JPH0551633A - 高Si含有オーステナイト系ステンレス鋼の製造方法 - Google Patents

高Si含有オーステナイト系ステンレス鋼の製造方法

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JPH0551633A
JPH0551633A JP21501191A JP21501191A JPH0551633A JP H0551633 A JPH0551633 A JP H0551633A JP 21501191 A JP21501191 A JP 21501191A JP 21501191 A JP21501191 A JP 21501191A JP H0551633 A JPH0551633 A JP H0551633A
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austenitic stainless
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Masayuki Abe
阿部  雅之
Masanori Ueda
全紀 上田
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、熱間加工性が劣る高Si含有オー
ステナイト系ステンレス鋼の熱間加工性を改善して鋼板
を得る製造方法を提供する。 【構成】 重量%で4〜10%含有するγ系ステンレス
鋼のS,Oをそれぞれ30ppm 以下にした鋼スラブを1
100℃以上1250℃以下でソーキング処理を行い、
圧延前の同温度域の均熱時間との合計均熱時間を2時間
以上とったスラブを熱間圧延し、熱間圧延を950℃以
上で終了し、溶体化熱処理を1050℃以上1200℃
以下で行う。さらに熱間加工性の改善が必要な場合は、
Ca,Y,La+Ceから1種または2種以上を添加
し、1100℃以上1250℃以下でソーキング処理を
行い、圧延前の同温度域の均熱時間との合計均熱時間を
2時間以上とって熱間圧延を行い、溶体化熱処理を10
50℃以上1200℃以下で行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐酸性、特に耐硝酸性
や耐硫酸性を要求される化学プラントの構造材として用
いられる高Si含有オーステナイト系ステンレス鋼の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、Siを多量に含有したオース
テナイト系ステンレス鋼は硝酸や硫酸等に対する耐食性
が優れており、硝酸や硫酸を使用するような化学プラン
トにおいて耐食材料として適していることが知られてい
る。
【0003】高Si含有オーステナイト系ステンレス鋼
としては特開昭52−4418号公報、特開昭54−1
24820号公報、特開昭61−281855号公報等
に開示されているように、重量%で4〜10%程度のS
iを含有するオーステナイト系ステンレス鋼が開発され
ている。
【0004】また、製造法、特に熱間加工性に関して
は、上述の特開昭52−4418号公報では熱間加工性
を改良するためにMg,Al,Ca,及び稀土類元素の
添加、また特開昭62−224632号公報では重量%
で2〜5%Siを含有する二相ステンレス鋼に関しては
熱間鍛造法に関する技術が開示されているが、熱間加工
性が悪いSiを多量に含有するオーステナイト系ステン
レス鋼を従来の大量生産プロセスで製造する方法に関す
る技術の開示はない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、Si
を含有するオーステナイト系ステンレス鋼の熱間脆性を
防止し、現状の鉄鋼製造プロセスによる大量生産によっ
て安価にしかも安定的に生産することは困難である。本
発明は、このような現状に鑑みて、Siを多量に含有す
るオーステナイト系ステンレス鋼の熱間加工性を改善
し、大量生産プロセスによって安定的にまた安価に製造
する方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは下記の通りである。
【0007】(1)重量%でC:0.005〜0.05
%、Si:4.0〜10.0%、Mn:2.0%以下、
Ni:10.0〜40.0%、Cr:17.0〜30.
0%、Cu:3.0%以下、Mo:7.0%以下、A
l:0.05%以下、N:0.3%以下、S:0.00
3%以下、P:0.03%以下、O:0.003%以下
を主成分とし、残部Feと不可避的不純物からなるSi
含有オーステナイト系ステンレス鋼鋼塊あるいは鋼片
を、圧延前の加熱工程で1100℃以上1250℃以下
で2h以上加熱したスラブを熱間圧延し、熱間圧延を9
50℃以上で終了し、溶体化熱処理を1000℃以上1
200℃以下で行うことを特徴とする高Si含有オース
テナイト系ステンレス鋼の製造方法。
【0008】(2)重量%でC:0.005〜0.05
%、Si:4.0〜10.0%、Mn:2.0%以下、
Ni:10.0〜40.0%、Cr:17.0〜30.
