JPH06280949A - 変速装置 - Google Patents

変速装置

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JPH06280949A
JPH06280949A JP5057337A JP5733793A JPH06280949A JP H06280949 A JPH06280949 A JP H06280949A JP 5057337 A JP5057337 A JP 5057337A JP 5733793 A JP5733793 A JP 5733793A JP H06280949 A JPH06280949 A JP H06280949A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ギヤの着脱や交替する作動なしに全てのギヤが
連結された状態で低速、中速、高速および後進駆動まで
連続変速可能とすること。 【構成】入力太陽ギア(14)と、入力太陽ギアと噛合
わされる入力差動ギヤ(38)と、入力差動ギヤと一体
に形成された出力差動ギヤ(42)および後進差動ギヤ
(46)と、入力差動ギヤに噛合わされる伝達差動ギヤ
(54)と、伝達差動ギヤと一体に形成された中速差動
ギヤ(58)と、キャリア(32、34)と、出力軸
(22)と一体に形成された出力太陽ギヤ(24)と、
中速太陽ギヤ(28)と、後進太陽ギヤ(18)と、各
段階別変速を行うため低速用、中速用および後進用ブレ
ーキ手段(62、64、66)と連動手段(70)と
を、具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は変速装置に係わること
で、特に、変速時にギヤの離脱とか交替を行わずに、入
力軸に入力される動力を全てのギヤが連結された状態で
変速させ、出力軸に伝達することができ、後進駆動もま
た簡単な方法でなされるように構成された変速装置に係
わることである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般的
な変速装置は全て定められたギヤ比による選択方法の択
一で変速をするようになり、変速時にはギヤを離脱、交
替させなければならず、非常に細心な操作が要求され
る。既存の自動変速機も同じく構造的に非常に複雑で広
い設置空間を必要として、製作時のコストが高いという
不都合があった。
【0003】上記のような問題点を解決するための技術
として、1991年11月5日付アメリカ合衆国特許第
5,062,823号があり、この特許では、後進駆動
のため別途の構成を取らねばならない不都合があった。
また、後進駆動まで可能として技術として、アメリカ合
衆国特許出願第07/903,137号(1992.
6.23)、第07/921,050号(1992.
7.28)、および第07/920,892号(199
2.7.28)があるが、本発明は上記先出願等の構成
を変えて案出したものである。即ち、先出願は出力軸が
キャリアに一体で形成された構成であり、出力軸に出力
太陽ギヤを備えたものではなかった。
【0004】従って、本発明は、出力軸に出力太陽ギヤ
を備える構成として、クラッチとか複雑な機構等を使用
せずに、負荷の変動に対して迅速に対応して変速をする
ことを可能とし、回転力も円滑に出力軸に伝達すること
ができるのは勿論、後進駆動も円滑になされて、構造も
簡単な変速装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため、本発明は、請
求項1に記載の発明のように、機関で発生された動力を
入力とする入力太陽ギヤと、入力太陽ギヤに噛合される
入力差動ギヤと、入力差動ギヤと一体に形成された出力
差動ギヤおよび後進差動ギヤと、入力差動ギヤに噛合さ
れる伝達差動ギヤと、伝達差動ギヤと一体に形成された
中速差動ギヤを備え、各差動ギヤを支持する固定ピンお
よびキャリアと、出力差動ギヤの内側に噛合されて出力
軸と一体に形成された出力太陽ギヤと、中速差動ギヤの
内側に噛合されて中速調整軸と一体に形成された中速太
陽ギヤと、後進差動ギヤの内側に噛合されて後進調整軸
と一体に形成された後進太陽ギヤとを備え、低速調整の
ため一方のキャリアと一体に形成された低速調整軸が備
えられた、1つの複合ギヤセットを含んで構成されてい
る。そして、各段階別に変速を行うために、低速調整軸
に制動力を加えて低速駆動状態とするための低速用ブレ
ーキ手段と、中速調整軸に制動力を加えて中速駆動状態
とするための中速用ブレーキ手段と、入力軸と後進調整
軸と間に、回転差異をもたせたり一体で回転させたりす
ることにより高速駆動状態とするための連動手段と、後
進調整軸に制動力を加えて後進駆動状態とするための後
進用ブレーキ手段と、を設ける構成とした。
【0006】請求項6に記載の発明に係る変速装置は、
請求項1に記載の発明に係る構成において、中空の中速
調整軸を入力軸に軸支し、中空の後進調整軸を出力軸に
軸支する構成とした。また、前記低速用ブレーキ手段
は、例えば一方向クラッチが挙げられ、前記連動手段は
流体クラッチ、トルクコンバータ、或いは、電気,電子
クラッチ等を応用することができる。
【0007】また、前記構成において、前記入力差動ギ
ヤ、出力差動ギヤ及び後進差動ギヤは一体で形成され、
歯数が互いに異なる構成とすることができ、前記出力差
動ギヤの歯数が後進差動ギヤの歯数より少なく、出力太
陽ギヤの歯数が後進太陽ギヤの歯数より多い構成とする
等、各ギヤの歯数は出力取出し条件に応じて設定するこ
とができる。
【0008】また、請求項7に記載の発明のように、変
速装置を、機関で発生された動力を入力とする入力太陽
ギヤと、入力太陽ギヤと噛合される入力差動ギヤと、入
力差動ギヤに噛合される低速差動ギヤと、低速ギヤと一
体に形成された出力差動ギヤおよび後進差動ギヤを備
え、入力、低速、出力および後進差動ギヤを支持する固
定ピンおよびキャリアと、出力差動ギヤの内側に噛合さ
れて出力軸と一体に形成された出力太陽ギヤを備え、低
速差動ギヤの内側には低速太陽ギヤを備えて噛合し、後
進差動ギヤの内側には後進太陽ギヤを備えて噛合し、こ
の2つの太陽ギヤ等に各々一体に形成された低速および
後進調整軸が備えられた1つの複合ギヤセットを含んで
構成し、さらに、各段階別に変速を行うために、低速調
整軸に制動力を加えて前進低速駆動状態とするための低
速用ブレーキ手段と、入力軸と低速調整軸と間に、回転
差異をもたせたり一体で回転させたりすることにより中
速及び高速駆動状態とするための連動手段と、後進調整
軸に制動力を加えて後進駆動状態とするための後進用ブ
レーキ手段と、を設ける構成とした。
【0009】請求項12に記載の発明に係る変速装置
は、請求項7に記載の発明に係る構成において、後進調
整軸及び後進差動ギヤを取り除くと共に、入力差動ギヤ
と噛合する後進用リングギヤを設ける構成とした。ここ
においても前記と同様に、前記低速用ブレーキ手段は、
例えば一方向クラッチが挙げられ、前記連動手段は流体
クラッチ、トルクコンバータ、或いは、電気,電子クラ
ッチ等を応用することができる。
【0010】また、前記構成において、低速差動ギヤ、
出力差動ギヤ及び後進差動ギヤは一体で形成され、歯数
が互いに異なる構成とすることができ、後進太陽ギヤの
歯数が低速太陽ギヤの歯数より多く、出力太陽ギヤの歯
数が後進太陽ギヤの歯数より少なく、後進差動ギヤの歯
数が出力差動ギヤの歯数より少ない構成とする等、各ギ
ヤの歯数は出力取出し条件に応じて設定することができ
る。
【0011】
【作用】このように構成された請求項1に記載の変速装
置においては、出力軸が負荷によって停止状態の時に
は、入力される動力が出力太陽ギヤに噛合する出力差動
ギヤを入力方向と反対方向に回転させるが、該動力は中
速太陽ギヤとキャリアを入力方向と反対方向に回転さ
せ、後進太陽ギヤを入力方向と同じ方向に回転させるの
で、中立状態では、出力軸を回転させること無く、キャ
リアと後進太陽ギヤと中速太陽ギヤとを空転だけさせる
こととなる。
【0012】また低速状態では、キャリアと一体の低速
調整軸に設置された低速用ブレーキ手段を通じて制動力
を加えて、入力方向と反対方向に空転しているキャリア
を完全に停止させ、入力差動ギヤと出力差動ギヤの公転
を停止させて自転だけ行わせる。もって、出力差動ギヤ
に噛合する出力太陽ギヤの回転、即ち出力軸の回転は制
動力に比例して漸進的に増加することとなり、低速状態
となる。
【0013】また中速状態では、中速調整軸に設置され
た中速用ブレーキ手段を通じて制動力を加えて、中速太
陽ギヤを完全に停止させて、中速差動ギヤを公転させ
る。そして、該公転により出力差動ギヤ及びキャリアが
公転し、出力差動ギヤに噛合する出力太陽ギヤ、即ち出
力軸を中速で駆動させる。また高速状態では、後進調整
軸と入力軸の間にトルクコンバータ、或いは、電気,電
子クラッチ等の通常的な装置等の機構を応用した連動手
段を作用させて、入力軸と後進調整軸とを一体化させ
る。これにより、入力される動力が出力太陽ギヤを介し
て入力差動ギヤに伝達されると共に、該連動手段を介し
て後進差動ギヤに伝達される。そして、該伝達された回
