JPH06275866A - ポーラス半導体発光装置と製造方法 - Google Patents
ポーラス半導体発光装置と製造方法Info
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- JPH06275866A JPH06275866A JP6059593A JP6059593A JPH06275866A JP H06275866 A JPH06275866 A JP H06275866A JP 6059593 A JP6059593 A JP 6059593A JP 6059593 A JP6059593 A JP 6059593A JP H06275866 A JPH06275866 A JP H06275866A
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- porous semiconductor
- porous
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 細線状のポーラス化によって発光機能を得る
ポーラス半導体発光装置と製造方法に関し、ポーラス化
による量子細線構造を有する発光半導体装置の新規な製
造方法を提供する。 【構成】 SiまたはSiCの半導体層を弗酸溶液中で
陽極酸化し、ポーラス半導体層を形成する陽極酸化工程
と、前記ポーラス半導体層を超音波を印加した純水中に
浸漬する工程とを含む。また、SiまたはSiCの半導
体層表面に反応性イオンを照射する工程と、前記半導体
層を弗酸溶液中で陽極酸化し、ポーラス半導体層を形成
する陽極酸化工程とを含む。
ポーラス半導体発光装置と製造方法に関し、ポーラス化
による量子細線構造を有する発光半導体装置の新規な製
造方法を提供する。 【構成】 SiまたはSiCの半導体層を弗酸溶液中で
陽極酸化し、ポーラス半導体層を形成する陽極酸化工程
と、前記ポーラス半導体層を超音波を印加した純水中に
浸漬する工程とを含む。また、SiまたはSiCの半導
体層表面に反応性イオンを照射する工程と、前記半導体
層を弗酸溶液中で陽極酸化し、ポーラス半導体層を形成
する陽極酸化工程とを含む。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体発光装置と製造
方法に関し、特に細線状のポーラス化によって発光機能
を得るポーラス半導体発光装置とその製造方法に関す
る。
方法に関し、特に細線状のポーラス化によって発光機能
を得るポーラス半導体発光装置とその製造方法に関す
る。
【0002】従来、不可能と考えられていたSiを用い
た発光素子が、弗酸によるポーラス化によって実現され
ようとしている。Si発光素子は、Siウエハ上の光電
子集積回路の実現を容易にし、さらにはウエハ間の光結
合等にも道を開く。さらに、SiCにおいても、ポーラ
ス化による発光素子が実現されようとしている。
た発光素子が、弗酸によるポーラス化によって実現され
ようとしている。Si発光素子は、Siウエハ上の光電
子集積回路の実現を容易にし、さらにはウエハ間の光結
合等にも道を開く。さらに、SiCにおいても、ポーラ
ス化による発光素子が実現されようとしている。
【0003】
【従来の技術】シリコン(Si)は、間接遷移型のバン
ド構造を有し、発光素子材料としては一般的には不適当
である。このため、発光素子材料としては、直接遷移型
バンド構造を持つGaAsやInP等が用いられてき
た。
ド構造を有し、発光素子材料としては一般的には不適当
である。このため、発光素子材料としては、直接遷移型
バンド構造を持つGaAsやInP等が用いられてき
た。
【0004】ところが、Siを弗酸水溶液中で陽極酸化
し、表面に細線状のポーラス構造を形成すると、Siが
発光機能を示すことが発見された。Siを直径100Å
以下の柱状に成形すると、2次元方向で量子化が生じ、
バンド構造が変化する。
し、表面に細線状のポーラス構造を形成すると、Siが
発光機能を示すことが発見された。Siを直径100Å
以下の柱状に成形すると、2次元方向で量子化が生じ、
バンド構造が変化する。
【0005】このようなポーラスSiに励起光を照射す
ると、1.4〜1.6eV程度の発光が認められた(L.
T. Canham, Appl. Phys. Lett., 57(10), 1046(1990),
V.Lehmann and U. Gosele, Appl. Phys. Lett., 58
(8), 856(1991) N. Koshida and H. Koyama, Jpn. J. A
ppl. Phys., 30(7B), L1221(1991) )。
ると、1.4〜1.6eV程度の発光が認められた(L.
T. Canham, Appl. Phys. Lett., 57(10), 1046(1990),
V.Lehmann and U. Gosele, Appl. Phys. Lett., 58
(8), 856(1991) N. Koshida and H. Koyama, Jpn. J. A
ppl. Phys., 30(7B), L1221(1991) )。
【0006】また、SiCにおいても同様に、細線化を
行なうことにより、発光現象が観察された。これらの現
象を利用すると、SiやSiC等を用いて発光半導体装
置を実現することができる。
行なうことにより、発光現象が観察された。これらの現
象を利用すると、SiやSiC等を用いて発光半導体装
置を実現することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ポーラス化による量子
細線構造を利用することにより、SiやSiCを用いて
発光半導体装置を形成することが可能であるが、その製
造技術は未だ十分開発されたとは言えない。
細線構造を利用することにより、SiやSiCを用いて
発光半導体装置を形成することが可能であるが、その製
造技術は未だ十分開発されたとは言えない。
【0008】本発明の目的は、ポーラス化による量子細
線構造を有する発光半導体装置の新規な製造方法を提供
することである。本発明の他の目的は、ポーラス化によ
る量子細線構造を有する新規な発光半導体装置を提供す
ることである。
線構造を有する発光半導体装置の新規な製造方法を提供
