JPH06287718A - スラブ置き割れの生じないフェライト系ステンレス鋼およびその製造方法 - Google Patents
スラブ置き割れの生じないフェライト系ステンレス鋼およびその製造方法Info
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- JPH06287718A JPH06287718A JP7650293A JP7650293A JPH06287718A JP H06287718 A JPH06287718 A JP H06287718A JP 7650293 A JP7650293 A JP 7650293A JP 7650293 A JP7650293 A JP 7650293A JP H06287718 A JPH06287718 A JP H06287718A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、スラブ置き割れの生じない耐粒界
腐食性に優れたフェライト系ステンレス鋼を提供する。 【構成】 C:0.0030%以下、Si:0.3〜1 %以下、Mn:0.2
〜1 %、Ni:0.1%以下、Cr:9〜25%、Al:0.1%以下、T
i,Nbの 1種あるいは 2種を総量で0.07%以下、N:0.001
0〜0.020 %、必要に応じてMo:4%以下含み、残部が不
可避不純物からなるフェライト系ステンレス鋼。該スラ
ブを粗圧延機と複数台の熱間圧延機からなる連続式熱延
機で熱間圧延するに際し、粗圧延開始温度を1200℃以下
とし、 850℃以上の粗圧延で40%以上の圧下を 1パス以
上行った後、仕上圧延を行う。 【効果】 溶接熱影響部の耐粒界腐食性に優れたフェラ
イト系ステンレス鋼の製造に際して、スラブの置き割れ
発生がなくなり、飛躍的に生産性が向上した。
腐食性に優れたフェライト系ステンレス鋼を提供する。 【構成】 C:0.0030%以下、Si:0.3〜1 %以下、Mn:0.2
〜1 %、Ni:0.1%以下、Cr:9〜25%、Al:0.1%以下、T
i,Nbの 1種あるいは 2種を総量で0.07%以下、N:0.001
0〜0.020 %、必要に応じてMo:4%以下含み、残部が不
可避不純物からなるフェライト系ステンレス鋼。該スラ
ブを粗圧延機と複数台の熱間圧延機からなる連続式熱延
機で熱間圧延するに際し、粗圧延開始温度を1200℃以下
とし、 850℃以上の粗圧延で40%以上の圧下を 1パス以
上行った後、仕上圧延を行う。 【効果】 溶接熱影響部の耐粒界腐食性に優れたフェラ
イト系ステンレス鋼の製造に際して、スラブの置き割れ
発生がなくなり、飛躍的に生産性が向上した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スラブの置き割れが生
ずることのない耐粒界腐食性に優れたフェライト系ステ
ンレス鋼およびその製造方法に関するものである。
ずることのない耐粒界腐食性に優れたフェライト系ステ
ンレス鋼およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】AISI409やSUS430などのス
テンレス鋼に代表されるフェライト系ステンレス鋼は、
表面処理鋼板に比べて、高温における耐力、耐酸化性お
よび耐食性に優れることから、自動車マフラー用材料を
はじめとする高温環境における溶接構造用部材として使
用されている。例えば、自動車用マフラーは、当該ステ
ンレス鋼の冷延焼鈍板を加工成形した後、MIG溶接を
施し完成する。MIG溶接の熱影響部は,粒界にCr炭
化物を析出し易いことから、粒界腐食を起こし易い。ま
た、溶接熱影響部は、高温にさらされることから、結晶
粒の粗大化が生じる。この溶接熱影響部における粒界腐
食および粗粒化の抑制を目的として、溶接施工用のフェ
ライト系ステンレス鋼は、通常TiあるいはNbが添加
されている(例えば、特開昭53−149111号公報
参照)。その添加量は、(Ti+Nb)/(C+N)≧
10なる条件式で規定されている(例えば、特開昭56
−158850号公報参照)。
テンレス鋼に代表されるフェライト系ステンレス鋼は、
表面処理鋼板に比べて、高温における耐力、耐酸化性お
よび耐食性に優れることから、自動車マフラー用材料を
はじめとする高温環境における溶接構造用部材として使
