JPH06288858A - ガスの可視化装置 - Google Patents

ガスの可視化装置

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JPH06288858A
JPH06288858A JP7267693A JP7267693A JPH06288858A JP H06288858 A JPH06288858 A JP H06288858A JP 7267693 A JP7267693 A JP 7267693A JP 7267693 A JP7267693 A JP 7267693A JP H06288858 A JPH06288858 A JP H06288858A
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JP
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gas
infrared
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JP7267693A
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Tominari Sato
富徳 佐藤
Shunei Kanekawa
俊英 金川
Koichi Sumida
幸一 隅田
Takeshi Nishio
武司 西尾
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な装置構成で、背景を含んだガス漏れの
状況に関する画像情報を適切に得て、広域の監視をおこ
なうことができるガスの可視化装置を得る。 【構成】 ガス漏れ監視対象領域Aの背景から放射、或
いは反射される赤外線を検出するイメージセンサ4と、
ガス漏れ監視対象領域Aに向けて被検出ガスgに吸収さ
れる波長の検出用赤外線を二次元的に照射するレーザ光
源3と、監視対象域Aに対応して、ガス漏洩関連の情報
を二次元可視画像として表示するCRT6とを備えたガ
スの可視化装置において、レーザ光源3に、照射赤外線
束を集光・拡大し、照射対象領域面積を変更するビーム
エキスパンダ7を備えるとともに、イメージセンサ4に
入射する赤外線束の帯域を、前記検出用赤外線の波長λ
を概中央位置とする帯域に設定し、前記帯域の幅を変更
する透過帯域変更手段9、10が設けて、良好な可視化
画像が得られるものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は工場内におけるタンク、
配管等、あるいは道路等に於ける埋設導管や露出導管
等、さらには家庭内における屋外や屋内配管等から漏洩
する被検出ガスを検出するガスの可視化装置に関する。
そして、このようなガスの可視化装置は気密試練時に漏
洩するガス漏れ等の検出にも使用される。
【0002】
【従来の技術】従来、工場内のガス漏れ検知において
は、監視対象域に複数の検知装置を配設してガス漏れの
状況を把握していた。そのため、この方法においては検
知が漏洩点の検知に限られるため、例えば工場内の広い
区域における漏洩状態(被検出ガスの量、あるいはタン
ク、配管等の特定位置といった漏洩特定点の位置)を知
るためには、数多くの場所にガス漏れ検出機器を設置し
て、漏れガス状況を把握する必要があった。一方、こう
いったガス漏れを監視するために、特定のガス漏れ監視
対象領域に対して、赤外線を照射して、ガスによるこの
赤外線の吸収状態を利用してガス漏れを監視することが
提案されている。しかし、この場合は採用される光線が
平行光線のため、照射光線を走査する必要があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、発明者らは比
較的広いガス漏れ監視領域を対象として、照射手段によ
り二次元的に赤外線を照射するガスの可視化装置を考え
た。しかし、かかる装置では、照射手段を作動させる電
力の消費量が大となり、高価かつ大型の大パワーレーザ
ーが必要となる等の欠点が発生する。従って、ガス漏れ
監視対象領域の背景から放射されてくる赤外線をそのま
ま検出して、ガス漏れの状況をCRT等の表示装置に例
えば濃淡画像として可視化画像の状態で表示できればよ
いのであるが、普通の構成の装置においては、背景信号
に対するガス吸収情報である検出信号が弱く、表示手段
によるCRTでの表示が適切におこなわれない欠点があ
る。即ち、太陽光等の影響で、日によってあるいは季節
によって画像が過度に明るくなったり、暗くなったり、
