JPH06292978A - 低電気抵抗性金属部材の抵抗溶接方法および抵抗溶接用局部改質低電気抵抗性金属部材 - Google Patents
低電気抵抗性金属部材の抵抗溶接方法および抵抗溶接用局部改質低電気抵抗性金属部材Info
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- JPH06292978A JPH06292978A JP5075272A JP7527293A JPH06292978A JP H06292978 A JPH06292978 A JP H06292978A JP 5075272 A JP5075272 A JP 5075272A JP 7527293 A JP7527293 A JP 7527293A JP H06292978 A JPH06292978 A JP H06292978A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 2枚のAl系圧延板を直流型電源を用いてス
ポット溶接するに当り、陽極電極チップの延命を図る。 【構成】 陰極電極チップ14側に位置するAl系圧延
板として、被溶接部2の接合面3に、高密度エネルギ源
を用いた局部的な溶融合金化処理により形成された高抵
抗化領域4を備えている局部改質Al系圧延板5を用い
る。陽極電極チップ15側には未改質Al系圧延板1を
用いる。これにより、ナゲットとなる溶融部が陽極電極
チップ15側に片寄って形成されることが防止されるの
で、その陽極電極チップ15の延命が図られる。
ポット溶接するに当り、陽極電極チップの延命を図る。 【構成】 陰極電極チップ14側に位置するAl系圧延
板として、被溶接部2の接合面3に、高密度エネルギ源
を用いた局部的な溶融合金化処理により形成された高抵
抗化領域4を備えている局部改質Al系圧延板5を用い
る。陽極電極チップ15側には未改質Al系圧延板1を
用いる。これにより、ナゲットとなる溶融部が陽極電極
チップ15側に片寄って形成されることが防止されるの
で、その陽極電極チップ15の延命が図られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は同材種の低電気抵抗性金
属部材を抵抗溶接する方法、特に、直流型電源を用いる
抵抗溶接方法および抵抗溶接用局部改質低電気抵抗性金
属部材に関する。
属部材を抵抗溶接する方法、特に、直流型電源を用いる
抵抗溶接方法および抵抗溶接用局部改質低電気抵抗性金
属部材に関する。
【0002】
【従来の技術】低電気抵抗性金属部材であるAl系圧延
板は電気抵抗が低いため、そのAl系圧延板相互をスポ
ット溶接する場合には大電流を必要とする。これを回避
すべく、従来よりAl系圧延板の被溶接部相互間に、A
l系圧延板よりも高い電気抵抗を有する高抵抗部材を介
在させて被溶接部の発熱効率を向上させると共に低電流
化を図る、といった方法が提案されている(例えば、特
開昭63−278679号公報参照)。
板は電気抵抗が低いため、そのAl系圧延板相互をスポ
ット溶接する場合には大電流を必要とする。これを回避
すべく、従来よりAl系圧延板の被溶接部相互間に、A
l系圧延板よりも高い電気抵抗を有する高抵抗部材を介
在させて被溶接部の発熱効率を向上させると共に低電流
化を図る、といった方法が提案されている(例えば、特
開昭63−278679号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来法に
よると、Al系圧延板の被溶接部相互間に、溶接工程直
前で一々高抵抗部材を介在させなければならず、また高
抵抗部材が位置ずれを起し易いため、溶接作業の能率向
上を図る上で好ましくない点がある。
よると、Al系圧延板の被溶接部相互間に、溶接工程直
前で一々高抵抗部材を介在させなければならず、また高
抵抗部材が位置ずれを起し易いため、溶接作業の能率向
上を図る上で好ましくない点がある。
