JPH06292546A - 果汁の製造方法 - Google Patents

果汁の製造方法

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JPH06292546A
JPH06292546A JP4194357A JP19435792A JPH06292546A JP H06292546 A JPH06292546 A JP H06292546A JP 4194357 A JP4194357 A JP 4194357A JP 19435792 A JP19435792 A JP 19435792A JP H06292546 A JPH06292546 A JP H06292546A
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fruit juice
juice
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pressure
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JP4194357A
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Munekazu Nakamura
宗和 中村
Jun Hasegawa
潤 長谷川
Mitsuaki Masuo
光昭 増尾
Tadashi Iijima
正 飯島
Tetsuya Katsunishi
哲也 勝西
Saburo Harada
三郎 原田
Minoru Sato
稔 佐藤
Kiyohide Takahashi
清英 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
F BUI MAIKU KYODO KUMIAI
GOLD PACK KK
NGK Insulators Ltd
Chiyoda Corp
Original Assignee
F BUI MAIKU KYODO KUMIAI
GOLD PACK KK
NGK Insulators Ltd
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
Chiyoda Corp
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Publication date
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  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Degasification And Air Bubble Elimination (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 各種果汁に特有の香味成分を除去せずに膜に
よる除菌処理を行い、これにより加熱殺菌処理を省略な
いし簡略化し、しかも系内における熱の発生を極力抑
え、熱による異臭味物質の生成を防止してフレッシュな
香味の果汁を製造する。 【構成】 プレコート材を用いずにセラミック膜濾過を
行い、ガス加圧好ましくは窒素ガス加圧によりそれに必
要な差圧を供給する。用いるセラミック膜の細孔径の公
称値は0.1ミクロンないし0.2ミクロン程度が好ま
しい。セラミック濾過の透過液を容器に加圧充填する場
合には濾過の余圧を充填に利用することが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は果汁の製造方法に関す
る。詳しくは、本発明は原果汁を有効に除菌濾過するこ
とにより加熱殺菌を省略ないし簡略化し、かくして異臭
味の生成を抑制防止してフレッシュで香味の優れた果汁
を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来法による果汁の製造では、生果実を
搾汁し加熱殺菌が行われている。これは保存あるいは流
通過程における細菌類の繁殖による腐敗や変質を防止す
るためである。この加熱殺菌は、65℃以上、通常は9
0℃〜120℃に加熱して行われるが、これにより異臭
味物質が生成されることがしばしばある。たとえば、み
かんやオレンジなどの柑きつ類の果汁中にはメチルメチ
オニンスルフォニウム(MMS)という物質が含まれ、
このMMSが加熱によりイモ臭の原因物質であるジメチ
ルスルフォニウム(DMS)に変化する。特に温州みか
んの果汁中にはMMSが比較的多量に含まれることか
ら、その果汁を加熱した場合にはDMSが生成され、異