転力はキャリアで合流して、出力軸の回転をより増加さ
せる。
【0014】また後進駆動の方法としては、後進調整軸
に設置されている後進用ブレーキ手段を通じて制動力を
加えることにより、後進太陽ギヤを停止させ、後進差動
ギヤ及びキャリアを入力軸の回転方向と反対方向に公転
させ、従って、動力は出力軸を入力軸と反対方向に回転
させる。また、前記低速用ブレーキ手段が、一方向クラ
ッチを有する場合には、制動方向が一方向のみに拘束さ
れるので、制動方向と反対の回転方向のみに回転するこ
とが可能となる。
【0015】また、前記連動手段は流体クラッチを応用
してもよく、さらに、トルクコンバータ、或いは、電
気,電子クラッチ等の通常的な装置等の機構を応用する
ことにより前述の連動動作が行われる。また、前記入力
差動ギヤ、出力差動ギヤ及び後進差動ギヤを一体で形成
し、歯数を互いに異ならせることにより、請求項1に記
載の構成による作用に加えて、さらに該各差動ギヤと噛
み合う各ギヤとの間の回転速度差に変化を与えることが
可能となる。
【0016】また、前記出力差動ギヤの歯数を後進差動
ギヤの歯数より少なくし、出力太陽ギヤの歯数を後進太
陽ギヤの歯数より多くすることにより、前述の各駆動状
態が確実に得られることとなる。また、請求項1に記載
の発明に係る構成において、中空の中速調整軸を入力軸
に軸支し、中空の後進調整軸を出力軸に軸支する請求項
6に記載の発明に係る構成としても、請求項1に記載の
構成に係る作用と同様の作用を奏する。
【0017】次に、請求項7に記載の変速装置において
は、出力軸が負荷によって停止状態の時には、入力され
る動力は低速太陽ギヤを入力方向と反対方向に回転させ
て後進太陽ギヤを入力方向と同じ方向に回転させるの
で、中立状態では、出力軸を回転させずに低速および後
進太陽ギヤを空転だけさせることとなる。また低速状態
では、入力方向と反対方向に空転している低速調整軸に
設置された低速用ブレーキ手段を通じて制動力を加え
て、低速太陽ギヤを停止させ、出力軸の回転は制動力に
比例して漸進的に増加させて、低速状態とする。
【0018】また中速状態から高速状態、即ち出力軸の
回転を中速、高速状態になるように速度を増加させるた
めには、低速調整軸と入力軸との間にトルクコンバー
タ、或いは、電気,電子クラッチ等の通常的な装置等の
機構を応用した連動手段を使用して低速調整軸の回転を
調整し、出力軸の回転を一層増加させる。また後進駆動
の方法としては、後進調整軸に設置されている後進用ブ
レーキ手段を通じて制動力を加えることにより、後進太
陽ギヤが停止させ、従って、動力は出力軸を入力軸と反
対方向に回転させる。
【0019】また、低速差動ギヤ、出力差動ギヤ及び後
進差動ギヤを一体で形成し、歯数を互いに異ならせる構
成とすることにより、請求項7に記載の構成による作用
に加えて、さらに該各差動ギヤと噛み合う各ギヤとの間
の回転速度差に変化を与えることが可能となる。また、
後進太陽ギヤの歯数を低速太陽ギヤの歯数より多くし、
出力太陽ギヤの歯数を後進太陽ギヤの歯数より少なく
し、後進差動ギヤの歯数を出力差動ギヤの歯数より少な
く構成することにより、前述の各駆動状態が確実に得ら
れることとなる。
【0020】また、請求項7に記載の発明に係る構成に
おいて、後進調整軸及び後進差動ギヤを取り除くと共
に、入力差動ギヤと噛合する後進用リングギヤを設ける
構成ととしても、請求項7に記載の構成に係る作用と同
様の作用を奏する。即ち、以上説明した変速装置にあっ
ては、このようにクラッチとかギヤの離脱或いは交替を
行うことなしに、全てのギヤが連結された状態で機関か
ら発生された動力を中立および低速、中速、高速で連続
的に変速させて、出力軸に伝達することが可能となる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の変速装置に係る実施例を添付
図面によって詳細に説明する。先ず、本発明の請求項1
〜請求項5に係る第1実施例について、図1〜図7を参
照しつつ説明する。本発明の第1実施例に係る変速装置
(10)には図1及び図2に示されているように、機関
の駆動軸から駆動力が入力される入力軸(12)が設置
され、この入力軸(12)は第1部分(12A)と第2
部分(12B)に区分して、その間に入力太陽ギヤ(1
4)を入力軸(12)と一体に形成している。入力軸
(12)の第1部分(12A)の外周部には、入力太陽
ギヤ(14)と所要距離で離隔された所定の長さの中空
の後進調整軸(16)が入力軸(12)に軸支され、後
進調整軸(16)の一端部(16A)に後進太陽ギヤ
(18)を一体に形成させる。そして、入力軸(12)
と後進調整軸(16)が互いに独立的に回転できるよう
にベアリング(18B、18B’)を設置する。
【0022】そして、第1端部(22A)と第2端部
(22B)とを有する出力軸(22)は、第1端部(2
2A)にボア部(20)を形成しており、ベアリング
(20B)によって入力軸(12)と互いに独立的に回
転することができる。また該ボア部(20)は入力軸の
第2部分(12B)を包囲している。また、第1端部
(22A)には出力太陽ギヤ(24)を一体に形成す
る。そして、出力軸(22)の外周には第1端部(26
A)と第2端部(26B)を有する中速調整軸(26)
が軸支され、中速調整軸(26)の一端部(26A)に
中速太陽ギヤ(28)を一体に設置させ、出力軸(2
2)と中速調整軸(26)が互いに独立的に回転するこ
とができるようにベアリング(28B、28B’)を設
置する。
【0023】次に、後進太陽ギヤ(18)付近の後進調
整軸(16)外周部に所定の長さの中空の低速調整軸
(30)が軸支され、低速調整軸(30)の一端部(3
0A)に円板形キャリア(32)を一体に支持させ、後
進調整軸(16)と互いに回転が自在になるようにベア
リング(32B)を挿入設置する。また、中速太陽ギヤ
(28)付近の中速調整軸(26)外周部に同じ形態の
円板形キャリア(34)を支持させ、中速調整軸(2
6)と互いに回転が自在になるようにベアリング(34
B)を挿入設置する。そして、入力軸(12)と出力軸
(22)を中心に2つのキャリア(32、34)が共に
回転可能なように、各々の固定ピン(36A、52A)
からなる多数の固定ピン(36、52)を2つのキャリ
ア(32、34)の間に挿入して固定する(図1参
照)。
【0024】そして、互いに一体に形成されて大きさが
異なる各入力差動ギヤ(38A)と、各出力差動ギヤ
(42A)の間に一定間隔の凹部(40)を備え、また
互いに一体の各入力差動ギヤ(38A)と各後進差動ギ
ヤ(46A)の間に一定間隔の凹部(44)を備え、こ
のような各複合差動ギヤ(38A、42A、46A)か
らなる多数の複合差動ギヤ(38、42、46)がベア
リング(48B、48B’)によって回転自在に固定ピ
ン(36)上に支持される。支持時に入力差動ギヤ(3
8)の出力軸22に近い部分(以下後半部と称する)は
入力太陽ギヤ(14)と、出力差動ギヤ(42)は出力
太陽ギヤ(24)と、後進差動ギヤ(46)は後進太陽
ギヤ(18)と噛合できるようになし、出力差動ギヤ
(42)の後方側にブシング(50)を挿入すると、こ
の複合差動ギヤ(38、42、46)の遊動をより確実
に防止することができる。
【0025】一方、大きさが各々異なりながら一体に形
成させた各伝達差動ギヤ(54A)と各中速差動ギヤ
(58A)の間に一定間隔の凹部(56)を備え、この
ような各複合差動ギヤ(54A、58A)からなる多数
の複合差動ギヤ(54、58)がベアリング(54B、
58B)によって回転が自在になるように固定ピン(5
2)上に挿入する。設置時に伝達差動ギヤ(54)は入
力差動ギヤ(38)の前半部と噛合できるようになし、
中速差動ギヤ(58)は中速太陽ギヤ(28)と噛合で
きるようになし、伝達差動ギヤ(54)の入力軸12に
近い側(以降前半側と称する)にブシング(60)を挿
入すると、この複合差動ギヤ(54、58)の遊動をよ
り確実に防止することもできる。
【0026】ここで、本実施例では、固定ピン(36
A)、複合差動ギヤ(38A、42A、46A)および
ブシング(50)が各1組となって回転体の安全性のた
めに計2組設けられ、同じく固定ピン(52A)、複合
差動ギヤ(54A、58A)およびブシング(60)が
各1組となって計2組設けられている。但し、このよう
な個数が限定されることはないことは勿論である。
【0027】ここで、各ギヤの歯数は任意に変更可能な
ものであるが、本実施例では、後進差動ギヤ(46)の
歯数よりも出力差動ギヤ(42)の歯数が少なく、後進
太陽ギヤ(18)の歯数よりも出力太陽ギヤ(24)の
歯数が多く構成されている。さらに、各段階別に変速を
行うため外部から制動力を加えるためのブレーキ手段
と、入力軸(12)と後進調整軸(16)間に回転差異
をもたせたり、また一体に回転させたりするための連動
手段が設けられている。
【0028】まず、低速状態でキャリア(32)を調整
するため、低速調整軸(30)外周部に回転方向を拘束
する一方向クラッチを使用した低速用ブレーキ手段(6
2)を設置し、中速状態で中速太陽ギヤ(28)を調整
