JPH06285601A - リニアモータを使用する連続鋳造方法および装置 - Google Patents
リニアモータを使用する連続鋳造方法および装置Info
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- JPH06285601A JPH06285601A JP8096393A JP8096393A JPH06285601A JP H06285601 A JPH06285601 A JP H06285601A JP 8096393 A JP8096393 A JP 8096393A JP 8096393 A JP8096393 A JP 8096393A JP H06285601 A JPH06285601 A JP H06285601A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 内部割れの少ない鋳片を得るリニアモータを
使用する連続鋳造方法および装置を提供する。 【構成】 鋼の連続鋳造において、鋳型7から出た鋳片
1の、高温のため非磁性の導体となっている部分の胴面
の全部または少なくとも一部に間隙を介して対向してリ
ニアモータ2a,2bを配置し、リニアモータの移動磁
界進行方向が鋳造方向と反対方向となる態様でリニアモ
ータを制御し、そしてリニアモータを配置した領域にお
いて鋳片を鋳造方向に移動させ、これによって、前記リ
ニアモータにより鋳型を出た鋳片に鋳型方向への浮上力
および鋳片に垂直方向の圧縮力を与え、リニアモータが
鋳片に非接触となる態様で鋳片を支持案内する。
使用する連続鋳造方法および装置を提供する。 【構成】 鋼の連続鋳造において、鋳型7から出た鋳片
1の、高温のため非磁性の導体となっている部分の胴面
の全部または少なくとも一部に間隙を介して対向してリ
ニアモータ2a,2bを配置し、リニアモータの移動磁
界進行方向が鋳造方向と反対方向となる態様でリニアモ
ータを制御し、そしてリニアモータを配置した領域にお
いて鋳片を鋳造方向に移動させ、これによって、前記リ
ニアモータにより鋳型を出た鋳片に鋳型方向への浮上力
および鋳片に垂直方向の圧縮力を与え、リニアモータが
鋳片に非接触となる態様で鋳片を支持案内する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋳型を出た成品形状に
近いサイズで、内部割れの少ない品質の優れた鋳片を工
業的に安定して得る、鋼および鋼にニッケル、コバル
ト、クローム、シリコン、銅等を添加した特殊鋼の、リ
ニアモータ(リニア・シンクロナス・モータ)を使用す
る連続鋳造方法および装置に関する。
近いサイズで、内部割れの少ない品質の優れた鋳片を工
業的に安定して得る、鋼および鋼にニッケル、コバル
ト、クローム、シリコン、銅等を添加した特殊鋼の、リ
ニアモータ(リニア・シンクロナス・モータ)を使用す
る連続鋳造方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内部割れの少ない鋼の連続鋳造方法は、
例えば技開平3−59780号公報に開示されている
が、鋳型を出た鋳片が支持案内ロールにより支持されな
がら所定のパスラインを移動する接触式であり、不連続
でロールを設置しているため、バルジング等を完全にな
くすことができない。即ち、配列したロール群中のいず
れかのロールが鋳片の外部方向に突出するバルジ型ミス
アライメントにより、鋳片の凝固殻が膨張し、未凝固溶
鋼が膨張部分に流入するとともに凝固殻の膨れた部分が
ロールで押されると引張り歪みが発生する問題がある。
また、配列したロール群中のいずれかのロールが鋳片の
内部方向に突出する圧下型ミスアライメントにより、鋳
片の凝固殻が未凝固部分に押し込まれてへこみ、へこん
だ部分に引張り歪みが発生し鋳片に内部割れを生じる問
題がある。
例えば技開平3−59780号公報に開示されている
が、鋳型を出た鋳片が支持案内ロールにより支持されな
がら所定のパスラインを移動する接触式であり、不連続