臭味に悩まされる欠点を有していた。
【0003】このため、加熱殺菌しない果汁製造方法が
各種提案されており、その例として超高圧殺菌法や膜分
離法がある。このうち、超高圧殺菌法では4000気圧
もの高圧をかけるため装置が巨大化し、また連続処理が
できないため量産化が困難である。一方、膜分離法はそ
のような超高圧を用いる必要がなく、装置の取扱いが容
易で連続ないし半連続処理が可能であり、量産化に適し
ている。そのため、膜分離法を果汁の除菌に適用して加
熱殺菌を省略ないし簡略化する試みがなされている。
【0004】膜分離法を果汁の濃縮や精製に用いること
はすでに実用化されている。たとえばトマトジュースの
濃縮には逆浸透膜が用いられ、またりんごジュースの清
澄化には限外濾過膜が用いられている。トマトジュース
の逆浸透膜による濃縮の場合には、常圧加熱法や真空蒸
発法に比べて、色調や舌ざわりがよくビタミンCやリコ
ピン色素などの残存率が高い高品質ジュースを生産する
ことができる。またりんごジュースの清澄化の場合に
は、好適な膜分離条件を用いることにより、有用成分を
除去せずにパルプ質とペクチンだけを除去することがで
き、ペクチン分解酵素とプレコート濾過を用いる場合に
比べて、透明度や香味に優れ二次沈殿(オリ)を生じな
い高品質ジュースを生産することができる。
【0005】
【発明が解決すべき課題】しかしながら、膜分離法を用
いて果汁の除菌処理を行う場合には、上記濃縮や清澄化
を行うのとはかなり異なる側面があり、すでに実用化さ
れている上記膜分離技術がそのまま応用できるわけでは
ない。たとえば、果汁の濃縮は多成分系の混合物の中か
ら水だけを除去するものであるから、すでに確立されて
いる逆浸透技術を用い、水だけを透過させて有用成分を
透過させないような条件を設定することは、基本的には
(すなわち膜汚染や膜の物理的強度あるいは薬剤耐性な
どの要素を考慮する必要性を除けば)それほど困難では
ない。一方、果汁の清澄化では除去すべき対象は懸濁質
や巨大分子であり、上記果汁の濃縮とは逆に透過液側を
製品として回収するわけであるが、懸濁質やコロイド物
質を透過させずより小さい分子を水とともに透過させる
ことは、すでに確立されている精密濾過ないし限外濾過
技術の適用範囲であり、その基本的な条件設定はやはり
それほど困難なことではないといえる。すなわち、果汁
の濃縮や清澄化の場合には、透過すべき成分と濃縮液側
に残留すべき成分が分子サイズの相違等により比較的明
確に区別できるため、膜の分離特性がそれほどシャープ
でなくても実用上問題にならないのである。
【0006】これに対し、果汁の除菌濾過の場合には、
果汁中の細菌類をほぼ100%除去しなくてはならない
という要請とともに、それぞれの果汁に特有な味や香を
もたらしている有用成分は極力透過させるような条件で
行わねばならないという要請があり、細菌類とそれらの
成分が必ずしもサイズや性状の相違等により明確に区別
できないために、当該目的にかなった濾過条件を設定す
ることは必ずしも容易なことではない。なお、従来より
無菌水の製造や菌体の補捉濃縮に精密濾過が用いられて
いるが、それらの場合の濾過対象液は一般に極めて純度
の高い精製水であり、果汁のような複雑な組成を有する
液から細菌類だけを選択的に除去するものではない。す
なわち飲料の除菌濾過においては、果汁の濃縮や清澄化
あるいは無菌水の製造などに比べて高度の選択性すなわ
ちシャープな分離特性が要求されるのである。
【0007】また、除菌濾過を行うことにより加熱殺菌
を省略ないし簡略化するとすれば、この除菌工程は信頼
性の高いものでなければならない。従来より無菌水の製
造や菌体の補捉濃縮に用いられている精密濾過膜は、有
機高分子膜であって膜構造の剛性がそれほど大きくない
ため、工業的規模で連続的に濾過を行った場合に細菌類
のリークを絶対的に阻止するという点での信頼性が必ず
しも高くなく、また膜材料の耐熱性も大きくないので、
膜自体の加熱殺菌が困難であるという難点がある。この
ため従来の有機膜を用いて果汁の除菌濾過を行う場合に
は加熱殺菌を省略ないし簡略化することができず、膜分
離による除菌濾過を行うメリットを十分に生かすことが
できない。
【0008】有機膜に代えてセラミック膜を用いれば、
膜の剛性や耐熱性が大きいため上記信頼性の問題を解決
できることが期待され、たとえば仁果類果汁の除菌濾過
にセラミック膜を用いることが提案されている(特開昭
60−184373号)。しかしながら、そこで用いら
れているシリカアルミナ系のセラミック膜では、濾過助
剤を用いたプレコート法によらなければ有効な除菌効果
を得ることは事実上不可能である。その場合、柑きつ類
