JPH06292592A - 糖蛋白質の生産方法 - Google Patents
糖蛋白質の生産方法Info
- Publication number
- JPH06292592A JPH06292592A JP6031019A JP3101994A JPH06292592A JP H06292592 A JPH06292592 A JP H06292592A JP 6031019 A JP6031019 A JP 6031019A JP 3101994 A JP3101994 A JP 3101994A JP H06292592 A JPH06292592 A JP H06292592A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sugar
- medium
- glycoprotein
- sugar chain
- antibody
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 動物細胞を培地中で培養して糖蛋白質を生産
するに当り、培地中の糖組成あるいは糖濃度を変更する
ことによって生産される糖蛋白質の糖鎖の種類あるいは
分子量を改変する方法。 【効果】 培地中の糖組成、糖濃度の変更によって糖蛋
白質の糖鎖を改変することができ、種々の性質の異なる
糖蛋白質を簡単な手法で任意に得ることができる。
するに当り、培地中の糖組成あるいは糖濃度を変更する
ことによって生産される糖蛋白質の糖鎖の種類あるいは
分子量を改変する方法。 【効果】 培地中の糖組成、糖濃度の変更によって糖蛋
白質の糖鎖を改変することができ、種々の性質の異なる
糖蛋白質を簡単な手法で任意に得ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、培地中で動物細胞を培
養して糖蛋白質を生産する際に、細胞の培養条件、特に
培地条件を制御することにより、蛋白質に結合する糖鎖
の種類あるいは分子量を改変し、特性の変化した糖蛋白
質を生産する方法に関する。
養して糖蛋白質を生産する際に、細胞の培養条件、特に
培地条件を制御することにより、蛋白質に結合する糖鎖
の種類あるいは分子量を改変し、特性の変化した糖蛋白
質を生産する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】リンホカイン、サイトカイン、ホルモ
ン、免疫グロブリンなど生体内で重要な役割を果たす生
理活性蛋白質は、殆どが、糖鎖の結合した糖蛋白質であ
る。これらの糖蛋白質のポリペプチド部分は、その遺伝
子がクローニングされさえすれば、遺伝子組み換え法に
より大量生産が可能となっている。しかし糖蛋白質の生
産は、大腸菌などのような原核細胞では糖鎖が結合しな
いため、通常は哺乳動物細胞を用いた生産がおこなわれ
ている。糖蛋白質の糖鎖のはたす役割は完全には解明さ
れていないが、大腸菌により生産された糖鎖の結合しな
い蛋白質の研究から、糖鎖が欠失した蛋白質は生体内の
半減期が、もとの糖蛋白質に比較して著しく短縮するこ
とが知られている(村上他、農化、62巻、1498-1510 、
1988) 。また抗体においてはFc部分に結合する糖鎖
は、Fc活性の発現に必須であること、造血ホルモンで
あるエリスロポエチンでは、in vivo の活性発現には必
須であることが判明している。さらに糖鎖は、抗体の抗
原特異性にも関与していることが明らかにされている。
村上らは、抗体のL鎖に糖鎖を有するモノクローナル抗
体を生産するハイブリドーマを得て、この抗原認識性を
詳細に検討した結果、L鎖結合糖鎖の有無で抗原認識性
が大きくかわることを確認している(Murakami H.,et a
l.,Animal Cell Technology:Basic & Applied Aspects,
547-551,Kluver Academic Publishers,1992)。このよう
に生理活性糖蛋白質の活性発現には、その結合糖鎖の有
無が重要な機能を果たすことが明らかとなった。
ン、免疫グロブリンなど生体内で重要な役割を果たす生
理活性蛋白質は、殆どが、糖鎖の結合した糖蛋白質であ
る。これらの糖蛋白質のポリペプチド部分は、その遺伝
子がクローニングされさえすれば、遺伝子組み換え法に
より大量生産が可能となっている。しかし糖蛋白質の生
産は、大腸菌などのような原核細胞では糖鎖が結合しな
いため、通常は哺乳動物細胞を用いた生産がおこなわれ
ている。糖蛋白質の糖鎖のはたす役割は完全には解明さ
れていないが、大腸菌により生産された糖鎖の結合しな
い蛋白質の研究から、糖鎖が欠失した蛋白質は生体内の
半減期が、もとの糖蛋白質に比較して著しく短縮するこ
とが知られている(村上他、農化、62巻、1498-1510 、
1988) 。また抗体においてはFc部分に結合する糖鎖
は、Fc活性の発現に必須であること、造血ホルモンで
あるエリスロポエチンでは、in vivo の活性発現には必
須であることが判明している。さらに糖鎖は、抗体の抗
原特異性にも関与していることが明らかにされている。
村上らは、抗体のL鎖に糖鎖を有するモノクローナル抗
体を生産するハイブリドーマを得て、この抗原認識性を
詳細に検討した結果、L鎖結合糖鎖の有無で抗原認識性
が大きくかわることを確認している(Murakami H.,et a
l.,Animal Cell Technology:Basic & Applied Aspects,
547-551,Kluver Academic Publishers,1992)。このよう
に生理活性糖蛋白質の活性発現には、その結合糖鎖の有
無が重要な機能を果たすことが明らかとなった。
【0003】糖鎖は、真核細胞においては、細胞核内に
おいてペプチド部分が合成され、その後、ゴルジ中で糖
鎖が付加されると考えられている。糖鎖を構成する糖
は、グルコース、ガラクトース、マンノース、N-アセチ
ルグルコサミンなどのヘキソース、L-アラビノースなど
のペントースなど11種類の単糖から構成されているが、
これら糖種の組み合わせによって無限に近い種類の糖鎖
を構成することができる。この糖鎖の結合は細胞の持つ
糖転移酵素によって変化する。癌細胞など遺伝子の異常
がある細胞は、これらの糖転移酵素の発現が狂い、正常
な細胞と異なる糖鎖が合成される。糖鎖の結合はその細
胞株特有の糖鎖が結合するものとこれまでは考えられて
きた。また糖鎖を結合させないようにするために、細胞
内でのグリコシル化阻害剤であるツニカマイシン10μ
g/ml程度を培地中に加えて培養することにより糖鎖
の結合しない蛋白質が得られることは良く知られてい
る。糖鎖の結合はN-グリコシド結合の場合、アスパラギ
ン(Asn 以下アミノ酸の表記は3文字表記で示す) にN-
アセチルグルコサミンが結合する。この場合、Asn-X-Se
r(またはThr)(Xは任意のアミノ酸を示す) の配列を有す
るアミノ酸配列のAsnに糖鎖が結合する。これまでは、
このN-グリコシド糖鎖の結合に関与するアミノ酸を遺伝
子レベルで変換して糖鎖の結合を変えるか、あるいは遺
伝子組み換えの際の宿主細胞を変えることによって糖鎖
を変更することが行われてきた。後者の代表的な例とし
てエリスロポエチンの生産例を挙げることができる。エ
リスロポエチンは、分子量約34000 の糖蛋白質であり、
この蛋白質は166 個のアミノ酸からなる。このアミノ酸
配列をコードする遺伝子をCHO細胞とφ2細胞に導入
し発現させた場合その糖鎖構造が異なることが知られて
いる。このように宿主細胞を変えて、糖鎖構造の異なる
糖蛋白質を得る方法が知られている。また糖蛋白質をグ
ルカナーゼなどの酵素を用いて処理を行い、糖鎖を部分
的に切断したりする方法も試みられているが大量生産に
はあまり向いていない。糖蛋白質の糖鎖を改変して、あ
らたな機能を有する糖鎖を持つ糖蛋白質を得る方法は、
糖鎖工学として最近新たに開発された技術であるが、ま