監視対象のガス濃度に対する明暗度の分解能が悪くなっ
たりする。従って、ガス漏れによる赤外線吸収情報を暗
い画像信号として含んだ、背景を含む監視対象域の画像
を得たとしても明確にガスの存在が確認できない。この
状況は、上記の説明のように単に背景から放射されてく
る赤外線をそのまま検出する場合、さらには赤外線照射
手段を働かせて、赤外線を照射し、背景より放射・ある
いは反射してくる赤外線を検出して表示する場合も同様
のことが起こる。従って本発明の目的は、簡単な装置構
成で、背景を含んだガス漏れの状況に関する画像情報を
適切に得て、広域の監視をおこなうことができるガスの
可視化装置を得ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明によるガスの可視化装置は、ガス漏れ監視対象
領域の背景から放射、或いは反射される赤外線を検出す
る赤外線面状検出手段と、ガス漏れ監視対象領域に向け
て被検出ガスに吸収される波長の検出用赤外線を二次元
的に照射する赤外線面状照射手段と、監視対象域に対応
して、ガス漏洩関連情報を二次元可視画像として表示す
る表示手段とを備え、赤外線面状照射手段に、照射赤外
線束を集光・拡大し、照射対象領域面積を変更する照射
面積変更手段)を備えるとともに、赤外線面状検出手段
に、検出対象領域面積を変更する検出対象面積変更手段
を備え、赤外線面状検出手段に入射する赤外線束の帯域
を、検出用赤外線の波長λを概中央位置とする帯域に設
定し、帯域の幅を変更する透過帯域変更手段が設けら
れ、赤外線面状検出手段のみを作動させて、ガス漏れ監
視対象領域の背景から放射される赤外線を検出して、検
出情報を前記ガス漏洩関連情報として表示手段に表示す
るパッシブ表示モードと、赤外線面状照射手段と赤外線
面状検出手段とを作動させて赤外線面状検出手段の検出
情報を、ガス漏洩関連情報として表示手段に表示するア
クティブ表示モードとに、表示モードを切り替えるモー
ド切り替え手段を備え、アクティブ表示モードにおいて
アクティブ監視をおこなう場合に、透過帯域変更手段の
透過帯域を、パッシブ表示モードにおける透過帯域変更
手段の透過帯域よりも狭く設定する構成とされているこ
とにあり、その作用・効果は次の通りである。
【0005】
【作用】上記のような構成のガスの可視化装置において
は、赤外線照射・照射停止にかかわらず、赤外線面状検
出手段によりガス漏れ監視対象領域を透過してくる赤外
線が、背景に対応して二次元的に検出される。この検出
情報は、背景情報にガスの吸収情報を含んだものとなっ
ている。ここで、ガスの吸収情報は、被検出ガスに吸収
される帯域内の検出用赤外線の波長信号に含まれること
となっており、背景に関する情報は、検出される全ての
波長信号に含まれる。そこで、この可視化装置において
は、そのガスの吸収情報と背景情報との比が適度に調節
されて表示手段側に受け渡すされるように、照射面積変
更手段と透過帯域変更手段が備えられるとともに、ガス
漏れが発生している可能性がある場合と、ない場合等に
対応して適切な表示が可能なように、さらには装置の寿
命を長いものとするために、モード切換手段が備えられ
ている。さらに、ガス漏れが発生している場合の監視を
特定部位で集中しておこなえるように検出対象面積変更
手段が備えられている。以下に夫々の働きについて説明
する。
【0006】先ず、透過帯域変更手段について説明す
る。透過帯域変更手段により検出手段に受け渡される信
号の透過帯域幅が変えられる。当然、この帯域内には検
出用赤外線の波長が含まれる。ここで、上述の透過帯域
幅を変化させると、検出側で検出されるガス吸収に関す
る情報量はそのままで、背景に関する情報量が変化す
る。一般に表示手段側においては正規化処理(表示手段
側で処理される情報の総量を一定化する。)が、おこな
われるが、本願の装置においては、例えこの正規化処理
がおこなわれた状態においても、透過帯域幅を調節する
ことにより、ガス吸収情報に対する背景情報の比を適切
なものに調整が可能となり、良好な可視化画像を表示手
段に得ることができる。ここで、一般のTV装置におい
てはゲイン調節装置(図外)が装備されているが、この
ゲイン調節装置を調節するより、透過帯域幅を変更する
ほうが可視化画像のS/N比を調整する上で良好に表示
状態の最適化が可能となる。図5、図6それぞれに、自
然放射状態及び赤外線放射状態における検出波長と各波
長成分との関係を示している(それぞれ透過帯域調整無
しのもの(a)と、透過帯域幅を制限した場合(b)の
信号状態を示し、破線がガス漏れが発生していない場合
の状態を、実線がガス漏れが発生して赤外線の吸収が起
