JPH06292560A - 発酵槽の自動制御方法 - Google Patents
発酵槽の自動制御方法Info
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- JPH06292560A JPH06292560A JP8321993A JP8321993A JPH06292560A JP H06292560 A JPH06292560 A JP H06292560A JP 8321993 A JP8321993 A JP 8321993A JP 8321993 A JP8321993 A JP 8321993A JP H06292560 A JPH06292560 A JP H06292560A
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- fermenter
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- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12M—APPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
- C12M41/00—Means for regulation, monitoring, measurement or control, e.g. flow regulation
- C12M41/48—Automatic or computerized control
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- Organic Chemistry (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
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- Biomedical Technology (AREA)
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- General Health & Medical Sciences (AREA)
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- Computer Hardware Design (AREA)
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Feedback Control In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 培養状態の同定とその同定された培養状態に
応じた制御を、自動化することにより、培養ごとに異な
る培養系の変化に十分対応でき、効果的な制御を自動的
に行える方法を提供すること。 【構成】 発酵槽内での培養経過を複数のフェーズに分
割するとともに、分割した各フェーズに対応する制御方
法を予め定めておき、培養時に得られる培養槽の状態を
示すデータをファジイ変数で表わされた状態変化のルー
ルにおける適合度に変換して表わし、得られた適合度の
変化からフェーズの移行時期を同定するとともに、該フ
ェーズに対応する予め定めた制御方法を自動的に実行す
る。
応じた制御を、自動化することにより、培養ごとに異な
る培養系の変化に十分対応でき、効果的な制御を自動的
に行える方法を提供すること。 【構成】 発酵槽内での培養経過を複数のフェーズに分
割するとともに、分割した各フェーズに対応する制御方
法を予め定めておき、培養時に得られる培養槽の状態を
示すデータをファジイ変数で表わされた状態変化のルー
ルにおける適合度に変換して表わし、得られた適合度の
変化からフェーズの移行時期を同定するとともに、該フ
ェーズに対応する予め定めた制御方法を自動的に実行す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発酵槽のファジイ自動
制御方法に関する。
制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば好気性菌の培養における培
養系の自動制御は、培養液のpH、D.O.(溶存酸素
濃度)、培養温度等の各項目についての定値制御、ある
いは予めプログラムされた制御を実行するプログラム制
御により行われていた。
養系の自動制御は、培養液のpH、D.O.(溶存酸素
濃度)、培養温度等の各項目についての定値制御、ある
いは予めプログラムされた制御を実行するプログラム制
御により行われていた。
【0003】例えば、温度感受性プロモーターを利用す
る物質生産において、培養温度の最適制御は効果的な誘
