部10が連結されている。クランクシャフトC内に設け
られたオイル通路16は、クランクジャーナル2の外周
面及びクランクピン3の外周面にそれぞれ開口してい
る。さらに、クランクピン3の外周面の軸線方向両端部
と、クランクジャーナル2の外周面の軸線方向両端部と
には、それぞれ一対のオイル保持用全周溝20,21が
設けられている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンのクランクシ
ャフトとベアリングとの間に供給された潤滑用のオイル
を保持するためのオイル保持構造に関するものである。
ャフトとベアリングとの間に供給された潤滑用のオイル
を保持するためのオイル保持構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば実開昭62−13222号
公報には、クランクシャフトのクランクピンとベアリン
グとの間に油膜を保持しつつ、この油膜に混入した異物
をベアリング外へ取り除くようにした技術が開示されて
いる。この技術は、コネクティングロッドのベアリング
として、上下に二分割されたメタルが用いられることに
着目されたものである。詳しくは、図3に示すように、
クランクシャフト31のクランクピン32には、上下一
対のメタル33,34を介してコネクティングロッド3
5の大端部36が連結されている。各メタル33,34
は半円状をなし、軸受荷重の小さい方(図3の下方)の
メタル34の内周面には、周方向に延びるオイル溝37
が形成されている。このオイル溝37は、クランクピン
32に開口するオイル通路38と連通し、かつ、両メタ
ル33,34の接合部39のうち少なくとも一方に形成
された隙間に連通している。
公報には、クランクシャフトのクランクピンとベアリン
グとの間に油膜を保持しつつ、この油膜に混入した異物
をベアリング外へ取り除くようにした技術が開示されて
いる。この技術は、コネクティングロッドのベアリング
として、上下に二分割されたメタルが用いられることに
着目されたものである。詳しくは、図3に示すように、
クランクシャフト31のクランクピン32には、上下一
対のメタル33,34を介してコネクティングロッド3
5の大端部36が連結されている。各メタル33,34
は半円状をなし、軸受荷重の小さい方(図3の下方)の
メタル34の内周面には、周方向に延びるオイル溝37
が形成されている。このオイル溝37は、クランクピン
32に開口するオイル通路38と連通し、かつ、両メタ
ル33,34の接合部39のうち少なくとも一方に形成
された隙間に連通している。
【0003】この技術によると、上下両メタル33,3
4に加わる圧力の上昇が可及的に抑えられる。また、オ
イル通路38を介してオイル溝37に供給されるオイル
により、安定して油膜が保持される。さらに、前記オイ
ルは上下両メタル33,34の接合部39の隙間から外
部へ排出される。このため、オイル流通にともない、油
膜に混入した異物を取り除くことができる。
4に加わる圧力の上昇が可及的に抑えられる。また、オ
イル通路38を介してオイル溝37に供給されるオイル
により、安定して油膜が保持される。さらに、前記オイ
ルは上下両メタル33,34の接合部39の隙間から外
部へ排出される。このため、オイル流通にともない、油
膜に混入した異物を取り除くことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術では、オ
イル溝37とクランクピン32との間に油膜を安定的に
保持して、同部分での潤滑を保証できる。しかし、上下
両メタル33,34とクランクピン32との摺動部分に
おいて、オイル溝37以外の箇所のオイルは、軸線L3
方向へ流動して同摺動部分の両端から流出しやすい。こ
のため、摺動部分での油膜保持を十分に行うことができ
ず、油膜切れが発生するおそれがある。
イル溝37とクランクピン32との間に油膜を安定的に
保持して、同部分での潤滑を保証できる。しかし、上下
両メタル33,34とクランクピン32との摺動部分に
おいて、オイル溝37以外の箇所のオイルは、軸線L3