こっている状態を示している。)。斜線部はガスによる
吸収域を示す。即ち、図からも明らかなように、ガスの
吸収量に関する情報量(図上、主に斜線部より下の領域
に含まれる情報)と、全体の検出情報量(図上、全波長
領域における実線より下の領域に含まれる情報)との比
が(a)(b)で変化することにより、S/N比が表示
に適した比に調節される。
【0007】上述の透過帯域変更手段は赤外線照射手段
の作動・作動停止に関わりなく有効に働くが、照射面積
変更手段は、赤外線照射手段の作動時に有効に働くこと
となる。即ち、照射面積変更手段は、照射される検出用
赤外線の領域面積が変えられる。従って、検出手段によ
る監視対象面積が一定の場合は、この領域面積変更によ
り、上述と同様の原理で、ガス吸収情報に対する背景情
報の比が変化し、この比を適切なものとして、可視化画
像を得ることができるのである。そしてさらに、比較的
広い領域をカバーするように大きな視野角で検出用赤外
線が照射される場合は、比較的高濃度のガス域が表示手
段に表示され、照射面積変更手段により、ある領域に収
束して検出用赤外線が照射される場合は、比較的低濃度
のガス域まで、コントラストよく表示されることとな
る。広領域照射の場合と狭い領域照射の場合におけるガ
ス濃度の検出限界を図7に示した。
【0008】次にモード切換手段について説明する。パ
ッシブ表示モードにおいては、ガス漏れ監視対象領域の
背景(たとえば、ガス球形ホルダー等のガス関連施設
や、樹木等の自然物)から放射された赤外線を赤外線面
状検出手段のみにより検出して、ガス漏れの状況が粗く
把握される。そして、粗い精度でのガス漏れの監視状況
により危険がある場合は、モード切換手段を働かせてア
クティブ表示モードとする。このモードにおいては、検
出用赤外線を照射して、背景からの反射赤外線の強度に
基づくより精度の高いガス漏れ判別をおこなうことがで
きる。ここで、両モードにおいて、検出用赤外線に乗る
ガス濃度に関する情報と、検出手段によって検出される
全波長領域に含まれる情報との比は、当然、表示手段へ
の受渡し前に調節される必要がある。この調節が、透過
帯域設定手段により、アクティブ表示モードにおいて、
その透過帯域をパッシブ表示モードの透過帯域より狭く
設定することにより可能となる。
【0009】さらに、検出対象面積変更手段は、検出手
段による検出領域面積を可変とすることにより、例えば
アクティブ表示モードにおける監視を問題の箇所等に限
定することができる。
【0010】
【発明の効果】このようなガスの可視化装置において
は、背景情報とガスの吸収情報とを含んだ情報を、透過
帯域変更手段および照射面積変更手段等を設けて、表示
手段に適切に表示できる状態で同時に取り扱うことが可
能であるため、装置構成が簡単になるとともに、検出系
の構成が非常に簡単になる。従って、使い勝手がよく、
廉価なガスの可視化装置を提供できた。さらに、本願の
ガスの可視化装置を採用すると、瞬時に遠隔位置より漏
洩した被検出ガスの漏洩箇所を特定できるので、漏洩原
因解明、保全対策を迅速に講ずることが可能となる。
【0011】
【実施例】本願の実施例を図面に基づいて説明する。図
1には本願のガスの可視化装置1を使用して、ガス製造
工場における球形ホルダー2近辺(球形ホルダー2に接
続されている配管のフランジ接続部2a)のガス漏れ監
視をおこなっている状態が示されている。即ち、ガス漏
れ監視対象領域Aの一例としての球形ホルダー2を背景
とする監視地域において、被検出ガスとしての可燃性ガ
スgの漏洩の有無が監視されている。先ず、本願のガス
の可視化装置1に於ける、検出用赤外線の波長λの選定
状況及び測定原理について説明する。気体中を伝播する
特定の赤外線は、可燃性ガス(被検出ガスg)に吸収さ
れる。この関係は、入射光と透過光の強度をそれぞれI
iとIoで与えると次式で表される。 Io=Ii・exp[−α(λ)×l×c](ランバー
ト・ビアの式) ここで、α(λ)はガスの種類や赤外線の波長で定まる
吸収係数である。lとcは、赤外線と気体の相互作用の
長さと気体濃度を表す。従って、光路上に被検出ガスg
があると、この赤外線は吸収を受け、その強度が弱くな
る。これを二次元的に検出してCRT等に二次元的に表
示すると、二次元の濃淡画像として表示されるため、ガ
ス漏れ監視領域における被検出ガスgの分布を明らかに
することが可能となる。さて、発明者らは、被検出ガス
gとしてのメタン、プロパン、ブタンについての吸収特
性を調査した結果、3μm帯に共通の吸収波長があるこ
とを確認した。即ち、He−Neレーザ(発信波長3.