でロールを設置しているため、バルジング等を完全にな
くすことができない。即ち、配列したロール群中のいず
れかのロールが鋳片の外部方向に突出するバルジ型ミス
アライメントにより、鋳片の凝固殻が膨張し、未凝固溶
鋼が膨張部分に流入するとともに凝固殻の膨れた部分が
ロールで押されると引張り歪みが発生する問題がある。
また、配列したロール群中のいずれかのロールが鋳片の
内部方向に突出する圧下型ミスアライメントにより、鋳
片の凝固殻が未凝固部分に押し込まれてへこみ、へこん
だ部分に引張り歪みが発生し鋳片に内部割れを生じる問
題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述のような
問題を解決し、支持案内ロールの代わりにリニアモータ
を使用することによって、鋳型に続く鋳片支持案内部分
において鋳片を連続的に支持し、従来支持案内ロールの
ロール不整により発生していた内部割れを防止して、内
部割れの少ない鋳片を得るリニアモータを使用する連続
鋳造方法および装置を実現するものである。
問題を解決し、支持案内ロールの代わりにリニアモータ
を使用することによって、鋳型に続く鋳片支持案内部分
において鋳片を連続的に支持し、従来支持案内ロールの
ロール不整により発生していた内部割れを防止して、内
部割れの少ない鋳片を得るリニアモータを使用する連続
鋳造方法および装置を実現するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】その1は、鋼の連続鋳造
において、鋳型から出た鋳片の、高温のため非磁性の導
体となっている部分の胴面の全部または少なくとも一部
に間隙を介して対向してリニアモータを配置し、リニア
モータの移動磁界進行方向が鋳造方向と反対方向となる
態様でリニアモータを制御しながらリニアモータを配置
した領域において鋳片を鋳造方向に移動させ、これによ
って、前記リニアモータにより鋳型を出た鋳片に鋳造方
向と反対方向の浮上力を与えると同時に鋳片に垂直方向
の圧縮力を与え、リニアモータが鋳片に非接触となる態
様で鋳片を支持案内し、内部割れの少ない鋳片を得るこ
とを特徴とするリニアモータを使用する連続鋳造方法で
ある。
において、鋳型から出た鋳片の、高温のため非磁性の導
体となっている部分の胴面の全部または少なくとも一部
に間隙を介して対向してリニアモータを配置し、リニア
モータの移動磁界進行方向が鋳造方向と反対方向となる
態様でリニアモータを制御しながらリニアモータを配置
した領域において鋳片を鋳造方向に移動させ、これによ
って、前記リニアモータにより鋳型を出た鋳片に鋳造方
向と反対方向の浮上力を与えると同時に鋳片に垂直方向
の圧縮力を与え、リニアモータが鋳片に非接触となる態
様で鋳片を支持案内し、内部割れの少ない鋳片を得るこ
とを特徴とするリニアモータを使用する連続鋳造方法で
ある。
【0005】その2は、鋳型を出た鋳片を支持しながら
鋳片が所定のパスラインを移動できるようにする支持案
内ロール、そして鋳片に引抜駆動力を与えかつ曲げられ
た鋳片を真っ直ぐに成形するピンチロールからなる連続
鋳造装置において、前記支持案内ロールの全部または一
部の代わりに、鋳型から出た鋳片の高温のため非磁性の
導体となっている部分の胴面の全部または少なくとも一
部に間隙を介して対向し、かつ移動磁界進行方向が鋳造
方向と反対方向となる態様で制御されて鋳型を出た鋳片
に鋳造方向と反対方向の浮上力を与えると同時に鋳片に
垂直方向の圧縮力を与えるリニアモータを配置したこと
を特徴とするリニアモータを使用する連続鋳造装置であ
る。
鋳片が所定のパスラインを移動できるようにする支持案
内ロール、そして鋳片に引抜駆動力を与えかつ曲げられ
た鋳片を真っ直ぐに成形するピンチロールからなる連続
鋳造装置において、前記支持案内ロールの全部または一
部の代わりに、鋳型から出た鋳片の高温のため非磁性の
導体となっている部分の胴面の全部または少なくとも一
部に間隙を介して対向し、かつ移動磁界進行方向が鋳造