方向へ流動して同摺動部分の両端から流出しやすい。こ
のため、摺動部分での油膜保持を十分に行うことができ
ず、油膜切れが発生するおそれがある。
【0005】本発明は前述した事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は摺動部分のオイルが軸線方向へ流
動するのを抑制し、同摺動部分にオイルを十分に保持し
て油膜切れを未然に防止できるクランクシャフトのオイ
ル保持構造を提供することにある。
のであり、その目的は摺動部分のオイルが軸線方向へ流
動するのを抑制し、同摺動部分にオイルを十分に保持し
て油膜切れを未然に防止できるクランクシャフトのオイ
ル保持構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、エンジンのシリンダブロックに、クランク
シャフトベアリングを介してクランクシャフトのクラン
クジャーナルを回転可能に支持するとともに、前記クラ
ンクシャフトのクランクピンに、コンロッドベアリング
を介してコネクティングロッドの大端部を連結し、前記
クランクシャフト内に設けたオイル通路を、前記クラン
クジャーナルの外周面及びクランクピンの外周面にそれ
ぞれ開口し、さらに、前記クランクジャーナルの外周面
及びクランクシャフトベアリングの内周面のいずれか一
方の軸線方向両端部と、クランクピンの外周面及びコン
ロッドベアリングの内周面のいずれか一方の軸線方向両
端部とには、それぞれ一対のオイル保持用の全周溝を設
けている。
に本発明は、エンジンのシリンダブロックに、クランク
シャフトベアリングを介してクランクシャフトのクラン
クジャーナルを回転可能に支持するとともに、前記クラ
ンクシャフトのクランクピンに、コンロッドベアリング
を介してコネクティングロッドの大端部を連結し、前記
クランクシャフト内に設けたオイル通路を、前記クラン
クジャーナルの外周面及びクランクピンの外周面にそれ
ぞれ開口し、さらに、前記クランクジャーナルの外周面
及びクランクシャフトベアリングの内周面のいずれか一
方の軸線方向両端部と、クランクピンの外周面及びコン
ロッドベアリングの内周面のいずれか一方の軸線方向両
端部とには、それぞれ一対のオイル保持用の全周溝を設
けている。
【0007】
【作用】クランクシャフトの回転時には、クランクジャ
ーナル及びクランクシャフトベアリング間の摺動部分
と、クランクピン及びコンロッドベアリング間の摺動部
分とに、オイル通路を通過したオイルが供給されて、油
膜が形成される。この油膜の形成により、摺動部分での
摩擦抵抗が低減される。
ーナル及びクランクシャフトベアリング間の摺動部分
と、クランクピン及びコンロッドベアリング間の摺動部
分とに、オイル通路を通過したオイルが供給されて、油
膜が形成される。この油膜の形成により、摺動部分での
摩擦抵抗が低減される。
【0008】前記クランクシャフトの回転時には、油膜
を形成するオイルが軸線方向へ流動しようとする。この
流動により、摺動部分での軸線方向両端部におけるオイ
ルが減少するおそれがある。しかし、クランクジャーナ
ルの外周面又はクランクシャフトベアリングの内周面の
軸線方向両端部には、一対のオイル保持用の全周溝が設
けられている。また、クランクピンの外周面又はコンロ
ッドベアリングの内周面の軸線方向両端部には、一対の
オイル保持用の全周溝が設けられている。これらの全周
溝内及びその近傍のオイルは、軸線方向へ向かうオイル
の流れの抵抗となる。そのため、前記のように軸線方向
へ流動しようとするオイルの流れは全周溝部分で一旦弱
められ、全周溝よりも外側へ流出しにくくなる。その結
果、両全周溝間の摺動部分にはオイルが保持されること
になる。
を形成するオイルが軸線方向へ流動しようとする。この
流動により、摺動部分での軸線方向両端部におけるオイ
ルが減少するおそれがある。しかし、クランクジャーナ
ルの外周面又はクランクシャフトベアリングの内周面の
軸線方向両端部には、一対のオイル保持用の全周溝が設
けられている。また、クランクピンの外周面又はコンロ
ッドベアリングの内周面の軸線方向両端部には、一対の
オイル保持用の全周溝が設けられている。これらの全周