0%、Cu:3.0%以下、Mo:7.0%以下、A
l:0.05%以下、N:0.3%以下、S:0.00
3%以下、P:0.03%以下、O:0.003%以下
を主成分とし、残部Feと不可避的不純物からなるSi
含有オーステナイト系ステンレス鋼鋼塊あるいは鋼片
を、1100℃以上1250℃以下でのソーキング処理
と圧延前の加熱工程における同温度域の均熱時間との合
計均熱時間を2h以上とったスラブを熱間圧延し、熱間
圧延を950℃以上で終了し、溶体化熱処理を1000
℃以上1200℃以下で行うことを特徴とする高Si含
有オーステナイト系ステンレス鋼の製造方法。
【0009】(3)重量%でC:0.005〜0.05
%、Si:4.0〜10.0%、Mn:2.0%以下、
Ni:10.0〜40.0%、Cr:17.0〜30.
0%、Cu:3.0%以下、Mo:7.0%以下、A
l:0.05%以下、N:0.3%以下、S:0.00
3%以下、P:0.03%以下、O:0.003%以下
を主成分とし、選択成分としてCa:0.005%以
下、Y:0.01%以下、Ce+La:0.01%以下
のうち1種または2種以上の合計で0.01%以下を含
有し、残部Feと不可避的不純物からなるオーステナイ
ト系ステンレス鋼鋼塊あるいは鋼片を、圧延前の加熱工
程で1100℃以上1250℃以下で2h以上加熱した
スラブを熱間圧延し、溶体化熱処理を1050℃以上1
200℃以下で行うことを特徴とする高Si含有オース
テナイト系ステンレス鋼の製造方法。 (4)重量%でC:0.005〜0.05%、Si:
4.0〜10.0%、Mn:2.0%以下、Ni:1
0.0〜40.0%、Cr:17.0〜30.0%、A
l:0.05%以下、N:0.3%以下、S:0.00
3%以下、P:0.03%以下、O:0.003%以下
を主成分とし、選択成分としてCa:0.005%以
下、Y:0.01%以下、Ce+La:0.01%以下
のうち1種または2種以上の合計で0.01%以下を含
有し、残部Feと不可避的不純物からなるSi含有オー
ステナイト系ステンレス鋼鋼塊あるいは鋼片を、110
0℃以上1250℃以下でのソーキング処理と圧延前の
加熱工程における同温度域の均熱時間との合計均熱時間
を2h以上とったスラブを熱間圧延し、溶体化熱処理を
1000℃以上1200℃以下で行うことを特徴とする
高Si含有オーステナイト系ステンレス鋼の製造方法。
【0010】以下に、本発明を詳細に説明する。本発明
者らは表1に示すようなSiを多量に含有する合金の熱
間加工性について詳細に検討を加えた。実験に供した素
材は、実験室で真空溶解によって溶製した10kg鋼塊
(鋳片)である。
【0011】
【表1】
【0012】高温延性を調査するためには、鋳片より直
径10mmの丸棒引張試験片を採取し、グリーブル試験機
を用い試験片を通電加熱により再加熱し、その後引張試
験温度まで冷却し引張試験を行い、試験片の絞り(断面
収縮率、%)を求め、各種合金の高温延性を調査した。
【0013】その結果、S,Oを30ppm 以下に低減
し、必要に応じてCaを添加しソーキングを行うことが
必要であることが判明した。図1はS,Oをそれぞれ5
3,39ppm を含有している供試鋼Aの高温延性を調査
したものであるが、鋳片段階と1100℃×5hソーキ
ングを実施した後の延性は大きく変化しておらずソーキ
ングを行っても高温延性が不良の場合である。
【0014】また図2はS,Oをそれぞれ22,4ppm
を含有している供試鋼Bの高温延性調査結果であるが、
鋳片段階の延性は図1の場合と同様に低く、1100℃
×2h及び5hのソーキングを行ったものは950℃以
上での延性が大幅に改善された結果を示している。
【0015】図3はS,Oをそれぞれ23,5ppm を含
有し、さらにCaを28ppm 含有している供試鋼Cの高
温延性を示したものであるが、図1,2の場合と同様に
鋳片段階では高温延性が大きく劣化しており、単にCa
を添加したのみでは高温延性が改善されないことを示し
ている。しかし1100℃×2h及び5hのソーキング
を行ったものは延性は著しく改善され800℃以上の温
度で熱間加工に十分な延性を有するようになる。
【0016】従来、特公昭54−24364号公報、特
公昭57−61104号公報に開示されているようにオ
ーステナイト系ステンレス鋼の熱間加工性の改善にC
a,Ce等を添加して熱間加工性を改善した例はみられ
るが、高Si含有オーステナイト系ステンレス鋼の場合
には単にCaを添加しても延性の改善がみられず、ソー
キングと組み合わせることによって延性の改善がみられ
ることが明らかになった。
【0017】このソーキングの効果は、S,Oの不純物
元素に対してはS,Oが高い場合には効果はないが、
S,Oの低い場合には粒界に偏析したS,Oを固溶度の
大きい高温状態でソーキングすることで、粒界の偏析程
度を軽減する効果があること、またさらにCa等を添加
した場合にはソーキング中にS,Oを固定化する効果を
示し、不純物元素の悪影響を取り除くことが明らかにな
った。
【0018】図4は極低S,OでCaを添加していない