用されている。例えば、自動車用マフラーは、当該ステ
ンレス鋼の冷延焼鈍板を加工成形した後、MIG溶接を
施し完成する。MIG溶接の熱影響部は,粒界にCr炭
化物を析出し易いことから、粒界腐食を起こし易い。ま
た、溶接熱影響部は、高温にさらされることから、結晶
粒の粗大化が生じる。この溶接熱影響部における粒界腐
食および粗粒化の抑制を目的として、溶接施工用のフェ
ライト系ステンレス鋼は、通常TiあるいはNbが添加
されている(例えば、特開昭53−149111号公報
参照)。その添加量は、(Ti+Nb)/(C+N)≧
10なる条件式で規定されている(例えば、特開昭56
−158850号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】TiあるいはNbを添
加し耐粒界腐食性を改善した従来のフェライト系ステン
レス鋼は、鋳造鋼塊に粗大な析出物が凝固組織のマクロ
粒界に析出し、スラブの置き割れを引き起こす。この置
き割れ防止のため、鋳造後直ちにBD(粗)圧延あるい
はホットチャージ熱延が実施されている。BD圧延の実
施は、BD圧延用の専用圧延設備を要するとともに、製
造工程が付加されそれに伴う消費エネルギーおよび労働
力の増大が余儀なくされている。また、ホットチャージ
熱延についても、専用の熱間搬送設備を要するととも
に、製造タイミングのマッチングに多大な労力を費やし
ているのが現状である。
加し耐粒界腐食性を改善した従来のフェライト系ステン
レス鋼は、鋳造鋼塊に粗大な析出物が凝固組織のマクロ
粒界に析出し、スラブの置き割れを引き起こす。この置
き割れ防止のため、鋳造後直ちにBD(粗)圧延あるい
はホットチャージ熱延が実施されている。BD圧延の実
施は、BD圧延用の専用圧延設備を要するとともに、製
造工程が付加されそれに伴う消費エネルギーおよび労働
力の増大が余儀なくされている。また、ホットチャージ
熱延についても、専用の熱間搬送設備を要するととも
に、製造タイミングのマッチングに多大な労力を費やし
ているのが現状である。
【0004】本発明は上記問題点を解消するものであっ
てスラブの置き割れの生じないフェライト系ステンレス
鋼およびその製造方法を提供することを目的とする。
てスラブの置き割れの生じないフェライト系ステンレス
鋼およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、粒界腐食
を引き起こす主要因であるCを極力低減することによっ
て、スラブ置き割れの主要因であるTiあるいはNbの
添加量を低減できることに着目して、耐粒界腐食性に及
ぼすC,N,Ti,Nbの影響を実験室的に詳細に検討
した結果、本発明を成し遂げた。
を引き起こす主要因であるCを極力低減することによっ
て、スラブ置き割れの主要因であるTiあるいはNbの
添加量を低減できることに着目して、耐粒界腐食性に及
ぼすC,N,Ti,Nbの影響を実験室的に詳細に検討
した結果、本発明を成し遂げた。
【0006】図1は、フェライト系ステンレス鋼のスラ
ブ置き割れ発生率に及ぼすTi添加量の影響を示してい
る。本発明者らは、TiまたはNbの総添加量を0.0
7%以下とすることによって、スラブ置き割れの発生率
を皆無にできることを見出した。これに対して、溶接熱
影響部に粒界腐食が発生しない条件は、(Ti+Nb)
/(C+N)≧10である。すなわち、スラブの置き割
れが起こらず、しかも粒界腐食を発生しない条件は、C
+N≦700ppm である。しかし、現状の工業的な大量
溶製プロセスにおけるフェライト系ステンレス鋼の脱N
能力は下限70ppm である。したがって、現状プロセス
では(Ti+Nb)≦0.07%でかつ(Ti+Nb)
/(C+N)≧10とする溶製は不可能である。
ブ置き割れ発生率に及ぼすTi添加量の影響を示してい
る。本発明者らは、TiまたはNbの総添加量を0.0
7%以下とすることによって、スラブ置き割れの発生率
を皆無にできることを見出した。これに対して、溶接熱
影響部に粒界腐食が発生しない条件は、(Ti+Nb)
/(C+N)≧10である。すなわち、スラブの置き割
れが起こらず、しかも粒界腐食を発生しない条件は、C
+N≦700ppm である。しかし、現状の工業的な大量
溶製プロセスにおけるフェライト系ステンレス鋼の脱N
