JPH06271501A - ナフタレンポリカルボン酸の製造方法 - Google Patents

ナフタレンポリカルボン酸の製造方法

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JPH06271501A
JPH06271501A JP5118091A JP11809193A JPH06271501A JP H06271501 A JPH06271501 A JP H06271501A JP 5118091 A JP5118091 A JP 5118091A JP 11809193 A JP11809193 A JP 11809193A JP H06271501 A JPH06271501 A JP H06271501A
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acid
naphthalene
salt
acids
sodium
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JP5118091A
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English (en)
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Masanori Itagaki
正紀 板垣
Hiroaki Mori
浩章 森
Sachiko Miki
祥子 三木
Yakudo Tachibana
躍動 橘
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】カドミウム化合物等に代って、亜鉛化合物等の
人体に無害で、安価な触媒を使用し、2,3,6,7-ナフタレ
ンテトラカルボン酸等のナフタレンポリカルボン酸を高
収率で、工業的に有利に製造すること。 【構成】ナフトエ酸類及び/またはナフタレンポリカル
ボン酸類のナトリウム塩と有機酸類のカリウム塩とを、
亜鉛化合物触媒の存在下、または亜鉛化合物触媒及びハ
ロゲン化ナトリウムの存在下、炭酸ガスまたはその他の
不活性ガスの雰囲気中で加熱反応させる。当該反応によ
って得られた反応生成物から、2,3,6,7-ナフタレンテト
ラカルボン酸、更には2,3,6-ナフタレントリカルボン酸
等を分離回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高機能樹脂原料、エポ
キシ樹脂硬化剤、耐熱性可塑材、特殊化学品原料等とし
て有用なナフタレンポリカルボン酸の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、多種に亘るナフタレンカルボ
ン酸、即ち、ナフタレン環に1以上のカルボキシル基が
結合してなる有機化合物を製造する方法が開発及び実施
されている。例えば、1-ナフトエ酸や1,8-ナフタル酸等
のカリウム塩を、酸化カドミウム、ヨウ化ナトリウム等
の触媒の存在下において、炭酸ガス加圧下で、例えば4
50℃程度の高温に加熱してカルボキシル基の転位反応
を進行させ、2,6-ナフタレンジカルボン酸を製造する方
法が古くから行われている。この方法は、いわゆるヘン
ケル転位反応として知られている(B.Raecke,Angew.Che
m.,70.1(1958);B.Raecke et.al. Org.Syn.Coll.,vol.
5,813(1973))。また、上記以外のナフタレンカルボン
酸に関しては、例えば、特開昭49−102656号、
特開昭49−102657号、特開昭51−26857
号等に、ヘンケル転位反応を応用した1,3,5,7-ナフタレ
ンテトラカルボン酸の製造方法が開示されている。
【0003】更に近年では、ナフタレンの2,3,6,7-位に
カルボキシル基を有する2,3,6,7-ナフタレンテトラカル
ボン酸の製造方法の開発が進められている。この2,3,6,