導発現を行う点からはもちろんのこと、目的生産物の分
解を防ぐという観点からも重要である。すなわち、目的
生産物の生産性は、温度シフトによって発現誘導をかけ
る時期、その際の温度条件、発現誘導時の培地のpHな
どに大きく左右される。一方、発現誘導後、特に培養後
期の高温度条件下において目的生産物は菌体の有するプ
ロテアーゼによると見られる分解を強く受けるため、こ
のような分解が開始される直前あるいは開始時直ちに培
養温度を低下させ、菌体や目的生産物の回収を行う必要
があった。このような培養系のオンライン制御を行い、
高い生産性を実現するためには、発現誘導時期及び生産
物の分解開始時期を適切に推定し、その培養状態に対応
した適切な制御を可能とする自動制御システムの確立が
必要となる。
る物質生産において、培養温度の最適制御は効果的な誘
導発現を行う点からはもちろんのこと、目的生産物の分
解を防ぐという観点からも重要である。すなわち、目的
生産物の生産性は、温度シフトによって発現誘導をかけ
る時期、その際の温度条件、発現誘導時の培地のpHな
どに大きく左右される。一方、発現誘導後、特に培養後
期の高温度条件下において目的生産物は菌体の有するプ
ロテアーゼによると見られる分解を強く受けるため、こ
のような分解が開始される直前あるいは開始時直ちに培
養温度を低下させ、菌体や目的生産物の回収を行う必要
があった。このような培養系のオンライン制御を行い、
高い生産性を実現するためには、発現誘導時期及び生産
物の分解開始時期を適切に推定し、その培養状態に対応
した適切な制御を可能とする自動制御システムの確立が
必要となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来発酵槽
の制御において行われていた定値制御やプログラム制御
のみで運転することは、培養状態の変化に追随した適切
な判断、及びその判断に基づく培養方策の制御システム
による自動的な追加を行うことができず、常に運転員の
経験に基づく培養条件の補正を適時行う必要があった。
また、運転員によるそのような制御方法の決定は運転員
の経験または実績に基づいておこなわれており、自動制
御系にそれらを反映することは非常に困難であった。更
に、一般に発酵槽において、先ず計測データ、経過時
間、外観等から培養状態が異常か正常かの判断に基づき
制御方法を決定していた。しかしながら、人間の判断に
基ずく発現誘導時期、対数増殖期等の決定などのように
人間の思考方法に沿った情報は従来制御系に取り込むこ
とが難しく、自動制御系では多くは無視せざるを得なか
ったため、より効果的な発酵槽の自動制御系を提供する
には限界があった。
の制御において行われていた定値制御やプログラム制御
のみで運転することは、培養状態の変化に追随した適切
な判断、及びその判断に基づく培養方策の制御システム
による自動的な追加を行うことができず、常に運転員の
経験に基づく培養条件の補正を適時行う必要があった。
また、運転員によるそのような制御方法の決定は運転員
の経験または実績に基づいておこなわれており、自動制
御系にそれらを反映することは非常に困難であった。更
に、一般に発酵槽において、先ず計測データ、経過時
間、外観等から培養状態が異常か正常かの判断に基づき
制御方法を決定していた。しかしながら、人間の判断に
基ずく発現誘導時期、対数増殖期等の決定などのように
人間の思考方法に沿った情報は従来制御系に取り込むこ
とが難しく、自動制御系では多くは無視せざるを得なか
ったため、より効果的な発酵槽の自動制御系を提供する
には限界があった。
【0005】本発明の目的は、培養状態の同定とその同
定された培養状態に応じた制御を、自動化することによ
り、培養ごとに異なる培養系の変化に十分対応でき、効
果的な制御を自動的に行える方法を提供することにあ
る。
定された培養状態に応じた制御を、自動化することによ
り、培養ごとに異なる培養系の変化に十分対応でき、効
果的な制御を自動的に行える方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するこ
とのできる本発明の発酵槽の自動制御方法は、発酵槽内
での培養経過を複数のフェーズに分割するとともに、分
割した各フェーズに対応する制御方法を予め定めてお
き、培養時に得られる培養槽の状態を示すデータをファ
ジイ変数で表わされた状態変化のルールにおける適合度
に変換して表わし、得られた適合度の変化からフェーズ
の移行時期を同定するとともに、該フェーズに対応する
予め定めた制御方法を自動的に実行することを特徴とす
る。
とのできる本発明の発酵槽の自動制御方法は、発酵槽内
での培養経過を複数のフェーズに分割するとともに、分
割した各フェーズに対応する制御方法を予め定めてお
き、培養時に得られる培養槽の状態を示すデータをファ