するため、中速調整軸(26)外周部に中速用ブレーキ
手段(64)を設置し、高速駆動のため入力軸(12)
と後進調整軸(16)を一体で回転させるために連動手
段(70)(後述される)が設置される。後進状態で
は、後進太陽ギヤ(18)を調整するため、これと一体
で形成された後進調整軸(16)外周部に後進用ブレー
キ手段(66)を設置する。
【0029】このようなブレーキ手段を各調整軸外周部
上に設置する構成により、該各調整軸に制動力を加え
て、該調整軸の回転を調整することが可能な構成であれ
ば、設置位置や構造を異にすることができることは勿論
である。また、上述の低速、中速および後進用ブレーキ
手段は自動制御または手動形式で電気、電子、油空圧等
の制動装置および回転抵抗装置を全て応用することがで
き、本実施例ではより簡単なブレーキ制動方式のライニ
ングを設置して、このライニングを圧縮することで低速
時の低速調整軸(30)と、中速時の中速調整軸(2
6)、後進時の後進調整軸(16)を制動させる構成と
している。
【0030】そして、低速用ブレーキ手段(62)には
変速時に制動力を加えた後、再び、その制動力を解除さ
せる不都合を除去し、低速調整軸(30)の逆方向回転
を防止するため一方向クラッチを使用したが、これに限
られるものではない。次に、高速駆動のため入力軸(1
2)と後進調整軸(16)の間に回転差異を持たせた
り、また一体で回転させたりするための装置としては、
流体クラッチ、トルクコンバータ、電気、電子クラッチ
等を応用した連動手段(70)を使用することが可能で
ある。しかし、ここでは、このような公知の装置等に対
する詳細な説明は省略する。
【0031】このように構成されたれ変速装置の第1実
施例に係る動力伝達過程と変速状態を中立、低速、中
速、高速および後進状態別に分けて、以下に説明する。
説明に先立って、本発明の変速装置は自動車および産業
機械等の駆動力を変速して出力させるどのようなメカニ
ズムにも使用することができるが、本実施例では自動車
の場合を例に採り説明する。
【0032】また、説明の便宜上から図面の右側より見
て、時計方向に回転する方向を入力軸の回転方向とし、
この入力軸の回転方向と同じ回転方向に回転する場合
を、各図面では↑方向に定義して説明することにする。
まず第1に、中立状態について表1及び図3を参照しつ
つ説明する。
【0033】
【表1】
【0034】中立状態は、機関の駆動力が出力軸(2
2)へ出力されず図3に示されているように空回転され
ている状態である。即ち、出力軸(22)に負荷が掛か
った状態において、機関の駆動軸から回転力が入力され
ると入力軸(12)が回転されて、この軸に一体で形成
された入力太陽ギヤ(14)が方向Aに回転し、入力太
陽ギヤ(14)噛合された入力差動ギヤ(38)が固定
ピン(36)に対して入力太陽ギヤ(14)の回転方向
と反対の方向Bに回転するようになる。また、入力差動
ギヤ(38)と一体で形成された出力差動ギヤ(42)
および後進差動ギヤ(46)等も固定ピン(36)に対
して、全て入力差動ギヤ(38)の方向と同じ方向Bに
回転する。
【0035】しかるに、出力差動ギヤ(42)噛合わさ
れた出力太陽ギヤ(24)が負荷によって停止状態であ
るので、出力差動ギヤ(42)は自転と同時に出力太陽
ギヤ(24)の周囲を回転、即ち、公転をするようにな
り、従って、キャリア(32、34)を入力太陽ギヤ
(14)の回転方向と反対の方向Cに回転させるように
なる。
【0036】これと同時に、出力差動ギヤ(42)と一
体に形成された後進差動ギヤ(46)は、これに噛合わ
された後進太陽ギヤ(18)を入力太陽ギヤ(14)の
回転方向と同一な方向Dに回転させるようになる。これ
はキャリア(32、34)と共に回転する公転力の影響
より後進太陽ギヤ(46)の自転力の影響が大きいため
である。
【0037】また、入力差動ギヤ(38)の前半部に噛
合わされている伝達差動ギヤ(54)は固定ピン(5
2)に対して、入力太陽ギヤ(14)の回転方向と同じ
方向Eに回転するようになり、従って、伝達差動ギヤ
(54)と一体に形成された中速差動ギヤ(58)に噛
合わされた中速太陽ギヤ(28)も固定ピン(52)を
中心に入力太陽ギヤ(14)の回転方向と同じ方向Eに
回転するようになり、中速差動ギヤ(58)に噛合わさ
れている中速太陽ギヤ(28)をを入力太陽ギヤ(1
4)の回転方向と反対の方向Fに回転させるようにな
る。
【0038】ここで、全ての差動ギヤ(38、42、4
6、54、58)は自転すると同時にキャリア(32、
34)と共に公転する状態となる。このように入力軸
(12)を通じた回転力は出力軸(22)が負荷によっ
て停止状態であるので出力されずに、キャリア(32、
34)と後進太陽ギヤ(18)及び中速太陽ギヤ(2
8)を空回転だけさせる中立状態となる。
【0039】第2に、低速状態について表2及び図4を
参照しつつ説明する。
【0040】
【表2】
【0041】低速状態は中立状態から出力軸(22)の
回転が漸進的に増加する状態で、前述のようにキャリア
(32、34)の回転を調整するため低速調整軸(3
0)外周部に一方向クラッチを使用して設置された低速
用ブレーキ手段(62)を通じて制動力P1を加える
と、中立状態で入力軸(12)と反対の方向Cに回転し
ていたキャリア(32、34)の回転が減少され停止す
るようになり、従って、出力軸(22)の回転はキャリ
ア(32、34)の回転が減少されるのに比例して漸進
的に増加するようになる。即ち、制動力P1によってキ
ャリア(32、34)の回転減少に比例して自転と公転
とを並行して行っていた入力差動ギヤ(38)と出力差
動ギヤ(42)の公転は減少され停止するようになり、
この時は自転だけするようになる。
【0042】従って、出力差動ギヤ(42)に噛合わさ
れた出力太陽ギヤ(24)が出力差動ギヤ(42)の自
転力によって入力軸(21)の回転方向と同じ方向Gに
回転するようになり、出力太陽ギヤ(24)と一体で形
成された出力軸(22)も同じ方向Gに回転するように
なる。このような低速状態で各ギヤ等の回転方向を前述
の中立状態の回転方向と比較してみると、入力軸(1
2)の回転方向と反対の方向Cに回転しているキャリア
(32、34)が停止状態になり、停止状態の出力太陽
ギヤ(24)が方向Gに回転するのが異なり、各差動ギ
ヤ(36、42、46、54、58)等が、結局、公転
ぜずに中立状態での方向と同一な方向に自転だけする状
態となり、各太陽ギヤ(18、28)等も中立状態の回
転方向と同じ方向に回転する状態となる。
【0043】第3に、中速状態について表3及び図5を
参照しつつ説明する。
【0044】
【表3】
【0045】中速状態は出力軸(22)の回転を低速状
態より増加させようとする場合に変速される状態で、中
速調整軸(26)に設置された中速用ブレーキ手段(6
4)によって制動力P2を加えると入力軸(12)と反
対の方向Fに回転していた中速調整軸(26)と一体に
形成された中速太陽ギヤ(28)の回転は減少され停止
するようになる。即ち、中速太陽ギヤ(28)の回転が
減少され停止するによって中速太陽ギヤ(28)に噛合
わされた中速差動ギヤ(58)が中速太陽ギヤ(28)
の周囲を公転するようになり、その公転力が低速状態で
停止状態のキャリア(32、34)を入力軸(12)の
回転方向と同じ方向Hに回転させることになる(勿論、
中速太陽ギヤ(28)の回転が減少する時に較べて停止
する時には、その公転力がもっとも大きくなる)。
【0046】これと同時に、入力差動ギヤ(38)、そ
して、入力差動ギヤ(38)と一体の出力差動ギヤ(4
2)もキャリア(32、34)と共に回転する公転が比
例的に増加するようになる。従って、出力差動ギヤ(4
2)に噛合わされた出力太陽ギヤ(24)を入力軸(1
2)と同一な方向により迅く回転させることになり、こ
れと一体の出力軸(22)の回転も増加することにな
る。
【0047】なおこの状態では、後進差動ギヤ(46)
も増加する公転力の影響で後進太陽ギヤ(18)の回転
を入力軸(12)と同一な方向に一層回転増加させるこ
とになる。各ギヤ等の回転方向をみると、後進太陽ギヤ
(18)、キャリア(32、34)、伝達差動ギヤ(5
4)および中速差動ギヤ(58)は全て入力太陽ギヤ
(14)と同一な方向(D.H.E.)に回転するよう
になる。第4に、高速状態について表4及び図6を参照
しつつ説明する。
【0048】
【表4】
【0049】高速状態は前述の中速状態より一層加速さ
せるため変速される状態で、中速調整軸(26)に加え
られた制動力P2を解除させて連動手段(70)を使用
して入力軸(12)と後進調整軸(16)を一体に回転
させる。この状態では入力軸(12)を通じた回転力が
2系統に分離され伝達される。即ち、入力軸(12)お
よび入力太陽ギヤ(14)を通過して入力差動ギヤ(3
8)に伝達される1つの系統と、連動手段(70)を介
して入力軸(12)と後進調整軸(16)の一体回転に
よって後進太陽ギヤ(18)を通過して後進差動ギヤ
(46)に伝達される他の系統である。
【0050】この二系統を通過した回転力はキャリア
(32、34)で合流して出力差動ギヤ(42)に噛合