7-ナフタレンテトラカルボン酸は、分子内に5員環酸無
水物を対称的な位置に有することのできる化合物と等価
体と考えることができ、ポリイミド、ポリエステル等の
原料として幅広い応用が可能な有用な物質である。その
ため、工業的な製造方法の確立が望まれている。
【0004】これまでに開発された2,3,6,7-ナフタレン
テトラカルボン酸の製造方法としては、例えば、特開平
2−69433号、特開平2−69434号、特開平4
−149149等に開示された方法が知られている。か
かる方法は、具体的には、ナフトエ酸類及び/またはナ
フタレンポリカルボン酸類のナトリウム塩もしくはナト
リウムとカリウムの混合塩を、触媒及びハロゲン化ナト
リウムの存在下、炭酸ガスまたはその他の不活性ガスの
雰囲気中で高温に加熱して反応させ、得られた反応生成
物から2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸を回収する
ものである。
【0005】上記方法では、触媒として、カドミウム化
合物、亜鉛化合物のような通常のヘンケル転位反応で適
用可能な触媒を使用することができる。ところが実際に
は、触媒の種類によって活性にかなりの差があり、高収
率で2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸を得ようとす
るには、カドミウム化合物の使用が必須である。しかし
ながら、カドミウム化合物は人体に対して有害な物質で
あり、また高価でもあるため、その触媒としての使用
は、上記方法を工業的に実施する際に大きな問題となっ
ていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたもので、その課題とするところは、カ
ドミウム化合物等に代って、例えば亜鉛化合物等の人体
に無害であり且つ安価な触媒を使用し、2,3,6,7-ナフタ
レンテトラカルボン酸等のナフタレンポリカルボン酸
を、高収率で、工業的に有利に製造し得る方法を提供す
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ナフトエ酸類及び
/またはナフタレンポリカルボン酸類のナトリウム塩に
対して、ベンゼンカルボン酸類のカリウム塩、フタルイ
ミドカリウム塩、ピリジンカルボン酸類のカリウム塩等
の有機酸類の塩を添加することによって、触媒として亜
鉛化合物を使用した場合でも、高収率で、2,3,6,7-ナフ
タレンテトラカルボン酸、2,3,6-ナフタレントリカルボ
ン酸といったナフタレンポリカルボン酸を生成すること
ができるという事実を見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0008】即ち、本発明は、ナフトエ酸類及び/また
はナフタレンポリカルボン酸類のナトリウム塩と有機酸
類のカリウム塩とを、亜鉛化合物触媒の存在下、または
亜鉛化合物触媒及びハロゲン化ナトリウムの存在下、炭
酸ガスまたはその他の不活性ガスの雰囲気中で加熱反応
させることを特徴とするナフタレンポリカルボン酸の製
造方法である。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
方法では、原料として、ナフトエ酸類及び/またはナフ
タレンポリカルボン酸類をベースとしたナトリウム塩を
使用する。
【0010】ここでナフトエ酸類のナトリウム塩として
は、例えば、1-または2-ナフトエ酸のナトリウム塩、あ
るいはこれらの混合物を使用することができる。一方、
ナフタレンポリカルボン酸類のナトリウム塩は、ナフタ
レンポリカルボン酸類の分子内における少なくとも1個
のカルボキシル基の水素がナトリウムによって置換さ
れ、塩を形成したものであればよい。具体的には、1,8-
ナフタル酸や2,6-ナフタレンジカルボン酸のようなナフ
タレンジカルボン酸のナトリウム塩、ナフタレントリカ
ルボン酸のナトリウム塩、更に4個以上のカルボキシル