ジイ変数で表わされた状態変化のルールにおける適合度
に変換して表わし、得られた適合度の変化からフェーズ
の移行時期を同定するとともに、該フェーズに対応する
予め定めた制御方法を自動的に実行することを特徴とす
る。
【0007】一般に、発酵槽内の培養状態の経緯は増殖
期間、生産期間、生産物等の分解期間とそのフェーズが
変化していく。例えば、温度感受性プロモーターに目的
生産物をコードする遺伝子を連結した構成を有するプラ
スミドで形質転換した組換え大腸菌等の培養の場合は、
菌体の増殖期間と目的生産物の生産期間の間に目的生産
物の誘導発現を行う誘導発現時期がある。従って、現在
の培養状態を正確に同定し、誘導発現時期の決定および
それぞれのフェーズの変り目を正確に決定して、それぞ
れのフェーズに最も適した培養条件を適用することは、
目的生産物を効率良く得る上で重要である。
期間、生産期間、生産物等の分解期間とそのフェーズが
変化していく。例えば、温度感受性プロモーターに目的
生産物をコードする遺伝子を連結した構成を有するプラ
スミドで形質転換した組換え大腸菌等の培養の場合は、
菌体の増殖期間と目的生産物の生産期間の間に目的生産
物の誘導発現を行う誘導発現時期がある。従って、現在
の培養状態を正確に同定し、誘導発現時期の決定および
それぞれのフェーズの変り目を正確に決定して、それぞ
れのフェーズに最も適した培養条件を適用することは、
目的生産物を効率良く得る上で重要である。
【0008】本発明の方法の自動制御の基本的概念図を
図1に示す。図1に示すように、個々の培養状態に対応
する制御方策を実験的・経験的に設定する。一方、その
個々の培養状態を同定するためのルールをファジイ変数
を用いて作成する。そして実際の培養におけるオンライ
ンデータのそれらに対する適合度を計算し、その変化を
追跡することにより、どの培養状態にあるかの同定を行
い、前述の同定された培養状態における予め設定された
制御方策を実施する。
図1に示す。図1に示すように、個々の培養状態に対応
する制御方策を実験的・経験的に設定する。一方、その
個々の培養状態を同定するためのルールをファジイ変数
を用いて作成する。そして実際の培養におけるオンライ
ンデータのそれらに対する適合度を計算し、その変化を
追跡することにより、どの培養状態にあるかの同定を行
い、前述の同定された培養状態における予め設定された
制御方策を実施する。
【0009】以下、温度感受性プロモーターを用いて目
的生産物の温度誘導発現による生産のフェーズの移行時
期の自動同定及び培養条件の自動制御を行う場合を一例
として本発明を説明する。
的生産物の温度誘導発現による生産のフェーズの移行時
期の自動同定及び培養条件の自動制御を行う場合を一例
として本発明を説明する。
【0010】温度誘導発現を行う場合の培養経過は、
増殖期間、発現誘導及び生産期間、分解期間の3つ
のフェーズに分割できる。そこで、先ず、これらのフェ
ーズに最適な培養条件を予め設定しておく。
増殖期間、発現誘導及び生産期間、分解期間の3つ
のフェーズに分割できる。そこで、先ず、これらのフェ
ーズに最適な培養条件を予め設定しておく。
【0011】次に、オンライン測定可能なパラメーター
を選択し、予備実験やそれまでに蓄積されたデータ、あ
るいは経験における選択されたパラメーターの培養経過
にともなう変化に基づいて、ファジイ変数で表わされた
状態変化のルールを設定する。オンライン測定可能なパ
ラメーターは、培養系の構成に応じて選択すれば良い
が、例えば、好気性菌の培養においては、培養経過時
間、培地のpH、培養系の溶存酸素濃度(量)、培地温
度、CO2 発生速度、CO2 発生量及び菌体濃度などを
挙げることができ、これらの事項の1以上を利用するこ
とができる。なお、複数の事項を選択するのが、より正
確な培養状態の同定を行う上で好ましい。
を選択し、予備実験やそれまでに蓄積されたデータ、あ
るいは経験における選択されたパラメーターの培養経過
にともなう変化に基づいて、ファジイ変数で表わされた
状態変化のルールを設定する。オンライン測定可能なパ
ラメーターは、培養系の構成に応じて選択すれば良い
が、例えば、好気性菌の培養においては、培養経過時
間、培地のpH、培養系の溶存酸素濃度(量)、培地温
度、CO2 発生速度、CO2 発生量及び菌体濃度などを
挙げることができ、これらの事項の1以上を利用するこ
とができる。なお、複数の事項を選択するのが、より正
確な培養状態の同定を行う上で好ましい。
【0012】このファジイ変数を用いたルールの一例を
図に示す。図2において、横軸はオンライン測定で得ら
れた実測値を、縦軸はこれら実測値の該ルールへの適合
度を、図形はファジイ変数を表わす。
図に示す。図2において、横軸はオンライン測定で得ら
れた実測値を、縦軸はこれら実測値の該ルールへの適合
度を、図形はファジイ変数を表わす。