能力は下限70ppm である。したがって、現状プロセス
では(Ti+Nb)≦0.07%でかつ(Ti+Nb)
/(C+N)≧10とする溶製は不可能である。
【0007】しかしながら、図2に示すようにC≦30
ppm とすることによって、(Ti+Nb)/(C+N)
<10でも粒界腐食が発生しないことを本発明者らは見
出した。すなわち、C≦30ppm とすることによってT
iまたはNbの総添加量にかかわらず粒界腐食を起こさ
ず、スラブの置き割れが発生しない(Ti+Nb)≦
0.07%とすることが可能である。
ppm とすることによって、(Ti+Nb)/(C+N)
<10でも粒界腐食が発生しないことを本発明者らは見
出した。すなわち、C≦30ppm とすることによってT
iまたはNbの総添加量にかかわらず粒界腐食を起こさ
ず、スラブの置き割れが発生しない(Ti+Nb)≦
0.07%とすることが可能である。
【0008】以上の知見から、C,NおよびTi,Nb
を適正な範囲に限定することによって、耐スラブ割れ性
および耐粒界腐食性に優れたフェライト系ステンレス鋼
の製造が可能である。
を適正な範囲に限定することによって、耐スラブ割れ性
および耐粒界腐食性に優れたフェライト系ステンレス鋼
の製造が可能である。
【0009】次に、本発明の限定範囲について述べる。 C:溶接熱影響部などの粒界にCr炭化物を析出し、耐
粒界腐食性にとって極めて有害な元素であることから、
その含有量を0.0030%以下にする必要がある。 Si:強力な固溶強化元素であるため多量に添加する
と、加工性が劣化することから、1.0%を上限とし
た。
粒界腐食性にとって極めて有害な元素であることから、
その含有量を0.0030%以下にする必要がある。 Si:強力な固溶強化元素であるため多量に添加する
と、加工性が劣化することから、1.0%を上限とし
た。
【0010】Mn:熱間加工性を改善するのに極めて有
効な元素であることから、0.2%以上添加する必要が
ある。しかし、1.0%を超えて含有してもその効果の
向上が認められないことから、1.0%を上限とした。 Ni:オーステナイト安定化元素であり、多量に添加す
るとオーステナイト相を析出し、冷却後マルテンサイト
相を生成することから、0.1%を上限とした。
効な元素であることから、0.2%以上添加する必要が
ある。しかし、1.0%を超えて含有してもその効果の
向上が認められないことから、1.0%を上限とした。 Ni:オーステナイト安定化元素であり、多量に添加す
るとオーステナイト相を析出し、冷却後マルテンサイト
相を生成することから、0.1%を上限とした。
【0011】Cr:ステンレス鋼として必須の元素であ
り、自動車マフラー用材料として必要な耐酸化性を得る
ために9.0%以上添加する必要がある。しかし、多量
に添加すると合金コストによる製造コストの増大を招く
のみならず、σ相の生成による加工性の劣化が生ずるこ
とから、25.0%を上限とした。 Al:鋼の脱酸剤の残存元素である。しかし、多量に含
有することは加工性が劣化することから、0.1%を上
限とした。
り、自動車マフラー用材料として必要な耐酸化性を得る
ために9.0%以上添加する必要がある。しかし、多量
に添加すると合金コストによる製造コストの増大を招く
のみならず、σ相の生成による加工性の劣化が生ずるこ
とから、25.0%を上限とした。 Al:鋼の脱酸剤の残存元素である。しかし、多量に含
有することは加工性が劣化することから、0.1%を上
限とした。
【0012】N:鋼中にTiNあるいはNb(C,N)
を析出し、溶接熱影響部の結晶粒粗大化の抑制に極めて
有効な元素であることから、0.0010%以上添加す
ることが必要である。しかし、多量に添加すると、マル
テンサイト相が生成し加工性が劣化するとともに、Cr
2 Nを析出し、耐食性を劣化することから、0.020
%を上限とした。
を析出し、溶接熱影響部の結晶粒粗大化の抑制に極めて
有効な元素であることから、0.0010%以上添加す
ることが必要である。しかし、多量に添加すると、マル
テンサイト相が生成し加工性が劣化するとともに、Cr
2 Nを析出し、耐食性を劣化することから、0.020
%を上限とした。
【0013】Ti,Nb:鋼中にTiNあるいはNb
(C,N)を析出し、溶接熱影響部の結晶粒粗大化の抑
制に極めて有効な元素であることから、添加することが