39μm)を光源とした場合の、それぞれのガスについ
ての吸収係数を実験的に求めた結果を表1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】これよりHe−Neレーザを光源として利
用すれば、上記の構成で、赤外線吸収を利用したメタ
ン、プロパン、ブタンの可視化が同時に実現できる。例
えば、LNG基地では、メタンの他、増熱用にプロパ
ン、ブタン等が使用されるので、同一機器でこれらの漏
洩ガスの監視ができることは機器コストの面で大きな特
徴となる。本願のガスの可視化装置1の詳細構成につい
て、図2に基づいて説明する。このガスの可視化装置1
は、監視対象のガスである例えばメタン、プロパン、ブ
タンといった可燃性ガスgによって吸収される波長の検
出用赤外線を二次元的にガス漏れ監視対象領域Aに照射
する赤外線面状照射手段としての赤外線レーザ3(レー
ザ光源を3aとする)と、前記監視対象領域Aを透過し
て前述の背景より放射、あるいは反射してくる赤外線を
検出する赤外線面状検出手段としてのイメージセンサ4
を備えて構成されている。さらに、このイメージセンサ
4からの検出情報を演算・処理する演算処理手段5が設
けられるとともに、処理された後のガス漏洩関連の情報
を、二次元可視画像として表示する表示手段であるCR
T6が設けられている。即ち、この構成を採用すること
により、イメージセンサ4によって検出される検出情報
が、演算処理され、ガス漏洩関連情報として、CRT6
に表示され、監視者の監視作業の用に供されることとな
る。図3にCRT6による表示状況が示されている。
【0014】本願のガスの可視化装置1にあっては、イ
メージセンサ4のみを作動させて、ガス漏れ監視対象領
域Aの背景から放射される赤外線を検出して、検出情報
をガス漏洩関連情報としてCRT6に表示するパッシブ
監視モード(この状態の表示モードをパッシブ表示モー
ドと呼ぶ)と、赤外線レーザ3とイメージセンサ4とを
作動させるとともに、その検出情報をガス漏洩関連情報
としてCRT6に表示されるアクティブ監視モード(こ
の状態の表示モードをアクティブ表示モードと呼ぶ)と
の間で、作動モードが選択可能に構成されている。これ
らの両モードに於ける監視対象領域の差を図4(a)に
示す。
【0015】この構成のガスの可視化装置の課題は、赤
外線レーザ3の出力とイメージセンサ4の感度の向上に
あり、この課題に対して本装置では、以下にのべる照射
面積変更手段としてのビームエキスパンダ7、検出対象
面積変更手段としてのズーム機構8、バンドパスフィル
タ9と切り換え機構10を備えた透過帯域変更手段を採
用して解決を図っている。
【0016】以下、各機器の構成について順次説明して
いく。
【0017】イメージセンサ4は、ガス漏れ監視対象領
域Aの背景である球形ホルダー2等のガス関連施設や樹
木等の自然物から放射され、或いは赤外線レーザ3によ
り照射された検出用赤外線のうち反射された赤外線であ
って、ガス漏れ監視対象領域Aを透過した検出用赤外線
と、この検出用赤外線の波長を含む帯域の赤外線の強度
を検出するものである。これは、前述のパッシブ監視モ
ード、アクティブ監視モードの両状態において使用され
る。そして、その本願特有の複数のバンドパスフィルタ
9と切り換え機構10を備えた透過帯域幅変更手段を備
えるとともに、ズーム機構8を備えている。このズーム
機構8を働かせた場合の画像を図4bに示す。ここで、
このイメージセンサ4は、パッシブ監視モードにおい
て、監視対象ガスの赤外線吸収スペクトル幅が十分広い
場合には、プランクの放射則による背景物質の赤外線放
射光を光源として用ることができる。そして、前述のバ
ンドパスフィルタ9をイメージセンサ4の前に配設し
て、信号のS/N比(ガス濃度を主に代表する検出用赤
外線の強度をSとし、主に背景を代表する検出用赤外線
の波長以外の波長の信号をNとしている)を向上させる
構成が採用されている。従って、バンドパスフィルタ9