することである。本発明の他の目的は、ポーラス化によ
る量子細線構造を有する新規な発光半導体装置を提供す
ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のポーラス半導体
発光装置の製造方法は、SiまたはSiCの半導体層を
弗酸溶液中で陽極酸化し、ポーラス半導体層を形成する
陽極酸化工程と、前記ポーラス半導体層を超音波を印加
した純水中に浸漬する工程とを含む。
発光装置の製造方法は、SiまたはSiCの半導体層を
弗酸溶液中で陽極酸化し、ポーラス半導体層を形成する
陽極酸化工程と、前記ポーラス半導体層を超音波を印加
した純水中に浸漬する工程とを含む。
【0010】また、本発明のポーラス半導体発光装置の
製造方法は、SiまたはSiCの半導体層を弗酸溶液中
で陽極酸化し、ポーラス半導体層を形成する陽極酸化工
程と、前記ポーラス半導体層を弗素ガスに曝す工程とを
含む。
製造方法は、SiまたはSiCの半導体層を弗酸溶液中
で陽極酸化し、ポーラス半導体層を形成する陽極酸化工
程と、前記ポーラス半導体層を弗素ガスに曝す工程とを
含む。
【0011】また、本発明のポーラス半導体発光装置の
製造方法は、SiまたはSiCの半導体層表面に反応性
イオンを照射する工程と、前記半導体層を弗酸溶液中で
陽極酸化し、ポーラス半導体層を形成する陽極酸化工程
とを含む。
製造方法は、SiまたはSiCの半導体層表面に反応性
イオンを照射する工程と、前記半導体層を弗酸溶液中で
陽極酸化し、ポーラス半導体層を形成する陽極酸化工程
とを含む。
【0012】また、本発明のポーラス半導体発光装置
は、SiまたはSiCのポーラス半導体層と、前記ポー
ラス半導体層の表面上に形成され、ポーラス半導体層の
面積より著しく小さな面積の透明導電膜と、前記ポーラ
ス半導体層の前記透明導電膜の逆の側に形成され、前記
透明導電膜よりも著しく大きい面積を有する導電膜とを
有する。
は、SiまたはSiCのポーラス半導体層と、前記ポー
ラス半導体層の表面上に形成され、ポーラス半導体層の
面積より著しく小さな面積の透明導電膜と、前記ポーラ
ス半導体層の前記透明導電膜の逆の側に形成され、前記
透明導電膜よりも著しく大きい面積を有する導電膜とを
有する。
【0013】また、本発明のポーラス半導体発光装置
は、SiまたはSiCのポーラス半導体層と、前記ポー
ラス半導体層に対向して配置された電子のフィールドエ
ミッタとを有する。
は、SiまたはSiCのポーラス半導体層と、前記ポー
ラス半導体層に対向して配置された電子のフィールドエ
ミッタとを有する。
【0014】
【作用】弗酸中で陽極酸化したポーラス半導体層を、超
音波を印加した純水中に浸漬することにより、ポーラス
半導体層の発光機構を効率的に変化させることができ
る。
音波を印加した純水中に浸漬することにより、ポーラス
半導体層の発光機構を効率的に変化させることができ
る。
【0015】弗酸中で陽極酸化したポーラス半導体層
を、弗素ガスに曝すことにより、良好な表面が得られ、
良好な発光現象を得ることができる。半導体層表面に反
応性イオンを照射した後、弗酸溶液中で半導体層を陽極
酸化すると、紫外線を照射しなくてもポーラス化を進行
させることができる。イオン照射によって生じた半導体
層表面の微小な凹凸を基にポーラス化が進行するものと
考えられる。
を、弗素ガスに曝すことにより、良好な表面が得られ、
良好な発光現象を得ることができる。半導体層表面に反
応性イオンを照射した後、弗酸溶液中で半導体層を陽極
酸化すると、紫外線を照射しなくてもポーラス化を進行
させることができる。イオン照射によって生じた半導体
層表面の微小な凹凸を基にポーラス化が進行するものと
考えられる。
【0016】ポーラス半導体層の1表面に、著しく大き
い面積を有する導電層を形成し、他の表面に著しく小さ
な面積を有する透明導電膜を形成することにより、効率
的な発光を行なわせることができる。透明導電膜側で電
界が集中するためと考えられる。
い面積を有する導電層を形成し、他の表面に著しく小さ
な面積を有する透明導電膜を形成することにより、効率
的な発光を行なわせることができる。透明導電膜側で電
界が集中するためと考えられる。
【0017】電子のフィールドエミッタからポーラス半
導体層に電子を注入することにより、ポーラス半導体層
から発光を行なわせることができる。
導体層に電子を注入することにより、ポーラス半導体層
から発光を行なわせることができる。
【0018】
【実施例】図1(A)〜(C)は、ポーラス半導体層の
作成を示す概略断面図である。図1(A)に示すよう
に、Si基板1の裏面上にAu、Al、ITO(インジ
ウム錫酸化物)等の基板電極3を形成し、PtやAu等
で形成された対向電極4と共に、弗酸水溶液5中に浸漬
し、対向電極4を陰極、基板電極3を陽極として陽極酸
化を行なう。
作成を示す概略断面図である。図1(A)に示すよう
に、Si基板1の裏面上にAu、Al、ITO(インジ
ウム錫酸化物)等の基板電極3を形成し、PtやAu等
で形成された対向電極4と共に、弗酸水溶液5中に浸漬
し、対向電極4を陰極、基板電極3を陽極として陽極酸
化を行なう。
【0019】たとえば、Si基板1は、比抵抗10Ωc
m程度のp型(100)面基板である。弗酸水溶液5
は、10〜50%HF水溶液、たとえば48%HF水溶
液である。対向電極4、基板電極3の間に直流電源E、
スイッチSWを接続し、Si基板1に、たとえば電流密
度20〜100mA/cm2 程度の電流を流す。たとえ
ば、48%HF水溶液中で25mA/cm2 の電流を流
し、20秒間陽極酸化を行なう。この陽極酸化により、
膜厚約0.4μmのポーラスSi層2が形成される。こ
のポーラスSi層2は、量子細線の集合であり、発光を
行なうことができるようになる。
m程度のp型(100)面基板である。弗酸水溶液5
は、10〜50%HF水溶液、たとえば48%HF水溶
液である。対向電極4、基板電極3の間に直流電源E、
スイッチSWを接続し、Si基板1に、たとえば電流密
度20〜100mA/cm2 程度の電流を流す。たとえ
ば、48%HF水溶液中で25mA/cm2 の電流を流
し、20秒間陽極酸化を行なう。この陽極酸化により、
膜厚約0.4μmのポーラスSi層2が形成される。こ
のポーラスSi層2は、量子細線の集合であり、発光を
行なうことができるようになる。