方向と反対方向となる態様で制御されて鋳型を出た鋳片
に鋳造方向と反対方向の浮上力を与えると同時に鋳片に
垂直方向の圧縮力を与えるリニアモータを配置したこと
を特徴とするリニアモータを使用する連続鋳造装置であ
る。
【0006】
【作用】連続鋳造装置において、鋳型から出た鋳片は、
始めは冷却により凝固して形成された凝固殻とこれに囲
まれた未凝固の溶鋼の部分とから構成されているが、そ
の後は冷却が進行し、凝固殻は次第に増大して未凝固の
溶鋼の部分は全て凝固する。未凝固の溶鋼の部分を含む
鋳片の部分は通常高温のため非磁性の導体となってい
る。
始めは冷却により凝固して形成された凝固殻とこれに囲
まれた未凝固の溶鋼の部分とから構成されているが、そ
の後は冷却が進行し、凝固殻は次第に増大して未凝固の
溶鋼の部分は全て凝固する。未凝固の溶鋼の部分を含む
鋳片の部分は通常高温のため非磁性の導体となってい
る。
【0007】このため、鋳片が薄板の場合には、例え
ば、図2に示すように、鋳片(薄板)1−1の高温のた
め非磁性の導体となっている部分に間隙を隔ててリニア
モータ2を対向して設置し、リニアモータ2を構成する
電磁石のコイル3に電流を流して電極4から該鋳片1−
1に垂直の移動交流磁束を与えると、該鋳片1−1の、
高温のため非磁性の導体となっている部分に電磁誘導に
よる渦電流(誘導電流)Jが流れ、同時に、該鋳片1−
1に垂直方向の磁束Bzが形成される。この高温のため
非磁性の導体となっている鋳片(未凝固の溶鋼の部分を
含む)に、鋳型から下流方向に向かう鋳造方向とは反対
方向に向かう推進力Fxが発生する。この推進力Fxは
上方に(鋳型方向に)向かう浮上力なので、鋳片中の未
凝固の溶鋼への溶鋼圧を低減する。
ば、図2に示すように、鋳片(薄板)1−1の高温のた
め非磁性の導体となっている部分に間隙を隔ててリニア
モータ2を対向して設置し、リニアモータ2を構成する
電磁石のコイル3に電流を流して電極4から該鋳片1−
1に垂直の移動交流磁束を与えると、該鋳片1−1の、
高温のため非磁性の導体となっている部分に電磁誘導に
よる渦電流(誘導電流)Jが流れ、同時に、該鋳片1−
1に垂直方向の磁束Bzが形成される。この高温のため
非磁性の導体となっている鋳片(未凝固の溶鋼の部分を
含む)に、鋳型から下流方向に向かう鋳造方向とは反対
方向に向かう推進力Fxが発生する。この推進力Fxは
上方に(鋳型方向に)向かう浮上力なので、鋳片中の未
凝固の溶鋼への溶鋼圧を低減する。
【0008】次に、本発明におけるリニアモータの原理
を説明する。図3(イ)に示すように、鋳型を出た鋳片
(薄板)の、高温のため非磁性の導体となっている部分
に、矢印で電流の方向を示した電磁誘導による渦電流
(J−1(N極)、J−2(S極)、が形成されてい
る。これらの渦電流J−1(N極)、J−2(S極)
が、鋳片の移動に従って、それぞれ、鋳片に対向して設
置されたリニアモータ2を構成する電磁石の、矢印で電
流の方向を示したコイル3−1(N極)、3−2(S
極)上を通過して1ピッチ進み、反対の極性のコイルに
向かうようになった時、図3(ロ)に示すように、該コ
イル3−1(N極)、3−2(S極)の電流を反転させ
て該コイルの極性を反対にさせれば〔即ち、該コイル3
−1(N極)、3−2(S極)とすれば〕、引き続き同
じ方向の推進力(浮上力)が出る。即ち、高温のため非
磁性の導体となっている未凝固の溶鋼は鋳型方向に推進
(浮上)させられる。
を説明する。図3(イ)に示すように、鋳型を出た鋳片
(薄板)の、高温のため非磁性の導体となっている部分
に、矢印で電流の方向を示した電磁誘導による渦電流
(J−1(N極)、J−2(S極)、が形成されてい
る。これらの渦電流J−1(N極)、J−2(S極)
が、鋳片の移動に従って、それぞれ、鋳片に対向して設
置されたリニアモータ2を構成する電磁石の、矢印で電
流の方向を示したコイル3−1(N極)、3−2(S
極)上を通過して1ピッチ進み、反対の極性のコイルに
向かうようになった時、図3(ロ)に示すように、該コ