望ましい。しかし、多量に添加すると、鋳造スラブの置
き割れ感受性が高くなることから、0.070%を上限
とした。 Mo:上記した成分を含有して構成される鋼板の耐食性
および耐孔食性を向上させるのに極めて有効な元素であ
るが、多量に添加すると、その効果が飽和しいたずらに
合金コストの高騰を招くことから、4.0%を上限とし
た。
(C,N)を析出し、溶接熱影響部の結晶粒粗大化の抑
制に極めて有効な元素であることから、添加することが
望ましい。しかし、多量に添加すると、鋳造スラブの置
き割れ感受性が高くなることから、0.070%を上限
とした。 Mo:上記した成分を含有して構成される鋼板の耐食性
および耐孔食性を向上させるのに極めて有効な元素であ
るが、多量に添加すると、その効果が飽和しいたずらに
合金コストの高騰を招くことから、4.0%を上限とし
た。
【0014】生産性の確保と薄手材の製造を目的とし、
上記成分組成を有する鋼の鋳造スラブを粗圧延機と複数
台の熱間圧延機からなる連続式熱延機で熱間圧延するこ
ととする。当該鋼は、従来のフェライト系ステンレス鋼
に比べて、TiないしはCの含有量が極めて低いことか
ら、Ti炭窒化物の析出による結晶粒の粗大化抑制効果
が小さい。したがって、かかる熱間圧延に際し、粗圧延
開始温度が従来レベルであると結晶粒が粗大化して、そ
の後の仕上圧延によっても微細に再結晶しないことか
ら、1150℃を上限とした。また、フェライト系ステ
ンレス鋼は、普通鋼に比べて圧延中の再結晶が起こりに
くい。このため、熱延再結晶を促進し微細な再結晶粒を
得るには、850℃以上の粗圧延で40%以上の圧下を
1パス以上必要とする。これら条件の低い粗圧延では、
粗大粒と微細粒が混在する鋼組織を呈し、得られる鋼質
に問題を生じる。
上記成分組成を有する鋼の鋳造スラブを粗圧延機と複数
台の熱間圧延機からなる連続式熱延機で熱間圧延するこ
ととする。当該鋼は、従来のフェライト系ステンレス鋼
に比べて、TiないしはCの含有量が極めて低いことか
ら、Ti炭窒化物の析出による結晶粒の粗大化抑制効果
が小さい。したがって、かかる熱間圧延に際し、粗圧延
開始温度が従来レベルであると結晶粒が粗大化して、そ
の後の仕上圧延によっても微細に再結晶しないことか
ら、1150℃を上限とした。また、フェライト系ステ
ンレス鋼は、普通鋼に比べて圧延中の再結晶が起こりに
くい。このため、熱延再結晶を促進し微細な再結晶粒を
得るには、850℃以上の粗圧延で40%以上の圧下を
1パス以上必要とする。これら条件の低い粗圧延では、
粗大粒と微細粒が混在する鋼組織を呈し、得られる鋼質
に問題を生じる。
【0015】
【実施例】転炉にて溶製したフェライト系ステンレス鋼
の溶鋼を2次精錬工程にて超極低C化処理した後、連続
鋳造を行った。その溶製成分を表1に示す。このスラブ
を鋳造後、大気放冷して置き割れの発生有無を調査し
た。さらに、このスラブを連続式の熱間圧延機にて板厚
3.0mmの鋼帯に圧延した後、酸洗、冷間圧延(最終板
厚1.0mm)、最終焼鈍を施した。この鋼帯より採取し
表面研磨した試料をMIG溶接して、その溶接熱影響部
における粒界腐食の発生有無を調査した。MIG溶接の
入熱量は1500J/cmとした。
の溶鋼を2次精錬工程にて超極低C化処理した後、連続
鋳造を行った。その溶製成分を表1に示す。このスラブ
を鋳造後、大気放冷して置き割れの発生有無を調査し
た。さらに、このスラブを連続式の熱間圧延機にて板厚
3.0mmの鋼帯に圧延した後、酸洗、冷間圧延(最終板
厚1.0mm)、最終焼鈍を施した。この鋼帯より採取し
表面研磨した試料をMIG溶接して、その溶接熱影響部
における粒界腐食の発生有無を調査した。MIG溶接の
入熱量は1500J/cmとした。
【0016】本発明鋼であるA〜F鋼の場合、鋳造後の
スラブに置き割れは発生せず、MIG溶接後の熱影響部
にも粒界腐食は認められなかった。TiまたはNbの総
量が0.07%を超えるG〜I鋼の場合、溶接熱影響部
に粒界腐食は認められなかったものの、スラブに置き割
れが発生した。一方、Cが0.0030%を超えるJ,
K鋼の場合、スラブの置き割れは起こらなかったもの
の、溶接熱影響部に粒界腐食が発生した。また、Tiま
たはNbの総量が0.07%を超えCが0.0030%
を超える従来のL,M鋼は、(Ti+Nb)/(C+