【0020】弗酸溶液中の陽極酸化により、量子細線化
したポーラスSi層2を純水中に浸漬すると、ポーラス
Si層からの発光機構が変化する。図1(B)は、陽極
酸化したポーラスSi層に対する純水処理の2つの形態
を示す。図1(B)左側の図に示す形態においては、超
音波発生器11から超音波が純水6中に発射され、超音
波を受けながら純水処理が行なわれる。
したポーラスSi層2を純水中に浸漬すると、ポーラス
Si層からの発光機構が変化する。図1(B)は、陽極
酸化したポーラスSi層に対する純水処理の2つの形態
を示す。図1(B)左側の図に示す形態においては、超
音波発生器11から超音波が純水6中に発射され、超音
波を受けながら純水処理が行なわれる。
【0021】なお、陽極酸化したポーラスSi層2を純
水中に浸漬すると、その表面から気泡を発生しながら反
応を進める。超音波を印加することにより、発生した気
泡は速やかに表面から離脱し、均一な反応が進行する。
なお、気泡の離脱を容易にするために、ポーラスSi層
2は上側に向けて配置される。
水中に浸漬すると、その表面から気泡を発生しながら反
応を進める。超音波を印加することにより、発生した気
泡は速やかに表面から離脱し、均一な反応が進行する。
なお、気泡の離脱を容易にするために、ポーラスSi層
2は上側に向けて配置される。
【0022】図1(B)右側の形態においては、純水6
がヒータ12によって加熱されている。純水の温度を制
御することにより、ポーラスSi層2と純水の反応の反
応速度を制御することが可能となる。
がヒータ12によって加熱されている。純水の温度を制
御することにより、ポーラスSi層2と純水の反応の反
応速度を制御することが可能となる。
【0023】図1(C)は、純水処理に代わるその他の
処理を示す。図1(C)左側の図においては、Si基板
1をヒータ13によって加熱し、水蒸気を含む雰囲気中
で酸化を行なわせる。なお、水蒸気を含む雰囲気として
は、水蒸気を含む空気、水蒸気を含む酸素等、水蒸気を
含む種々のガス雰囲気を用いることができる。
処理を示す。図1(C)左側の図においては、Si基板
1をヒータ13によって加熱し、水蒸気を含む雰囲気中
で酸化を行なわせる。なお、水蒸気を含む雰囲気として
は、水蒸気を含む空気、水蒸気を含む酸素等、水蒸気を
含む種々のガス雰囲気を用いることができる。
【0024】図1(C)右側の図においては、ポーラス
Si層2に弗素ガス、たとえばF25%、N2 95%の
稀釈弗素ガスを接触させ、ポーラスSi層2と弗素ガス
の反応を行なわせる。
Si層2に弗素ガス、たとえばF25%、N2 95%の
稀釈弗素ガスを接触させ、ポーラスSi層2と弗素ガス
の反応を行なわせる。
【0025】図2は、純水処理および弗素ガス処理の実
験結果を示す表である。まず、試料であるSi基板に、
48%HF水溶液中で、100秒間25mA/cm2 の
電流の陽極酸化を行ない、約2μmのポーラスSi層を
形成する。
験結果を示す表である。まず、試料であるSi基板に、
48%HF水溶液中で、100秒間25mA/cm2 の
電流の陽極酸化を行ない、約2μmのポーラスSi層を
形成する。
【0026】試料1は、このポーラスSi層を24℃の
純水中に浸漬し、超音波を印加しながら60分純水処理
を行なって作成した。ホトルミネッセンスのピーク波長
は710nmであった。超音波を印加しない場合、同様
の条件で同様の結果を得るには、4時間の純水処理が必
要であった。
純水中に浸漬し、超音波を印加しながら60分純水処理
を行なって作成した。ホトルミネッセンスのピーク波長
は710nmであった。超音波を印加しない場合、同様
の条件で同様の結果を得るには、4時間の純水処理が必
要であった。
【0027】試料2は、45℃の純水中にポーラスSi
層を浸漬し、超音波を印加しながら純水処理を30分間
行なった試料であり、ホトルミネッセンスピークのピー
ク波長は675nmであった。試料1と較べ、ピーク波
長は短波長化している。
層を浸漬し、超音波を印加しながら純水処理を30分間
行なった試料であり、ホトルミネッセンスピークのピー
ク波長は675nmであった。試料1と較べ、ピーク波
長は短波長化している。
【0028】試料3は、45℃の純水中に超音波を印加
しながらポーラスSi層を60分間浸漬した試料であ
り、ホトルミネッセンスのピーク波長は620nmと、
さらに短波長化した。
しながらポーラスSi層を60分間浸漬した試料であ
り、ホトルミネッセンスのピーク波長は620nmと、
さらに短波長化した。
【0029】試料4は、70℃に加熱した純水中にポー
ラスSi層を3分間浸漬した試料であり、ホトルミネッ
センスのピーク波長は610nmであった。これら4つ
の試料から純水処理の効果をPLピーク波長を基準にし
て判断すると、超音波を印加すると、純水処理の速度は
約4倍に増加した。また、純水の温度を上昇させると、
反応速度はさらに向上する。
ラスSi層を3分間浸漬した試料であり、ホトルミネッ
センスのピーク波長は610nmであった。これら4つ
の試料から純水処理の効果をPLピーク波長を基準にし
て判断すると、超音波を印加すると、純水処理の速度は
約4倍に増加した。また、純水の温度を上昇させると、
反応速度はさらに向上する。
【0030】たとえば、70℃に純水を加熱すると、超
音波を印加しなくても3分間で著しく反応が進行してい
ることが判る。ただし、この反応速度は速過ぎて、きめ
細かな制御を行なうには適していない。発光半導体装置
を形成するためには、純水温度は約45℃以下とするこ
とが好ましい。
音波を印加しなくても3分間で著しく反応が進行してい
ることが判る。ただし、この反応速度は速過ぎて、きめ
細かな制御を行なうには適していない。発光半導体装置
を形成するためには、純水温度は約45℃以下とするこ
とが好ましい。
【0031】なお、純水の温度が低過ぎると、純水処理
の反応がなかなか進まない。このような場合にも、超音
波を印加すると反応を進行させることができる。超音波
を用いる場合の純水温度は20−45℃程度、超音波を
印加しない場合の純水温度は30−45℃程度が好まし
い。
の反応がなかなか進まない。このような場合にも、超音
波を印加すると反応を進行させることができる。超音波
を用いる場合の純水温度は20−45℃程度、超音波を
印加しない場合の純水温度は30−45℃程度が好まし
