JPH06285377A - 金属質触媒担体及びその製造方法 - Google Patents

金属質触媒担体及びその製造方法

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JPH06285377A
JPH06285377A JP5081708A JP8170893A JPH06285377A JP H06285377 A JPH06285377 A JP H06285377A JP 5081708 A JP5081708 A JP 5081708A JP 8170893 A JP8170893 A JP 8170893A JP H06285377 A JPH06285377 A JP H06285377A
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JP
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conductive
metallic catalyst
catalyst carrier
fine pores
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JP5081708A
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Toichi Takagi
東一 高城
Kazuto Kushihashi
和人 串橋
Tetsuya Wada
徹也 和田
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Denka Co Ltd
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Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 微細孔を有する中空骨格からなる三次元多孔
質構造で、特に比表面積の大きな金属質触媒担体を提供
する。 【構成】 微細孔を有する中空骨格からなる三次元多孔
質構造であることを特徴とする金属質触媒担体及び基体
多孔質構造体の骨格表面の微細孔を形成する部分を非導
電性としたのち、電気メッキを行いその後基体を除去す
ることを特徴とする金属質触媒担体の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は微細孔のある中空骨格か
らなる新規な三次元多孔質構造の金属質触媒担体及びそ
の製造方法に関する。本発明の金属質触媒担体は、特に
気孔率が高く、比表面積が大きく、軽量であり、各種触
媒及び触媒担体として広範な応用が可能である。
【0002】
【従来技術】従来、金属多孔体は気孔率が非常に大き
く、軽量で、重量当たりの表面積が大きいことから各種
金属質触媒担体として応用されている。従来の金属多孔
体の製造方法としては、基体として三次元網状構造の合
成樹脂発泡体の骨格の全表面に必要に応じて導電処理を
施した後、骨格表面に金属膜を電着した金属多孔体及び
電着後に加熱その他の方法で樹脂部分を除去して金属の
みからなる多孔体を製造する方法が知られている(特公
昭47−10524号公報等)。また、炭素繊維もしく
は炭素繊維の織物または不織布の表面に金属を被覆し、
その後炭素を熱分解除去し、布帛状の金属多孔体を製造
する方法も知られている(特開昭58−164705号
公報等)。
【0003】また、金属多孔体の触媒担体の応用例とし
ては、可燃性ガス点火用触媒(特開昭51−31692
号公報等)や金属多孔体骨格上に粉末スラリーを塗布し
た構造の担体(特開昭51−98690号公報)、ま
た、水−水素交換反応用触媒(特開昭53−8389号
公報等)などが知られている。これらの応用は、金属多
孔体が触媒反応に重要な大きな比表面積をもつという特
徴を生かしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の各種触媒担体においては、さらに比表面積の増大、気
孔率の増大、軽量化が望まれている。特に比表面積は直