などの果汁では香味成分の存在形態が仁果類とは異な
り、プレコート濾過によって特有の風味が失われてしま
うため、そのような果汁にはこの方法は適用できないと
されている。一般にプレコート法は、プレコート層の吸
着効果や圧密化効果により大粒子から相当小さな微粒子
に至るまでまんべんなく補捉できるという特徴を有する
が、その反面、分離がシャープでないため果汁の除菌濾
過のように細菌類だけを選択的に除去する目的には必ず
しも適当でない。結局、単に機械的強度や耐熱性が大き
いという理由で有機膜に代えてセラミック膜を用いると
すれば、有効な除菌のためにはプレコート材の使用が事
実上不可欠だったわけであり、したがって果汁の除菌濾
過において個々の果汁に特有の香味をもたらす有効成分
を極力透過させるという所期の目的を達成することは、
従来の技術では一般に困難であったといえる。すなわ
ち、果汁の除菌濾過に必要とされる高度の信頼性と高度
の選択性とを同時に満足させるには、濾材を中心にした
濾過条件の新たな検討が必要なのである。
【0009】さらに、異臭味物質生成の抑制防止の効果
を上げるには、有効な除菌濾過を行って加熱殺菌を省略
ないし簡略化するだけでは不十分であり、製造プロセス
全体を通して発熱を抑える必要がある。たとえば当該濾
過に必要な差圧を得るために膜モジュールの入口側を加
圧する場合に、渦巻きポンプを用いて加圧するとそのポ
ンプにおいてかなりのジュール熱が発生し、それによっ
て異臭味物質が生成する。膜面に平行な流速を与えるた
めに液の循環は必要であるが、このための循環ポンプを
加圧用にも用いることは大きな発熱要因となり、異臭味
物質生成の大きな原因となりかねないため好ましくな
い。
【0010】なお、製造プロセス全体として果汁と酸素
との接触を防止することは重要である。果汁には一般に
ビタミンCが含まれるが、このビタミンCは酸化されや
すいため、酸素との過度の接触は製品果汁中のビタミン
Cの含有率を著しく低下させる。また特に仁果類の果汁
は酸素の存在により褐変を起こすため、酸素との接触を
極力抑える必要がある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ある種の
セラミック膜を用いるとプレコート材を用いなくとも有
効な除菌濾過を行うことが可能であり、またそのように
して果汁の除菌濾過を行い種々の果汁に特有の香成分を
除去せずに腐敗や変質の原因となる細菌類を選択的に除
去することができる条件を見出した。これにより果汁の
製造過程における加熱殺菌の省略ないし簡略化が可能と
なり、加熱による異臭味成分やオリの生成が抑制ないし
防止される。
【0012】この場合、当該除菌濾過工程を含むプロセ
ス全体を酸素を含まないガスでシールすることが好まし
く、それにより空気中から系内への雑菌の侵入が防止さ
れ除去対象となる細菌は原果汁にもともと含まれていた
ものだけとなるので、プロセスの衛生管理が容易にな
り、また果汁の酸化も抑制される。さらに、除菌濾過に
必要な差圧をガス加圧で供給することにより循環ポンプ
での発熱を抑えると、上記加熱殺菌の省略ないし簡略化
とあわせて、異臭味成分生成の抑制により効果的であ
る。なお当該充填工程に当該濾過工程での余圧を利用す
れば、さらに全体の工程が簡素化される。
【0013】
【作用】本発明は、プレコート材を用いずにセラミック
膜で直接原果汁を濾過する点に特徴がある。プレコート
材を用いてプレコート濾過を行う場合には、細菌類その
他の懸濁粒子はほとんどがプレコート層に補捉されるの
で、仮にセラミック膜を用いたとしてもそれは単なる支
持体として機能しているにすぎない。これに対し、本発
明の方法ではプレコート材を用いないため、当該セラミ
ック膜自体が細菌類を補捉する。細菌類を有効に除去す
るためにはセラミック膜の細孔径は0.45ミクロン以
下であるとされている。プレコート材を用いる場合に
は、プレコート材の圧密化効果や吸着効果により細菌類
を含む幅広い範囲の粒子が補捉されるが、0.05〜
0.45ミクロンの細孔径を有する特定のセラミック膜
で直接濾過すると、微生物が選択的に補捉され、各種果
汁特有の香味成分はほとんど除去されずに透過する。な
お、対象とする果汁の種類によって細孔径の最適値は多
少異なるが、一般に0.1〜0.2ミクロン程度の細孔
径(公称値)を持つものが最も好ましい。
【0014】本発明の方法は、原則として加熱殺菌を行
わずに製品果汁中の細菌の繁殖を確実に防止するもので
あるため、系内への不用意な雑菌の混入を防止する必要
があることから、プロセス全体をガスでシールすること
が好ましい。このためのガスとしては酸化防止の観点か
ら酸素を含まないものを用いることになるが、物理化学