合金系でSiの影響を調べたものであるが、Siを4,
6,8%と変化させた供試鋼D,E,Fを使用し、鋳片
段階の高温延性を調査したものである。図4よりSi量
が多くなるほど高温延性が劣化することがわかる。
【0019】これはSiの含有量が高いほど鋳片の冷却
中に金属間化合物が析出しやすく、また析出量も増加す
るため延性が劣化したものである。これを金属間化合物
の析出しない1100℃×5hの条件でソーキングし、
高温延性を調査したのが図5である。
【0020】図5において、D,E,Fともに鋳片まま
の段階より延性が大幅に回復していることがわかる。こ
れは鋳片の冷却中に析出していた金属間化合物がソーキ
ング中に消滅して、延性が改善された結果であって、こ
の金属間化合物が十分に消滅しないうちに熱間加工する
と熱間圧延中に割れを生じることとなる。この金属間化
合物の消滅には1000℃以上の温度が必要であり、高
Si含有オーステナイト系ステンレス鋼においては、融
点が通常のオーステナイト系ステンレス鋼に比較して下
がるために1250℃が上限と考えられる。
【0021】以上の結果、高Si含有オーステナイト系
ステンレス鋼の高温延性に影響する因子として、(1)
S,Oの不純物元素、(2)鋳片の冷却中に析出する金
属間化合物があることが判明した。
【0022】これらのことから、高Si含有オーステナ
イト系ステンレス鋼の熱間加工性を改善するには、合金
元素としてS,Oの低減やCaの添加に加えて鋳片のソ
ーキングが有効であることが判明した。これらの効果に
ついて、実際に熱間圧延した場合の割れの発生の有無に
ついて確かめるために、各種合金系について実際に実験
室で熱間圧延を行った。
【0023】表2は、各種の成分系について、厚み30
mmの鋳片をソーキング条件や熱間圧延条件を変えて、実
験室の圧延機で30mmから6mmまで6パスで熱間圧延し
たときの割れの発生を比較したものである。
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】本発明法である鋼種GからOについてみる
と、S,Oを下げ30ppm 以下にしたG,Hは熱延の加
熱で3時間の熱処理を行ったものであるが割れなく圧延
できた。また熱延の加熱とは別にソーキング処理を行っ
た鋼種I,Jも問題なく圧延可能であった。S,Oを3
0ppm 以下にしてさらにCa,Y,La+Ceを添加し
た鋼種KからOに付いてもソーキング後熱間圧延を行っ
たが熱間圧延時に割れは発生しなかった。
【0027】これに対し、S,Oが30ppm 以上の鋼種
Pや加熱時間の短かったQ、熱延終了温度の低かった鋼
種Rに付いては熱間圧延中に割れが発生しその後の工程
が行えない状態であった。また、このように高Siを含
有しているオーステナイト系ステンレス鋼の溶体化熱処
理については、延性、靭性の劣化につながる金属間化合
物の析出による脆化域を避けて熱処理する必要があり、
靭性の点で熱処理温度との関係を調査したのが図6であ
る。
【0028】供試材は表2に示した鋼種G,Hであって
それぞれSiを5%,6.5%含有しているものであ
る。この鋳片を1150℃で加熱後、熱間圧延を行い9
50℃以上で熱延を終了し水冷によって冷却した熱延板
を、種々の温度で30min の熱処理後の靭性を調査した
ものであるが、900℃未満の温度で熱処理を行うと熱
延ままの靭性より劣化することが判明した。従って、良
好な靭性を確保するためには500〜900℃の脆化域
を避けて熱処理する必要があり、950℃以上の熱処理
が必要になる。
【0029】以上のように、鋳片の延性を高めて熱間加
工性を向上させるためにはS,Oの含有量に注意するこ
とが必要であり、Sを0.003%以下、Oを0.00
3%以下にすることが必要であり、さらに熱間加工性の
改善を行う場合にはCa,Y,La+Ceを添加し、熱
間圧延前にソーキングを行うことが必要である。
【0030】ソーキングの効果は、1000℃以上で2
時間以上のソーキングを行うと延性の改善が認められる
ようになり、これより低い温度では金属間化合物が析出
するために熱間加工性の向上はみられない。
【0031】このようにして溶製段階で、熱間加工性に
影響する成分のS,Oの含有量を規制し、熱間加工性を
改善する効果があるCa,Y,La+Ceを必要に応じ
て添加し、また熱間圧延前にソーキング処理を含めて1
100℃以上1250℃以下で2h以上の均熱処理を行
った場合に、通常の鉄鋼製造プロセスにおいて製造可能
な高Si含有オーステナイト系ステンレス鋼が得られる
ことが判明した。
【0032】この鋳片を熱間加工するにあたっては、加
熱温度を1100℃以上の温度にすることが必要であ
り、加熱温度の上限は1250℃以下とするのが望まし
い。加熱温度が1100℃より低い場合には、熱間圧延
の終了温度が下がり熱間圧延時の割れが発生しやすくな
る。熱間圧延については圧延をできるだけ高温で終了さ
せるのが好ましく、950℃以上が望ましい。これらの
考え方は、次の合金系についても成り立つ。
【0033】重量%でC:0.05%以下、Si:4.