接触媒反応の効率と関係するものであり、その増大が強
く望まれている。ところが従来の金属多孔体の構造で
は、骨格表面のみが触媒反応の場であり、その増大には
限界があるという本質的な問題がある。
【0005】本発明は、三次元多孔質構造の金属質触媒
担体の中空骨格部分に微細孔を付与することにより、比
表面積を飛躍的に増大させ、これらの問題点を解決する
ことができることを見い出し完成したものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、微
細孔を有する中空骨格からなる三次元多孔質構造である
ことを特徴とする金属質触媒担体である。また、基体多
孔質構造体の骨格表面の微細孔を形成する部分を非導電
性としたのち、電気メッキを行いその後基体を除去する
ことを特徴とする金属質触媒担体の製造方法である。
【0007】以下、本発明の金属質触媒担体について説
明する。図1は、本発明の金属質触媒担体を構成する中
空骨格同士が交差した部分を模式的に表した図である。
中空骨格1に微細孔2を有しており、骨格の内部には連
続した中空部分3が存在し、これは微細孔2を介して外
部と連通している。
【0008】図2は、図1の中空骨格同士の交差する部
分の断面図であり、交差部分4には一体化した中空部分
3が存在することがわかる。
【0009】本発明の金属質触媒担体の中空骨格をなす
金属の種類、骨格同士の間隙の大きさ、骨格の太さ及び
金属層の厚み、中空部分の太さ、微細孔の形状及び大き
さ、微細孔の骨格表面に対する存在量などは、気孔率、
比重、比表面積、機械的耐久性、伸び及び強度、電気的
特性などの触媒担体使用目的に応じて調整することがで
きる。
【0010】微細孔の大きさは、骨格の太さ及び用途を
考慮して選択される。微細孔が骨格の太さに近い大きさ
の場合には、強度の低下を生ずる場合があり好ましくな
い。また、微細孔の形状は、色々な形が可能であるが強
度の点から円形や楕円形等の丸みをもった形状が好まし
い。骨格同士の間隙の大きさは、金属質触媒担体の用途
によって異なり、反応ガス、反応液の流れなどの使用状
況を考慮して決められる。
【0011】本発明の金属質触媒担体を製造する方法と
しては、比表面積が大きく、反応が効率的に行なわれる
微細構造を有する基体多孔質構造体を用いることが重要
である。具体的には、三次元網状構造、布帛状構造或い
はハニカム状構造の基体多孔質構造体の骨格表面の微細
孔を形成する部分を非導電性としたのち、電気メッキ
し、さらに基体を除去する方法が適用される。以下に説
明する製造方法は、本発明の金属質触媒担体を製造する
一例であって、これによって制限されるものではない。
【0012】本発明で用いる三次元網状構造の基体多孔
質構造体としては、合成樹脂発泡体が好適に用いられ
る。その具体例としては、ポリウレタンフォーム、ポリ
スチレンフォーム、エポキシフォーム、ポリ塩化ビニル
フォーム、フェノール樹脂フォーム、シリコンフォー
ム、ポリアクリルフォーム等の三次元連通気孔を有する
合成樹脂発泡体が好ましい。このうちウレタンフォーム
が好ましく、特にセル膜のない軟質ポリウレタンフォー
ムが好ましい。セル膜のない軟質ポリウレタンフォーム
の製法としては、発泡時のコントロールによりセル膜を
なくしたもの、或いはアルカリ処理、熱処理、水圧処理
等によりセル膜を除去する方法があるが、特にアルカリ
処理、熱処理による方法がセル膜除去の完全さの点で好
ましい。また、軟質ウレタンフォームの気泡の大きさは
金属質触媒担体の使用目的によって異なり特に限定され
ない。
【0013】本発明に用いる基体多孔質構造体が布帛状
構造の場合について説明する。布帛状とは、不織布、織
物または編物の形状に大別される。不織布は、繊維集積
体、フェルト、マット、ペーパーなどであり、織物は二
次元と三次元の織物、編物、シートなどの形状をした基
体を用いる。この布帛状構造の基体多孔質構造体を構成
する繊維としては、導電性或いは非導電性繊維が挙げら
れる。
【0014】導電性の繊維としては、導電性カーボン繊
維及びグラファイト繊維など電気メッキ後の除去が容易