だ目的とする糖鎖を自由に得ることは出来ないのが現状
である。
おいてペプチド部分が合成され、その後、ゴルジ中で糖
鎖が付加されると考えられている。糖鎖を構成する糖
は、グルコース、ガラクトース、マンノース、N-アセチ
ルグルコサミンなどのヘキソース、L-アラビノースなど
のペントースなど11種類の単糖から構成されているが、
これら糖種の組み合わせによって無限に近い種類の糖鎖
を構成することができる。この糖鎖の結合は細胞の持つ
糖転移酵素によって変化する。癌細胞など遺伝子の異常
がある細胞は、これらの糖転移酵素の発現が狂い、正常
な細胞と異なる糖鎖が合成される。糖鎖の結合はその細
胞株特有の糖鎖が結合するものとこれまでは考えられて
きた。また糖鎖を結合させないようにするために、細胞
内でのグリコシル化阻害剤であるツニカマイシン10μ
g/ml程度を培地中に加えて培養することにより糖鎖
の結合しない蛋白質が得られることは良く知られてい
る。糖鎖の結合はN-グリコシド結合の場合、アスパラギ
ン(Asn 以下アミノ酸の表記は3文字表記で示す) にN-
アセチルグルコサミンが結合する。この場合、Asn-X-Se
r(またはThr)(Xは任意のアミノ酸を示す) の配列を有す
るアミノ酸配列のAsnに糖鎖が結合する。これまでは、
このN-グリコシド糖鎖の結合に関与するアミノ酸を遺伝
子レベルで変換して糖鎖の結合を変えるか、あるいは遺
伝子組み換えの際の宿主細胞を変えることによって糖鎖
を変更することが行われてきた。後者の代表的な例とし
てエリスロポエチンの生産例を挙げることができる。エ
リスロポエチンは、分子量約34000 の糖蛋白質であり、
この蛋白質は166 個のアミノ酸からなる。このアミノ酸
配列をコードする遺伝子をCHO細胞とφ2細胞に導入
し発現させた場合その糖鎖構造が異なることが知られて
いる。このように宿主細胞を変えて、糖鎖構造の異なる
糖蛋白質を得る方法が知られている。また糖蛋白質をグ
ルカナーゼなどの酵素を用いて処理を行い、糖鎖を部分
的に切断したりする方法も試みられているが大量生産に
はあまり向いていない。糖蛋白質の糖鎖を改変して、あ
らたな機能を有する糖鎖を持つ糖蛋白質を得る方法は、
糖鎖工学として最近新たに開発された技術であるが、ま
だ目的とする糖鎖を自由に得ることは出来ないのが現状
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは糖蛋白質
の糖鎖構造に関する研究を進める過程において、これま
で報告されてきた糖蛋白質の生産と全く異なる現象を見
出した。これまでの報告によれば、糖蛋白質の糖鎖は上
述したように、宿主細胞など糖蛋白質を発現する細胞に
固有のものであり、癌化などの遺伝子の変異が起こらな
い限り糖鎖は変わらないものと考えられてきた。ところ
が本発明者らは、抗体生産ハイブリドーマの培養を検討
したところ、細胞固有であると考えられていた糖鎖が、
細胞培養条件に応じて変化してくることを見出した。本
発明は、このような知見に基づいてなされたもので、動
物細胞を培養し、糖蛋白質を生産する際に培地中の糖組
成および/または糖濃度を変えることにより、結合糖鎖
の種類あるいは分子量を改変する糖蛋白質の生産方法を
提供することを課題とする。糖鎖の種類あるいは分子量
を改変することにより、得られる糖蛋白質の活性や安定
性の異なる物質を得ることが可能となる。
の糖鎖構造に関する研究を進める過程において、これま
で報告されてきた糖蛋白質の生産と全く異なる現象を見
出した。これまでの報告によれば、糖蛋白質の糖鎖は上
述したように、宿主細胞など糖蛋白質を発現する細胞に
固有のものであり、癌化などの遺伝子の変異が起こらな
い限り糖鎖は変わらないものと考えられてきた。ところ
が本発明者らは、抗体生産ハイブリドーマの培養を検討
したところ、細胞固有であると考えられていた糖鎖が、
細胞培養条件に応じて変化してくることを見出した。本
発明は、このような知見に基づいてなされたもので、動
物細胞を培養し、糖蛋白質を生産する際に培地中の糖組
成および/または糖濃度を変えることにより、結合糖鎖
の種類あるいは分子量を改変する糖蛋白質の生産方法を
提供することを課題とする。糖鎖の種類あるいは分子量
を改変することにより、得られる糖蛋白質の活性や安定
性の異なる物質を得ることが可能となる。
【0005】
【課題を解決するための手段】これまで動物細胞の培養
にあたっては、細胞の生育に最も適した培地組成を選択
し、その培養条件を変更しないことが原則であった。従
って細胞培養において最大の課題は、細胞の消費する各
種成分をモニターし、それぞれの成分の減少分を補給
し、最適条件を維持することであった。本発明は、細胞
の生育の最適条件といわれる糖濃度、あるいは糖組成と
異なる条件で、糖蛋白質を生産する動物細胞を培養する
ところにある。すなわち、本発明は、培地中で動物細胞
を培養し糖蛋白質を生産するに当り、培地中の糖組成物
および/または糖濃度を変えることにより蛋白質に結合
する糖鎖の種類あるいは分子量を改変することを特徴と
する糖蛋白質の製造法である。動物細胞のなかでも哺乳
動物細胞はその成育条件が良く知られており、本発明を
実施するに最適である。このような哺乳動物細胞として
は、抗体生産ハイブリドーマ、CHO細胞、C127細
胞等を挙げることができる。動物細胞を培養する場合の
培養液中の糖は通常グルコースが用いられるが、まれ
に、培養液中の乳酸の生成を抑制する目的でフラクトー
スが添加される。本発明によれば、糖としてグルコース
を用いる場合はその濃度を0〜40mMの範囲で変化させ
るか、あるいはグルコースに代えて培養液中の糖質をフ
ラクトース、マンノース、ガラクトース、N-アセチルグ
ルコサミン、リボース、フコース、N-アセチルガラクト
サミンなど、糖蛋白質の糖鎖構造中に存在する糖質に交
換することで糖鎖を変換することが可能である。あるい
はキトサン、デキストラン硫酸、アルギン酸など糖鎖を
構成する糖などを含有する多糖を培養中に添加すること
で所望する効果を得ることができる。これは糖蛋白質の
糖鎖を変更する方法としては、全く新しい方法である。
にあたっては、細胞の生育に最も適した培地組成を選択
し、その培養条件を変更しないことが原則であった。従
って細胞培養において最大の課題は、細胞の消費する各
種成分をモニターし、それぞれの成分の減少分を補給
し、最適条件を維持することであった。本発明は、細胞
の生育の最適条件といわれる糖濃度、あるいは糖組成と
異なる条件で、糖蛋白質を生産する動物細胞を培養する
ところにある。すなわち、本発明は、培地中で動物細胞
を培養し糖蛋白質を生産するに当り、培地中の糖組成物
および/または糖濃度を変えることにより蛋白質に結合
する糖鎖の種類あるいは分子量を改変することを特徴と
する糖蛋白質の製造法である。動物細胞のなかでも哺乳
動物細胞はその成育条件が良く知られており、本発明を
実施するに最適である。このような哺乳動物細胞として
は、抗体生産ハイブリドーマ、CHO細胞、C127細
胞等を挙げることができる。動物細胞を培養する場合の
培養液中の糖は通常グルコースが用いられるが、まれ
に、培養液中の乳酸の生成を抑制する目的でフラクトー
スが添加される。本発明によれば、糖としてグルコース
を用いる場合はその濃度を0〜40mMの範囲で変化させ
るか、あるいはグルコースに代えて培養液中の糖質をフ
ラクトース、マンノース、ガラクトース、N-アセチルグ
ルコサミン、リボース、フコース、N-アセチルガラクト
サミンなど、糖蛋白質の糖鎖構造中に存在する糖質に交
換することで糖鎖を変換することが可能である。あるい
はキトサン、デキストラン硫酸、アルギン酸など糖鎖を
構成する糖などを含有する多糖を培養中に添加すること
で所望する効果を得ることができる。これは糖蛋白質の
糖鎖を変更する方法としては、全く新しい方法である。
【0006】目的とする糖蛋白質を生産する細胞、特に
遺伝子組み換えにより形質転換させた細胞株を、その細