い。
【0032】図3は、試料1に相当する純水処理を行な
った時の赤外線吸収スペクトルの変化を示す。図中、横
軸は波数をcm-1で示し、縦軸は透過率を任意スケール
で示す。
った時の赤外線吸収スペクトルの変化を示す。図中、横
軸は波数をcm-1で示し、縦軸は透過率を任意スケール
で示す。
【0033】曲線aは、陽極酸化直後の試料の吸収スペ
クトルを示し、曲線bは純水処理を1時間行なった試料
の吸収スペクトルを示し、曲線cは純水処理を3時間行
なった試料の吸収スペクトルを示す。
クトルを示し、曲線bは純水処理を1時間行なった試料
の吸収スペクトルを示し、曲線cは純水処理を3時間行
なった試料の吸収スペクトルを示す。
【0034】500〜750cm-1の領域および200
0〜2200cm-1の領域に見られる吸収は、それぞれ
SiH、SiH2 、SiHx の振動に基づく吸収と考え
られる。900〜1000cm-1の領域に見られる吸収
は、SiH3 とSiH2 と同定でき、純水処理が進行す
るにしたがって吸収量は減少している。
0〜2200cm-1の領域に見られる吸収は、それぞれ
SiH、SiH2 、SiHx の振動に基づく吸収と考え
られる。900〜1000cm-1の領域に見られる吸収
は、SiH3 とSiH2 と同定でき、純水処理が進行す
るにしたがって吸収量は減少している。
【0035】1100〜1250cm-1程度に表れる吸
収は、Si−O−Siの振動による吸収と固定され、純
水処理が進行するにつれて吸収量は増大している。さら
に、曲線aのサンプルは、800nm以上の波長で微か
に発光を生じ、曲線bのサンプルは波長690nmで発
光を生じ、曲線cのサンプルは、630nmの波長にお
いてより明瞭な発光を生じる。
収は、Si−O−Siの振動による吸収と固定され、純
水処理が進行するにつれて吸収量は増大している。さら
に、曲線aのサンプルは、800nm以上の波長で微か
に発光を生じ、曲線bのサンプルは波長690nmで発
光を生じ、曲線cのサンプルは、630nmの波長にお
いてより明瞭な発光を生じる。
【0036】このような実験データから、純水処理は量
子細線のサイズを制御する役割と、表面状態を制御する
役割を果たしているものと考えられる。純水処理にした
がって、Si−Oの吸収が増加することは、表面が酸化
された状態の方が短波長の発光に好都合であるものと介
することができる。
子細線のサイズを制御する役割と、表面状態を制御する
役割を果たしているものと考えられる。純水処理にした
がって、Si−Oの吸収が増加することは、表面が酸化
された状態の方が短波長の発光に好都合であるものと介
することができる。
【0037】図2に戻って、試料5は、純水処理に代え
て弗素ガス処理を行なった場合を示す。サンプルを24
℃に保ち、弗素ガスを10分間流した時、ホトルミネッ
センスの発光波長は600nmに変化した。
て弗素ガス処理を行なった場合を示す。サンプルを24
℃に保ち、弗素ガスを10分間流した時、ホトルミネッ
センスの発光波長は600nmに変化した。
【0038】弗素ガスをSi量子細線に接触させると、
Si表面に存在し得る酸化シリコンはエッチングされ、
清浄なSi表面が露出するものと考えられる。このサン
プルを空気中に取り出すと、清浄なSi表面は直ちに酸
化され、酸化表面が発生するであろう。発光波長の短波
長化の面からは、弗素ガス処理も純水処理と同様に効果
的となり得る。
Si表面に存在し得る酸化シリコンはエッチングされ、
清浄なSi表面が露出するものと考えられる。このサン
プルを空気中に取り出すと、清浄なSi表面は直ちに酸
化され、酸化表面が発生するであろう。発光波長の短波
長化の面からは、弗素ガス処理も純水処理と同様に効果
的となり得る。
【0039】図4は、弗素ガス処理を行なった量子細線
の吸収スペクトルを示す。横軸は波数をcm-1で示し、
縦軸は透過率を任意スケールで示す。純水処理を進行し
た時に、1000〜1250cm-1程度において観察さ
れたSi−Oの吸収が、弗素ガス処理のサンプルにおい
ても観察されている。なお、弗素ガス処理のサンプルの
吸収スペクトルは、シリコンの熱酸化膜のスペクトルに
似たものである。
の吸収スペクトルを示す。横軸は波数をcm-1で示し、
縦軸は透過率を任意スケールで示す。純水処理を進行し
た時に、1000〜1250cm-1程度において観察さ
れたSi−Oの吸収が、弗素ガス処理のサンプルにおい
ても観察されている。なお、弗素ガス処理のサンプルの
吸収スペクトルは、シリコンの熱酸化膜のスペクトルに
似たものである。
【0040】このような純水処理または水蒸気処理また
は弗素ガス処理により、好適な発光性能を有するポーラ
ス半導体層を形成することができる。図5は、本発明の
実施例によるポーラス半導体発光装置を示す。図5
(A)は、Siを用いたポーラス半導体発光装置の断面
図を示す。
は弗素ガス処理により、好適な発光性能を有するポーラ
ス半導体層を形成することができる。図5は、本発明の
実施例によるポーラス半導体発光装置を示す。図5
(A)は、Siを用いたポーラス半導体発光装置の断面
図を示す。
【0041】48%HF水溶液中で、電流密度25mA
/cm2 において20秒間陽極酸化することにより、比
抵抗率10Ωcmの(100)面p型Si基板1の表面
に、膜厚約0.4μmのポーラス半導体層2を形成し、
超音波を印加しながら45℃の純水に約1時間浸漬して
ポーラス半導体層2を調製する。
/cm2 において20秒間陽極酸化することにより、比
抵抗率10Ωcmの(100)面p型Si基板1の表面
に、膜厚約0.4μmのポーラス半導体層2を形成し、
超音波を印加しながら45℃の純水に約1時間浸漬して
ポーラス半導体層2を調製する。
【0042】ポーラス半導体層2の表面上に、n型IT
O(インジウム錫酸化膜)7をスパッタリングにより約
3000Å堆積する。中央部に電極とすべき領域7aを
残し、その周囲のITO膜7をエッチングして除去し、
SiO2 等の絶縁膜8を形成する。中央のITO膜7a
に接触する電極9を形成し、Si基板1裏面上にも基板
電極3を形成する。ITO膜7aの寸法は、裏面上の電
極3と比べて著しく小さなものとする。たとえば、裏面
上の電極3が5〜10mm四方の大きさを有する時、表
面上のITO膜7aの寸法は約0.5mm四方程度とす