基が導入されたナフタレンポリカルボン酸のナトリウム
塩、あるいはこれらの混合物を使用することができる。
これらナトリウム塩のベースとなるナフタレンポリカル
ボン酸は、カルボキシル基の位置が特定されたもの、あ
るいは位置異性体の混合物のいずれであってもよい。
【0011】本発明の方法では、上記原料に加えて、更
に、有機酸類のカリウム塩を使用する。かかる有機酸類
のカリウム塩として、具体的には、例えばベンゼンカル
ボン酸類のカリウム塩、フタルイミドのカリウム塩、ピ
リジンカルボン酸類のカリウム塩等を使用することがで
きる。
【0012】ここで、前記ベンゼンカルボン酸類のカリ
ウム塩は、ベンゼンカルボン酸類の分子内における少な
くとも1個のカルボキシル基の水素がカリウムによって
置換され、塩を形成したものであればよい。例えば、安
息香酸、フタル酸やテレフタル酸等のベンゼンジカルボ
ン酸、ベンゼントリカルボン酸、更に4個以上のカルボ
キシル基が導入されたベンゼンポリカルボン酸、トルイ
ル酸等のアルキル置換基を有するベンゼンカルボン酸
類、クロロ安息香酸のようなハロゲン化ベンゼンカルボ
ン酸類、等のカリウム塩、あるいはこれらの混合物を使
用することができる。尚、これらカリウム塩のベースと
なるベンゼンカルボン酸は、カルボキシル基の位置が特
定されたもの、位置異性体の混合物、あるいは置換可能
な2以上の水素がアルキル基またはハロゲン原子で置換
されたものであってもよい。
【0013】前記フタルイミドのカリウム塩は、フタル
イミド中のイミド基の水素がカリウムによって置換さ
れ、塩を形成したものであればよい。前記ピリジンカル
ボン酸のカリウム塩は、ピリジンカルボン酸類の分子内
における少なくとも1個のカルボキシル基の水素がカリ
ウムによって置換され、塩を形成したものであればよ
い。例えば、ニコチン酸、イソニコチン酸等のカリウム
塩、あるいはこれらの混合物を使用することができる。
【0014】前記有機酸類のカリウム塩の前記ナフトエ
酸類及び/またはナフタレンポリカルボン酸類のナトリ
ウム塩に対する添加量は、好ましくは、添加する有機酸
類のカリウム塩中のカリウム原子の総和と、原料ナフト
エ酸類及び/またはナフタレンポリカルボン酸類のナト
リウム塩中のナトリウム原子の総和との比(原子比)
が、K/Na=0.1〜10、より好ましくは0.1〜
3となるような範囲に設定する。有機酸類のカリウム塩
の添加量が、この範囲よりも少ない場合、原料ナフトエ
酸類及び/またはナフタレンポリカルボン酸類のナトリ
ウム塩の転化率、2,3,6-ナフタレントリカルボン酸、2,
3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸等のナフタレンポリ
カルボン酸の収率が低下する恐れがある。一方、上記範
囲より多い場合では、原料ナフトエ酸類及び/またはナ
フタレンポリカルボン酸類のナトリウム塩の転化率は高
いが、2,3,6-ナフタレントリカルボン酸、2,3,6,7-ナフ
タレンテトラカルボン等のナフタレンポリカルボン酸の
収率が低下するといった問題を生じる恐れがある。
【0015】本発明の方法において、触媒として使用可
能な亜鉛化合物の例としては、フッ化亜鉛、塩化亜鉛、
臭化亜鉛、よう化亜鉛のようなハロゲン化亜鉛、この他
酸化亜鉛、炭酸亜鉛や、フタル酸亜鉛、ナフタレン酸亜
鉛のような芳香族カルボン酸亜鉛等が挙げられる。これ
ら亜鉛化合物の添加量は、前記ナフトエ酸類及び/また
はナフタレンポリカルボン酸類のナトリウム塩に対し
て、通常約0.1〜50モル%、好ましくは5〜30モ
ル%の範囲に設定する。
【0016】本発明の方法では、助触媒を使用しなくと
も前記亜鉛化合物触媒のみで反応は進行し得るが、2,3,
6-ナフタレントリカルボン酸、2,3,6,7-ナフタレンテト
ラカルボン酸等のナフタレンポリカルボン酸の収率をよ
り向上させるべく、助触媒としてハロゲン化ナトリウム