溝内及びその近傍のオイルは、軸線方向へ向かうオイル
の流れの抵抗となる。そのため、前記のように軸線方向
へ流動しようとするオイルの流れは全周溝部分で一旦弱
められ、全周溝よりも外側へ流出しにくくなる。その結
果、両全周溝間の摺動部分にはオイルが保持されること
になる。
【0009】また、前記摺動部分の軸線方向両端側に
は、オイル流出を阻止するための箇所が不要となる。さ
らに、オイル流出に起因する油膜切れが減少するので、
摺動部分へのオイルの供給量が少なくてすむ。
は、オイル流出を阻止するための箇所が不要となる。さ
らに、オイル流出に起因する油膜切れが減少するので、
摺動部分へのオイルの供給量が少なくてすむ。
【0010】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1に
従って説明する。図1は、エンジン内に組付けられたク
ランクシャフトCの一部を拡大して示す断面図である。
クランクシャフトCは、ピストンの往復運動を回転運動
に変換して動力を取り出すためのものである。このクラ
ンクシャフトCは、円柱状のクランクジャーナル2と、
同クランクジャーナル2の軸線L1に平行に配置された
円柱状のクランクピン3と、両者2,3をつなぐクラン
クアーム1と、回転のバランスをとるためのカウンタウ
エイト4とを備えている。
従って説明する。図1は、エンジン内に組付けられたク
ランクシャフトCの一部を拡大して示す断面図である。
クランクシャフトCは、ピストンの往復運動を回転運動
に変換して動力を取り出すためのものである。このクラ
ンクシャフトCは、円柱状のクランクジャーナル2と、
同クランクジャーナル2の軸線L1に平行に配置された
円柱状のクランクピン3と、両者2,3をつなぐクラン
クアーム1と、回転のバランスをとるためのカウンタウ
エイト4とを備えている。
【0011】クランクジャーナル2は、ベアリングキャ
ップ5によりエンジンのシリンダブロック6に回転可能
に取付けられている。すなわち、シリンダブロック6及
びベアリングキャップ5にはそれぞれ半円状のクランク
シャフトベアリング7,8が係止され、これらがクラン
クジャーナル2に外嵌されている。
ップ5によりエンジンのシリンダブロック6に回転可能
に取付けられている。すなわち、シリンダブロック6及
びベアリングキャップ5にはそれぞれ半円状のクランク
シャフトベアリング7,8が係止され、これらがクラン
クジャーナル2に外嵌されている。
【0012】また、クランクピン3には、コネクティン
グロッド9の大端部10が回動可能に連結されている。
すなわち、大端部10には半円状をなす上下一対のコン
ロッドベアリング11,12が係止され、これらがクラ
ンクピン3に外嵌されている。なお、クランクピン3の
両端側のクランクアーム1には、それぞれ段差部13が
一体形成されている。両段差部13は、クランクピン3
の軸線L2方向へ作用するコネクティングロッド9の応
力を受け止めるためのものである。
グロッド9の大端部10が回動可能に連結されている。
すなわち、大端部10には半円状をなす上下一対のコン
ロッドベアリング11,12が係止され、これらがクラ
ンクピン3に外嵌されている。なお、クランクピン3の
両端側のクランクアーム1には、それぞれ段差部13が
一体形成されている。両段差部13は、クランクピン3
の軸線L2方向へ作用するコネクティングロッド9の応
力を受け止めるためのものである。
【0013】前記クランクジャーナル2の外周面と上下
両クランクシャフトベアリング7,8の内周面との間に
油膜を形成して潤滑を行うために、シリンダブロック6
にはオイル通路14が設けられている。オイル通路14
は、上側のクランクシャフトベアリング7に透設された
透孔15に連通している。このため、オイルポンプ(図
示しない)によってオイル通路14に圧送されたオイル
は、透孔15を通って、クランクジャーナル2の外周面
と上下両クランクシャフトベアリング7,8の内周面と
の隙間に供給される。
両クランクシャフトベアリング7,8の内周面との間に
油膜を形成して潤滑を行うために、シリンダブロック6