N)≧10としていることから、溶接熱影響部に粒界腐
食は認められなかったものの、スラブの置き割れが発生
した。
スラブに置き割れは発生せず、MIG溶接後の熱影響部
にも粒界腐食は認められなかった。TiまたはNbの総
量が0.07%を超えるG〜I鋼の場合、溶接熱影響部
に粒界腐食は認められなかったものの、スラブに置き割
れが発生した。一方、Cが0.0030%を超えるJ,
K鋼の場合、スラブの置き割れは起こらなかったもの
の、溶接熱影響部に粒界腐食が発生した。また、Tiま
たはNbの総量が0.07%を超えCが0.0030%
を超える従来のL,M鋼は、(Ti+Nb)/(C+
N)≧10としていることから、溶接熱影響部に粒界腐
食は認められなかったものの、スラブの置き割れが発生
した。
【0017】次に、本発明鋼であるA〜F鋼および従来
鋼であるL,M鋼について各種の熱延条件で圧延した場
合の、最終焼鈍板における結晶粒度を測定した結果を表
2に示す。No.9,10の従来鋼(L,M鋼)は、粗圧
延温度が高いにもかかわらず、結晶粒度が8.0〜8.
5と非常に微細である。これと同様の条件で製造した本
発明鋼No.7の結晶粒度は、4.2と非常に粗大なもの
であった。また、粗圧延工程における1パスの最大圧下
率が40%未満の本発明鋼No.8の結晶粒度も、4.5
と粗大であった。一方、本発明鋼を本発明方法で製造し
たNo.1〜6の結晶粒度は、従来鋼と同様の8.0〜
9.0で非常に微細である。
鋼であるL,M鋼について各種の熱延条件で圧延した場
合の、最終焼鈍板における結晶粒度を測定した結果を表
2に示す。No.9,10の従来鋼(L,M鋼)は、粗圧
延温度が高いにもかかわらず、結晶粒度が8.0〜8.
5と非常に微細である。これと同様の条件で製造した本
発明鋼No.7の結晶粒度は、4.2と非常に粗大なもの
であった。また、粗圧延工程における1パスの最大圧下
率が40%未満の本発明鋼No.8の結晶粒度も、4.5
と粗大であった。一方、本発明鋼を本発明方法で製造し
たNo.1〜6の結晶粒度は、従来鋼と同様の8.0〜
9.0で非常に微細である。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】以上の実施例から、本発明はフェライト系
ステンレス鋼に含まれるC,Ti,Nbの含有量が密接
に関連し、スラブの置き割れ感受性および溶接熱影響部
の耐粒界腐食性に対して極めて効果的に作用し、従来不
可能と考えられていたスラブ置き割れが生じない耐粒界
腐食性に優れたフェライト系ステンレス鋼の製造が可能
となった。
ステンレス鋼に含まれるC,Ti,Nbの含有量が密接
に関連し、スラブの置き割れ感受性および溶接熱影響部
の耐粒界腐食性に対して極めて効果的に作用し、従来不
可能と考えられていたスラブ置き割れが生じない耐粒界
腐食性に優れたフェライト系ステンレス鋼の製造が可能
となった。
【0021】
【発明の効果】本発明によって、スラブ置き割れの生じ
ない耐粒界腐食性に優れたフェライト系ステンレス鋼の
製造が可能となった。このことにより、BD圧延や熱間
搬送用の設備が不要となり、製造工程の簡略化が可能と
なった。さらに、生産性が飛躍的に向上し、労力の大幅
な低減が可能となった。これらの改善によってもたらさ
れる産業上の意義は極めて多大なものである。
ない耐粒界腐食性に優れたフェライト系ステンレス鋼の
製造が可能となった。このことにより、BD圧延や熱間
搬送用の設備が不要となり、製造工程の簡略化が可能と
なった。さらに、生産性が飛躍的に向上し、労力の大幅
な低減が可能となった。これらの改善によってもたらさ
れる産業上の意義は極めて多大なものである。
【図1】フェライト系ステンレス鋼のスラブ置き割れ発
生に及ぼすTi添加量の影響を示す図。
生に及ぼすTi添加量の影響を示す図。
【図2】粒界腐食発生に及ぼすTi/C+NとCとの関
係を示す図。
係を示す図。
Claims (4)
- 【請求項1】 重量%で C :0.0030%以下、 Si:1.0%以下、 Mn:0.2〜1.0%、 Ni:0.1%以下、 Cr:9〜25%、 Al:0.1%以下、 Ti、Nbの1種あるいは2種を総量で0.07%以
下、 N :0.0010〜0.020% を含み、残部が不可避不純物からなることを特徴とする
耐スラブ置き割れ性および耐粒界腐食性に優れたフェラ