的特性および入手容易性から特に窒素ガスが好ましい。
特に仁果類の果汁には酸素の存在により褐変が進行する
という性質があるため、仁果類の果汁が含まれる場合は
酸素が混入しないように注意する必要がある。
【0015】濾過に必要な差圧は細孔径やその分布、果
汁の粘度、あるいは濾過速度によって異なる。必要な差
圧が小さい場合には入口側を大気圧とし透過側を減圧す
る吸引濾過方式でもよいが、これでは大気圧以上の差圧
を得ることができないので、通常は入口側を加圧する加
圧濾過方式を採用する。加圧濾過方式の場合、必要な圧
力を加える手段として加圧用のポンプを用いることもで
きるが、たとえば渦巻きポンプを用いるとすれば、ヘッ
ドを大きくするために必然的に流量を絞ることになり、
その結果、膜面に平行な流速を大きくとれずに膜面近傍
への懸濁物の蓄積を招いたり、ポンプ内での著しい発熱
やキャビテーションを生ずることになる。一方、加圧ポ
ンプとしてプランジャー型のものを用いれば一般に渦巻
き型のものに比べて高圧が得られるが、脈動を生ずるこ
とが避けられず、また流量を大きくとることが一般に困
難であるという問題がある。このため、加圧手段として
はガス加圧を用いることが好ましい。加圧手段としてポ
ンプ以外の手段を用いることにより、ポンプは単に循環
の目的のみに使用することになるため、大きなヘッドを
必要としない。したがって、流量を大きくとってもポン
プに必要な動力は小さくて済み、ポンプでの発熱も小さ
くなる。
【0016】あるいはポンプでの発熱による温度上昇を
抑制する手段としては、熱交換器を膜モジュールの循環
路に設けて循環路中の果汁を冷却してもよい。このよう
にすればポンプでの多少の発熱は許容されるため、濾過
に必要な差圧の全部または一部をポンプ加圧によりまか
なうこともできる。すなわち、ポンプでの発熱量と熱交
換器での放熱(冷却)量との収支がとれたところで循環
路中の果汁の温度が平衡に達することから、熱交換器の
冷却能力を変えることによりその温度をコントロールす
ることができる。もちろん、差圧のすべてをガス加圧で
まかない、かつ循環ポンプでの発熱分を熱交換器による
冷却で除去すれば、果汁の温度上昇は最大限に抑えられ
る。なお加圧に用いるガスもやはり酸素ガスを含まない
ことが好ましく、そのためのガスにはプロセス全体をシ
ールするためのガスを利用することもできる。
【0017】除菌濾過した果汁は、そのままあるいは必
要に応じて適宜ブレンドした後、容器に充填して製品と
する。そのまま容器に充填する場合には、除菌濾過工程
を経た透過液に残る余圧を充填工程に利用することがで
きる。この場合、除菌濾過から充填工程までを一貫して
所定のガス雰囲気下に行うことができる。
【0018】あるいは、除菌濾過した果汁を容器に充填
する前に脱気を行うことにより、果汁に溶解した酸素を
除去してもよい。脱気工程を追加することにより、厳密
に不活性ガス雰囲気下で除菌濾過を行わなくとも、プロ
セス全体としてビタミンCなどの酸化や仁果類の果汁の
褐変をかなり抑制することができるし、また原果汁自体
にもともと含まれていた酸素を除去できるため本プロセ
スの後の酸化がさらに防止されるという効果も得られ
る。もちろん不活性ガス雰囲気下で除菌濾過を行い、か
つ脱気工程を設けることが、酸化や褐変の防止という観
点からは最も好ましい。
【0019】脱気方法としては、真空脱気を初めとする
各種の手段を用いることができる。しかしながら、真空
脱気ではその後の余圧がゼロになるため、濾過果汁を容
器に充填する際にはあらためて加圧しなければならな
い。この点を解決する方策として、気体分離膜を用いた
膜脱気法がある。この方法は、液は透過させず溶解して
いる気体分子のみを透過させる気体分離膜を介して真空
に引く方法である。この方法によれば、液の圧力は保持
されたまま気体分子だけが除去される。膜脱気装置に透
過液を供給するための圧力としては除菌濾過後の余圧を
利用することができる。また、すでにセラミック膜によ
り固形物が除去された透過液が膜脱気の対象となるた
め、膜脱気装置のプレフィルタを特別に設ける必要はな
く、また脱気効率の高い中空糸型気体分離膜を用いるこ
とができる。
【0020】本発明の方法の対象となる果汁としては、
温州みかん、オレンジ、グレープフルーツなどの柑きつ
類、りんご、なしなどの仁果類、あるいはぶどう、キウ
イ、いちご、ももなどの果汁のように加熱により異臭味
成分が生成されるものが主として含まれるが、必ずしも
それらに限定されるものではなく、これまで加熱殺菌が
必要であるとされてきたあらゆる飲料製品の製造に対し
て本発明の方法が適用できることは言うまでもない。ま
た、本発明の方法は、容器に充填された形で流通経路に