にはオイル通路14が設けられている。オイル通路14
は、上側のクランクシャフトベアリング7に透設された
透孔15に連通している。このため、オイルポンプ(図
示しない)によってオイル通路14に圧送されたオイル
は、透孔15を通って、クランクジャーナル2の外周面
と上下両クランクシャフトベアリング7,8の内周面と
の隙間に供給される。
【0014】また、クランクピン3の外周面と上下両コ
ンロッドベアリング11,12の内周面との間に油膜を
形成して潤滑を行うために、クランクシャフトCの内部
にはオイル通路16が設けられている。このオイル通路
16は、クランクジャーナル2の軸線L1に直交する第
1のオイル孔17と、クランクピン3の軸線L2に直交
する第2のオイル孔18と、両オイル孔17,18を連
通させる連通孔19とからなる。第1のオイル孔17の
両端部は、クランクジャーナル2の外周面の中央部に開
口している。また、第2のオイル孔18の両端部は、ク
ランクピン3の外周面の中央部に開口している。このた
め、クランクジャーナル2の外周面と上下両クランクシ
ャフトベアリング7,8の内周面との間に供給されたオ
イルの一部は、第1のオイル孔17、連通孔19、第2
のオイル孔18を通って、クランクピン3の外周面と上
下両コンロッドベアリング11,12の内周面との隙間
に導かれる。
ンロッドベアリング11,12の内周面との間に油膜を
形成して潤滑を行うために、クランクシャフトCの内部
にはオイル通路16が設けられている。このオイル通路
16は、クランクジャーナル2の軸線L1に直交する第
1のオイル孔17と、クランクピン3の軸線L2に直交
する第2のオイル孔18と、両オイル孔17,18を連
通させる連通孔19とからなる。第1のオイル孔17の
両端部は、クランクジャーナル2の外周面の中央部に開
口している。また、第2のオイル孔18の両端部は、ク
ランクピン3の外周面の中央部に開口している。このた
め、クランクジャーナル2の外周面と上下両クランクシ
ャフトベアリング7,8の内周面との間に供給されたオ
イルの一部は、第1のオイル孔17、連通孔19、第2
のオイル孔18を通って、クランクピン3の外周面と上
下両コンロッドベアリング11,12の内周面との隙間
に導かれる。
【0015】さらに、前記クランクジャーナル2の外周
面における軸線L1方向の両端部には、断面半円状をな
す一対の全周溝20が設けられている。同様にして、ク
ランクピン3の外周面における軸線L2方向の両端部に
は、断面半円状をなす一対の全周溝21が設けられてい
る。
面における軸線L1方向の両端部には、断面半円状をな
す一対の全周溝20が設けられている。同様にして、ク
ランクピン3の外周面における軸線L2方向の両端部に
は、断面半円状をなす一対の全周溝21が設けられてい
る。
【0016】次に、前記のように構成された本実施例の
作用及び効果について説明する。クランクシャフトCの
回転時には、クランクジャーナル2と上下両クランクシ
ャフトベアリング7,8との摺動部分に、オイル通路1
4及び透孔15を介してオイルが供給されて、油膜が形
成される。また、クランクピン3と上下両コンロッドベ
アリング11,12との摺動部分に、第1のオイル孔1
7、連通孔19、第2のオイル孔18を通過したオイル
が導かれて、油膜が形成される。これらの油膜の形成に
より、摺動部分での摩擦抵抗が低減される。
作用及び効果について説明する。クランクシャフトCの
回転時には、クランクジャーナル2と上下両クランクシ
ャフトベアリング7,8との摺動部分に、オイル通路1
4及び透孔15を介してオイルが供給されて、油膜が形
成される。また、クランクピン3と上下両コンロッドベ
アリング11,12との摺動部分に、第1のオイル孔1
7、連通孔19、第2のオイル孔18を通過したオイル
が導かれて、油膜が形成される。これらの油膜の形成に
より、摺動部分での摩擦抵抗が低減される。
【0017】前記クランクシャフトCの回転時には、油
膜を形成するオイルが軸線L1方向及び軸線L2方向へ
それぞれ流動しようとする。この流動により、摺動部分
における軸線L1方向の両端部及び軸線L2方向の両端