を経てイメージセンサ4へ入射する透過波長の透過帯域
幅(半値幅)は、イメージセンサ4にとって十分な光量
が得られ、かつガス検出のためのS/N比が高い値とし
て選択される。 さらに、詳細に上述のバンドパスフィ
ルタ9の選択・設置原理について説明する。パッシブ監
視モード、アクティブ監視モードにかかわらず、単一の
バンドパスフィルタ9を用いた場合には、前記CRT6
に於ける表示画面が太陽光等の影響で過度に明るくなっ
たり暗くなったりする。さらに、同一の明度でCRT6
上に画像が表示されている状況においても、監視対象の
ガス濃度に対するCRT画面上での明度差が低く、例え
表示されたとしても明確にガスの存在が目視確認できな
い等の問題が起こる。このような問題を解決するために
は、バンドパスフィルタ9としては、背景の熱放射光と
昼間の太陽反射光エネルギーが赤外線イメージセンサの
感度に比べて充分であって、かつ検出対象ガスの吸収量
のS/N比がとれるような半値幅を備えたものが選択さ
るべきであるが、太陽光エネルギーの変動は大きいの
で、この半値幅を一定にすることは難しい。そこで、C
RT6における表示を適切な明度に整えるとともに、コ
ントラストよいものとするために、透過帯域変更手段を
備え、太陽光と背景の熱放射の変動を考慮してバンドパ
スフィルタ9を交換することによって、バンドパスフィ
ルタ9の半値幅を可変に構成してある。
【0018】さらに、被検出ガスgを可視化した場合、
漏洩ガス量が少ないとガスのイメージサイズが小さい場
合もある。このような場合は、ズームアップによる局所
的な確認が必要となり、反対に漏洩量が多いと局所的な
監視では対応できなくなる。従って、イメージセンサ4
の受光側にズーム機構8を備えて、監視の視野角は可変
とされている。
【0019】また、イメージセンサ4の蓄積時間をセン
サの感度調整に利用する。特にS/N比を向上させるた
めバンドパスフィルタ9の透過帯域を狭くした場合、セ
ンサで検出する光量が不足して画面輝度が十分に取れな
い場合がある。その際は画面輝度が飽和しない範囲で蓄
積時間を増やして、画像の輝度を確保する。即ちイメー
ジセンサ4には、蓄積時間制御手段4aが備えられてい
る。
【0020】以下に、検出用赤外線の照射側について説
明する。この系には赤外線面状照射手段としての赤外線
レーザ3、照射面積変更手段としてのビームエクスパン
ダ7が備えられている。赤外線レーザ3は被検出ガスg
に吸収される波長に波長が一致しているもの(検出用赤
外線)が選択されるとともに、レーザ出力は、監視した
い領域Aにレーザを拡大させた場合のレーザによる背景
反射エネルギーが、背景熱放射エネルギーと昼間の太陽
光による背景反射エネルギーの和にくらべて、小さくな
らないように決定されている。即ち、夜間は勿論、昼間
においても十分に検出用赤外線の光量が確保できるよう
に構成されている。さらに、背景や太陽の影響が大きす
ぎて、検出用赤外線が相対的に検出しにくい状況を避け
るために、単位面積あたりのレーザ反射光強度を変更す
る目的で、レーザの拡大範囲を変更可能なビームエキス
パンダ7が備えられる。ビームエキスパンダ7は、通
常、平行光線をつくるように設計されるが、本システム
では拡散光でよいため、それほどの精度は要求されず、
安価なものとできる。イメージセンサ4は距離によって
監視範囲が変化するので、赤外線レーザ3が平行光では
背景までの距離が増えると監視画面上のアクティブ監視
状態による監視領域が狭くなり、認識性が低下する。従
って、拡大角度はイメージセンサ4の視野角よりも小さ
い範囲で可変とされている。また、本システムではレー
ザはマルチモード発振でよい。即ち、波長3.39μm
のレーザでは、マルチモード発信帯域は300メガHz
と狭帯域であるため、メタンの吸収帯域内に含まれ、マ
ルチモード発振で得られたレーザ光をそのままビームエ
キスパンダで拡大させて使用できる。従って、通常のレ
ーザ発振装置のようにマルチモード発振で得られた多数
波長を含むレーザ光をフィルターにより単一波長のする
