JPH0627287B2 - 鋼片の表面割れを防止した熱間圧延法 - Google Patents
鋼片の表面割れを防止した熱間圧延法Info
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- JPH0627287B2 JPH0627287B2 JP61045820A JP4582086A JPH0627287B2 JP H0627287 B2 JPH0627287 B2 JP H0627287B2 JP 61045820 A JP61045820 A JP 61045820A JP 4582086 A JP4582086 A JP 4582086A JP H0627287 B2 JPH0627287 B2 JP H0627287B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、アルミキルド鋼、アルミセミキルド鋼または
アルミシリコンキルド鋼等自動車用鋼板、一般建築用鋼
板、造船用鋼板、機械構造用鋼板等に供される炭素鋼な
らびにNb、V等を含有する低合金鋼の熱間圧延時の表面
割れを防止した熱間圧延法に関するものであり、特にそ
れらの鋼の連続鋳造直後の鋳片をただちに熱間圧延する
か、また連続鋳造後そのまま鋳片を保温炉あるいは加熱
炉等に装入してから熱間圧延を行うプロセスにおいて、
熱間圧延時に鋼片の表面に割れの発生するのを防止する
方法に関する。
アルミシリコンキルド鋼等自動車用鋼板、一般建築用鋼
板、造船用鋼板、機械構造用鋼板等に供される炭素鋼な
らびにNb、V等を含有する低合金鋼の熱間圧延時の表面
割れを防止した熱間圧延法に関するものであり、特にそ
れらの鋼の連続鋳造直後の鋳片をただちに熱間圧延する
か、また連続鋳造後そのまま鋳片を保温炉あるいは加熱
炉等に装入してから熱間圧延を行うプロセスにおいて、
熱間圧延時に鋼片の表面に割れの発生するのを防止する
方法に関する。
(従来の技術) すでに当業界において良く知られているように、凝固の
ままの鋳片を途中加熱することなく、その保有熱を利用
してそのまま直接熱間圧延すること(以下、単に“直接
圧延”という)あるいは未だ Ar1変態点以上の表面温度
を有する鋳片を一旦加熱炉、保温炉等に装入してから熱
間圧延すること(以下、単に“直送圧延”という)は省
エネルギーの観点から最も望ましい操業形態であるが、
その実現に当っては鋳片表面性状あるいは設備レイアウ
トなどに関する問題が種々存在していた。しかし近年に
至り、それらに対する技術改善が進むにつれ、直接圧延
あるいは直送圧延に関する検討が活発となってきた。
ままの鋳片を途中加熱することなく、その保有熱を利用
してそのまま直接熱間圧延すること(以下、単に“直接
圧延”という)あるいは未だ Ar1変態点以上の表面温度
を有する鋳片を一旦加熱炉、保温炉等に装入してから熱
間圧延すること(以下、単に“直送圧延”という)は省
エネルギーの観点から最も望ましい操業形態であるが、
その実現に当っては鋳片表面性状あるいは設備レイアウ
トなどに関する問題が種々存在していた。しかし近年に
至り、それらに対する技術改善が進むにつれ、直接圧延
あるいは直送圧延に関する検討が活発となってきた。
その結果、直接圧延あるいは直送圧延においては、従来
法、すなわち連続鋳造後、一旦 Ar1変態点以下、室温近
くまで冷却後再加熱して圧延する方法にみられる冶金学
的現象とは異った現象が多く見出された。特に、直接熱
間圧延する際には材料の熱間加工性が著しく低下するこ
と、つまり従来法においては何ら問題とならなかったよ
うな鋼種においても直接圧延あるいは直送圧延において
は熱間圧延時に鋼片表面に割れの発生することが判明し
た。
法、すなわち連続鋳造後、一旦 Ar1変態点以下、室温近
くまで冷却後再加熱して圧延する方法にみられる冶金学
的現象とは異った現象が多く見出された。特に、直接熱
間圧延する際には材料の熱間加工性が著しく低下するこ
と、つまり従来法においては何ら問題とならなかったよ
うな鋼種においても直接圧延あるいは直送圧延において
は熱間圧延時に鋼片表面に割れの発生することが判明し
た。
一般に、鋼の熱間加工性は、オーステナイト粒径(以
下、“γ粒径”という)と硫化物、炭窒化物などの析出
状態とから影響を強く受け、γ粒径が微細なほど、また
γ粒界への硫化物、炭窒化物などの析出が少ないほど、
熱間加工性は向上する。
下、“γ粒径”という)と硫化物、炭窒化物などの析出
状態とから影響を強く受け、γ粒径が微細なほど、また
γ粒界への硫化物、炭窒化物などの析出が少ないほど、
熱間加工性は向上する。
そして従来法においては、材料に冷却再加熱を繰り返す
ことでγ(オーステナイト)α(フェライト)変態を
経験させて、γ粒を微細化し、かつ析出物の多くを粒内
に固定してγ粒界への析出量を少なくすることにより熱
間加工性を向上させていた。
ことでγ(オーステナイト)α(フェライト)変態を
経験させて、γ粒を微細化し、かつ析出物の多くを粒内
に固定してγ粒界への析出量を少なくすることにより熱
間加工性を向上させていた。
これに対し、直接圧延法あるいは直送圧延法の場合に
は、鋳片のもつ保有熱を最大限に利用することからγ→
α変態を経ずに圧延するのでγ粒径は非常に大きく、か
つγ粒界への析出も多く、したがって、熱間加工性は低
下することとなる。このような熱履歴が熱間圧延時の割
れの原因とされるのである。
は、鋳片のもつ保有熱を最大限に利用することからγ→
α変態を経ずに圧延するのでγ粒径は非常に大きく、か
つγ粒界への析出も多く、したがって、熱間加工性は低
下することとなる。このような熱履歴が熱間圧延時の割
れの原因とされるのである。
このような直接圧延あるいは直送圧延にみられる熱間圧
延時の割れの発生防止に関しては、既にいくつかの提案
がなされているが、これらに共通する考え方は特開昭55
−84201 号あるいは特開昭55−84203 号に代表されるよ
うに、凝固後の鋳片の冷却速度を遅くするか、冷却途中
で所定温度に一定時間以上、例えば10分間超保定して、
析出物の形態変化ないし粗大化を図り、γ粒界における
析出物の析出間距離を大きくすることにより割れを防止
しようとするものである。
延時の割れの発生防止に関しては、既にいくつかの提案
がなされているが、これらに共通する考え方は特開昭55
−84201 号あるいは特開昭55−84203 号に代表されるよ
うに、凝固後の鋳片の冷却速度を遅くするか、冷却途中
で所定温度に一定時間以上、例えば10分間超保定して、
析出物の形態変化ないし粗大化を図り、γ粒界における
析出物の析出間距離を大きくすることにより割れを防止
しようとするものである。
なお、「Metallurgical Transactions A」Vol.6A、Sep.