胞の生育に適した培地組成を選択して培養を行う。糖鎖
の結合状態を変えるためには、最適な糖濃度よりも低い
糖濃度で培養を行うことが、好ましい場合が多い。この
場合の培地は無血清培地が好ましいが、血清含有培地で
あっても差し支えない。ハイブリドーマなど哺乳動物細
胞の培養に優れた特性を示す培地として、MEM、ハム
F−10培地、ハムF−12培地、RPMI1640培
地、ERDF培地などが例示できるが、これらの培地に
使用する最適糖濃度の0〜50%濃度にすることによ
り、糖蛋白質の糖鎖を変更することができる。実施例に
例示するように、本発明による糖鎖の変更は糖濃度によ
る影響が大きいため、血清が生育に必須な細胞株を用い
る場合には、血清を透析して糖を除去しておくことが好
ましい。グルコース以外の糖質を使用する場合は、細胞
の生育のための最適濃度のグルコース含量全てあるいは
一部を、他の糖質に置き換えることにより、糖鎖の変更
された糖蛋白質を得ることができる。とくにこのような
効果を示す糖質としては、フラクトース、マンノース、
ガラクトース、グルコサミン、リボース等の単糖を例示
することができるが、特にガラクトース、グルコサミ
ン、リボースの使用が好ましい。また多糖としては、キ
トサン、デキストラン硫酸、アルギン酸、ヘパリン、キ
チン、マンナンなどを例示することができ、特にキトサ
ン、デキストラン硫酸、アルギン酸が好ましい。アルギ
ン酸は塩であっても良いが、特にアルギン酸ナトリウム
が好ましい。
遺伝子組み換えにより形質転換させた細胞株を、その細
胞の生育に適した培地組成を選択して培養を行う。糖鎖
の結合状態を変えるためには、最適な糖濃度よりも低い
糖濃度で培養を行うことが、好ましい場合が多い。この
場合の培地は無血清培地が好ましいが、血清含有培地で
あっても差し支えない。ハイブリドーマなど哺乳動物細
胞の培養に優れた特性を示す培地として、MEM、ハム
F−10培地、ハムF−12培地、RPMI1640培
地、ERDF培地などが例示できるが、これらの培地に
使用する最適糖濃度の0〜50%濃度にすることによ
り、糖蛋白質の糖鎖を変更することができる。実施例に
例示するように、本発明による糖鎖の変更は糖濃度によ
る影響が大きいため、血清が生育に必須な細胞株を用い
る場合には、血清を透析して糖を除去しておくことが好
ましい。グルコース以外の糖質を使用する場合は、細胞
の生育のための最適濃度のグルコース含量全てあるいは
一部を、他の糖質に置き換えることにより、糖鎖の変更
された糖蛋白質を得ることができる。とくにこのような
効果を示す糖質としては、フラクトース、マンノース、
ガラクトース、グルコサミン、リボース等の単糖を例示
することができるが、特にガラクトース、グルコサミ
ン、リボースの使用が好ましい。また多糖としては、キ
トサン、デキストラン硫酸、アルギン酸、ヘパリン、キ
チン、マンナンなどを例示することができ、特にキトサ
ン、デキストラン硫酸、アルギン酸が好ましい。アルギ
ン酸は塩であっても良いが、特にアルギン酸ナトリウム
が好ましい。
【0007】細胞の培養は、細胞に適した培養方法であ
れば、どのような培養方法であっても使用可能である。
例えば、タンクでの浮遊培養、マイクロキャリアーやウ
レタン素材への接着培養、ホローファイバーによる培養
等が例示できる。また細胞が一定密度になるまでは、そ
の細胞に適した従来のグルコース濃度の培養液で培養
し、糖鎖を変換させた糖蛋白質を生産する段階に至っ
て、糖の種類あるいは濃度を変更した培地に交換しても
良い。多糖の場合は、多糖の溶解液を通常の培養液中に
1〜1000μg/mlの濃度になるように添加してもよい。
培養液からの糖蛋白質は通常の精製、回収方法により分
離精製できる。しかし、糖鎖の変化は糖蛋白質の分子量
の差として検出できるため、SDSゲル電気泳動や、ゲ
ル濾過方法など分子量の差による分離精製方法が適して
いる。以下に実施例を示しさらに本発明を詳細に説明す
る。
れば、どのような培養方法であっても使用可能である。
例えば、タンクでの浮遊培養、マイクロキャリアーやウ
レタン素材への接着培養、ホローファイバーによる培養
等が例示できる。また細胞が一定密度になるまでは、そ
の細胞に適した従来のグルコース濃度の培養液で培養
し、糖鎖を変換させた糖蛋白質を生産する段階に至っ
て、糖の種類あるいは濃度を変更した培地に交換しても
良い。多糖の場合は、多糖の溶解液を通常の培養液中に
1〜1000μg/mlの濃度になるように添加してもよい。
培養液からの糖蛋白質は通常の精製、回収方法により分
離精製できる。しかし、糖鎖の変化は糖蛋白質の分子量
の差として検出できるため、SDSゲル電気泳動や、ゲ
ル濾過方法など分子量の差による分離精製方法が適して
いる。以下に実施例を示しさらに本発明を詳細に説明す
る。
【0008】
【実施例1】本実施例は、抗体生産ハイブリドーマの培
養によって生産される糖蛋白質である抗体の糖鎖を変更
する方法について説明する。特に本実施例により得られ
た糖蛋白質は糖鎖のちがいによって親和性が異なる抗体
である。 (1)糖濃度、糖組成の異なる培地の調製 村上らによって開発された無血清培地であるERDF培
地(特開平3−180175号公報参照)を基本培地と
してこの培地のグルコース濃度を0、1、2、5、1
0、20、36mMの濃度にした培地を調製した。なお
ERDF培地のグルコース(Glc)濃度は、細胞培養
時には20mMが最適とされている。またこのERDF
培地の糖をフラクトース(Fru)、マンノース(Ma
n)、ガラクトース(Gal)、N−アセチルグルコサ
ミン(GlcNAc)、リボース(Rib)に変えた培
地を調製した。さらに牛胎児血清(FCS)をリン酸緩
衝生理食塩水(PBS)に対して透析を行い、グルコー
スなどの単糖を含まないFCS(透析FCS)を調製
し、各培地に5%濃度となるように添加した。
養によって生産される糖蛋白質である抗体の糖鎖を変更
する方法について説明する。特に本実施例により得られ
た糖蛋白質は糖鎖のちがいによって親和性が異なる抗体
である。 (1)糖濃度、糖組成の異なる培地の調製 村上らによって開発された無血清培地であるERDF培
地(特開平3−180175号公報参照)を基本培地と
してこの培地のグルコース濃度を0、1、2、5、1
0、20、36mMの濃度にした培地を調製した。なお
ERDF培地のグルコース(Glc)濃度は、細胞培養
時には20mMが最適とされている。またこのERDF
培地の糖をフラクトース(Fru)、マンノース(Ma
n)、ガラクトース(Gal)、N−アセチルグルコサ
ミン(GlcNAc)、リボース(Rib)に変えた培
地を調製した。さらに牛胎児血清(FCS)をリン酸緩
衝生理食塩水(PBS)に対して透析を行い、グルコー
スなどの単糖を含まないFCS(透析FCS)を調製
し、各培地に5%濃度となるように添加した。
【0009】(2)糖蛋白質の生産 糖蛋白質生産細胞として、ヒト−ヒトハイブリドーマC
5TNを用いた。C5TNはハイブリドーマHB4C5
(Murakami et al., In Vitro Cell. Develop.Biol., vo
l. 21, 593-596, 1985)の亜株でありカルボキシペプチ
ダーゼ(以下CPA)、二本鎖DNA(以下DNA)、
カンジダシトクロームC(以下CytC)に対して親和
性を有するヒトIgM型抗体を分泌する細胞株である(T
achibana, H., et al., Biochem. Biophys. Res. Commu
n., vol. 189, 625-632, 1992)。このハイブリドーマが
分泌する抗体(以下C5TN抗体)のL鎖はλ鎖であ
り、本発明者らは可変領域(VLドメイン)のCDR1
領域に-Ser-Gly-Asn-Ser-Ser-Asn-Ile-Gly- という糖鎖
結合部位を持つことを明らかにしている。尚この細胞株
は九州大学農学部大学院細胞工学教室から分与をうける