部のオイルが減少するおそれがある。しかし、本実施例
では、クランクジャーナル2の外周面の軸線方向L1両
端部に一対の全周溝20が設けられ、クランクピン3の
外周面の軸線方向L2両端部に一対の全周溝21が設け
られている。これらの全周溝20,21内及びその近傍
のオイルは、軸線L1方向及び軸線L2方向へ向かうオ
イルの流れの抵抗となる。そのため、前記オイルの流れ
は全周溝20,21部分で一旦弱められ、同全周溝2
0,21よりも外側へ流出しにくくなる。その結果、両
全周溝20,21間の摺動部分にはオイルが保持される
こととなり、同箇所での油膜切れが解消される。
膜を形成するオイルが軸線L1方向及び軸線L2方向へ
それぞれ流動しようとする。この流動により、摺動部分
における軸線L1方向の両端部及び軸線L2方向の両端
部のオイルが減少するおそれがある。しかし、本実施例
では、クランクジャーナル2の外周面の軸線方向L1両
端部に一対の全周溝20が設けられ、クランクピン3の
外周面の軸線方向L2両端部に一対の全周溝21が設け
られている。これらの全周溝20,21内及びその近傍
のオイルは、軸線L1方向及び軸線L2方向へ向かうオ
イルの流れの抵抗となる。そのため、前記オイルの流れ
は全周溝20,21部分で一旦弱められ、同全周溝2
0,21よりも外側へ流出しにくくなる。その結果、両
全周溝20,21間の摺動部分にはオイルが保持される
こととなり、同箇所での油膜切れが解消される。
【0018】ところで、前記従来技術では、クランクピ
ン32と上下両メタル33,34との摺動部分のオイル
が軸線L3方向両端から流出して焼付きを起こしやすい
ことから、何らかの対策を講じて、前記オイルの流出を
阻止する必要がある。例えば、図1において二点鎖線で
示すように、コネクティングロッド9の大端部10の肉
厚を厚くする。また、クランクピン3の両端側の段差部
13を、前記大端部10の両端面に当接し得るように、
ピストン側(図1の上方)へ大きく膨出させる。そし
て、大端部10の両端面を常に段差部13の内壁面に当
接させることにより、前記オイルの流出を阻止すること
が考えられる。
ン32と上下両メタル33,34との摺動部分のオイル
が軸線L3方向両端から流出して焼付きを起こしやすい
ことから、何らかの対策を講じて、前記オイルの流出を
阻止する必要がある。例えば、図1において二点鎖線で
示すように、コネクティングロッド9の大端部10の肉
厚を厚くする。また、クランクピン3の両端側の段差部
13を、前記大端部10の両端面に当接し得るように、
ピストン側(図1の上方)へ大きく膨出させる。そし
て、大端部10の両端面を常に段差部13の内壁面に当
接させることにより、前記オイルの流出を阻止すること
が考えられる。
【0019】これに対し、本実施例では上述のように一
対の全周溝20,21によってオイルの流動が弱められ
るので、前記大端部10と段差部13とを常に当接させ
る必要がなくなる。このため、図1において実線で示す
ように、コネクティングロッド9の大端部10の肉厚を
薄くでき、しかも、前記段差部13の膨出部分を除肉で
きる。この除肉により、クランクシャフトCの回転のバ
ランスが変化するので、バランス率を一定にしようとす
ると、カウンタウエイト4の一部(図1のA部及びB
部)を除肉することになる。従って、これらの除肉によ
りクランクシャフトCを従来よりも大幅に軽量化でき、
回転マスを減少させることができる。
対の全周溝20,21によってオイルの流動が弱められ
るので、前記大端部10と段差部13とを常に当接させ
る必要がなくなる。このため、図1において実線で示す
ように、コネクティングロッド9の大端部10の肉厚を
薄くでき、しかも、前記段差部13の膨出部分を除肉で
きる。この除肉により、クランクシャフトCの回転のバ
ランスが変化するので、バランス率を一定にしようとす
ると、カウンタウエイト4の一部(図1のA部及びB
部)を除肉することになる。従って、これらの除肉によ
りクランクシャフトCを従来よりも大幅に軽量化でき、
回転マスを減少させることができる。
【0020】さらに、前記従来技術では、オイル流出に