な材質の繊維が好適に用いられる。カーボン繊維は導電
性の低いものから導電性の高いグラファイト化率の大き
なものまで使用することができるが、導電性の高いもの
の方が電気メッキ工程でメッキを均一に行ないやすく好
ましい。
【0015】非導電性の繊維基体を構成する繊維として
は、例えば、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ
スチレン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコー
ル、セルロース、リグニン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
ブタジエン、ポリアセチレン、ナイロン、アクリル、ポ
リウレタン、エポキシ、フェノール樹脂、ポリ塩化ビニ
ル等からなる各種合成繊維、或いは各種天然繊維などの
有機繊維が電気メッキ後の除去が容易であり好適に用い
られる。
【0016】不織布の製造方法としては、一般的な製法
が適用され特に限定されないが、例えば、2〜10cm
の繊維長を紡織カードで開繊するか、繊維を空気流でラ
ンダムに集積する方法の乾式不織布製造方法、または1
cm以下の繊維を水中に分散後、網ですく方式の湿式不
織布製造方法、または溶融された樹脂を紡糸し直接ラン
ダムに支持体に吹き付ける方式のスパンボンド製造方法
などのいずれの製造方法によってもよい。本発明に用い
る繊維織物の製造方法は、一般に2次元或いは3次元の
織物を製造する方法が適用可能で特に限定されない。
【0017】また、本発明には、ハニカム状構造をした
基体多孔質構造体も使用することができる。ハニカム状
構造の基体多孔質構造体の材質としては、有機物が電気
メッキ後の除去が容易であり好ましい。
【0018】これらの基体多孔質構造体の骨格表面の微
細孔を形成する部分を非導電性としたのち、電気メッキ
する。この際、基体が非導電性の場合は導電処理する際
に骨格表面の微細孔を形成する部分を非導電性とする操
作を行なう。さらに電気メッキ後基体を除去する。 導
電性カーボン繊維などからなる導電性の基体多孔質構造
体を用いる場合について以下に説明する。この場合には
骨格表面に導電処理せずにそのままの微細孔を形成する
部分を非導電性とする方法を適用できる。もちろん、導
電性がある場合でも導電処理を行なってもよい。
【0019】骨格表面の微細孔を形成する部分に非導電
性部分を形成する方法は、特に限定されないが、非導電
性物質を微細孔を形成する部分に斑点状に付着する方法
が好適に適用できる。付着させる非導電性物質としては
電気メッキ処理後、分解除去しやすいものが好ましく、
合成樹脂などの有機物が好ましい。また、用途によって
も異なるが金属不純物等を含まないものが好ましい場合
もある。また、非導電性部分の形態は形成したい微細孔
の形状とも関係するが、得られる金属質触媒担体の強度
の点を考慮すると球状など丸みをもった形態が好まし
い。したがって非導電性物質の形態は粒子形態のものが
好ましい。
【0020】粒子形態の非導電性物質としては各種合成
樹脂ビーズ、各種ラテックス粒子、各種エマルジョン粒
子などが挙げられる。実際にはエマルジョン粒子などは
凝集して粒子形態から種々の形状をした膜状になって骨
格表面に斑点状に付着する場合もあり、粒子形態を保持
したままで球状に近い形で骨格表面に付着する場合以外
に膜状や半球状など種々の形状で骨格表面に付着する。
何れの場合も斑点状、すなわち非導電性部分が広範囲に
わたる連結部分を形成せずに非導電性部分が形成させる
ことが望ましい。また、非導電性粒子の形状及び大きさ
は、用途によって決まる微細孔の形状及び大きさによっ
て適宜選択される。
【0021】非導電性部分を形成する具体的方法として
は、前記した各種非導電性物質を含む液に基体多孔質構
造体を浸漬して骨格表面に付着させる方法がある。例え
ば合成樹脂ビーズの分散液に基体多孔質構造体を浸漬さ
せる方法である。この際、合成樹脂ビーズの分散液に骨
格表面への付着を助ける粘着剤成分や分散剤などの添加
物を適宜加えることが好ましい。非導電性物質の性質、