わされた出力太陽ギヤ(24)と出力軸(22)を入力
軸(12)の回転と同一方向に回転させることになる。
即ち、入力太陽ギヤ(14)と後進太陽ギヤ(18)に
入力される回転が同一回転、同一方向であるため、これ
に噛合わされた入力差動ギヤ(38)と後進差動ギヤ
(46)を自転させること無く、また出力差動ギヤ(4
2)と伝達差動ギヤ(54)および中速差動ギヤ(5
8)等も同じく自転させること無く、キャリア(32、
34)と出力太陽ギヤ(24)及び出力軸(22)を入
力軸(12)と同一方向に回転させることになる。
【0051】このような状態では全てのギヤ等とキャリ
ア(32、34)に二つの太陽ギヤ(14、18)を中
心にして全体が1つの回転体をなして、方向Iに回転す
る状態になるのである。ここで、本実施例では、連動手
段(70)は入力軸(12)と後進調整軸(16)を連
結する機能を有するものと説明されたが、これにのみ限
られるものではない。例えば、後進調整軸(16)と低
速調整軸(30)を連結するものとか中速調整軸(2
6)とキャリア(34)、或いは出力軸(22)を連結
する機能を奏するものであっても同一な機能を遂行する
ことができる。
【0052】第5に、後進状態について表5及び図7を
参照しつつ説明する。
【0053】
【表5】
【0054】後進状態は出力軸(22)が入力太陽ギヤ
(14)の回転方向と反対方向に回転する状態で、前述
の高速状態で後進調整軸(16)に設置した後進用ブレ
ーキ手段(66)によって制動力P3を加えると、中立
時に入力軸(12)の回転方向と同じ方向Dに空回転し
ている後進太陽ギヤ(18)が停止し、もって出力軸
(22)の回転が入力太陽ギヤ(14)の回転方向と反
対方向に回転するようになる。
【0055】即ち、中立状態で方向Dに回転する後進太
陽ギヤ(18)が制動力P3によってその回転が減少さ
れ停止することによって、後進太陽ギヤ(18)に噛合
わされた後進差動ギヤ(46)が後進太陽ギヤの周囲を
回転する公転力が比例的に増加するようになり、増加さ
れた公転力が方向Cに回転しているキャリア(32、3
4)を一層増速回転させるようになる(勿論、後進太陽
ギヤ(18)の回転が減少する時に較べて停止時にはそ
の公転力がもっとも大きい)。
【0056】それと同時に、後進差動ギヤ(46)と一
体の入力差動ギヤ(38)および出力差動ギヤ(42)
も自転と同時にキャリア(32、34)と共に入力太陽
ギヤ(14)の回転方向と反対の方向に回転する公転が
比例的に増加するようになる。したがって、キャリアと
共に回転する出力差動ギヤ(42)の公転が増加するに
つれて、これに噛合わされた出力太陽ギヤ(24)を入
力軸(12)の回転方向と同一回転方向に回転させるこ
となく入力軸(12)の回転方向と反対の方向Jに回転
させることになる。これは増加する公転力の影響が出力
差動ギヤ(42)の自転力の影響より相対的に大きくな
るためである。従って、出力太陽ギヤ(24)が方向J
に回転することによってこれと一体の出力軸(22)も
同一な回転方向J、即ち、入力軸(12)の回転方向と
反対の方向に回転させることになる。
【0057】なお、この状態では、伝達差動ギヤ(5
4)と中速差動ギヤ(58)も、増加する公転力の影響
が自転力よりも相対的に大きくなるために、F方向の回
転する中速太陽ギヤ(28)の回転を入力軸(12)の
回転方向と反対方向に(中立状態と比較)一層増加させ
るようになる。ここで、各ギヤの歯数は任意に変更可能
なものであるが、本実施例では、特に、後進差動ギヤ
(46)の歯数よりも出力差動ギヤ(42)の歯数が少
なく、後進太陽ギヤ(18)の歯数よりも出力太陽ギヤ
(42)の歯数が多い場合に起こるものであり、各ギヤ
の歯数を当該実施例と異にする場合には、各差動ギヤの
公転力と自転力との間には相対的変化が生じることにな
る。
【0058】次に、本発明の請求項6に係る第2実施例
について、図8を参照しつつ説明する。尚、前述の第1
実施例と同一構成要素には同一符号を付して説明を省略
する。本発明の第2実施例の変速装置(10’)は図8
に示されているように第1実施例の構成中の入力軸(1
2)外周部の後進調整軸(16)と出力軸(22)外周
部の中速調整軸(26)の位置を互いに換えて設置した
実施例で、その作動方法および機能は第1実施例と同一
であるので詳細な説明は省略し、交替の構成に対して簡
略に説明する。
【0059】即ち、入力軸(12)の軸中心と同軸上に
設置された後進調整軸(16)とこれと一体の後進太陽
ギヤ(18)および後進用ブレーキ手段(66)を出力
軸(22)に設置し、第1実施例で出力軸(22)の軸
中心と同軸上に設置された中速調整軸(26)と、これ
と一体の中速太陽ギヤ(28)および中速用ブレーキ手
段(64)を入力軸(12)に設置する構成とした。従
って、後進太陽ギヤ(18)に噛合わされる後進差動ギ
ヤ(46)を出力差動ギヤ(42)の後方側に出力差動
ギヤ(42)と一体に形成し、代わりに、後進差動ギヤ
(46)の位置にはブシング(50’)を設置した。ま
た、中速太陽ギヤ(28)に噛合わされる前述の中速差
動ギヤ(58)として、第1実施例の伝達差動ギヤ(5
4)の前半側に中速差動ギヤ(58’)を一体で形成
し、代わりに、中速差動ギヤ(58)と凹部(56)が
設置された位置にブシング(60’)を配設した。
【0060】即ち、本第2実施例に示すように、本発明
に係る変速装置は、このように必要によって簡単に構成
を変更して使用することができるものである。ここで、
配設箇所が変更されても、中速状態と後進状態の作動方
法及び回転方向は前述と同一であり、たんに作動の位置
が変更されたものにすぎない。また、高速時の連動手段
(70)が入力軸(12)と後進調整軸(16)とを連
結せずに、入力軸(12)と同軸的に設置された中速調
整軸(26)とを連結して回動させるように配設する点
が異なるだけである。
【0061】次に、本発明の請求項7〜請求項11に係
る第3実施例について、図9〜図14を参照しつつ説明
する。この第3実施例も第1実施例と同様に出力軸に出
力太陽ギヤを備えている。本発明の第3実施例の変速装
置(100)には図9および図10に示されているよう
に機関の駆動軸から駆動力を入力される入力軸(11
2)が設置され、この入力軸(112)は、第1部分と
(112A)と第2部分(112B)とに区分され、そ
の間に入力太陽ギヤ(114)を入力軸(112)と一
体に形成させる。入力軸(112)の第1部分(112
A)の外周部には入力太陽ギヤ(114)と所要距離で
離隔された第1端部と(112A)と第2端部(112
B)を有する所定の長さの中空の低速調整軸(120)
が軸支され、低速調整軸(120)の一端部(120
A)に低速太陽ギヤ(122)が一体で形成される。そ
して入力軸(112)と低速調整軸(120)が互いに
独立的に回転することができるようにベアリング(12
4B、124B’)を設置する。低速調整軸(120)
の外周には所定の長さの中空の後進調整軸(130)が
軸支され、後進調整軸(130)の一端部(130A)
に後進太陽ギヤ(132)が一体に形成される。そし
て、低速調整軸(120)と後進調整軸(130)が互
いに独立的に回転することができるようにベアリング
(134B,134B’)を設置する。
【0062】一方、第1端部(138A)と第2端部
(138B)を有する出力軸(138)は第1端部(1
38A)にボア部(136)を形成しており、ベアリン
グ(136B)によって、入力軸(112)と互いに独
立的に回転できる。また該ボア部(136)は入力軸の
第2部分(112B)を包囲している。そして、出力軸
の第1端部(138A)には出力太陽ギヤ(140)を
具備させる。
【0063】次に、後進太陽ギヤ(132)付近の後進
調整軸(130)外周部に円板形キャリア(142)を
支持させ、後進調整軸(130)と互いに回転が自在な
るようにベアリング(142B)を挿入設置する。ま
た、出力軸(138)外周部に同じ形態の円板形キャリ
ア(144)を支持させ、出力軸(138)と互いに回
転が自在になるようにベアリング(144B)を挿入設
置する。そして、入力軸(112)と出力軸(138)
を中心に2つのキャリア(142、144)が共に回転
可能なように、各々の固定ピン(146A,148A)
からなる多数の固定ピン(146,148)を2つのキ
ャリア(142、144)の間に挿入して固定する(図
9参照)。
【0064】そして、固定ピン(146)上には各々の
入力差動ギヤ(150A)からなる多数の入力差動ギヤ
(150)がベアリング(150B、150B’)によ
って回転自在に支持され、支持時には、入力差動ギヤ
(150)の後半部が入力太陽ギヤ(114)に噛合わ
されるように設置される。この時、入力差動ギヤ(15
0)両方の固定ピン(146)上に、即ち、入力差動ギ
ヤ(150)の前方側にブシング(152)を挿入し、
後方側にまた他のブシング(152’)を挿入すること
により、入力差動ギヤ(150)の遊動を一層確実に防
止することができる。
【0065】一方、互いに一体に形成され大きさが異な
る各低速作動ギヤ(154A)と各出力差動ギヤ(15