(1975) pp.1727 〜1735においては「低炭素鋼の熱間延
性におよぼす熱履歴および組成の影響」に関し、溶融・
凝固に引き続く冷却過程で、自然放冷される場合、1200
〜800 ℃の温度域で熱間延性が低下すること、そしてこ
の対策として等温保持が有効であることを述べている。
以上のことは上記文献にかぎらず前述の特開昭55−8420
1 号にも述べられている事実であり、両者とも割れ防止
に必要な保定(等温保持)時間は10分間超としている。
(1975) pp.1727 〜1735においては「低炭素鋼の熱間延
性におよぼす熱履歴および組成の影響」に関し、溶融・
凝固に引き続く冷却過程で、自然放冷される場合、1200
〜800 ℃の温度域で熱間延性が低下すること、そしてこ
の対策として等温保持が有効であることを述べている。
以上のことは上記文献にかぎらず前述の特開昭55−8420
1 号にも述べられている事実であり、両者とも割れ防止
に必要な保定(等温保持)時間は10分間超としている。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明が解決せんとする問題点は、従来技術である保定
あるいは徐冷に要する時間、すなわち例えば特開昭55−
84201 号に開示される保持に必要な10分超という時間を
さらに短縮せんとするものである。確かに前記従来技術
以前に行われていた数時間という加熱時間に比べれば10
分間を越える程度という時間は画期的であり、これによ
る省エネルギー効果は非常に大きい。にもかかわらず本
発明が、この時間をさらに短縮せんとするのは次のよう
な理由による。
あるいは徐冷に要する時間、すなわち例えば特開昭55−
84201 号に開示される保持に必要な10分超という時間を
さらに短縮せんとするものである。確かに前記従来技術
以前に行われていた数時間という加熱時間に比べれば10
分間を越える程度という時間は画期的であり、これによ
る省エネルギー効果は非常に大きい。にもかかわらず本
発明が、この時間をさらに短縮せんとするのは次のよう
な理由による。
すなわち、造塊−分塊法にかわる方法として登場した連
続鋳造も最近では円熟期に入り、次の開発テーマとして
薄鋳片の連続鋳造法の開発が業界の重要課題となってお
り、近い将来に実現の見透しが得られる段階となってい
る。そしてこの開発課題の中には単に薄い鋳片を鋳造す
るだけでなく、該鋳片を極力高温のまま、直ちに圧延機
に結び付けようとの思想も含まれている。この場合鋳造
機と圧延機の接続方法として、両者を同一ラインで、す
なわち鋳片を圧延機手前で切断することなく圧延機に送
り込む方法(直結型)および一旦鋳片を切断して、たと
えばコイル状にした後に圧延機に送り込む方法(非直結
型)の2 通りが考えられている。まず、直結型の場合、
圧延時の割れを防止するため、鋳造機から出た鋳片を10
分間を超えた時間保定しようとすると、一般に薄鋳片の
鋳造速度は10m/min を越える高速となるため、鋳造機と
圧延機の間で100mを超す、保定のための設備が必要とな
る。このことは建屋を含めた設備全体の長大化を意味
し、設備投資費用の面だけでなく、薄鋳片製造目的の一
つである設備簡素化の点からも、その実現を危うくする
ものである。このことは非直結型の場合でも同様であ
る。また、非直結型の考え方は、このように圧延機の能
力に比べ鋳造機の能力が小さいため、一台の圧延機で数
台の鋳造機から出てくる鋳片をまかなうというものであ
る。この場合にあっても、数台の鋳造機から次々と送り
出されてくる鋳片を保定するために必要な保定炉等の設
備は保持時間の短縮により著しく簡素化できることは明
白である。
続鋳造も最近では円熟期に入り、次の開発テーマとして
薄鋳片の連続鋳造法の開発が業界の重要課題となってお
り、近い将来に実現の見透しが得られる段階となってい
る。そしてこの開発課題の中には単に薄い鋳片を鋳造す
るだけでなく、該鋳片を極力高温のまま、直ちに圧延機
に結び付けようとの思想も含まれている。この場合鋳造
機と圧延機の接続方法として、両者を同一ラインで、す
なわち鋳片を圧延機手前で切断することなく圧延機に送
り込む方法(直結型)および一旦鋳片を切断して、たと
えばコイル状にした後に圧延機に送り込む方法(非直結
型)の2 通りが考えられている。まず、直結型の場合、
圧延時の割れを防止するため、鋳造機から出た鋳片を10
分間を超えた時間保定しようとすると、一般に薄鋳片の
鋳造速度は10m/min を越える高速となるため、鋳造機と
圧延機の間で100mを超す、保定のための設備が必要とな
る。このことは建屋を含めた設備全体の長大化を意味
し、設備投資費用の面だけでなく、薄鋳片製造目的の一
つである設備簡素化の点からも、その実現を危うくする
ものである。このことは非直結型の場合でも同様であ
る。また、非直結型の考え方は、このように圧延機の能
力に比べ鋳造機の能力が小さいため、一台の圧延機で数
台の鋳造機から出てくる鋳片をまかなうというものであ
る。この場合にあっても、数台の鋳造機から次々と送り
出されてくる鋳片を保定するために必要な保定炉等の設
備は保持時間の短縮により著しく簡素化できることは明
白である。