特に表面の性質と骨格表面の性質の相互関係によって骨
格表面への付着の状態が異なるので表面の改質などの手
法で非導電性物質或いは骨格の表面の性質を調整する必
要がある場合がある。
【0022】分散液中の非導電性物質の種類及び量や添
加物の種類及び量を調整することにより、骨格表面に形
成する斑点状の非導電性部分の形状、大きさ及び骨格表
面に占める割合を適宜調整することができる。また、基
体多孔質構造体の形状が単純な場合には非導電性物質を
含む液を噴霧して液滴を骨格表面に付着させる方法など
も適用可能である。
【0023】次に有機物などの非導電性の基体多孔質構
造体を用いる場合について以下に説明する。この場合に
は、導電処理する際に骨格表面の微細孔を形成する部分
を非導電性とする必要がある。導電処理の方法の具体例
としては、カーボン、グラファイトや金属などの導電性
物質の粉末を分散して調製した導電性ペーストで皮膜を
形成する方法や無電解メッキや銀鏡反応などの金属塩溶
液の還元反応を利用した化学的方法などが挙げられる。
本発明ではこの導電処理する際に微細孔を形成する部分
を斑点状に非導電性部分を形成する。その手順としては
非導電性骨格表面に導電処理を行なったのち、斑点状に
非導電性物質を付着することにより非導電性部分を形成
する方法と導電処理と同時に非導電性部分を導入する方
法がある。
【0024】具体的には、導電性ペースト中に非導電性
物質の粒子などを分散したものを用いて導電処理皮膜を
形成すると同時に非導電性物質を骨格表面に付着させて
非導電性部分を形成する方法などが挙げられる。この
際、非導電性物質の形状、大きさ及びペースト中の量を
用途に応じて適宜調整する。また、非導電性物質の表面
に導電性物質が被覆しないように表面改質或いは導電皮
膜の厚みよりも大きな非導電性物質を用いるなどの点に
留意する必要がある。
【0025】電気メッキに使用する金属の種類、組成及
びその純度などは目的とする金属質触媒の用途によって
種々選択できる。触媒作用のある金属層を形成すること
により、担体としてだけではなく、そのまま触媒として
利用することも可能である。電気メッキは通常の方法が
適用される。電気メッキにより形成する金属層の厚みは
用途によって異なるが数μm〜数100μmである。ま
た、用途により電気メッキする際にメッキ組成を順次変
えることなどにより多種類の金属からなる多層構造を形
成することも可能である。この際、触媒作用のある材料
層を形成することも可能である。
【0026】また、電気メッキ後に基体多孔質構造体を
除去する方法としては、熱分解、溶剤による溶解或いは
溶融などの方法が適用可能である。熱分解による除去を
行なう際に酸化性雰囲気が必要な基体多孔質構造体を用
いた場合には、金属メッキ膜の酸化が起こるので用途に
より還元処理を行なうことが好ましい。例えば、有機物
を用いた基体多孔質構造体の熱分解の温度は有機物の種
類によって異なるが300〜1300℃程度である。ま
た、還元雰囲気での熱処理の温度は金属の種類によって
異なるがニッケルの場合900℃程度である。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例について具体的に説明
する。 [実施例1]三次元網状構造の基体多孔質構造体とし
て、骨格の太さ約100μm、骨格同士の間隙の大きさ
約0.5mmのセル膜のない軟質ポリウレタンフォーム
[ブリヂストン(株)社製エバーライトSF:型式HR
−50]の厚さ5mmのシートを用いた。無電解ニッケ
ルメッキにより骨格表面に導電処理を施した。これにポ
リスチレン樹脂粒子(粒径4〜5μm)及び有機系添加
剤を加えた分散液に浸漬したのち乾燥した。これにニッ
ケル金属の電気メッキを行ない連通気孔を有する三次元
網状構造の多孔質構造体を得た。この際、金属メッキ層
の厚みが5μm程度となるようにメッキ時間を調整し
た。ニッケルメッキ浴はスルファミン酸ニッケルとホウ
酸を用いたものでpH4.3である。
【0028】得られた多孔質構造体を空気中で温度約6
00℃で熱処理し合成樹脂部分を熱分解除去した後、さ