0〜10.0%、Mn:2.0%以下、Ni:10.0
〜40.0%、Cr:17.0〜30.0%、Cu:
3.0%以下、Mo:7.0%以下、Al:0.05%
以下、N:0.3%以下、S:0.003%以下、P:
0.03%以下、O:0.003%以下、選択成分とし
てCa:0.005%以下、Y:0.01%以下、Ce
+La:0.01%以下のうち1種または2種以上の合
計で0.01%以下を含み、残部Feと不可避的不純物
からなるオーステナイト系ステンレス鋼である。
【0034】以下に成分(重量%)の限定理由を述べ
る。 C:Cは強度の点からは望ましい元素であるが、耐食性
の点では有害であり少ない方が望ましい。しかし0.0
05%未満では製造コストを増加させ、また0.05%
超では耐食性を劣化させ、また炭化物を作り熱間加工性
を劣化させるので上限を0.05%とした。
【0035】Si:Siは本発明の主要元素であり、耐
酸性も確保するためには4.0%以上の添加が必要とな
るが、10.0%を超えて添加しても耐酸性の効果が飽
和し、また熱間加工性を大幅に劣化させ本発明法によっ
ても熱間加工性を改善不可能なため上限を10.0%と
した。
【0036】Mn:Mnは脱酸元素として有効でありま
たNiの代替として可能な元素であるが、多量に添加し
ても耐酸性を劣化させるので2.0%以下とした。
【0037】Cu:Cuはステンレス鋼の耐食性向上に
有効であり3.0%以下で添加する。3.0%を超えて
添加しても耐食性の点では効果が飽和し、また熱間加工
性を劣化させる。
【0038】Mo:Moはステンレス鋼の耐食性向上に
有効で、特に孔食や隙間腐食等の局部腐食に対して有効
な元素であり、このような耐食性が要求される場合に
7.0%以下で添加する。7.0%を超えて添加すると
脆化が生じ、またオーステナイト相とするために必要な
Ni等が多量に必要になるため上限を7.0%とする。 Ni:NiはCrとともにステンレス鋼の基本成分であ
り、オーステナイト相を安定にするためには必須の元素
である。本発明においては、Siが強力なフェライト相
安定元素であるため、Cr及びSi量によってその必要
量が決定される。Cr量が17%でSi量が4%の場
合、Niは10%以上必要である。しかしSi含有量が
高い10%程度含有している場合には、Ni量は40%
程度必要になるため上限を40.0%とした。これ以上
Niを添加してもコストが上昇する。
【0039】Cr:Crはステンレス鋼の基本成分であ
り、耐食性の点から17.0%以上添加することが必要
である。しかし30%を超えて添加すると脆化が著しい
ため上限を30.0%とした。
【0040】Al:Alは強力な脱酸元素として有効な
元素であるが、添加量が多くなると熱間加工性を劣化さ
せるために0.05%以下とした。
【0041】N:Nはステンレス鋼の強度と耐食性を向
上させる元素であり、また強力なオーステナイト生成元
素である。しかし0.3%を超えると気泡となり効果が
飽和するので0.3%以下で添加する。
【0042】S:Sは熱間加工性を著しく劣化させる元
素であり低ければ低いほどよくOとともに極力低く抑え
ることが必要であり0.003%以下とした。
【0043】P:Pは耐食性、熱間加工性の点で少ない
方が良好であり、0.03%以下とした。これを超える
と耐食性、熱間加工性を劣化させる。
【0044】O:OはSと同様に熱間加工性を著しく劣
化させる元素であり、低ければ低いほどよくSとともに
極力低く抑えることが重要であり、0.003%以下と
した。
【0045】Ca,Y,Ce+Laは強力な脱酸、脱硫
剤であり、熱間加工性を改善するのに有効な元素であ
り、それぞれCa:0.005%以下、Y:0.01%
以下、Ce+La:0.01%で単独添加あるいは2種
以上複合添加する場合は0.01%以下で添加する。こ
れを超えると耐食性を劣化させる。
【0046】
【実施例】表3は高Siを含有するオーステナイト系ス
テンレス鋼の化学成分を示し、電気炉−AODによって
溶製し、脱硫、脱酸を十分に行い、140mm厚みのスラ
ブを製造した。このスラブを1100℃で5時間均熱し
た後に、通常の条件で手入れを行った。この後、115
0℃で2時間加熱したのち厚板圧延を行い、6〜35mm