【0004】そこで、高抵抗部材を使用せずに、また電
気コストを多少犠牲にしても溶接作業の能率向上を優先
させるために、スポット溶接において比較的小型で大電
流を得やすい直流型電源を用いることが考えられる。
気コストを多少犠牲にしても溶接作業の能率向上を優先
させるために、スポット溶接において比較的小型で大電
流を得やすい直流型電源を用いることが考えられる。
【0005】ところが、直流型電源を用いて過大な溶接
電流をAl系圧延板相互間に流すと、発熱領域が陽極電
極チップ側に片寄る、といった極性効果(ペルチェ効
果、トムソン効果)が顕著に現われ、またその発熱領域
の放熱が熱伝導性の低い酸化膜によって妨げられるた
め、溶融部が陽極電極チップ側に片寄って形成されて陽
極電極チップの寿命、例えば連続打点数が極端に低下す
る、といった新たな問題を生ずる。
電流をAl系圧延板相互間に流すと、発熱領域が陽極電
極チップ側に片寄る、といった極性効果(ペルチェ効
果、トムソン効果)が顕著に現われ、またその発熱領域
の放熱が熱伝導性の低い酸化膜によって妨げられるた
め、溶融部が陽極電極チップ側に片寄って形成されて陽
極電極チップの寿命、例えば連続打点数が極端に低下す
る、といった新たな問題を生ずる。
【0006】本発明は前記に鑑み、直流型電源および特
定構造の低電気抵抗性金属部材を用いることにより、溶
接作業能率を向上させ、またその直流型電源を用いるに
も拘らず、陽極電極の延命および低電流化を図ることの
できる前記抵抗溶接方法およびその方法に用いられる前
記局部改質低電気抵抗性金属部材を提供することを目的
とする。
定構造の低電気抵抗性金属部材を用いることにより、溶
接作業能率を向上させ、またその直流型電源を用いるに
も拘らず、陽極電極の延命および低電流化を図ることの
できる前記抵抗溶接方法およびその方法に用いられる前
記局部改質低電気抵抗性金属部材を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る低電気抵抗
性金属部材の抵抗溶接方法は、同材種の低電気抵抗性金
属部材を直流型電源を用いて抵抗溶接するに当り、陰極
電極側に配置される前記低電気抵抗性金属部材として局
部改質低電気抵抗性金属部材を用い、前記局部改質低電
気抵抗性金属部材は、その被溶接部の接合面に、高密度
エネルギ源を用いた局部的な溶融合金化処理により形成
され、且つ非処理領域および陽極電極側に配置される前
記低電気抵抗性金属部材よりも高い電気抵抗を有する高
抵抗化領域を備えていることを特徴とする。
性金属部材の抵抗溶接方法は、同材種の低電気抵抗性金
属部材を直流型電源を用いて抵抗溶接するに当り、陰極
電極側に配置される前記低電気抵抗性金属部材として局
部改質低電気抵抗性金属部材を用い、前記局部改質低電
気抵抗性金属部材は、その被溶接部の接合面に、高密度
エネルギ源を用いた局部的な溶融合金化処理により形成
され、且つ非処理領域および陽極電極側に配置される前
記低電気抵抗性金属部材よりも高い電気抵抗を有する高
抵抗化領域を備えていることを特徴とする。
【0008】本発明に係る抵抗溶接用局部改質低電気抵
抗性金属部材は、同材種の低電気抵抗性金属部材を直流
型電源を用いて抵抗溶接する際に陰極電極側に配置され
る局部改質低電気抵抗性金属部材であって、被溶接部の
接合面に、高密度エネルギ源を用いた局部的な溶融合金
化処理により形成され、且つ非処理領域および陽極電極
側に配置される前記低電気抵抗性金属部材よりも高い電
気抵抗を有する高抵抗化領域を備えていることを特徴と
する。
抗性金属部材は、同材種の低電気抵抗性金属部材を直流
型電源を用いて抵抗溶接する際に陰極電極側に配置され
る局部改質低電気抵抗性金属部材であって、被溶接部の
接合面に、高密度エネルギ源を用いた局部的な溶融合金
化処理により形成され、且つ非処理領域および陽極電極
側に配置される前記低電気抵抗性金属部材よりも高い電
気抵抗を有する高抵抗化領域を備えていることを特徴と
する。
【0009】