らに還元性雰囲気中で約900℃に加熱し還元処理する
ことにより、金属質触媒担体を得た。得られた担体を電
子顕微鏡により観察したところ、骨格部分には4〜5μ
m程度の微細孔が存在し、その微細孔の存在量は骨格表
面全体の約10%の面積であった。また、基体のポリウ
レタン樹脂が分解除去され中空骨格となり、骨格部分の
微細孔を通して中空骨格の外部表面と内部表面とが連通
していることが確認された。
【0029】[比較例1]実施例1においてポリエチレ
ン樹脂粒子の分散液による処理を行なわなかった以外、
実施例1同様に行なった。得られたものの骨格には微細
孔は見られなかった。金属層の厚みは実施例1と同様で
あったが、骨格に微細孔がないことから外部と連通する
表面積は2分の1程度で比表面積が小さく、触媒反応効
率上の問題があることが判明した。
【0030】[実施例2]三次元網状構造の基体多孔質
構造体として、骨格の太さ約200μm、骨格同士の間
隙の大きさ1.0〜1.5mmのセル膜のない軟質ポリ
ウレタンフォーム[ブリヂストン(株)社製エバーライ
トSF:型式HR−20]の厚さ10mmのシートを用
いた。無電解ニッケルメッキにより骨格表面に導電処理
を施した。これにポリスチレン樹脂粒子(粒径4〜5μ
m)及び有機系添加剤を加えた分散液に浸漬したのち乾
燥した。これにニッケル金属の電気メッキを行ない連通
気孔を有する三次元網状構造の多孔質構造体を得た。こ
の際、金属メッキ層の厚みが5μm程度となるようにメ
ッキ時間を調整した。ニッケルメッキ浴は硫酸ニッケル
とホウ酸からなるものを使用した。
【0031】得られた多孔質構造体を空気中で温度約6
00℃で熱処理し合成樹脂部分を熱分解除去した後、さ
らに還元性雰囲気中で約900℃に加熱し還元処理する
ことにより、金属質触媒担体を得た。得られた担体を電
子顕微鏡により観察したところ、骨格部分には4〜5μ
m程度の微細孔が存在し、その微細孔の存在量は骨格表
面全体の約12%の面積であった。また、基体のポリウ
レタン樹脂が分解除去され中空骨格となり、骨格部分の
微細孔を通して中空骨格の外部表面と内部表面とが連通
していることが確認された。
【0032】[比較例2]実施例2においてポリエチレ
ン樹脂粒子の分散液による処理を行なわなかった以外、
実施例2同様に行なった。得られたものの骨格には微細
孔は見られなかった。金属層の厚みは実施例2と同様で
あったが、骨格に微細孔がないことから外部と連通する
表面積は2分の1程度で比表面積が小さく、触媒反応効
率上の問題があることが判明した。
【0033】[実施例3]布帛状構造の基体多孔質構造
体として、繊維径17μmのポリエチレンテレフタレー
トを主体とする繊維を湿式法により不織布となし、これ
を繊維溶融結合と接着樹脂結合を併用して製造した不織
布を用いた。この不織布に無電解ニッケルメッキにより
導電処理を施したのち、ポリスチレン樹脂粒子(粒径3
〜4μm)及び有機系添加剤を加えた分散液に浸漬し乾
燥した。これにニッケル金属の電気メッキを行ない多孔
質構造体を得た。この際、金属メッキ層の厚みが4μm
程度となるようにメッキ条件を調整した。
【0034】これをさらに空気中で温度約600℃で熱
処理し有機繊維部分を熱分解除去した後、さらに還元性
雰囲気中で約900℃に加熱し還元処理して金属質触媒
担体を得た。得られた金属質触媒担体を電子顕微鏡によ
り観察したところ、骨格部分には3〜4μm程度の微細
孔が存在し、その微細孔の存在量は骨格表面全体の10
%程度の面積であった。また、中空骨格内部の有機繊維
が除去された部分が空洞として見られ、この中空骨格に
ある微細孔を通して骨格の外部表面と内部表面とが連通
していることが確認された。
【0035】[比較例3]実施例3においてポリエチレ
ン樹脂粒子の分散液による処理を行なわなかった以外、
実施例3と同様の条件で金属質触媒担体を製造した。得
られた金属質触媒担体の骨格には微細孔は見られなかっ
た。金属層の厚みは4μm程度と実施例3と同様であっ
たが、金属質触媒担体の比重は1.1倍程度あり、軽量
でないことが判明した。また、骨格に微細孔がないこと