さらに以上のことは単に薄鋳片製造用を対象としたもの
だけでなく、現状の連続鋳造機を、直送圧延あるいは直
接圧延を目的として改造あるいは新設する場合において
も同様である。
だけでなく、現状の連続鋳造機を、直送圧延あるいは直
接圧延を目的として改造あるいは新設する場合において
も同様である。
以上のように、本発明は省エネルギーはもちろんのこ
と、今後ますます拡大が予想される直送圧延もしくは直
接圧延における鋼片表面割れ対策に必要な設備投資の簡
素化を目的としたものである。
と、今後ますます拡大が予想される直送圧延もしくは直
接圧延における鋼片表面割れ対策に必要な設備投資の簡
素化を目的としたものである。
(問題点を解決するための手段) ところで、本発明者は同様に直送圧延あるいは直接圧延
時の割れを防止するため、各種基礎検討を行ってきた
が、その結果、このような熱間加工性の評価においては
圧延条件の考慮が非常に重要なこと、すなわち従来のよ
うなねじり試験あるいは引張試験法では、定量的な評価
が困難なばかりではなく、このような評価法にたよるか
ぎり、十分な割れ対策を確立することは難しいことを知
った。そこで先の従来技術、すなわち割れ対策としての
保定あるいは徐冷法についても実験室的な直圧実験によ
る基礎検討を行なった結果、目的である保定時間の短縮
に必要な技術課題に関し重要な知見が得られ本発明を成
すに至ったものである。
時の割れを防止するため、各種基礎検討を行ってきた
が、その結果、このような熱間加工性の評価においては
圧延条件の考慮が非常に重要なこと、すなわち従来のよ
うなねじり試験あるいは引張試験法では、定量的な評価
が困難なばかりではなく、このような評価法にたよるか
ぎり、十分な割れ対策を確立することは難しいことを知
った。そこで先の従来技術、すなわち割れ対策としての
保定あるいは徐冷法についても実験室的な直圧実験によ
る基礎検討を行なった結果、目的である保定時間の短縮
に必要な技術課題に関し重要な知見が得られ本発明を成
すに至ったものである。
その検討の第一はいかなる形で保持を行うかである。当
然のことながら鋳片は鋳造機から出た時点では非常に高
温である。そして、圧延が開始されるまでには、その用
途、目的等により異なるが、数100 ℃冷却される。した
がって、この間のどの温度域で、どのような熱履歴で保
持を行うことがより有利であるかが重要な検討課題であ
る。
然のことながら鋳片は鋳造機から出た時点では非常に高
温である。そして、圧延が開始されるまでには、その用
途、目的等により異なるが、数100 ℃冷却される。した
がって、この間のどの温度域で、どのような熱履歴で保
持を行うことがより有利であるかが重要な検討課題であ
る。
以上の項目について調査すべく、実験室的な直圧実験に
よる基礎検討を行なった。主な実験条件としては、 JIS
・SPHC相当の厚さ40mm×幅200mm ×長さ300mm の鋳片を
用い、850mm φ・2Hi ミルにより40→20→10→5mm のパ
ス・スケジュールのもとで検討を行なった。
よる基礎検討を行なった。主な実験条件としては、 JIS
・SPHC相当の厚さ40mm×幅200mm ×長さ300mm の鋳片を
用い、850mm φ・2Hi ミルにより40→20→10→5mm のパ
ス・スケジュールのもとで検討を行なった。
第1図は保持後直ちに圧延を開始した時の保持条件と割
れ発生有無の関係を示したものであるが、この場合950
℃以上の温度範囲で、2 分以上の保持を行うことにより
割れは防止できることが判明した。一方、実操業におい
ては製品々質等の観点から圧延開始温度は自ずと決定さ
れること、さらに保持から圧延間での鋳片搬送には所定
の時間が必要であり、その間での鋳片の冷却を考える
と、第1図の如き条件を実操業において満たすことは困
難である。
れ発生有無の関係を示したものであるが、この場合950
℃以上の温度範囲で、2 分以上の保持を行うことにより
割れは防止できることが判明した。一方、実操業におい
ては製品々質等の観点から圧延開始温度は自ずと決定さ
れること、さらに保持から圧延間での鋳片搬送には所定
の時間が必要であり、その間での鋳片の冷却を考える
と、第1図の如き条件を実操業において満たすことは困
難である。
そこで、次に、圧延開始温度を1000℃一定(但し1000℃
以下の保持では、保持後直ちに圧延開始)とした場合に
ついて検討を行なった。第2図のように、圧延開始温度
より高い温度で保持する場合、保持後空冷し、所定の圧
延開始温度まで冷却するわけであるが、このような熱履
歴の場合、保持温度が高い程、割れ防止に必要な保持時
間は長くなることが明らかとなった。
以下の保持では、保持後直ちに圧延開始)とした場合に
ついて検討を行なった。第2図のように、圧延開始温度
より高い温度で保持する場合、保持後空冷し、所定の圧
延開始温度まで冷却するわけであるが、このような熱履
歴の場合、保持温度が高い程、割れ防止に必要な保持時
間は長くなることが明らかとなった。
以上の結果は、保持後鋳片が空冷されるような場合、そ
の冷却過程で再び熱間加工性を低下させるような現象が
生じていることを推定させる。
の冷却過程で再び熱間加工性を低下させるような現象が
生じていることを推定させる。