【作用】前記抵抗溶接方法において、局部改質低電気抵
抗性金属部材は、非処理領域と一体に高抵抗化領域を備
えているので、高抵抗部材を両金属部材間に介在させる
場合に比べて溶接作業能率が向上する。
抗性金属部材は、非処理領域と一体に高抵抗化領域を備
えているので、高抵抗部材を両金属部材間に介在させる
場合に比べて溶接作業能率が向上する。
【0010】また高抵抗化領域は陰極電極側に片寄って
配置されるので、直流型電源を用いて、過大な溶接電流
の通電下で抵抗溶接を行った場合、極性効果の顕著な現
出に伴い発熱領域が陽極電極側に移行して、溶融部が両
被溶接部の略中間に形成される。これにより陽極電極の
延命が図られる。
配置されるので、直流型電源を用いて、過大な溶接電流
の通電下で抵抗溶接を行った場合、極性効果の顕著な現
出に伴い発熱領域が陽極電極側に移行して、溶融部が両
被溶接部の略中間に形成される。これにより陽極電極の
延命が図られる。
【0011】さらに、両被溶接部の発熱効率が高抵抗化
領域の存在により高められるので、低電流化が達成され
る。
領域の存在により高められるので、低電流化が達成され
る。
【0012】また局部的な溶融合金化処理により高抵抗
化領域を形成するので、被処理材が薄板であっても、非
改質領域の材料特性を熱的影響によって損うことがな
い。
化領域を形成するので、被処理材が薄板であっても、非
改質領域の材料特性を熱的影響によって損うことがな
い。
【0013】前記局部改質低電気抵抗性金属部材によれ
ば、前記溶接方法が容易に実施される。
ば、前記溶接方法が容易に実施される。
【0014】
【実施例】低電気抵抗性金属部材として、Al−Mg系
合金(A5182−O材)よりなる厚さ1.2mmのAl
系圧延板を選定した。このAl系圧延板の比抵抗(室
温)は5.2μΩcmである。
合金(A5182−O材)よりなる厚さ1.2mmのAl
系圧延板を選定した。このAl系圧延板の比抵抗(室
温)は5.2μΩcmである。
【0015】抵抗溶接としてのスポット溶接において、
一方の被溶接板としてはAl系圧延板がそのまま用いら
れる。したがってこれを未改質Al系圧延板という。他
方の被溶接板としては、前記Al系圧延板に次のような
処理を施して得られる局部改質Al系圧延板(局部改質
低電気抵抗性金属部材)が用いられる。
一方の被溶接板としてはAl系圧延板がそのまま用いら
れる。したがってこれを未改質Al系圧延板という。他
方の被溶接板としては、前記Al系圧延板に次のような
処理を施して得られる局部改質Al系圧延板(局部改質
低電気抵抗性金属部材)が用いられる。
【0016】即ち、図1に示すように、Al系圧延板1
の一面に高密度エネルギ源を用いた局部的な溶融合金化
処理を施して、図2に示すように、被溶接部2の接合面
3に高抵抗化領域4を備えた局部改質Al系圧延板5を
得るものである。
の一面に高密度エネルギ源を用いた局部的な溶融合金化
処理を施して、図2に示すように、被溶接部2の接合面
3に高抵抗化領域4を備えた局部改質Al系圧延板5を
得るものである。
【0017】局部的な溶融合金化処理において、高密度
エネルギ源としては炭酸ガスレーザが用いられ、また合
金元素供給法としてはパウダインジェクション法が適用
された。処理に当っては、図1に示すように、レーザビ
ーム6を、ベンダミラー、集光レンズおよびビームオシ
レータよりなる光学系7を介してAl系圧延板1の一面
に照射して溶融池8を形成し、またその溶融池8にイン
ジェクションノズル9から合金元素である金属粉末10
をキャリヤガス11により吹付ける。この場合、レーザ
ビーム6はAl系圧延板1の一面上で所定の集光径を持
ち、図1の紙面と直交する方向に所定の振幅を以て往復
移動すると共に図1矢印方向に所定のオシレート周波数
で一方向移動する。同様にインジェクションノズル9も
矢印方向へ一方向移動する。
エネルギ源としては炭酸ガスレーザが用いられ、また合
金元素供給法としてはパウダインジェクション法が適用