起因する油膜切れを解消する対策として、多量のオイル
を供給することにより、前記オイル流出に起因するオイ
ル不足を補うことが考えられる。これに対し、本実施例
では全周溝20,21によってオイル流出が減少するの
で、その分、摺動部分へのオイルの供給量が少なくてす
む。これにともない、オイルポンプの小型化が可能とな
る。
起因する油膜切れを解消する対策として、多量のオイル
を供給することにより、前記オイル流出に起因するオイ
ル不足を補うことが考えられる。これに対し、本実施例
では全周溝20,21によってオイル流出が減少するの
で、その分、摺動部分へのオイルの供給量が少なくてす
む。これにともない、オイルポンプの小型化が可能とな
る。
【0021】なお、本発明は前記実施例の構成に限定さ
れるものではなく、例えば以下のように発明の趣旨から
逸脱しない範囲で任意に変更してもよい。 (1)クランクジャーナル2の外周面にかえて、図2に
示すように、上下両クランクシャフトベアリング7,8
の内周面の両端部に全周溝20を設けてもよい。また、
図示はしないが、クランクピン3の外周面にかえて、上
下両コンロッドベアリング11,12の内周面の両端部
に全周溝21を設けてもよい。このようにしても、前記
実施例と同様の作用及び効果を奏する。 (2)全周溝20,21の断面形状を、半円形以外の形
状、例えば四角形、三角形、半楕円形等、適宜変更して
もよい。
れるものではなく、例えば以下のように発明の趣旨から
逸脱しない範囲で任意に変更してもよい。 (1)クランクジャーナル2の外周面にかえて、図2に
示すように、上下両クランクシャフトベアリング7,8
の内周面の両端部に全周溝20を設けてもよい。また、
図示はしないが、クランクピン3の外周面にかえて、上
下両コンロッドベアリング11,12の内周面の両端部
に全周溝21を設けてもよい。このようにしても、前記
実施例と同様の作用及び効果を奏する。 (2)全周溝20,21の断面形状を、半円形以外の形
状、例えば四角形、三角形、半楕円形等、適宜変更して
もよい。
【0022】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、ク
ランクジャーナルの外周面及びクランクシャフトベアリ
ングの内周面のいずれか一方の軸線方向両端部と、クラ
ンクピンの外周面及びコンロッドベアリングの内周面の
いずれか一方の軸線方向両端部とに、それぞれ一対のオ
イル保持用の全周溝を設けたので、摺動部分でのオイル
の軸線方向への流動を抑制し、両全周溝間で十分なオイ
ルを保持して油膜切れを未然に防止できる。これにとも
ない、摺動部分の軸線方向両側には、オイル流出を阻止
するための箇所が不要となり、その分、軽量化を図って
クランクシャフトの回転マスを減少できる。さらに、オ
イル流出に起因する油膜切れが減少するので、摺動部分
へのオイルの供給量を減らすことが可能となる。
ランクジャーナルの外周面及びクランクシャフトベアリ
ングの内周面のいずれか一方の軸線方向両端部と、クラ
ンクピンの外周面及びコンロッドベアリングの内周面の
いずれか一方の軸線方向両端部とに、それぞれ一対のオ
イル保持用の全周溝を設けたので、摺動部分でのオイル
の軸線方向への流動を抑制し、両全周溝間で十分なオイ
ルを保持して油膜切れを未然に防止できる。これにとも
ない、摺動部分の軸線方向両側には、オイル流出を阻止
するための箇所が不要となり、その分、軽量化を図って
クランクシャフトの回転マスを減少できる。さらに、オ
イル流出に起因する油膜切れが減少するので、摺動部分
へのオイルの供給量を減らすことが可能となる。
【図1】本発明を具体化した一実施例のクランクシャフ
トのオイル保持構造を示す部分断面図である。
トのオイル保持構造を示す部分断面図である。
【図2】全周溝をクランクシャフトベアリングの内周面
に設けた別例を示す断面図である。
に設けた別例を示す断面図である。
【図3】従来技術のクランクシャフトのオイル保持構造
を示す部分断面図である。
を示す部分断面図である。
2…クランクジャーナル、3…クランクピン、6…シリ
ンダブロック、7,8…クランクシャフトベアリング、
