JPH06290645A - 扁平型多層絶縁電線 - Google Patents

扁平型多層絶縁電線

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JPH06290645A
JPH06290645A JP7341993A JP7341993A JPH06290645A JP H06290645 A JPH06290645 A JP H06290645A JP 7341993 A JP7341993 A JP 7341993A JP 7341993 A JP7341993 A JP 7341993A JP H06290645 A JPH06290645 A JP H06290645A
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JP
Japan
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insulating coating
conductor
coating layers
wire
layers
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Application number
JP7341993A
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English (en)
Inventor
Mitsuru Inoue
満 井上
Shigeo Yamaguchi
繁男 山口
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高周波特性,耐電圧特性が優れている変圧器
用絶縁電線を提供する。 【構成】 複数本のエナメル被覆導体5を同一平面上に
並行配列して成る集合導体6の表面が、互いに分離可能
な少なくとも3層の絶縁被覆層7,8,9で被覆され、
前記絶縁被覆層のうち、いずれか2層の絶縁被覆層で規
定の耐電圧特性が確保されている扁平型多層絶縁電線。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は扁平型多層絶縁電線に関
し、更に詳しくは、規定の耐電圧特性を満足することは
もち論のこと、高周波抵抗は小さく、電気・電子機器な
どに組込まれる高周波変圧器の巻線として有効な扁平型
多層絶縁電線に関する。
【0002】
【従来の技術】各種の電気・電子機器に組込まれる電源
用変圧器およびそれに用いられる巻線に関しては、IE
C(International Electrotechnical Commission)規格
やUL(Standards of Underwriter's Laboratories In
c.)規格によって、次のような規定が与えられている。
【0003】すなわち、導体が、エナメル,ラッカ
ー,紙,綿,酸化皮膜などのみによって被覆されている
絶縁被覆導体の場合、それは裸の導体とみなすという規
定、一次巻線と二次巻線との間等所定の導体間は強化
絶縁が施されることが必要であり、動作電圧に応じて所
定の絶縁距離(絶縁厚)が確保されることが必要であ
る。ただし、一次巻線と二次巻線の間に3層の板状の絶
縁体層が介挿されていて、それら3枚の絶縁体層のうち
2層で所定の耐電圧特性が確保される場合には、上記絶
縁の厚みを問うものではないとされている。そして、
各導体の間、導体とコアの間では所定の沿面距離が確保
されなければならないという規定である。
【0004】このような規定を満たすために、従来の変
圧器では図1に示すような巻線構造が採用されている。
すなわち、まず、図示しないフェライトコアに鍔付きの
ボビン1が嵌め込まれ、このボビン1の周面両側端に沿
面距離を確保するための絶縁バリア2,2が配置された
状態でエナメル被覆の一次巻線3が巻回される。この一
次巻線3の上に絶縁テープ4を少なくとも3層巻回し、
更にこの絶縁テープ4の上に絶縁バリア2,2が配置さ
れた状態で同じくエナメル被覆された二次巻線5が巻回
される。そして、その上に絶縁テープ4が少なくとも3
層巻回されたのち、その上に絶縁バリア2,2が配置さ
れた状態で一次巻線3を巻回し、その一次巻線3の上に
再び絶縁テープ4が少なくとも3層巻回される。
【0005】ところで、最近は、変圧器の小型化と高効
率化を実現するために、電圧変換方式としてはスイッチ