ことができる。このC5TNを各培地5mlに5×10
4 細胞/mlの密度でまきこみ、37℃、5%炭酸ガス
雰囲気下で24時間培養し、細胞を回収し、さらに同じ
条件で48時間培養した培養上清を回収した。
5TNを用いた。C5TNはハイブリドーマHB4C5
(Murakami et al., In Vitro Cell. Develop.Biol., vo
l. 21, 593-596, 1985)の亜株でありカルボキシペプチ
ダーゼ(以下CPA)、二本鎖DNA(以下DNA)、
カンジダシトクロームC(以下CytC)に対して親和
性を有するヒトIgM型抗体を分泌する細胞株である(T
achibana, H., et al., Biochem. Biophys. Res. Commu
n., vol. 189, 625-632, 1992)。このハイブリドーマが
分泌する抗体(以下C5TN抗体)のL鎖はλ鎖であ
り、本発明者らは可変領域(VLドメイン)のCDR1
領域に-Ser-Gly-Asn-Ser-Ser-Asn-Ile-Gly- という糖鎖
結合部位を持つことを明らかにしている。尚この細胞株
は九州大学農学部大学院細胞工学教室から分与をうける
ことができる。このC5TNを各培地5mlに5×10
4 細胞/mlの密度でまきこみ、37℃、5%炭酸ガス
雰囲気下で24時間培養し、細胞を回収し、さらに同じ
条件で48時間培養した培養上清を回収した。
【0010】(3)糖鎖の異なる糖蛋白質の分離 各培地で培養した培養上清を還元条件下でSDS−ポリ
アクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)を行
った。各λ鎖は、抗λ抗体を用いたウエスタンブロット
法により確認を行った(図1、図2)。L鎖は4種類検
出されたが、泳動の位置から判断して分子量の大きいほ
うからL1、L2、L3、L4と名付けた。また糖鎖合
成阻害剤であるツニカマイシン存在下ではL4のみが合
成された。L4は糖鎖の結合しない抗体であることが推
定された。各培地での抗体の生産を表1に示した。
アクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)を行
った。各λ鎖は、抗λ抗体を用いたウエスタンブロット
法により確認を行った(図1、図2)。L鎖は4種類検
出されたが、泳動の位置から判断して分子量の大きいほ
うからL1、L2、L3、L4と名付けた。また糖鎖合
成阻害剤であるツニカマイシン存在下ではL4のみが合
成された。L4は糖鎖の結合しない抗体であることが推
定された。各培地での抗体の生産を表1に示した。
【0011】
【表1】 ────────────────────────────── 培地糖組成 (mM) L鎖のタイプ ────────────────────────────── Glc 0 L1,L3,L4 Glc 1 L1,L3,L4 Glc 2 L1,L3,L4 Glc 5 L1,L2,L3,L4 Glc 10 L1,L2 Glc 20 L1,L2 Glc 36 L1,L2 Fru 20 L1,L2 Man 20 L1,L2 Gal 20 L1,L2,L4 GlcNAc 20 L1,L3,L4 Rib 20 L1,L3,L4 ───────────────────────────────
【0012】培地中のグルコース濃度、あるいは糖質の
変化により通常の培養条件では得られないL2の抗体を
得ることができた。この抗体はSDS−PAGEにより
他の抗体から分離することができた。本細胞は上述した
ように4種類の分子量を持つλ鎖(L鎖)を含む抗体を
生産しており、このλ鎖(L鎖)分子量の差は、糖鎖の
分子量差によるものである。
変化により通常の培養条件では得られないL2の抗体を
得ることができた。この抗体はSDS−PAGEにより
他の抗体から分離することができた。本細胞は上述した
ように4種類の分子量を持つλ鎖(L鎖)を含む抗体を
生産しており、このλ鎖(L鎖)分子量の差は、糖鎖の
分子量差によるものである。
【0013】
【実施例2】糖鎖の違いによる抗体の特性変化 C5TN抗体はL鎖に糖鎖が結合しており、本発明によ
りこの糖鎖を(3)のような分子量の異なる糖鎖とする
ことができた。この糖鎖の変更によって抗体特異性が変
化することを以下のように確認した。抗体の抗原特異性
は、抗原をコートしたマイクロプレートを用いた酵素免
疫測定法(ELISA)で測定できる(H.Murakami et
al.,Animal Cell Technology:Basic & Applied Aspect
s,547-551,1992,Kluwer Acdemic Publishers)。各培地
で培養したC4TN抗体200ng/mlの溶液を調製
し、この抗体溶液の抗原特異性を測定した。測定値は、
Glc 20mMで培養して得た抗体の反応性を100
%とした百分率で表した。結果を図3および図4に示し
た。Glcの含量を変化させた場合、L3、L4の増加
とともにCPA親和性およびCytc親和性は低下した
が、DNA親和性は2mMでピークに達した。また培地
中の糖組成を変えた場合は、抗体の親和性はGal、G
lcNAc、Rib添加により、Glcで培養して得た
抗体と全く異なる結果を示した(図3、図4)。これ
は、抗体に結合する糖鎖の構造が変化したためと推定さ
れた。
りこの糖鎖を(3)のような分子量の異なる糖鎖とする
ことができた。この糖鎖の変更によって抗体特異性が変
化することを以下のように確認した。抗体の抗原特異性
は、抗原をコートしたマイクロプレートを用いた酵素免
疫測定法(ELISA)で測定できる(H.Murakami et
al.,Animal Cell Technology:Basic & Applied Aspect
s,547-551,1992,Kluwer Acdemic Publishers)。各培地
で培養したC4TN抗体200ng/mlの溶液を調製
し、この抗体溶液の抗原特異性を測定した。測定値は、
Glc 20mMで培養して得た抗体の反応性を100
%とした百分率で表した。結果を図3および図4に示し
た。Glcの含量を変化させた場合、L3、L4の増加
とともにCPA親和性およびCytc親和性は低下した
が、DNA親和性は2mMでピークに達した。また培地
中の糖組成を変えた場合は、抗体の親和性はGal、G
lcNAc、Rib添加により、Glcで培養して得た
抗体と全く異なる結果を示した(図3、図4)。これ
は、抗体に結合する糖鎖の構造が変化したためと推定さ
れた。
【0014】
【実施例3】グルコース濃度を10mMに調整したER
DF基本無血清培地を用いて、実施例1と同様の条件で
ハイブリドーマC5TN細胞の培養を行った。すなわ
ち、ハイブリドーマC5TNを5×104 細胞/mlの密
度でまきこみ、6時間培養を行った。その後細胞を回収
し、キトサン添加(1μg/ml)、デキストラン硫酸
添加(100μg/ml)あるいはアルギン酸添加(10
0μg/ml)培養液(ERDF)に移し、さらに48時
間培養を行った後、培養上清を回収し、これを透析濃縮
した。培養条件は37℃、5%CO2 雰囲気下で実施例
1と同様におこなった。又対照は、ERDFのみで培養
をおこなった。この濃縮液を還元条件でSDS−PAG
Eにより電気泳動を行い、抗ヒトλL鎖抗体で、ウエス
タンブロット法により抗体のL鎖を特異的に検出した。
結果を図5に示した。各多糖類を添加することにより、
グルコースのみの培養と比較して28KDおよび30K
DのL鎖が増加した。これは抗体の糖鎖が変化している
ことを裏付ける結果であった。また得られた抗体はいず
れもIgM型の抗体のみであった。
DF基本無血清培地を用いて、実施例1と同様の条件で
ハイブリドーマC5TN細胞の培養を行った。すなわ
ち、ハイブリドーマC5TNを5×104 細胞/mlの密
度でまきこみ、6時間培養を行った。その後細胞を回収