必要はなく、結果としてレーザー出力を上げることがで
きる。さらに、イメージセンサ4の応答速度と同期でき
ればパルスレーザでもよい。
【0021】以下、CRT6に表示される濃淡画像の形
成について説明する。これまで説明してきたように、C
RT6に表示される画像は監視対象地域Aの背景の画像
情報と、被検出ガスgの漏洩状態の情報画像の両方が混
在した情報である。そして、ガス漏れ監視対象領域Aに
被検出ガスgがあると、このガスgに検出用赤外線が往
路(アクティブ監視モードのみ)及び復路において吸収
され、場所によってはガスg濃度が異なるため、吸収の
差により検出用赤外線に空間的な(二次元写像とされた
場合の異なった位置で)濃度差を生じる、この受光情報
が、本願の装置においては背景情報をグランドとする濃
淡画像としてCRT6に表示される。従って、作業者は
自ら目視により監視対象域の背景とガスgの分布をCR
T6で確認することができる。さらに、一般に背景は静
止しており、被検出ガスは流動するため、異なった時間
の画像情報を比較することにより自動的にガス漏れを検
知することもできる。
【0022】以下、本願のガスの可視化装置1に備えら
れるガス漏れ判別手段12、モード切換手段12a、赤
外線照射制御手段13について説明する。これらの手段
12、12a、13は、演算処理手段5とともに備えら
れる。ガス漏れ判別手段12は、各設定時点における検
出情報を比較してガス漏れの有無を判別する処理系を備
えている。即ち、このようなガス監視を必要とする場所
においては、背景は一般に静止しているのに対し、漏洩
した被検出ガスgは流動する。従って、異なった時間に
おける画像情報を画像間比較することにより、ガスの漏
洩の状態を把握する。この状況(異なった時刻のガス分
布が二重表示されている。)が前述の図3に示されてい
る。
【0023】モード切り換え手段12aは、上述のガス
漏れ判別手段12によりガス漏れと判別された場合に、
パッシブ監視モードからアクティブ監視モードへと切り
替える制御をおこなう。即ち、赤外線照射制御手段13
を働かせて赤外線レーザ3を作動させるとともに、透過
帯域変更手段9、10を作動させて透過帯域の変更およ
びビームエキスパンダ7により照射面積を狭くし、特定
のガス漏れ場所を集中監視する。パッシブ監視モード
と、アクティブ監視モードでの検出状況を比較すると、
パッシブ監視モードにあっては、イメージセンサ4で検
出される真に必要な赤外線の強度信号は、背景情報を主
とするから、バンドパスフィルタ9として検知波長帯域
がより広い帯域のものが選択される。一方、パッシブ監
視モードで濃淡を表現すべく正規化される処理系に対し
て、アクティブ監視モードで背景から反射するエネルギ
ーの大なる検出用赤外線を検出すると、波長が検知波長
付近での強度信号は一定値以上で飽和して濃淡が識別で
きなくなる。そこで、前述のモード切換手段12aの制
御により、通常は帯域の広いバンドパスフィルタ9に設
定してS/N比を下げた状態とし、赤外線レーザ3を作
動させる場合に、透過帯域変更手段9、10により帯域
の狭いバンドパスフィルタ9に切り換えることで、どの
程度のガス漏れであるかを詳細に検出すべくS/N比を
上げるように構成してある。この透過帯域の変更状況が
図5、図6に示されている。
【0024】以上に説明したガスの可視化装置1におけ
る各要素の諸元を箇条書きする。 赤外線レーザ3 レーザー型式 ヘリウム−ネオンレーザー 公称出力 8mW 中心波長 λ 3.39μm、 バンドパスフィルタ9の幅 a+b 0.1〜2μm ここで、a,bは任意に設定される。 a+bの例 太陽光照射状態の昼間、アクティブ方式、対象ガス;メ
タン a+b 0.1〜0.2μm 太陽光照射状態の昼間、パッシブ方式、対象ガス;プロ
パン、ブタン a+b 1 μm 夜間 パッシブ方式、対象ガス;プロパ
ン、ブタン a+b 2 μm 視野角 イメージセンサの視野角 背景との距離 数m〜数100m イメージセンサ4 検知波長域 3μm〜5μm 最大検知温度差 0.15℃以下(NET