8A)の間に一定間隔の凹部(156)を形成すると共
に、各低速差動ギヤ(154A)の前方側に各後進差動
ギヤ(160A)を一体に形成する。そしてこのような
各複合差動ギヤ(154A、158A、160A)から
なる多数の複合差動ギヤ(154、158、160)が
ベアリング(158B、160B)によって回転自由に
固定ピン(148)上に支持される。尚、支持時には、
後進差動ギヤ(160)がキャリア(142)付近に、
出力差動ギヤ(158)がキャリア(144)付近に、
低速差動ギヤ(154)が低速太陽ギヤ(122)およ
び入力差動ギヤ(150)の前半部と噛合するように支
持される。
【0066】ここで、本実施例では、固定ピン(146
A)、入力差動ギヤ(150A)およびブシング(15
2、152’)が各1組になって回転体の安定性のため
計2組設け、同じく固定ピン(148A)、低速差動ギ
ヤ(154A)、出力差動ギヤ(158A)および後進
差動ギヤ(160A)が各1組となって計2組設けてい
る。但し、このような個数は限られるものでないことは
勿論である。
【0067】また、各入力差動ギヤ(150A)の後半
部内側は入力太陽ギヤ(114)と噛合させ、その前半
部は各低速差動ギヤ(154A)の後半部に噛合させ
る。また、各低速差動ギヤ(154A)の前半部内側は
低速太陽ギヤ(122)と噛合させ、各出力差動ギヤ
(158A)は出力太陽ギヤ(140)に噛合させ、各
後進差動ギヤ(160A)は後進太陽ギヤ(132)に
噛合させる。
【0068】ここで、各ギヤの歯数は任意に変更可能な
ものであるが、本実施例では、低速太陽ギヤ(122)
の歯数よりも後進太陽ギヤ(132)の歯数が多く、後
進太陽ギヤ(132)の歯数が出力太陽ギヤ(140)
の歯数よりも多く、出力差動ギヤ(158)の歯数より
も後進差動ギヤ(160)の歯数が少なく構成されてい
る。
【0069】さらに、各段階別に変速を行うため外部か
ら制動力を加えるためのブレーキ手段と、入力軸と低速
調整軸間に回転差異を持たせたり一体で回転させたりす
るための連動手段が設けられている。まず、前進低速状
態で低速太陽ギヤ(122)を調整するため低速調整軸
(120)外周部に回転方向を拘束する一方向クラッチ
を使用した低速用ブレーキ手段(162)を設置し、中
速および高速のため連動手段(170)(後述する)が
設置される。後進状態では後進太陽ギヤ(132)の回
転を調整するため、これと一体に形成された後進調整軸
(130)外周部に後進用ブレーキ手段(164)を設
置する。
【0070】このようなブレーキ手段を調整軸外周部に
設置する構成により、該調整軸に制動力を加えて、該調
整軸の回転を調整することが可能な構成であれば、設置
位置や構造を異にすることができることは勿論である。
そして、低速用ブレーキ手段(162)には変動時に制
動力を加えた後、再びその制動力を解除させる不便性と
低速調整軸(120)のその逆方向回転を防止するため
一方向クラッチすなわち、往復回転運動を一定方向の回
転運動に変えることができる一般的な装置を使用した
が、これに限られるものではない。
【0071】次に、中速および高速のため入力軸(11
2)と低速調整軸(120)の間に回転差異を持たせた
り、また一体で回転させたりするための装置としては、
流体クラッチ、トルクコンバータ、電気、電子クラッチ
等を応用した連動手段(170)を使用することが可能
である。しかし、ここではこのような公知の装置に対す
る具体的な説明は省略する。
【0072】このように構成された本発明の変速装置の
第3実施例に係る動力伝達過程と変速状態を中立、前進
低速、高速及び後進状態別に分けて、以下に説明する。
尚、本第3実施例においても、説明の便宜上から図面の
右側より見て、時計方向に回転する方向を入力軸の回転
方向とし、この入力軸の回転方向と同じ回転方向に回転
する場合を、各図面では↑方向に定義して説明すること
にする。
【0073】まず第1に、中立状態について表6及び図
11を参照しつつ説明する。
【0074】
【表6】
【0075】中立状態では機関の駆動力が出力軸(13
8)に出力されず、図11に示されているように空回転
されている状態である。即ち、出力軸(138)に負荷
が掛かった状態で機関の駆動軸から回転力が入力される
と入力軸(112)が回転され、この軸に一体で形成さ
れた入力太陽ギヤ(114)が同一な方向A’に回転
し、入力太陽ギヤ(114)が回転することによって、
これに噛合された入力差動ギヤ(150)が固定ピン
(146)に関して入力太陽ギヤ(114)の回転方向
と反対の方向B’に回転される。また、入力差動ギヤ
(150)と噛合わされた低速差動ギヤ(154)と低
速差動ギヤと一体に形成された出力差動ギヤ(158)
及び後進差動ギヤ(160)が固定ピン(148)に関
して入力太陽ギヤ(114)の回転方向と同じ方向C’
に回転される。ところで、出力差動ギヤ(158)に噛
合わされた出力太陽ギヤ(140)が負荷によって停止
状態であるので出力差動ギヤ(158)は自転と同時に
出力太陽ギヤ(140)周囲を回転、即ち、公転をする
ようになり、従って、キャリア(142、144)を入
力軸(112)の回転方向と同じ方向E’に回転させる
ことになる。
【0076】これと同時に出力差動ギヤ(158)と一
体に形成された低速差動ギヤ(154)および後進差動
ギヤ(160)も公転をするようになるが、まず、後進
差動ギヤ(160)に関して考察すると、後進差動ギヤ
(160)は、これと噛合わされた後進太陽ギヤ(13
2)を入力軸(112)の回転方向と反対方向に回転さ
せようとするが、キャリア(142、144)と共に回
転する公転力が後進差動ギヤ(160)の自転力より一
層大きいため、後進太陽ギヤ(132)を入力軸(11
2)と同じ方向F’に回転させるようになる。次に、低
速差動ギヤ(154)は、これと噛合わされた低速太陽
ギヤ(122)を入力軸(112)の回転方向と反対方
向D’に回転させることになるが、これは、たとえキャ
リア(142、144)と共に公転はするが低速差動ギ
ヤ(154)の自転力が公転力より大きいため、低速太
陽ギヤ(122)を方向D’に回転させるようになるの
である(ここで、公転力と自転力の相対的大きさは噛合
される各ギヤの歯数等によって変化する)。
【0077】このように入力軸(112)を通じた回転
力は出力軸(138)が負荷によって停止状態であるの
で出力されずに低速太陽ギヤ(122)と後進太陽ギヤ
(132)及びキャリア(142、144)を空回転だ
けさせる中立状態となる。第2に、前進低速状態につい
て表7及び図12を参照しつつ説明する。
【0078】
【表7】
【0079】前進低速状態は中立状態から出力軸(13
8)の回転が漸進的に増加する状態で、前述の中立状態
で低速調整軸(120)外周部に回転方向を拘束する一
方向クラッチを使用して設置された低速用ブレーキ手段
(162)を通じて制動力P1’を徐々に加えると、入
力軸(112)と反対方向D’に回転していた低速太陽
ギヤ(122)の回転が減少され停止することになり、
従って、出力軸(138)の回転は低速太陽ギヤ(12
2)の回転力が減少されるのに比例して漸進的に増加す
るようになる。即ち、制動力P1’によって低速太陽ギ
ヤ(122)の回転減少に比例して、低速差動ギヤ(1
54)が低速太陽ギヤ(122)の周囲を回転する所謂
公転が比例的に増加するようになり、従って、キャリア
(142、144)を方向E’に一層早く回転させるよ
うになる。これと同時に低速差動ギヤ(154)と一体
の出力差動ギヤ(158)及び後進差動ギヤ(160)
も、自転と同時にキャリア(142、144)と共に回
転する公転が比例的に増加する(もちろん、低速太陽ギ
ヤ(122)の回転が減少する時に較べて停止する時に
は、その公転力がもっとも大きくなる)。従って、キャ
リアと共に回転する出力差動ギヤ(158)の公転が増
加するにしたがって、これに噛合された出力太陽ギヤ
(140)を入力軸(112)の回転方向と反対方向に
回転させること無く、入力軸(112)と同一な方向
G’に回転増加させることになる。これは増加する出力
差動ギヤ(158)の公転力の影響が自転力の影響より
も相対的に大きくなるためである。従って、出力太陽ギ
ヤ(140)が方向G’に回転増加することによって、
これと一体の出力軸(138)の回転も漸進的に増加す
るようになる。尚、この状態では、後進差動ギヤ(16
0)もその増加する公転力の影響が自転力よりも相対的
に大きくなるために後進太陽ギヤ(132)の回転を入
力軸と同一な方向F’に一層増加させることになる。
【0080】そして、出力軸(138)の回転を前進低
速状態よりも一層増加させようとする場合には入力軸
(112)と低速度調整軸(120)の間に回転差異を
持たせたり一体に回転させたりする公知の装置、即ち、
トルクコンバータ、或いは電気、電子クラッチ等を応用
した連動手段(170)を使用して停止状態の低速調整
軸(120)を入力軸と同じ方向に回転させる。このよ
うな状態で出力軸(138)の回転は低速調整軸(12
0)が入力軸(112)方向に回転する速度に比例して