から外部と連通する表面積は2分の1程度で比表面積が
小さく、触媒反応効率上の問題があることが判明した。
【0036】[実施例4]布帛状構造の基体多孔質構造
体として、繊維径13μmの導電性カーボン繊維を用い
たフェルト状の不織布(空隙率94%程度)をポリスチ
レン樹脂粒子(粒径2〜3μm)及び有機系添加剤を加
えた分散液に浸漬したのち乾燥した。これにニッケル金
属の電気メッキを行ない多孔質構造体を得た。この際、
金属層の厚みが3μm程度となるようにメッキ条件を調
整した。得られた多孔質構造体をさらに雰囲気炉中にて
温度1100℃で熱処理してカーボン繊維部分を除去し
た。得られた金属質触媒担体を電子顕微鏡により観察し
たところ、骨格内部のカーボン繊維が除去され、中空の
骨格が形成されており、骨格部分には2〜3μm程度の
微細孔が存在していることがわかった。その微細孔の存
在量は骨格表面全体の15%程度の面積であった。この
中空骨格にある微細孔を通して骨格の外部表面と内部表
面とが連通していることが確認された。
【0037】[比較例4]実施例4においてポリエチレ
ン樹脂粒子の分散液による処理を行なわなかった以外、
実施例4と同様の条件で金属質触媒担体を製造した。得
られた金属質触媒担体の骨格には微細孔は見られなかっ
た。金属層の厚みは3μm程度と実施例4と同様であっ
たが、金属質触媒担体の比重は実施例4に比較して1.
2倍程度あり、金属質触媒担体の軽量化に問題があるこ
とが判明した。また、骨格に微細孔がないことから外部
と連通する表面積は2分の1程度で比表面積が小さく、
触媒反応効率向上に難点があることが判明した。
【0038】[実施例5]布帛状構造の基体多孔質構造
体として、繊維径20μmの有機繊維を用いた3次元織
物を用いた。この織物に無電解ニッケルメッキにより導
電処理を施したのち、ポリスチレン樹脂粒子(粒径4〜
5μm)及び有機系添加剤を加えた分散液に浸漬し乾燥
した。これにニッケル金属の電気メッキを行ない多孔質
構造体を得た。この際、金属層の厚みが5μm程度とな
るようにメッキ条件を調整した。得られた多孔質構造体
をさらに空気中で温度約600℃で熱処理し基体繊維部
分を熱分解除去した後、さらに還元性雰囲気中で約90
0℃に加熱し還元処理することにより金属質触媒担体を
得た。得られた金属質触媒担体を電子顕微鏡により観察
したところ、骨格内部の有機繊維が除去され、中空の骨
格が形成されており、骨格部分には4〜5μm程度の微
細孔が存在していることがわかった。その微細孔の存在
量は骨格表面全体の15%程度の面積であった。また、
この中空骨格にある微細孔を通して骨格の外部表面と内
部表面とが連通していることが確認された。
【0039】
【発明の効果】本発明の金属質触媒担体は、骨格に微細
孔を有する多孔質構造体を使用しているので気孔率が高
く、微細孔を通して骨格の内部表面も外部と連通するた
め比表面積が非常に大きく、軽量で触媒反応が効率的に
行なわれ、各種触媒担体として有用である。また、本発
明の方法によれば生産性高く本発明の金属質触媒担体を
製造することができる。
【0040】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属質触媒担体の骨格及びその交差部
分の断面構造を斜めから見た部分拡大図である。
【図2】図1における骨格同士の交差部分の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 中空骨格 2 微細孔 3 中空部分 4 交差部分

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微細孔を有する中空骨格からなる三次元
    多孔質構造であることを特徴とする金属質触媒担体。
  2. 【請求項2】 基体多孔質構造体の骨格表面の微細孔を
    形成する部分を非導電性としたのち、電気メッキを行い
    その後基体を除去することを特徴とする請求項1記載の
    金属質触媒担体の製造方法。
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