ング電源方式が採用されはじめているが、そのことに伴
い、動作周波数も高周波数化の傾向が強まっている。動
作周波数の高周波数化が進むと、従来のようなエナメル
被覆した素線では、高周波抵抗の増大に伴う発熱現象な
どにより、巻線としての実使用に耐え得なくなる。
【0006】このような問題を解決するために、高周波
変圧器の巻線としては、通常、細径のエナメル被覆素線
を数本から数十本撚りあわせて成る電線、いわゆるリッ
ツ線が使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たリッツ線の場合でも、高周波抵抗の低減効果は充分と
いえない。また、巻線の整列巻が困難であり、そのため
充分に高い占積率が得られないという問題がある。更に
は、前記したIEC規格やUL規格との関係で、従来の
エナメル被覆素線の場合と同じように、変圧器の組立て
時には、絶縁テープの巻回、絶縁バリアの配置などが必
要になる。
【0008】本発明は、変圧器、とりわけ高周波変圧器
の組立て用電線における上記した問題を解決し、高周波
抵抗が小さく、組立時における絶縁テープの巻回や絶縁
バリアの配置などの作業が不要になり、巻線作業の容易
化、占積率の向上を実現することができる扁平型多層絶
縁電線の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、複数本のエナメル被覆導体
を同一平面上に並行配列して成る集合導体の表面が、互
いに分離可能な少なくとも3層の絶縁被覆層で被覆さ
れ、前記絶縁被覆層のうち、いずれか2層の絶縁被覆層
で規定の耐電圧特性が確保されていることを特徴とする
扁平型多層絶縁電線(以下、第1の電線という)が提供
され、また、絶縁被覆層を有する複数本の導体素線を同
一平面上に並行配列して成る集合導体の表面が、互いに
分離可能な少なくとも2層の絶縁被覆層で被覆され、前
記導体素線の絶縁被覆層および前記集合導体を被覆する
少なくとも2層の絶縁被覆層のうち、いずれか2層の絶
縁被覆層で規定の耐電圧特性が確保されていることを特
徴とする扁平型多層絶縁電線(以下、第2の電線とい
う)が提供される。
【0010】
【作用】本発明の電線は、第1,第2の電線のいずれに
おいても、導体相互の間には少なくとも3層の絶縁被覆
層が介挿されていて、そのうちのいずれか2層の絶縁被
覆層によって、IEC規格やUL規格で規定する耐電圧
特性が確保されている。したがって、本発明の電線を用
いて変圧器を組立てるときには、従来のように、絶縁テ
ープの巻回や絶縁バリアの配置などの作業は不要にな
る。
【0011】また、各導体は同一平面上に並行配列され
ているので、全体として、表皮効果による高周波抵抗の
増加は抑制される。そして、全体は扁平形状であるた
め、ボビンへの巻回時における巻きムラは少なくなり、
結合係数は高まり、占積率の向上が実現されるととも
に、巻回作業は行いやすくなる。
【0012】
【発明の実施例】
実施例1 図2は、第1の電線の実施例の端面を示す斜視図であ
る。この実施例における素線5としては、導体5aの外
周が例えばウレタン皮膜を焼付けて成るエナメル被覆層
5bで絶縁被覆されているエナメル被覆導体が用いられ
る。
【0013】導体5aとしては、例えば、銅線,銅合金
線,すずめっき銅線,半田めっき銅線などの細径の導体
が用いられる。この導体5aの径は、巻線時に対象とす
る変圧器の仕様によって異なるが、高周波抵抗の低減効
果を高めるということからすると、0.05〜0.3mmの範
囲にあることが好ましい。これらのエナメル被覆導体5
の複数本(図では9本)は互いに側部が接触した状態で
並行して配列されることにより集合導体6を形成してい
る。このとき、配列した各エナメル被覆導体5の全体表
面を覆って、例えば、ウレタンワニス5cを塗布したの
ちそれを焼付けて、各エナメル被覆導体5を互いに固着
することにより、その配列状態が固定される。なお、配
列するエナメル被覆導体5の本数は、変圧器に組立てた
ときにおける導体の必要断面積と用いた素線5aの直径
とから決定される。
【0014】複数本のエナメル被覆導体5を並列配置す
る理由は以下のとおりである。すなわち、一般に、導体
を細径の素線に分割すると、表皮効果による高周波抵抗
の増加を抑制することが可能になる。しかし、分割配置
されている各素線が束ねられ、しかも各素線の間でそれ
ぞれリアクタンス成分がばらついていると、例えば、周