された。処理に当っては、図1に示すように、レーザビ
ーム6を、ベンダミラー、集光レンズおよびビームオシ
レータよりなる光学系7を介してAl系圧延板1の一面
に照射して溶融池8を形成し、またその溶融池8にイン
ジェクションノズル9から合金元素である金属粉末10
をキャリヤガス11により吹付ける。この場合、レーザ
ビーム6はAl系圧延板1の一面上で所定の集光径を持
ち、図1の紙面と直交する方向に所定の振幅を以て往復
移動すると共に図1矢印方向に所定のオシレート周波数
で一方向移動する。同様にインジェクションノズル9も
矢印方向へ一方向移動する。
【0018】処理条件の一例を挙げれば次の通りであ
る。レーザビーム6については、レーザ出力 5kW、
Al系圧延板1の一面における集光径 2.3mm、振幅
12mm、オシレート周波数100Hzであり、またパ
ウダインジェクション法については、金属粉末 Cr粉
末(#200)、金属粉末供給量 15g/min 、キャ
リヤガス Ar、キャリヤガス噴出量 10リットル/
min であり、さらに処理速度は1500mm/min であ
る。
る。レーザビーム6については、レーザ出力 5kW、
Al系圧延板1の一面における集光径 2.3mm、振幅
12mm、オシレート周波数100Hzであり、またパ
ウダインジェクション法については、金属粉末 Cr粉
末(#200)、金属粉末供給量 15g/min 、キャ
リヤガス Ar、キャリヤガス噴出量 10リットル/
min であり、さらに処理速度は1500mm/min であ
る。
【0019】このような方法で得られた高抵抗化領域4
は約3原子%のCrを含有し、また深さは約0.2mmで
あった。そして、高抵抗化領域4の比抵抗は約23μΩ
cmで、非処理領域の比抵抗5.2μΩcmの約4倍に上昇
していた。これはCrの合金化に伴い自由電子の散乱が
起ったことに起因する。
は約3原子%のCrを含有し、また深さは約0.2mmで
あった。そして、高抵抗化領域4の比抵抗は約23μΩ
cmで、非処理領域の比抵抗5.2μΩcmの約4倍に上昇
していた。これはCrの合金化に伴い自由電子の散乱が
起ったことに起因する。
【0020】図3は、高抵抗化領域4におけるCr含有
量と比抵抗との関係を示し、図3よりCr含有量の増加
に伴い比抵抗が上昇することが判る。
量と比抵抗との関係を示し、図3よりCr含有量の増加
に伴い比抵抗が上昇することが判る。
【0021】スポット溶接作業に当っては、図4に示す
ように局部改質Al系圧延板5における被溶接部2の接
合面3と、未改質Al系圧延板1における被溶接部12
の接合面13とを対向させて両板1,5を重ね合せ、そ
れら両板1,5を、局部改質Al系圧延板5が陰極電極
チップ(陰極電極)14側に位置するように陰極電極チ
ップ14と陽極電極チップ(陽極電極)15との間に配
置した。陽、陰極電極チップ15,14はクロム銅より
なるJIS R型電極であり、その半径Rは80mm、直
径は16mmである。
ように局部改質Al系圧延板5における被溶接部2の接
合面3と、未改質Al系圧延板1における被溶接部12
の接合面13とを対向させて両板1,5を重ね合せ、そ
れら両板1,5を、局部改質Al系圧延板5が陰極電極
チップ(陰極電極)14側に位置するように陰極電極チ
ップ14と陽極電極チップ(陽極電極)15との間に配
置した。陽、陰極電極チップ15,14はクロム銅より
なるJIS R型電極であり、その半径Rは80mm、直
径は16mmである。
【0022】そして図5に示すように、陽、陰極電極チ
ップ15,14により両板1,5の被溶接部12,2を
加圧力430kgfで加圧し、同時に単相整流式直流型電
源7を用いて陽、陰極電極チップ15,14間に14k
Aの溶接電流を、通電時間4サイクルの条件下で通電し
て両被溶接部12,2間を接合した。その後、このスポ
ット溶接作業を多数回に亘って繰返した。これを実施例
とする。
ップ15,14により両板1,5の被溶接部12,2を
加圧力430kgfで加圧し、同時に単相整流式直流型電