イル3−1(N極)、3−2(S極)の電流を反転させ
て該コイルの極性を反対にさせれば〔即ち、該コイル3
−1(N極)、3−2(S極)とすれば〕、引き続き同
じ方向の推進力(浮上力)が出る。即ち、高温のため非
磁性の導体となっている未凝固の溶鋼は鋳型方向に推進
(浮上)させられる。
【0009】また、図2に示すように、高温のため非磁
性の導体となっている鋳片(薄板)1−1に生じた電磁
誘導による渦電流Jとリニアモータが発生した該鋳片
(薄板)1−1に水平な方向の磁束BxがN極からS極
に向かう鋳造方向と反対方向の場合には、リニアモータ
と反発する方向(該鋳片(薄板)1−1に垂直な方向)
の圧縮力Fzがかかるので、従来の鋳片支持案内ロール
で支持するのと異なり、非接触で該鋳片(薄板)1−1
全面にわたり連続的に均一の支持力(圧縮力)を加える
ことができる。
性の導体となっている鋳片(薄板)1−1に生じた電磁
誘導による渦電流Jとリニアモータが発生した該鋳片
(薄板)1−1に水平な方向の磁束BxがN極からS極
に向かう鋳造方向と反対方向の場合には、リニアモータ
と反発する方向(該鋳片(薄板)1−1に垂直な方向)
の圧縮力Fzがかかるので、従来の鋳片支持案内ロール
で支持するのと異なり、非接触で該鋳片(薄板)1−1
全面にわたり連続的に均一の支持力(圧縮力)を加える
ことができる。
【0010】鋳片が線材・棒鋼の場合には、例えば、図
4に示すように、鋳片(線材・棒鋼)1−2の高温のた
め非磁性の導体となっている部分に間隙を隔ててリニア
モータ2を対向して設置し、リニアモータ2を構成する
電磁石のコイル3に電流を流して磁極4から該鋳片1−
2に鋳造方向とは反対方向または同一方向の移動交番磁
束を与えると、該鋳片1−2の、高温のため非磁性の導
体となっている部分に電磁誘導による渦電流(誘導電
流)Jが流れると同時にリニアモータの発生する磁極
が、該鋳片1−2に鋳造方向のBxと半径方向の磁束B
zが形成される。このため非磁性の導体となっている鋳
片(未凝固の溶鋼の部分を含む)に、鋳型から下流方向
に向かう鋳造方向とは反対方向に向かう推進力Fxが発
生する。この推進力Fxは上方に(鋳型方向に)向かう
浮上力なので、鋳片中の未凝固の溶鋼への溶鋼圧を低減
する。さらにリニアモータと反発する方向(該鋳片1−
2に垂直な方向)の圧縮力Fzがかかるので、従来の鋳
片支持案内ロールで支持するのと異なり、非接触で該鋳
片1−2全面にわたり連続的に均一の支持力(圧縮力)
を加えることができる。上記本発明の方法によれば、ロ
ール不整による内部割れを防止し、内部割れの少ない鋳
片を得ることが可能となる。
4に示すように、鋳片(線材・棒鋼)1−2の高温のた
め非磁性の導体となっている部分に間隙を隔ててリニア
モータ2を対向して設置し、リニアモータ2を構成する
電磁石のコイル3に電流を流して磁極4から該鋳片1−
2に鋳造方向とは反対方向または同一方向の移動交番磁
束を与えると、該鋳片1−2の、高温のため非磁性の導
体となっている部分に電磁誘導による渦電流(誘導電
流)Jが流れると同時にリニアモータの発生する磁極
が、該鋳片1−2に鋳造方向のBxと半径方向の磁束B
zが形成される。このため非磁性の導体となっている鋳
片(未凝固の溶鋼の部分を含む)に、鋳型から下流方向
に向かう鋳造方向とは反対方向に向かう推進力Fxが発
生する。この推進力Fxは上方に(鋳型方向に)向かう
浮上力なので、鋳片中の未凝固の溶鋼への溶鋼圧を低減
する。さらにリニアモータと反発する方向(該鋳片1−
2に垂直な方向)の圧縮力Fzがかかるので、従来の鋳
片支持案内ロールで支持するのと異なり、非接触で該鋳
片1−2全面にわたり連続的に均一の支持力(圧縮力)
を加えることができる。上記本発明の方法によれば、ロ
ール不整による内部割れを防止し、内部割れの少ない鋳
片を得ることが可能となる。
【0011】図1に、湾曲型連続鋳造装置において、本
発明の方法を操業する例を示す。溶鋼は、溶鋼鍋5から
タンディッシュ6を介して鋳型7に注入され、冷却によ