そこで、この点を解明すべく、次のような検討を行なっ
た すなわち、1200〜950 ℃の任意の温度で2 分間の保持を
行い、その後一旦鋳片を空冷してから圧延を行うに際
し、保持から圧延開始までの空冷時間を種々変化させ、
割れとの関係を調査した。その結果、第3図に示すよう
に保持温度により2 つのタイプに分かれることが判明し
た。
た すなわち、1200〜950 ℃の任意の温度で2 分間の保持を
行い、その後一旦鋳片を空冷してから圧延を行うに際
し、保持から圧延開始までの空冷時間を種々変化させ、
割れとの関係を調査した。その結果、第3図に示すよう
に保持温度により2 つのタイプに分かれることが判明し
た。
タイプIは保持後短時間の空冷で熱間加工性が低下する
ものであり、タイプIIはこれに対し保持後しばらく空冷
しても熱間加工性が低下しないものである。本調査の結
果、保持温度が1050〜950 ℃の範囲ではタイプIIの傾向
を示し、より高い温度で保持を行うとタイプIの傾向と
なることが判明した。
ものであり、タイプIIはこれに対し保持後しばらく空冷
しても熱間加工性が低下しないものである。本調査の結
果、保持温度が1050〜950 ℃の範囲ではタイプIIの傾向
を示し、より高い温度で保持を行うとタイプIの傾向と
なることが判明した。
このことは保持による硫化物の形態変化ないし粗大化は
すみやかに進行するため、その状態で圧延すれば割れは
発生しないが保持後空冷されるような場合、保持開始ま
で、および保持中に析出しきらない硫化物が、冷却過程
で再び熱間加工性を低下させるような形態でγ粒界に析
出するため割れが発生しやすいことを示している。しか
も保持温度が高いほど、保持開始までに析出する硫化物
は少ないため、その後の冷却に伴う熱間加工性の低下を
防止するためには、保持時間をより長くする必要があ
る。これに対し、1050℃以下まで冷却して保持を行う場
合、硫化物の析出は保持の時点でほぼ完了しているた
め、この段階で保持を行うことにより、前述の如く硫化
物の形態変化ないし粗大化により熱間加工性は向上し、
しかもその後空冷しても、もはや新たな硫化物の析出は
生じないため熱間加工性が再び低下することはない。
すみやかに進行するため、その状態で圧延すれば割れは
発生しないが保持後空冷されるような場合、保持開始ま
で、および保持中に析出しきらない硫化物が、冷却過程
で再び熱間加工性を低下させるような形態でγ粒界に析
出するため割れが発生しやすいことを示している。しか
も保持温度が高いほど、保持開始までに析出する硫化物
は少ないため、その後の冷却に伴う熱間加工性の低下を
防止するためには、保持時間をより長くする必要があ
る。これに対し、1050℃以下まで冷却して保持を行う場
合、硫化物の析出は保持の時点でほぼ完了しているた
め、この段階で保持を行うことにより、前述の如く硫化
物の形態変化ないし粗大化により熱間加工性は向上し、
しかもその後空冷しても、もはや新たな硫化物の析出は
生じないため熱間加工性が再び低下することはない。
したがって、タイプIIの傾向を示す条件すなわち一旦10
50℃以下に冷却して保持を行うことにより、保持後鋳片
が冷却過程を経る場合でも、従来法に比べ著しく短時間
の保持で割れが防止できる。
50℃以下に冷却して保持を行うことにより、保持後鋳片
が冷却過程を経る場合でも、従来法に比べ著しく短時間
の保持で割れが防止できる。
なお、第1図の条件では1200℃以上の温度で保持を行っ
ても割れは発生しないのに対し、第2図の条件では保持
温度が1200℃より高い場合、割れが発生している。これ
は割れの原因となる硫化物の析出開始温度が1200℃であ
り、第2図の条件の場合、1200℃より高い温度域でいく
ら保持を行ってみても、いまだ硫化物が析出していない
ため、その意味がなく、その後の冷却過程で硫化物の析
出が生じるためである。これに対し第1図のように保持
後直ちに圧延する場合、1200℃以上では、保持としての
意味はないものの、割れの原因となる硫化物も析出して
いないため、割れは発生しない。そこで第3図のタイプ
IIのように、一旦1050℃以下に冷却した後保持を行う場
合について、同様に保持温度の有効範囲について調査を
行った。第4図は一旦鋳片を1050℃以下に冷却後、最高
1300℃までの各温度で、各々10分および30分の保持を行
った後、1100まで空冷して圧延を行った時の割れ発生状
況を示したものである。本調査結果より、1300℃で10分
までの保持では割れは発生しないが、1300℃で30分間保
持を行った場合割れが発生することが判明した。これは
1300℃で30分保持した場合、一旦析出した硫化物が、保
持中に再固溶し、その後の冷却過程でγ粒界に再析出す
るためである。以上のことから一旦硫化物の析出をほぼ
完了させた後、保持を行うことにより従来法に比べ短時
間の保持で割れは防止できるものの、保持温度の選定に
際しては、硫化物を再固溶させないような配慮が必要で
ある。すなわち一旦鋳片を1050℃以下に冷却し、さらに
保持時間を10分以内とすることにより、従来法に比べ保
持温度の有効範囲、とくに上限を1300℃まで拡大するこ
とができる。そしてこのことは保持から圧延間での搬送