を使用することができる。このハロゲン化ナトリウムの
例としては、よう化ナトリウム、臭化ナトリウム、塩化
ナトリウム、フッ化ナトリウム等が挙げられる。前記ハ
ロゲン化ナトリウムの添加量は、ナフトエ酸類及び/ま
たはナフタレンポリカルボン酸類のナトリウム塩に対し
て、好ましくは、約5〜200モル%、より好ましくは
10〜100モル%の範囲で設定する。
【0017】本発明の方法では、ナフトエ酸類及び/ま
たはナフタレンポリカルボン酸類のナトリウム塩、有機
酸類のカリウム塩、触媒等を、反応開始に先立って充分
に混合しておくことが好ましい。かかる混合の方法とし
ては、例えば、ナフトエ酸類及び/またはナフタレンポ
リカルボン酸類のナトリウム塩の水溶液に、有機酸類の
カリウム塩と触媒等とを加えて充分に混合し、その後水
を加熱留去して原料と触媒等との原料混合物を得る方法
や、ナフトエ酸類及び/またはナフタレンポリカルボン
酸類のナトリウム塩、有機酸類のカリウム塩、及び触媒
等をボールミルによって充分に粉砕混合する方法が挙げ
られる。
【0018】本発明の方法において、上記原料の触媒に
よる反応は、炭酸ガスまたはその他の不活性ガスの雰囲
気中で行うことが必要であり、特に炭酸ガス加圧下で行
うことが好ましい。炭酸ガスの圧力は、反応温度に応じ
て、0.1〜200 kg/cm2Gの範囲内で設定すること
が好ましい。
【0019】また、反応温度は、通常約350〜550
℃の範囲であり、400〜500℃の範囲内で設定する
ことが好ましい。反応時間は、反応温度に応じて適宜設
定することができるが、通常約0.1〜50時間であ
る。
【0020】本発明において、目的生成物であるナフタ
レンポリカルボン酸は、上記反応によって得られた反応
生成物から次のようにして容易に分離回収され得る。即
ち、反応生成物を水に加熱溶解し、不溶物(触媒及びカ
ルボン酸分解生成物)を濾別した後、濾液に鉱酸を加え
て、各種カルボン酸混合物を析出させる。続いて、この
混合物を、特開平4ー149149号に記載の方法に従
って処理することによって、目的生成物であるナフタレ
ンポリカルボン酸を分離回収する。
【0021】
【実施例】次に、実施例及び比較例に沿って、本発明を
更に詳細に説明する。 実施例1〜13 2,6-ナフタレンジカルボン酸ジナトリウムに、下記表1
に示す処方に従って、ベンゼンカルボン酸類のカリウム
塩を、カリウム塩中のカリウム原子の総和と、原料ナト
リウム塩中のナトリウム原子の総和との比(原子比)K
/Na=1/1となる量で添加し、更に、触媒として亜
鉛化合物を、助触媒としてハロゲン化ナトリウムを、夫
々、ナフタレンジカルボン酸ジナトリウム及びベンゼン
カルボン酸類のカリウム塩の合計量に対して8モル%添
加し、小型粉砕混合機で充分に粉砕混合した後、温度1
50℃で一昼夜乾燥した。こうして得られた混合物10
0.0gを内容積200mlのステンレス製オートクレー
ブに手早く仕込み、オートクレーブ内を炭酸ガスで充分
に置換した後、炭酸ガスを室温、初圧30 kg/cm2Gで
圧入した。次に、オートクレーブ内を10℃/min の割
合で460℃まで昇温し、この温度で3時間保持し、前
記混合物の反応を進行させた。
【0022】反応終了後、放冷し、オートクレーブの内
圧を開放した後、反応混合物を取り出し、小型粉砕混合
機で充分に粉砕混合した。得られた粉末から20gを分
取し、水500mlに加熱溶解させた後、不溶物を濾別す
ることによって、反応混合物の水抽出液を得た。この液
の一部を採取し、高速液体クロマトグラフィーを用い、
内部標準法によって、生成した2,3,6,7-ナフタレンテト
ラカルボン酸塩を定量した。この結果より求めた2,3,6,
7-ナフタレンテトラカルボン酸塩の収率を表1に併記す
る。この収率は、原料の2,6-ナフタレンジカルボン酸ジ
ナトリウムより得られる2,3,6,7-ナフタレンテトラカル
ボン酸塩の理論量を基準として算出した値である。
【0023】尚、上述したような反応混合物の水抽出液