り凝固殻を形成増大させながら鋳片1が鋳型7から出
る。2a,2bは、鋳片を支持案内するリニアモータで
あり、鋳型7から出た高温のため非磁性の導体となって
いる鋳片1(未凝固の溶鋼部分8を含む)を挟む態様
で、該鋳片1の下側および上側にそれぞれ該鋳片1と間
隙を介して対向して設置してある。該鋳片1は、リニア
モータ2a,2bにより与えられる垂直方向の圧縮力
(支持力)によりリニアモータ2a,2bと接触しない
ように支持される。該鋳片1の進行と共に、リニアモー
タは移動磁界進行方向が鋳造方向と反対になるように制
御され、鋳片(未凝固の溶鋼部分を含む)に鋳造方向と
逆の方向に推進力(浮上力)Fxをかける。こうして該
鋳片1は、リニアモータ2a,2b間を支持案内されな
がら移動し、ピンチロール9により引き出されて鋳片鋳
造方向に搬送され、切断機10により切断され、そして
切断鋼片(鋳片)11となって搬出用ローラーテーブル
12によって搬出される。
発明の方法を操業する例を示す。溶鋼は、溶鋼鍋5から
タンディッシュ6を介して鋳型7に注入され、冷却によ
り凝固殻を形成増大させながら鋳片1が鋳型7から出
る。2a,2bは、鋳片を支持案内するリニアモータで
あり、鋳型7から出た高温のため非磁性の導体となって
いる鋳片1(未凝固の溶鋼部分8を含む)を挟む態様
で、該鋳片1の下側および上側にそれぞれ該鋳片1と間
隙を介して対向して設置してある。該鋳片1は、リニア
モータ2a,2bにより与えられる垂直方向の圧縮力
(支持力)によりリニアモータ2a,2bと接触しない
ように支持される。該鋳片1の進行と共に、リニアモー
タは移動磁界進行方向が鋳造方向と反対になるように制
御され、鋳片(未凝固の溶鋼部分を含む)に鋳造方向と
逆の方向に推進力(浮上力)Fxをかける。こうして該
鋳片1は、リニアモータ2a,2b間を支持案内されな
がら移動し、ピンチロール9により引き出されて鋳片鋳
造方向に搬送され、切断機10により切断され、そして
切断鋼片(鋳片)11となって搬出用ローラーテーブル
12によって搬出される。
【0012】図5に、図1に示す本発明のリニアモータ
2aの例を示す。リニアモータの周波数(f:Hz)は挟
みこんだ該鋳片1の厚みの1/4〜1/3程度の浸透深
さになるように決められ、2.53・10-3・ρ/d2
(ρ:鋳片の平均固有抵抗10-8Ωm、d:浸透深さ
m)で計算される。また、推進力(N)はs・τ2 ・f
・d・h・p・Bm/(ρ・10-8)(s:定格すべ
り、τ:ポールピッチm、d:鋳片厚みm、h:リニア
モータの幅m、p:極数、Bm:エアーギャップ磁束密
度の最大値T)であり、圧縮力は推進力の約40〜60
%となる。よって、挟みこんだ該鋳片の凝固殻と未凝固
の溶鋼部分の重量(溶鋼ヘッド圧を含む)の約70%を
この推進力で軽減すると同時に残りの主に溶鋼ヘッド圧
を圧縮力により軽減することにより、該鋳片をほぼ無重
力状態近くに保つことができる。
2aの例を示す。リニアモータの周波数(f:Hz)は挟
みこんだ該鋳片1の厚みの1/4〜1/3程度の浸透深
さになるように決められ、2.53・10-3・ρ/d2
(ρ:鋳片の平均固有抵抗10-8Ωm、d:浸透深さ
m)で計算される。また、推進力(N)はs・τ2 ・f
・d・h・p・Bm/(ρ・10-8)(s:定格すべ
り、τ:ポールピッチm、d:鋳片厚みm、h:リニア
モータの幅m、p:極数、Bm:エアーギャップ磁束密
度の最大値T)であり、圧縮力は推進力の約40〜60
%となる。よって、挟みこんだ該鋳片の凝固殻と未凝固
の溶鋼部分の重量(溶鋼ヘッド圧を含む)の約70%を
この推進力で軽減すると同時に残りの主に溶鋼ヘッド圧
を圧縮力により軽減することにより、該鋳片をほぼ無重
力状態近くに保つことができる。
【0013】なお、鋳片冷却のため通常はリニアモータ
間に冷却装置を設置しているが、リニアモータのコア部
に水冷用細管を埋め込むことによりリニアモータ直下の
鋳片に対し直接冷却水を掛けることができる。本発明で