に伴う鋳片の冷却を考えた場合、その搬送時間、いいか
えれば搬送方法に融通性を与えるという点で、実操業面
での意義は大である。なお、このような場合でも保持の
下限温度については、第1図および第2図の結果と同様
950 ℃である。
ても割れは発生しないのに対し、第2図の条件では保持
温度が1200℃より高い場合、割れが発生している。これ
は割れの原因となる硫化物の析出開始温度が1200℃であ
り、第2図の条件の場合、1200℃より高い温度域でいく
ら保持を行ってみても、いまだ硫化物が析出していない
ため、その意味がなく、その後の冷却過程で硫化物の析
出が生じるためである。これに対し第1図のように保持
後直ちに圧延する場合、1200℃以上では、保持としての
意味はないものの、割れの原因となる硫化物も析出して
いないため、割れは発生しない。そこで第3図のタイプ
IIのように、一旦1050℃以下に冷却した後保持を行う場
合について、同様に保持温度の有効範囲について調査を
行った。第4図は一旦鋳片を1050℃以下に冷却後、最高
1300℃までの各温度で、各々10分および30分の保持を行
った後、1100まで空冷して圧延を行った時の割れ発生状
況を示したものである。本調査結果より、1300℃で10分
までの保持では割れは発生しないが、1300℃で30分間保
持を行った場合割れが発生することが判明した。これは
1300℃で30分保持した場合、一旦析出した硫化物が、保
持中に再固溶し、その後の冷却過程でγ粒界に再析出す
るためである。以上のことから一旦硫化物の析出をほぼ
完了させた後、保持を行うことにより従来法に比べ短時
間の保持で割れは防止できるものの、保持温度の選定に
際しては、硫化物を再固溶させないような配慮が必要で
ある。すなわち一旦鋳片を1050℃以下に冷却し、さらに
保持時間を10分以内とすることにより、従来法に比べ保
持温度の有効範囲、とくに上限を1300℃まで拡大するこ
とができる。そしてこのことは保持から圧延間での搬送
に伴う鋳片の冷却を考えた場合、その搬送時間、いいか
えれば搬送方法に融通性を与えるという点で、実操業面
での意義は大である。なお、このような場合でも保持の
下限温度については、第1図および第2図の結果と同様
950 ℃である。
さらに、タイプIIで保持から圧延開始までの時間がある
値以上になると急激に熱間加工性が低下しているが、こ
れはこの時点で割れ発生位置となる鋳片表面温度が Ar3
点未満となっており、旧γ粒界に初析フェライトがバン
ド状に析出し、その結果圧延に伴い発生する引張応力が
この部分に集中し、割れが発生しやすくなるためであ
る。
値以上になると急激に熱間加工性が低下しているが、こ
れはこの時点で割れ発生位置となる鋳片表面温度が Ar3
点未満となっており、旧γ粒界に初析フェライトがバン
ド状に析出し、その結果圧延に伴い発生する引張応力が
この部分に集中し、割れが発生しやすくなるためであ
る。
したがって、保持による割れ防止対策を有効に活用する
ためには、圧延開始温度を Ar3点以上とすることが必要
である。
ためには、圧延開始温度を Ar3点以上とすることが必要
である。
以上のことから明らかなように、従来技術においては保
持の特性の一部を確認したにすぎないものであり、実操
業において保持により割れを確実に防止するためには、
さらに解明すべき保持処理の本質は多く残されていたわ
けである。
持の特性の一部を確認したにすぎないものであり、実操
業において保持により割れを確実に防止するためには、
さらに解明すべき保持処理の本質は多く残されていたわ
けである。
本発明者は以上の基礎検討により保持のなんたるかを明
らかにしたものであり、その結果本発明の目的である保
持時間短縮に必要な技術項目を解明し、本発明を完成す
るに至ったものである。
らかにしたものであり、その結果本発明の目的である保
持時間短縮に必要な技術項目を解明し、本発明を完成す
るに至ったものである。
本発明は従来技術が抱える問題点を補い、改良するため
になされたものであり、その要件を明らかにするため
に、先の検討から得られた知見を改めて以下に整理す
る。
になされたものであり、その要件を明らかにするため
に、先の検討から得られた知見を改めて以下に整理す
る。
(1) 保持後直ちに圧延する場合、割れ防止に必要な保持
時間は非常に短いが、実操業においては通常保持から圧
延開始までには鋳片は一旦冷却過程を経るため、この場
合保持時間はより長くする必要がある。
時間は非常に短いが、実操業においては通常保持から圧
延開始までには鋳片は一旦冷却過程を経るため、この場
合保持時間はより長くする必要がある。
(2) これは保持後、鋳片が空冷されるような場合、保持
開始まで、および保持中に析出しきらない硫化物が、そ
の冷却過程で再び熱間加工性を低下させるような形態で
γ粒界に析出するためであり、したがって鋳片が短時間
の保持で、しかもその後冷却過程を経る場合でも割れ発
生を防止するためには、保持後の冷却過程で新たに硫化
物の析出が生じないよう、言い換えれば保持開始までに
硫化物の析出をほぼ完了させ、しかも再固溶しないよう
な状態で保持を行うことにより、その効果は十分活かさ
れることになる。このように保持後鋳片が冷却過程を経