に鉱酸を添加し、各種カルボン酸混合物を析出させ、そ
の析出物からメタノール等の溶媒で抽出することによっ
て、特定のナフタレンポリカルボン酸をほぼ定量的に分
離回収することができる。しかし、本発明の実施例及び
比較例では、鉱酸の添加以降の操作は行わず、得られた
ナフタレンポリカルボン酸塩の定量を行って収率を求
め、その値をもってナフタレンポリカルボン酸の収率を
評価した。 比較例1〜3 下記表1に示す如く、ベンゼンカルボン酸類のカリウム
塩を使用しないか、あるいはカリウム塩のかわりにベン
ゼンカルボン酸類のナトリウム塩を使用したことを除い
て、実施例1〜13と同様の方法及び条件に従って、2,
6-ナフタレンジカルボン酸ジナトリウム塩を反応させ、
生成した2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸塩の収率
を求めた。結果を表1に併記する。
【0024】
【表1】
【0025】表1に示す結果より、2,6-ナフタレンジカ
ルボン酸ジナトリウムに、ベンゼンカルボン酸類のカリ
ウム塩を添加することによって、触媒として亜鉛化合物
を使用して反応させ、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボ
ン酸を高収率で安全に製造し得ることが判る。 実施例14〜16 2,6-ナフタレンジカルボン酸ジナトリウムに対するフタ
ル酸ジカリウムの添加量を下記表2に示す如きK/Na
(原子比)の値となるような量に設定することを除い
て、実施例11と同様の方法及び条件に従って、2,6-ナ
フタレンジカルボン酸ジナトリウムを反応させ、生成し
た2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸塩の収率を求め
た。結果を表2に併記する。
【0026】
【表2】
【0027】表2に示す結果より、ベンゼンカルボン酸
類のカリウム塩の添加量を適切に設定することによっ
て、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸の収率がより
高められることが判る。 実施例17〜21 反応温度あるいは炭酸ガスの仕込み圧力(初圧)を下記
表3に示す如き値に設定することを除いて、実施例11
と同様の方法及び条件に従って、2,6-ナフタレンジカル
ボン酸ジナトリウムを反応させ、生成した2,3,6,7-ナフ
タレンテトラカルボン酸塩の収率を求めた。結果を表3
に併記する。
【0028】
【表3】
【0029】表3に示す結果より、反応温度及び炭酸ガ
スの圧力を適切に設定することによって、2,3,6,7-ナフ
タレンテトラカルボン酸の収率がより高められることが
判る。 実施例22 1,8-ナフタレンジカルボン酸ジナトリウムに、フタル酸
ジカリウムをK/Na=1/2(原子比)となる量で、
更に、触媒として塩化亜鉛を、助触媒として塩化ナトリ
ウムを、夫々、1,8-ナフタレンジカルボン酸ジナトリウ
ム及びフタル酸ジカリウムの合計量に対して8モル%添
加し、小型粉砕混合機で充分に粉砕混合した後、温度1
50℃で一昼夜乾燥した。こうして得られた混合物10
0.0gを内容積200mlのステンレス製オートクレー
ブに手早く仕込み、オートクレーブ内を炭酸ガスで十分
に置換した後、炭酸ガスを室温、初圧10 kg/cm2 Gで
圧入した。次に、オートクレーブ内を速度10℃/minの
割合で430℃まで昇温し、この温度で3時間保持し、
前記混合物の反応を進行させた。
【0030】反応終了後、放冷し、オートクレーブの内
圧を開放した後、反応混合物を取り出し、小型粉砕混合
機で充分に粉砕混合した。得られた粉末から20gを分
取し、水500mlに加熱溶解させた後、不溶物を濾別す
ることによって、反応混合物の水抽出液を得た。この液
の一部を採取し、高速液体クロマトグラフィーを用い、
内部標準法によって、生成した2,3,6,7-ナフタレンテト