【0013】ファジイ変数の設定は、次のようにして行
うことができる。例えば、CO2 発生速度について言え
ば、まず、予備実験やそれまでに蓄積されたデータ、あ
るいは経験から、フェーズ移行時期のCO2 発生速度の
変化のパターンを決め、CO 2 発生速度がどの程度とな
った場合にフェーズ移行時期にある可能性が高いかを決
定する。例えば図8に示すように、CO2 発生速度がx
2 〜x3 の範囲のときにフェーズ移行時期にある可能性
が最も高く、x1 及びx4 において可能性がなくなるこ
とをファジイ変数(斜線部外郭)で表わし、x2 〜x3
の範囲のときのファジイ変数を介して得られる適合度y
1 とする。この図8のファジイ変数の設定においては、
実際の培養におけるデータのバラツキも考慮しておけ
ば、データのバラツキが発生してもそれを同定用の変数
に利用でき、自動制御が容易となる。また、このy1 の
値は、この適合度が高ければ高く設定し、最高1.0と
する。その他のパラメーターについても個々に同様のフ
ァジイ変数を利用したルールを設定する。
うことができる。例えば、CO2 発生速度について言え
ば、まず、予備実験やそれまでに蓄積されたデータ、あ
るいは経験から、フェーズ移行時期のCO2 発生速度の
変化のパターンを決め、CO 2 発生速度がどの程度とな
った場合にフェーズ移行時期にある可能性が高いかを決
定する。例えば図8に示すように、CO2 発生速度がx
2 〜x3 の範囲のときにフェーズ移行時期にある可能性
が最も高く、x1 及びx4 において可能性がなくなるこ
とをファジイ変数(斜線部外郭)で表わし、x2 〜x3
の範囲のときのファジイ変数を介して得られる適合度y
1 とする。この図8のファジイ変数の設定においては、
実際の培養におけるデータのバラツキも考慮しておけ
ば、データのバラツキが発生してもそれを同定用の変数
に利用でき、自動制御が容易となる。また、このy1 の
値は、この適合度が高ければ高く設定し、最高1.0と
する。その他のパラメーターについても個々に同様のフ
ァジイ変数を利用したルールを設定する。
【0014】このようにして設定されルールを用いて、
実際の培養時におけるフェーズ移行時期の同定と、培養
条件の制御を行うことができる。具体的には、まず、目
的生産物の温度シフトによる発現の誘導を行う構成を有
する組換え大腸菌を増殖に必要な条件で培養を開始し、
各パラメーターについてのオンラインデータから逐次図
2のルールに従ってファジイ変数を介した適合度を求
め、更にその平均を求める。この変換は、例えば、ある
時点で図2の各縦点線と横軸との交点の値のオンライン
データが得られたとすると、各縦点線とファジイ変数
(図形斜線部外郭)との交点の適合度を求めることによ
り行うことができる。図8で説明すると、実際のオンラ
インデータa1 に対する適合度はf(a1 )となり、オ
ンラインデータa2 に対する適合度はf(a2 )=y1
となり、またオンラインデータa3 に対する適合度はf
(a3 )=0.0となる。
実際の培養時におけるフェーズ移行時期の同定と、培養
条件の制御を行うことができる。具体的には、まず、目
的生産物の温度シフトによる発現の誘導を行う構成を有
する組換え大腸菌を増殖に必要な条件で培養を開始し、
各パラメーターについてのオンラインデータから逐次図
2のルールに従ってファジイ変数を介した適合度を求
め、更にその平均を求める。この変換は、例えば、ある
時点で図2の各縦点線と横軸との交点の値のオンライン
データが得られたとすると、各縦点線とファジイ変数
(図形斜線部外郭)との交点の適合度を求めることによ
り行うことができる。図8で説明すると、実際のオンラ
インデータa1 に対する適合度はf(a1 )となり、オ
ンラインデータa2 に対する適合度はf(a2 )=y1
となり、またオンラインデータa3 に対する適合度はf
(a3 )=0.0となる。
【0015】こうして求められた平均適合度の経時的変
化を求め、そのピークが表われた時点をフェーズ移行時
期と同定する。その一例を図3に示す。図3では、フェ
ーズ移行時期に平均適合度のピークが表われている。フ
ェーズ移行時期と同定された場合には、予め設定してお
いた新しいフェーズ、例えば温度誘導発現及び生産期間
に最適な培養条件の制御を行う。
化を求め、そのピークが表われた時点をフェーズ移行時
期と同定する。その一例を図3に示す。図3では、フェ
ーズ移行時期に平均適合度のピークが表われている。フ
ェーズ移行時期と同定された場合には、予め設定してお
いた新しいフェーズ、例えば温度誘導発現及び生産期間
に最適な培養条件の制御を行う。
【0016】以上、温度誘導発現を行う場合で、培養状
態の同定対象がフェーズ移行時期である場合について説
明したが、本発明の方法はこれらに限定されず、細胞培