波数30kHz以上の高周波域においては、素線間の電
流分布のばらつきにより高周波抵抗が増大する。したが
って、このような現象が発生することを抑制するため
に、本発明のように、分割した導体、すなわち素線を並
列配置して、各素線のリアクタンス成分の均一化を図
り、もって高周波抵抗の低減を実現する。
【0015】なお、複数本のエナメル被覆導体5の並列
配置に関しては、例えば、特願昭63−319413号
公報に開示されている方を適用することができる。この
ようにして構成された集合導体6の表面は、少なくとも
3層(図では3層)の絶縁被覆層7,8,9で被覆され
ている。これらの絶縁被覆層7,8,9は、互いに分割
可能であり、しかもこれら3層のうちいずれか2層で所
定の耐電圧特性が確保されるように形成され、もって、
IEC規格やUL規格などで定める条件が満足せしめら
れる。
【0016】絶縁被覆層7,8,9の形成に当たって
は、上記した課題を満たすために、各層の構成樹脂の種
類,各層の厚み,各層の形成方法などが適宜選定され
る。これらの絶縁被覆層7,8,9を形成する方法とし
ては、集合導体6の表面に各層の構成樹脂を押出被覆す
る方法や、各層の構成樹脂で製造したテープを巻回する
方法などをあげることができる。
【0017】前者の方法で使用する樹脂としては、例え
ば、ポリフェニレンサルファイド,ポリエーテルエーテ
ルケトン,ポリテトラフルオロエチレン,ポリエステ
ル,ポリアミドなどの各種の樹脂をあげることができる
が、とくに、特願昭57−29159号公報などに開示
されている変成ポリエステル樹脂は、その電気特性が優
れ、低価格であり、また半田付け性にも優れているとい
う点で好適である。
【0018】また、後者の方法で用いるテープとして
は、例えば、ポリエステル,ポリイミド,ポリエーテル
イミドなどの樹脂から成る絶縁テープをあげることがで
きる。なお、絶縁被覆層7,8,9を形成するときに、
各層をそれぞれ異なる色彩に着色することにより、絶縁
被覆層は少なくとも3層以上で構成されていることを目
視で識別できるようにしてもよい。
【0019】このようにして製造された電線は、IEC
規格やUL規格などを満たす。そし、全体の形状は扁平
形状であるため、変圧器の組立時における巻線作業は容
易となり、占積率の向上,結合効率の向上を実現でき
る。しかも、従来のように各巻線層間に絶縁テープを巻
回する作業や絶縁バリアの配置作業も不要になり工数低
減に資する。また、変圧器の構造も単純となり、全体の
小型化を実現できる。
【0020】以下のようにして、図2で示した第1の電
線を製造した。すなわち、JISC3103で規定する
軟銅線5a(直径0.2mm)の表面にウレタン皮膜5bが
焼付けられているエナメル被覆導体5を用意した。この
導体5を20本並行配列し、全体の表面にウレタンワニ
ス5cを塗布したのち焼付けて集合導体6を製造した。
【0021】この集合導体6の表面にポリエチレンテレ
フタレート(帝人(株)製のTR−8550)100重
量部に対し、アイオノマー(三井ポリケミカル社製のハ
イミラン1885)8重量部からなる組成の変成ポリエ
ステル樹脂を用い、カプセル型ダイスにより、それぞれ
の厚みが50μmである絶縁被覆層7,8,9を順次形
成して本発明の電線とした。
【0022】比較のために、絶縁被覆層が1層のみの電
線,絶縁被覆層が2層のみの電線を上記と同じ条件で製
造し、それぞれを比較例1,比較例2とした。これらの
電線につき、下記の仕様で耐電圧特性,絶縁被覆層の層
間剥離性,高周波特性を測定した。 耐電圧特性 :電線の試料につき、JIS C3003
の規格に準じたアルミ箔巻付け法で耐電圧.絶縁破壊電
圧を測定した。
【0023】なお、耐電圧測定時には、試料の導体を共
通端子とし、これとアルミ箔との間にAC300Vの電
圧を印加し、破壊が生ずるまでの時間を測定(測定は最
長で10分とした)。また、絶縁破壊電圧の測定は、J
ISC3003で規定する方法に準拠した。
【0024】層間の剥離性:電線試料の表面にカッター
ナイフでスリットをいれ、ピンセットを用いて、絶縁被
覆層のそれぞれを剥離した。 高周波特性 :安藤電気(株)製の高周波抵抗測定器
(機種、AG−4311型)を用いて、各周波数におけ
る高周波抵抗(RAC)を測定し、また、直流抵抗
(RDC)を測定し、RAC/RDCで示される高周波抵抗増
加率を算出した。