の厚板を製造したが、、熱間圧延が不可能となる割れを
発生することなく圧延することができ、また後工程にお
いても問題なく処理可能な製品が製造できた。
【0047】
【表4】
【0048】
【発明の効果】本発明法によれば、従来熱間加工性が劣
り製品歩留まりの点から問題のあったSi含有オーステ
ナイト系ステンレス鋼の熱間加工性を改善して、安価な
Si含有オーステナイト系ステンレス鋼の製造が可能と
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】高S,Oである供試材Aの鋳片ままの高温延性
とソーキング後の高温延性を比較した図表である。
【図2】低S,Oである供試材Bの鋳片ままの高温延性
とソーキング後の高温延性を比較した図表である。
【図3】低S,OでCaを添加した供試材Cの鋳片まま
の高温延性とソーキング後の高温延性を比較した図表で
ある。
【図4】高温延性に及ぼすSiの影響を示した図表であ
り、鋳片ままの高温延性を示した図表である。
【図5】高温延性に及ぼすSiの影響を示した図表であ
り、ソーキング処理後の高温延性を示した図表である。
【図6】鋼種G,Hの熱延板の靭性変化に及ぼす熱処理
温度の影響を示した図表である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で C :0.005〜0.05%、 Si:4.0〜10.0%、 Mn:2.0%以下、 Ni:10.0〜40.0%、 Cr:17.0〜30.0%、 Cu:3.0%以下、 Mo:7.0%以下、 Al:0.05%以下、 N :0.3%以下、 S :0.003%以下、 P :0.03%以下、 O :0.003%以下 残部Feと不可避的不純物からなるSi含有オーステナ
    イト系ステンレス鋼鋼塊あるいは鋼片を、圧延前の加熱
    工程で1100℃以上1250℃以下で2h以上加熱し
    たスラブを熱間圧延し、熱間圧延を950℃以上で終了
    し、溶体化熱処理を1000℃以上1200℃以下で行
    うことを特徴とする高Si含有オーステナイト系ステン
    レス鋼の製造方法。
  2. 【請求項2】 1100℃以上1250℃以下でのソー
    キング処理と圧延前の加熱工程における同温度域の均熱
    時間との合計均熱時間を2h以上とったスラブを熱間圧
    延し、熱間圧延を950℃以上で終了し、溶体化熱処理
    を1000℃以上1200℃以下で行うことを特徴とす
    る請求項1記載の高Si含有オーステナイト系ステンレ
    ス鋼の製造方法。
  3. 【請求項3】 重量%で C :0.005〜0.05%、 Si:4.0〜10.0%、 Mn:2.0%以下、 Ni:10.0〜40.0%、 Cr:17.0〜30.0%、 Cu:3.0%以下、 Mo:7.0%以下、 Al:0.05%以下、 N :0.3%以下、 S :0.003%以下、 P :0.03%以下、 O :0.003%以下 を主成分とし、選択成分として Ca:0.005%以下、 Y :0.01%以下、 Ce+La:0.01%以下のうち1種または2種以上
    の合計で0.01%以下、 残部Feと不可避的不純物からなるオーステナイト系ス
    テンレス鋼鋼塊あるいは鋼片を、圧延前の加熱工程で1
    100℃以上1250℃以下で2h以上加熱したスラブ
    を熱間圧延し、溶体化熱処理を1050℃以上1200
    ℃以下で行うことを特徴とする高Si含有オーステナイ
    ト系ステンレス鋼の製造方法。
  4. 【請求項4】 1100℃以上1250℃以下でのソー
    キング処理と圧延前の加熱工程における同温度域の均熱
    時間との合計均熱時間を2h以上とったスラブを熱間圧
    延し、溶体化熱処理を1000℃以上1200℃以下で
    行うことを特徴とする請求項3記載の高Si含有オース
    テナイト系ステンレス鋼の製造方法。
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Cited By (9)

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