のって需要者に提供されるもののみならず、除菌濾過し
た後にそのままレストラン等で客に提供されるような飲
料製品をも対象とする。
【0021】
【実施例】実施例1 図1は本発明の方法を実施するための好適な装置のプロ
セスフローの一例を示すものである。図1において、果
実の搾汁等により得られた原液は原液タンク1に入れら
れ、循環ポンプ2およびセラミック膜濾過器3を経てふ
たたび原液タンクに戻るという循環が行なわれる。セラ
ミック膜濾過器3では当該原液の除菌濾過が行なわれ、
透過液は充填器4で容器に充填されて製品となる。な
お、前記循環路を循環する原液の一部が多管式熱交換器
5を通過して冷却される。前記循環路およびセラミック
膜濾過器3から充填器4までの透過液の流路は密閉さ
れ、原液タンク1内に窒素ガスが導入されて当該密閉系
が加圧下に保たれる。この装置は熱に弱い部材を使用し
ていないので、装置全体を蒸気で殺菌処理することが可
能である。
【0022】実施例2 図2は本発明の方法を実施するための好適な装置のプロ
セスフローの別の例を示すものである。この装置は図1
の装置において、さらに透過液の脱気装置6を設けたも
のである。脱気装置6は好適には中空糸型の気体分離膜
を用いた膜脱気装置であり、真空ポンプ7により膜の透
過側が真空に引かれる。
【0023】実施例3 図3は本発明の方法を実施するための好適な装置のプロ
セスフローの別の例を示すものである。この装置は図1
の装置において、窒素ガス加圧の代りにポンプ加圧を用
いたものである。したがって、窒素ガスはシールの目的
にのみ用いられ、除菌濾過に必要な差圧は循環ポンプ2
によって供給される。この場合は、循環ポンプでの発熱
があるため、熱による異臭味の生成を抑制するために図
1の装置に比べて熱交換器5の冷却能力を一般に大きく
しなければならない。
【0024】実施例4 図4は本発明の方法を実施するための好適な装置のプロ
セスフローの別の例を示すものである。この装置は図3
の装置において、図2の装置の場合と同様に透過液の脱
気装置6および真空ポンプ7を設けたものである。
【0025】実施例5 図5は本発明の方法を実施するための好適な装置のプロ
セスフローの別の例を示すものである。この装置は窒素
ガスによるシールを省略し、溶解酸素の除去を脱気装置
6で行うものである。この場合は除菌濾過工程までの工
程における果汁中の溶存酸素量の低減が望めないため、
仁果類のように特に酸素との接触を嫌う果汁には向かな
いが、酸化防止の要請がそれほど厳しくない場合に採用
できる。
【0026】実施例6 図6は本発明の方法を実施するための好適な装置のプロ
セスフローの別の例を示すものである。この装置は窒素
ガスによるシールのみならず脱気装置も省略したもので
ある。したがって酸化防止の要請がないか、原果汁中に
酸素が含まれず装置系内への酸素の侵入もほとんどない
場合に限り、使用可能である。
【0027】実施例7 以下の条件に従い、窒素加圧により膜分離法で搾汁直後
のりんご果汁を除菌濾過し、加熱殺菌することなく、そ
のまま窒素雰囲気下で透過果汁を内容量100ミリリッ
トルのガラス製の瓶に充填した。 原液タンク: 50リットル 膜濾過器: 日本碍子製 材質アルミナ モノリス型、長さ1000mm、外径30mmφ 内径3mmφ×37個 膜面積0.35m2 操作圧力: 170kPa 膜面流速: 3m/s 膜孔径: 0.1ミクロン この透過果汁について、標準寒天培地を用いた平板法で
一般細菌、MRS培地を用いた平板法で乳酸菌、ポテト
デキストロース培地で酵母数を計数した結果、表1に示
すように細菌類は検出されなかった。
【表1】 また、この透過果汁について、果糖より合成され悪い風
味を有する不純物として知られるヒドロキシメチルフル
フラール(HMF)の濃度を島津製作所製液体クロマト
グラフィ装置で分析したところ、HMFは検出されなか
った。一方、市販の濃縮還元100%りんご果汁では
4.7ppmのHMFが検出され、同じく市販の30%
りんご果汁では6.4ppmのHMFが検出された。な
お、他の成分を含めた分析結果を表2に示す。
【表2】
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、複雑な組成を持つ果汁
から細菌類を信頼性高く除去することが可能であり、こ
れにより果汁の加熱殺菌処理が省略ないし簡略化される
ことから、熱による異臭味物質の生成が抑制ないし防止
され、さらにプレコート材を用いないためにそれぞれの
果汁に特有の香や風味を与える成分が除去されず、従来
にないフレッシュな香味の果汁を製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するための好適な装置のプ