養、酵母生産や、枯草菌、放線菌等の培養など種々の培
養系に適用可能である。すなわち、本発明の方法は、経
時的あるいは反応状態に対応して異なる運転操作が必要
とされるバイオプロセスの自動化に一般的に適用できる
ものである。
態の同定対象がフェーズ移行時期である場合について説
明したが、本発明の方法はこれらに限定されず、細胞培
養、酵母生産や、枯草菌、放線菌等の培養など種々の培
養系に適用可能である。すなわち、本発明の方法は、経
時的あるいは反応状態に対応して異なる運転操作が必要
とされるバイオプロセスの自動化に一般的に適用できる
ものである。
【0017】
参考例1 ベクタープラスミドpPLZ1の構築は、マーカーとし
てアンピシリン耐性遺伝子を有するプラスミドpPL−
lamda(ファルマシア製)のPLプロモーターから
321塩基下流にあるHPaI部位に、プラスミドpM
C1871(ファルマシア製)から得たβ−ガラクトシ
ダーゼ遺伝子を含む3.1kbの断片(BamHIで切
り出し、末端を平滑化処理したもの)を挿入することで
行った。なお、具体的な操作は常法に従った。このクロ
ーニング部位(HPaI部位)には、λファージN遺伝
子中に存在するため、この組換えプラスミドを用いて生
産されるβ−ガラクトシダーゼは、そのN末端にλ−フ
ァージN遺伝子由来の約30個のアミノ酸残基が付加し
た融合タンパク質として得られる。この組換えプラスミ
ドpPLZ1を、その染色体に1コピーの温度感受性リ
プレッサーCI857遺伝子を持つ大腸菌N4830−
1(ファルマシア製)に常法により導入して、アンピシ
リン耐性をマーカーとして形質転換体を選択して得た。
図7にベクタープラスミドpPLZ1の構築過程のフロ
ーを示す。
てアンピシリン耐性遺伝子を有するプラスミドpPL−
lamda(ファルマシア製)のPLプロモーターから
321塩基下流にあるHPaI部位に、プラスミドpM
C1871(ファルマシア製)から得たβ−ガラクトシ
ダーゼ遺伝子を含む3.1kbの断片(BamHIで切
り出し、末端を平滑化処理したもの)を挿入することで
行った。なお、具体的な操作は常法に従った。このクロ
ーニング部位(HPaI部位)には、λファージN遺伝
子中に存在するため、この組換えプラスミドを用いて生
産されるβ−ガラクトシダーゼは、そのN末端にλ−フ
ァージN遺伝子由来の約30個のアミノ酸残基が付加し
た融合タンパク質として得られる。この組換えプラスミ
ドpPLZ1を、その染色体に1コピーの温度感受性リ
プレッサーCI857遺伝子を持つ大腸菌N4830−
1(ファルマシア製)に常法により導入して、アンピシ
リン耐性をマーカーとして形質転換体を選択して得た。
図7にベクタープラスミドpPLZ1の構築過程のフロ
ーを示す。
【0018】この形質転換体の培養では、培養温度を適
宜選択(シフト)することによりβ−ガラクトシダーゼ
の発現を誘導させることができ、その生産量は誘導をか
ける時期(培養温度をシフトする時期)の選定と誘導発
現及び生産期間における培地のpH、更には分解期間の
培養温度及び培地pHに大きく依存するものである。
宜選択(シフト)することによりβ−ガラクトシダーゼ
の発現を誘導させることができ、その生産量は誘導をか
ける時期(培養温度をシフトする時期)の選定と誘導発
現及び生産期間における培地のpH、更には分解期間の
培養温度及び培地pHに大きく依存するものである。
【0019】実施例1 先ず、参考例1で得た大腸菌形質転換体の培養経過を、
図5に示すように3つのフェーズに分割し、各フェーズ
に最適な培養条件(制御方策)として培養温度及び培地
pHを設定した。この制御方策は、培養温度及びpHの
調整とし、増殖期間においては菌体増殖を、生産期間に
おいては誘導条件を、分解期間においては生産物の分解
の制御を各々最適化するするよう制御方策を作成し、各
フェーズに割り当てたものである。また、この大腸菌形
質転換体の培養予備試験のデータをもとに、フェーズ移
行時期同定用、すなわちフェーズ移行時期に平均適合度
がピークを示すようにしたファジイ変数を用いた図4に
示すルールを作成した。
図5に示すように3つのフェーズに分割し、各フェーズ
に最適な培養条件(制御方策)として培養温度及び培地
pHを設定した。この制御方策は、培養温度及びpHの
調整とし、増殖期間においては菌体増殖を、生産期間に
おいては誘導条件を、分解期間においては生産物の分解
の制御を各々最適化するするよう制御方策を作成し、各
フェーズに割り当てたものである。また、この大腸菌形
質転換体の培養予備試験のデータをもとに、フェーズ移
行時期同定用、すなわちフェーズ移行時期に平均適合度
がピークを示すようにしたファジイ変数を用いた図4に
示すルールを作成した。
【0020】次に、培地として2倍濃度のYM培地(5
リットル)を入れたジャーファーメンター、培養温度制