し、キトサン添加(1μg/ml)、デキストラン硫酸
添加(100μg/ml)あるいはアルギン酸添加(10
0μg/ml)培養液(ERDF)に移し、さらに48時
間培養を行った後、培養上清を回収し、これを透析濃縮
した。培養条件は37℃、5%CO2 雰囲気下で実施例
1と同様におこなった。又対照は、ERDFのみで培養
をおこなった。この濃縮液を還元条件でSDS−PAG
Eにより電気泳動を行い、抗ヒトλL鎖抗体で、ウエス
タンブロット法により抗体のL鎖を特異的に検出した。
結果を図5に示した。各多糖類を添加することにより、
グルコースのみの培養と比較して28KDおよび30K
DのL鎖が増加した。これは抗体の糖鎖が変化している
ことを裏付ける結果であった。また得られた抗体はいず
れもIgM型の抗体のみであった。
【0015】
【実施例4】実施例3で生産された糖鎖が変化した抗体
の抗原親和性の変化を、実施例2に開示した方法により
確認した。抗原をコートしたマイクロプレートを用いて
同様に測定を行い、ELISA法により各抗原に対する
反応性を測定した。各抗原に対する反応性はELISA
法による発色の変化を405nmの吸光度変化により観
察した。結果を図6〜8に示した。抗体は糖鎖の変化に
より、抗原との反応性が変化していることが確認され
た。
の抗原親和性の変化を、実施例2に開示した方法により
確認した。抗原をコートしたマイクロプレートを用いて
同様に測定を行い、ELISA法により各抗原に対する
反応性を測定した。各抗原に対する反応性はELISA
法による発色の変化を405nmの吸光度変化により観
察した。結果を図6〜8に示した。抗体は糖鎖の変化に
より、抗原との反応性が変化していることが確認され
た。
【0016】
【発明の効果】本発明により、動物細胞を培養して糖蛋
白質を生産する際に、培地中のリボース、ガラクトー
ス、グルコサミン等の単糖の組成あるいは糖濃度等の培
養条件を制御することにより、蛋白質に付加する糖鎖の
種類あるいは分子量を改変し、特性の変化した糖蛋白質
を生産することができる。また培地中にアルギン酸、デ
キストラン硫酸、キトサンのような多糖を添加して糖鎖
の種類、あるいは分子量を改変し、特性の変化した糖蛋
白質を生産することができる。この方法により糖鎖の種
類あるいは分子量の異なる糖蛋白質を得ることができ
る。また糖鎖の改変によって糖蛋白質の生物活性をも変
更することができる。
白質を生産する際に、培地中のリボース、ガラクトー
ス、グルコサミン等の単糖の組成あるいは糖濃度等の培
養条件を制御することにより、蛋白質に付加する糖鎖の
種類あるいは分子量を改変し、特性の変化した糖蛋白質
を生産することができる。また培地中にアルギン酸、デ
キストラン硫酸、キトサンのような多糖を添加して糖鎖
の種類、あるいは分子量を改変し、特性の変化した糖蛋
白質を生産することができる。この方法により糖鎖の種
類あるいは分子量の異なる糖蛋白質を得ることができ
る。また糖鎖の改変によって糖蛋白質の生物活性をも変
更することができる。
【図1】実施例1により、グルコース濃度を変えて培養
したC5TN細胞より得られるλ型抗体のSDS−PA
GEウエスタンブロットによる検出パターンを示す。
したC5TN細胞より得られるλ型抗体のSDS−PA
GEウエスタンブロットによる検出パターンを示す。
【図2】実施例1により、グルコースを他の糖質に変え
て培養したC5TN細胞より得られるλ型抗体のSDS
−PAGEウエスタンブロットによる検出パターンを示
す。
て培養したC5TN細胞より得られるλ型抗体のSDS
−PAGEウエスタンブロットによる検出パターンを示
す。
【図3】実施例2により、グルコース濃度を変えて培養
したC5TN細胞より得られる抗体の抗原親和性の変化
を示す。
したC5TN細胞より得られる抗体の抗原親和性の変化
を示す。
【図4】実施例2により、グルコースを他の糖質に変え
て培養したC5TN細胞より得られる抗体の抗原親和性
を示す。
て培養したC5TN細胞より得られる抗体の抗原親和性
を示す。
【図5】実施例3より得たヒトλ型抗体のSDS−PA
GEウエスタンブロットによる検出パターンを示す。
GEウエスタンブロットによる検出パターンを示す。
レーン1:分子サイズマーカー レーン2:対照 レーン3:キトサン添加(1μg/ml) レーン4:デキストラン硫酸添加(100 μg/ml) レーン5:アルギン酸添加(100 μg/ml)
【図6】実施例3により得られた抗体のCPAに対する
親和性の変化を示す。
親和性の変化を示す。
【図7】実施例3により得られた抗体のCytCに対す
る親和性の変化を示す。
る親和性の変化を示す。
【図8】実施例3により得られた抗体のdsDNAに対
する親和性の変化を示す。
する親和性の変化を示す。
−○− 対照 −□− キトサン添加(1μg/ml) −●− デキストラン硫酸添加(100 μg/ml) −△− アルギン酸添加(100 μg/ml)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:91)
Claims (1)
- 【請求項1】 培地中で動物細胞を培養し糖蛋白質を生
産するに当り、培地中の糖組成および/または糖濃度を
変えることにより、蛋白質に結合する糖鎖の種類あるい
は分子量を改変することを特徴とする糖蛋白質の生産方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6031019A JPH06292592A (ja) | 1993-02-09 | 1994-02-02 | 糖蛋白質の生産方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5-44587 | 1993-02-09 | ||
| JP4458793 | 1993-02-09 | ||
| JP6031019A JPH06292592A (ja) | 1993-02-09 | 1994-02-02 | 糖蛋白質の生産方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06292592A true JPH06292592A (ja) | 1994-10-21 |
Family
ID=26369476
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6031019A Pending JPH06292592A (ja) | 1993-02-09 | 1994-02-02 | 糖蛋白質の生産方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06292592A (ja) |
Cited By (18)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1999028455A1 (de) * | 1997-12-03 | 1999-06-10 | Roche Diagnostics Gmbh | Verfahren zur herstellung von polypeptiden mit geeigneter glykosilierung |
| WO2002002793A1 (fr) * | 2000-07-05 | 2002-01-10 | Japan As Represented By Secretary Of Osaka University | Processus de production de glycoproteine |
| JP2005532813A (ja) * | 2002-07-15 | 2005-11-04 | イミュネックス・コーポレーション | 哺乳動物細胞により産生されるタンパク質のシアル酸付加を調節する方法および培地 |