9…コネクティングロッド、10…大端部、11,12
…コンロッドベアリング、16…オイル通路、20,2
1…全周溝、C…クランクシャフト、L1,L2…軸線
ンダブロック、7,8…クランクシャフトベアリング、
9…コネクティングロッド、10…大端部、11,12
…コンロッドベアリング、16…オイル通路、20,2
1…全周溝、C…クランクシャフト、L1,L2…軸線
Claims (1)
- 【請求項1】 エンジンのシリンダブロックに、クラン
クシャフトベアリングを介してクランクシャフトのクラ
ンクジャーナルを回転可能に支持するとともに、前記ク
ランクシャフトのクランクピンに、コンロッドベアリン
グを介してコネクティングロッドの大端部を連結し、前
記クランクシャフト内に設けたオイル通路を、前記クラ
ンクジャーナルの外周面及びクランクピンの外周面にそ
れぞれ開口し、さらに、前記クランクジャーナルの外周
面及びクランクシャフトベアリングの内周面のいずれか
一方の軸線方向両端部と、クランクピンの外周面及びコ
ンロッドベアリングの内周面のいずれか一方の軸線方向
両端部とには、それぞれ一対のオイル保持用の全周溝を
設けたことを特徴とするクランクシャフトのオイル保持
構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16123992A JPH062708A (ja) | 1992-06-19 | 1992-06-19 | クランクシャフトのオイル保持構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16123992A JPH062708A (ja) | 1992-06-19 | 1992-06-19 | クランクシャフトのオイル保持構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH062708A true JPH062708A (ja) | 1994-01-11 |
Family
ID=15731293
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16123992A Pending JPH062708A (ja) | 1992-06-19 | 1992-06-19 | クランクシャフトのオイル保持構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH062708A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH10110722A (ja) * | 1996-10-01 | 1998-04-28 | Komatsu Ltd | エンジンのコンロッド軸受構造 |
| JP2009041724A (ja) * | 2007-08-10 | 2009-02-26 | Toyota Motor Corp | すべり軸受および内燃機関の軸受構造 |
| CN101795029A (zh) * | 2010-03-31 | 2010-08-04 | 湘电风能有限公司 | 一种风力发电机轴承润滑脂排脂口防堵塞装置 |
-
1992
- 1992-06-19 JP JP16123992A patent/JPH062708A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH10110722A (ja) * | 1996-10-01 | 1998-04-28 | Komatsu Ltd | エンジンのコンロッド軸受構造 |
| JP2009041724A (ja) * | 2007-08-10 | 2009-02-26 | Toyota Motor Corp | すべり軸受および内燃機関の軸受構造 |
| CN101795029A (zh) * | 2010-03-31 | 2010-08-04 | 湘电风能有限公司 | 一种风力发电机轴承润滑脂排脂口防堵塞装置 |
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