D)
【0025】以下に、本願のガスの可視化装置1の働き
について説明する。 (1)パッシブ監視状態 ガス漏れ監視対象領域Aの背景から放射された赤外線
(輻射熱)をイメージセンサ4により検出して、ガス漏
れ判別手段12によりガス漏れの有無を粗く判別する。
この状態においては、S/N比の向上をめざして、バン
ドパスフィルタ9の半値幅は、背景が監視に必要な最小
限の明るさで確認できる程度の光量となるように操作さ
れる。この時バンドパスフィルタの透過帯域は、比較的
広く選択される。 (2)ガス漏れ判別手段12は、ガス漏れの発生があれ
ば、特定の波長の赤外線が吸収されている領域が時間的
に位置移動していくことを利用して、特定の波長の赤外
線の吸収領域が二次元的に移動している場合にガス漏れ
が発生していると判別する。 (3)ガス漏れ判別手段12による粗い精度でのガス漏
れの発生が判別されると、赤外線照射制御手段13は、
背景に向けて検出用赤外線を照射して、背景からの反射
赤外線の強度に基づくより精度の高いガス漏れ判別を可
能にすべく、赤外線レーザ3を作動させる。 このとき、ビームエキスパンダ7と透過帯域変更手段
9、10の自動調整により、透過帯域を絞って、CRT
6へS/N比の高い状態で、画像信号を送り、確実な可
視化情報を得て、CRT6に表示する。
【0026】〔別実施例〕本願の別実施例を以下に箇条
書きする。 (イ)上述の実施例においては、赤外線レーザ4により
照射される検出用赤外線を単一光とし、この検出用赤外
線として可燃性ガスgにより吸収される波長のものを選
択したが、こういった波長の検出用赤外線とともに、前
記ガスgには吸収されにくい波長の基準赤外線による照
射系(これを図2に破線で示す30は基準赤外線照射制
御手段で、3bは基準赤外線のレーザ光源である。これ
らを合わせて基準赤外線面状照射手段31と呼ぶ。)を
設け上記の実施例の検出系に付加して設け、ガスに吸収
されない波長の赤外線による情報を基準情報とし、吸収
される波長による画素の情報をガス漏れ情報とすると、
ガス濃度の検出も可能となる。即ち、基準赤外線の発信
強度と受信強度との比の対数からランバートビアの式に
従って基準吸収情報を得、検出用赤外線の発信強度と受
信強度との比の対数から、同様に吸収情報を得、吸収情
報と基準吸収情報との差を被検出ガス濃度情報として導
出するガス濃度演算手段50を備え、ガス漏洩関連情報
として被検出ガス濃度情報がCRT6に表示されるもの
としてもよい。この場合は、ガス濃度まで確定すること
が可能となる。 (ロ)ガス漏れ判別手段12は、上記の構成の他、イメ
ージセンサ4の検出情報に基づき被検出ガスgに吸収さ
れる波長の検出用赤外線の強度からガス漏れの有無を判
別するものとしてもよい。即ち、ガス漏れ判別手段12
を、イメージセンサ4により検出対象とされる監視対象
領域Aに対応した二次元領域上の各検出点に於ける吸収
情報のうち所定の閾値(例えば、正常状態の背影を代表
する値をこの閾値とする。)より大なるガス濃度の領域
がある場合に、ガス漏れが発生していると判断するもの
としてもよい。 (ハ)さらに、監視対象領域の背景としては、前記球形
ホルダー2の他、地面、コンクリート壁、塗装済の鉄骨
構造物等でもよく、さらに特定域についてはスクリーン
を備えてもよい。
【0027】(ニ)さらに、監視対象域が広い場合は、
レーザー光の照射域を監視対象域に対して移動させて監
視することもできる。
【0028】先の実施例では、赤外線照射手段にレーザ
ー発振器を用いているが、光源としてレーザー発振器に
限定するものではない。
【0029】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガスの可視化装置の使用状態を示す図
【図2】ガスの可視化装置の装置構成を示す図
【図3】時間経過に伴う表示装置による漏れガスの表示
状態を示す図
【図4】パッシブ/アクティブ監視状況の画像、ズーム
アップ時の画像を示す図