る場合でも、短時間の保持で割れを防止するためには、
1050〜950 ℃で保持することが有効であるが、製品々質
等の要求から圧延開始温度を前記保持温度以上にしなけ
ればならない場合もある。その場合、1050〜950 ℃の範
囲で2 分間以上保持後、再度所要の温度まで昇温しても
よいが、一旦鋳片を1050℃以下に冷却後、1200〜950 の
所要温度で保持することが、省エネルギー等の観点から
は望ましい。後述するように、前記温度履歴を必要とす
るのは表面割れ発生位置となる鋳片該箇所の表層部であ
り、したがって後者の場合、割れ発生位置となる鋳片表
面温度のみ1050℃以下まで冷却することにより、他の部
分、特に鋳片内部はいまだ高温のため、その後所要温度
まで昇温するにしても鋳片の保有熱を利用することによ
り必要なエネルギーは少なくてすむ。これに対し前者は
保持中に鋳片全体が均熱化されるため、再び所要温度ま
で鋳片全体を昇温するには多くのエネルギーが必要とな
る。いずれにしても、本発明において必要とする要件の
一つは鋳片を一旦1050℃以下まで冷却し、(もちろんこ
の場合鋳片表面温度、しかも割れ発生位置となる部分だ
けでもよい)その後、1300〜950 ℃の温度域で2 〜10分
間保持を行うことである。
開始まで、および保持中に析出しきらない硫化物が、そ
の冷却過程で再び熱間加工性を低下させるような形態で
γ粒界に析出するためであり、したがって鋳片が短時間
の保持で、しかもその後冷却過程を経る場合でも割れ発
生を防止するためには、保持後の冷却過程で新たに硫化
物の析出が生じないよう、言い換えれば保持開始までに
硫化物の析出をほぼ完了させ、しかも再固溶しないよう
な状態で保持を行うことにより、その効果は十分活かさ
れることになる。このように保持後鋳片が冷却過程を経
る場合でも、短時間の保持で割れを防止するためには、
1050〜950 ℃で保持することが有効であるが、製品々質
等の要求から圧延開始温度を前記保持温度以上にしなけ
ればならない場合もある。その場合、1050〜950 ℃の範
囲で2 分間以上保持後、再度所要の温度まで昇温しても
よいが、一旦鋳片を1050℃以下に冷却後、1200〜950 の
所要温度で保持することが、省エネルギー等の観点から
は望ましい。後述するように、前記温度履歴を必要とす
るのは表面割れ発生位置となる鋳片該箇所の表層部であ
り、したがって後者の場合、割れ発生位置となる鋳片表
面温度のみ1050℃以下まで冷却することにより、他の部
分、特に鋳片内部はいまだ高温のため、その後所要温度
まで昇温するにしても鋳片の保有熱を利用することによ
り必要なエネルギーは少なくてすむ。これに対し前者は
保持中に鋳片全体が均熱化されるため、再び所要温度ま
で鋳片全体を昇温するには多くのエネルギーが必要とな
る。いずれにしても、本発明において必要とする要件の
一つは鋳片を一旦1050℃以下まで冷却し、(もちろんこ
の場合鋳片表面温度、しかも割れ発生位置となる部分だ
けでもよい)その後、1300〜950 ℃の温度域で2 〜10分
間保持を行うことである。
(3) 保持により硫化物は形態変化ないし粗大化するた
め、熱間加工性は向上するが、保持後割れ発生位置とな
る鋳片表面が Ar3点未満になると、硫化物以外の原因、
即ち旧γ粒界に沿ったαバンドへの応力集中により折角
の保持処理が無意味になる。したがって、保持時間を2
〜10分だけ確保することにより、その後の冷却過程での
熱間加工性の低下は防止できるが、さらに Ar3点以上で
圧延開始することが必要である。
め、熱間加工性は向上するが、保持後割れ発生位置とな
る鋳片表面が Ar3点未満になると、硫化物以外の原因、
即ち旧γ粒界に沿ったαバンドへの応力集中により折角
の保持処理が無意味になる。したがって、保持時間を2
〜10分だけ確保することにより、その後の冷却過程での
熱間加工性の低下は防止できるが、さらに Ar3点以上で
圧延開始することが必要である。
以上の知見は、前述のように、直送圧延あるいは直接圧
延の本来の目的が省エネルギーにあることだけでなく、
鋳片保持に必要な設備の簡素化を図ることにもあること
から、意味をもつのである。
延の本来の目的が省エネルギーにあることだけでなく、
鋳片保持に必要な設備の簡素化を図ることにもあること
から、意味をもつのである。
本発明は、以上の知見をその構成要件とするものであ
り、その要旨とするところは、連続鋳造した鋳片を直送
圧延もしくは直接圧延する方法において、鋳込み後、溶
融体の凝固に引き続く冷却過程で、該鋳片の全表面を一
旦1050℃以下900 ℃超に冷却して硫化物を粒界析出させ
てから1300〜950 ℃の温度域で2分間以上10分間未満の
時間保持を行い、かつ Ar3点以上で圧延を開始すること
を特徴とする、鋼片の表面割れを防止した熱間圧延法で
ある。
り、その要旨とするところは、連続鋳造した鋳片を直送
圧延もしくは直接圧延する方法において、鋳込み後、溶
融体の凝固に引き続く冷却過程で、該鋳片の全表面を一
旦1050℃以下900 ℃超に冷却して硫化物を粒界析出させ
てから1300〜950 ℃の温度域で2分間以上10分間未満の
時間保持を行い、かつ Ar3点以上で圧延を開始すること