使用するリニアモータは、常電導または超電導のリニア
モータが使用できる。
間に冷却装置を設置しているが、リニアモータのコア部
に水冷用細管を埋め込むことによりリニアモータ直下の
鋳片に対し直接冷却水を掛けることができる。本発明で
使用するリニアモータは、常電導または超電導のリニア
モータが使用できる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
以下に説明する。 (実施例1)幅方向1000mm、厚み方向50mmの鋳型
7に続いて、支持案内ロールの代わりに、図2および図
5に示す如き態様で、表1に示す構成の常電導リニアモ
ータ2a,2bを鋳片1の下側および上側にそれぞれ鋳
片1と間隙40mmを介して対向して設置して、連続鋳造
装置を準備した。
以下に説明する。 (実施例1)幅方向1000mm、厚み方向50mmの鋳型
7に続いて、支持案内ロールの代わりに、図2および図
5に示す如き態様で、表1に示す構成の常電導リニアモ
ータ2a,2bを鋳片1の下側および上側にそれぞれ鋳
片1と間隙40mmを介して対向して設置して、連続鋳造
装置を準備した。
【0015】成分がC0.05%、Si0.01%、M
n0.25%、P0.015%、S0.020%の低カ
ーボンアルミキルド鋼の溶鋼100トンを準備し、リニ
アモータ2a,2bの移動磁界進行方向を鋳造方向と反
対方向に制御しながら、鋳造速度2m/minでリニアモー
タ2a,2bにおける入側の鋳片1の、表面温度が10
00℃、中心温度が1535℃でかつ出側の鋳片1の表
面温度が900℃、中心温度が1490℃で連続鋳造
し、成品(切断鋼片11)を得た。得られた成品の内部
割れを調査するために鋳造された鋳片の一部を切断しオ
フラインでそのサルファープリントを採取して、その内
部割れの程度を評価し、その発生率を求めた。表2に示
すように、本発明によれば鋳型から出た鋳片をリニアモ
ータにより連続的に支持案内したので、内部割れは皆無
と良好であった。このように、本発明により内部割れの
少ない鋳片が得られた。
n0.25%、P0.015%、S0.020%の低カ
ーボンアルミキルド鋼の溶鋼100トンを準備し、リニ
アモータ2a,2bの移動磁界進行方向を鋳造方向と反
対方向に制御しながら、鋳造速度2m/minでリニアモー
タ2a,2bにおける入側の鋳片1の、表面温度が10
00℃、中心温度が1535℃でかつ出側の鋳片1の表
面温度が900℃、中心温度が1490℃で連続鋳造
し、成品(切断鋼片11)を得た。得られた成品の内部
割れを調査するために鋳造された鋳片の一部を切断しオ
フラインでそのサルファープリントを採取して、その内
部割れの程度を評価し、その発生率を求めた。表2に示
すように、本発明によれば鋳型から出た鋳片をリニアモ
ータにより連続的に支持案内したので、内部割れは皆無
と良好であった。このように、本発明により内部割れの
少ない鋳片が得られた。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】(比較例1)リニアモータ2a,2bの代
わりに直径300mm、ロールピッチ330mmの支持案内
ロール15ケからなる支持案内装置を設置した以外は実
施例1と同様の構成とした連続鋳造装置を準備し、実施
例1と同様にして連続鋳造して成品(切断鋼片11)を
得た。表2に示すように、内部割れが多かった。
わりに直径300mm、ロールピッチ330mmの支持案内
ロール15ケからなる支持案内装置を設置した以外は実
施例1と同様の構成とした連続鋳造装置を準備し、実施
例1と同様にして連続鋳造して成品(切断鋼片11)を
得た。表2に示すように、内部割れが多かった。
【0019】(実施例2)80mm角の鋳型7に続いて、
支持案内ロールの代わりに、図4および図6に示す如き
態様で、表3に示す構成のリニアモータ2cを鋳片(棒
鋼)1−2の周囲に鋳片(棒鋼)1−2と平均間隙15
mmを介して対向して設置して、連続鋳造装置を準備し
た。
支持案内ロールの代わりに、図4および図6に示す如き