御装置、培地pH制御装置、各パラメータの検出装置等
を構成要素として含む培養系に、ファジイ制御用のパー
ソナルコンピューターを接続し、先の大腸菌形質転換体
を適量接種して培養を32.0℃で開始した。なお、フ
ァーメンターや培地等は常法により滅菌あるいは無菌処
理しておいた。培養開始後、培養系からの各オンライン
データをコンピューターに図4のルールに従って解析さ
せ、得られた平均適合度の経時変化これをに置き換え、
図6に示された平均適合度のピークが表われた時点をフ
ェーズの移行時期と同定させ、それぞれのフェーズに最
適な図5、6に示す培養温度および培地pHの自動制御
を行った。
リットル)を入れたジャーファーメンター、培養温度制
御装置、培地pH制御装置、各パラメータの検出装置等
を構成要素として含む培養系に、ファジイ制御用のパー
ソナルコンピューターを接続し、先の大腸菌形質転換体
を適量接種して培養を32.0℃で開始した。なお、フ
ァーメンターや培地等は常法により滅菌あるいは無菌処
理しておいた。培養開始後、培養系からの各オンライン
データをコンピューターに図4のルールに従って解析さ
せ、得られた平均適合度の経時変化これをに置き換え、
図6に示された平均適合度のピークが表われた時点をフ
ェーズの移行時期と同定させ、それぞれのフェーズに最
適な図5、6に示す培養温度および培地pHの自動制御
を行った。
【0021】このように、本発明の制御方法を適用する
ことで、生産期間(発現誘導時期)および分解期間の開
始時期の推定を適切に行うことができ、各フェーズに対
応した制御方策を適切に実行可能となり、しかもこれら
の自動制御が可能となった。その結果、効率良い誘導発
現と、分解期間におけるβ−ガラクトシダーゼの分解を
効果的に抑制することができ、図6に示すように500
0(ユニット/ml)のβ−ガラクトシダーゼ活性を得
ることができた。なお、β−ガラクトシダーゼ活性はO
NPGを用いた常法により測定した。
ことで、生産期間(発現誘導時期)および分解期間の開
始時期の推定を適切に行うことができ、各フェーズに対
応した制御方策を適切に実行可能となり、しかもこれら
の自動制御が可能となった。その結果、効率良い誘導発
現と、分解期間におけるβ−ガラクトシダーゼの分解を
効果的に抑制することができ、図6に示すように500
0(ユニット/ml)のβ−ガラクトシダーゼ活性を得
ることができた。なお、β−ガラクトシダーゼ活性はO
NPGを用いた常法により測定した。
【0022】
【発明の効果】本発明は、培養状態の同定をファジイ変
数に基づくルールの適合度によって行い、同定された培
養状態に応じた制御を自動的に実施するため、経験の少
ない運転者によっても確実性の高い制御が可能となる。
数に基づくルールの適合度によって行い、同定された培
養状態に応じた制御を自動的に実施するため、経験の少
ない運転者によっても確実性の高い制御が可能となる。
【図1】本発明の自動制御方法の基本的概念を示す図で
ある。
ある。
【図2】本発明の方法で用いるファジイ変数を用いたル
ールの一例を示す図であり、横軸はオンラインデータ、
縦軸は適合度、図形(斜線部外郭)はファジイ変数を表
わす。
ールの一例を示す図であり、横軸はオンラインデータ、
縦軸は適合度、図形(斜線部外郭)はファジイ変数を表
わす。
【図3】ファジイ変数を用いたルールに対する適合度の
経時変化の一例を示す図である。
経時変化の一例を示す図である。
【図4】実施例1で設定されたファジイ変数を用いたル
ールを示す図であり、横軸はオンラインデータ、縦軸は
適合度、図形(斜線部外郭)はファジイ変数を表わす。
ールを示す図であり、横軸はオンラインデータ、縦軸は
適合度、図形(斜線部外郭)はファジイ変数を表わす。
【図5】実施例1において予め設定した制御方策を示す
図である。
図である。
【図6】実施例1における培養結果を示す図であり、○
−○は菌体濃度の、●−●はβ−ガラクトシダーゼ活性
の、△−△は培地中のグルコース濃度の経時変化をそれ
ぞれ表わす。
−○は菌体濃度の、●−●はβ−ガラクトシダーゼ活性
の、△−△は培地中のグルコース濃度の経時変化をそれ
ぞれ表わす。
【図7】ベクタープラスミドpPLZ1の構築過程のフ
ローを示す図である。
ローを示す図である。
【図8】CO2 発生速度について設定したファジイ変数
の一例を示す図である。
の一例を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 発酵槽内での培養経過を複数のフェーズ
に分割するとともに、分割した各フェーズに対応する制
御方法を予め定めておき、培養時に得られる培養槽の状
態を示すデータをファジイ変数で表わされた状態変化の
ルールにおける適合度に変換して表わし、得られた適合
度の変化からフェーズの移行時期を同定するとともに、
該フェーズに対応する予め定めた制御方法を自動的に実