ロセスフローの一例を示す。
【図2】本発明の方法を実施するための好適な装置のプ
ロセスフローの一例を示す。
【図3】本発明の方法を実施するための好適な装置のプ
ロセスフローの一例を示す。
【図4】本発明の方法を実施するための好適な装置のプ
ロセスフローの一例を示す。
【図5】本発明の方法を実施するための好適な装置のプ
ロセスフローの一例を示す。
【図6】本発明の方法を実施するための好適な装置のプ
ロセスフローの一例を示す。
【符号の説明】
1 原液タンク 2 循環ポンプ 3 セラミック膜濾過器 4 充填器 5 多管式熱交換器 6 脱気装置 7 真空ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 19/00 H 61/14 500 8014−4D 63/02 6953−4D (71)出願人 592069470 ゴールドパック株式会社 東京都渋谷区渋谷2丁目24番1号 (72)発明者 中村 宗和 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内 (72)発明者 長谷川 潤 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内 (72)発明者 増尾 光昭 神奈川県横浜市戸塚区下倉田町1523−9 (72)発明者 飯島 正 長野県飯田市下久堅小林 515番−1 (72)発明者 勝西 哲也 神奈川県藤沢市石川2892番地 インペリア ル湘南弐番館101 (72)発明者 原田 三郎 神奈川県横浜市港南区港南台2丁目2番 2−204 (72)発明者 佐藤 稔 長野県松本市笹部3−8−13 (72)発明者 高橋 清英 長野県南安曇郡梓川村大字梓3072−14

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原果汁をプレコート材を用いずにセラミ
    ック膜濾過器で加圧除菌濾過し、かくして細菌類を除去
    して無菌生果汁を得ることを特徴とする果汁の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 原果汁をプレコート材を用いずにセラミ
    ック膜濾過器で加圧除菌濾過して細菌類を除去し、次い
    で透過果汁中の酸素を脱気除去して無菌生果汁を得るこ
    とを特徴とする果汁の製造方法。
  3. 【請求項3】 原果汁をプレコート材を用いずにセラミ
    ック膜濾過器で酸素を含まないガス雰囲気下に加圧除菌
    濾過し、かくして細菌類を除去して無菌生果汁を得るこ
    とを特徴とする果汁の製造方法。
  4. 【請求項4】 原果汁をプレコート材を用いずにセラミ
    ック膜濾過器で酸素を含まないガス雰囲気下に加圧除菌
    濾過して細菌類を除去し、さらに透過果汁中の酸素を脱
    気除去して無菌生果汁を得ることを特徴とする果汁の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 ガス加圧により加圧除菌濾過する請求項
    1乃至4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 濾過器入口側の循環路中に熱交換器を設
    けて果汁を冷却する請求項1乃至4のいずれかに記載の
    方法。
  7. 【請求項7】 除菌濾過した該果汁を余圧を利用して容
    器に加圧充填する請求項1乃至4のいずれかに記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 膜脱気により酸素を脱気除去する請求項
    2または4に記載の方法。
  9. 【請求項9】 中空糸型気体分離膜を使用して膜脱気を
    行う請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 除菌濾過した該果汁の余圧を利用して
    膜脱気を行う請求項8記載の方法。
  11. 【請求項11】 該酸素を含まないガスが窒素ガスであ
    る請求項3または4に記載の方法。
  12. 【請求項12】 該加圧ガスが窒素ガスである請求項5
    記載の方法。
  13. 【請求項13】 原果汁が柑きつ類の果汁を含む請求項
    1ないし12のいずれかに記載の方法。
  14. 【請求項14】 原果汁が仁果類の果汁を含む請求項1
    ないし12のいずれかに記載の方法。
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