増加するようになる。
【0081】即ち、低速太陽ギヤ(122)が入力軸方
向に回転することによって、入力、低速、出力、後進差
動ギヤ(150、154、158、160)のキャリア
(142、144)と共に回転する公転力が漸進的に増
加することになる。第3に高速状態について表8及び図
13を参照しつつ説明する。
【0082】
【表8】
【0083】高速状態は、一層加速させるため変速され
る状態で、作動中の連動手段(170)を使用して入力
軸(112)と低速調整軸(120)を一体に回転させ
る。この状態では入力軸(112)を通じた回転力が二
系統に分離されて伝達される。まず、入力軸(112)
を通過して入力太陽ギヤ(114)を回転させ入力差動
ギヤ(150)に伝達される第1の系統と、入力軸(1
12)と低速調整軸(120)を一体で回転させ、同時
に低速太陽ギヤ(122)を方向H’に回転させ低速差
動ギヤ(154)に伝達される第2の系統である。
【0084】この二系統を通過した回転力はキャリア
(142、144)で合流して出力軸(138)を入力
軸(112)の回転と同一方向に回転させることにな
る。即ち、入力太陽ギヤ(114)と低速太陽ギヤ(1
22)に入力される回転が同一回転、同一方向であるた
め入力差動ギヤ(150)と低速差動ギヤ(154)を
自転させること無く、また低速差動ギヤ(154)と一
体の出力差動ギヤ(158)および後進差動ギヤ(16
0)も同じく自転させること無く、キャリア(142、
144)と出力太陽ギヤ(140)及び出力軸(13
8)を入力軸(112)と同一方向に回転させることに
なる。このような状態では全てのギヤ等とキャリア(1
42、144)は2つの太陽ギヤ(114、122)を
中心にして全体が1つの回転体をなして方向I’に回転
する状態となるのである。
【0085】ここで、本実施例では、連動手段(17
0)は入力軸(112)と低速調整軸(120)を連結
する機能を奏するものと説明されたが、これだけに限ら
れたるものではない。例えば、入力軸(112)と後進
調整軸(130)を連結する機能を奏するものであって
も、同一な機能を遂行することができる。第4に後進状
態について表9及び図14を参照しつつ説明する。
【0086】
【表9】
【0087】後進状態では出力軸(138)が入力太陽
ギヤ(114)の回転方向と反対の方向に回転する状態
で、前述の高速状態で後進調整軸(130)に設置され
た後進用ブレーキ手段(164)によって制動力P2’
を加えると、入力軸(112)の回転方向と同じ方向
F’に空回転されている後進太陽ギヤ(132)が停止
して、出力軸(138)が入力太陽ギヤ(114)の回
転と反対方向に回転するようになる。
【0088】すなわち、中立状態で方向F’に回転する
後進太陽ギヤ(132)が制動力P2’によって、その
回転が漸次に減少して停止することによって、後進太陽
ギヤ(132)に噛合わされた後進差動ギヤ(160)
が後進差動ギヤの周囲を回転する公転力が比例的に減少
するようになり、同時に後進差動ギヤ(160)と一体
の出力差動ギヤ(158)及び低速差動ギヤ(154)
もキャリア(142、144)と共に回転する公転が比
例的に減少する。この時、出力差動キヤ(158)の公
転力が減少することによって、その自転力の影響は相対
的に大きくなって出力太陽ギヤ(140)および出力軸
(138)を方向J’すなわち、入力軸(112)の方
向と反対方向に回転させるようになる。尚、この状態で
は、低速差動ギヤ(154)もその公転力が減少するこ
とによってその自転力の影響が相対的に大きくなり、低
速太陽ギヤ(122)を入力軸(112)と反対の方向
D’に回転増加させるようになる。
【0089】ここで、各ギヤの歯数は任意に変更可能な
ものであるが、本実施例では、特に、低速太陽ギヤ(1
22)の歯数よりも後進太陽ギヤ(132)の歯数が多
く、後進太陽ギヤ(132)の歯数が出力太陽ギヤ(1
40)の歯数よりも多く、出力差動ギヤ(158)の歯
数よりも後進差動ギヤ(160)の歯数が少ない場合の
例であり、各ギヤの歯数を当該実施例と異にする場合に
は、各差動ギヤの公転力と自転力との間に相対的変化が
生じることとなる。
【0090】一方、本発明で使用されるギヤ等の歯数を
目的によって適切に調節するとそれによる必要な出力軸
の回転数を得ることができる。尚参考までに、表10に
第1実施例における各ギヤの歯数を例示しており、また
表11にはそれによる出力軸の回転数(入力軸1回転に
対する)を示している。同じく表12は第3実施例にお
ける各ギヤの歯数を例示しており、表13は、それによ
る出力軸の回転数(入力軸1回転に対する)を示したも
のである。
【0091】
【表10】
【0092】
【表11】
【0093】
【表12】
【0094】
【表13】
【0095】そして、本発明の変速装置は以上説明した
第1実施例〜第3実施例に限定されるものではなく、本
発明の趣旨に基づいて、全ての車輛と産業機械において
駆動力を出力軸に変速して出力させる装置に応用できる
ことは勿論、本発明の範囲内で種々な修正及び変更を加
えることが可能であることは、明白である。例えば、第
1実施例において、後進差動ギヤ(46)の歯数を出力
差動ギヤ(42)の歯数よりも多く形成して、これに噛
合わされる後進太陽ギヤ(18)の歯数を出力太陽ギヤ
(24)の歯数よりも更に多く形成して噛合わせると、
その機能は前述の後進状態と反対の前進状態中の最低速
に出力軸が回転するように変更することが可能である。
【0096】そして、連動手段(70)としては入力軸
と後進調整軸とを連結して回転させるようになものを設
置したが、他の実施例として後進調整軸(16)と低速
調整軸(30)を連結するとか、または中速調整軸(2
6)とキャリア(34)、或いは出力軸(22)とを連
結して回動させる構成の手段を設けても、同一の作用を
奏することとなる。
【0097】また、第3の実施例において、後進差動ギ
ヤ(160)の歯数を出力差動ギヤ(158)歯数より
も多く形成し、これに噛合わされる後進差動ギヤ(13
2)の歯数を出力太陽ギヤ(140)の歯数よりも更に
少なく形成して噛合わせると、その機能は前述の後進状
態と反対の前進状態中の最低速で出力軸が回転する機能
に変更することが可能となる。
【0098】そして、連動手段(170)としては入力
軸(112)と低速調整軸(120)とを連結して回動
させるようなものを設置したが、他の実施例として入力
軸と後進調整軸(130)とを連結して回動させるよう
にしても同一な機能を遂行する。また、本発明の請求項
12に係る第4実施例として、図15に示すようなもの
がある。
【0099】即ち、第3実施例では後進方法として、後
進調整軸(130)と後進太陽ギヤ(132)、そして
後進差動ギヤ(160)を使用したが、これらを用いる
こと無く、代わりに後進用リングギヤ(230)を具備
してもよい。即ち、入力差動ギヤ(150)の外側に後
進用リングギヤ(230)を噛合わせ、後進用ブレーキ
手段(264)を使用して制動力を加えると、同様な機
能を遂行するようになる。
【0100】また、本発明の実施例におけるブレーキ手
段としては、簡単な加圧式ブレーキライニング制動方式
を用いて制動力を与える構成としたが、このような手段
を、その構成及び実施方法と配設箇所等を色々な構成、
方法等に変更することは勿論可能である。また装置とし
て、電気、電子、油、空圧等の自動制御のための種々の
回路構成が可能であり、また、中、高速のための連動手
段も種々な構成及び実施方法と配設箇所等を変形するこ
とは勿論、その装置としてはトルクコンバータ、電気、
電子、流体クラッチ等を応用した形式も使用可能であ
る。
【0101】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る請求項1に
記載の変速装置の構成によれば、機関の動力を入力軸を
通じて出力軸に変速して出力させる時、動力を遮断させ
るクラッチ装置を設置する必要がなく、また、ギヤの離
脱、交替なしに変速比を調整して円滑な速度調整が可能
となり、特に、後進駆動を円滑に行うことが出来るとい
う効果がある。さらに、本発明は、構造が簡単で部品数
が少なく、もって生産原価低減が図れる。また狭い空間
にでも設置が可能であり、該変速装置を稼働させる際の
衝撃も無い等の多数の長所を有するものである。
【0102】即ち、簡単な構造であるため変速操作が非
常に簡単で、設置空間と生産費用を最低化させることが
でき、回転伝達も非常に円満になすことができる。請求
項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効
果に加えて、変速時に制動力をかけた後、後進する場合
において、その制動力を解除しなくてもよくなるため、
より簡単に、より円滑に変速することができる。
【0103】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加えて、公知の装置を応用するこ
とが可能となり、当該装置の応用範囲を容易に拡大する
ことが可能となる。請求項4、請求項5に記載の発明に
よれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、各々歯
数を相異ならせることで、出力軸へ伝達される回転速度
差の設定の幅を広げることができる。
【0104】請求項6に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加えて、必要によって、このよう
に、簡単に構成を変更することが可能となる。請求項7
に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に
加えて、更に簡略化することが可能となる。請求項8に
記載の発明によれば、請求項7に記載の発明の効果に加
えて、変速時に制動力をかけた後、後進する場合におい
て、その制動力を解除しなくてもよくなるため、より簡
単に、より円滑に変速することができる。
【0105】請求項9に記載の発明によれば、請求項7
に記載の発明の効果に加えて、公知の装置を応用するこ
とが可能となり、当該装置の応用範囲を容易に拡大する
ことが可能となる。請求項10、請求項11に記載の発
明によれば、請求項7に記載の発明の効果に加えて、各
々歯数を相異ならせることで、出力軸へ伝達される回転
速度差の設定の幅を広げることができる。
【0106】請求項12に記載の発明によれば、請求項
1に記載の発明の効果に加えて、更に構成を簡略化する
ことが可能となる。請求項13に記載の発明によれば、
請求項12に記載の発明の効果に加えて、公知の装置を
応用することが可能となり、当該装置の応用範囲を容易
に拡大することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る変速装置の第1実施例を示す一部
切欠斜視図。
【図2】同上第1実施例の組立て断面図。
【図3】同上第1実施例に係る変速装置が中立状態で空
回転されている状態を示した断面図。
【図4】同上第1実施例に係る変速装置によって入力が
低速で出力軸に伝達される状態を示した断面図。
【図5】同上第1実施例に係る変速装置によって入力が
中速で出力軸に伝達される状態を示した断面図。
【図6】同上第1実施例に係る変速装置によって入力が
高速で出力軸に伝達される状態を示した断面図。
【図7】同上第1実施例に係る変速装置によって出力軸
が入力軸と反対方向へ回転する後進状態を示した断面
図。
【図8】本発明に係る変速装置の第2実施例を示す組立
て断面図。
【図9】本発明に係る変速装置の第3実施例を示す一部
切欠斜視図。
【図10】同上第3実施例の組立て断面図。
【図11】中立状態の同上第3実施例に係る変速装置を
示した断面図。
【図12】漸進低速状態の同上第3実施例に係る変速装
置を示した断面図。
【図13】高速状態の同上第3実施例に係る変速装置を
示した断面図。
【図14】後進状態の同上第3実施例に係る変速装置を
示した断面図。
【図15】本発明に係る変速装置の第4実施例を示す組
立て断面図。
【符号の説明】
10、10’110 変速装置 12、112 入力軸 12A、112A 第1部分 12B、112B 第2部分 14、114 入力太陽ギヤ 16、130 後進調整軸 18、132 後進太陽ギヤ 20、136 ボア部 22、138 出力軸 24、140 出力太陽ギヤ 26 中速調整軸 28 中速太陽ギヤ 30、120 低速調整軸 32、142 キャリア 34、144 キャリア 36、52、146、148 固定ピン 38、150 入力差動ギヤ 42、158 出力差動ギヤ 46、160 後進差動ギヤ 54 伝達差動ギヤ 58、58’ 中速差動ギヤ 62、162 低速用ブレーキ手段 64 中速用ブレーキ手段 66、164、264 後進用ブレーキ手段 70、170 運動手段 122 低速太陽ギヤ 154 低速差動ギヤ 230 後進用リングギヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 俊 榮 大韓民国京畿道楊州郡檜泉邑徳亭里141番 地2号 (72)発明者 柳 玩 茂 大韓民国仁川直轄市北区清川2洞174−35

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1部分と(12A)と第2部分(12
    B)とを有すると共に、入力駆動力を受ける入力軸(1
    2)と、 前記第1部分(12A)と第2部分(12B)との間に
    入力軸(12)と一体に形成した入力太陽ギヤ(14)
    と、 一端部(16A)に後進太陽ギヤ(18)が一体的に形
    成され、入力太陽ギヤ(14)と所要の距離で離隔して
    入力軸(12)に対して独立的に回転することができる
    ように、第1部分(12A)に軸支された中空の後進調
    整軸(16)と、 第1端部(22A)と第2端部(22B)とを有し、第
    1端部(22A)に出力太陽ギヤ(24)を一体的に形
    成し、前記入力軸の第2部分(12B)を同軸的に包囲
    するように第1端部(22A)にボア部(20)を形成
    すると共に、入力軸に対して独立的に回転する出力軸
    (22)と、 一端部(26A)に中速太陽ギヤ(28)が一体的に形
    成され、出力軸(22)に対して独立的に回転できるよ
    うに出力軸(22)に軸支された中空の中速調整軸(2
    6)と、 後進調整軸(16)に対して独立的に回転できるよう
    に、後進調整軸(16)に軸支された中空の低速調整軸
    (30)と、 一端部(30A)で低速調整軸(30)と一体的に形成
    されたキャリア(32)と、 中速調整軸(26)に対して独立的に回転できるよう
    に、中速調整軸(26)に支持されたキャリア(34)
    と、 前記両キャリア(32,34)を互いに同時に回転させ
    るため、キャリア(32,34)間に挿入固定された多
    数の固定ピン(36,52)と、 固定ピン(36)に回転可能に設けられ、その一部分の
    内側で入力太陽ギヤ(14)と噛合する多数の入力差動
    ギヤ(38)と、 入力差動ギヤ(38)と一体に形成され、固定ピン(3
    6)に対して回転可能に設けられ、その内側で出力太陽
    ギヤ(24)と噛合する多数の出力差動ギヤ(42)
    と、 入力差動ギヤ(38)と一体に形成され、固定ピン(3
    6)に対して回転可能に設けられ、その内側で後進太陽
    ギヤ(18)と噛合する多数の後進差動ギヤ(46)
    と、 固定ピン(52)に回転可能に設けられ、入力差動ギヤ
    (38)の前記一部分以外の他の部分と噛合する多数の
    伝達差動ギヤ(54)と、 伝達差動ギヤ(54)と一体に形成され、固定ピン(5
    2)に対して回転可能に設けられ、その内側で中速太陽
    ギヤ(28)と噛合する多数の中速差動ギヤ(58)
    と、 低速駆動のため低速調整軸(30)に制動力を加える低
    速用ブレーキ手段(62)と、 中速駆動のため中速調整軸(26)に制動力を加える中
    速用ブレーキ手段(64)と、 高速駆動のため入力軸(12)と後進調整軸(16)間
    に、回転差異をもたせたり一体で回転させたりする連動
    手段(70)と、 後進駆動のため後進調整軸(16)に制動力を加える後
    進用ブレーキ手段(66)と、 を含んで構成されることを特徴とする変速装置。
  2. 【請求項2】前記低速用ブレーキ手段(62)は、一方
    向クラッチを有して構成されることを特徴とする請求項
    1に記載の変速装置。
  3. 【請求項3】前記連動手段(70)は流体クラッチ、ト
    ルクコンバータ、電気,電子クラッチを応用したことを
    特徴とする請求項1に記載の変速装置。
  4. 【請求項4】前記入力差動ギヤ(38)、出力差動ギヤ
    (42)及び後進差動ギヤ(46)は一体で形成され、
    歯数が互いに異なることを特徴とする請求項1に記載の
    変速装置。
  5. 【請求項5】前記出力差動ギヤ(42)の歯数は後進差
    動ギヤ(46)の歯数より少なく、出力太陽ギヤ(2
    4)の歯数は後進太陽ギヤ(18)の歯数より多いこと
    を特徴とする請求項1に記載の変速装置。
  6. 【請求項6】第1部分と(12A)と第2部分(12
    B)とを有すると共に、入力駆動力を受ける入力軸(1
    2)と、 前記第1部分(12A)と第2部分(12B)との間に
    入力軸(12)と一体に形成した入力太陽ギヤ(14)
    と、 一端部(26A)に中速太陽ギヤ(28)が一体的に形
    成され、入力太陽ギヤ(14)と所要の距離で離隔して
    入力軸(12)に対して独立的に回転することができる
    ように、第1部分(12A)に軸支された中空の中速調
    整軸(26)と、 第1端部(22A)と第2端部(22B)とを有し、第
    1端部(22A)に出力太陽ギヤ(24)を一体的に形
    成し、前記入力軸の第2部分(12B)を同軸的に包囲
    するように第1端部(22A)にボア部(20)を形成
    すると共に、入力軸に対して独立的に回転する出力軸