る。
O(インジウム錫酸化膜)7をスパッタリングにより約
3000Å堆積する。中央部に電極とすべき領域7aを
残し、その周囲のITO膜7をエッチングして除去し、
SiO2 等の絶縁膜8を形成する。中央のITO膜7a
に接触する電極9を形成し、Si基板1裏面上にも基板
電極3を形成する。ITO膜7aの寸法は、裏面上の電
極3と比べて著しく小さなものとする。たとえば、裏面
上の電極3が5〜10mm四方の大きさを有する時、表
面上のITO膜7aの寸法は約0.5mm四方程度とす
る。
【0043】このように、発光面上の電極の寸法を制限
することにより、比較的低い電圧で効率的に発光を生じ
させることができる。図5(B)は、図5(A)に示す
半導体発光装置における電気力線の分布を概略的に示
す。下部電極3と較べて、上部電極7aの寸法が著しく
小さいため、下部電極3から上部電極7aに向かう電気
力線は、上部電極7a付近で急激に集中する。
することにより、比較的低い電圧で効率的に発光を生じ
させることができる。図5(B)は、図5(A)に示す
半導体発光装置における電気力線の分布を概略的に示
す。下部電極3と較べて、上部電極7aの寸法が著しく
小さいため、下部電極3から上部電極7aに向かう電気
力線は、上部電極7a付近で急激に集中する。
【0044】電気力線の集中により、上部電極7a近傍
においては、強い電界が発生する。したがって、比較的
低い電圧によって高い電界を発生させることができ、効
率的に発光を生じさせることができる。
においては、強い電界が発生する。したがって、比較的
低い電圧によって高い電界を発生させることができ、効
率的に発光を生じさせることができる。
【0045】図6は、図5(A)に示す半導体発光装置
の特性を示すグラフである。図6(A)は、IV特性を
示し、図6(B)は、発光強度の波長分布を示す。図6
(A)に示すように、この半導体発光装置は、ショット
キダイオード的特性を示し、順方向電圧の印加にしたが
ってほぼリニアに電流値を増大させる。8V印加の時、
約0.3Aの電流が流れ、17V印加の時、約0.68
Aの電流が流れる。
の特性を示すグラフである。図6(A)は、IV特性を
示し、図6(B)は、発光強度の波長分布を示す。図6
(A)に示すように、この半導体発光装置は、ショット
キダイオード的特性を示し、順方向電圧の印加にしたが
ってほぼリニアに電流値を増大させる。8V印加の時、
約0.3Aの電流が流れ、17V印加の時、約0.68
Aの電流が流れる。
【0046】図6(B)は、半導体発光装置に12Vの
順方向バイアスを印加した時の発光強度分布を示す。発
光のピーク波長は約510nmである。従来のSi発光
装置からは得にくい短波長の発光が得られている。
順方向バイアスを印加した時の発光強度分布を示す。発
光のピーク波長は約510nmである。従来のSi発光
装置からは得にくい短波長の発光が得られている。
【0047】図7は、本発明の他の実施例によるポーラ
ス半導体発光装置の概略断面図を示す。Si基板1表面
上に、ポーラス半導体層2が形成され、その表面上に絶
縁膜8によって分離された複数のITO電極7a〜7e
が形成されている。
ス半導体発光装置の概略断面図を示す。Si基板1表面
上に、ポーラス半導体層2が形成され、その表面上に絶
縁膜8によって分離された複数のITO電極7a〜7e
が形成されている。
【0048】Si基板1裏面上に形成された電極3と、
ポーラス半導体層2表面上に形成されたITO電極のい
ずれかを、スイッチSWa〜SWeを介して直流電源E
に接続することにより、選択したITO電極近傍から発
光を生じさせることができる。通信、ディスプレイ等に
利用することができる。
ポーラス半導体層2表面上に形成されたITO電極のい
ずれかを、スイッチSWa〜SWeを介して直流電源E
に接続することにより、選択したITO電極近傍から発
光を生じさせることができる。通信、ディスプレイ等に
利用することができる。
【0049】なお、Siによってポーラス半導体層を形
成する場合を説明したが、本実施例の効果は電界集中に
よって生じるものと考えられ、ポーラス半導体層をSi
C等によって形成しても同様の効果が得られるものと考
えられる。
成する場合を説明したが、本実施例の効果は電界集中に
よって生じるものと考えられ、ポーラス半導体層をSi
C等によって形成しても同様の効果が得られるものと考
えられる。
【0050】ポーラス半導体層は、その内部において電
子−正孔の再結合により発光を生じる。電子−正孔の生
成は、必ずしも電流注入によるものでなくてもよい。図
7は、本発明の他の実施例によるポーラス半導体発光装
置の概略断面図を示す。
子−正孔の再結合により発光を生じる。電子−正孔の生
成は、必ずしも電流注入によるものでなくてもよい。図
7は、本発明の他の実施例によるポーラス半導体発光装
置の概略断面図を示す。
【0051】石英基板11表面(図中下側)上に、IT
O膜12が形成され、この上に多結晶Si層が形成され
る。この多結晶Si層を、弗酸水溶液中で陽極酸化する
ことにより、ポーラス半導体層13を形成する。なお、
発光させる領域の周囲は陽極酸化せず、元のまま残す。
O膜12が形成され、この上に多結晶Si層が形成され
る。この多結晶Si層を、弗酸水溶液中で陽極酸化する
ことにより、ポーラス半導体層13を形成する。なお、
発光させる領域の周囲は陽極酸化せず、元のまま残す。
【0052】陽極酸化は、たとえば10〜50%HF水
溶液中、20〜100mA/cm2の電流密度で行な
い、数百nm〜数μm厚のポーラス層を作る。陽極酸化
に続いて、HF洗浄を行ない、引続き水洗を十分行な
う。その後、数torrの酸素雰囲気中で800〜90
0℃、数十分のアニールを行なう。このアニールで表面
に極薄酸化膜が形成され、表面が安定化される。
溶液中、20〜100mA/cm2の電流密度で行な
い、数百nm〜数μm厚のポーラス層を作る。陽極酸化
に続いて、HF洗浄を行ない、引続き水洗を十分行な
う。その後、数torrの酸素雰囲気中で800〜90
0℃、数十分のアニールを行なう。このアニールで表面
に極薄酸化膜が形成され、表面が安定化される。
【0053】一方、鋭いチップを有するSi電子エミッ
タ21が、Si基板16に形成された開口部17上に形
成されたフィールドエミッタ20が、酸化膜22によっ