| JP2013507979A (ja) * | 2009-10-26 | 2013-03-07 | エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー | グリコシル化された免疫グロブリンの調製方法 |
| WO2014159259A1 (en) * | 2013-03-14 | 2014-10-02 | Amgen Inc. | Methods for increasing mannose content of recombinant proteins |
| US9290568B2 (en) | 2012-09-02 | 2016-03-22 | Abbvie, Inc. | Methods to control protein heterogeneity |
| US9359434B2 (en) | 2012-04-20 | 2016-06-07 | Abbvie, Inc. | Cell culture methods to reduce acidic species |
| US9365645B1 (en) | 2011-04-27 | 2016-06-14 | Abbvie, Inc. | Methods for controlling the galactosylation profile of recombinantly-expressed proteins |
| US9499614B2 (en) * | 2013-03-14 | 2016-11-22 | Abbvie Inc. | Methods for modulating protein glycosylation profiles of recombinant protein therapeutics using monosaccharides and oligosaccharides |
| US9499616B2 (en) | 2013-10-18 | 2016-11-22 | Abbvie Inc. | Modulated lysine variant species compositions and methods for producing and using the same |
| US9505833B2 (en) | 2012-04-20 | 2016-11-29 | Abbvie Inc. | Human antibodies that bind human TNF-alpha and methods of preparing the same |
| US9522953B2 (en) | 2013-10-18 | 2016-12-20 | Abbvie, Inc. | Low acidic species compositions and methods for producing and using the same |
| US9550826B2 (en) | 2013-11-15 | 2017-01-24 | Abbvie Inc. | Glycoengineered binding protein compositions |
| US9598667B2 (en) | 2013-10-04 | 2017-03-21 | Abbvie Inc. | Use of metal ions for modulation of protein glycosylation profiles of recombinant proteins |
| US9688752B2 (en) | 2013-10-18 | 2017-06-27 | Abbvie Inc. | Low acidic species compositions and methods for producing and using the same using displacement chromatography |
| US9708399B2 (en) | 2013-03-14 | 2017-07-18 | Abbvie, Inc. | Protein purification using displacement chromatography |
| US9708400B2 (en) | 2012-04-20 | 2017-07-18 | Abbvie, Inc. | Methods to modulate lysine variant distribution |
| US12084686B2 (en) | 2018-05-01 | 2024-09-10 | Amgen Inc. | Antibodies with modulated glycan profiles |
-
1994
- 1994-02-02 JP JP6031019A patent/JPH06292592A/ja active Pending
Cited By (46)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1999028455A1 (de) * | 1997-12-03 | 1999-06-10 | Roche Diagnostics Gmbh | Verfahren zur herstellung von polypeptiden mit geeigneter glykosilierung |
| US6673575B1 (en) | 1997-12-03 | 2004-01-06 | Roche Diagnostics Gmbh | Method for preparing polypeptides with appropriate glycosilation |
| WO2002002793A1 (fr) * | 2000-07-05 | 2002-01-10 | Japan As Represented By Secretary Of Osaka University | Processus de production de glycoproteine |
| EP1298217A4 (en) * | 2000-07-05 | 2004-09-08 | Mitsubishi Pharma Corp | Process for the production of a glycoprotein |
| JP2005532813A (ja) * | 2002-07-15 | 2005-11-04 | イミュネックス・コーポレーション | 哺乳動物細胞により産生されるタンパク質のシアル酸付加を調節する方法および培地 |
| US7645609B2 (en) | 2002-07-15 | 2010-01-12 | Immunex Corporation | Method for controlling sialylation of proteins produced by mammalian cells |
| US11021728B2 (en) | 2009-10-26 | 2021-06-01 | Hoffmann-La Roche Inc. | Method for the production of a glycosylated immunoglobulin |
| KR20210024685A (ko) * | 2009-10-26 | 2021-03-05 | 에프. 호프만-라 로슈 아게 | 글리코실화된 면역글로불린의 제조 방법 |
| JP2015128436A (ja) * | 2009-10-26 | 2015-07-16 | エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲーF. Hoffmann−La Roche Aktiengesellschaft | グリコシル化された免疫グロブリンの調製方法 |
| US11136610B2 (en) | 2009-10-26 | 2021-10-05 | Hoffmann-La Roche Inc. | Method for the production of a glycosylated immunoglobulin |