【図5】自然放射状態に於ける検出情報の状況を示す図
【図6】赤外線照射状態に於ける検出情報の状況を示す
【図7】照射領域変化に伴う濃度検出限界を示す説明図
【符号の説明】
3 赤外線面状照射手段 4 赤外線面状検出手段 6 表示手段 7 照射面積変更手段 8 検出対象面積変更手段 9 透過帯域変更手段 10 透過帯域変更手段 12 ガス漏れ判別手段 31 基準赤外線面状照射手段 50 ガス濃度演算手段 A ガス漏れ監視対象域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西尾 武司 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス漏れ監視対象領域(A)の背景から
    放射、或いは反射される赤外線を検出する赤外線面状検
    出手段(4)と、前記ガス漏れ監視対象領域(A)に向
    けて被検出ガス(g)に吸収される波長の検出用赤外線
    を二次元的に照射する赤外線面状照射手段(3)と、前
    記ガス漏れ監視対象域(A)に対応して、ガス漏洩関連
    情報を二次元可視画像として表示する表示手段(6)と
    を備え、 前記赤外線面状照射手段(3)に、照射赤外線束を集光
    ・拡大し、照射対象領域面積を変更する照射面積変更手
    段(7)を備えるとともに、前記赤外線面状検出手段
    (4)に、検出対象領域面積を変更する検出対象面積変
    更手段(8)を備え、 前記赤外線面状検出手段(4)に入射する赤外線束の帯
    域を、前記検出用赤外線の波長(λ)を概中央位置とす
    る帯域に設定し、前記帯域の幅を変更する透過帯域変更
    手段(9)(10)が設けられ、 前記赤外線面状検出手段(4)のみを作動させて、前記
    ガス漏れ監視対象領域(A)の背景から放射される赤外
    線を検出して、検出情報を前記ガス漏洩関連情報として
    前記表示手段(6)に表示するパッシブ表示モードと、
    前記赤外線面状照射手段(3)と前記赤外線面状検出手
    段(4)とを作動させて前記赤外線面状検出手段(4)
    の検出情報を、前記ガス漏洩関連情報として前記表示手
    段(6)に表示するアクティブ表示モードとに、表示モ
    ードを切り替えるモード切換手段(12a)を備え、 前記アクティブ表示モードにおいてアクティブ監視をお
    こなう場合に、前記透過帯域変更手段(9)(10)の
    透過帯域を、前記パッシブ表示モードにおける前記透過
    帯域変更手段(9)(10)の透過帯域よりも狭く設定
    するガスの可視化装置。
  2. 【請求項2】 前記赤外線面状検出手段(4)により検
    出される検出情報に基づいてガス漏れの発生を判別する
    ガス漏れ判別手段(12)を備えるとともに、通常監視
    状態にあっては、前記パッシブ表示モードで表示をおこ
    なうとともに、前記ガス漏れ判別手段(12)によりガ
    ス漏れと判別された場合に、自動的に前記モード切換手
    段(12a)が表示モードを前記アクティブ表示モード
    とする請求項1記載のガスの可視化装置。
  3. 【請求項3】 前記ガス漏れ監視対象領域(A)に向け
    て前記被検出ガス(g)に吸収されにくい波長の基準赤
    外線を二次元的に照射する基準赤外線面状照射手段(3
    1)を備え、 前記基準赤外線の発信強度と受信強度との関係から基準
    吸収情報を得、前記検出用赤外線の発信強度と受信強度
    との関係から吸収情報を得、前記吸収情報と前記基準吸
    収情報との差を被検出ガス濃度情報として導出するガス
    濃度演算手段(50)を備え、前記ガス漏洩関連情報と
    しての前記被検出ガス濃度情報が前記表示手段(6)に
    表示される請求項1記載のガスの可視化装置。
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