イト系ステンレス鋼。 - 【請求項2】 重量%で C :0.0030%以下、 Si:1.0%以下、 Mn:0.2〜1.0%、 Ni:0.1%以下、 Cr:9〜25%、 Mo:4.0%以下、 Al:0.1%以下、 Ti、Nbの1種あるいは2種を総量で0.07%以
下、 N :0.0010〜0.020% を含み、残部が不可避不純物からなることを特徴とする
耐スラブ置き割れ性および耐粒界腐食性に優れたフェラ
イト系ステンレス鋼。 - 【請求項3】 重量%で C :0.0030%以下、 Si:1.0%以下、 Mn:0.2〜1.0%、 Ni:0.1%以下、 Cr:9〜25%、 Al:0.1%以下、 Ti、Nbの1種あるいは2種を総量で0.07%以
下、 N :0.0010〜0.020% を含み、残部が不可避不純物からなる鋼の鋳造スラブを
粗圧延機と複数台の熱間圧延機からなる連続式熱延機で
熱間圧延するに際し、粗圧延開始温度を1150℃以下
とし、850℃以上の粗圧延で40%以上の圧下を1パ
ス以上行ったのち仕上圧延を行い、続いて酸洗、冷間圧
延および軟化焼鈍を施すことを特徴とする耐スラブ置き
割れ性および耐粒界腐食性に優れたフェライト系ステン
レス鋼の製造方法。 - 【請求項4】 重量%で C :0.0030%以下、 Si:1.0%以下、 Mn:0.2〜1.0%、 Ni:0.1%以下、 Cr:9〜25%、 Mo:4.0%以下、 Al:0.1%以下、 Ti、Nbの1種あるいは2種を総量で0.07%以
下、 N :0.0010〜0.020% を含み、残部が不可避不純物からなる鋼の鋳造スラブを
粗圧延機と複数台の熱間圧延機からなる連続式熱延機で
熱間圧延するに際し、粗圧延開始温度を1150℃以下
とし、850℃以上の粗圧延で40%以上の圧下を1パ
ス以上行ったのち仕上圧延を行い、続いて酸洗、冷間圧
延および軟化焼鈍を施すことを特徴とする耐スラブ置き
割れ性および耐粒界腐食性に優れたフェライト系ステン
レス鋼の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7650293A JPH06287718A (ja) | 1993-04-02 | 1993-04-02 | スラブ置き割れの生じないフェライト系ステンレス鋼およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7650293A JPH06287718A (ja) | 1993-04-02 | 1993-04-02 | スラブ置き割れの生じないフェライト系ステンレス鋼およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06287718A true JPH06287718A (ja) | 1994-10-11 |
Family
ID=13607015
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7650293A Withdrawn JPH06287718A (ja) | 1993-04-02 | 1993-04-02 | スラブ置き割れの生じないフェライト系ステンレス鋼およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06287718A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0834590A4 (en) * | 1996-03-15 | 1999-04-07 | Nippon Steel Corp | FERRITIC, STAINLESS STEEL FOR EXHAUST SYSTEM |
-
1993
- 1993-04-02 JP JP7650293A patent/JPH06287718A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0834590A4 (en) * | 1996-03-15 | 1999-04-07 | Nippon Steel Corp | FERRITIC, STAINLESS STEEL FOR EXHAUST SYSTEM |
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