| KR20170110167A (ko) * | 2009-10-26 | 2017-10-10 | 에프. 호프만-라 로슈 아게 | 글리코실화된 면역글로불린의 제조 방법 |
| JP2013507979A (ja) * | 2009-10-26 | 2013-03-07 | エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー | グリコシル化された免疫グロブリンの調製方法 |
| KR20180014847A (ko) * | 2009-10-26 | 2018-02-09 | 에프. 호프만-라 로슈 아게 | 글리코실화된 면역글로불린의 제조 방법 |
| US11377678B2 (en) | 2009-10-26 | 2022-07-05 | Hoffman-La Roche Inc. | Method for the production of a glycosylated immunoglobulin |
| JP2020058371A (ja) * | 2009-10-26 | 2020-04-16 | エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲーF. Hoffmann−La Roche Aktiengesellschaft | グリコシル化された免疫グロブリンの調製方法 |
| JP2017019799A (ja) * | 2009-10-26 | 2017-01-26 | エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲーF. Hoffmann−La Roche Aktiengesellschaft | グリコシル化された免疫グロブリンの調製方法 |
| US10501769B2 (en) | 2009-10-26 | 2019-12-10 | Hoffmann-La Roche Inc. | Method for the production of a glycosylated immunoglobulin |
| KR20190060877A (ko) * | 2009-10-26 | 2019-06-03 | 에프. 호프만-라 로슈 아게 | 글리코실화된 면역글로불린의 제조 방법 |
| KR20190031342A (ko) * | 2009-10-26 | 2019-03-25 | 에프. 호프만-라 로슈 아게 | 글리코실화된 면역글로불린의 제조 방법 |
| JP2019001796A (ja) * | 2009-10-26 | 2019-01-10 | エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲーF. Hoffmann−La Roche Aktiengesellschaft | グリコシル化された免疫グロブリンの調製方法 |
| US9505834B2 (en) | 2011-04-27 | 2016-11-29 | Abbvie Inc. | Methods for controlling the galactosylation profile of recombinantly-expressed proteins |
| US9365645B1 (en) | 2011-04-27 | 2016-06-14 | Abbvie, Inc. | Methods for controlling the galactosylation profile of recombinantly-expressed proteins |
| US9359434B2 (en) | 2012-04-20 | 2016-06-07 | Abbvie, Inc. | Cell culture methods to reduce acidic species |
| US9957318B2 (en) | 2012-04-20 | 2018-05-01 | Abbvie Inc. | Protein purification methods to reduce acidic species |
| US9708400B2 (en) | 2012-04-20 | 2017-07-18 | Abbvie, Inc. | Methods to modulate lysine variant distribution |
| US9683033B2 (en) | 2012-04-20 | 2017-06-20 | Abbvie, Inc. | Cell culture methods to reduce acidic species |
| US9505833B2 (en) | 2012-04-20 | 2016-11-29 | Abbvie Inc. | Human antibodies that bind human TNF-alpha and methods of preparing the same |
| US9290568B2 (en) | 2012-09-02 | 2016-03-22 | Abbvie, Inc. | Methods to control protein heterogeneity |
| US9512214B2 (en) | 2012-09-02 | 2016-12-06 | Abbvie, Inc. | Methods to control protein heterogeneity |
| US20160032343A1 (en) * | 2013-03-14 | 2016-02-04 | Amgen Inc. | Methods for increasing mannose content of recombinant proteins |
| EP4141104A1 (en) * | 2013-03-14 | 2023-03-01 | Amgen Inc. | Methods for increasing mannose content of recombinant proteins |
| EP3434760A1 (en) * | 2013-03-14 | 2019-01-30 | Amgen, Inc | Methods for increasing mannose content of recombinant proteins |
| US12686880B2 (en) | 2013-03-14 | 2026-07-21 | Amgen Inc. | Methods for increasing mannose content of recombinant proteins |
| US11952605B2 (en) | 2013-03-14 | 2024-04-09 | Amgen Inc. | Methods for increasing mannose content of recombinant proteins |
| US9822388B2 (en) * | 2013-03-14 | 2017-11-21 | Amgen Inc. | Methods for increasing mannose content of recombinant proteins |
| US11459595B2 (en) | 2013-03-14 | 2022-10-04 | Amgen Inc. | Methods for increasing mannose content of recombinant proteins |
| US9499614B2 (en) * | 2013-03-14 | 2016-11-22 | Abbvie Inc. | Methods for modulating protein glycosylation profiles of recombinant protein therapeutics using monosaccharides and oligosaccharides |