態様で、表3に示す構成のリニアモータ2cを鋳片(棒
鋼)1−2の周囲に鋳片(棒鋼)1−2と平均間隙15
mmを介して対向して設置して、連続鋳造装置を準備し
た。
【0020】
【表3】
【0021】成分C0.45%、Si0.25%、Mn
0.75%、P0.015%、S0.02%のS45C
の溶鋼50トンを準備し、リニアモータ2cの移動磁界
進行方向を鋳造方向と反対方向に制御しながら、鋳造速
度4m/minでリニアモータ2cにおける入側の鋳片(棒
鋼)1−2の、表面温度が1000℃、中心温度が14
90℃でかつ出側の鋳片(棒鋼)1−2の、表面温度が
900℃、中心温度が1420℃で連続鋳造し、成品
(切断鋼片11)を得た。得られた成品の内部割れを調
査するために鋳造された鋳片の一部を切断しオフライン
でそのサルファープリントを採取して、その内部割れの
程度を評価し、その発生率を求めた。表4に示すよう
に、本発明によれば鋳型から出た鋳片をリニアモータに
より連続的に支持案内したので、内部割れは皆無と良好
である。このように、本発明により内部割れの少ない鋳
片が得られた。
0.75%、P0.015%、S0.02%のS45C
の溶鋼50トンを準備し、リニアモータ2cの移動磁界
進行方向を鋳造方向と反対方向に制御しながら、鋳造速
度4m/minでリニアモータ2cにおける入側の鋳片(棒
鋼)1−2の、表面温度が1000℃、中心温度が14
90℃でかつ出側の鋳片(棒鋼)1−2の、表面温度が
900℃、中心温度が1420℃で連続鋳造し、成品
(切断鋼片11)を得た。得られた成品の内部割れを調
査するために鋳造された鋳片の一部を切断しオフライン
でそのサルファープリントを採取して、その内部割れの
程度を評価し、その発生率を求めた。表4に示すよう
に、本発明によれば鋳型から出た鋳片をリニアモータに
より連続的に支持案内したので、内部割れは皆無と良好
である。このように、本発明により内部割れの少ない鋳
片が得られた。
【0022】
【表4】
【0023】(比較例2)リニアモータ2の代わりに、
直径200mm、ロールピッチ700mmの支持案内ロール
7ケからなる支持案内装置を設置した以外は実施例2と
同様の構成とした連続鋳造装置を準備し、実施例2と同
様にして連続鋳造して成品(切断鋳片11)を得た。表
4に示すように、内部割れが多かった。
直径200mm、ロールピッチ700mmの支持案内ロール
7ケからなる支持案内装置を設置した以外は実施例2と
同様の構成とした連続鋳造装置を準備し、実施例2と同
様にして連続鋳造して成品(切断鋳片11)を得た。表
4に示すように、内部割れが多かった。
【0024】
【発明の効果】本発明は、ロール不整による内部割れを
防止し、内部割れの少ない鋳片を得ることを可能とす
る、鋼および特殊鋼の、リニアモータを使用する連続鋳
造方法および装置を実現するものである。
防止し、内部割れの少ない鋳片を得ることを可能とす
る、鋼および特殊鋼の、リニアモータを使用する連続鋳
造方法および装置を実現するものである。
【図1】本発明のリニアモータを使用する連続鋳造装置
の操業例を示す一部断面説明図である。
の操業例を示す一部断面説明図である。
【図2】鋳片が薄板の場合に、リニアモータにより鋳片
に発生する浮上力Fxおよび圧縮力Bxの原理を説明す
る図である。
に発生する浮上力Fxおよび圧縮力Bxの原理を説明す
る図である。
【図3】(イ)および(ロ)は、鋳片が薄板の場合に、
リニアモータにより鋳片(未凝固溶鋼を含む)に連続し
て浮上力Fxが発生する原理を説明する図である。
リニアモータにより鋳片(未凝固溶鋼を含む)に連続し
て浮上力Fxが発生する原理を説明する図である。
【図4】鋳片が棒鋼・線材の場合に、リニアモータによ
り鋳片に発生する浮上力Fxおよび圧縮力Bxの原理を
説明する図である。
り鋳片に発生する浮上力Fxおよび圧縮力Bxの原理を
説明する図である。
【図5】本発明のリニアモータの例を示す図である。た
だし、図示していないがリニアモータは断熱材で保護さ