を特徴とする、鋼片の表面割れを防止した熱間圧延法で
ある。
ここに、「保持」は、一定温度に保つ保持ばかりでな
く、昇温を行う場合も包含する。
く、昇温を行う場合も包含する。
本発明において最初に1050℃以下に冷却するのは、前記
したように鋳片を1050℃以下に一旦冷却すると硫化物の
析出が総て完了してしまい、保持後の冷却時に硫化物が
新たに析出することがないからである。1050℃を超えた
温度にまで冷却するだけでは未析出硫化物がその後の保
持過程で微細硫化物として析出し、これが割れ発生の原
因となることがあるからである。
したように鋳片を1050℃以下に一旦冷却すると硫化物の
析出が総て完了してしまい、保持後の冷却時に硫化物が
新たに析出することがないからである。1050℃を超えた
温度にまで冷却するだけでは未析出硫化物がその後の保
持過程で微細硫化物として析出し、これが割れ発生の原
因となることがあるからである。
なお、一旦1050℃以下まで冷却する箇所は前述の如く、
割れ発生位置のしかも鋳片表面のみでよいことから、該
部分のみを水あるいはガス等により強制的に冷却するこ
とは、その後の昇温時に鋳片保有熱をより多く活用する
意味で有効である。
割れ発生位置のしかも鋳片表面のみでよいことから、該
部分のみを水あるいはガス等により強制的に冷却するこ
とは、その後の昇温時に鋳片保有熱をより多く活用する
意味で有効である。
このように、本発明は実操業において、保持後鋳片が冷
却過程を経る場合でも短時間の保持で割れが発生するこ
となく、圧延開始温度を Ar3点以上とすることにより、
保持の効果を有効に活用して割れを防止せんとするもの
である。
却過程を経る場合でも短時間の保持で割れが発生するこ
となく、圧延開始温度を Ar3点以上とすることにより、
保持の効果を有効に活用して割れを防止せんとするもの
である。
また、本発明においては直送圧延もしくは直接圧延時の
表面割れ原因の本質は硫化物の析出状態にあることか
ら、その対策として保持を行うものであり、しかも、2
〜10分間という短時間の保持で割れを防止するため、鋳
片の温度履歴を前述の如く規定したものである。
表面割れ原因の本質は硫化物の析出状態にあることか
ら、その対策として保持を行うものであり、しかも、2
〜10分間という短時間の保持で割れを防止するため、鋳
片の温度履歴を前述の如く規定したものである。
なお、ここにおいて述べる温度は割れ発生位置となる鋳
片の表面温度を示すものである。これは一般に鋳片温度
は厚み方向、幅方向とも均一でなく、割れ発生位置も圧
延条件により異なるため、上記の如く定義するものであ
る。
片の表面温度を示すものである。これは一般に鋳片温度
は厚み方向、幅方向とも均一でなく、割れ発生位置も圧
延条件により異なるため、上記の如く定義するものであ
る。
次に、実施例によって本発明をさらに具体的に説明する
が、それらは単に本発明の例示として示すものであっ
て、何ら本発明を制限するものではない。
が、それらは単に本発明の例示として示すものであっ
て、何ら本発明を制限するものではない。
実施例1 C: ≦0.06%、Si:0.04%、Mn:0.15 〜0.30%、P:
≦0.030 %、S: ≦0.030 %、sol.Al:0.020〜0.050
%の組成(Ar3点=850 ℃)を有する、厚さ40mm×幅600
mm の形状からなる鋳片を一旦T1℃まで空冷により冷却
後、T2でt 分間保持後、直径800mm のロール径を有する
圧延機により、各パス50%の圧下率で連続3 パスの直送
圧延もしくは直接圧延に供した。
≦0.030 %、S: ≦0.030 %、sol.Al:0.020〜0.050
%の組成(Ar3点=850 ℃)を有する、厚さ40mm×幅600
mm の形状からなる鋳片を一旦T1℃まで空冷により冷却
後、T2でt 分間保持後、直径800mm のロール径を有する
圧延機により、各パス50%の圧下率で連続3 パスの直送
圧延もしくは直接圧延に供した。
第1表に示すように本発明の構成要件を満たすことによ
り割れは防止される。なお、本実施例の圧延条件におい
て発生する割れは鋼片幅方向端面での割れであり、した
がって、第1表に示すT1は鋳片端面の表面温度である。
り割れは防止される。なお、本実施例の圧延条件におい
て発生する割れは鋼片幅方向端面での割れであり、した
がって、第1表に示すT1は鋳片端面の表面温度である。
実施例2 C:0.13 〜0.17%、Si:0.25 〜0.45%、Mn:1.25 〜
1.50%、P: ≦0.030 %、S: ≦0.030 %、Nb:0.020
〜0.040 %、V:0.030〜0.050 %、sol.Al:0.020〜0.
050 %の組成(Ar3点=750 ℃)を有する厚さ264mm ×幅
1240mmの形状からなる鋳片を一旦T1℃まで冷却してか
ら、T2でt分間保持した後、直径1300mmのロール径を有
するロールを備えた圧延機により、各パス15%の圧下率
で連続5 パスの条件で直送圧延もしくは直接圧延に供し
た。
1.50%、P: ≦0.030 %、S: ≦0.030 %、Nb:0.020
〜0.040 %、V:0.030〜0.050 %、sol.Al:0.020〜0.