| US9708399B2 (en) | 2013-03-14 | 2017-07-18 | Abbvie, Inc. | Protein purification using displacement chromatography |
| WO2014159259A1 (en) * | 2013-03-14 | 2014-10-02 | Amgen Inc. | Methods for increasing mannose content of recombinant proteins |
| US11319568B2 (en) | 2013-03-14 | 2022-05-03 | Amgen Inc. | Methods for increasing mannose content of recombinant proteins |
| US9598667B2 (en) | 2013-10-04 | 2017-03-21 | Abbvie Inc. | Use of metal ions for modulation of protein glycosylation profiles of recombinant proteins |
| US9688752B2 (en) | 2013-10-18 | 2017-06-27 | Abbvie Inc. | Low acidic species compositions and methods for producing and using the same using displacement chromatography |
| US9499616B2 (en) | 2013-10-18 | 2016-11-22 | Abbvie Inc. | Modulated lysine variant species compositions and methods for producing and using the same |
| US9522953B2 (en) | 2013-10-18 | 2016-12-20 | Abbvie, Inc. | Low acidic species compositions and methods for producing and using the same |
| US9550826B2 (en) | 2013-11-15 | 2017-01-24 | Abbvie Inc. | Glycoengineered binding protein compositions |
| US12084686B2 (en) | 2018-05-01 | 2024-09-10 | Amgen Inc. | Antibodies with modulated glycan profiles |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| EP2829550B1 (en) | Fusion proteins forming trimers | |
| JP4384400B2 (ja) | 適当にグリコシル化されたポリペプチドの製造方法 | |
| Minch et al. | Tissue Plasminogen Activator Coexpressed in Chinese Hamster Ovary Cells with α (2, 6)‐Sialyltransferase Contains NeuAcα (2, 6) Galβ (1, 4) Gl‐N‐AcR Linkages | |
| Baeuerle et al. | Tyrosine sulfation is a trans-Golgi-specific protein modification. | |
| AU627432B2 (en) | Process for producing recombinant human factor viii:c and transformant to be used therefor | |
| JP5432117B2 (ja) | 宿主細胞中の組換えタンパク質の発現を増進するための組換え発現ベクター要素(rEVE) | |
| Yoo et al. | Structural requirements for polymeric immunoglobulin assembly and association with J chain | |
| Binnie et al. | Characterization of purified recombinant fibrinogen: partial phosphorylation of fibrinopeptide A | |
| US10557115B2 (en) | Medium containing uridine and N-acetyl-D-mannosamine | |
| WO1995011983A1 (en) | Methods and compositions for high protein production from recombinant dna | |
| US6376218B1 (en) | Expression system for producing recombinant human erythropoietin, method for purifying secreted human erythropoietin and uses thereof | |
| JP2019014741A (ja) | エリスロポエチンの精製 | |
| JP2001525338A (ja) | 高い比活性を有するエリスロポエチン | |
| JP2002531103A (ja) | 組換え細胞の作成法 | |
| US5707832A (en) | Process for the preparation of human factor VIII and analogs of factor VIII | |
| Monaco et al. | Genetic engineering of α2, 6-sialyltransferase in recombinant CHO cells and its effects on the sialylation of recombinant interferon-γ | |
| JP3395181B2 (ja) | 造血幹細胞増加剤 | |
| AU600481B2 (en) | Method of producing peptides, recombinant plasmid for use in the same and animal cells transformed with the same | |
| CA2605038A1 (en) | Mammalian expression systems | |
| Doege et al. | Non-glycosaminoglycan bearing domains of perlecan and aggrecan influence the utilization of sites for heparan and chondroitin sulfate synthesis | |
| JP2000287692A (ja) | 糖タンパク質の有するn−結合型糖鎖の組成中、分岐数が異なる糖鎖の含有割合を制御する方法 | |
| CN106478774A (zh) | 一种用于蛋白质表达的信号肽 | |
| KR102680148B1 (ko) | Cho 세포 유래 단백질 분비 인자 및 이를 포함하는 발현 벡터 | |
| JP2000236880A (ja) | 蛋白質変異体の生産方法、蛋白質変異体ライブラリーの作製方法、および蛋白質変異体をコードするcDNAのライブラリーの作製方法 | |
| JPH0984582A (ja) | 糖転移酵素活性を強化した動物細胞、糖鎖改変糖蛋白質ならびにその製造方法 |