れている。
だし、図示していないがリニアモータは断熱材で保護さ
れている。
【図6】本発明のリニアモータを使用する連続鋳造装置
の操業例を示す一部断面説明図である。ただし、図示し
ていないがリニアモータ間に冷却装置が設置されてい
る。
の操業例を示す一部断面説明図である。ただし、図示し
ていないがリニアモータ間に冷却装置が設置されてい
る。
1−1 鋳片(薄板) 1−2 鋳片(棒鋼・線材) 2 リニアモータ 2a リニアモータ 2b リニアモータ 3 リニアモータのコイル 3−1 矢印で電流の方向を示したコイル 3−2 矢印で電流の方向を示したコイル 4 コイル 5 溶鋼鍋 6 タンディッシュ 7 鋳型 8 未凝固の溶鋼部分 9 ピンチロール 10 切断機 11 切断鋼片(鋳片) 12 搬出用ローラーテーブル 13 水冷管 14 水冷ノズル 15 断熱材 16 凝固殻 Bx 磁束 Bz 磁束 Fx 推進力 Fz 圧縮力 J 電磁誘導による渦電流(誘導電流) J−1 電磁誘導による渦電流 J−2 電磁誘導による渦電流
Claims (2)
- 【請求項1】 鋼の連続鋳造において、鋳型から出た鋳
片の、高温のため非磁性の導体となっている部分の胴面
の全部または少なくとも一部に間隙を介して対向してリ
ニアモータを配置し、リニアモータの移動磁界進行方向
が鋳造方向と反対方向となる態様でリニアモータを制御
しながらリニアモータを配置した領域において鋳片を鋳
造方向に移動させ、これによって、前記リニアモータに
より鋳型を出た鋳片に鋳造方向と反対方向の浮上力を与
えると同時に鋳片に垂直方向の圧縮力を与え、リニアモ
ータが鋳片に非接触となる態様で鋳片を支持案内し、内
部割れの少ない鋳片を得ることを特徴とするリニアモー
タを使用する連続鋳造方法。 - 【請求項2】 鋳型を出た鋳片を支持しながら鋳片が所
定のパスラインを移動できるようにする支持案内ロール
そして鋳片に引抜駆動力を与える駆動装置等からなる連
続鋳造装置において、前記支持案内ロールの全部または
一部の代わりに、鋳型から出た鋳片の高温のため非磁性
の導体となっている部分の胴面の全部または少なくとも
一部に間隙を介して対向し、かつ移動磁界進行方向が鋳
造方向と反対方向となる態様で制御されて鋳型を出た鋳
片に鋳造方向と反対方向の浮上力を与えると同時に鋳片
に垂直方向の圧縮力を与えるリニアモータを配置したこ
とを特徴とするリニアモータを使用する連続鋳造装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8096393A JPH06285601A (ja) | 1993-04-07 | 1993-04-07 | リニアモータを使用する連続鋳造方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8096393A JPH06285601A (ja) | 1993-04-07 | 1993-04-07 | リニアモータを使用する連続鋳造方法および装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06285601A true JPH06285601A (ja) | 1994-10-11 |
Family
ID=13733175
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8096393A Withdrawn JPH06285601A (ja) | 1993-04-07 | 1993-04-07 | リニアモータを使用する連続鋳造方法および装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06285601A (ja) |
-
1993
- 1993-04-07 JP JP8096393A patent/JPH06285601A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000704 |