【0025】なお、比較のために、線径0.8mmの0種ウ
レタン線(参考例1)の高周波特性、および、線径0.2
mmの0種ウレタン線20本をピッチ8mmで撚りあわせた
リッツ線(参考例2)の高周波特性も測定した。 なお、比較例1,2については、上記測定のうち、耐電
圧特性と層間の剥離のみを調べた。
【0026】以上の結果を一括して表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】実施例2 図3は、本発明における第2の電線の実施例の端面を示
す斜視図である。この第2の電線の場合は、第1の電線
におけるエナメル被覆導体5に代えて、導体素線として
は、各導体5aの外周に、前記した絶縁被覆層7,8,
9のいずれかが形成されているもの(図では絶縁被覆層
7)を用いて集合導体6が構成されていることを除いて
は、第1の電線と変わるところはない。
【0029】したがって、集合導体6の表面は、少なく
とも2層(図では2層)の絶縁被覆層8,9で被覆さ
れ、これら2層は互いに分離可能となるように形成され
ている。そして、規定の耐電圧特性は、導体素線表面の
絶縁被覆層7,集合導体6を被覆する絶縁被覆層8,9
の3層のうち、いずれか2層で確保される。以下のよう
にして、図3で示した第2の電線を製造した。
【0030】すなわち、線径0.2mmの銅線の表面に、実
施例1で用いた変成ポリエステル樹脂を押出被覆して厚
み30μmの絶縁被覆層7を形成したのち、得られた導
体素線20本を用いて、実施例1と同様にして集合導体
6を構成した。この集合導体6の表面に、実施例1で用
いた変成ポリエステル樹脂を押出被覆して、厚みがそれ
ぞれ50μmの絶縁被覆層8,9を形成して第2の電線
とした。
【0031】得られた電線につき、実施例1と同様にし
て耐電圧特性、層間の剥離性,高周波特性を測定した。
その結果を表2に示した。なお、比較のために、用いた
導体素線そのもの、および集合導体上の絶縁被覆層が1
層のみのものについても、上記耐電圧特性を測定し、そ
れぞれ、比較例3,比較例4として表2に示した。
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
電線はIEC規格やUL規格などを満たしており、ま
た、高周波抵抗を低減することができる。そして、全体
形状は扁平であるため、変圧器の組立時における巻線
は、従来のような絶縁テープの巻回や絶縁バリアの配置
が不要になることも相俟って非常に容易になり、しかも
占積率の向上,結合効率の向上が実現される。したがっ
て、本発明の電線を使用することにより、構造が単純
で、小型な変圧器を安価に組立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の変圧器の巻線構造例を示す断面図であ
る。
【図2】本発明の第1の電線の端面を示す斜視図であ
る。
【図3】本発明の第2の電線の端面を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 ボビン 2 絶縁バリア 3 一次巻線 4 絶縁テープ 5 エナメル被覆導体 5a 導体 5b ウレタン皮膜 5c ウレタンワニス 6 集合導体 7,8,9 絶縁被覆層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本のエナメル被覆導体を同一平面上
    に並行配列して成る集合導体の表面が、互いに分離可能
    な少なくとも3層の絶縁被覆層で被覆され、前記絶縁被
    覆層のうち、いずれか2層の絶縁被覆層で規定の耐電圧
    特性が確保されていることを特徴とする扁平型多層絶縁
    電線。
  2. 【請求項2】 絶縁被覆層を有する複数本の導体素線を
    同一平面上に並行配列して成る集合導体の表面が、互い
    に分離可能な少なくとも2層の絶縁被覆層で被覆され、
    前記導体素線の絶縁被覆層および前記集合導体を被覆す
    る少なくとも2層の絶縁被覆層のうち、いずれか2層の
    絶縁被覆層で規定の耐電圧特性が確保されていることを
    特徴とする扁平型多層絶縁電線。
JP7341993A 1993-03-31 1993-03-31 扁平型多層絶縁電線 Pending JPH06290645A (ja)

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