てポーラス半導体層13に気密に接着されている。な
お、Si基板16の表面は、酸化膜18によって覆わ
れ、開口部17にはW等の金属電極19が形成され、電
子エミッタ21に電気的に接続されている。
タ21が、Si基板16に形成された開口部17上に形
成されたフィールドエミッタ20が、酸化膜22によっ
てポーラス半導体層13に気密に接着されている。な
お、Si基板16の表面は、酸化膜18によって覆わ
れ、開口部17にはW等の金属電極19が形成され、電
子エミッタ21に電気的に接続されている。
【0054】電子エミッタ21のチップに、ある程度以
上の強電界を作用させることにより、チップより電子が
発射し、ポーラス半導体層13に注入される。電子注入
によりポーラス半導体層13内に電子−正孔対が形成さ
れ、再結合することによって発光を生じる。
上の強電界を作用させることにより、チップより電子が
発射し、ポーラス半導体層13に注入される。電子注入
によりポーラス半導体層13内に電子−正孔対が形成さ
れ、再結合することによって発光を生じる。
【0055】図9は、フィールドエミッタ20の形成方
法を示す。図9(A)に示すように、Si基板16、酸
化膜18a、Si層23を積層したSOI基板24を準
備し、Si基板16上に矩形開口を有するマスクを形成
する。開口部にKOHによる異方性エッチングを行なっ
て開口17を形成する。
法を示す。図9(A)に示すように、Si基板16、酸
化膜18a、Si層23を積層したSOI基板24を準
備し、Si基板16上に矩形開口を有するマスクを形成
する。開口部にKOHによる異方性エッチングを行なっ
て開口17を形成する。
【0056】さらに、稀釈HF液中で、酸化膜18aの
エッチングを行なうことにより、開口17をSi層23
にまで到達させる。その後、マスクを除去し、露出した
Si表面を酸化することにより、酸化膜18bを形成
し、開口部以外をマスクで覆った後、反応性イオンエッ
チング(RIE)を行なうことにより、開口部17の窓
部の酸化膜をエッチングし、Si層23を露出させる。
その後、マスクは除去する。
エッチングを行なうことにより、開口17をSi層23
にまで到達させる。その後、マスクを除去し、露出した
Si表面を酸化することにより、酸化膜18bを形成
し、開口部以外をマスクで覆った後、反応性イオンエッ
チング(RIE)を行なうことにより、開口部17の窓
部の酸化膜をエッチングし、Si層23を露出させる。
その後、マスクは除去する。
【0057】次に、図9(B)に示すように、開口部1
7を覆って金属層を形成し、パターニングすることによ
って配線19を形成する。この金属層は、たとえばW等
によって形成する。
7を覆って金属層を形成し、パターニングすることによ
って配線19を形成する。この金属層は、たとえばW等
によって形成する。
【0058】次に、図9(C)に示すように、Si層2
3上に酸化シリコン膜を約0.5μm成長し、パターニ
ングすることによって酸化膜マスク25を形成する。次
に、図9(D)に示すように、CF4 を用いたリアクテ
ィブイオンエッチング(RIE)によりSi層23をエ
ッチングし、酸化膜マスク25下にほぼ円錐状のSi領
域23を残して他の部分のSi層を除去する。
3上に酸化シリコン膜を約0.5μm成長し、パターニ
ングすることによって酸化膜マスク25を形成する。次
に、図9(D)に示すように、CF4 を用いたリアクテ
ィブイオンエッチング(RIE)によりSi層23をエ
ッチングし、酸化膜マスク25下にほぼ円錐状のSi領
域23を残して他の部分のSi層を除去する。
【0059】さらに、露出したSi領域23表面を酸化
することにより、先端が鋭く尖ったSiチップ23を残
す。その後、図9(E)に示すように、CVDにより酸
化膜22を堆積する。
することにより、先端が鋭く尖ったSiチップ23を残
す。その後、図9(E)に示すように、CVDにより酸
化膜22を堆積する。
【0060】次に、図9(F)に示すように、稀釈HF
を用いて酸化膜をエッチングすることにより、酸化膜2
5と共に、その上の酸化膜22aをリフトオフする。な
お、この工程において、Siチップ23表面上の酸化膜
も除去される。
を用いて酸化膜をエッチングすることにより、酸化膜2
5と共に、その上の酸化膜22aをリフトオフする。な
お、この工程において、Siチップ23表面上の酸化膜
も除去される。
【0061】このようにして、先端が鋭く尖ったSiエ
ミッタ23が形成される。なお、このSiエミッタ23
は、周囲を厚い酸化膜22によって囲まれている。この
ようにして形成したSiエミッタを、ポーラス半導体層
上に配置し、真空中で接着することにより、内部を真空
に保ったフィールドエミッタが形成される。SOI基板
に、このようなフィールドエミッタを多数アレイ状に形
成してもよい。
ミッタ23が形成される。なお、このSiエミッタ23
は、周囲を厚い酸化膜22によって囲まれている。この
ようにして形成したSiエミッタを、ポーラス半導体層
上に配置し、真空中で接着することにより、内部を真空
に保ったフィールドエミッタが形成される。SOI基板
に、このようなフィールドエミッタを多数アレイ状に形
成してもよい。
【0062】なお、Siポーラス半導体層に対して、フ
ィールドエミッタを配した構成を説明したが、SiCポ
ーラス半導体層に対してフィールドエミッタを配置した
構成も同様に形成することができる。
ィールドエミッタを配した構成を説明したが、SiCポ
ーラス半導体層に対してフィールドエミッタを配置した
構成も同様に形成することができる。
【0063】ポーラスSiC半導体層を形成するために
は、従来は陽極酸化時に強力な紫外線照射を行なってい
た。ところが、SiCの陽極酸化時のエッチング効率
は、紫外線強度に非常に敏感であり、紫外線照射下でポ
ーラスSiC(β−SiC)層の微細構造サイズを安定
に制御するのは容易でない。
は、従来は陽極酸化時に強力な紫外線照射を行なってい
た。ところが、SiCの陽極酸化時のエッチング効率
は、紫外線強度に非常に敏感であり、紫外線照射下でポ
ーラスSiC(β−SiC)層の微細構造サイズを安定
に制御するのは容易でない。
【0064】図10、図11は、紫外線照射を行なう必
要なく、β−SiCのポーラス半導体層を形成すること