源7を用いて陽、陰極電極チップ15,14間に14k
Aの溶接電流を、通電時間4サイクルの条件下で通電し
て両被溶接部12,2間を接合した。その後、このスポ
ット溶接作業を多数回に亘って繰返した。これを実施例
とする。
【0023】比較のため、前記同様の二枚の未改質Al
系圧延板1を、加圧力430kgf、単相整流式直流型電
源16による溶接電流18.5kA、通電時間4サイク
ルの条件下で繰返しスポット溶接作業を行った。これを
比較例とする。
系圧延板1を、加圧力430kgf、単相整流式直流型電
源16による溶接電流18.5kA、通電時間4サイク
ルの条件下で繰返しスポット溶接作業を行った。これを
比較例とする。
【0024】図6は、実施例および比較例における被溶
接部2,12の金属組織を示す顕微鏡写真(7倍)であ
る。図中、(a)は実施例に、(b)は比較例にそれぞ
れ該当する。
接部2,12の金属組織を示す顕微鏡写真(7倍)であ
る。図中、(a)は実施例に、(b)は比較例にそれぞ
れ該当する。
【0025】図6において、溶接物の陽、陰極電極チッ
プ15,14側の凹み底面からナゲット8までの距離
a,b(図5参照)を測定したところ、表1の結果を得
た。
プ15,14側の凹み底面からナゲット8までの距離
a,b(図5参照)を測定したところ、表1の結果を得
た。
【0026】
【表1】
【0027】図6(a)、表1から明らかなように、実
施例の場合はナゲット17が両被溶接部2,12の略中
間に形成されている。これは、局部改質Al系圧延板5
の高抵抗化領域4が陰極電極チップ14側に片寄って配
置されるので、単相整流式直流型電源17を用いて、過
大な溶接電流の通電下で抵抗溶接を行った場合、極性効
果の顕著な現出に伴い発熱領域が陽極電極チップ15側
に移行して、溶融部が両被溶接部2,12の略中間に形
成される、ということに起因する。これにより陽極電極
チップ15の延命が図られる。
施例の場合はナゲット17が両被溶接部2,12の略中
間に形成されている。これは、局部改質Al系圧延板5
の高抵抗化領域4が陰極電極チップ14側に片寄って配
置されるので、単相整流式直流型電源17を用いて、過
大な溶接電流の通電下で抵抗溶接を行った場合、極性効
果の顕著な現出に伴い発熱領域が陽極電極チップ15側
に移行して、溶融部が両被溶接部2,12の略中間に形
成される、ということに起因する。これにより陽極電極
チップ15の延命が図られる。
【0028】図6(b)、表1において、比較例の場合
はナゲット8が陽極電極チップ15側に片寄って形成さ
れている。これは、極性効果が顕著に現われ、またその
発熱領域の放熱が酸化膜によって妨げられた、というこ
とに起因する。
はナゲット8が陽極電極チップ15側に片寄って形成さ
れている。これは、極性効果が顕著に現われ、またその
発熱領域の放熱が酸化膜によって妨げられた、というこ
とに起因する。
【0029】図7は、実施例および比較例において、陽
極電極チップ15がピックアップを生じるまでの連続打
点数を示す。図7より、実施例の場合は比較例に比べて
連続打点数が約1.8倍に向上していることが判る。こ
れは、前記のように溶融部が両被溶接部2,12の略中
間に形成されることから陽極電極チップ15の延命が図
られたことに他ならない。
極電極チップ15がピックアップを生じるまでの連続打
点数を示す。図7より、実施例の場合は比較例に比べて
連続打点数が約1.8倍に向上していることが判る。こ
れは、前記のように溶融部が両被溶接部2,12の略中
間に形成されることから陽極電極チップ15の延命が図
られたことに他ならない。
【0030】一般に、溶接強度は、被溶接板の厚さをt
としたとき、ナゲット17の直径dがd≧5×t1/2 で
なければならないと規定されている。したがって、実施
例の場合、Al系圧延板の厚さtがt=1.2mmである
からナゲット17の直径dの溶接強度保証下限値はd=
5.4mmとなる。