行することを特徴とする発酵槽の自動制御方法。 - 【請求項2】 培養槽の状態を示すデータとして複数の
データを用い、その平均適合度からフェーズの移行時期
を同定する請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 好気性菌が培養され、培養槽の状態を示
すデータが、培養経過時間、培地のpH、培養液の溶存
酸素量、培養温度、CO2 発生速度、CO2発生量及び
菌体濃度の1以上である請求項1または2に記載の方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5083219A JP2771755B2 (ja) | 1993-04-09 | 1993-04-09 | 発酵槽の自動制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5083219A JP2771755B2 (ja) | 1993-04-09 | 1993-04-09 | 発酵槽の自動制御方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06292560A true JPH06292560A (ja) | 1994-10-21 |
| JP2771755B2 JP2771755B2 (ja) | 1998-07-02 |
Family
ID=13796211
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5083219A Expired - Fee Related JP2771755B2 (ja) | 1993-04-09 | 1993-04-09 | 発酵槽の自動制御方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2771755B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014126383A (ja) * | 2012-12-25 | 2014-07-07 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 有機物製造方法、有機物製造プロセスモニタ方法、及び有機物製造プロセスモニタ装置 |
| JP2014530752A (ja) * | 2011-10-13 | 2014-11-20 | テンフォールド テクノロジーズ リミティッド ライアビリティ カンパニー | 微生物産生物の生産用平衡系及び方法 |
| WO2024122242A1 (ja) * | 2022-12-05 | 2024-06-13 | 横河電機株式会社 | 細胞培養制御システム、細胞培養制御方法及び細胞培養制御プログラム |
| CN119847104A (zh) * | 2025-03-21 | 2025-04-18 | 汉中市黑金茶科技有限公司 | 基于物联网的蒲公英金花茶发酵过程智能监控方法 |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH04148672A (ja) * | 1990-10-09 | 1992-05-21 | Toyo Eng Corp | 発酵槽の制御方法 |
-
1993
- 1993-04-09 JP JP5083219A patent/JP2771755B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
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| JP2014530752A (ja) * | 2011-10-13 | 2014-11-20 | テンフォールド テクノロジーズ リミティッド ライアビリティ カンパニー | 微生物産生物の生産用平衡系及び方法 |
| US11692163B2 (en) | 2011-10-13 | 2023-07-04 | Tenfold Technologies, LLC | Method for production of a soil amendment |
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| CN119847104A (zh) * | 2025-03-21 | 2025-04-18 | 汉中市黑金茶科技有限公司 | 基于物联网的蒲公英金花茶发酵过程智能监控方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2771755B2 (ja) | 1998-07-02 |
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