のできる方法を説明するための概略断面図を示す。ま
ず、図10(A)に示すように、トリクロルシラン、プ
ロパンをソースガス、水素をキャリアガスとして基板温
度約1000℃の(111)面p型Si基板31上にC
VDを行なうことにより、厚さ数μmのβ−SiC層3
2を成膜する。
要なく、β−SiCのポーラス半導体層を形成すること
のできる方法を説明するための概略断面図を示す。ま
ず、図10(A)に示すように、トリクロルシラン、プ
ロパンをソースガス、水素をキャリアガスとして基板温
度約1000℃の(111)面p型Si基板31上にC
VDを行なうことにより、厚さ数μmのβ−SiC層3
2を成膜する。
【0065】次に、β−SiC層32表面層に、反応性
イオンエッチング装置を用い、イオン照射処理を行な
う。ここで、照射するイオン種は、SiCに対して反応
性を有するイオン、たとえばCF4 、Cl2 等とする。
イオンエッチング装置を用い、イオン照射処理を行な
う。ここで、照射するイオン種は、SiCに対して反応
性を有するイオン、たとえばCF4 、Cl2 等とする。
【0066】イオン照射により、SiC層32表面に
は、イオン照射の影響を受けた表面層32aが形成され
る。反応性イオンの照射により、表面層32aにおいて
は、微小な凹凸が発生しているものと考えられる。
は、イオン照射の影響を受けた表面層32aが形成され
る。反応性イオンの照射により、表面層32aにおいて
は、微小な凹凸が発生しているものと考えられる。
【0067】図10(B)は、SiC層32、32aに
おけるポーラス化を制御するためのイオン注入工程を示
す。図10(A)のイオン照射を行なったSiC層3
2、32aに対し、p型不純物、たとえばBイオン、を
イオン注入する。たとえば、加速電圧は数十〜数百ke
V、ドーズ量は1015cm-2以下程度とする。弗酸中の
陽極酸化においては、陽極酸化される半導体層がp型で
あることが好ましい。
おけるポーラス化を制御するためのイオン注入工程を示
す。図10(A)のイオン照射を行なったSiC層3
2、32aに対し、p型不純物、たとえばBイオン、を
イオン注入する。たとえば、加速電圧は数十〜数百ke
V、ドーズ量は1015cm-2以下程度とする。弗酸中の
陽極酸化においては、陽極酸化される半導体層がp型で
あることが好ましい。
【0068】さらに、p型不純物濃度によって作成され
る量子細線構造のサイズを制御することができる。ここ
で、イオン注入するドーズ量を制限することにより、微
細な量子細線を形成する。
る量子細線構造のサイズを制御することができる。ここ
で、イオン注入するドーズ量を制限することにより、微
細な量子細線を形成する。
【0069】p型不純物をイオン注入した後、Si基板
31裏面上に、Auをスパッタ蒸着し、オーミック電極
35を形成する。このように作成したウエハを、HF水
溶液中に浸漬し、陽極酸化を行なう。陽極酸化により、
SiC層32、32aはポーラス化され、図11(A)
に示すようなポーラス半導体層36が形成される。
31裏面上に、Auをスパッタ蒸着し、オーミック電極
35を形成する。このように作成したウエハを、HF水
溶液中に浸漬し、陽極酸化を行なう。陽極酸化により、
SiC層32、32aはポーラス化され、図11(A)
に示すようなポーラス半導体層36が形成される。
【0070】引続き、ポーラス半導体層36にpn接合
を形成するため、p型不純物、たとえばB+ イオンをイ
オン注入する。注入条件は、たとえば、加速電圧150
KeV、ドーズ量1015cm-2程度とする。
を形成するため、p型不純物、たとえばB+ イオンをイ
オン注入する。注入条件は、たとえば、加速電圧150
KeV、ドーズ量1015cm-2程度とする。
【0071】次に、図11(B)に示すように、p型不
純物をイオン注入したポーラスβ−SiC層36を純水
中で洗浄し、CVD、スパッタリング等により、n型S
iC層38を数千Å成膜する。
純物をイオン注入したポーラスβ−SiC層36を純水
中で洗浄し、CVD、スパッタリング等により、n型S
iC層38を数千Å成膜する。
【0072】なお、n型SiC層38に代え、スパッタ
リング等によりAu等の金属を成膜してもよい。n型β
−SiC層38を形成した後は、その一部表面上に、A
u等のコンタクト電極39を形成する。
リング等によりAu等の金属を成膜してもよい。n型β
−SiC層38を形成した後は、その一部表面上に、A
u等のコンタクト電極39を形成する。
【0073】電極35、39間に順バイアス電圧を印加
することにより、ポーラスSiC層36から発光が生じ
る。なお、図10(A)に示すイオン照射工程を行なわ
なかった場合と比べ、イオン照射を行なった場合は、ポ
ーラス半導体層の形成速度が1.5〜2.0倍程度促進
される。
することにより、ポーラスSiC層36から発光が生じ
る。なお、図10(A)に示すイオン照射工程を行なわ
なかった場合と比べ、イオン照射を行なった場合は、ポ
ーラス半導体層の形成速度が1.5〜2.0倍程度促進
される。
【0074】なお、ポーラス化のための陽極酸化工程の
前に、反応性イオンで表面を処理する工程は、SiCに
限らず、他の半導体層に対しても有効であるものと考え
られる。
前に、反応性イオンで表面を処理する工程は、SiCに
限らず、他の半導体層に対しても有効であるものと考え
られる。
【0075】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。たとえば、
種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者
に自明であろう。
本発明はこれらに制限されるものではない。たとえば、
種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者
に自明であろう。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
新規な工程を含むポーラス半導体発光装置の製造方法が
提供される。
新規な工程を含むポーラス半導体発光装置の製造方法が
提供される。
【0077】また、本発明によれば、新規な構成を有す
るポーラス半導体発光装置が提供される。
るポーラス半導体発光装置が提供される。
【図1】ポーラス半導体層の作成を説明するための概略