ラカルボン酸塩を定量し、その収率を算出したところ、
21.6%であった。
【0031】この結果より、1,8-ナフタレンジカルボン
酸ジナトリウムに、フタル酸ジカリウムを添加すること
によって、触媒として亜鉛化合物を使用して反応させ、
2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸を高収率で安全に
製造し得ることが判る。 実施例23 1,8-ナフタレンジカルボン酸ジナトリウムに、フタルイ
ミドカリウムを、K/Na=1/2(原子比)となる量
で、更に、触媒として塩化亜鉛を、助触媒として塩化ナ
トリウムを、夫々、1,8-ナフタレンジカルボン酸ジナト
リウムの量に対して8モル%添加し、小型粉砕混合機で
充分に粉砕混合した後、温度150℃で一昼夜乾燥し
た。こうして得られた混合物100.0gを内容積20
0mlのステンレス製オートクレーブに手早く仕込み、オ
ートクレーブ内を炭酸ガスで充分に置換した後、炭酸ガ
スを室温、初圧30 kg/cm2 Gで圧入した。次に、オー
トクレーブ内を速度10℃/minの割合で460℃まで昇
温し、この温度で30分間保持し、前記混合物の反応を
進行させた。
【0032】反応終了後、放冷し、オートクレーブの内
圧を開放した後、反応混合物を取り出し、小型粉砕混合
機で充分に粉砕混合した。得られた粉末から20gを分
取し、水500mlに加熱溶解させた後、不溶物を濾別す
ることによって、反応混合物の水抽出液を得た。この液
の一部を採取し、高速液体クロマトグラフィーを用い、
内部標準法によって、生成したナフタレンポリカルボン
酸塩を定量し収率を求めたところ、2,3,6-ナフタレント
リカルボン酸塩2.3%、2,3,6,7-ナフタレンテトラカ
ルボン酸塩8.9%であった。尚、この収率は、原料の
1,8-ナフタレンジカルボン酸ジナトリウムより得られる
2,3,6-ナフタレントリカルボン酸塩及び2,3,6,7-ナフタ
レンテトラカルボン酸塩の理論量を基準として算出した
値である。 実施例24 1,8-ナフタレンジカルボン酸ジナトリウムに対し、フタ
ルイミドカリウムを、K/Na=1/4(原子比)とな
る量で添加し、反応温度を400℃に設定することを除
いて、実施例23と同様の方法及び条件に従って、1,8-
ナフタレンジカルボン酸ジナトリウムを反応させた。生
成したナフタレンポリカルボン酸塩を定量し収率を求め
たところ、2,3,6-ナフタレントリカルボン酸塩10.8
%、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸塩2.1%で
あった。 実施例25 反応温度を430℃に設定することを除いて、実施例2
4と同様の方法及び条件に従って、1,8-ナフタレンジカ
ルボン酸ジナトリウムを反応させた。生成したナフタレ
ンポリカルボン酸塩を定量し収率を求めたところ、2,3,
6-ナフタレントリカルボン酸塩11.0%、2,3,6,7-ナ
フタレンテトラカルボン酸塩14.6%であった。 実施例26 反応温度を460℃に設定することを除いて、実施例2
4と同様の方法及び条件に従って、1,8-ナフタレンジカ
ルボン酸ジナトリウムを反応させた。生成したナフタレ
ンポリカルボン酸塩を定量し収率を求めたところ、2,3,
6-ナフタレントリカルボン酸塩6.1%、2,3,6,7-ナフ
タレンテトラカルボン酸塩11.5%であった。 実施例27 原料塩として2,6-ナフタレンジカルボン酸ジナトリウム
を使用し、また塩化亜鉛及び塩化ナトリウムを、夫々、
2,6-ナフタレンジカルボン酸ジナトリウムの量に対して
16モル%添加することを除いて、実施例25と同様の
方法及び条件に従って、前記ナトリウム塩を反応させ
た。生成したナフタレンポリカルボン酸塩を定量し収率
を求めたところ、2,3,6-ナフタレントリカルボン酸塩
9.8%、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸塩6.