050 %の組成(Ar3点=750 ℃)を有する厚さ264mm ×幅
1240mmの形状からなる鋳片を一旦T1℃まで冷却してか
ら、T2でt分間保持した後、直径1300mmのロール径を有
するロールを備えた圧延機により、各パス15%の圧下率
で連続5 パスの条件で直送圧延もしくは直接圧延に供し
た。
結果を第2表にまとめて示すが、本発明の構成要件を満
たすことにより割れは効果的に防止される。なお、本実
施例の圧延条件において発生する割れは、ロールと接触
する、鋼片長辺面での割れであり、したがって第2表に
示すT1は鋳片長辺面の表面温度である。
たすことにより割れは効果的に防止される。なお、本実
施例の圧延条件において発生する割れは、ロールと接触
する、鋼片長辺面での割れであり、したがって第2表に
示すT1は鋳片長辺面の表面温度である。
実施例1および実施例2に示す例においては保持の方法
として、例えば保持炉の如く、一定温度に保温した炉中
に鋳片を装入した場合であり、したがって、例えば実施
例1のNo.4 に示す例の場合、鋳片端面を 950℃まで冷
却後、1200℃に保温された炉中に装入したものである。
そしてその時の保持時間 2分なるものは炉中に装入した
時点から抽出するまでの時間であり、抽出時の鋳片端面
の温度は1200℃まで昇温されていないが、本発明の構成
要件である1300〜950 ℃の温度域で 2分間保持される結
果、割れが防止されるものである。
として、例えば保持炉の如く、一定温度に保温した炉中
に鋳片を装入した場合であり、したがって、例えば実施
例1のNo.4 に示す例の場合、鋳片端面を 950℃まで冷
却後、1200℃に保温された炉中に装入したものである。
そしてその時の保持時間 2分なるものは炉中に装入した
時点から抽出するまでの時間であり、抽出時の鋳片端面
の温度は1200℃まで昇温されていないが、本発明の構成
要件である1300〜950 ℃の温度域で 2分間保持される結
果、割れが防止されるものである。
実施例3 実施例1と同じ組成、鋳片形状およびロール径、パス・
スケジュールの条件により直送圧延もしくは直接圧延を
行った。この時溶融体からの凝固に引き続く冷却過程
で、何ら保持を行うことなく、1100℃から圧延した場
合、鋼片端面に割れが発生した。そこで鋳片端面、つま
り板幅端部を1000℃まで冷却後、該鋳片端面を、ガスバ
ーナー方式、誘導加熱方式などのエッジヒーターにより
1150℃まで加熱後、1100℃から圧延を開始した。この時
エッジヒーターによる加熱開始から終了までの時間は5
分間であり、割れは発生しなかった。このようにエッジ
ヒーターによる保持は、保持を局部的かつ効率的に行え
るという点で有効である。
スケジュールの条件により直送圧延もしくは直接圧延を
行った。この時溶融体からの凝固に引き続く冷却過程
で、何ら保持を行うことなく、1100℃から圧延した場
合、鋼片端面に割れが発生した。そこで鋳片端面、つま
り板幅端部を1000℃まで冷却後、該鋳片端面を、ガスバ
ーナー方式、誘導加熱方式などのエッジヒーターにより
1150℃まで加熱後、1100℃から圧延を開始した。この時
エッジヒーターによる加熱開始から終了までの時間は5
分間であり、割れは発生しなかった。このようにエッジ
ヒーターによる保持は、保持を局部的かつ効率的に行え
るという点で有効である。
さらには外部からとくに加熱することなく、鋳片保有熱
の放散を抑制するため、断熱カバーなどを設置し、その
保有熱による復熱を利用することはより有効である。
の放散を抑制するため、断熱カバーなどを設置し、その
保有熱による復熱を利用することはより有効である。
なお、以上のように本発明における「保持」とは単に恒
温保持だけでなく、前述のような等温過程をも含めたも
のであり、従来法における「保定」すなわち恒温保持だ
けの場合と区別する意味で用いたものである。
温保持だけでなく、前述のような等温過程をも含めたも
のであり、従来法における「保定」すなわち恒温保持だ
けの場合と区別する意味で用いたものである。
(発明の効果) 以上のように、本発明は直送圧延あるいは直接圧延時の
表面割れ対策としての保持に関し、従来十分な解明がな
されていなかった保持の本質を明らかとすることによ
り、本発明の目的である保持時間の短縮に必要な技術項
目を解明、その結果一層の省エネルギーが図れるだけで
なく、著しい設備の簡素化が可能となり、直送圧延もし
くは直接圧延の実操業化にとって多大の効果を有するも
のである。
表面割れ対策としての保持に関し、従来十分な解明がな
されていなかった保持の本質を明らかとすることによ
り、本発明の目的である保持時間の短縮に必要な技術項
目を解明、その結果一層の省エネルギーが図れるだけで
なく、著しい設備の簡素化が可能となり、直送圧延もし
くは直接圧延の実操業化にとって多大の効果を有するも
のである。
第1図ないし第4図は、本発明における予備試験の結果
を保持条件によって整理したグラフである。
を保持条件によって整理したグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】連続鋳造した鋳片を直送圧延もしくは直接
圧延する方法において、溶融体からの凝固に引き続く冷
却過程で、該鋳片の全表面を一旦1050℃以下900 ℃超に
冷却して硫化物を粒界析出させてから、1300〜950 ℃の
温度域で2 分間以上10分間未満の時間保持を行い、かつ
Ar3点以上で圧延を開始することを特徴とする、鋼片の
表面割れを防止した熱間圧延法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61045820A JPH0627287B2 (ja) | 1986-03-03 | 1986-03-03 | 鋼片の表面割れを防止した熱間圧延法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61045820A JPH0627287B2 (ja) | 1986-03-03 | 1986-03-03 | 鋼片の表面割れを防止した熱間圧延法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62203606A JPS62203606A (ja) | 1987-09-08 |
| JPH0627287B2 true JPH0627287B2 (ja) | 1994-04-13 |
Family
ID=12729884
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61045820A Expired - Lifetime JPH0627287B2 (ja) | 1986-03-03 | 1986-03-03 | 鋼片の表面割れを防止した熱間圧延法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0627287B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH04253505A (ja) * | 1991-01-31 | 1992-09-09 | Nkk Corp | 連続鋳造鋳片の直接圧延方法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6167549A (ja) * | 1984-09-11 | 1986-04-07 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | 連続鋳造における熱間直接圧延方法 |
| JPH0619108B2 (ja) * | 1986-02-28 | 1994-03-16 | 住友金属工業株式会社 | 鋼片の表面割れを防止した熱間圧延法 |
-
1986
- 1986-03-03 JP JP61045820A patent/JPH0627287B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62203606A (ja) | 1987-09-08 |
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