断面図である。
断面図である。
【図2】種々のサンプルにおけるポーラス半導体層の特
性を説明するための表である。
性を説明するための表である。
【図3】純水処理の結果を赤外線吸収スペクトルで示す
グラフである。
グラフである。
【図4】F2 ガス処理の効果を赤外線吸収スペクトルで
示すグラフである。
示すグラフである。
【図5】本発明の実施例によるポーラス半導体発光装置
の構成を示す概略断面図である。
の構成を示す概略断面図である。
【図6】図5に示すポーラス半導体発光装置の特性を示
すグラフである。
すグラフである。
【図7】本発明の他の実施例によるポーラス半導体発光
装置の構成を示す概略断面図である。
装置の構成を示す概略断面図である。
【図8】本発明の他の実施例によるポーラス半導体発光
装置の構成を概略的に示す断面図である。
装置の構成を概略的に示す断面図である。
【図9】図8に示すポーラス半導体発光装置に用いるフ
ィールドエミッタの製造工程を示す概略断面図である。
ィールドエミッタの製造工程を示す概略断面図である。
【図10】本発明の実施例によるポーラス半導体発光装
置の製造工程を説明するための概略断面図である。
置の製造工程を説明するための概略断面図である。
【図11】本発明の実施例によるポーラス半導体発光装
置の製造工程を説明するための概略断面図である。
置の製造工程を説明するための概略断面図である。
【符号の説明】 1 Si基板 2 ポーラスSi層 3 基板電極 4 対向電極 5 弗酸水溶液 6 純水 11 超音波発生器 12、13 ヒータ
【手続補正書】
【提出日】平成5年10月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】種々のサンプルにおけるポーラス半導体層の特
性を説明するための図表である。
性を説明するための図表である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョージ ジェイ コリンズ アメリカ合衆国 コロラド,フォートコリ ンズ,ショアロード 3007
Claims (12)
- 【請求項1】 SiまたはSiCの半導体層を弗酸溶液
中で陽極酸化し、ポーラス半導体層を形成する陽極酸化
工程と、 前記ポーラス半導体層を超音波を印加した純水中に浸漬
する工程とを含むポーラス半導体発光装置の製造方法。 - 【請求項2】 SiまたはSiCの半導体層を弗酸溶液
中で陽極酸化し、ポーラス半導体層を形成する陽極酸化
工程と、 前記ポーラス半導体層を加熱した純水中に浸漬する工程
とを含むポーラス半導体発光装置の製造方法。 - 【請求項3】 SiまたはSiCの半導体層を弗酸溶液
中で陽極酸化し、ポーラス半導体層を形成する陽極酸化
工程と、 前記ポーラス半導体層を水蒸気を含む雰囲気中でアニー
ルする工程とを含むポーラス半導体発光装置の製造方
法。 - 【請求項4】 SiまたはSiCの半導体層を弗酸溶液
中で陽極酸化し、ポーラス半導体層を形成する陽極酸化
工程と、 前記ポーラス半導体層を弗素ガスに曝す工程とを含むポ
ーラス半導体発光装置の製造方法。 - 【請求項5】 SiまたはSiCの半導体層表面に反応
性イオンを照射する工程と、 前記半導体層を弗酸溶液中で陽極酸化し、ポーラス半導
体層を形成する陽極酸化工程とを含むポーラス半導体発
光装置の製造方法。 - 【請求項6】 前記反応性イオンがCF4 またはCl2
のプラズマが生成するイオンである請求項5記載のポー
ラス半導体発光装置の製造方法。 - 【請求項7】 さらに、前記陽極酸化工程前に前記半導
体層にp型不純物をイオン注入する工程を含む請求項5
または6記載のポーラス半導体発光装置の製造方法。 - 【請求項8】 さらに、前記陽極酸化工程後に、前記半
導体層にp型不純物をイオン注入する工程を含む請求項
5〜7のいずれかに記載のポーラス半導体発光装置の製
造方法。 - 【請求項9】 SiまたはSiCのポーラス半導体層
と、 前記ポーラス半導体層の表面上に形成され、ポーラス半
導体層の面積より著しく小さな面積の透明導電膜と、 前記ポーラス半導体層の前記透明導電膜との逆の側に形
成され、前記透明導電膜よりも著しく大きい面積を有す
る導電膜とを有するポーラス半導体発光装置。 - 【請求項10】 前記透明導電膜が前記ポーラス半導体
層上に多数配置されている請求項9記載のポーラス半導
体発光装置。 - 【請求項11】 SiまたはSiCのポーラス半導体層
と、 前記ポーラス半導体層に対向して配置された電子のフィ
ールドエミッタとを有するポーラス半導体発光装置。 - 【請求項12】 前記電子のフィールドエミッタは、S
iで形成された鋭い突起部を有する請求項11記載のポ
ーラス半導体発光装置。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6059593A JPH06275866A (ja) | 1993-03-19 | 1993-03-19 | ポーラス半導体発光装置と製造方法 |
| US08/053,562 US5331180A (en) | 1992-04-30 | 1993-04-28 | Porous semiconductor light emitting device |
| US08/179,038 US5427977A (en) | 1992-04-30 | 1994-01-06 | Method for manufacturing porous semiconductor light emitting device |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6059593A JPH06275866A (ja) | 1993-03-19 | 1993-03-19 | ポーラス半導体発光装置と製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
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1993
- 1993-03-19 JP JP6059593A patent/JPH06275866A/ja not_active Withdrawn
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