1%であった。 実施例28 原料塩として1-ナフトエ酸ナトリウムを使用し、またこ
のナトリウム塩に対しフタルイミドカリウムを、K/N
a=2(原子比)となる量で添加することを除いて、実
施例25と同様の方法及び条件に従って、前記ナトリウ
ム塩を反応させた。生成したナフタレンポリカルボン酸
塩を定量し収率を求めたところ、2,3,6-ナフタレントリ
カルボン酸塩0.9%、2,3,6,7-ナフタレンテトラカル
ボン酸塩8.3%であった。 実施例29 1,8-ナフタレンジカルボン酸ジナトリウムに対し、フタ
ルイミドカリウムを、K/Na=1(原子比)となる量
で添加し、且つ反応温度を460℃に設定することを除
いて、実施例24と同様の方法及び条件に従って、1,8-
ナフタレンジカルボン酸ジナトリウムを反応させた。生
成したナフタレンポリカルボン酸塩を定量し収率を求め
たところ、2,3,6-ナフタレントリカルボン酸塩7.3
%、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸塩9.4%で
あった。 比較例4 原料塩として2,6-ナフタレンジカルボン酸ナトリウムを
使用し、フタルイミドカリウムを添加せず、且つ反応温
度を460℃に設定することを除いて、実施例24と同
様の方法及び条件に従って、前記ナトリウム塩を反応さ
せた。生成したナフタレンポリカルボン酸塩を定量し収
率を求めたところ、2,3,6-ナフタレントリカルボン酸塩
0%、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸塩0.5%
であった。
【0033】実施例24〜29及び比較例4の結果よ
り、ナフトエ酸類及び/またはナフタレンポリカルボン
酸類のナトリウム塩に、フタルイミドカリウムを添加す
ることによって、触媒として亜鉛化合物を使用して反応
させ、2,3,6-ナフタレントリカルボン酸及び2,3,6,7-ナ
フタレンテトラカルボン酸を高収率で安全に製造し得る
ことが示唆される。 実施例30 有機酸類のカリウム塩として、安息香酸カリウムのかわ
りにニコチン酸カリウムを使用し、且つ反応温度を40
0℃に設定することを除いて、実施例1と同様の方法及
び条件に従って、2,6-ナフタレンジカルボン酸ジナトリ
ウムを反応させた。生成したナフタレンポリカルボン酸
塩を定量し収率を求めたところ、2,3,6−ナフタレ
ントリカルボン酸塩7.6%であった。 実施例31 反応温度を350℃に設定することを除いて、実施例3
0と同様の方法及び条件に従って、2,6−ナフタレン
ジカルボン酸ジナトリウムを反応させた。生成したナフ
タレンポリカルボン酸塩を定量し収率を求めたところ、
2,3,6-ナフタレントリカルボン酸塩8.9%であった。
【0034】実施例30、31及び比較例4の結果よ
り、ナフトエ酸類及び/またはナフタレンポリカルボン
酸類のナトリウム塩に、ピリジンカルボン酸類のカリウ
ム塩を添加することによって、触媒として亜鉛化合物を
使用して反応させ、2,3,6-ナフタレントリカルボン酸を
高収率で安全に製造し得ることが示唆される。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、カドミウム化合物等に
代って、人体に無害で、安価な亜鉛化合物触媒を使用
し、ナフタレンポリカルボン酸を高収率で、工業的に有
利に製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橘 躍動 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナフトエ酸類及び/またはナフタレンポ
    リカルボン酸類のナトリウム塩と有機酸類のカリウム塩
    とを、亜鉛化合物触媒の存在下、または亜鉛化合物触媒
    及びハロゲン化ナトリウムの存在下、炭酸ガスまたはそ
    の他の不活性ガスの雰囲気中で加熱反応させることを特
    徴とするナフタレンポリカルボン酸の製造方法。
JP5118091A 1993-01-25 1993-05-20 ナフタレンポリカルボン酸の製造方法 Pending JPH06271501A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008543737A (ja) * 2005-05-12 2008-12-04 サルティゴ・ゲーエムベーハー ビニレンカーボネートの製造方法

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