    (22)と、 一端部(16A)に後進太陽ギヤ(18)が一体的に形
    成され、出力軸(22)に対して独立的に回転できるよ
    うに出力軸(22)に軸支された中空の後進調整軸(1
    6)と、 中速調整軸(26)に対して独立的に回転できるよう
    に、中速調整軸(26)に軸支された中空の低速調整軸
    (30)と、 一端部(30A)で低速調整軸(30)と一体的に形成
    されたキャリア(32)と、 後進調整軸(16)に対して独立的に回転できるよう
    に、後進調整軸(16)に支持されたキャリア(34)
    と、 前記両キャリア(32,34)を互いに同時に回転させ
    るため、キャリア(32,34)間に挿入固定された多
    数の固定ピン(36,52)と、 固定ピン(36)に回転可能に設けられ、その一部分の
    内側で入力太陽ギヤ(14)と噛合する多数の入力差動
    ギヤ(38)と、 入力差動ギヤ(38)と一体に形成され、固定ピン(3
    6)に対して回転可能に設けられ、その内側で出力太陽
    ギヤ(24)と噛合する多数の出力差動ギヤ(42)
    と、 出力差動ギヤ(42)と一体に形成され、固定ピン(3
    0)に対して回転可能に設けられ、その内側で後進太陽
    ギヤ(18)と噛合する多数の後進差動ギヤ(46)
    と、 固定ピン(52)に回転可能に設けられ、その一部分が
    入力差動ギヤ(38)の前記一部分以外の他の部分と噛
    合し、前記一部分以外の他の部分の内側は中速太陽ギヤ
    (28)と噛合する多数の中速差動ギヤ(58’)と、 低速駆動のため低速調整軸(30)に制動力を加える低
    速用ブレーキ手段(62)と、 中速駆動のため中速調整軸(26)に制動力を加える中
    速用ブレーキ手段(64)と、 高速駆動のため入力軸(12)と中速調整軸(26)と
    の間に、回転差異をもたせたり一体で回転させたりする
    連動手段(70)と、 後進駆動のため後進調整軸(16)に制動力を加える後
    進用ブレーキ手段(66)と、 を含んで構成されることを特徴とする変速装置。
  7. 【請求項7】第1部分と(112A)と第2部分(11
    2B)とを有すると共に、入力駆動力を受ける入力軸
    (112)と、 前記第1部分(112A)と第2部分(112B)との
    間に入力軸(112)と一体に形成した入力太陽ギヤ
    (114)と、 一端部(120A)に低速太陽ギヤ(122)が一体的
    に形成され、入力太陽ギヤ(114)と所要の距離で離
    隔され入力軸(112)に対し独立的に回転できるよう
    に、第1部分(112A)に軸支された中空の低速調整
    軸(120)と、 一端部(130A)に後進太陽ギヤ(132)が一体的
    に形成され、低速調整軸(120)に対し独立的に回転
    できるように低速調整軸(120)に軸支された中空の
    後進調整軸(130)と、 第1端部(138A)と第2端部(138B)とを有
    し、第1端部(136A)に出力太陽ギヤ(140)を
    一体的に形成し、前記入力軸の第2部分(112B)を
    同軸的に包囲するように第1端部(138A)にボア部
    (136)を形成すると共に、入力軸に対して独立的に
    回転する出力軸(138)と、 後進調整軸(130)に対して独立的に回転できるよう
    に、後進太陽ギヤ(132)近傍の後進調整軸(16)
    に支持されたキャリア(142)と、 出力軸(138)に対して独立的に回転できるように、
    出力軸(138)に支持されたキャリア(144)と、 前記両キャリア(142,144)を互いに同時に回転
    させるため、キャリア(142,144)間に挿入固定
    された多数の固定ピン(146,148)と、 固定ピン(146)に回転可能に設けられ、その一部分
    の内側で入力太陽ギヤ(114)と噛合する多数の入力
    差動ギヤ(150)と、 固定ピン(148)上に回転可能に設けられ、一部分が
    入力差動ギヤ(150)の前記一部分以外の他の部分と
    噛合し、前記一部分以外の他の部分の内側は低速太陽ギ
    ヤ(122)と噛合する多数の低速差動ギヤ(154)
    と、 低速差動ギヤ(154)と一体に形成され、固定ピン
    (148)に対して回転可能に設けられその内側で出力
    太陽ギヤ(140)と噛合する多数の出力差動ギヤ(1
    58)と、 低速差動ギヤ(154)と一体に形成され、固定ピン
    (148)に対して回転可能に設けられ、その内側で後
    進太陽ギヤ(132)と噛合する多数の後進差動ギヤ
    (160)と、 前進低速駆動のため低速調整軸(120)に制動力を加
    える低速用ブレーキ手段(162)と、 中速及び高速駆動のため入力軸(112)と低速調整軸
    (120)間に回転差異をもたせたり一体で回転させた
    りする連動手段(170)と、 後進駆動のため後進調整軸(130)に制動力を加える
    後進用ブレーキ手段(164)と、 を含んで構成されることを特徴とする変速装置。
  8. 【請求項8】前記低速用ブレーキ(162)は、一方向
    クラッチを有して構成されることを特徴とする請求項7
    に記載の変速装置。
  9. 【請求項9】前記連動手段(170)は流体クラッチ、
    トルクコンバータ、電気,電子クラッチを応用したこと
    を特徴とする請求項7に記載の変速装置。
  10. 【請求項10】前記低速差動ギヤ(154)、出力差動
    ギヤ(158)及び後進差動ギヤ(160)は一体で形
    成され、歯数が互いに異なることを特徴とする請求項7
    に記載の変速装置。
  11. 【請求項11】前記後進太陽ギヤ(132)の歯数は低
    速太陽ギヤ(122)の歯数より多く、出力太陽ギヤ
    (140)の歯数は後進太陽ギヤ(132)の歯数より
    少なく、後進差動ギヤ(160)の歯数は出力差動ギヤ
    (158)の歯数より少ないことを特徴とする請求項7
    に記載の変速装置。
  12. 【請求項12】第1部分と(112A)と第2部分(1
    12B)とを有すると共に、入力駆動力を受ける入力軸
    (112)と、 前記第1部分(112A)と第2部分(112B)との
    間に入力軸(112)と一体的に形成した入力太陽ギヤ
    (114)と、 一端部(120A)に低速太陽ギヤ(122)が一体的
    に形成され、入力太陽ギヤ(114)と所要の距離で離
    隔して入力軸(112)に対して独立的に回転すること
    ができるように第1部分(112A)に軸支された中空
    の低速調整軸(120)と、 第1端部(138A)と第2端部(138B)とを有
    し、第1端部(136A)に出力太陽ギヤ(140)を
    一体的に形成し、前記入力軸の第2部分(112B)を
    同軸的に包囲するように第1端部(138A)にボア部
    (136)を形成すると共に、入力軸に対して独立的に
    回転する出力軸(138)と、 低速調整軸(120)に対し独立的に回転できるように
    低速太陽ギヤ(122)付近の低速調整軸(120)に
    支持されたキャリア(142)と、 出力軸(138)に対して独立的に回転できるように出
    力軸(138)に支持されたキャリア(144)と、 前記両キャリア(142,144)を互いに同時に回転
    させるため、キャリア(142,144)間に挿入固定
    された多数の固定ピン(146,148)と、 固定ピン(146)に回転可能に設けられ、その一部分
    の内側で入力太陽ギヤ(114)と噛合する多数の入力
    差動ギヤ(150)と、 固定ピン(148)上に回転可能に設けられ、その一部
    分が入力差動ギヤ(150)の前記一部分以外の他の部
    分と噛合し、前記一部分以外の他の部分の内側は低速太
    陽ギヤ(122)と噛合する多数の低速差動ギヤ(15
    4)と、 低速差動ギヤ(154)と一体に形成され、固定ピン
    (148)に対して回転可能に設けられその内側で出力
    太陽ギヤ(140)と噛合する多数の出力差動ギヤ(1
    58)と、 入力差動ギヤ(150)と噛合する後進用リングギヤ
    (230)と、 前進低速駆動のため低速調整軸(120)に制動力を加
    える低速用ブレーキ手段(162)と、 中速及び高速駆動のため入力軸(112)と低速調整軸
    (120)間に回転差異をもたせたり一体で回転させた
    りする連動手段(170)と、 後進駆動のため後進用リングギヤ(230)に制動力を
    加える後進用ブレーキ手段(264)と、 を含んで構成されることを特徴とする変速装置。
  13. 【請求項13】前記連動手段(170)は流体クラッ
    チ、トルクコンバータ、電気,電子クラッチを応用した
    ことを特徴とする請求項12に記載の変速装置。
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