としたとき、ナゲット17の直径dがd≧5×t1/2 で
なければならないと規定されている。したがって、実施
例の場合、Al系圧延板の厚さtがt=1.2mmである
からナゲット17の直径dの溶接強度保証下限値はd=
5.4mmとなる。
【0031】そこで、前記スポット溶接作業において、
溶接電流を変えてテストを行い、溶接電流とナゲット1
7の直径dとの関係を求めたところ、図8の結果を得
た。図8から明らかなように、実施例においては、直径
d=5.4mmのナゲット17を形成するために必要な溶
接電流は約13.4kAであるが、比較例の場合は約1
8.3kAであり、したがって実施例によれば比較例に
比べて4.9kAの低電流化を図れることが判明した。
これは、両被溶接部2,12の発熱効率が高抵抗化領域
4の存在により高められたからに他ならない。
溶接電流を変えてテストを行い、溶接電流とナゲット1
7の直径dとの関係を求めたところ、図8の結果を得
た。図8から明らかなように、実施例においては、直径
d=5.4mmのナゲット17を形成するために必要な溶
接電流は約13.4kAであるが、比較例の場合は約1
8.3kAであり、したがって実施例によれば比較例に
比べて4.9kAの低電流化を図れることが判明した。
これは、両被溶接部2,12の発熱効率が高抵抗化領域
4の存在により高められたからに他ならない。
【0032】高抵抗化領域4における合金元素として
は、Cr粉末の外にSi粉末、Mn粉末等を用いること
ができる。図9は、高抵抗化領域4におけるSi含有量
と比抵抗との関係を示し、また図10は高抵抗化領域4
におけるMn含有量と比抵抗との関係を示す。図9,図
10より、Si含有量およびMn含有量の増加に伴い比
抵抗が上昇することが判る。
は、Cr粉末の外にSi粉末、Mn粉末等を用いること
ができる。図9は、高抵抗化領域4におけるSi含有量
と比抵抗との関係を示し、また図10は高抵抗化領域4
におけるMn含有量と比抵抗との関係を示す。図9,図
10より、Si含有量およびMn含有量の増加に伴い比
抵抗が上昇することが判る。
【0033】スポット溶接に当り、その陽、陰極電極チ
ップの連続打点数を向上させるために、Al系被溶接板
の酸化膜を酸洗等によって除去することが行われてい
る。ところが、1000系、6000系のAl系被溶接
板においては、比抵抗が小さい上に、酸化膜による抵抗
発熱が得られるなくなるため、溶接強度が低下する。本
発明はこのような問題に適切に対処し得る。
ップの連続打点数を向上させるために、Al系被溶接板
の酸化膜を酸洗等によって除去することが行われてい
る。ところが、1000系、6000系のAl系被溶接
板においては、比抵抗が小さい上に、酸化膜による抵抗
発熱が得られるなくなるため、溶接強度が低下する。本
発明はこのような問題に適切に対処し得る。
【0034】なお、本発明はAl板等の抵抗溶接にも適
用される。また抵抗溶接にはシーム溶接等も含まれる。
用される。また抵抗溶接にはシーム溶接等も含まれる。
【0035】
【発明の効果】本発明に係る低電気抵抗性金属部材の抵
抗溶接方法によれば、前記のように特定された手段を用
いることによって、溶接作業能率を向上させ、また陽極
電極の延命および低電流化を図ることができる。
抗溶接方法によれば、前記のように特定された手段を用
いることによって、溶接作業能率を向上させ、また陽極
電極の延命および低電流化を図ることができる。
【0036】本発明に係る局部改質低電気抵抗性金属部
材によれば、前記溶接方法を容易に実施することができ
る。
材によれば、前記溶接方法を容易に実施することができ
る。
【図1】局部的な溶融合金化処理の説明図である。
【図2】局部改質Al系圧延板の断面図である。
【図3】Cr含有量と比抵抗との関係を示すグラフであ
る。
る。
【図4】スポット溶接開始前の説明図である。
【図5】スポット溶接終了時の説明図である。
【図6】各例における被溶接部の金属組織を示す顕微鏡
写真である。
写真である。
【図7】各例と陽極電極チップの連続打点数との関係を
示すグラフである。
示すグラフである。
【図8】溶接電流とナゲットの直径との関係を示すグラ
フである。
フである。
【図9】Si含有量と比抵抗との関係を示すグラフであ
る。
る。
【図10】Mn含有量と比抵抗との関係を示すグラフで
ある。
ある。
1 Al系圧延板(低電気抵抗性金属部材) 2 被溶接部 3 接合面 4 高抵抗化領域 5 局部改質Al系圧延板(低電気抵抗性金属部
材) 14 陰極電極チップ(陰極電極) 15 陽極電極チップ(陽極電極) 16 直流型電源
材) 14 陰極電極チップ(陰極電極) 15 陽極電極チップ(陽極電極) 16 直流型電源
Claims (2)
- 【請求項1】 同材種の低電気抵抗性金属部材を直流型
電源を用いて抵抗溶接するに当り、陰極電極側に配置さ
れる前記低電気抵抗性金属部材として局部改質低電気抵
抗性金属部材を用い、前記局部改質低電気抵抗性金属部
材は、その被溶接部の接合面に、高密度エネルギ源を用
いた局部的な溶融合金化処理により形成され、且つ非処
理領域および陽極電極側に配置される前記低電気抵抗性
金属部材よりも高い電気抵抗を有する高抵抗化領域を備
えていることを特徴とする低電気抵抗性金属部材の抵抗
溶接方法。 - 【請求項2】 同材種の低電気抵抗性金属部材を直流型
電源を用いて抵抗溶接する際に陰極電極側に配置される
局部改質低電気抵抗性金属部材であって、被溶接部の接
合面に、高密度エネルギ源を用いた局部的な溶融合金化
処理により形成され、且つ非処理領域および陽極電極側
に配置される前記低電気抵抗性金属部材よりも高い電気
抵抗を有する高抵抗化領域を備えていることを特徴とす
る抵抗溶接用局部改質低電気抵抗性金属部材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5075272A JPH06292978A (ja) | 1993-03-09 | 1993-03-09 | 低電気抵抗性金属部材の抵抗溶接方法および抵抗溶接用局部改質低電気抵抗性金属部材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5075272A JPH06292978A (ja) | 1993-03-09 | 1993-03-09 | 低電気抵抗性金属部材の抵抗溶接方法および抵抗溶接用局部改質低電気抵抗性金属部材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06292978A true JPH06292978A (ja) | 1994-10-21 |
Family
ID=13571436
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5075272A Pending JPH06292978A (ja) | 1993-03-09 | 1993-03-09 | 低電気抵抗性金属部材の抵抗溶接方法および抵抗溶接用局部改質低電気抵抗性金属部材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06292978A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100898613B1 (ko) * | 2007-11-09 | 2009-05-21 | (주) 금영테크 | 알루미늄봉의 전기저항용접방법 |
-
1993
- 1993-03-09 JP JP5075272A patent/JPH06292978A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100898613B1 (ko) * | 2007-11-09 | 2009-05-21 | (주) 금영테크 | 알루미늄봉의 전기저항용접방법 |
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